【例文5選】自己PRの書き方を解説!自己PRの構成・ポイントは?
採用選考では、採用担当者よりさまざまなことを聞かれます。
中でも「自己PR」については、質問の頻度が高いことから効果的な作成方法を確実に押さえておきたいところでしょう。
本記事では、自己PRの書き方や基本構成、ポイントなどを幅広く解説します。
実際に自己PRを作成する際に役立てられる例文も紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
自己PRとは自分の強みを企業目線でアピールする機会
自己PRとは、応募した企業に対して自分をアピールする機会です。
企業目線にあたって、自分を採用するメリットや入社後にどんな貢献ができるのかをできる限り企業にアピールします。
自己PRについて調べる際には、自己紹介や自分の長所などの違いを整理しておきましょう。それぞれの意味は、以下の通りです。
項目 | 質問の目的 |
---|---|
自己PR | 企業でどのように活躍できる人材なのか知りたい |
自己紹介 | 応募者の人柄や価値観を知りたい |
長所 | 自分への理解がどれくらいできているのか知りたい |
企業が自己PRを聞く理由2つ
ここでは、企業が自己PRを聞く理由について以下の2点に整理して解説します。
- 自社が求めるスキルや経験を持っているか知りたい
- 論理的な説明能力があるか知りたい
採用担当者に刺さる自己PRにするためには、質問の意図を理解することが大切です。そのため、ここで一緒に確認しておきましょう。
①自社が求めるスキルや経験を持っているか知りたい
企業が自己PRを求める理由としてはまず、自社が求めるスキルや経験を持っているか知りたいことが挙げられます。
企業が知りたいのは、その人材が入社後に活躍してくれるかどうかであるため、自己PRについて練り上げる際には、応募先の企業が求める人物像について理解を深めることが大切です。
また、PRすべき強みについて考える際には、その強みが入社後にも発揮されるものかも考えることが重要でしょう。
②論理的な説明能力があるか知りたい
自己PRを問う採用担当者は、就活生に論理的な説明能力があるかも知りたがっています。
仕事をするうえでは、自分の考えを相手に分かりやすく伝えられる論理的説明能力の高さが求められるためです。
自己PRを考える際には、内容だけでなく論理的な文章の流れになっているかどうかも気にするようにしましょう。
本記事でも後ほどの項目自己PRの基本的な構成方法について解説しているので、あわせてご確認ください。
自己PRの書き方の4つの流れ
ここでは、自己PRの書き方について以下の4段階に分けて解説します。
- 自己分析で過去の経験を洗い出す
- 企業が求める人物像を確認する
- 自分の強みの中から応募企業で活かせるものを選ぶ
- 簡潔に文章でまとめる
①自己分析で過去の経験を洗い出す
自己PRを書く際にはまず、自己分析を行って過去の経験を洗い出すことが大切です。
幼少期から現在に至るまでで、以下のように印象的だった経験を棚卸しします。
- 嬉しかったこと
- 悲しかったこと
- 辛かったこと
- 頑張ったこと など
この段階から難しいことを考える必要はなく、他人から見たら些細なことでもまったく問題ありません。
思い出せる経験を次から次へと書き出し、そこから自分の強みを発揮したエピソードを探して深掘りしていきましょう。
②企業が求める人物像を確認する
自己分析を行ったら、次に企業が求める人物像を確認します。どんなにすばらしい自己PRでも、企業が求める人物像と異なれば効果的ではありません。
企業の公式サイトやSNSなどを確認して、企業が求める人物像を把握するようにしましょう。
直接的に求める人物像が書かれていない場合でも、企業理念や事業方針、実際に働いている人のインタビューなどから把握することは十分に可能です。
③自分の強みの中から応募企業で活かせるものを選ぶ
企業が求める人物像を一定程度把握できたら、自分の強みから応募企業で活かせるものを選びます。
企業が求める人物像と重なる強みをアピールできるエピソードがないか、先ほど棚卸した経験から探していきましょう。
エピソードを選択する際には、その強みが仕事でどのように活かせるのかを分かりやすく伝えられるかどうかに注目してください。
この段階での作業をうまく進めるためにも、最初の段階で洗い出す経験はできるだけ多い方が良いと考えられます。
④簡潔に文章でまとめる
応募先の企業にアピールできるエピソードと自分の強みを見つけられたら、自己PRとして伝えられるよう簡潔に文章でまとめます。
どんなに魅力的なエピソードを見つけられたとしても、分かりやすく伝えられなければ採用担当者にはなかなか刺さりません。
履歴書やエントリーシートに記述する際には、自己PR欄の8~9割程度は埋めるようにしましょう。
面接で話すための台本を作る際には、1分程度で話せる分量にしておくことがおすすめです。
就活の自己PRの基本構成3つ
ここでは、就活における自己PRを書く際の基本構成を以下の3段階に分けて解説します。
- 結論(自分の強み)
- 具体的なエピソード
- 入社後どう強みを生かして活躍できるか
論理的で分かりやすい自己PRにするために、基本構成はしっかりと押さえておきましょう。
①結論(自分の強み)
自己PRを作成する際にはまず、結論である自分の強みを伝えることが重要です。
結論から伝えることは論理的な文章・話し方の基本であり、ビジネスにおいても基本技術の1つですよ。
自己PRが結論から始まっていないと、論理的な話し方ができないと採用担当者に印象付けてしまう恐れがあります。
「私の強みは、〇〇です。」「私は〇〇を強みとしています。」などと、結論を簡潔に伝えて自己PRを始めましょう。
②具体的なエピソード
結論である自分の強みを端的に伝えたら次に具体的なエピソードを盛り込みます。具体的なエピソードを盛り込むことで、結論の説得力が増し、自然に他の就活生との差別化を図れます。
エピソードの題材は、自分らしさが出せれば基本的にはなんでも構いません。
部活動や学業(ゼミ)、アルバイトなど、自分が企業の求める人物像に当てはまることを示せるエピソードを盛り込みましょう。
③入社後どう強みを生かして活躍できるか
強みの具体的なエピソードを盛り込んだら、最後に入社後どのように活躍できるのかを伝えます。
企業が知りたいのは、あくまでも就活生を採用するメリットであるため、入社後の姿を語ることで採用担当者に自社で働いているイメージを持ってもらうことも期待できます。
入社後の話はあまり具体的に伝える必要はなく、簡潔な文章で問題ありません。
「御社(貴社)に入社した後は~~として貢献したいと考えております」と、入社後の姿について語って自己PRを終えましょう。
自己PRの書き方のポイント3つ
ここでは、自己PRを書く際のポイントを以下の3つに整理して解説します。
- できるだけ数字を盛り込む
- 分かりやすく簡潔にする
- 誤字脱字は絶対に避ける
①できるだけ数字を盛り込む
自己PRでは、客観的な印象を与えられて、話の具体性や説得力が増すためできるだけ具体的な数字や数値を盛り込むことをおすすめします。
たとえば、部活動をテーマに語るなら「県大会で〇位になった」「毎日〇kmのランニングを〇年間欠かさなかった」などと盛り込めたら良いでしょう。
ただし、「数字にできるような経験がなければダメ」というわけではありません。具体性や客観性を意識して、自己PRを作成してみてください。
②分かりやすく簡潔にする
自己PRを作成するにあたっては、分かりやすく簡潔にまとめることも重要です。採用担当者は、就活生の論理的説明能力も確認しているためです。
先ほど紹介した基本構成をべースにするだけでなく、一文の長さにも気を付けるようにしてください。
また履歴書やエントリーシートに記載する場合は、適度な改行を行って読みやすくする工夫も大切です。
最後までひと通り書き終えたら、声に出して読んでみると良いでしょう。読みにくさや違和感を覚えたら、より良くできないか考えてみてください。
③誤字脱字は絶対に避ける
自己PR作成時には、誤字脱字を絶対に避けなくてはいけません。誤字脱字をすると、「やる気がない」「志望度が低い」と思われかねないためです。
パソコンによる作成時でも、変換ミスや打ち間違いによる誤字脱字が考えられます。最後まで書き終えたら、最初に戻って読み返してみましょう。
多少の誤字脱字は許容される可能性はありますが、採用担当者にマイナスな印象を与える要素は少しでも少なくしておいた方が良いと言えます。
【長所別】就活の自己PR例文3選
ここでは、就活における自己PRの例文を以下の通り長所別に3つ紹介します。
- 忍耐力がある
- 行動力がある
- コミュニケーション能力が高い
①忍耐力がある
私の強みは、一度始めたことを最後までやり抜く忍耐力の強さです。 私は幼いころから体力がなく、体力をつけるために中学より水泳部に入りました。体力がなく本格的に泳いだ経験もない私は、水泳部の練習メニューに全くついていけません。 しかしどうしても自分を変えたかった私は、そこから練習後に一定距離を泳ぐ自主練習を徹底するようにしました。 最初の方は、辛い日々が続きました。しかし練習を続けるごとに徐々に体力がついていき、全体練習後の自主練習で1~2km程度泳げるまでになりました。 私は水泳で培った忍耐力を強みとして、御社へ入社後はどんなに困難だと思える業務でもあきらめずにコツコツと挑んでいきたいと思っています。 |
強みをアピールするにあたっては、上記のように具体的なエピソードを盛り込むことが重要です。
また具体的な数字を盛り込むことで、採用担当者が内容をイメージしやすくなるでしょう。
②行動力がある
私の強みは、やるべきことのためにはさまざまな行動を取れることです。 私は大学入学から現在に至るまで、飲食店でアルバイトをしております。 私が入店したお店は同エリア内の10店舗中で売上が最下位でした。 そこで私は、お客様アンケートの導入を店長に提案し、実際に行いました。 また、お客様とコミュニケーションを図るときには、無理のない範囲でお店や料理に関する感想を聞くようにしています。 さらに店長や他のアルバイトと時間を取り、従業員の連携についての話し合いも行いました。 こうしてさまざまな取り組みをみんなで行った結果、お店の売り上げは同エリア内で3~4位までに改善しています。 私はこの積極性や課題解決能力を活かし、御社に入社した後は部署が抱える課題の解決に取り組んでいきたいと考えております。 |
強みについては、「行動力」というとありきたりな印象を与えかねないため、別の言葉で言い換えることも重要なテクニックです。
「課題の発見→取り組み→結果」の流れで作成すると、分かりやすくアピールしやすいエピソードに仕上がるでしょう。
③コミュニケーション能力が高い
私の強みは、コミュニケーション能力の高さです。 私は大学入学時より現在に至るまで、サッカー部に所属しています。 サッカー部では部員同士の関係がなかなか上手くいっておらず、大会でなかなか勝てない状態にありました。 そこで私はチームの団結力を高めたいとの考えから部員一人一人とコミュニケーションを取り、全体でミーティングをしたり食事に行ったりする機会を増やすように取り組みました。 結果としてチーム内でのやり取りが活発になり、県大会予選で決勝まで進めるほどにチーム力が向上しました。 入社後は持ち前のコミュニケーション能力を発揮し、職場内の団結を大切にして組織に貢献していきたいと考えています。 |
エピソードを選択する際には、できるだけ周囲の人と関わった経験の方が望ましいと考えられます。
仕事は基本的にチームで行うものであり、周囲の人とどれだけうまくやれるのかも重要なポイントであるためです。
【業種別】就活の自己PR例文2選
ここでは、就活における自己PRの例文を以下の通り業種別に2つ紹介します。
- 営業職
- 事務職
①営業職
私は、傾聴力の高さを強みとしています。 私は、広告関連企業のインターンに参加した経験があります。 インターンでは飛び込み営業をする機会がありましたが、私には営業経験がありません。 私は営業経験のなさをカバーすべく、相手の話を徹底的に聞いて不安に感じていることや気にしていることを探ることを大切にしました。 結果として営業成績はインターン中で2位になり、一定の成果をあげることができました。 またお客さまからもお礼の言葉をいただき、営業の仕事に対するやりがいを感じることもできました。 御社に入社後も傾聴力の高さを最大限活用し、お客さまの悩みに寄り添う営業として御社の売上アップに貢献していきたいと考えております。 |
成果の部分に具体的な数字を盛り込むことで、具体性や説得力を高めるように工夫している例文です。
新卒採用においては営業経験の有無よりも人柄ややる気が問われることが基本であることから、前向きに取り組む姿勢をアピールすると良いでしょう。
②事務職
私の強みは、責任感を持って細かいところにこだわり丁寧にやり遂げる力です。 私は大学入学直後より、学習塾で講師のアルバイトを続けております。 講師ではありましたが、個人経営の学習塾であることから事務方の業務もやらせていただいております。 お子さまのご家庭の個人情報やお金を扱っているとの責任感を強く持ち、書類や金庫などのチェックにはダブルチェックをするように提案し実現しました。 ダブルチェックを欠かさずに行った結果、私が学習塾に勤めている約2年半の間、事務面でのミスは発生しておりません。 私はこの強みを生かし、御社に入社した後も事務職として仕事に責任感を持って丁寧に取り組んでいきたいと考えています。 |
応募する職種が明確に決まっている場合は、その職種に求められる強みをアピールすることが大切です。
また、例文では事務職のアルバイト経験がある旨をアピールしていましたが、もちろん事務職の経験がなくても十分にアピールはできます。
自己PRの書き方を把握して就活を有利に進めましょう!
自己PRは、自分が応募先の企業に貢献できることをアピールできる機会です。
自己PRを作成する際は書き方や基本構成などを把握し、採用担当者に刺さる魅力的なものに練り上げましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。