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【例文8選】ESの研究内容の書き方|企業の質問の意図や注意点も紹介

この記事では、エントリーシート(ES)の研究内容の書き方を解説しています。

また、書き方だけではなく、書く理由や企業がESで研究内容を質問してくる意図も紹介しています。

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目次

ESの研究内容は基本を抑えれば書ける

エントリーシート(ES)で研究内容を書くのは、多くの学生にとって悩みどころでしょう。

特に「まだ研究が始まっていない」「研究テーマが定まっていない」といった場合、何を書けばよいか迷ってしまうかもしれません。

しかし、ESにおける研究内容は、実際の成果よりも「考え方」や「取り組み姿勢」を伝えることが重要です。企業は、どのように問題を捉え、どのように行動しているかを見ています。

ですので、研究が進行中でも、現在の取り組みや考えをしっかり言語化することがポイントです。構成にはPREP法(結論→理由→具体例→まとめ)を活用すると、読み手に伝わりやすい文章になります。

基本を押さえて書けば、研究内容の記載はそれほど難しくありません。まずは気負わず、自分の言葉で整理してみてください。

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ESに研究内容を書く理由

エントリーシート(ES)に研究内容を書くことには、単に学業の成果を記す以上の意味があります。

企業はそこから、学生がどのように大学生活を過ごし、どのような姿勢で課題に取り組んできたのかを見ようとしているのです。

特に、研究を通じた思考の過程や問題解決力は、ビジネスの現場でも重要な資質とされているため、非常に注目されるポイントです。ここでは、ESに研究内容を書く主な理由を3つに分けて解説します。

  1. 大学生活における自分の取り組みを伝えるため
  2. 選考時の面接材料として活用されるため
  3. 思考力や課題解決力をアピールするため

① 大学生活における自分の取り組みを伝えるため

ESに研究内容を記すことで、自分が大学生活でどのようなテーマに取り組んできたかを明確に伝えられます。企業は、そのテーマの難易度よりも、学生がどう考え、どう行動したかを重視しているのです。

たとえ高度な研究でなくても、自分なりに課題を見つけ、工夫して取り組んできた経験には価値があります。

その過程を通して、自分がどんな人物か、どのように成長してきたのかを示すことができるでしょう。研究の内容よりも、そこに至るまでの姿勢や意欲を見てもらう意識が大切です。

結果だけでなく、試行錯誤の過程や乗り越えた困難などを丁寧に伝えることで、より印象的なESになります。

② 選考時の面接材料として活用されるため

ESに書いた研究内容は、面接でもよく使われる話題です。企業は限られた面接時間の中で、応募者の理解を深めようとします。その際、研究に関する記述が具体的であるほど、話を掘り下げやすくなるのです。

自分の考えや行動が表れている研究内容は、質問のきっかけになりやすく、自然な流れで面接が進みます。逆に、内容が曖昧だと深掘りされたときに困ってしまうかもしれません。

面接の場を意識して、わかりやすく整理された研究内容をESに記載しておくと、やりとりもスムーズになるでしょう。

③ 思考力や課題解決力をアピールするため

ESに研究内容を書くことは、自分の「考える力」や「問題を解決する力」を示すチャンスでもあります。

研究には、テーマを選び、情報を集め、仮説を立て、実験や調査を行うといった一連のプロセスがありますよね。このような論理的な思考や粘り強さは、どの職種でも求められる力です。

企業は研究の成果以上に、どのように課題を発見し、どんな工夫で乗り越えたのかを知りたがっています。

ですから、研究の背景や目的、試行錯誤の内容を含めて、自分の工夫や努力が伝わるような書き方を意識してください。表面的な説明ではなく、自分の考えが伝わるよう心がけることが重要です。

企業がESで研究内容を聞いてくる意図

エントリーシート(ES)で研究内容を尋ねられると、「何を書けばよいのか」と悩む人も多いでしょう。企業がこの項目で重視しているのは、研究そのものではなく、取り組む姿勢や考え方です。

ここでは、企業がESで研究内容を通じて確認したいポイントを3つ紹介します。

  1. 学生の専門性や関心領域を把握するため
  2. 研究の中で得た学びから人物像を知るため
  3. 仕事に活かせる姿勢や能力を見極めるため

① 学生の専門性や関心領域を把握するため

企業は研究内容を通じて、学生がどの分野に興味を持ち、どんなテーマに取り組んできたのかを見ています。これは、自社の業務内容とマッチするかを判断する材料になるからです。

たとえば、通信業界であれば、AIやデータ解析に関する研究が注目されやすいでしょう。大切なのは、研究の成果ではなく、どんな問題意識を持ち、どのような動機でそのテーマを選んだかです。

自分の興味や考え方を丁寧に伝えることで、企業に自分の強みを理解してもらいやすくなります。

② 研究の中で得た学びから人物像を知るため

企業はESを通じて、学生の人となりを知ろうとしています。研究の中で経験した困難や工夫、協働の取り組みなどから、その人の考え方や行動特性が伝わるからです。

特に重視されるのは、問題にどう向き合い、どんな学びを得たのかという点でしょう。自分なりに振り返り、成長を実感できたことを具体的に述べると、読み手に印象が残りやすくなります。

等身大の姿を素直に表現することが、企業の信頼を得る近道です。

③ 仕事に活かせる姿勢や能力を見極めるため

研究活動の中で培った力が、実際の仕事にどう活かせるかを企業は見ています。たとえば、情報整理力や論理的思考、粘り強さといった要素は、職種を問わず重要なスキルです。

「頑張った」というだけでなく、そこで得た力がどのように業務に応用できるかを伝えることがポイントになります。

専門性が高くなくても、問題にどう取り組んだかを丁寧に説明すれば、企業にとって魅力ある内容になるでしょう。

ESの研究内容の書き方

エントリーシート(ES)で研究内容を記載する際は、単に事実を並べるだけでは不十分です。企業の担当者にとって読みやすく、意図が伝わりやすい構成であることが重要です。

わかりやすく整理された文章は、あなたの思考力や伝える力を示す材料にもなります。ここでは、研究内容をESに書くときの構成を5つのポイントに分けて解説します。

  1. 研究テーマや背景を簡潔に書く
  2. 研究の目的と手法を具体的に書く
  3. 研究を通じた取り組み内容を書く
  4. 研究によって得た成果や結果を書く
  5. 研究から得た学びや気づきを書く

① 研究テーマや背景を簡潔に書く

まずは研究テーマと、その背景について簡潔に述べましょう。なぜそのテーマを選んだのかが伝わると、読み手の関心を引きやすくなります。

たとえば、自分の関心や社会的な課題からテーマを選んだ場合は、その理由を明確にしてください。ここで気をつけたいのは、専門用語を避けることです。

採用担当者の多くはその分野の専門家ではありません。誰が読んでも理解できる言葉を選ぶことで、内容が伝わりやすくなります。背景説明は短くても構いません。

必要な情報だけを絞って、わかりやすくまとめることが大切です。

② 研究の目的と手法を具体的に書く

研究の目的と、実際に用いた手法について具体的に説明しましょう。目的が明確だと、あなたの関心や課題意識が伝わります。さらに、どのような手段でその目的を達成しようとしたかも重要です。

たとえば、アンケートを行った理由や、実験を選んだ背景を加えることで、単なる説明ではなく、あなたの判断力も伝わります。

方法そのものを説明するだけでなく、自分なりの工夫や選択の意図が見えると評価されやすいでしょう。読み手が研究の流れを自然に想像できるよう意識してください。

③ 研究を通じた取り組み内容を書く

次に、研究の過程で自分がどのように行動したのかを記述します。ただ手順を追うだけでなく、自分が積極的に取り組んだ場面を伝えることがポイントです。

たとえば、トラブルが起きたときの対応や、よりよい方法を模索した経験などがあると、あなたの主体性や課題解決力が伝わります。協働作業での工夫や、情報収集に工夫したエピソードも有効です。

読み手は研究そのものよりも、あなたがどのように行動したかに注目しています。自分の経験をストーリーとして自然に展開してみてください。

④ 研究によって得た成果や結果を書く

研究の結果や成果についても、ESでは大切な要素です。単に数字や結論を並べるのではなく、どのように結果を得たのかという過程も丁寧に記述しましょう。

たとえ期待通りの結果が得られなかった場合でも、その中で見つけた新しい発見や、分析の工夫などがあれば十分に評価されます。

また、どのような視点で考察を行ったかを伝えることで、あなたの思考の深さも示せます。結果の大小にとらわれず、自分がどう受け止め、どう次に活かそうとしたかに注目してください。

⑤ 研究から得た学びや気づきを書く

最後に、研究を通じて得た学びや気づきを書きましょう。これは、自己理解や成長を示すうえでとても重要な要素です。

たとえば、「計画どおりにいかない現実に柔軟に対応する大切さを知った」といった具体的な気づきを含めると良いでしょう。企業は、経験から何を学び、それをどのように次へ活かせる人かを見ています。

そのため、単なる感想ではなく、自分の考えとして落とし込んで伝えるように意識してください。「この経験を通じて、自分にはこういう強みがあると気づいた」といった表現も効果的です。

ESに研究内容を書く時の構成

エントリーシート(ES)に研究内容を書く際は、相手に伝わりやすい順序や表現が欠かせません。何をどう書くかで、印象が大きく変わってしまうこともあります。

ここでは、読みやすく整理された構成にするためのポイントを6つに分けて紹介します。

  1. 研究内容の概要を簡潔に伝える
  2. 研究に取り組んだ理由を伝える
  3. 研究の目的と背景を説明する
  4. 研究における自分の役割や工夫を伝える
  5. 研究の結果や成果を伝える
  6. 研究内容を今後どのように活かすかを伝える

① 研究内容の概要を簡潔に伝える

最初にテーマや研究対象をシンプルに伝えることで、読み手の理解が深まります。難しい専門用語は使わず、誰にでもわかる言葉を意識してください。

目安としては2~3行でまとめると、スムーズに読まれやすくなります。伝えたい内容を削ぎ落として、本質だけを示すことが大切です。

また、内容の切り出し方としては「私は◯◯について研究しています」といったシンプルな書き出しがおすすめです。

そのうえで、「〜の仕組みを明らかにすることを目的としています」といった文を加えると、読み手もテーマの方向性をイメージしやすくなります。

ここでは詳細に入りすぎず、あくまで全体像を伝える導入として位置づけましょう。

② 研究に取り組んだ理由を伝える

なぜその研究を選んだのかという動機から、企業は学生の興味関心や考え方を読み取ります。ただ「興味があったから」では伝わりません。

背景にある体験や問題意識など、もう一歩踏み込んだ理由を示すと納得感が生まれます。自分なりの視点を意識しましょう。

たとえば「家族の病気をきっかけに健康に関心を持った」「アルバイト経験で業務改善に興味を持った」など、具体的な原体験を添えることで説得力が増します。

また、学問的な背景や時事的な社会問題と関連づけると、関心の深さも伝わります。選んだ理由を通じて、自分の価値観や将来像をさりげなくにじませるとより効果的です。

③ 研究の目的と背景を説明する

研究の必要性や背景を丁寧に説明することで、読み手に理解と共感を与えることができます。たとえば社会的な課題や、学術的な流れと関連づけて話すと効果的です。

あくまでわかりやすく、長くなりすぎないよう心がけてください。難解な言い回しは避けて、平易な文章でまとめると良いでしょう。

このパートでは、「なぜその研究が今必要なのか」に答える姿勢が求められます。社会にとっての意義や、自分がその研究を通じてどう貢献できるかを意識すると深みが出ます。

例えば「エネルギー問題の解決につながる可能性がある」など、少し広い視点を入れることで、研究の価値がより明確になります。読み手の関心を惹くポイントでもあるため、疎かにせず丁寧に構成しましょう。

④ 研究における自分の役割や工夫を伝える

グループで進めた研究では、自分がどこに関わったのかを明確にしましょう。作業内容だけでなく、そこに込めた工夫や意識したことを伝えることで、主体性が伝わります。

「自分ならでは」の視点を具体的に書くことで、差別化にもつながります。取り組み姿勢を伝えるチャンスです。

たとえば「データ分析の担当だったが、より見やすく比較できるようにグラフ形式を工夫した」や、「作業が滞っていた部分の進行管理を担った」など、行動と成果をセットで述べるとより効果的です。

単なる作業の羅列にせず、「自分なりにどのように貢献したか」に焦点を当ててください。

研究の中で試行錯誤した経験や、チーム内で調整したエピソードなども、あなたの人柄や行動力を伝える手段になります。

⑤ 研究の結果や成果を伝える

成果が大きくなくても、そこで得た学びや変化があれば十分です。研究が途中であっても、現時点での進捗や考察を書いて問題ありません。

大切なのは、過程を通じてどんな気づきを得たかです。自分なりに振り返りながら、誠実に伝えてください。

結果だけを羅列するのではなく、「どんな結果から、どんなことがわかったのか」までをしっかり言語化しましょう。

たとえば「予想とは異なる結果が出たが、その原因を分析する過程で新たな視点を得た」といった表現を加えると、成長意欲や柔軟な思考も伝わります。

中間発表の段階でも、得られた知見を客観的に整理し、自分なりにどのように活かそうとしているかを書くと評価されやすくなるでしょう。

⑥ 研究内容を今後どのように活かすかを伝える

最後に、研究経験を将来どう活かしていきたいのかを明確にしましょう。企業にとっては、学びを実務に応用できるかが重要な関心事です。

ここでは抽象的な表現を避けて、「どんな場面で」「どのように活かせるか」を具体的に書いてください。志望動機とつなげるのも効果的です。

たとえば、「データ分析力を活かして顧客ニーズを数値で捉える仕事に携わりたい」「論理的に課題を整理する力を、業務改善の提案に役立てたい」といったように、自分の経験と企業の仕事を結びつけて表現します。

このパートが曖昧だと、せっかくの研究内容も印象が弱くなってしまいます。自分の進みたい方向性と一致していることを示し、研究の価値をしっかりと将来につなげてください。

ESに研究内容を書くときのポイント

エントリーシート(ES)で研究内容を伝えるには、情報をただ並べるのではなく、採用担当者にとって読みやすく、評価されやすい形に整理することが大切です。

ここでは、研究内容を効果的に伝えるために意識したい4つのポイントを紹介します。

  1. 簡潔で明確な表現を意識する
  2. 企業ごとの文字数制限を守る
  3. 読み手を意識して専門用語を避ける
  4. 面接で深掘りされることを想定して書く

① 簡潔で明確な表現を意識する

研究内容を書くときは、できるだけ簡潔で明確な文章を意識しましょう。採用担当者は多数のESに目を通すため、要点がすぐに伝わる文章のほうが印象に残ります。

冗長な言い回しや重複表現は避けてください。

たとえば、「〇〇について研究しました」だけではなく、「〇〇という課題に対し、〇〇という手法で検証しました」といったように、短くても具体的に伝える工夫が求められます。

文字数には限りがあるため、重要な情報だけを選んで書く意識が必要です。文章を声に出して読んでみると、不自然な言い回しやくどさに気づけるでしょう。

② 企業ごとの文字数制限を守る

ESには企業ごとに異なる文字数制限が設けられているため、必ずその範囲内で記入する必要があります。指定された文字数を超えると、内容以前に形式の不備として評価が下がるおそれも。

制限がある場合は、詰め込みすぎて読みにくくなるよりも、伝えるべき内容を絞ることが重要です。逆に、文字数に余裕があるときは、背景や工夫した点などを丁寧に補足してください。

ただし、無理に膨らませるのではなく、あくまで自然な流れで書くように心がけましょう。読みやすさを保ちながら、文字数のバランスにも注意して仕上げてください。

③ 読み手を意識して専門用語を避ける

自分にとっては当たり前の専門用語でも、採用担当者には伝わらないことがあります。ESでは、誰が読んでも理解できる言葉を使うことが基本です。

とくに人事担当者は、理系や専門分野の内容に詳しくないケースも多くあります。

たとえば「ナノスケール」「定量的解析」などの言葉は、必要であれば簡単な説明を加えるか、よりやさしい表現に言い換えてください。

読み手の立場に立ち、相手が内容を正確に理解できるかどうかを常に意識することが大切です。自分の知識を示すことよりも、伝える力を評価されることを忘れないでください。

④ 面接で深掘りされることを想定して書く

ESに書いた研究内容は、面接で質問される可能性が高い項目です。そのため、表面的な説明ではなく、自分の言葉で深掘りにもしっかり対応できる内容にしておきましょう。

たとえば「〇〇の研究をしました」と書くなら、「なぜそのテーマを選んだのか」「どんな困難があったか」「その経験から何を学んだか」といった質問に備えて、答えを準備しておく必要があります。

ESと面接で内容にずれがあると、信頼を損ねかねません。一貫性と説得力のあるESは、面接でも自信を持って話せる材料になります。読み手が気になる点を想定しながら、丁寧に構成してください。

ESに書く研究内容の例文

どのように研究内容をまとめればよいか悩んでいる方は多いでしょう。ここでは、学部ごとの分野に分けて具体的な例文を紹介します。

自分の専攻に近いものを参考にしながら、書き方のイメージを掴んでみてください。

  1. 情報系の研究内容の例文
  2. 機械系の研究内容の例文
  3. 化学系の研究内容の例文
  4. 環境系の研究内容の例文
  5. 経済系の研究内容の例文

情報系の研究内容の例文

ここでは、情報系学部の学生が取り組みやすいテーマとして「スマートフォンアプリのユーザビリティ向上」をテーマにした例文を紹介。身近な課題を題材にすることで、読み手にも伝わりやすくなります。

《例文》

私は、日常生活で使用されるスマートフォンアプリの使いやすさに興味を持ち、「ユーザーインターフェースの改善による操作性向上」に関する研究を行いました。

きっかけは、祖母がスマートフォンの操作に苦労していたことです。

そこで、高齢者でも直感的に操作できるアプリ設計を目指し、大学の研究室でユーザーテストを繰り返しながらデザインの最適化に取り組んできました。

具体的には、ボタンサイズの調整や色のコントラスト、操作フローの簡素化などを検証し、被験者20名を対象とした実験も行っています。

その結果、操作ミスの回数は平均で30%以上減少し、一定の成果が得られたのです。この研究を通じて、技術だけでなくユーザー視点の重要性を実感するようになりました。

《解説》
日常の小さな気づきから研究テーマへつなげる構成は、説得力が増します。自分の興味や課題意識が明確に伝わる内容を意識して書いてみてください。

機械系の研究内容の例文

ここでは、身の回りの製品を題材にした研究として、「自転車の快適性向上」をテーマにした例文を紹介。日常の中にある疑問を出発点にすることで、親しみやすく具体性のある内容になります。

《例文》

私は、「自転車のサドルによる乗り心地の違い」に着目し、より快適に長時間乗れる設計を目指して研究に取り組みました。

きっかけは、通学中にサドルの硬さや形状によって疲労感が異なることに気づいたことです。

そこで、市販されている複数のサドルを比較し、それぞれの素材や形状による振動吸収性を評価することにしました。

振動センサーと加速度データを用いて測定を重ね、計20名の協力者に試乗してもらうことでデータを収集しています。

その結果、やわらかさだけでなく、サドルの幅や湾曲具合も快適性に大きな影響を与えるとわかりました。

この研究を通して、日常の課題に対し、科学的に検証しながら改善策を見つけていく姿勢が身についたと感じています。

《解説》
日常の不便や気づきを出発点にすると、読み手にも伝わりやすい研究になります。数値や実験の工夫を簡潔に説明することで、説得力が高まるでしょう。

化学系の研究内容の例文

ここでは、身近な生活用品を通じて環境への意識を高めることをテーマにした、洗剤に関する研究の例文を紹介。普段の生活から着想を得た内容は、読み手にも伝わりやすく共感を得やすい構成になります。

《例文》

私は、家庭で使用される洗剤が環境に与える影響に関心を持ち、「環境にやさしい洗剤の成分比較」に関する研究に取り組みました。

きっかけは、アルバイト先の飲食店で洗剤の泡が排水に残っていたことに気づき、不安を感じたことです。

そこで、市販の洗剤5種類を用意し、油汚れの落ちやすさや水での分解性などを比較しました。検証では、同じ量の汚れを用意し、洗浄後の残留成分や水質の変化を観察する方法をとっています。

その結果、天然由来成分を含む製品は環境負荷が比較的低い反面、洗浄力には差が見られたのです。

この研究を通じて、化学の知識が身近な課題に応用できることを実感し、社会とのつながりを意識するようになりました。

《解説》
身近な問題意識からスタートすることで、研究内容の背景が伝わりやすくなります。比較や観察といった行動を具体的に書くと説得力が高まるでしょう。

環境系の研究内容の例文

ここでは、大学生活の中で実際に感じた「ごみの分別」をきっかけにした研究例文を紹介。環境系のテーマは身近な問題から着想することで、説得力のある内容につながります。

《例文》

私は、ごみの分別に対する学生の意識に関心を持ち、「大学内における分別行動の実態と改善策」に関する研究に取り組みました。

きっかけは、学食のごみ箱前で分別が守られていない場面を目にしたことです。正しく分けられていないことでリサイクルの効果が損なわれると感じ、実態の把握に乗り出しました。

調査では、学生200名にアンケートを実施し、分別に対する意識と実際の行動との関係を分析しています。加えて、ごみ箱の表示を工夫する実験を行い、改善前後の分別率を比較しました。

その結果、表示を視覚的にわかりやすく変更することで、分別率は20%以上向上。この研究を通じて、行動変容には情報の伝え方が大きく影響することを強く実感しました。

《解説》
環境系のテーマでは「身近な違和感」から出発すると構成しやすくなります。調査や比較を通じた行動変化の結果を具体的に示すのがポイントです。

経済系の研究内容の例文

ここでは、アルバイトを通じて感じた「キャッシュレス決済の利用実態」に着目した研究の例文を紹介。身近な経済現象をテーマにすることで、読者に共感を得られやすくなります。

《例文》

私は、キャッシュレス決済の普及状況に興味を持ち、「大学生におけるキャッシュレス決済の利用傾向とその理由」に関する研究に取り組みました。

きっかけは、カフェでのアルバイト中に現金で支払う人が想像以上に多かったことです。

そこで、同世代の決済手段に対する意識を探るため、学内の学生300名を対象にアンケート調査を実施しています。

分析の結果、利用頻度が高い人ほど「ポイントが貯まる」「財布を持ち歩かなくてよい」といった利便性を評価する傾向がありました。

一方で、現金を選ぶ学生は「使いすぎが心配」など、心理的な不安を理由に挙げていたのです。

この研究を通して、経済行動には単なる合理性だけでなく、感情や不安といった心理的要素も深く影響していることを改めて感じています。

《解説》
経済系のテーマでは「なぜその行動が起こるのか」を探る視点が大切です。身近な観察から出発し、数値を交えて検証することで説得力が増します。

研究がまだ始まっていない場合の例文

「まだ研究が始まっていないから、ESに何を書けばいいのかわからない」と不安に感じていませんか?ここでは、研究の進行状況に応じた例文を紹介し、どう表現すればよいかのヒントをお伝えします。

  1. 研究テーマが未定の場合の例文
  2. 研究分野は決まっているが内容が曖昧な場合の例文
  3. 研究の方向性が明確な場合の例文

研究テーマが未定の場合の例文

研究テーマがまだ決まっていない場合でも、これまでの学びや興味をもとに、どのようにテーマを見つけようとしているかを伝えることが大切。以下はその一例です。

《例文》

大学では経済学部に所属し、これまでマクロ経済や国際貿易に関する講義を中心に学んできました。

特に興味を持ったのは、授業の中で扱われた「円安が中小企業の経営に与える影響」に関するテーマです。

家業が小さな製造業を営んでいることもあり、実際に為替の変動によって輸入コストが変動する場面を目にしてきたことが関心のきっかけです。

現在は、企業の実態と経済政策の関係についてもっと深く知りたいと考え、関連する論文やニュースを調べながら、研究テーマの絞り込みを進めています。

まだテーマは確定していませんが、実社会の現象と学問を結びつけて考えられるような研究を行いたいと考えています。

《解説》
研究テーマが未定の場合は、興味のある分野や原体験、取り組みの姿勢を示すことで意欲を伝えることができます。内容があいまいでも、今後の見通しや関心の深さを表現しましょう。

研究分野は決まっているが内容が曖昧な場合の例文

研究分野は決まっているものの、まだ具体的なテーマが定まっていないという就活生も多いでしょう。ここでは、そんな状況でも前向きに研究意欲を伝える例文を紹介します。

《例文》

私は現在、心理学の分野で研究を進めたいと考えています。大学の講義で「人の行動と意思決定」に関する内容に触れたことをきっかけに、人間の選択に影響する要因に強く興味を持ちました。

特に、友人関係や環境によって行動がどのように変わるのかという点に関心があります。これまでに学んだ知識をもとに、今は複数の文献を読みながら研究テーマを絞り込んでいる段階です。

具体的な内容はまだ明確ではありませんが、卒業研究では、日常生活の中で起こる心理的な現象について、身近な事例をもとに分析し、自分なりの視点でまとめていきたいと考えています。

《解説》
分野は決まっていても内容が曖昧な場合は、「なぜその分野に興味を持ったのか」「今後どう取り組むか」を具体的に伝えると、意欲が伝わりやすくなります。

研究の方向性が明確な場合の例文

研究の方向性がある程度定まっている場合は、その背景や取り組みへの意欲を丁寧に伝えることが効果的です。以下に、その具体例を紹介します。

《例文》

私は現在、地方都市における空き家の活用をテーマに研究を進めようとしています。大学の授業で地域経済に関する事例を学んだ際、過疎化が進む地元の様子と重なり強く関心を持ちました。

帰省中に空き家が増えていることに気づき、これを社会課題として捉えるようになったのがきっかけです。

今は、自治体の取り組みや住民の意識について文献を調べながら、調査の方法や分析の視点を検討しています。

卒業研究では、地域資源として空き家をどのように活用できるかを考察し、持続可能な地域づくりへの提案につなげたいと考えています。

自分の身近な問題を研究に活かし、社会に貢献できるよう努めていきたいです。

《解説》
方向性がはっきりしている場合は、「なぜそのテーマに取り組むのか」と「どんな視点で進めていくのか」を具体的に書くと、主体性と計画性の両方が伝わります。

ESに研究内容を書くときの注意点

エントリーシート(ES)に研究内容を記載する際は、自分の経験を正確に伝えるだけでなく、相手にとって読みやすい内容になっているかも重要です。

読み手の立場を意識しながら、以下の4つのポイントに気をつけましょう。

  1. 文字数制限を超えないようにする
  2. 専門用語や難解な表現は極力避ける
  3. 成果や実績だけでなく学びも含めるようにする
  4. 抽象的な表現を避け、具体的に書くようにする

① 文字数制限を超えないようにする

ESには企業ごとに明確な文字数制限が設定されていることが多く、これを超えてしまうと選考対象から外れる可能性もあります。たとえ熱意があっても、決められた枠の中で簡潔に伝えるスキルが必要。

特にWeb提出では、超過部分が自動で切り捨てられるケースもあるため、注意が必要です。

伝えたい内容をすべて詰め込むのではなく、優先順位をつけて、核となるメッセージを明確にしましょう。冗長な表現は削り、言い換えや短縮で調整することも大切です。

最初に400〜500字で書き起こしてから、文字数に合わせて圧縮していく方法も有効。繰り返し読み直し、見直す姿勢が完成度を高めます。

② 専門用語や難解な表現は極力避ける

研究のテーマによっては、つい専門用語を多用してしまいがちですが、ESの読み手がその分野に精通しているとは限りません。

特に人事担当者は理系出身とは限らず、内容が伝わらないと評価対象になりにくくなります。

専門用語を使う必要がある場合は、簡単な言葉で言い換えたり、短い補足を入れたりして読みやすさを意識してください。

たとえば「○○という手法(〜を数値で評価する方法)」のように補足をつけると親切です。また、読み手の立場に立って、「この説明で伝わるか?」と自問しながら書くことで、伝わる文章になります。

説明力は、どの職種でも重視されるスキルです。

③ 成果や実績だけでなく学びも含めるようにする

多くの学生が成果や実績を強調しがちですが、企業が本当に知りたいのは「どんな姿勢で取り組んだか」「何を学んだか」です。

失敗や途中経過でも、その中から得た気づきをしっかり言語化できているかが評価のポイントとなります。

たとえば、思うような結果が出なかった場合でも、原因を分析し、次にどう活かそうとしたかを書けば、前向きな姿勢が伝わります。

研究を通じて身についた力(たとえば論理的思考や継続力)を、どのように自覚したかを加えるのも効果的です。学びがあることで、ES全体に深みが生まれ、読み手の印象にも残りやすくなります。

④ 抽象的な表現を避け、具体的に書くようにする

ESで「頑張った」「工夫した」「成長した」といった言葉を使う学生は多いですが、具体性が伴わないと中身が伝わりません。

読み手に伝えるには、「何を」「どのように」「なぜ」取り組んだのかを具体的なエピソードで示す必要があります。

たとえば、「チームの意見がまとまらなかったため、全員にヒアリングを行い、共通点を見つけて意見集約した」といったように、行動と工夫、結果をつなげて説明すると説得力が増します。

また、数字や比較対象を入れるとよりリアリティが伝わるでしょう。抽象的な表現を使う場合は、必ず具体例を添える習慣をつけておくと、文章全体が格段に読みやすくなります。

ESの研究内容を書き終えた後のチェック方法

エントリーシートに研究内容を書き終えたら、提出前に必ず内容を見直すことが大切です。ただ書いただけで満足せず、読み手に伝わるか、論理が通っているかを確認しましょう。

ここでは、提出前にチェックしておくべき3つのポイントを紹介します。

  1. 自分自身で読み返して整合性を確認する
  2. 第三者(教授・キャリアセンター等)に確認してもらう
  3. 文章構成や内容が論理的に流れているか確認する

① 自分自身で読み返して整合性を確認する

まずは、自分の目でしっかり読み返してみてください。書いている最中は気づきにくい誤字や、表現のズレ、内容の矛盾があるかもしれません。

時間をおいてから読むと、客観的な視点でチェックしやすくなります。とくに大切なのは、話の流れが一貫しているかどうかです。

最初と最後で言っていることにずれがないか、主張がきちんと通っているかを意識してください。声に出して読んでみると、リズムや文のつながりの違和感にも気づきやすくなります。

細かな確認を面倒がらずに行うことで、仕上がりの精度が高まるでしょう。

② 第三者(教授・キャリアセンター等)に確認してもらう

自分ひとりでのチェックには限界があります。他人に見てもらうことで、自分では気づけなかった改善点を発見できるでしょう。

教授やキャリアセンターの職員など、就活支援の知識を持つ人に相談するのがおすすめです。

読み手の視点から、内容が分かりやすいか、研究の説明が伝わるかを指摘してもらえます。もし周囲に頼れる人がいない場合は、オンラインの就活支援サービスを利用する方法もあります。

他人の意見を取り入れることで、内容の説得力が増し、安心して提出できる文章に仕上がるはずです。

③ 文章構成や内容が論理的に流れているか確認する

ESで大切なのは、内容が「わかりやすく」「筋が通っている」ことです。研究の背景から学びまで、話が自然に流れているかを改めて見直しましょう。

たとえば、「背景→目的→方法→結果→学び」という順序になっているかを確認してください。

話が飛びすぎていないか、同じ内容を繰り返していないかも見ておくと安心です。論理的な構成になっていれば、読む側が内容をスムーズに理解できます。

全体の流れを俯瞰して見直すことで、ES全体の完成度がぐっと上がるでしょう。

研究内容の伝え方でESの説得力は大きく変わる

エントリーシート(ES)に研究内容を書く目的は、自分の考え方や行動力、そして将来の可能性を企業に伝えるためです。

なぜ書くのか、どのように書くのか、構成や注意点、チェック方法までを一通り理解すれば、説得力のあるESを仕上げることができます。

特に重要なのは、研究テーマの背景や目的を簡潔に示し、自分の役割や学びを具体的に表現することです。企業は研究の内容そのものだけでなく、取り組む姿勢や思考力を見ています。

たとえ研究がまだ始まっていなくても、方向性や関心を明確に伝えることで評価につながるでしょう。ESにおける研究内容の書き方を正しく理解し、読み手に伝わる文章を意識して書いてください。

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    2026年3月2025年3月2027年3月2028年3月卒業済み

    例)
    現在、大学4年の場合は「2026年度3月」
    現在、大学3年の場合は「2027年度3月」
    現在、大学2年の場合は「2028年度3月」

    No.2

    学校区分を選択してください

    大学大学院(博士)大学院(修士)短期大学専門学校

    No.2

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    学校名
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    学科名
    学校名
    学部名
    学科名

    No.3

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    フリガナ

    No.4

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    編集部

    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。