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【回答例付き】市役所の面接対策|頻出質問と好印象を与えるコツやNG回答も紹介

「市役所の面接って、どんな質問をされるの?」「民間とは違う視点でどう答えればいいの?」

公務員試験における市役所面接では、地域社会への貢献意識や住民対応への適性が重視されます。ただ志望動機や自己PRを話すだけでは通用せず、市民目線と行政の役割を踏まえた受け答えが求められるのです。

本記事では、市役所面接の特徴や頻出質問、回答のコツに加え、具体的な回答例文、逆質問のポイント、NG回答例まで網羅的に解説します。

市民の代表となる心構えを持ち、面接で好印象を与えるための準備を始めましょう。

 

目次

市役所面接は事前の質問対策がすべて

市役所の面接では、短い時間の中で「市民から信頼される職員かどうか」が見極められます。

とくに市役所の面接では、地域への貢献意識や公務への理解、地元への思いなどが問われるため、民間企業とは異なる視点での対策が必要です。

こうした特徴を意識したうえで準備を行えば、自信を持って臨めるだけでなく、想定外の質問にも落ち着いて対応できるでしょう。

一方で、準備が足りないと焦ってしまい、伝えるべきポイントが抜け落ちてしまうおそれもあります。そうなると、「なんとなくで志望したのではないか」と誤解を招く原因にもなりかねません。

市役所の面接で好印象を残すには、「なぜ公務員なのか」「なぜこの自治体なのか」といった根本的な問いに、自分の言葉で明確に答えられるよう、丁寧に準備を重ねてください。

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市役所面接の特徴

市役所の面接では、一般企業と異なる視点で評価される点が特徴です。

特に「地域に根ざした公務員としての姿勢」が重視されます。ここでは、面接時に重視される評価ポイントを具体的に解説し、それぞれにどう対応すべきかを整理します。

  1. 地域社会への貢献意識が問われる
  2. 受験自治体への理解度が問われる
  3. 市民対応を想定した対人力が問われる
  4. 公平性・中立性への配慮が問われる

① 地域社会への貢献意識が問われる

市役所の面接では、単なる就職先としてではなく、「地域社会への貢献」をどのように捉えているかが問われます。

地域住民の暮らしを支える立場として、地元の課題を理解し、どのように向き合う姿勢があるのかを見られるためです。

たとえば、「地元に貢献したい」とだけ述べても具体性に欠けてしまいます。事前にその自治体が抱える課題や実施している取り組みを調べたうえで、自分の経験や関心と関連づけて伝えることが重要です。

「〇〇の施策に関心があり、自分の○○の経験を活かして関わりたい」といった表現が説得力を持たせるでしょう。

地域課題への意識と自分自身の行動が結びついているかどうかが、評価を左右します。

② 受験自治体への理解度が問われる

市役所の面接では、志望自治体への理解が浅いと評価が下がる傾向があります。「どの自治体にも言えるような志望理由」では、熱意が伝わりにくくなるためです。

志望動機を話す際には、その自治体が力を入れている施策や抱えている課題について触れ、それに対して自分がどう関わりたいのかを語るようにしてください。

たとえば、観光施策や子育て支援など、自分が興味を持てる分野に焦点を当てると話しやすくなります。

表面的な情報だけではなく、広報誌や地域ニュースを確認し、独自性のある内容にしておくことが差別化のポイントです。

③ 市民対応を想定した対人力が問われる

市役所では、日常的に市民対応が発生するため、面接では対応力も評価対象となります。冷静さ、共感力、丁寧な態度などが求められるのはこのためです。

学生時代のグループ活動やアルバイトでの接客経験などを引き合いに出して、どのように人と接していたかを伝えてください。

たとえば、「意見が対立した際に相手の考えを丁寧に聞きながら、妥協点を見つけるよう努めた」といったエピソードは、対人力を示す上で効果的ですよ。

住民と直接やりとりをする職務であることを意識し、誠実かつ柔軟な姿勢を示すことが大切です。

④ 公平性・中立性への配慮が問われる

公務員には、特定の立場や意見に偏らず、中立性を保った行動が求められます。そのため、市役所の面接でも、その資質があるかどうかを見極められているのです。

たとえば、発言が極端に一方的だったり、特定の価値観に強く寄りすぎていたりすると、面接官に不安を与えてしまいます。評価されるのは、多様な立場を理解し、公平に判断できる柔軟な考え方です。

学生時代の経験の中で、立場の異なる人々と関わったエピソードがあれば、それをもとに話すと良いでしょう。公正さを意識して行動できる人材であることを伝えることが求められます。

市役所の業務内容

市役所の仕事と聞くと、「窓口対応」や「書類作成」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。

しかし実際には、市全体の政策づくりやインフラ整備、福祉の最前線まで、職種ごとに役割は大きく異なります。仕事内容を正しく理解しておくことは、志望動機や面接対策の精度を高めるうえで欠かせません。

ここでは、代表的な職種ごとの特徴や魅力について詳しく解説します。

  1. 行政職の仕事内容
  2. 技術職の仕事内容
  3. 窓口業務の仕事内容
  4. 福祉対応の仕事内容

① 行政職の仕事内容

行政職は、市役所の中でも特に政策立案や地域運営の中枢を担う重要なポジションです。

具体的には、子育て支援や高齢者福祉、観光振興などの政策を企画し、必要な予算を確保しながら実行へとつなげていきます。これらの業務には、法律知識や調整力に加えて、市民の声を聞く柔軟な姿勢が欠かせません。

たとえば、地域で子育てに悩む家庭が増えているという情報をもとに、新たな支援策を提案するには、現場の実態把握から始まり、他部署との連携、地域住民との協議など多方面にわたる対応が求められます。

事務作業だけでなく、社会の流れを見据えた視点が不可欠です。面接においては、「なぜその政策に関心があるのか」「市民にどう貢献できるか」といった具体的な視野を持っているかが問われます。

行政職を志望する場合には、日頃からニュースや自治体の動きに関心を持ち、自分なりの視点を深めておくことが望ましいでしょう。

② 技術職の仕事内容

技術職は、市のインフラや施設の安全を守るため、土木・建築・電気などの専門知識を活かして業務にあたります。

たとえば道路の舗装計画、公共施設の耐震化、上下水道の整備など、生活の基盤を支える仕事が中心です。技術的な正確さと、住民の安全を守る使命感が両立される点が特徴ですよ。

市役所の技術職では、利益を追求する民間企業とは異なり、「公共の利益」に基づいた判断が求められます。仮にコストや効率を重視する場面でも、安全性や住民の安心感を最優先とする必要があるでしょう。

たとえば、老朽化した橋の補修を計画する場合、技術的な妥当性に加えて、通行する高齢者や通学路としての安全性など、多角的な視点での検討が不可欠です。

地域の課題を自分ごととして捉え、公共性のある働き方を目指す姿勢を具体的に伝えましょう。

③ 窓口業務の仕事内容

窓口業務は、市民と最も近い距離で接する仕事であり、第一印象を左右する重要な役割を担います。

業務内容としては、住民票や戸籍の発行、各種申請手続きの案内などが中心ですが、それ以上に求められるのは「安心して話せる対応力」です。

たとえば、制度が複雑で困っている高齢者が来庁した際には、わかりやすい言葉で丁寧に説明することが求められます。その際には、専門用語を避けたり、ゆっくり話すなど、相手に寄り添う工夫が必要です。

また、住民は不安や不満を抱えて窓口に来ることもあります。そんなときに笑顔で受け止め、落ち着いて対応することで「この市役所は信頼できる」と感じてもらえるかもしれません。

対応の質がそのまま自治体の評価につながる場面も多くありますよ。面接では、そうした接遇姿勢やコミュニケーション力、ミスのない事務処理能力が見られます。

日常のアルバイトやボランティア経験の中で、誰かに説明した経験などがあれば、具体的に伝えると好印象につながるでしょう。

④ 福祉対応の仕事内容

福祉分野の仕事は、市民の生活に深く関わるやりがいのある分野でありながら、感情面にも配慮が必要な難しさもあります。

生活保護や障がい者支援、高齢者介護など、多様なニーズに応えるため、専門的な知識と人間理解の両面が求められるでしょう。

たとえば、生活に困窮して相談に来た方に対しては、法律に則った支援制度を正しく説明しつつ、心のケアも意識した対応が大切ですよ。

「困っているけれど相談しにくい」という人の気持ちをくみ取り、安心して話してもらえる雰囲気をつくることも福祉対応の一環です。

また、制度の運用には公平性が不可欠であり、同情だけで動くのではなく、適切な判断を下す力も必要でしょう。そのうえで、「人としての寄り添い方」を忘れずに持ち続ける姿勢が求められます。

そのため、面接では、制度への理解とともに「どのように相手の話を受け止めるか」といった姿勢も問われるでしょう。

市役所が求める人物像

市役所職員として求められるのは、単に業務をこなす力ではありません。住民と向き合う立場である以上、人柄や信頼性、協調性といった人間的な資質が強く問われます。

ここでは、面接で重視される3つの資質について解説します。

  1. 誠実に行動できる人
  2. 住民に寄り添える人
  3. 周囲と協力できる人

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① 誠実に行動できる人

誠実に行動できることは、市役所職員にとってもっとも基本的で重要な資質です。

公務員は市民の生活に深く関わる立場であり、その信頼を裏切らない姿勢が欠かせません。とくに市役所では、個人情報の取り扱いや財務処理など、慎重さと誠実さが求められる業務が日常的に発生します。

このような状況では、小さなミスであっても隠すのではなく、すぐに報告して誠意を持って対応する姿勢が大切です。責任を果たそうとする行動は、周囲の信頼を得る第一歩となります。

たとえば、学生時代にチーム活動で自分の失敗に対して真摯に謝罪し、改善策を提案した経験があれば、それを具体的に伝えると説得力が増すでしょう。

面接では、誠実に行動した具体的なエピソードを交えながら、自分の姿勢をしっかりとアピールしてください。短い言葉よりも、実体験に基づく行動の積み重ねが、相手の心に届くはずです。

② 住民に寄り添える人

市役所職員には、住民に寄り添う姿勢が強く求められます。

行政の仕事は、住民の声を丁寧に受け取り、生活の質を支えることに直結しているからです。業務としてこなすのではなく、「目の前の人がどんな状況か」を想像しながら行動する共感力が必要でしょう。

たとえば、高齢者が複雑な手続きに戸惑っている場合、書類をただ渡すのではなく、一緒に内容を確認しながら説明する配慮が求められます。

そのような対応を通じて、市民から信頼される職員へと成長していきます。大学時代に接客アルバイトや地域ボランティアを通じて、多様な人と接した経験があるなら、それは大きなアピール材料になるでしょう。

面接では、「相手の立場に立って行動できること」が自分の強みであると伝えた上で、その背景にある考え方や行動を明確に示してください。寄り添う姿勢は、一貫した思いやりと行動から伝わるものです。

③ 周囲と協力できる人

市役所の仕事は、1人で完結することがほとんどありません。多くの部署や他機関と連携しながら、1つの業務を進めていくのが基本です。

そのため、周囲と協力しながら物事を進められる人材が強く求められます。対話を重ね、相手を尊重しながらチームとして動けるかどうかが評価の対象となりますよ。

実際、どんなに能力が高くても、自分の考えばかりを優先してしまう人は、組織内での信頼を得ることができません。逆に、課題解決の際に意見の違いを受け入れ、協力しながらまとめていける人は、業務を円滑に進める上で欠かせない存在です。

たとえば、ゼミや部活動などで立場の異なるメンバーと意見をすり合わせながら一つの目標を達成した経験があれば、それは十分な材料になります。

面接では、「どのように他者と関わりながら課題に向き合ったか」を自分の言葉で丁寧に説明してください。協調性は表面的な言葉ではなく、過去の行動に根ざしたものとして評価されるでしょう。

市役所面接を受ける上での事前準備

市役所の面接では、民間企業とは異なる価値観や視点が重視されるため、それに沿った事前準備が欠かせません。

地域社会への関心や公共サービスに対する理解など、市役所ならではの要素を意識した準備が必要です。

入念に対策を行うことで、面接での発言に自信が持て、的確に自分の考えを伝えられるようになります。以下の4つの観点を押さえておくことで、面接官にしっかりとした意欲と理解が伝わるはずです。

  1. 市役所の課題を把握する
  2. 市役所での適性を把握する
  3. 市役所の特色を把握する
  4. 市役所での職種ごとの業務を把握する

① 市役所の課題を把握する

市役所の面接では、志望する自治体が現在どのような課題に直面しているのかを把握しているかどうかが重視されます。

たとえば、高齢化や人口減少、地域産業の衰退などは全国的な課題ですが、自治体ごとに焦点が異なるため、その地域独自の問題を調べたうえで、「その課題にどう関心を持ったのか」「どのように関わりたいと考えているのか」を語ることが重要です。

自分の考えが地域の現実に即していると伝われば、面接官に現実的な志望者として認識されるでしょう。

自治体の公式サイトや施策資料だけでなく、地域ニュースやSNSも併用し、表面的ではない情報収集を心がけてください。

② 市役所との適性を把握する

市役所職員には、地域に根差して長期間にわたり住民と向き合う姿勢が求められます。

そのため、自己分析を通じて「自分はなぜ市役所の仕事に向いていると思うのか」を言語化しておきましょう。民間企業と異なり、市役所では売上や成績よりも、継続性や公共性を重視する姿勢が評価されます。

地道な仕事に丁寧に取り組めるか、異なる背景を持つ人々と円滑な関係を築けるか、といった視点が問われるのです。

これに対して、自分の性格や経験がどうマッチしているのかを具体的に伝えられるよう準備しておくと、説得力が増します。

また、民間と比較して市役所を選んだ理由にもしっかり触れることで、志望動機の軸が明確になり、面接官からの印象も良くなるでしょう。

③ 市役所の特色を把握する

志望する自治体の特色や重点施策を把握しておくことは、説得力ある志望動機を伝えるうえで欠かせません。

観光や防災、子育て支援、教育政策など、自治体ごとに注力する分野は異なります。その中で、自分がどの分野に関心があり、なぜその分野に惹かれたのかを明確にできると、動機に具体性が生まれますよ。

単に「地域に貢献したい」という言葉ではなく、「この自治体の○○施策に共感した」といった表現が効果的です。

こうした視点を持つことで、面接官も「本気で調べている」「この自治体に入りたい気持ちが強い」と受け取ってくれるでしょう。

公式資料だけでなく、職員インタビューや地域広報誌なども情報源として有効です。多角的な視点で地域の魅力を捉えておくと、面接での発言にも自然と深みが出てきます。

④ 市役所での職種ごとの業務を把握する

市役所には、一般行政職、福祉職、技術職など複数の職種があり、それぞれに求められる役割とスキルが異なります。

たとえば、行政職では住民対応や政策立案、福祉職では生活支援や相談業務、技術職では施設管理やインフラ整備が中心となりますよ。

こうした違いを理解せずに志望動機や自己PRを話すと、表面的で説得力に欠ける回答になってしまいます。

面接官も「本当にこの仕事に関心があるのか」と疑問を持つ可能性があるため、志望職種の業務内容については具体的に把握しておくべきです。

自治体の採用案内や職員インタビュー動画、採用イベントでの説明などから得た情報をもとに、「その仕事のどこにやりがいを感じるか」「どのように貢献したいか」を整理しておくと、自分の考えを自信を持って伝えられるでしょう。

市役所面接での答え方のコツ

市役所の面接では、民間企業とは異なる視点が求められるため、答え方にも工夫が必要です。

特に重視されるのが「公共性」と「地域貢献」の姿勢です。ここでは、好印象を与える答え方の基本について、ポイントごとに解説します。

  1. 結論から話す構成を意識する
  2. 地域性や公共性を意識する
  3. 質問の意図を意識する

① 結論から話す構成を意識する

面接官に自分の考えを正確に伝えるには、まず結論を先に述べることが重要です。

たとえば「志望動機を教えてください」と聞かれた場合、「私は地域の福祉に貢献したいと考え、市役所を志望しました」と結論から答えると、話の軸が明確になります。そのあとに理由や経験を述べることで、説得力が増しますよ。

市役所の面接では限られた時間内で自分を印象づける必要があるため、論点を絞った話し方が有効です。特に話が長くなりやすい方は、結論を最初に示す構成を意識すると、伝わりやすくなります。

② 地域性や公共性を意識する

市役所は地域住民の生活に直接関わる組織であるため、面接では「地域社会にどう貢献したいか」が見られています。

たとえば「高齢化が進む地域で、福祉サービスの充実に貢献したい」と答えることで、地域課題に対する関心や、自分なりの視点を持っていることが伝わります。こうした回答には、公共の利益を考える姿勢がにじみ出るでしょう。

個人的な希望や関心だけでなく、「地域のためにどう役立ちたいか」を軸に据えることで、行政職にふさわしい人物だと評価されやすくなります。

③ 質問の意図を意識する

市役所の面接では、表面的な質問の裏にある「意図」を理解する姿勢が求められます。

たとえば「地域とどう関わりたいですか?」という問いの背景には、「主体的に動けるか」「市民の声をくみ取れるか」といった要素が含まれているかもしれません。

このような場合、自分の関心だけを語るのではなく、「地域の声を丁寧に受け止め、制度に反映させたい」といった姿勢を示すことが大切です。

質問の言葉にとらわれず、なぜその質問が出たのかを考えながら答えましょう。

市役所面接での質問・回答例

市役所の面接では、志望動機や市民対応の姿勢など、民間企業とは異なる観点で質問されることが多いため、事前の準備が重要です。

以下では、実際に問われやすい質問と、それに対する模範的な回答の方向性について詳しく解説します。

  1. なぜ民間ではなく市役所なのか
  2. 市役所で何をしたいのか
  3. 学生時代に何を頑張ったのか
  4. 配属希望と異なる場合はどうするか
  5. 地域住民の立場でどんな課題を感じたか
  6. 市民からの苦情にはどう対応するか
  7. この自治体の魅力と課題は何か

①なぜ民間ではなく市役所なのか

面接では「なぜ民間企業ではなく市役所を選んだのか」といった、志望動機の深掘りがよく行われますよ。ここでは、実際の面接現場を想定した自然な問いかけと、その回答例を紹介します。

《質問》
民間企業も選択肢にある中で、なぜあえて市役所で働きたいと思ったのですか?

《回答例》
大学時代、地域の子ども食堂でボランティア活動に取り組んでいました。
子どもや高齢者と接する中で、地域には継続的な支援を必要とする人が多いと感じました。その経験から、一時的な支援ではなく、制度として地域を支えられる市役所の仕事に関心を持つようになりました。
民間企業のように利益を追求する仕事も大切ですが、私は地域住民の生活を長期的に支えられる仕事に携わりたいと考えています。
市役所なら、地域の声を直接受け取りながら、一人ひとりの暮らしを支える仕組みづくりに貢献できると感じ、志望しました。

《解説》
「なぜあえて市役所か?」という問いには、民間と比較した上での行政職ならではの価値や役割に触れることが効果的です。体験談を通じて意欲の根拠を示すと、説得力が増します。

②市役所で何をしたいのか

市役所の面接では、「入庁後に取り組みたい業務」について具体的に聞かれることが多いです。ここでは、実際の面接を想定したリアルなやりとり形式で例文を紹介します。

《質問》
入庁後は、当市でどのような業務に携わりたいと考えていますか?

《回答例》
私は、高齢者福祉に関する業務に携わりたいと考えています。
大学では福祉系のサークルに所属し、地域の老人ホームでレクリエーション活動の運営に関わってきました。
その中で、話し相手がいることや日々の楽しみがあることが、高齢者の方々の生活の質を大きく左右するのだと気づきました。この経験を活かし、行政の立場から高齢者が安心して暮らせる仕組みづくりに貢献したいです。
たとえば、地域包括支援センターと連携し、支援が必要な方を早期に把握できる体制づくりなどに取り組みたいと考えています。

《解説》
「やりたいこと」は抽象的にせず、関心を持ったきっかけや具体的な経験に基づいて話すと評価されやすくなります。自分の体験から地域課題への関心につなげる構成を意識しましょう。

③学生時代に何を頑張ったのか

市役所の面接では、学生時代の取り組みから人柄や行動力を評価されることが多いです。ここでは、アルバイト経験をもとにしたリアルなやり取り形式の回答例を紹介します。

《質問》
学生時代に最も力を入れて取り組んだことは何ですか?そこで得た学びがあれば、あわせて教えてください。

《回答例》
大学時代は、地域の定食屋でホールスタッフとして3年間働いていました。
最初は接客ミスや注文の聞き間違いが多く、落ち込むこともありましたが、少しずつ改善に努め、失敗の原因をメモして次に活かすようにしました。
特に、常連のお客様の好みを把握し、先回りして提案できたときに「ありがとう、また来るね」と言っていただけたことは、自信にもつながりました。
この経験を通じて、相手の立場に立って行動することの大切さを学びました。今後も、市民の方々に安心していただけるような丁寧な対応を心がけていきたいと思っています。

《解説》
質問に対してエピソード→工夫→成果→学びという流れが明確で、面接官が知りたい「人柄」や「行動力」を自然に伝えられています。

定番のアルバイト経験も、具体的な行動と気づきを入れることで差別化できるでしょう。

④配属希望と異なる場合はどうするか

配属に関する質問では、希望と異なる部署への配属をどう受け止めるかを問われることがよくあります。組織への柔軟性と前向きな姿勢を見せることがポイントです。以下はそのような質問へのリアルな想定問答例です。

《質問》
希望されている部署とは異なる配属になる可能性もありますが、その場合はどのように対応されますか?

《回答例》
大学では観光振興をテーマにしたゼミに所属しており、観光関連の施策に関われる部署を希望しています。
ただ、市民の暮らしを支えるという市役所の根本的な使命は全ての部署に共通していると考えております。
学園祭の実行委員として、希望外の担当を任された際も、自分なりに工夫しながら役割を全うした経験があります。
そのため、どの部署に配属されても前向きに学び、早く戦力となれるよう努力していきます。

《解説》
希望部署の理由を述べたうえで、どの部署でも貢献できる姿勢を示しましょう。過去の経験から適応力や協調性を伝えることが、説得力ある回答につながります。

⑤地域住民の立場でどんな課題を感じたか

地域の課題に気づいたきっかけや、その体験を通して得た気づきを問う質問は、市役所の面接でよく見られますよ。ここでは、大学生が実際に体験しやすいボランティア活動をもとにした例を紹介します。

《質問》
地域住民の立場として、日常生活の中でどのような課題を感じたことがありますか?それに対してどのような思いを抱いたかもあわせて教えてください。

《回答例》
大学時代に参加した高齢者向けの買い物支援ボランティアを通して、移動手段の少なさが深刻な課題だと実感しました。
特に「バスの本数が少なくて病院にも行きにくい」と話す高齢者の声を聞き、日常生活に大きな不便が生じていることを痛感しました。
自分自身は日々の移動に困ることがなく、当たり前だと思っていた環境が、実は多くの方にとってはそうではないと知りました。
この体験がきっかけで、「誰もが暮らしやすい地域づくり」に取り組みたいと思うようになり、市役所での仕事に関心を持ちました。

《解説》
「課題を感じたきっかけ→その内容→気づき→志望動機へのつながり」という流れが自然で効果的です。

実体験に基づいたエピソードは説得力があり、特に地域に根差した活動経験がある場合は積極的に取り上げましょう。

⑥市民からの苦情にはどう対応するか

市役所の面接では、市民対応への姿勢を問う質問が多く見られますよ。今回は、面接官が実際に聞いてきそうな形式で《質問》を提示し、それに対する《回答例》と《解説》をセットで紹介します。

《質問》
窓口対応の際に、市民から理不尽とも思えるような苦情を受けた場合、あなたはどう対応しますか?

《回答例》
大学のオープンキャンパスで案内スタッフをした際、駐車場の混雑について強い口調で不満を訴えられたことがありました。
最初は驚きましたが、まずは相手の話を遮らずに最後まで聞くことを意識しました。
その上で、「ご不便をおかけして申し訳ありません」と丁寧に謝罪し、周辺の空き状況や代替案をご案内しました。
結果的に落ち着いて話を聞いていただき、納得していただけました。
この経験から、理不尽に見える内容でも背景を想像しながら受け止め、冷静かつ丁寧に対応することが信頼につながると学びました。

《解説》
市民の怒りを正面から受けるのではなく、まず受け止めてから解決に導く姿勢を伝えることが大切です。学生生活での実体験を交えて語ると説得力が高まります。

⑦この自治体の魅力と課題は何か

市役所の面接では、その自治体をきちんと調べ、自分の言葉で魅力や課題を語れるかが重要です。以下に、面接で想定されるリアルな質問と、それに対する回答例を紹介します。

《質問》
この自治体を志望した理由を踏まえて、あなたが感じる魅力と、今後取り組むべき課題について教えてください。

《回答例》
私は大学で地域政策を学び、地域ボランティア活動にも参加してきました。
その中で感じたこの自治体の魅力は、住民同士のつながりが強く、温かい地域文化が今も根づいていることです。
実際に高齢者施設での活動では、地域の方々が自然に声を掛け合う様子が印象に残っています。一方で、若者の定住率が低く、人口減少が進んでいるという課題も実感しました。
将来的には子育て支援や移住促進策をさらに強化する必要があると考えています。
私はこの地域の魅力を守りながら、若い世代が暮らし続けたいと思えるような政策づくりに貢献したいです。

《解説》
質問の意図に正面から答えることを意識しましょう。「魅力」と「課題」の両方に具体的な根拠を添え、課題には自分の視点と行動意欲を添えるのがポイントです。

市役所面接の逆質問例

市役所の面接では、最後に「何か質問はありますか?」と逆質問を求められる場面が多くあります。

ここでの質問内容は、志望度の高さや職務理解の深さを示す重要な要素です。市役所ならではの観点から、適切な質問を準備しておくことが好印象につながります。

  1. どんな姿勢や価値観が求められるか
  2. 入庁までに準備すべきことは何か
  3. 市民とどう関係を築いているか
  4. 住民から多く寄せられる声は何か
  5. 職員はどう行政サービスに関わっているか

① どんな姿勢や価値観が求められるか

市役所の仕事では、組織に合った価値観を持ち、地域に寄り添う姿勢が求められます。ただ、学生の立場では具体的なイメージを持ちにくいこともあるでしょう。

そこで「どのような姿勢や価値観が重視されますか?」と尋ねれば、現場で求められる人物像を具体的に把握できます。

市民目線を大切にする姿勢や、長期的な視野での行動などが挙がることも多く、自分の考えとの相性を確認する手がかりになります。

また、このような質問を通じて、志望度や自主性も伝わるため、好印象につながる可能性が高いでしょう。

② 入庁までに準備すべきことは何か

内定後から入庁までの期間は、気持ちが緩みやすく、準備の必要性を見落としてしまう人も少なくありません。

しかし、「入庁までにどのような準備をしておくべきでしょうか?」と質問すれば、前向きな姿勢を示せます。業務で必要な知識や市の現状について触れられることが多く、事前学習の方向性が明確になるでしょう。

面接官によっては配属予定部署や業務の一端を教えてくれる場合もあるため、入庁後のイメージ形成にも役立ちます。

③ 市民とどう関係を築いているか

市役所の仕事は、市民との信頼関係に支えられています。その一方で、具体的にどう信頼を築いているのかを知る機会は限られているでしょう。

そのため「市民の方々との関係は、どのように構築されていますか?」という逆質問は、そうした疑問を解消するのに効果的です。

窓口での丁寧な対応や、地域行事での交流など、実践的なエピソードが聞ける可能性もあり、日々の業務をよりリアルに捉えるきっかけとなりますよ。

また、住民視点を意識できる人材として評価されやすくなります。

④ 住民から多く寄せられる声は何か

行政が地域に根差すためには、住民から寄せられる意見や要望に耳を傾ける姿勢が欠かせません。

「よく寄せられるご意見やご要望には、どのようなものがありますか?」という質問を投げかければ、地域のニーズや課題を把握する手助けになります。

たとえば、手続きの簡素化や福祉制度の周知などが挙げられることもあり、実際の課題意識と向き合えます。現場目線の視野を得ることで、行政の仕事への理解が深まるはずです。

⑤ 職員はどう行政サービスに関わっているか

市役所職員がどのように行政サービスに携わっているかは、外からでは見えにくい部分かもしれません。

「職員の方は、どのようなかたちで行政サービスに関わっていますか?」という逆質問を通じて、具体的な業務内容を知れます。

制度設計から実行、窓口での対応まで幅広く関与している実態に触れることで、自分が将来担う仕事への理解も深まるでしょう。

このような質問は、仕事への前向きな姿勢と真剣さを示すことにもつながります。

市役所面接でのNG回答例

市役所面接では、どのような回答をするかによって、受ける印象が大きく変わります。

特に志望理由や受け答えの姿勢には注意が必要です。

ここでは、実際に多く見られるNG回答のパターンを紹介します。事前に把握しておくことで、面接本番での失敗を避けやすくなるでしょう。

  1. 安定性だけを志望理由にする
  2. 民間企業を否定する発言をする
  3. 具体性に欠ける回答をする

① 安定性だけを志望理由にする

「安定しているから市役所を志望した」という動機は、就職先としての関心があることを示してはいるものの、それだけでは説得力に欠けてしまいます。

なぜなら、市役所職員には地域の課題に向き合い、自ら考えて行動する姿勢が求められるからです。安定性に魅力を感じること自体は問題ありませんが、それが唯一の理由では、主体性や熱意が伝わりません。

地域に貢献したいという想いや、自身の経験と市役所の業務との関わりを交えて話すように意識すると、面接官の納得を得やすくなるはずです。

② 民間企業を否定する発言をする

市役所を志望する際に、民間企業の働き方や価値観を否定するような言い方をすると、協調性や視野の広さが欠けていると受け取られる恐れがあります。

たとえば「民間は成果主義で疲弊しそうなので避けたかった」といった発言は、市役所の仕事を選んだ理由の説明としては適切とは言えません。

他の業界を否定するよりも、自分が市役所の仕事にどう共感しているのか、どのように役立ちたいのかを前向きな表現で伝えるほうが、好印象につながるでしょう。

③ 具体性に欠ける回答をする

「市民の役に立ちたいと思ったからです」といった回答は、一見すると熱意があるように見えますが、具体的な根拠や経験が伴っていないと、真剣さが伝わりにくくなります。

市役所の面接では、自分の体験やエピソードを通じて志望理由を説明することが求められますよ。

たとえば「大学で地域ボランティアに参加した際、行政と住民の橋渡しの重要性を実感した」といった具体的な話があると、相手もイメージしやすく、納得を得やすくなります。

具体性のある回答は、熱意や理解度の深さを伝えるうえで欠かせません。

市役所の面接での注意点

市役所の面接は、民間企業とは異なる雰囲気があります。公的な立場として求められる人物像に合っているかどうかを見られるため、基本的なマナーや受け答えの丁寧さが評価に直結します。

とくに新卒の就活生にとっては、面接官に好印象を与えるポイントを押さえておくことが欠かせません。

ここでは、市役所面接で気をつけるべき代表的な注意点を紹介します。

  1. 言葉遣いや身だしなみに注意する
  2. 受け答え方に注意する
  3. 態度や表情に注意する

① 言葉遣いや身だしなみに注意する

市役所面接では、第一印象がその後のやり取りに影響します。とくに言葉遣いや身だしなみは、市民対応の適性を見極める手がかりとして注視されるポイントです。

敬語が不自然だったり、服装が乱れていたりすると、信頼性に疑問をもたれる恐れがあります。

面接当日は、シワのないスーツ、自然で清潔感のある髪型を意識してください。

言葉遣いも重要で、「おっしゃる通りです」「恐れ入ります」などの丁寧な表現を自然に使えるよう練習しておきましょう。こうした細やかな気配りが、市民に安心感を与えられる人材としての印象につながります。

② 受け答え方に注意する

市役所では、公平かつ誠実な姿勢が求められます。そのため、面接では回答内容の一貫性や誠実さが重視される傾向にありますよ。

たとえば、志望動機と自己PRに食い違いがあると、「考えが浅い」と判断されるかもしれません。

事前に、自分の経験や価値観、将来のビジョンを整理し、どの質問にも軸のある回答ができるように備えておくことが大切です。

すべてのやり取りに誠意を込めて答える姿勢が、公務員にふさわしい人柄として評価されるでしょう。

③ 態度や表情に注意する

どれだけ内容のある発言をしても、表情が硬かったり視線が泳いでいたりすると、信頼を得るのは難しいでしょう。市役所職員は市民との直接的なやり取りが多く、落ち着きや安心感が必要とされます。

面接中は、面接官の目を見て話す、穏やかにうなずく、語尾をはっきりさせるなど、信頼を感じさせる所作を意識してください。

緊張しやすい人は、事前に模擬面接などで表情や声のトーンを整えておくと良いでしょう。自然な笑顔と落ち着いた態度が、信頼される市職員としての印象につながります。

市役所の面接で自分らしさと適性を伝えて選考通過を目指そう!

市役所の面接では、志望動機や地域貢献への姿勢、具体的な職務理解など、幅広い視点が問われます。そのため、事前に自治体の特徴や業務内容を把握し、自分の適性を言葉で伝える準備が欠かせません。

特に「なぜ市役所なのか」といった動機や、「住民目線での課題認識」など、面接官が重視するポイントに沿った回答が求められます。

また、逆質問やNG回答の傾向からも、求められる人物像が見えてきます。誠実な姿勢と具体性をもって答えることで、信頼感のある印象を与えられるでしょう。

市役所面接では、自分自身の価値観と地域社会への理解を結びつけて表現することが重要です。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。