なぜ公務員にやりがいを感じる？魅力と向いている人とは

「公務員って安定してるけど、やりがいってあるの？」そんな疑問を持つ就活生も多いのではないでしょうか。

確かに民間企業とは異なり、評価やスピード感よりも公のために働く姿勢が求められる仕事です。
しかし、公務員ならではのやりがいや魅力もたくさん存在します。

本記事では、国家・地方公務員の仕事内容から、やりがいを感じやすい人の特徴、つまらないと感じる理由まで詳しく解説します。

公務員という働き方に少しでも興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

 

公務員の仕事内容｜国家公務員

国家公務員の仕事は幅広く、政策の企画から実行まで多岐にわたります。

就職活動中の学生の中には「安定していそう」というイメージで選ぶ人もいますが、実際の仕事内容を知ることで、将来のキャリア像がよりはっきり見えてくるでしょう。

ここでは、国家公務員の具体的な業務内容や働き方について解説します。

1. 仕事内容
2. 給与・労働時間

①仕事内容

国家公務員の主な役割は、国の行政機構を支える業務全般を担うことです。具体的には、法律や制度の企画・立案、政策の実行、予算の管理、行政手続きの運用などが含まれます。

国家公務員の業務は一見すると地味に感じられるかもしれませんが、その先には多くの国民の生活や社会全体の運営に直結する成果があります。

自らが関わった政策がメディアに取り上げられ、実際の社会で機能していく様子を見ると、大きな責任とやりがいを実感できるはずです。

一方で、日々の業務は多忙で緻密な作業も多く、期限が厳しく設定されることもしばしばあります。柔軟性や協調性を持って取り組めるかどうかが、継続的に働くうえで重要なポイントになるでしょう。

②給与・労働時間

国家公務員の給与制度は、年功序列を基本としながらも職務内容に応じた等級ごとの体系が整っています。

新卒採用で入省した場合、大学卒なら初任給は月20万円前後が一般的で、職位が上がるにつれて段階的に昇給していきます。賞与は年2回支給され、評価によって増減することも。

労働時間に関しては配属先や担当業務によってばらつきがあるのが現実です。

特に国会対応を行う部署では、国会の会期中は深夜に及ぶ業務が発生することもあり、繁忙期には長時間労働になるケースも珍しくありません。

しかし、近年は働き方改革が積極的に推進されており、フレックスタイム制度や在宅勤務の導入など、柔軟な働き方を選べる環境が整いつつあります。

公務員の仕事内容｜地方公務員

地方公務員の仕事は、地域に住む人たちの生活を支える役割を担っています。目立つことは少ないですが、暮らしに欠かせない業務が多く、社会への貢献度が高いのが特徴です。

ここでは、地方公務員の仕事内容や働き方について詳しく紹介します。

1. 仕事内容
2. 給与・労働時間

① 仕事内容

地方公務員の仕事内容は非常に幅広く、地域住民の生活を支えるための業務が中心です。

たとえば、住民票や戸籍の発行、税金の徴収といった行政事務から、保育・福祉支援、学校や図書館の運営、上下水道の管理、道路や公園の整備、さらには防災や災害時の対応まで、多くの業務を担っています。

中には、市議会や地域の会議に出席し、提案や調整を行うことも。こうした業務を通じて、自らの関与が地域の改善や発展につながる実感が得られるのは、大きなやりがいといえるでしょう。

自分の成長を地域貢献と結びつけたい人や、安定した環境の中で幅広く経験を積みたい人には、地方公務員の仕事は非常に適しているといえます。

② 給与・労働時間

地方公務員の給与体系は、民間企業に比べて派手さはないものの、非常に安定しています。

初任給は民間とほぼ同程度ですが、その後は年功序列で昇給していく仕組みで、長期的には堅実に収入を増やしていくことが可能です。

また、ボーナスも年2回支給され、公務員全体としての平均支給額は比較的高水準といえるでしょう。

労働時間に関しては、基本的には8時30分から17時15分までが定時とされており、残業も少なめですが、繁忙期にはどうしても残業が発生するケースもあるでしょう。

予算編成期や災害対応時は、休日出勤や長時間勤務になる場合もありますが、それらの残業にはしっかりと手当がつき、代休の取得も可能な場合が多いため、過度な負担にはなりにくい環境といえます。

また、昨今では働き方改革の影響もあり、地方自治体でもリモートワークやフレックスタイムの導入が少しずつ進められていますよ。

公務員のやりがいとは？代表的な魅力を解説

公務員の仕事には、民間企業とは異なる魅力ややりがいがあります。特に就職活動中の学生にとっては、自分の価値観や働き方と照らし合わせて判断することが大切でしょう。

ここでは、公務員として働くことで得られる代表的なやりがいを5つの観点から紹介します。

1. 人々の暮らしを支える実感がある
2. 大規模で社会的意義のある仕事に携われる
3. 地域社会に貢献できる喜びがある
4. 安定した労働環境で心に余裕を持てる
5. 多くの人と関わる機会がある

① 人々の暮らしを支える実感がある

公務員としての大きなやりがいの1つは、自分の仕事が直接的に市民の生活を支えているという実感を持てることです。

たとえば、住民票の発行や税務処理、道路や公園の整備など、日常生活に関わる幅広い業務に取り組むことで、人々の暮らしを裏側から支える役割を果たせます。

こうした業務では、目に見える成果がすぐに出るわけではないものの、地域の安心や便利さにつながっているという誇りを感じられるでしょう。

仕事を通じて社会とのつながりを日々実感したい方には、特に適した職種といえるでしょう。

② 大規模で社会的意義のある仕事に携われる

公務員は、国や自治体の組織の中で、規模の大きな仕事や社会的な意義のある業務に関わる機会が豊富です。

たとえば、法改正に伴う制度の設計や、子育て支援・少子化対策といった全国的な課題への対応など、個人では解決できないテーマに取り組むこともあります。

また、民間企業では実現しにくい長期的な視点での政策運営や、営利を目的としない純粋な公共性に基づいた仕事ができる点も、公務員の魅力です。

社会全体の課題解決に関わりたいという意欲を持っている方にとって、公務員の仕事はやりがいの大きなフィールドになるでしょう。

③ 地域社会に貢献できる喜びがある

地方公務員としてのやりがいは、何といっても地域に密着した仕事を通じて、住民の生活をより良くする実感を得られることです。

たとえば、商店街の活性化プロジェクトや子ども食堂の支援、高齢者の見守り活動など、地域に根ざした業務に取り組むことで、直接的な感謝の声を受け取る機会も多くなります。

市民との距離が近いため、仕事の成果がダイレクトに伝わりやすく、やりがいを感じる場面が日常的にありますよ。

地域との絆を深めながら社会貢献をしたい方には、地方公務員の仕事は最適な選択肢になるでしょう。

④ 安定した労働環境で心に余裕を持てる

公務員の仕事は、長期的に安定して働ける点が大きな魅力です。定年まで勤め上げる人が多く、転勤が少ない職種もあり、生活設計がしやすいことから将来への不安を感じにくい環境といえるでしょう。

公的機関であるため、雇用の急な打ち切りやリストラのリスクもほとんどありません。

また、福利厚生が手厚く、年次休暇や育児・介護休暇などの制度も整っているため、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。

精神的な余裕を持って働きたい、安定した環境で着実にキャリアを積みたいと考える方には、公務員という選択は非常に安心感のある道となるでしょう。

⑤ 多くの人と関わる機会がある

公務員の仕事は、社内外問わず多くの人との関わりがある点も魅力の1つです。

市民対応や地域団体との調整、企業との連携など、さまざまな立場の人と接することで、幅広い視点を身につけられます。

また、異なる立場の人との調整や協議を通じて、自分の視野が広がるのも大きなメリットです。自治体によっては、国際交流や観光事業などに関わる機会もあり、語学力や企画力を活かせる場面もあります。

人と接することが好きで、多様な価値観を受け入れられる方にとって、公務員は魅力的な働き方といえるでしょう。

やりがい以外にもある！公務員として働くメリット

公務員の仕事には「やりがい」だけでなく、生活面の安定や将来への安心感を求める学生も多くいます。

ここでは、公務員として働くうえでのやりがい以外のメリットを、4つの視点からわかりやすく解説します。

1. 福利厚生が充実している
2. 着実に年収が上がる給与体系がある
3. 休日が多くワークライフバランスがとりやすい
4. 女性や家庭との両立に配慮された制度が整っている

① 福利厚生が充実している

公務員は、法律に基づいた手厚い福利厚生が整っていることが大きな魅力です。

民間企業では会社ごとに福利厚生の差がありますが、公務員は制度が全国的に統一されており、どの自治体や機関でも基本的に同じ水準が維持されています。

たとえば、共済組合による医療費の補助制度や、定年後の退職金制度など、将来への備えも充実しています。

また、住居手当や通勤手当などの金銭的サポートも安定して支給されるため、生活の見通しが立てやすいでしょう。

さらに、育児や介護に対応した特別休暇、カウンセリングなどのメンタルヘルス支援も提供されており、長期間働くうえで安心感が高まります。

② 着実に年収が上がる給与体系がある

公務員の給与は、基本的に年功序列と職務等級に基づいて構成されています。

若手のうちは民間企業よりも年収が低いと感じるかもしれませんが、年齢とともに安定的に昇給していくため、長期的な視点で見ると大きなメリットがありますよ。

さらに、勤続年数に応じた昇給だけでなく、職務内容や責任の大きさに応じた昇格制度も設けられており、努力や成果に見合った待遇が得られるようになっています。

賞与も年2回支給され、金額や支給時期も明確に決まっているため、収入のブレが少ない点も安心できる要素です。

景気変動による影響も受けにくいため、不況時でも安定した給与が支払われる点は、公務員の特権ともいえるでしょう。

③ 休日が多くワークライフバランスがとりやすい

公務員の勤務体系は、基本的に土日祝が休日であり、年間を通じて安定した休暇を取得できます。さらに、年末年始や夏季休暇なども設けられており、まとまった休みが取りやすい点が特徴です。

有給休暇の取得率も比較的高く、消化しやすい環境が整っているため、仕事とプライベートのバランスを取りやすくなっています。

実際、趣味や家族との時間を大切にしたい人にとって、このような勤務環境は大きな魅力です。休日が決まっていることで、予定を立てやすくなり、心身のリフレッシュにもつながります。

慢性的な長時間労働に悩まされることが少ないため、ストレスも溜まりにくいでしょう。

④ 女性や家庭との両立に配慮された制度が整っている

公務員は、性別や家庭状況にかかわらず、誰もが平等に働ける環境づくりを重視しています。

とくに女性にとって働きやすい制度が整っており、結婚・出産・育児といったライフイベントを経験しても、安心してキャリアを継続できます。

育児休業の取得率が高く、復職後には時短勤務やフレックスタイム制など、柔軟な働き方が可能です。

保育所と連携したサポート体制や、子育てに関する相談窓口が設けられているケースもあり、実際に多くの女性職員が長期的に活躍していますよ。

公務員のやりがいを感じている人の特徴

公務員としてやりがいを感じられるかどうかは、人それぞれの考え方や働く環境によって異なります。ここでは、公務員として充実感を持って働いている人たちの共通点を紹介します。

自分に当てはまるかを確認することで、公務員という選択肢が自分に合っているかどうかのヒントになるでしょう。

1. 希望する部署で働けている人
2. 公務員としての使命感や誇りを持っている人
3. 安定を求めながら社会に貢献したい人
4. 新たなチャレンジに前向きな人
5. 住民や同僚とのコミュニケーションを大切にする人

① 希望する部署で働けている人

やりがいを感じる公務員の多くは、自分が希望した部署に配属されている傾向があります。特に関心のある分野で働けると、仕事に対する満足度が高まり、日々の業務にも自然と力が入るでしょう。

教育、福祉、防災、観光など、自治体によって多岐にわたる業務がありますが、自分の得意分野や将来ビジョンにマッチする部署に関われるかどうかは、やりがいを大きく左右する要因です。

多くの自治体では、年に1回以上、異動希望を出せる人事制度を設けており、キャリアの中で自分の志向に近づけていくことも可能です。

配属に過度な期待をしすぎないことも大切ですが、面接や自己PRで自分の希望や熱意を的確に伝えることで、希望部署に近づく可能性は高まるでしょう。

② 公務員としての使命感や誇りを持っている人

公務員の仕事に本当のやりがいを感じる人の多くは、「自分の仕事が社会に役立っている」という実感を大切にしているでしょう。

公務員の仕事は、目立ちにくくても社会の基盤を支える重要な役割があります。そんなとき、使命感を持って動ける人は、自分の行動が誰かの助けになっているという事実にやりがいを見いだせるはずです。

一方で、事務作業が中心となる日も多く、直接的な反応が得られないこともあります。そうしたときでも、社会全体のために働いているという視点を忘れなければ、意義を感じて働き続けられるでしょう。

③ 安定を求めながら社会に貢献したい人

公務員の大きな魅力の1つに、安定した雇用があります。景気の波に左右されにくく、長期的に働ける制度が整っているため、将来に対する不安を感じにくい職場といえるでしょう。

しかし、公務員の仕事は直接的な売上や成果が数字に表れにくいため、社会貢献という視点を持っていないと、働きがいや手応えを感じにくくなってしまいます。

「自分の仕事が地域をよくしている」「住民に安心を届けている」と思えるかどうかで、毎日の充実度が大きく変わってくるでしょう。

④ 新たなチャレンジに前向きな人

保守的なイメージの公務員ですが、実際には改革やイノベーションが年々求められています。地域課題の複雑化やデジタル技術の進展で、従来のやり方では対応できない場面が増加しているためです。

DX推進では紙の手続きからオンライン申請への移行など住民サービスの利便性向上に取り組み、地域活性化プロジェクトでは民間企業や住民との協働で新しい価値を創出します。

前例のない改革には柔軟な発想と行動力が必要ですが、その分成果を実感しやすくなります。

変化に前向きな姿勢を持つ人にとって、公務員は非常にクリエイティブな仕事といえるでしょう。

⑤ 住民や同僚とのコミュニケーションを大切にする人

公務員の仕事は人との関わりが前提で、住民との窓口対応や地域会議、庁内調整など、毎日多くの人と接する機会があります。

相手の立場に立って丁寧に接することができる人は、住民からの「ありがとう」「助かりました」という言葉や信頼を通じて大きなやりがいを感じられます。

同僚との連携も重要で、コミュニケーションを大切にする人は職場の雰囲気づくりにも貢献し、働きやすい環境を生み出せます。

人と関わることに前向きな気持ちを持ち続けられる人にとって、公務員は非常にやりがいのある選択肢となるでしょう。

公務員にやりがいを感じにくい人の特徴

公務員は安定した職業として人気がありますが、すべての人にとってやりがいを感じられる仕事とは限りません。自分の価値観に合うかどうかを見極めてから進路を考えることが重要です。

ここでは、公務員の仕事にやりがいを感じにくい人の特徴を4つに分けて紹介します。

1. 成果やスピードを重視したい人
2. 変化や成長を求める人
3. 自分の裁量で仕事を進めたい人
4. 感謝や評価を重視する人

① 成果やスピードを重視したい人

短期間で結果を出したい人や、スピーディーに物事を進めたい人にとっては、公務員の仕事はペースが合わないと感じるかもしれません。

多くの業務は丁寧さと手続きの正確性が重視され、即断即決よりも慎重な判断が求められるため、効率やスピードを重視する姿勢が報われにくく、成果がすぐに目に見える形では現れないこともあります。

業務提案をしても承認に時間がかかり、自分のアイデアをすぐに形にするのが難しい場面も多いでしょう。

一方で、時間をかけて丁寧に進めることが求められる環境に魅力を感じる人にとっては、合っている働き方かもしれません。自分の価値観に応じて、働く環境を選ぶことが大切です。

② 変化や成長を求める人

日々新しいチャレンジに取り組みたい、自分の成長を仕事を通じて感じたいという人にとって、公務員の仕事は単調に映ることがあります。

多くの業務はマニュアル化されており、既定の手順に従って正確にこなすことが求められるため、自分で工夫する余地や業務改善に取り組む機会が少なく、成長の実感を得にくいと感じるかもしれません。

もちろん、制度改革や業務改善のプロジェクトに携わることもありますが、それはごく一部の限られた職種や立場に限られます。

成長志向が強い人にとっては、成果やスキルがはっきりと現れる職場や、個人の努力がダイレクトに仕事に反映される環境の方が、より充実感を得られるかもしれません。

③ 自分の裁量で仕事を進めたい人

自分のアイデアで物事を動かしたい、ある程度自由な判断で業務を進めたいと考えている人には、公務員の職場は不自由に感じるかもしれません。

公務員は法律や制度に基づいて行動するため、職員個人の裁量で決断できる範囲が非常に限られているのが現実です。

たとえば、新しい提案をしてもすぐに実行できることは少なく、上司や関係部署との調整が不可欠になります。

さらに、過去の事例や前例踏襲が重視される文化が根強く、創造的なアプローチが歓迎されるとは限りません。柔軟に対応しようとしても、「例外」が許されにくい場面が多いのです。

自分の判断を活かして業務に取り組みたい人にとっては、こうした制約の多さがストレスの原因となりやすいでしょう。

④ 感謝や評価を重視する人

人に喜んでもらえることや、がんばりを認めてもらえることにやりがいを感じるタイプの人にとって、公務員の仕事は期待とのギャップを感じることがあります。

多くの業務は市民にとって当たり前のサービスと見なされており、「ありがとう」と言われることはそれほど多くありません。

また、制度上、目立った成果を出しても評価されにくい構造になっており、上司からのフィードバックも形式的になることがあります。

自分の働きが見える形で評価されたい、感謝の言葉を直接もらいたいと考えるなら、その期待が公務員の仕事では満たされにくい可能性があるでしょう。

公務員のやりがいが「つまらない」と言われる理由

公務員という仕事には安定性や福利厚生といった大きな魅力がありますが、その一方で「やりがいを感じにくい」「つまらない」といった声もよく聞かれます。

ここでは、そう感じられやすい理由を整理して紹介します。

1. ルーティンワークが多く単調に感じる
2. 法律や前例に従う業務が中心になる
3. 業務に無駄や非効率さを感じやすい
4. 専門性が身につきにくいと感じることがある
5. 年功序列で成果が評価されにくい

① ルーティンワークが多く単調に感じる

公務員の業務は同じ流れで進むものが多く、窓口対応や書類作成などはマニュアル通りのため仕事に変化が生まれにくいです。

成果が数字に表れにくく達成感を感じにくい一方、業務が安定し計画的に取り組める環境とも言えます。

単調さを避けたい場合は、災害対応や技術職など専門領域での勤務を目指すのが有効です。配属先で業務内容が大きく変わるため、希望を明確にした就職活動が重要になります。

② 法律や前例に従う業務が中心になる

公務員は法令や条例に従って業務を行うことが基本で、個人の裁量が制限されやすい仕組みです。

過去のやり方を重視し「前例に沿う」ことが優先される場面も多く、自分の工夫を活かしたい人にはやりがいを感じにくいかもしれません。

ただしこの制度は全国民への公平な対応を保証するために必要なものです。柔軟性を望むなら企画部門や政策立案部署を志望することで、工夫して貢献する視点がやりがいにつながる可能性も広がるでしょう。

③ 業務に無駄や非効率さを感じやすい

紙の書類や手入力処理が残る部署もあり、非効率だと感じる人も少なくありません。

複数のチェック工程や同じ情報の重複入力など、時間や人手を多く要する業務フローが存在します。しかし近年は行政DX化が進められており、改善に向けた取り組みも始まっていますよ。

現場の課題に気づき合理化提案を積極的に行う人は職場内で信頼を得やすく、変化の兆しがある今こそ自ら行動を起こすチャンスと言えるでしょう。

④ 専門性が身につきにくいと感じることがある

数年ごとに部署異動するゼネラリスト型キャリアパスが一般的で、1つの分野を深く掘り下げたい人には物足りなさを感じる場合があります。

ただし異なる視点を吸収しながら働くことで広い視野と柔軟な対応力が身につき、住民対応や政策立案では大きな武器になるでしょう。

専門職採用や技術系職種を選べば深い専門性を活かすことも可能です。専門性を深めるか広く経験を積むか、キャリアの方向性を自分で選び取る意識が大切ですよ。

⑤ 年功序列で成果が評価されにくい

年功序列による昇進制度を採用しており、能力や成果がすぐに処遇に反映されるとは限りません。実力だけで若くして責任あるポジションに就く機会は少ないのが現状です。

この仕組みは組織の安定性と公平性を守る目的で、安定志向の人には将来が予測しやすく安心できる制度と言えます。

成長スピードを求める人にはストレスを感じるかもしれませんが、長い目でキャリアを見据える視点が求められる環境です。

公務員という働き方で得られるやりがいと魅力を把握しておこう！

公務員の仕事には、国家公務員・地方公務員それぞれに異なる仕事内容や労働条件があり、多様な役割が存在します。

実際にやりがいを感じている人は、希望部署での勤務や使命感を持ち、前向きに働く姿勢が見られます。一方で、スピードや成果を重視する人はやりがいを感じにくい可能性も。

ルーティンや前例主義など、「つまらない」と感じる理由も理解した上で、自身に合った働き方かを考えることが大切です。

公務員という働き方は、安定と社会貢献の両立を求める人にとって、大きなやりがいが得られる選択肢と言えるでしょう。