エントリーシートの資格欄の正しい書き方|マナーと注意点も紹介
この記事では、エントリーシートの資格欄の正しい書き方を解説しています。
資格欄の基本的な書き方だけでなく、おすすめの資格や書かないほうが良いNG資格、記入マナーまで徹底解説しています。
しっかりとマナーを守り好印象を得るためにも内容をしっかりと確認しておきましょうね。
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エントリーシートに記載する資格は企業との親和性が重要

エントリーシート(ES)に資格を書くとき、「できるだけ多く書いたほうが有利」と考えている方もいるでしょう。しかし実際には、資格の数よりも「企業との親和性」が重要です。
企業は、資格そのものよりも「その資格が業務にどう役立つか」を重視しています。
たとえば、海外とのやりとりが多い職種ではTOEICのスコアが有効ですが、業務と無関係な資格を並べてもプラスにはなりません。むしろ「自分の強みを理解していない」と思われるおそれがあります。
ESに資格を記載する際は、応募先の企業や職種と関連性があるかを確認してください。その上で、自分の志望動機や将来像と結びつけて資格を活用できる理由を明確に示すことが大切です。
企業に伝えたいアピールポイントと合致する資格を選び、効果的に表現できれば、採用担当者の印象にも残りやすくなるでしょう。
エントリーシートに資格を書く前に確認すべきこと

エントリーシート(ES)に資格を記載する前に、まず確認しておくべき大切なポイントがあります。
資格の内容によっては、かえってマイナスの印象を与えてしまう可能性もあるため、志望先の企業と自分のスキルの関連性をよく見極める必要があります。
以下の2点をチェックしておくことで、資格を効果的にアピールできるようになるでしょう。
- 志望企業の募集要項に記載された資格要件を確認する
- 企業の業務内容に関連する資格をリストアップする
① 志望企業の募集要項に記載された資格要件を確認する
ESに資格を記載する前には、志望企業の募集要項をしっかりと確認しましょう。企業が明確に求めている資格がある場合、それに合致していることを示すことで、選考通過の可能性が高まります。
たとえば「普通自動車運転免許 必須」や「TOEIC700点以上 歓迎」といった条件が記載されていれば、それを満たしているかをまずチェックしてください。
逆に、全く関係のない資格ばかり書くと、「企業のニーズを理解していない」と判断されてしまうおそれもあります。
採用ページや募集資料はよく読み、自分の保有資格と照らし合わせてみてください。企業が求める人物像に自分がどう合致しているかを示すうえで、募集要項の確認は欠かせないステップです。
② 企業の業務内容に関連する資格をリストアップする
募集要項に資格の記載がない場合でも、企業の業務内容と関連性のある資格を選んで記載することが大切です。業務で活かせる資格であれば、実践的な力をアピールでき、志望度の高さも伝わるでしょう。
たとえばIT系企業であれば「基本情報技術者試験」や「MOS」、商社や金融業界であれば「日商簿記」や「FP技能士」などが挙げられます。
これらは直接的な業務に役立つため、企業側にとっても魅力的な情報となります。
ただなんとなく資格を並べるのではなく、「この資格がどう役立つのか」という視点を持つことが重要です。企業理解を深めたうえで、自分の強みとして提示できる資格を選ぶようにしましょう。
エントリーシート(ES)に資格を書くメリット

エントリーシートに資格を記載するのは、ただの空欄埋めではありません。自己PRや志望動機に説得力を加える、有効なアピール材料になります。
資格が持つ影響力は想像以上に大きく、書き方や見せ方によって印象が大きく変わることもあるでしょう。ここでは、資格を記載することで得られる主なメリットを3つに分けて解説します。
- 自分の能力やスキルを客観的に伝えられる
- 志望度の高さや業界理解をアピールできる
- 面接時の話題やガクチカの補完になる
① 自分の能力やスキルを客観的に伝えられる
就職活動では、自分をどう伝えるかが重要です。資格は、スキルや能力を第三者にわかりやすく示すための強力な手段です。
たとえば「英語が得意」と言うより、「TOEIC750点」と書く方が、具体的で信頼性もあります。
また、資格の取得過程そのものがアピール材料になります。学業やアルバイトと並行しながら努力して得た資格であれば、時間管理能力や継続力も伝わるでしょう。
資格のレベルだけでなく、どのように取り組んだかが評価される場合も少なくありません。
選考では限られた時間で多くのエントリーシートが読まれます。その中で、具体的な数字や名称で示された情報は、担当者の目に止まりやすく、印象に残る可能性が高いです。
② 志望度の高さや業界理解をアピールできる
資格の内容が企業や業界と関連している場合、それは志望度や業界理解を伝える証拠になります。
たとえばIT業界を志望している学生がITパスポートを取得していれば、基本的な知識を持ち、業界に対する興味があることが読み取れるのです。
「興味があります」と書くよりも、実際に行動していることが何よりの証明になります。企業によっては、特定の資格保有者を歓迎する場合もあり、書類選考での加点につながることもあるでしょう。
資格は単なる知識の証明だけでなく、「入社後も自ら学び、成長していける人材かどうか」を見極めるための指標にもなります。行動を伴った志望動機は、読み手に強い印象を与えやすいです。
③ 面接時の話題やガクチカの補完になる
資格は、面接の際に話題を広げる材料としても有効です。特に「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」に書ける内容が少ないと感じている人にとっては、資格取得の過程が補完材料になります。
たとえば、「部活動が忙しい中でも通学時間を使って簿記2級を取得した」といった経験は、努力や継続力を伝える立派なエピソードになります。
面接官との共通点があれば、会話が弾むきっかけにもなるでしょう。
資格について「なぜその資格を選んだのか」「どのように勉強したのか」などを自分の言葉で語れるようにしておくと、会話の中で自然と強みをアピールできます。
他の就活生との差別化を図るためにも、資格をうまく活用してみてください。
エントリーシート(ES)に書くべき資格の判断基準

エントリーシートに資格を記載する際、「どんな資格を選べば評価されるのか」と迷う方は多いはずです。ただ持っている資格をすべて書けばいいわけではありません。
内容によっては逆効果になってしまうこともあります。ここでは、ESに書く資格を選ぶ際の重要な基準を2つに分けて解説します。
企業が重視するポイントを押さえながら、より魅力的な自己PRにつなげていきましょう。
- 業務に直結する資格
- スコアが出る資格で企業が求める基準に達しているもの
① 業務に直結する資格
就活では、志望する職種に必要な知識やスキルを持っているかどうかが見られます。その判断材料のひとつが資格です。とくに、仕事内容と直接関係する資格は評価されやすい傾向があります。
たとえば経理志望なら日商簿記2級、IT系ならITパスポートや基本情報技術者などが代表例です。
こうした資格を記載することで、「自分はこの職種で働く意欲があり、学ぶ努力をしている」という姿勢が伝わります。
逆に、関係性の薄い資格ばかり並べてしまうと、「方向性が不明確」「業界研究が不十分」と受け取られるおそれもあるでしょう。
重要なのは、ただ資格があるという事実よりも、「その資格が志望先にどう関係しているか」です。ESを書く前に、自分が目指す仕事とその資格のつながりをしっかり確認しておいてください。
② スコアが出る資格で企業が求める基準に達しているもの
語学やIT関連など、スコアで評価される資格は多く存在します。TOEICや英検、IT系の認定試験などはその代表です。ただし、単に資格名を書くのではなく、企業が期待するレベルに達しているかが大切。
たとえば、TOEIC500点台では評価されにくく、600点以上が一つの目安となることが多いでしょう。外資系企業やグローバル業務がある企業では、さらに高いスコアを求められるケースもあります。
こうした資格を記載する際は、「TOEIC730点(2024年6月取得)」のように、取得時期とスコアを具体的に記入してください。それによって、担当者は現在の能力や学習の成果を正しく判断できます。
ポイントは、「持っている資格の数」ではなく、「その資格で何を証明できるか」です。自分のスキルが企業の求める基準に見合っているか、客観的に見直してから記載しましょう。
エントリーシート(ES)に書かないほうがいい資格

資格は自己PRを補強する手段として有効ですが、すべての資格が好印象につながるとは限りません。内容によっては「書かない方がよい」と判断されるケースもあります。
ここでは、エントリーシートに記載しない方がよい代表的な資格を3つの視点から解説。書かない判断も、選考突破に向けた立派な戦略といえるでしょう。
- スコアが企業が求める基準に達していない資格
- 原付・自動二輪など業務に無関係な運転免許
- 趣味やスポーツなどプライベート色の強い資格
① スコアが企業が求める基準に達していない資格
TOEICや英検などのスコア型資格は、得点や級によって評価が大きく変わります。
たとえばTOEIC495点や英検3級といった水準は、英語力の証明としてはやや弱く、かえってマイナス評価につながるおそれがあります。
努力の過程を伝えたい気持ちは理解できますが、スコアが企業の基準を下回っている場合は、あえて書かないという選択も一つです。
そのかわり「現在勉強中」「次回の受験を予定している」などと補足すれば、成長意欲を伝えることができるでしょう。
スコアを記載する際は、企業がどのレベルを期待しているかを調べたうえで判断してください。
② 原付・自動二輪など業務に無関係な運転免許
運転免許の中でも、原付や小型二輪などの資格は業務で使わない限り、記載する必要はありません。
とくに普通自動車免許が求められる職種でない場合、これらの免許をESに書いても評価にはつながりにくいです。
内容が就業に直結しない資格を記載してしまうと、「的外れなアピールをしている」と受け取られる可能性があります。エントリーシートでは、必要な情報に絞って記載する姿勢が大切です。
限られたスペースをどう活用するかは、情報整理力や判断力のアピールにもつながります。
③ 趣味やスポーツなどプライベート色の強い資格
書道やボウリング、キャンプインストラクターなど、趣味性の高い資格は、基本的にESの資格欄には記載しない方が無難です。
これらは自己成長や教養として意味があるものですが、業務に直接役立つものでなければ評価の対象にはなりません。
もしアピールしたい背景や努力がある場合は、資格欄ではなく自己PR欄などで補足する方が自然です。資格欄には、仕事との関連性が高いものだけを厳選して記入しましょう。
「何を書くか」以上に、「何を書かないか」も選考では重要な判断基準になります。
エントリーシート(ES)に書くべきおすすめの資格

エントリーシートに記載する資格は、自己PRの補足材料として有効です。ただし、どの資格でも評価されるわけではありません。企業が重視するのは、業務との関連性や実用性です。
ここでは、就活生が企業に好印象を与えやすい資格を8つ紹介します。どれも汎用性が高く、職種を問わずアピールしやすい資格です。
- TOEIC(600点以上)
- 日商簿記2級
- ITパスポート
- MOS(Microsoft Office Specialist)
- 宅地建物取引士(宅建)
- 秘書検定2級
- 実用英語技能検定(英検2級以上)
- 普通自動車第一種運転免許
① TOEIC(600点以上)
TOEICは、英語力を測る世界的に認知された資格です。600点以上を取得していると、多くの企業で「基本的なビジネス英語に対応できる人材」として評価されやすくなります。
特にグローバル展開を進める企業や、海外との取引がある部署では、TOEICスコアが応募要件になっていることもあります。
取得したスコアをエントリーシートに記載する際は、得点だけでなく「取得年月」も併せて書くのがおすすめです。最新のスコアであれば、継続的に学習していることや、現時点での実力をアピールできます。
また、TOEICは他の資格と比べて客観的な数値で比較できるため、採用担当者が判断しやすいのもメリットです。英語を使う業務を希望していない場合でも、「英語を継続的に学ぶ姿勢がある人材」として評価されることがありますよ。
② 日商簿記2級
日商簿記2級は、企業の会計処理や財務諸表の読解に関する知識を証明できる実践的な資格です。
経理・財務の職種だけでなく、営業、企画、管理部門など幅広い業務に関わる基本的なスキルとして、評価対象としている企業が多いです。
特に、社会人になると数字を正しく読み解く力が求められる場面が増えるでしょう。
簿記を学んでいることで、売上やコストの感覚、損益計算書や貸借対照表の見方など、ビジネスの根幹に関わる知識を理解していると伝えることができます。
また、日商簿記は文系・理系問わず誰でもチャレンジできる資格のひとつであり、学部での学習経験がなくても取得できる点も魅力です。
「経理職に就きたい」「将来的に財務分析ができる人材になりたい」といった志望動機ともつなげやすく、ES全体に説得力を持たせられます。
勉強には一定の努力が必要なため、資格取得そのものが「継続力」「計画性」「自己管理能力」の証明になるのです。努力の姿勢を評価されたい方や、志望業界に明確な関連性がある場合は、積極的に記載して損はありません。
③ ITパスポート
ITパスポートは、経済産業省が認定する国家資格で、情報技術だけでなく、経営戦略や会計、マーケティングなど、幅広い分野の基礎知識が問われます。
特に近年では、どの業界でもデジタル化やDXが進んでおり、ITリテラシーを持つ人材が求められる傾向。
IT業界を志望する場合はもちろん、文系学生が「ITに対する最低限の知識があります」と示すための手段としても有効です。
たとえば営業職であっても、ITシステムを活用した顧客管理やプレゼンテーションが日常的に行われている企業では、この資格があるだけで一定の信頼を得られる場合もあります。
エントリーシートにITパスポートを記載することで、「業務理解が早そう」「ITツールにも柔軟に対応できる」といった印象を与えることができます。
取得のための勉強期間も比較的短く、自己学習で合格しやすいことから、大学在学中に取得しておくと他の学生と差をつけやすいです。
資格としての難易度はそこまで高くないものの、評価される機会は多く、企業にとって「基本がわかっている学生」と認識される効果があります。今後のビジネスパーソンにとっては、持っていて損のない資格です。
④ MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSは、Microsoft社が認定する国際資格で、WordやExcel、PowerPointなどの操作スキルを客観的に証明できます。
業界や職種を問わず、オフィスワークに携わる社会人の多くがこれらのソフトを使うため、MOSの保有は実務能力の裏づけとして高く評価される傾向。
特にExcelに関しては、関数やグラフ、ピボットテーブルなど、実務で頻繁に使われる機能を扱えるかどうかが重要です。
MOS資格を通じてこれらのスキルがあることを示せれば、企業側にとっては「入社後すぐに戦力になる人材」として受け止められる可能性が高まります。
また、単に「パソコンが使える」と自己申告するより、資格として保有している方が説得力があります。新卒採用においては、職務経験がない分、こうした客観的な指標が評価材料になります。
資料作成、データ分析、会議資料の整備など、事務系職種を目指す方にとっては特におすすめの資格です。資格の難易度もそこまで高くないため、比較的短期間の学習で取得が可能です。
特に文系学生やITに自信がない方でも取り組みやすいことから、「最低限のパソコンスキルがあること」を示したい方には非常に有効です。
ESに記載しておくと、業務理解力や準備の姿勢も同時に伝えられるでしょう。
⑤ 宅地建物取引士(宅建)
宅建は、不動産取引に関する国家資格で、法律知識や契約に関する理解が求められます。
不動産業界では必須資格であるだけでなく、建設業、金融業、保険業などでも高い評価を受けるため、幅広い業界で活かせる資格の一つです。
宅建の取得には継続的な学習が必要で、合格率は15~20%前後とやや難易度が高めです。
そのため、学生のうちに取得していると「計画的に努力ができる人」「自律的に学習を進められる人」として高く評価されやすくなります。
また、法令知識があることは、営業や契約関連の業務を行う際にも役立ちます。ESに宅建を記載すれば、志望動機と資格が結びつき、説得力のある自己PRにつながります。
とくに志望企業の事業領域と宅建の内容に関連がある場合は、評価される確率が高いでしょう。
さらに、宅建を持っている社員に対して資格手当を支給する企業も多く、入社後にも経済的なメリットがあります。
そうした現実的な利点を理解したうえで取得していることを伝えられれば、就活における戦略性も評価されるはずです。
⑥ 秘書検定2級
秘書検定2級は、社会人に必要なビジネスマナーや敬語、接遇などの基本スキルが問われる資格。
特に事務職や総合職、営業サポートなど、人と接する機会が多い仕事を希望する方にとって、信頼感や丁寧な印象を与える手段として有効です。
この資格の特徴は、「実践的なマナーや言葉遣いが身につく」という点。面接時の話し方や立ち居振る舞い、電話対応、報連相など、実際の就職活動の場面でもすぐに役立ちます。
試験勉強を通じて得た知識は、そのまま社会人としての第一歩を支えてくれる内容ばかりです。
エントリーシートに秘書検定を記載することで、「礼儀やビジネスルールを理解している学生」と見なされることもあります。
とくに就職後に社外の人とのやりとりが多くなる業種や、社内で調整・調和を求められる職場環境においては、好印象につながりやすいでしょう。
難易度は比較的低く、独学でも取得可能なため、早い段階で準備できるのも魅力です。面接で「どんな努力をしたか」「なぜ取得したか」をしっかり伝えることで、他の応募者との差別化にもつながります。
⑦ 実用英語技能検定(英検2級以上)
英検は、英語の「読む・書く・聞く・話す」という4技能を総合的に評価する資格です。
特に2級以上を持っていれば、高校卒業~大学基礎レベルの英語力を証明でき、教育、観光、商社などの英語を使う業界では一定の評価が得られます。
TOEICとの違いは、面接形式でのスピーキング試験がある点です。このため、リスニングやリーディングだけでなく、会話力も含めた「使える英語力」を証明できるのが特徴。
英語での受け答えや自己紹介に慣れておくことで、外資系企業の面接でも落ち着いて対応しやすくなります。
エントリーシートに英検の級を明記する場合は、「英検2級(2024年取得)」のように、取得時期を添えるとより丁寧な印象を与えられます。
加えて、TOEICと併記することで、幅広く語学力をアピールできるため、志望業界や企業のスタイルに応じて使い分けてみてください。
語学力はすぐに身につくものではありません。だからこそ、在学中にコツコツと勉強してきた事実そのものが、努力と継続力の証明になります。
⑧ 普通自動車第一種運転免許
普通免許は、社会人としての基本スキルに位置づけられることが多く、特に営業職や外回りの多い業務では必須条件となることもあります。
企業によっては、採用条件に「普通自動車免許必須」と明記しているところも少なくありません。
そのため、エントリーシートに運転免許を記載するのは基本中の基本。持っていない場合でも、取得予定があるなら「2025年3月取得予定」と書くことで、計画的に準備している印象を与えることができます。
さらに、全国転勤や地方配属がある企業では、公共交通機関が使えないケースも多く、免許の有無が業務遂行に直結する場面も少なくありません。
とくに地方勤務や営業車を使う部署への配属を想定する企業であれば、免許を持っているだけで安心感につながります。
自動車免許は実用性の高さに加え、「社会人として最低限の行動範囲を自分で確保できる人」という評価にもつながるため、就活においてはぜひ記載しておきたい資格のひとつです。
エントリーシート(ES)の資格欄に書く際のマナー

エントリーシートに資格を記載する際は、内容だけでなく書き方にも注意が必要です。記載方法にマナー違反があると、せっかくの資格も評価を下げてしまう恐れがあります。
ここでは、資格欄における基本的なマナーを4つのポイントに分けて紹介します。
- 資格は略称ではなく正式名称で記載する
- 西暦・和暦を統一して記載する
- 資格は取得年月順または重要度順に並べる
- レベルの低い下位資格は省略する
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就活が始まると、面接や説明会など社会人と接する場面が増えていきます。
そこで意外と見られているのが、言葉遣いや挨拶、メールの書き方といった「ビジネスマナー」。マナーを知らないだけで無意識のうちに印象が悪くなっているケースもあり、選考通過のためにも事前にしっかりと確認しておく必要があります。
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① 資格は略称ではなく正式名称で記載する
資格を書くときは、略称ではなく正式名称を使うのが原則。たとえば「英検2級」と略すのではなく、「実用英語技能検定2級」と記載してください。
「簿記2級」の場合も「日本商工会議所主催 日商簿記検定2級」と表記するのが丁寧です。
略称を使うと読み手に伝わりにくくなったり、雑な印象を与えてしまったりする可能性があります。
特に採用担当者は多くのエントリーシートに目を通しているため、正確でわかりやすい表記は信頼感につながるポイントです。相手に伝える文書であることを意識し、丁寧な表現を心がけましょう。
② 西暦・和暦を統一して記載する
資格の取得年月を記載する際は、「2023年」と「令和5年」のように西暦と和暦を混在させないよう注意してください。形式がバラバラだと読みにくく、統一感のない印象を与えてしまいます。
一般的には西暦の使用が推奨されますが、学校指定のフォーマットがある場合はそれに従っても構いません。ただし、どちらを使うにしても全体で統一することが重要です。
学歴欄や職歴欄とも表記形式をそろえておくと、見やすく、配慮の行き届いたエントリーシートになります。
③ 資格は取得年月順または重要度順に並べる
資格を複数記載する場合、どの順番で書くかも工夫が必要です。
一般的には、取得した順に古いものから並べる「時系列順」が使われますが、志望職種と関係の深い資格がある場合は「重要度順」で並べても構いません。
たとえば不動産業界を志望していて宅建を持っているなら、取得が新しくても最初に書く方が効果的です。どちらを選ぶにしても、順番に一貫性があることが大切です。
見た目の整った資格欄は、それだけで読みやすく、理解されやすくなります。
④ レベルの低い下位資格は省略する
限られたスペースにすべての資格を並べる必要はありません。特に同系列の上位資格を取得している場合は、下位資格を省略するのが基本。
たとえば日商簿記2級を持っていれば、3級をあえて書く必要はないでしょう。
情報を詰め込みすぎると、「優先順位がつけられない人」といった印象につながることもあります。読み手が知りたいのは「どの資格が役に立つのか」なので、重要度に応じて取捨選択してください。
内容を整理し、伝えるべきポイントに絞る力も、ビジネススキルの一つです。
書き方例でわかる!エントリーシートの資格記入例

資格をエントリーシートに書く際、正しい形式を知らないと印象を下げてしまうおそれがあります。ここでは、取得年月日の有無に応じた記載例をもとに、基本的な書き方のポイントを紹介します。
- 取得年月日の記載がある場合
- 取得年月日のない場合
① 取得年月日の記載がある場合
資格の正式名称と取得年月日をセットで書くのが基本です。たとえば「2024年6月 TOEIC公開テスト スコア780点取得」といったように、時期と内容がひと目で分かるように記載してください。
日付が古い場合でも、内容が職種と関係していれば問題はありません。一方、年月を省略すると信ぴょう性が欠ける印象になる可能性があります。
複数の資格を書くときは、取得順に並べると読みやすくなります。
《取得年月日の記載がある場合の記入例》
取得年月 | 資格・免許名 |
---|---|
2024年6月 | TOEIC Listening & Reading Test スコア800点取得 |
2023年11月 | 日商簿記検定試験 2級 合格 |
2022年8月 | ITパスポート試験 合格 |
2021年3月 | 普通自動車第1種運転免許 取得 |
② 取得年月日のない場合
資格やスキルによっては、取得時期を明記できないケースもあります。その場合は、「資格名のみ」や「スキル名+習得済み」といった形での記載でも問題ありません。
たとえば「MOS(Microsoft Excel)認定資格」や「日常会話レベルの英語力(オンライン講座修了)」などがその一例です。
大切なのは、ただ持っていることを伝えるだけでなく、それがどのように活かせるかを説明することです。記載内容が少ない場合は、他の項目と組み合わせてアピールする工夫をしてみてください。
《取得年月日の記載がない場合の記入例》
資格・免許名 |
---|
商工会議所簿記検定試験 2級 合格 |
ファイナンシャル・プランニング技能検定 2級 合格 |
全国珠算教育連盟 珠算能力検定 2級 合格 |
普通自動車第1種運転免許 取得 |
エントリーシートで資格をアピールするコツ

資格をただ並べるだけでは、エントリーシートで効果的なアピールにはなりません。評価されるには、その取得理由や学習の工夫、そして仕事との関連性を伝える必要があります。
ここでは、資格を強みに変えるための具体的なコツを2つ紹介します。
- 資格取得の背景や取り組んだ工夫を具体的に伝える
- 資格を仕事にどう活かすかを言語化して伝える
① 資格取得の背景や取り組んだ工夫を具体的に伝える
資格の記載は、単に「TOEIC750点」「簿記2級」と書くだけでは差別化が難しいものです。大切なのは、その資格にどんな思いで挑み、どんな工夫をして取得したかを自分の言葉で表現することです。
たとえば、「将来グローバルな環境で働きたいと考え、大学2年の夏から英語学習を始めました。
1日1時間の学習を半年間継続し、TOEICスコアを150点伸ばしました」と伝えれば、努力の過程や目的意識が明確になります。
また、「部活動やアルバイトと両立しながら、早朝の時間を使って学習した」といったエピソードを加えることで、自己管理能力や計画性もアピールできるでしょう。
このように、取り組みの背景を伝えることで、単なるスコア以上に人柄や成長意欲を感じてもらいやすくなります。結果だけでなく、過程にこそ説得力があるのです。
② 資格を仕事にどう活かすかを言語化して伝える
資格を評価してもらうには、持っていることそのものよりも「仕事でどう活かしたいか」を明確に伝えることが重要です。ここを曖昧にしてしまうと、「なんとなく取っただけ」と受け取られかねません。
たとえば、「日商簿記2級の知識を活かして、営業職でも財務面から提案の説得力を高めたい」と伝えれば、業務への理解と将来のビジョンを持っていることが伝わります。
資格と職種の関連性を意識した上で、「自分が何を意識して活用したいのか」まで踏み込んで言葉にするよう心がけてください。
企業は、今持っている知識よりも「入社後にどう活かして成長するか」に関心を持っています。だからこそ、資格を通じてどんな働き方を目指すのかを示すことで、説得力のある自己PRができるでしょう。
努力の証としての資格を、未来に結びつける視点で語れるかどうかが、他の応募者との差を生む鍵になります。
エントリーシート(ES)の資格を書く際の注意点

エントリーシートに資格を記載するときは、ただ資格名を並べるだけでは不十分です。内容や書き方に配慮しないと、かえって評価を下げることもあります。
ここでは、資格欄を記載する際に見落としがちな注意点を4つ紹介します。
- 資格がない場合は空欄ではなく、「特になし」と記載する
- 勉強中や取得予定の資格は書かないのではなく、その旨を明記する
- 取得前でも「合格済み」であれば「合格」と記載する
- 合格率の高い資格やマイナー資格は控える
① 資格がない場合は空欄ではなく、「特になし」と記載する
資格を保有していない場合でも、欄を空白にするのは避けた方が無難です。空欄にしてしまうと、うっかり記入を忘れたのか、記載の意図があったのかが分かりにくくなります。
そのようなときは、「特になし」と記入してください。それだけで書類全体の印象が丁寧になり、「指示にきちんと対応できる人」という印象を与えられます。
些細な部分ではありますが、ビジネスマナーを問われる就職活動においては、小さな心配りも評価の対象になるでしょう。
② 勉強中や取得予定の資格は書かないのではなく、その旨を明記する
まだ取得していない資格は書けないと考えてしまいがちですが、「勉強中」や「○月取得予定」などと補足すれば、記載することは可能です。
たとえば「ITパスポート(2024年10月取得予定)」と書くと、学習意欲や計画性を伝える材料となるのです。
今後取得予定の資格であっても、業務に関連するものであれば十分アピールになります。もちろん、誇張や不正確な記載は避ける必要がありますが、前向きな取り組み姿勢を示すには効果的です。
③ 取得前でも「合格済み」であれば「合格」と記載する
試験に合格していても、正式な登録や認定が済んでいない状態では、「取得」と書くことに抵抗を感じるかもしれません。その場合は、「合格」と明記するのが適切です。
たとえば「TOEIC Speaking & Writing(2024年6月合格)」のように記載すれば、誤解を避けながら正しく評価される可能性が高まります。
資格取得のステータスを明確に伝えることは、選考担当者の理解を助ける重要な配慮です。正確かつ丁寧な表現を心がけましょう。
④ 合格率の高い資格やマイナー資格は控える
資格は数より質が重要です。合格率が非常に高い資格や、知名度が低く業務に関係のない資格を記載してしまうと、アピールとしての効果は薄くなります。
たとえば「○○検定5級」「簡単に取れる趣味系の認定資格」などは、採用担当者にとって評価材料にならないどころか、「内容を精査せずにとりあえず書いている」と思われてしまうおそれもあります。
企業にとって意味があると判断される資格のみを厳選して記載することが、書類全体の質を高めるコツです。
エントリーシートの資格欄の書き方を知っておこう!

エントリーシートに資格を記載する際は、企業との親和性を意識することが最も重要です。資格を書く前には、募集要項や業務内容との関連性をしっかり確認し、アピールにつながるものだけを選びましょう。
適切な資格は、スキルの証明になるだけでなく、志望度の高さや業界理解を伝える材料にもなります。また、資格の書き方や記載ルール、注意点を押さえることで、読み手に誠実な印象を与えられるでしょう。
資格は単なる肩書きではなく、戦略的に活かすものです。正しく選び、正しく伝えることが、内定への一歩につながります。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。