最終面接を辞退する際のメール・電話マナー|連絡のタイミングと注意点も解説
「最終面接を辞退したいけれど、どんな方法で、どう伝えればいいの?」選考を進める中で、他社からの内定や価値観の違いから辞退を決断することもあるでしょう。
しかし最終面接となると、企業側も本気で評価をしてくれているからこそ、辞退の連絡には特にマナーと配慮が求められます。
本記事では、最終面接の辞退理由と適切な伝え方、メールと電話の使い分け、具体的な例文、連絡時の注意点まで、辞退を丁寧に行うためのポイントを解説します。
後悔のない選択ができるよう、失礼のない対応を心がけましょう。
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最終面接の辞退はマナーが最も問われる

就職活動における最終面接は、内定を出すかどうかを企業が最終判断する重要な場面です。
それだけに、辞退する場合には特に丁寧な対応が求められます。企業側はこれまで複数回の面接を通じて学生を見極めてきており、突然の辞退に対して失礼だと感じる可能性があるからです。
たとえやむを得ない事情があっても、伝え方次第では企業に悪印象を与えてしまうかもしれません。逆に、誠実な姿勢を持って辞退の連絡をすれば、最後まで好印象を保つことも可能です。
辞退を伝える際には、感謝の気持ちや謝意を忘れず、言葉遣いやタイミングにも十分に配慮してください。たとえ今回は縁がなかったとしても、将来的にどこかでつながる可能性はゼロではありません。
だからこそ、最後の場面まで誠意ある対応を心がけることが重要です。
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最終面接辞退の主な理由

最終面接を辞退する際には、相手企業に失礼のない理由を伝えることが重要です。
ただし、どこまで詳しく説明すべきか迷う学生も多くいます。そこで、代表的な辞退理由を3つ挙げ、それぞれにおける適切な伝え方のポイントと注意点を解説します。
- 他社から内定を受けたため
- 家庭の事情など一身上の都合のため
- 企業との価値観の違いを感じたため
① 他社から内定を受けたため
最も一般的な辞退理由が、他社からの内定を受け入れたケースです。
企業側も他社との併願を前提として選考しているため、この理由は失礼にはあたりません。
たとえば「他社の内定を受け入れることに決めたため、最終面接を辞退させていただきます」と伝えれば、十分に誠意は伝わります。
内定企業の社名や詳細な比較理由などは求められていないため、省略して問題ありません。
要点は、決断に至ったことを明確にし、感謝とお詫びの気持ちを丁寧な言葉で添えることです。礼儀を欠かさなければ、辞退という行為そのものが印象を下げることはないでしょう。
② 家庭の事情など一身上の都合のため
体調不良や家族の都合、キャリア方針の変更など、個人的な事情により辞退せざるを得ない場面もあります。
こうした事情はプライバシーに関わるため、詳細を話す必要はありませんし、無理に説明しようとするとかえって不自然になりがちです。
「一身上の都合により、今回の面接を辞退させていただきたく存じます」と簡潔に伝えるだけで問題ありません。
そのうえで、「選考の機会をいただき、ありがとうございました」と感謝の言葉を添えれば、丁寧な印象を与えられます。
企業側もすべてを聞き出すことを目的にしているわけではないため、誠意ある表現と節度ある対応が信頼につながりますよ。細かく説明することよりも、気遣いを感じさせる文面が大切です。
③ 企業との価値観の違いを感じたため
選考を通して企業の理念や方針を深く理解するなかで、自分の価値観や将来像と合わないと感じることもあるでしょう。
無理に入社して後悔するよりも、ミスマッチを防ぐために辞退を決断することは、むしろ誠実な判断といえます。
たとえば、「検討を重ねた結果、自分の志向性と企業の方向性に違いを感じたため」と伝えると、企業批判にならず配慮のある表現になります。
あくまで自分の視点を軸にして理由を述べることで、ネガティブな印象を与えにくくなります。
このように、自分の将来や価値観を大切にする姿勢は、結果として社会人としての誠実さにも通ずるでしょう。辞退を申し出る際は、冷静で丁寧な対応を徹底してください。
最終面接を辞退する際のマナー

最終面接を辞退する場面では、学生側の事情にかかわらず、相手企業への誠実な対応が求められます。
ここでは、最終面接の辞退時に守るべきマナーを3つの観点から解説します。
- 辞退の意思は必ず伝えること
- 決断したら速やかに連絡すること
- 謝罪と感謝の気持ちを丁寧に伝えること
① 辞退の意思は必ず伝えること
辞退を決めた場合は、その意思を必ず明確に伝える必要があります。
たとえ連絡しにくいと感じても、勇気を持って正直に伝えることが大切ですよ。特に最終面接は、企業が入社を前提として候補者を評価している段階です。
誠意をもって辞退の意思を伝えることで、相手への敬意を示すと同時に、自身の誠実さも伝わります。こうした姿勢は、入社後の信頼関係構築にもつながるでしょう。
② 決断したら速やかに連絡すること
辞退を決断したら、迷わずすぐに連絡することが重要です。
連絡が遅れてしまうと、企業側の面接スケジュールや他の候補者の対応に悪影響を及ぼしかねません。一般的には、辞退を決めたその日中、遅くとも翌営業日までには連絡するのが適切とされています。
早めの連絡は、相手への配慮を示すだけでなく、「時間を大切にできる人」としての印象にもつながります。社会人としてのマナーは、入社前から評価されている意識を持っておくと良いでしょう。
③ 謝罪と感謝の気持ちを丁寧に伝えること
辞退の連絡では、単に「辞退します」と伝えるだけでなく、「ご迷惑をおかけすることへの謝罪」と「ここまでの選考に対する感謝」を丁寧に伝えることが大切です。
企業は、説明会から複数回の面接に至るまで、時間と人材を投じて採用活動を行っています。その努力や配慮に対して敬意を払う気持ちを持ち、自分の言葉でしっかりと感謝を表しましょう。
こうした細やかな気遣いができる人は、入社後も周囲と良好な関係を築けると評価されやすくなります。最後まで丁寧な対応を心がけてください。
最終面接を辞退するタイミングの目安

最終面接の辞退は、伝えるタイミングによって印象が大きく変わります。
遅れれば誠意を疑われ、早すぎても十分な検討をしていないと思われる可能性があります。ここでは、辞退を伝えるうえで適切とされる3つのタイミングを解説します。
- 判断した時点で連絡する
- 日程確定前に連絡する
- 遅れた場合は朝に連絡する
① 判断した時点で連絡する
最終面接を辞退しようと決めた瞬間が、もっとも理想的な連絡のタイミングです。
迷いや未練がある状態で面接に臨んでも、自分らしさを発揮するのは難しいでしょう。辞退を決めたにもかかわらず連絡を先延ばしにすると、企業に不要な時間やリソースを使わせることになります。
決断を固めたら、できる限り早く、かつ丁寧に連絡を入れてください。
② 日程確定前に連絡する
企業から「最終面接の日程調整について」という連絡が届く前の段階で辞退を伝えられれば、先方の手間も最小限に抑えられます。
とくに調整担当者や面接官に対する配慮が必要とされる最終面接では、スムーズな辞退が印象を左右します。
候補日の提示前であれば、企業側も柔軟に対応できるため、双方にとってメリットのあるタイミングといえるでしょう。
③ 遅れた場合は朝に連絡する
万が一、辞退の連絡が面接前日や当日になってしまった場合は、できるだけ早朝に連絡することを心がけましょう。
連絡が遅れるほど、相手への迷惑も大きくなります。深夜や営業時間外にメールだけを送るのではなく、始業直後のタイミングを狙って電話での連絡も検討してください。
遅れた場合こそ、誠実な姿勢で挽回する姿勢が求められます。
電話とメール、辞退連絡はどちらを選ぶべきか

最終面接を辞退する場合、もっとも誠実で適切なのは電話で連絡することです。
特に面接直前の辞退では、即時性と誠意が伝わる電話連絡が基本といえるでしょう。ただし、状況によってはメールのほうが適している場合もあります。
以下では、電話とメールをどう使い分けるべきかを具体的に解説します。
- すぐに連絡が必要な時は電話を選ぶ
- 連絡がつかない場合はメールを活用する
① すぐに連絡が必要な時は電話を選ぶ
最終面接を辞退する場面では、まず電話での連絡が最も望ましい対応方法です。
特に面接当日や前日など、時間的に余裕がない場合は、電話で直接意思を伝えることで相手にすぐ状況を理解してもらえます。この即時性が、誤解や混乱を防ぐうえで非常に重要です。
なぜなら、メールの場合、相手がすぐに確認できない可能性があるからです。人事担当者は多忙であり、受信したメールにすぐ気づけるとは限りません。
そのため、辞退の連絡が伝わらないまま面接が始まってしまうリスクもあります。こうした事態を防ぐためには、確実に届く手段として電話が適しています。
たとえば、面接の当日朝に体調不良で辞退を決めた場合、まず電話で「本日予定していた最終面接ですが、体調不良のため辞退させていただきたく…」と直接お詫びと事情を伝えることが肝心です。
その際は、落ち着いて話す内容をメモにまとめておくと、スムーズにやり取りができます。このように、緊急時や確実性を重視する場面では、電話連絡を選ぶことが最も誠実な対応といえるでしょう。
② 連絡がつかない場合はメールを活用する
一方で、電話がつながらない場合や、夜間・休日などで連絡が難しい時間帯には、メールで辞退の意思を伝える対応が適しています。
特にビジネスマナーとして、状況に応じて連絡手段を柔軟に使い分けることが求められます。
メールの利点は、内容を整理して丁寧に伝えられる点にあります。伝えたい情報を過不足なく記載できるため、誤解のない形で意思表示が可能です。
また、相手にプレッシャーを与えず、自分のペースで対応できる点でも安心感があります。
たとえば、平日の夕方に電話をかけても不在だった場合には、「ご不在でしたので、メールにて失礼いたします」と書き出し、謝罪・事情説明・感謝の順で構成された文章を送るのが丁寧です。
このとき、「明日以降に改めてご連絡差し上げます」といった一文を添えておくと、誠意がより伝わりやすくなります。
ただし、メールは送信しても相手が確認するまで意思が伝わらないというリスクもあるため、可能な限り電話を試みたうえで、その補完としてメールを活用するのが理想です。
最終面接辞退メールの書き方

最終面接を辞退する際に送るメールは、丁寧さと誠意が求められます。
不快な印象を与えないためには、書き方の基本を押さえておくことが大切です。下記のポイントを参考に、失礼のないメールを心がけましょう。
- 件名の入力
- 本文の構成
- 署名の記載
① 件名の入力
件名は、採用担当者が内容をひと目で理解できるように、簡潔かつ明確に書く必要があります。
たとえば「最終面接辞退のご連絡(氏名)」と記載すれば、要件が一瞬で伝わるでしょう。内容が分かりにくい件名では、迷惑メールと誤解されて見逃される恐れがあります。
読み手の手間を減らす意識が、社会人としての基本姿勢ですよ。
② 本文の構成
本文は「結論→理由→感謝とお詫び→締めくくり」の順に構成するのが理想です。
冒頭で辞退の意思をはっきりと示し、続けてその理由を簡潔に説明してください。次に、選考の機会をいただいたことへの感謝と、辞退することへのお詫びを丁寧に伝えましょう。
最後に「貴社の今後ますますのご発展をお祈り申し上げます」といった一文で締めると、きれいにまとまります。
③ 署名の記載
本文の末尾には、氏名、大学名、連絡先(電話番号・メールアドレス)を含めた署名を必ず記載しましょう。
署名があることで、相手が返信や確認をする際に手間がかからず、ビジネスメールとしての形式も整います。
メールテンプレートに署名を設定する方法もありますが、就活中は一通一通確認して記載するのが確実です。
最終面接辞退メールの例文

最終面接の辞退をメールで行う場合、どのような文面で伝えればよいか悩む方も多いでしょう。
丁寧かつ誠実な表現を心がけることが大切です。このセクションでは、辞退理由別に使える具体的な例文を紹介します。
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例文①:一身上の都合で辞退する場合
最終面接を辞退する際のメールは、誠実さと配慮が伝わる内容であることが重要です。特に「一身上の都合」の場合は、理由を詳細に語る必要はなく、丁寧な言葉選びで誠意を示すことが求められます。
《例文》
件名:最終面接辞退のご連絡(○○大学 氏名) 株式会社○○ 人事部 採用ご担当者様 いつも大変お世話になっております。 ○○大学○○学部の○○ ○○と申します。 このたびは最終面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。 しかしながら、誠に勝手ながら一身上の都合により、貴社の最終面接を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。 貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような形となってしまい大変申し訳ございません。 ご迷惑をおかけいたしますこと、心よりお詫び申し上げます。 貴社のご発展と、皆様のご健康をお祈り申し上げます。 何卒ご容赦賜りますようお願い申し上げます。 ○○大学 ○○学部 氏名(ふりがな) 電話番号:090-XXXX-XXXX メールアドレス:XXXX@example.com |
《解説》
辞退理由を深く触れずに「一身上の都合」とすることで、相手に詮索させず配慮を示せます。「謝罪」と「感謝」の両方を明記することが、相手への誠意を伝えるコツです。
例文②:他社から内定を受けて辞退する場合
他社から正式に内定をいただき、最終面接を辞退する旨を伝えるメール例文を紹介します。丁寧な表現と、これまでの選考に対する感謝の気持ちを忘れずに盛り込むことがポイントです。
《例文》
件名:最終面接辞退のご連絡(〇〇大学・氏名) 〇〇株式会社 人事部 〇〇様 お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します。 このたびは、最終面接の機会をいただき、誠にありがとうございました。 慎重に検討を重ねた結果、他社からの内定を受け入れることを決断いたしました。 貴社に対しても強い関心を持ち、選考を通じて多くの学びがありましたが、 今回の決断に至ったことをご理解いただけますと幸いです。 ご多忙の中、貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、 このようなご連絡となりましたこと、深くお詫び申し上げます。 貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。何卒よろしくお願いいたします。 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 氏名 電話番号・メールアドレス |
《解説》
他社の内定を理由に辞退する場合は、「選考の感謝」と「決断への理解を求める一文」を忘れずに入れるのがコツです。相手企業への敬意を最後まで丁寧に表現しましょう。
例文③:企業との相性を理由に辞退する場合
企業との価値観や働き方に違和感を覚え、最終的に辞退を決断した場合の例文を紹介します。違和感があっても失礼のない表現を心がけることがポイントです。
《例文》
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の〇〇です。 このたびは最終面接のご案内をいただき、誠にありがとうございます。 慎重に考えた結果、貴社が掲げる方針や今後のキャリアの方向性との間に違いを感じ、誠に勝手ながら選考を辞退させていただくことにいたしました。 貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。 貴社の今後のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。 これまでのご対応に感謝申し上げます。 |
《解説》
企業との相性を理由に辞退する場合は、「違和感」や「方向性の違い」といった表現でやわらかく伝えるのがコツです。否定的な言い回しを避け、感謝の気持ちで締めくくりましょう。
最終面接で電話辞退をする時のポイント

最終面接の辞退を電話で伝える際は、丁寧さと的確な伝え方が求められます。
急な連絡でも失礼にならないよう、準備と配慮を欠かさず対応することが重要です。以下の3つの観点を意識すれば、相手に誠意が伝わる電話連絡ができるでしょう。
- 事前の内容整理
- 要点の簡潔伝達
- 不在時の対応依頼
① 事前の内容整理
電話をかける前に、伝える内容をあらかじめ整理しておくと安心です。辞退の理由は詳しく伝える必要はありませんが、配慮のある言い回しを心がけましょう。
「一身上の都合」や「他社の内定を受けたため」など、一般的で角の立たない表現が適しています。伝えるべき要点をメモしておくことで、緊張していても冷静に対応できます。
また、担当者の名前や部署、電話番号なども事前に確認し、スムーズに話を進められるよう準備を整えておいてください。
② 要点の簡潔伝達
電話がつながったら、まずは氏名と要件をはっきり伝えましょう。前置きが長くなると、かえって伝わりづらくなることもあります。
「最終面接の件でご連絡しました。恐れ入りますが、辞退させていただきたくご連絡いたしました」など、結論から伝えるとスムーズです。
その後に「これまでのご対応に感謝しております」といった一言を添えると、丁寧な印象を与えられます。
③ 不在時の対応依頼
担当者が不在だった場合は、無理に内容を伝えようとせず、折り返しの依頼や簡単な伝言で済ませましょう。
「面接の件でご連絡しました。お手すきの際にご対応いただけますと幸いです」と伝えれば十分です。再度かけ直す可能性も考慮し、連絡しやすい時間帯を把握しておくと安心でしょう。
相手が不在の場面でも、誠実で配慮ある対応を意識することが大切です。
最終面接辞退電話の例文

最終面接を電話で辞退する場合、どのように伝えればよいか悩む方は多いでしょう。
ここでは、具体的な状況別に例文を紹介します。相手に失礼のないよう、適切な表現を押さえておくことが大切です。
例文①:他社内定を理由に辞退する場合
他社からの内定を受けた結果、最終面接を辞退する際は、電話での伝え方にも慎重さが求められます。
理由は簡潔に、感謝と謝罪の気持ちはしっかりと伝えることで、最後まで良い印象を残せますよ。
《例文》
お世話になっております。〇〇大学の田中と申します。 最終面接の件でお電話いたしました。お忙しいところ恐れ入ります。 このたび、他社から内定をいただき、今後の進路についてよく考えた結果、そちらへの入社を決意いたしました。 誠に勝手ながら、貴社の最終面接は辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。 これまでの選考を通して、貴社の魅力や丁寧なご対応に触れることができ、貴重な経験となりました。 このようなご連絡となってしまい、大変心苦しく思っております。 直前のご連絡となり申し訳ございませんが、何卒ご了承いただければ幸いです。 貴社の今後のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。 |
《解説》
他社内定による辞退はよくあるケースだからこそ、誠実に伝える姿勢が大切です。「進路を熟考した末の決断」であることをやわらかく伝え、感謝と敬意の言葉を忘れずに添えましょう。
例文②:一身上の都合により辞退する場合
家庭の事情や体調面など、個人的な事情で辞退する場合は、あまり細かい説明をせずに「一身上の都合」という言葉で柔らかく伝えるのが一般的です。
電話応対では、語気を和らげながら、謝意と感謝を丁寧に伝えることが大切ですよ。
《例文》
お世話になっております。〇〇大学の佐藤と申します。 最終面接の件でご連絡させていただきました。 本日は、お時間を頂戴し誠にありがとうございます。 実は、一身上の都合によりまして、誠に恐縮ですが、最終面接を辞退させていただきたくお電話いたしました。 私なりに慎重に検討を重ねた結果ではございますが、このような形でご連絡を差し上げることになり、大変申し訳なく思っております。 これまでの選考を通して、貴社の社員の方々の丁寧なご対応に触れ、大変ありがたく感じておりました。 せっかく最終面接までご調整いただいたにもかかわらず、ご期待に添えず申し訳ございません。 突然のご連絡となってしまい重ねてお詫び申し上げますが、何卒ご了承いただけますと幸いです。 貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 |
《解説》
電話では最初に名乗りと要件を伝え、辞退理由は簡潔に済ませましょう。「一身上の都合」は曖昧ながら丁寧さを保てる便利な表現です。
謝意と感謝のバランスを意識することで、誠意ある印象を与えられます。
例文③:連絡時に相手担当者が不在だった場合
電話で辞退の連絡をした際、担当者が不在の場合には、伝言として要件を簡潔かつ丁寧に残す必要があります。
無理に詳しく話す必要はなく、「辞退の意思」と「感謝の気持ち」をしっかり伝えることを心がけましょう。
《例文》
お世話になっております。〇〇大学の山本と申します。 ○月○日に最終面接をご案内いただいており、その件でお電話いたしました。 ご担当の△△様はいらっしゃいますでしょうか? (不在とのご返答を受けて) かしこまりました。恐れ入りますが、△△様にお伝えいただきたいことがございます。 一身上の都合により、今回の最終面接を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。 ご対応いただいたにもかかわらず、こうした結果となってしまい申し訳ございません。 これまで丁寧にご案内いただき、心より感謝しております。 お手数をおかけしますが、以上の内容を△△様にお伝えいただけますと幸いです。 今後の貴社のご発展をお祈り申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。 |
《解説》
不在時の伝言対応では、相手に無理なく内容を引き継いでもらうことが重要です。「辞退の理由」「感謝の言葉」「伝言の依頼」の3点を簡潔にまとめて丁寧に伝えることで、印象を損なわずに済みます。
最終面接を辞退する際に注意すべき点

最終面接を辞退する際には、ただ連絡すればよいというものではありません。
伝え方や対応の仕方次第で、企業側に与える印象が大きく変わります。丁寧で誠実な姿勢を示すことで、将来的な関係を良好に保てるでしょう。
ここでは、特に気をつけるべきポイントを3つに整理して解説します。
- 理由の伝え方に注意する
- 否定的な言い回しに注意する
- 今後の関係性に注意する
① 理由の伝え方に注意する
辞退の理由を伝えるときは、内容よりも表現の仕方に心を配ることが重要です。
たとえば「他社の内定を受けたため」という事実があっても、「貴社にも強く関心がありましたが、自分の志向とより一致した企業に進むことにいたしました」といった前向きな言い回しに変えてみてください。
曖昧すぎたり、事務的な言葉では誠意が伝わりにくくなります。
応募者の辞退には企業側も残念な気持ちを抱くことが多いため、感謝の気持ちを込めた丁寧な言葉を意識しましょう。
② 否定的な言い回しに注意する
辞退理由に企業への批判や否定的な印象が含まれていると、相手を不快にさせるおそれがあります。「面接官の印象が悪かった」「社風が合わないと感じた」などの表現は避けたほうが賢明です。
代わりに、「熟考の末、より自分の志向と合致する企業に進むことを決めました」といった表現を選ぶことで、柔らかく意志を伝えられます。
言い回しひとつで印象が大きく変わるため、配慮のある言葉選びを心がけてください。
③ 今後の関係性に注意する
辞退することでその企業との縁が完全に途切れるとは限りません。将来的に別の機会で再び関わる可能性も十分に考えられます。だからこそ、辞退の連絡では丁寧さが求められます。
「このたびは貴重なお時間をいただきありがとうございました」「誠に恐縮ですが辞退させていただきます」といった感謝と謝罪を忘れずに伝えてください。
誠実な対応を通じて、信頼や印象を損なわないようにしましょう。
最終面接を辞退する場合も社会人としてのマナーを徹底しよう!

最終面接を辞退する際には、「どのように」「いつ」「どんな手段で」連絡するかを正しく判断することが重要です。
理由は他社の内定や一身上の都合、企業との相性の問題などさまざまですが、いずれの場合もマナーを守って速やかに対応する姿勢が求められます。
また、電話・メールそれぞれの特性を理解したうえで使い分けることで、誠実な印象を与えられます。
辞退メールや電話の書き方・例文を事前に確認しておけば、不安なく連絡を取れるでしょう。適切なタイミングと丁寧な言葉遣いを意識し、今後のご縁を大切にする対応を心がけてください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。