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履歴書での旅行経験の書き方|評価ポイントや構成・注意点も紹介

旅行経験は、実は計画性や行動力、異文化理解力などのスキルを示すことができるため、履歴書に上手に盛り込むことで採用担当者に強い印象を与えることができます。

この記事では、履歴書に旅行経験をどのように伝えれば効果的か、具体的な伝え方のポイントと例文を交えながら解説します。

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目次

旅行経験は履歴書でアピールしやすい

旅行の経験は履歴書の自己PRとして使いやすく、就活生の個性や行動力を伝えるのにぴったりです。単なる趣味ではなく、目的や学びを含めて伝えることで、企業から評価されやすくなります。

特に、自発性・計画性・柔軟性・異文化理解力といった、仕事にも通じる力が見られる点が大きな強みでしょう。

たとえ短期間の旅行でも、事前の準備や現地での経験から得た学びをしっかりと表現できれば、十分なアピール材料になります。

旅行をただの娯楽と捉えるのではなく、どんな価値観や考え方を持ち、何を学んだのかに注目してください。

たとえば、バックパッカーとして1人で海外を巡った経験がある場合、不測の事態にどう対応したかを語れば、問題解決力を伝えることができます。

また、家族旅行の中で自分が旅行の計画を立てた経験があれば、調整力や提案力の証明になります。企業が知りたいのは「どんな人なのか」「どんな行動をとる人なのか」といった人物像です。

旅行を通じて自分がどう成長し、どんな力を身につけたのかを整理することが大切でしょう。自分の中にある学びや変化を丁寧に言葉にすることで、ただの体験談が価値ある自己PRに変わります。

履歴書に旅行経験を書いて評価されるケース

履歴書に旅行経験を記載すると、自分らしさや人間性を伝えることができます。採用担当者が注目する、「その経験がどう仕事に生きるか」までを網羅した構成にしましょう。

ここでは、旅行経験を効果的に伝えるために意識したい4つのポイントを紹介します。

  1. 旅行の目的が明確である
  2. 旅行を通じて得た学びが仕事に活かせる
  3. 計画性や実行力が伝わる具体的なエピソードがある
  4. 困難を乗り越えた経験が語れる

① 旅行の目的が明確である

履歴書で旅行経験をアピールに使うなら、その旅にどんな目的があったかをはっきり伝えることが大切です。単なる息抜きや楽しみのための旅行では、採用担当者の関心を引くのは難しいでしょう。

たとえば「異文化理解を深めるために東南アジアを1人で巡った」「将来の国際ビジネスに役立てたいという思いで現地企業を訪問した」といったように、

目的を明確にすることで、自主性や探究心を感じてもらえます。旅行の目的がはっきりしていれば、その後に続く学びや行動にも説得力が生まれるのです。

表面的な感想にとどめず、「なぜ行ったのか」「何を見たかったのか」を具体的に伝えてください。

② 旅行を通じて得た学びが仕事に活かせる

旅行を自己PRとして活かすためには、単に面白かったという話ではなく、仕事にどう役立つかをセットで語ることが大切です。

たとえば、「現地の人と英語で意思疎通する中で、伝える力や傾聴力が磨かれた」「旅先で想定外の状況に直面し、柔軟な対応力を身につけた」といったエピソードがあると、企業側も評価しやすくなります。

大事なのは、旅の学びが職場でどう生きるのかを、相手がイメージできる形で伝えることです。

感想だけで終わらず、経験を通して得たスキルや価値観がどんなふうに活かされるのかを、丁寧に言葉にしてください。

③ 計画性や実行力が伝わる具体的なエピソードがある

旅行の準備や実行の中には、計画力や実行力を伝えられる要素がたくさんあります。

特に、自分で調べて手配した経験や、工夫して日程を組んだことなどは、業務での段取り力や責任感のアピールにもなるのです。

たとえば「限られた予算内でヨーロッパ6か国を巡る旅を企画した」「トラブルにも冷静に対応し、予定通り旅を終えることができた」といった話には説得力があります。

抽象的な表現ではなく、具体的な行動や結果を伴った話にすることで、企業側もあなたの能力をイメージしやすくなるでしょう。

④ 困難を乗り越えた経験が語れる

旅先では予想外のトラブルがつきものです。その困難をどのように乗り越えたのかを語ることができれば、あなたの対応力や精神的な強さを伝える良い材料になります。

たとえば「言葉が通じない地域でホテルの予約が取れておらず、現地の人と身振りで交渉して宿を確保した」「突然の体調不良にも自分で対処し、旅を続けた」といった実体験は、強い印象を残します。

重要なのは、ただ大変だったと話すのではなく、「どう行動し、その経験がどんな力につながったか」を語ることです。

困難な場面でのあなたの判断や行動が、仕事でも活かせると感じてもらえる内容を意識してください。

旅行経験でアピールできる力

旅行の自己PRが評価されやすい理由は、そこで得られる経験やスキルが、社会人として求められる力と深く関わっているためです。

履歴書に旅行経験を記載することで、計画性・対応力・協調性・好奇心・継続力など、実践的な能力を伝えることができるでしょう。ここでは、旅行から身につく具体的な力を紹介します。

  1. 計画を立てて行動に移す力
  2. 不測の事態への対応力
  3. 他者との協力やコミュニケーション能力
  4. 興味関心を深める探求力
  5. 目標達成に向けた努力・継続力

① 計画を立てて行動に移す力

旅行では出発前の計画から現地での行動まで、自分で考えて進める必要があります。この流れを通して育まれるのが「計画力」と「実行力」です。

たとえば、限られた時間内で観光地を効率よく巡るためにスケジュールを立て、実際に行動に移す経験は、仕事でも活かせるでしょう。

想定外の事態が起きても柔軟に対応しながら目的を達成する力も、企業が重視するポイントです。こうした経験は、履歴書の中でアピールしやすい内容といえます。

② 不測の事態への対応力

旅行中には、交通機関の遅れや予約ミス、道に迷うといった予想外の出来事が起こることがあります。

そんなとき、自分なりに解決策を見つけて乗り越える体験は、ビジネスに通じる「対応力」や「問題解決力」の裏付けになるでしょう。

失敗そのものよりも、どう乗り越えたのか、そこから何を学んだのかを伝えることが重要です。うまくいかない状況でも冷静に考えて行動できた経験は、就職活動でも信頼される材料になるでしょう。

③ 他者との協力やコミュニケーション能力

複数人での旅行では、日程の調整や役割の分担など、周囲と協力しながら進める場面が多くなります。

相手の意見をどう取り入れたか、自分の提案をどう伝えたかといった経験は、職場でのチームワークや対人関係にそのまま活きてくるのです。

また、海外旅行で現地の人とやり取りをした経験がある場合、語学力以上に「伝えようとする姿勢」や「相手の話を理解しようとする姿勢」が試されます。

こうしたコミュニケーション力は、どの職種でも評価されやすい要素です。

④ 興味関心を深める探求力

旅行先の文化や歴史、現地の暮らしなどに興味を持ち、事前に調べたり、現地で学んだりした経験は「探求力」の表れといえます。

ただ見るだけの観光ではなく、自分の興味を深掘りする姿勢がある人は、学び続ける力を持っていると評価されやすいです。

旅行をきっかけに新しい視野が広がった、進路に影響があったといった話は、企業側にも印象に残りやすいでしょう。

⑤ 目標達成に向けた努力・継続力

旅行を成功させるためには、事前の準備や予算管理が欠かせません。

たとえば、海外旅行に行くために半年かけてアルバイトで資金を貯めた、長期旅行に向けてこつこつ計画を立てたといった経験は、「継続力」や「努力する力」を裏づける実例になります。

結果だけでなく、その過程を丁寧に伝えることで、自分が目標に向かって粘り強く取り組めるタイプであることを示せるでしょう。就職活動でも、このような姿勢が信頼につながります。

履歴書の自己PRに旅行経験を書くのがおすすめな人

旅行の経験は、履歴書に書く内容として有効な場合があります。特にその体験が志望業界や職種と結びつく人にとっては、自己PRとして強い説得力を持つでしょう。

ここでは、旅行経験を履歴書に書くのに向いている人のタイプを3つ紹介します。

  1. 観光・旅行業界を志望している人
  2. 国際系業界を志望している人
  3. 出張や海外赴任がある仕事を希望している人

① 観光・旅行業界を志望している人

観光業界や旅行会社を志望している人にとって、旅行経験は自己PRとして非常に効果的。

なぜなら、実際にサービスを受けた側としての視点を持っており、顧客の立場で物事を考えられると期待されるからです。

たとえば「バックパッカーとして20か国以上を巡り、各国の観光地で感じた接客や文化の違いを学んだ」といった経験は、具体性があり、業界との関連性も伝わります。

さらに、旅行中に身につけた柔軟性や段取り力は、ツアー企画や現場での対応にも活かせる場面が多いでしょう。

単に旅が好きというだけではなく、そこで得た経験をどう仕事に活かせるのかを伝えてください。それができれば、採用担当者にも好印象を与えられるはずです。

② 国際系業界を志望している人

海外での旅行経験がある場合は、外資系企業や国際ビジネスを展開している企業を志望する人にとって、大きなアピールポイントになります。

異文化の中での行動経験は、順応力や対応力の証拠として評価されやすいでしょう。たとえば「一人で海外を旅し、現地の言葉を使って移動した」

「現地の人々と積極的に交流し、文化の違いに触れた」などのエピソードは、語学力だけでなくコミュニケーション力や柔軟な考え方も伝えてくれます。

国際的な仕事では、多様な価値観を理解し、尊重しながら働くことが求められるのです。そうした資質を示せる旅行経験であれば、履歴書の自己PRとして十分な説得力を持つでしょう。

③ 出張や海外赴任がある仕事を希望している人

将来的に出張や海外勤務が発生する可能性のある仕事を希望する人には、旅行経験を活かした自己PRが適しています。未知の環境でも前向きに行動できるかどうかは、企業が重視する点の1つです。

たとえば「現地で通信手段が使えない状況でも地図を頼りに目的地へたどり着いた」などの体験は、判断力や行動力、そして冷静さを感じさせます。

加えて、長距離の移動や環境の変化に強いこともアピールポイントになるでしょう。

旅行の楽しさだけでなく、実際に困難な状況をどう乗り越えたのか、その中でどんな力を得たのかまでを伝えることができれば、より説得力のある自己PRになります。

旅行経験を自己PRする際の構成

旅行を自己PRとして履歴書に書くときは、体験をただ並べるのではなく、相手に伝わるように筋道を立てて構成することが大切です。

旅行の出来事と自分の成長を結び付けて表現できれば、印象に残る自己PRになるでしょう。ここでは、旅行経験を伝える際の基本的な構成を5つに分けて紹介します。

  1. 旅行経験の概要を簡潔に伝える
  2. 旅行を通じて感じた課題や目標を伝える
  3. その課題を乗り越えた具体的エピソードを伝える
  4. その経験から得た学びを伝える
  5. その学びを仕事でどう活かすかを伝える

① 旅行経験の概要を簡潔に伝える

はじめに、いつ・どこへ・何の目的で旅行したのかを端的に説明しましょう。読み手が背景を理解しやすくなり、その後のエピソードも伝わりやすくなります。

たとえば「大学3年の夏に2週間かけて東南アジア4カ国を1人で周遊した」など、簡潔で具体的な記述が効果的です。前置きが長すぎると印象がぼやけてしまうため、最初の一文は特に意識して書いてください。

② 旅行を通じて感じた課題や目標を伝える

次に、その旅行を通じて直面した課題や自分で立てた目標を説明します。

「言葉が通じずに意思疎通に苦労した」「予算内で最大限楽しむために工夫が必要だった」など、自分がどんな問題に気づき、どう取り組もうとしたのかが伝わるように書くと良いでしょう。

課題を明確にすることで、自主性や目的意識が伝わります。ここが曖昧だと、その後の話にも説得力が出ません。

③ その課題を乗り越えた具体的エピソードを伝える

課題をどう解決したかを具体的に示すことで、自分の行動力や対応力が伝わります。

「翻訳アプリを使いながら現地の人と身振り手振りでやり取りし、無事に宿を確保できた」といったように、現場の様子がイメージできる記述がおすすめです。

行動だけでなく、その場でどう感じたかや、選んだ判断の理由も添えると、より説得力が増すでしょう。

④ その経験から得た学びを伝える

エピソードのあとには、その体験から得た気づきを簡潔にまとめてください。「困難な状況でも焦らずに行動する大切さに気づいた」「相手に配慮して伝える工夫の必要性を実感した」といった、

価値観や行動に変化をもたらした学びがあると印象に残ります。表面的な感想ではなく、自分の成長としてどうつながったかを示すことが大切です。

⑤ その学びを仕事でどう活かすかを伝える

最後に、得た学びが仕事の中でどう役立つかを述べましょう。

「トラブルが起きたときも冷静に対処できる」「多様な人とのやり取りを前向きに楽しめる」など、実際の職場で活かせる形に落とし込むことが重要です。

ここまで書くことで、旅行体験が単なる思い出ではなく、自分の強みに変わっていることを伝えられます。

旅行経験を自己PRする際のポイント

旅行を履歴書でアピールする場合、伝え方を工夫すれば強い印象を残せます。ただし、単なる思い出や感想になってしまうと評価は難しいでしょう。

ここでは、旅行経験を効果的に伝えるためのポイントを5つ紹介します。

  1. 旅行の規模より内容やプロセスを重視する
  2. 実際に得た学びを明確に伝える
  3. 旅行中の具体的な行動を入れる
  4. 企業の価値観と接点を意識する
  5. 独りよがりな内容や自慢話にならないようにする

① 旅行の規模より内容やプロセスを重視する

どれだけ長い旅をしたかよりも、どのような目的で、どのように行動したかが重要です。たとえ数日間の国内旅行であっても、自分で計画し、実行した中身が濃ければ評価されやすいでしょう。

逆に、海外を何十か国巡ったとしても、目的があいまいだったり受け身な体験ばかりであれば、自己PRとしての効果は薄くなります。

採用担当者が知りたいのは、旅を通じてどんな力を発揮したか、どんな学びがあったかです。大切なのは、派手さではなく中身。プロセスに自分の工夫や成長が見えるように意識して伝えてください。

② 実際に得た学びを明確に伝える

「視野が広がった」などの抽象的な表現では伝わりづらいため、旅を通じて具体的に何を学び、どのように変化したかを説明することが求められます。

たとえば「言葉が通じない中でも意思を伝える工夫を重ねたことで、相手の立場を考えて行動する力がついた」といったように、自分の変化や成長を丁寧に描いてください。

読み手は、あなたの経験をどう評価すればいいのかを判断しています。ただの感想ではなく、「自分の強み」に落とし込んで伝えることが、好印象につながる鍵です。

③ 旅行中の具体的な行動を入れる

どのような経験をしたかだけでなく、旅先でどんな判断をし、どんな行動を取ったかを具体的に伝えることが大切です。行動が見えるエピソードは、主体性や対応力を伝えるうえで効果的でしょう。

たとえば「予約した宿に入れなかった際、現地の人に相談しながら別の宿を確保した」など、自ら動いたことがわかる出来事を盛り込んでください。

企業は、現場で動ける人材を求めています。自分の動きを具体的に描写することで、伝わり方が格段に良くなるはずです。

④ 企業の価値観と接点を意識する

旅行の体験そのものより、それが企業の求める人物像とどう重なるかを考えることが重要です。自分の強みと企業が大切にしている価値観を結びつけて伝えると、内容に一貫性が生まれます。

たとえば、グローバル展開している企業なら「異文化に柔軟に対応する姿勢」、接客を重視する企業であれば「相手目線で考えた行動経験」などを強調すると効果的です。

企業研究を踏まえたうえで、自分のエピソードをどう語るかを工夫してください。そのひと手間で、あなたの熱意がより伝わるでしょう。

⑤ 独りよがりな内容や自慢話にならないようにする

旅行のエピソードは、自分の感動をそのまま書いてしまいがちです。しかし、読み手にとっては「それが仕事にどう関係するのか」が重要です。

「○か国を旅した」「絶景に感動した」といった話では、インパクトはあっても中身が薄く見えてしまいます。

事実の羅列や感情の押しつけは避け、「その経験を通してどう成長したか」「それがどんな仕事の場面で活きるか」に焦点を当ててください。

相手の視点で書くことで、読み手の共感や納得を得られる自己PRになるでしょう。

旅行経験を使った自己PRの例文

「旅行の経験をどう履歴書で伝えれば良いかわからない」と悩む方は多いでしょう。ここでは、旅行を通じて得たスキルや価値観を自己PRに落とし込む具体的な例文を紹介します。

どんな力をアピールしたいかに応じて、自分に合った表現を見つけてください。

  1. 例文①:計画性をアピールする自己PR
  2. 例文②:行動力をアピールする自己PR
  3. 例文③:柔軟性をアピールする自己PR
  4. 例文④:異文化理解力をアピールする自己PR
  5. 例文⑤:協調性をアピールする自己PR

例文①:計画性をアピールする自己PR

旅行を通して身につけた「計画性」をアピールしたい方に向けた例文です。無理のないスケジュールづくりや柔軟な対応力を盛り込むことで、現実味のあるエピソードになります。

《例文》

大学3年の春休みに、友人と4泊5日の国内旅行を計画しました。全行程を私が担当し、移動手段や宿泊先、観光地、食事処などを事前に調べ、時間配分やアクセスを考慮したプランを組み立てました。

旅の目的は「限られた時間で効率よく楽しむこと」。そのため、余裕を持ったスケジュールにしつつ、急な変更にも対応できるよう工夫しています。

当日は悪天候により予定の見直しを迫られましたが、あらかじめ考えていた代替案を活用することで混乱は避けられました。結果として、参加者全員が満足できる旅になったと感じています。

この経験を通して、事前準備の重要性に加え、状況に応じた柔軟な対応力も養われたと実感しました。今後はこうした力を、職場でも発揮していきたいと考えています。

《解説》
旅行のスケジュールを自分で組み、臨機応変に対応した流れがしっかり伝わる内容です。「なぜ計画性が求められたのか」「どんな工夫をしたのか」に具体性を持たせると、説得力が増します。

例文②:行動力をアピールする自己PR

ここでは、旅行中の経験を通じて「行動力」を伝える例文を紹介します。迷いながらも自ら行動したエピソードを使うことで、就活で評価されやすい自己PRになるでしょう。

《例文》

大学2年の夏、初めて1人で台湾を旅することにしました。語学に不安はありましたが、それ以上に自分の視野を広げたいという思いが強く、迷いながらも出発を決意したのがきっかけです。

現地では、予約していた宿の場所がわからず、スマートフォンも圏外。心細さを感じつつも、英語と身振りを使って周囲の人に道を尋ねることで、無事にたどり着くことができました。

一歩踏み出すことで状況は動く――そう感じた体験でした。以降は現地の市場で積極的に声をかけたり、屋台で値段の交渉をしてみたりと、自発的に動く場面が自然と増えていきます。

困難に直面したときこそ、まず動く。その姿勢が物事を前に進める原動力になると、旅を通じて実感しました。

今後も変化を恐れず、一歩を踏み出す勇気を持ち続け、それを仕事の場にもつなげていきたいと考えています。

《解説》
「不安がある中でどう行動したか」が丁寧に描かれており、リアルさがあります。挑戦の動機と結果をセットで伝えると、より行動力が印象づけられるのです。

例文③:柔軟性をアピールする自己PR

ここでは、予期せぬトラブルや変更に臨機応変に対応した経験をもとに「柔軟性」をアピールする例文を紹介します。実体験を通じて判断力や応用力が伝わる構成にすることがポイントです。

《例文》

大学3年の春、友人4人と関西方面へ卒業旅行に出かけました。初日の夜になって翌日の天気が大雨予報へと変わり、予定していた観光は難しい状況に。

私はすぐに別の案を考え、当初のスケジュールを屋内施設中心のプランへと組み替えました。

限られた時間を有効に使えるよう、移動ルートや食事場所も見直し、全員が納得できる形にまとめたことで、旅行自体をしっかり楽しめたと思います。

この出来事を通じて、想定外の事態に対して柔軟に対応する重要性を改めて実感しました。環境が変わっても冷静に判断し、周囲と協力しながら目標に向かって行動できる力。

旅の中で得たこの感覚を、今後は仕事でも発揮していきたいと考えています。

《解説》
想定外の事態に対して自ら動き、周囲を巻き込みながら問題を解決する姿が描かれています。柔軟性をアピールする際は「判断の早さ」と「調整力」の要素も盛り込みましょう。

例文④:異文化理解力をアピールする自己PR

ここでは、海外旅行を通じて異なる文化への理解や対応力を学んだ経験をもとに、「異文化理解力」をアピールする例文を紹介します。多様性に向き合う姿勢を具体的に表現することが大切です。

《例文》

大学2年の夏、短期の語学研修でフィリピンに滞在しました。現地のホストファミリーと生活を共にする中で、食事の時間やマナー、習慣の違いに戸惑う場面が何度もありました。

最初は驚きや困惑が大きかったものの、次第に相手の文化を尊重し、自分の考えを一方的に押しつけないよう意識するようになったのです。

ある日、家族とともに現地の行事に参加し、積極的に会話を重ねることで、少しずつ打ち解けるきっかけが生まれました。

この経験を通じて、価値観の違いを理解しようとする姿勢が信頼関係を築く第一歩になることを実感しています。

今後も、多様な背景を持つ人々と関わる場面では、柔軟に対応しながら円滑な協力関係を築いていきたいです。

《解説》
文化の違いに驚きながらも、受け入れる姿勢や努力を丁寧に描くことで説得力が高まります。「何を感じたか」「どう対応したか」をセットで伝えましょう。

例文⑤:協調性をアピールする自己PR

ここでは、グループでの旅行経験を通じて協調性を発揮したエピソードを紹介します。自分だけでなく周囲と連携する力を具体的に伝えることが重要です。

《例文》

大学3年の夏休みに、ゼミの仲間5人と2泊3日の旅行を企画しました。全員の希望を反映させるため、事前にアンケートを取り、それをもとに大まかなスケジュールを作成しています。

しかし、当日は移動時間のずれや急な体調不良などが重なり、予定通りには進みませんでした。その場でメンバーと意見を交わしながら内容を見直し、状況に合ったプランへ切り替えることに。

結果として、誰も無理をせずに旅行を楽しめる形になったと感じています。この経験を通じて、周囲との協力や柔軟な対応の大切さを実感しました。

今後も、チームで課題に取り組む場面では、その学びを活かしていきたいと考えています。

《解説》
「自分がどう立ち回ったか」と「周囲との関係性」の両方が描かれている点がポイントです。協調性をアピールするには、具体的な工夫や配慮の描写が効果的でしょう。

旅行経験を自己PRする際の注意点

旅行の経験を履歴書でアピールするには、内容や伝え方に工夫が必要です。どれだけ魅力的な体験でも、伝え方を間違えると評価につながりません。

ここでは、旅行経験を効果的な自己PRに仕上げるために気をつけたい5つのポイントを紹介します。

  1. 旅行のエピソードだけで終わらせないこと
  2. 「旅行が好き」だけの内容にしないこと
  3. 経験と成長を結びつけること
  4. 企業が求める人物像と関連づけること
  5. 事実に基づいて記述すること

① 旅行のエピソードだけで終わらせないこと

旅行の話を自己PRに使うとき、エピソードを語るだけで終わってしまうケースがよくあります。しかし、それだけではアピールにはなりません。

重要なのは、体験から自分がどのように成長したかを伝えることです。最後に「この経験から何を学び、それをどう活かすか」を示せば、内容に深みが生まれます。

体験そのものよりも、自分自身の変化に焦点を当ててください。

② 「旅行が好き」だけの内容にしないこと

「旅行が好き」という気持ちを伝えるだけでは、自己PRとしては不十分です。大切なのは、旅行の中でどのような行動を取り、何を得たのかを具体的に示すこと。

たとえば、計画力や対応力などが身についたと伝えると、自分の強みが明確になります。感情だけで終わらせず、行動と成長をセットで伝えるようにしましょう。

③ 経験と成長を結びつけること

印象的な体験を話すだけでは、自己PRにはなりません。どんな気づきがあり、自分がどう変わったのかを伝えることが大切です。

たとえば、一人旅で不安を乗り越えた経験があれば、それを通じて得た自信や判断力をアピールしてください。経験と成長の関係をはっきりさせることで、説得力が高まります。

④ 企業が求める人物像と関連づけること

自己PRは、自分の魅力を伝えるだけでなく、企業が求める人物像に合っているかを示す役割もあります。そのため、旅行経験から得た力が仕事でどう活きるのかを伝える視点が必要です。

たとえば、異文化に対応できる柔軟性や、初対面の人と話す積極性などは、多くの企業で歓迎されるでしょう。企業目線を意識してアピールしてください。

⑤ 事実に基づいて記述すること

履歴書に書く内容は、事実に基づいていなければなりません。話を大げさにしたり、経験していないことを書いたりすると、面接で深掘りされたときに答えに詰まる可能性があります。

信頼を失う原因にもなるため、誠実な内容を心がけましょう。リアルな体験をもとに、自分の言葉で伝えることが大切です。

履歴書で旅行経験を活かすために大切なこと

履歴書に旅行経験を盛り込むことは、自分の強みや個性を伝える有効な方法です。特に、目的意識を持った旅や困難を乗り越えた経験は、採用担当者に強い印象を与えられるでしょう。

旅行を通じて得られる計画力や対応力、コミュニケーション能力などは多くの職種で役立つ要素です。

加えて、業界や職種との親和性を意識しながら、学びをどう仕事に活かせるかを明確にすることがポイントになります。

旅行のエピソードを自己満足で終わらせず、相手の視点で伝えることで、評価される自己PRにつながるはずです。

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