公務員の志望動機の受かる書き方!例文付きで市役所・県庁から国家公務員まですべて解説
公務員を目指す方にとって、志望動機の作成は非常に悩ましい課題ですよね。特に盛り込むべき内容やアピールポイントには注意が必要です。
しかしポイントを適切に押さえれば、面接官に強い印象を与える志望動機を作成できます。
この記事では、まず公務員の志望動機を作る上で土台となる3つのポイントを解説した後、盛り込むべき内容や実際の例文を国家公務員、地方公務員ごとに解説しますよ。
最後までチェックして、質の良い志望動機を作り上げましょう。
公務員の志望動機を作る3つのポイント
公務員の志望動機を作るうえでは、どんな場合でも共通するポイントがあります。
まずは以下に挙げる3つのポイントを押さえた上で、次のステップに進みましょう。
- 結論から分かりやすく伝える
- なぜ民間ではなく公務員かを明確にする
- 自治体や省庁を選んだ理由を明確にする
①結論から分かりやすく伝える
質の高い志望動機で意識したいのが、まず結論から述べるよう意識しましょう。結論を最初に述べればその後の流れが自然になり、順序立ったアピールに役立ちます。
冒頭で結論を述べた後は、具体的な経験やエピソードを交えながら、結論に至るまでの過程を説明してください。
逆に志望動機の冒頭で冗長な話をすると、面接官の興味が薄れてしまいます。こちらに意識を向けさせるためにも、結論から切り込みましょう。
②なぜ民間ではなく公務員かを明確にする
公務員を志望する理由を明確にする点は、面接官に強い印象を与える重要なポイントです。
まず、民間企業と公務員が働く機関の目的の違いを理解しましょう。
民間企業は自社の利益を追求し、業務の拡大や事業展開を重視する一方、公務員が働く機関は公的サービスの発展や治安の維持を主な目的としています。
これらの違いを理解したうえで、なぜ民間ではなく公務員の道を選んだのかをあらためて明確にしてください。
③自治体や省庁を選んだ理由を明確にする
志望する自治体や省庁を選んだ理由を明確にするのも大切です。
一口に公務員と言っても、所属する機関によって役割に違いがあるため、志望する自治体や省庁がどんな役割を担っているのかを理解していなければ、その機関で働きたい理由も見えてこないです。
漠然と公務員を夢見るのではなく、なぜその自治体や省庁で働きたいと思ったのか明確にしましょう。
公務員の志望動機に盛り込むべき4つの内容
公務員の志望動機には、盛り込むべき内容があります。
中でも、以下に挙げる4項目は特に重要なので意識的に志望動機に盛り込んでください。
- 希望する職種と携わりたい仕事内容
- 行政として国・地域にどう貢献したいか
- 志望理由を裏付ける過去の経験やエピソード
- 強みやスキルとそれをどう活かせるか
①希望する職種と携わりたい仕事内容
希望する職種と携わりたい仕事内容は、ぜひ志望動機に盛り込むべき内容です。
携わりたい職種や仕事内容を明確であるほど志望者のビジョンや熱意、関心がイメージしやすく、面接官に好印象を与えられますし、業務への理解度が高い点のアピールにも繋がり一石二鳥です。
公務員の業務内容は多岐にわたるため、どんな職種や仕事内容を希望するのかがあやふやだと内容の薄い志望動機になってしまいます。
②行政として国・地域にどう貢献したいか
行政を担う人間として、国や地域にどう貢献したいのかは志望動機の核心部分です。
具体的な貢献策を述べれば、問題意識や創造性が評価されるだけでなく公共サービスへの理解と熱意が伝わります。
さらに、地域の課題に対する洞察力をアピールできるので、面接官に強い印象を与えられますよ。
行政の役割を理解しその中で自分がどう活躍したいかを明確に述べるのは、志望者の適性を判断する重要な材料となるのです。
③志望理由を裏付ける過去の経験やエピソード
過去の経験やエピソードを盛り込むのも、志望動機に説得力を持たせるために重要ですよ。
なぜなら志望理由を裏付ける実体験を述べることで、主張が単なる理想論ではなく経験に基づいた具体的な行動力や問題意識を伴うと示せるからです。
例えばボランティア活動を通して地域の課題に直面した経験や、困難な状況を乗り越えたエピソードは、地域の課題解決を担う公務員としての適性やポテンシャルを効果的にアピールできます。
ただし、ありもしない架空のエピソードを作っても面接官の目はごまかせないので注意してください。
④強みやスキルとそれをどう活かせるか
自身の強みやスキルと、それらをいかに公務員業務に活かすビジョンも志望動機に盛り込みましょう。
なぜなら、公務員の採用面接を熱意だけで突破するのは難しいため、公務員の業務を確実に遂行できる資質を示す必要があるからです。
例えばコミュニケーション能力や論理的思考力に自信があれば、住民対応や政策立案に活かせると説得力のあるアピールが出来ます。
単に「公務員に向いている」と抽象的に述べるのではなく、自身の長所を踏まえた上で志望理由を作り上げましょう。
国家公務員の志望動機の例文
公務員の志望動機は、状況に応じて適切に内容を変化させる必要があります。
ここでは以下の3パターンの志望動機の例文をチェックしましょう。
- 国家公務員総合職の場合
- 国家公務員一般職の場合
- 高校生(高卒)の場合
①国家公務員総合職の場合
まずは国家公務員総合職の志望動機です。
以下の2つの例文をチェックしましょう。
例文1
私が国家公務員の総合職を志望する理由は、幼少期からの強い社会貢献意欲を大学で培った経済学の知識と分析力で実現したいと考えるからです。 大学では経済学を専攻し、ミクロ・マクロ両方の視点から社会構造を学ぶ中で、社会の課題解決には政策を通して社会全体を動かす姿勢が不可欠だと考えるようになりました。 貴省の仕事はまさに経済政策の最前線であり、私の専門知識や分析力を課題解決に活かしながら国民の生活水準向上に貢献できると確信しています。 |
上の例文では、大学で身につけた経済学の専門知識を公務員の仕事を通して社会に役立てたいと述べています。
大学での勉強を通じて、なぜ国家公務員を目指したのかが示されている点もポイントです。
例文2
私が国家公務員総合職を志望した最大の理由は、日本の災害対策・防災システムの強化に貢献したいと思ったからです。 近年地震に台風と自然災害が頻発している中、私は大学で防災工学を学び最新の防災技術や災害予測モデルについて研究してきました。 この専門知識を活かし、国レベルでの防災計画の策定や、地方自治体との連携強化、さらには国際的な防災協力の推進に携わりたいと考えています。 国民の生命と財産を守る重要な使命を果たすべく、持てる能力を最大限に発揮する所存です。 |
上の例文では、日本が抱える懸念要素である災害にフォーカスしています。
「大学で得た知識を活かしたい」と漠然とアピールするのではなく、どんな分野でどう活躍したいかを述べている点がポイントです。
②国家公務員一般職の場合
つづいては国家公務員の一般職の例文です。
同じ国家公務員でも一般職と総合職とでは業務に違いがある点に注意しましょう。
例文1
私が国家公務員一般職を志望する理由は、日本の教育システムの改革に携わりたいからです。 グローバル化が進む中、次世代を担う子どもたちの教育環境を整備は国の未来を左右する重要な課題だと考えています。 私は大学で教育学を専攻し、特にICTを活用した新しい学習方法について研究してきました。 この知識を活かし、貴省で教育政策の実務に携わりながら実効性のある政策の実施に尽力する所存です。 |
上の例文では、教育システムの改革に携わいたいと具体的な目標を示しています。
また、目標に関連する知識を学んだ経験を述べているのも良い点です。
例文2
私が公務員の一般職を志望したのは、事務処理能力と専門知識が活かせると考えたからです。 大学で法律を学ぶうちに、公正・公平な社会の実現には法に基づいた公正な行政運営が不可欠であると気づき、貴省への入省を夢見るようになりました。 また、所属していたゼミ活動では年間を通した研究計画の作成や予算管理、資料作成を通して、正確な事務処理能力にも磨きをかけております。 これらの経験を活かし、貴省において正確かつ迅速な事務処理を通して円滑な行政運営を支え、国民生活の基盤を支える一員として貢献したいと考えています。 |
この例文では、入省を夢見たきっかけと同時に高い事務処理能力をアピールしています。
国家公務員の一般職は事務作業も多い点からも、効果的な志望動機と言えます。
③高校生(高卒)の場合
続いては、高校生(高卒)の人が公務員の志望動機を作る場合です。
高卒公務員は倍率が高いので、もっているスキルや経験をしっかりアピールしましょう。
例文1
この度私は、国民の安全や快適な生活を支える行政の仕事に大きな魅力を感じ志望しました。 高校では防災委員会の活動に参加し、地域住民の安全を守ることの重要性を学びました。 この経験を通して、日々の暮らしの中で行政が果たす役割の大きさに気づきました。 採用いただきましたあかつきには、国民の安心を第一に考え迅速な対応や正確な情報提供を意識し、国民が安心して暮らせる社会を支える一員となりたいです。 また、生徒会の副会長を務める中で培った丁寧な仕事ぶりと冷静な判断力を発揮して、困難な状況にも柔軟に対応できる公務員を目指します。 |
上の例文では防災委員会での活動経験を根拠に行政の役割の重要性に触れ、説得力を持たせています。
また、業務を遂行するうえで必要なスキルを身に着けている点のアピールも忘れていません。
例文2
私は、地域社会の発展に貢献したい思いから公務員を志望しました。 高校時代、ボランティア活動を通じて地域の人々が行政のサポートを必要としていることを実感し、公共サービスの提供を通じて社会の役に立つ仕事に就きたいと考えるようになりました。 公務員として働くことで行政と住民との橋渡し役を果たし、地域の安心と信頼を築きたいです。 また、正確な事務処理や細かな配慮が求められる公務の現場で、自分の誠実さと責任感を活かして貢献したいと考えています。 |
上の例文でポイントとなるのは「行政と住民との橋渡し役」と、自分のビジョンを提示している点です。
同時に自分の誠実さと責任感にも言及し、適性がある点をアピールしています。
地方公務員の志望動機の例文
続いては地方公務員に応募する場合の志望動機を見ていきましょう。
今回は以下の3つのお仕事について、志望動機の例文を解説します。
- 市役所の場合
- 都道府県庁の場合
- 警察官・消防士の場合
①市役所の場合
まずは市役所職員の志望動機です。
以下の2つの例文を確認しましょう。
- 生まれ育った地元に貢献したい
- 地元ではないが関心のある地域の役に立ちたい
例文1
私が市役所職員を志望する最大の理由は、生まれ育ったこの街の高齢者福祉の充実に貢献したいからです。 私の祖父母も本市で暮らしていることから、高齢者を取り巻く課題を身近に感じてきました。 大学で身につけた知識を活かし、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、地域コミュニティと連携した見守りネットワークの構築や世代間交流の促進を始め、きめ細かな施策の立案と実施に携わりたいと考えています。 生まれ育ったこの街でお世話になった方々への恩返しとして、高齢者にやさしいまちづくりに尽力したいです。 |
この例文の良い点は「地域貢献への高い意欲」と「市が抱える課題」に言及している点です。
市が抱える課題への理解度と、高いモチベーションを同時にアピールできています。
例文2
私は、貴市の持つ独自の歴史や文化、そして活気ある地域社会に強く惹かれ、市役所職員として貢献したいと考えています。 大学で地域社会学を学ぶ中で、都市部とは異なる地域コミュニティの力強さや、地方自治体の役割の重要性を実感しました。 特に、貴市が取り組む地域活性化プロジェクトに関心を持っており、次々と打ち出される革新的な施策を通じて住民生活の質を向上させる行政支援に携わりたいと考えています。 地元ではないからこそ外部からの視点を活かし、地域に新たな風を吹き込むアイデアや改善策を提案し、貴市の発展に寄与したいです。 |
上の例文では、非地元民の視点を活かす点と市の政策への理解が盛り込まれています。
たとえ地元民でなくとも、志望動機を充実させれば採用の可能性はグンと上がるので、質の良い志望動機作成を意識してください。
②都道府県庁の場合
続いては都道府県庁への入庁を見据えた志望動機です。
以下の2つの例文を見てください。
例文1
この度私は、貴庁が推進している環境保全政策に深く共感し、県庁職員として地域の持続可能な発展に貢献したいと考え志望しました。 大学では環境学を専攻し、持続可能な社会の実現に向けた政策立案や実施の重要性を学びました。 貴庁が実施している再生可能エネルギーの導入促進や自然保護活動に強い興味をもったのもこの時期です。 今後は大学で身につけた知識を活かし、貴庁の取り組みに携わりながら地域住民との協力を通じて持続可能な地域づくりをサポートしたいと考えています。 |
上の例文では、県の具体的な施策への関心を示し、自身の専攻分野と関連付けて説得力を持たせています。
また、地域住民との関わりを重視する姿勢も同時にアピールしている点もポイントです。
例文2
私が貴庁を志望する理由は、貴庁が取り組んでいる地方創生プロジェクトに強い関心があるからです。 大学で地方経済の活性化について学ぶ中で、都市集中型の経済成長から地方の自立と持続可能な環境への移行が重要だと考えるようになりました。 中でも貴庁が進める観光資源を活用した地域振興や移住・定住促進策は、地方創生の成功モデルとなる可能性を秘めていると確信しています。 私は学生時代に地域振興に関するインターンシップに参加し、具体的な課題解決に向けた提案をする経験を積んできました。 この経験を活かし、貴県の地方創生に貢献したいと考えています。 |
上の例文では都道府県庁が取り組む施策に言及しているだけでなく、施策の有用性にも触れているため、施策への深い理解と共感がアピールできています。
さらに、インターンシップの経験を述べて地域振興への知見も伝えています。
③警察官・消防士の場合
最後に、警察官や消防士の志望動機をチェックしましょう。
どんな点がポイントとなっているのかもあわせて確認してください。
例文1
私が警察官を志望する最大の理由は、サイバー犯罪から市民を守り安全なデジタル社会の実現に貢献したいからです。 近年インターネットの普及に伴いサイバー犯罪が急増しており、手口も日々巧妙化するなかで子どもたちも犯罪に巻き込まれるケースが増えています。 大学では情報セキュリティを専攻し、特にサイバー攻撃の検知・防御技術について研究しました。 習得した専門知識を活かし、サイバー犯罪捜査や市民向けの啓発活動に携わりたいと考えています。 またテクノロジーの進化に伴い変化する犯罪に柔軟に対応するため、常に最新の技術と法律の知識を学び続ける姿勢を大切にしたいです。 |
上に挙げた例文のポイントは、懸念となっている具体的な社会の課題や継続的な勉強の姿勢をアピールしている点です。
警察は「交通課」や「刑事課」「生活安全課」を始め、多くの部署で成り立つ組織なので、どんな業務を通じて住民の安全に貢献するのかを提示しなければ、志望動機に具体性を持たせられません。
さらに、法律改正に対応できるための勉強意欲のアピールも大切です。
例文2
私が消防士を志望する理由は、地元の消防団活動で経験した「人を助けることの責任感と使命感」を、職業として全うしたいと強く思うからです。 幼い頃から人の役に立つ仕事に就きたいと考えていましたが、高校卒業後に地元の消防団に入団し、火災現場や災害現場での活動を通して、その思いは確固たるものへと変わりました。 厳しい訓練や現場活動は容易ではありませんが、地域住民の安全・安心を守る使命感と、仲間と協力して課題を乗り越える達成感は、消防団活動でしか得られない貴重な経験となっています。 こうした経験を活かし、今度はより専門的な知識と技術を身につけた消防士として、市民の暮らしを守りたいと考えています。 市民の生命と財産を守る重大な使命を、誠心誠意果たす所存です。 |
上の例文では、消防士として地域住民の安全に寄与する強い熱意がうまくアピールできています。
さらに消防団活動の経験もアピールし、やる気だけではなく基礎的な知識や技術が身についている点も述べているのがポイントです。
公務員の志望動機のよくあるNG例文
公務員になりたい場合、たとえ知識や経験、熱意が十分でも志望動機の内容が良くないと採用は難しいでしょう。
以下に挙げる3つのよくあるNG例を参考に、粗悪な志望動機にならないよう注意してください。
- 安定だけが志望動機になっている
- その地域や職種ならではの志望動機になっていない
- 携わりたい業務が限定されすぎている
①安定だけが志望動機になっている
将来に対する不安が強く、安定した生活を送りたい気持ちが強いため公務員を志望しました。 民間企業は倒産やリストラの可能性があり不安定ですが、公務員は待遇面や雇用が安定しているイメージがあり、魅力的に感じています。 安心して長く働き続けられる環境で、自分のペースで仕事に取り組みたいです。 |
これは、公務員の仕事の本質や社会貢献の側面に全く触れていないNG例です。
公務員が安定した職業である点は事実ですが、それだけを志望動機にすると公務員としての使命感や意欲をアピールできず、業務への意欲を疑われてしまいます。
②その地域や職種ならではの志望動機になっていない
公務員に感じる魅力は、幅広い業務に携われて多くの人々と関わりながら成長できる点です。 また、職場環境が整っていて働きやすいと聞いています。 これまでの知識を活かし、様々な分野で挑戦したいと思っています。 |
この例文では、「幅広い業務」や「多くの人々と関わる」とは述べているものの、どの地域や特定の職種において実現されるのかが全く示されていません。
さらに一般的な公務員のイメージにとどまり、地域や職種固有の特性や課題に対する理解や関心が伝わらない点もNGです。
このため、結局どの公務員職を志望しているのかが不透明で、具体性や本気度に欠ける印象を与えかねない内容となっています。
③携わりたい業務が限定されすぎている
私は市の広報業務の中でも、広報誌の発行に携わりたいと考え、市役所職員を志望しました。 大学時代に広報誌の制作に携わった経験があり、その経験を活かして市の情報発信に貢献したいです。 市民の方々に分かりやすく情報を伝える広報の仕事にやりがいを感じており、ぜひこの業務に専念したいと考えています。 |
このNG例文では、志望動機が広報誌の発行のみに集中しています。
公務員の仕事は多岐にわたり様々な部署での勤務が想定されるにもかかわらず、一つの業務にのみ焦点を当てる内容です。
さらに「広報の仕事にやりがいを感じており、ぜひこの業務に専念したい」と述べると、他の業務に対する興味や適応性が低いと思われるでしょう。
公務員の志望動機が思いつかない場合の対処法
公務員の志望動機がうまく思い浮かばない時もありますよね。そんな時には、以下に挙げる3つの対処法を試しましょう。
- 自己分析で公務員を目指す理由を再確認する
- 志望先の自治体や省庁の取り組みをリサーチする
- OBOG訪問で実際の働き方ややりがいを知る
いたずらに焦っても良い志望動機は書けません。
慌てずに対処すれば、志望動機作成の糸口も見えて来るので落ち着いて取り組んでください。
①自己分析で公務員を目指す理由を再確認する
志望動機の作成に悩んだら、自己分析を通じて公務員を目指す理由を再確認しましょう。
まずは自分の価値観や強みを洗い出し、それらと公務員の仕事がどう結びつくか考えてみてください。
また地域の課題に関心を持ち、自分がどう貢献できるかのイメージも大切です。長期的なキャリアビジョンまで描ければ、公務員を志望する明確な理由が見えてくるでしょう。
「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」の言葉通り、公務員への理解とあわせて自分自身への理解も大切にしてください。
②志望先の自治体や省庁の取り組みをリサーチする
公務員の志望動機作成に行き詰まったら、志望先がどんな取り組みをしているのかをチェックしましょう。
自治体や省庁の公式ウェブサイトには、最新の施策や重点プロジェクトが掲載されています。広報誌やSNSアカウントもチェックすると、より具体的な取り組みが見つかるでしょう。
これらの情報を基に、自分の興味や強みと照らし合わせてみてください。さらに、地域の課題や国の政策動向にも注目すると、志望先での役割を具体的にイメージできます。
③OBOG訪問で実際の働き方ややりがいを知る
公務運の志望動機が思いつかない場合、具体的な業務内容ややりがいが理解しきれていない可能性があります。
そんな時は、OB・OG訪問で実際に働く方から話を聞くのがおすすめです。職場の雰囲気や仕事内容、やりがいを直接聞けば、頭で考えるよりも具体的なイメージが掴めます。
業務内容だけでなく、ワークライフバランスや職場の雰囲気も質問してください。
生の声を通じて公務員への理解が深まり、自身の経験や価値観と結び付けて具体的な志望動機を考えられるでしょう。
公務員になる方法は?
最後に、公務員になる方法を以下の2パターンに分けて解説します。
- 国家公務員になる方法
- 地方公務員になる方法
注意したいのが定められた要項を満たしているかどうかです。まず原則として、日本国籍を持っていなければ公務員にはなれません。
また、執行猶予中の人や懲戒免職から2年以内の元公務員も対象外です。公務員の要項は人事院のホームページで公表されているので、忘れずにチェックしてください。
①国家公務員になる方法
国家公務員になるには、原則として人事院が実施する国家公務員試験に合格する必要があります。以下のステップを見てください。
- 試験の選択: 総合職、一般職、専門職、自分に適した試験区分を選びます。
- 受験申し込み: 人事院のウェブサイトで申し込みを行います。
- 試験の準備: 教養試験や専門試験の勉強を進めます。
- 筆記試験の受験: 一次試験として、教養試験と専門試験を受けます。
- 人物試験: 二次試験として面接での人物試験を受けます。
- 合格発表: 最終合格者が発表されます。
- 各省庁への採用: 合格後、希望する省庁への採用手続きをします。
- 採用: 採用が決まれば、国家公務員としての勤務が始まります。
国家公務員試験には「大卒程度」「高卒程度」と大まかな区分けはあるものの、基本的に学歴や年齢の制限はありません。
ただし、国家公務員総合職の場合は大卒でなければ試験が受けられないので注意しましょう。
②地方公務員になる方法
地方公務員の受験資格は都道府県や自治体によって異なるため、自治体への問い合わせは必須です。基本的には以下のステップで、地方公務員を目指します。
- 受験資格の確認: 年齢や学歴、居住地の要件を確認します。
- 志望先の選択: 希望する自治体を選びます。
- 試験情報の収集: 志望先の自治体の採用試験情報を入手します。
- 受験申し込み: 自治体のウェブサイトや指定の方法で申し込みを行います。
- 筆記試験の受験: 一次試験として、教養試験と専門試験を受けます。
- 人物試験: 二次試験として面接や集団討論を受けます。
- 合格発表: 最終合格者が発表されます。
- 採用手続き: 合格後、必要な手続きをします。
- 採用: 手続き完了後、地方公務員として勤務を開始します。
注意点として、警察官や消防士を始めとする地方公務員は、体力や身長、視力を含む身体的条件が定められています。
自治体ごとに条件は違うので、自治体のホームページで忘れずに条件をチェックしてください。
公務員の志望動機を具体的に練り上げよう!
今回は、公務員の志望動機を作る上でポイントとなる点を、例文を交えながら解説しました。
公務員と一口に言っても、国家公務員や地方公務員、市役所職員から警察官・消防士まで、多様な仕事があります。
そのため、自分がなりたい公務員の業務内容と自分のスキルや経験を関連付けて志望動機を作りましょう。
また、公務員に定められる要項は自治体によって違うので、目指す公務員を管轄する自治体に必ず問い合わせてください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。