JSRの平均年収と初任給を紹介!事業内容や他社との比較も
JSRは、デジタルソリューションやライフサイエンスを中心に事業を展開する化学メーカーです。デジタル分野やライフサイエンス領域など、成長が見込まれる部門に注力しています。
本記事では、JSRの平均年収や初任給について詳しく紹介します。競合他社の紹介もしているでの、JSRの企業分析や業界研究の参考にしてくださいね。
JSRの平均年収は829万
JSRの従業員の平均年収は829万円と、一般平均を大きく上回る高水準です(引用元:金融庁EDINET「2023年3月期有価証券報告書」)。平均年収が高いことは、魅力の一つと言えるでしょう。
従業員数(連結) | 7,994名 |
平均年齢 | 40.2歳 |
勤続平均年数 | 13.77年 |
平均年間給与 | 829万円 |
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると日本の平均給与は458万円のため、JSRは年収面で高い水準を維持していると言えます。
JSRの初任給
JSRの新卒の初任給について紹介します。2025年度のJSRの初任給は、高専卒で20万9,900円、学部卒で24万8,000円、修士了で27万8,000円、博士了で30万7,000円となっています。
学歴 | 初任給 |
---|---|
高専卒 | 209,900円 |
学部卒 | 248,000円 |
修士了 | 278,000円 |
博士了 | 307,000円 |
JSRの初任給は、厚生労働省が公表した2019年度の全国平均初任給を上回る高水準です(引用元:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」)。特に学歴が上がるにつれて、一般平均との開きが大きくなる点が特徴的ですね。
手厚い初任給設定はJSRの魅力の一つといえます。企業を選ぶ際の参考データとしてぜひ活用してください。
JSRの募集要項
JSRの新卒採用情報をまとめました。技術系の職種が中心で、化学をはじめとするサイエンス分野の学生を広く募集しています。
職種 | 技術系:研究開発、プロセス開発、製造技術、エンジニアリング、セールスエンジニア 他 |
募集学科 | 技術系: 化学(※)、バイオ、化学工学、機械、電気・電子、制御、情報 他 ※有機化学・高分子化学を始め、無機化学、分析化学など幅広く採用します |
雇用形態 | 正社員(期間の定めなし) |
試用期間 | 用期間あり(3カ月) ※試用期間中のフレックスタイム利用不可(各事業所の標準時間に準じる) |
諸手当 | 家族手当、住宅手当、食事補助金、交通費手当、時間外手当・深夜手当、休日出勤手当 他 |
昇給 | 年1回(4月) |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
勤務地 | 本社:東京 研究所:四日市、筑波、東京、川崎 工場:四日市、千葉 海外:アメリカ、ベルギー、中国、韓国、台湾 他 |
勤務 | フレックスタイム制: 標準労働時間7.75時間 裁量労働制: 本社 9:00~17:45 休憩時間 11:00~14:00の中で60分間 四日市・千葉 8:30~17:15 休憩時間 12:00~13:00 時間外労働: あり |
休日休暇 | 完全週休2日制(土・日)、年間休日123日(2022年度実績)、 有給休暇(初年度14日・最高21日)、慶弔休暇、産前・産後休暇、介護休暇、ボランティア休暇 他 |
福利厚生 | 制度:健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険 各種社会保険完備、退職金制度、財形貯蓄制度、財形住宅融資制度、共済会、仕事と育児の両立支援制度 (短時間勤務制度、在宅勤務制度、育児休業復職支援給付、ベビーシッター給付) 他 施設:独身寮・社宅完備、各種保養施設、各種スポーツ施設 他 |
給与面では年2回の賞与支給、各種手当て、年1回の昇給があります。有給休暇は初年度14日からスタートし、最大21日まで付与されるのがポイントです。
福利厚生制度も手厚く、社宅や保養施設の用意があるほか、育児支援制度を整備するなど働きやすい環境が整っています。ただし、事務系職種の募集はないので注意が必要です。
JSRの新卒採用は手厚い待遇が魅力的ですね。
JSRの企業情報3つ
ここからはJSRの事業内容、売上・実績、基本理念の3つについて紹介します。
- JSRの事業内容
- JSRの売り上げ・実績
- JSRの基本理念
①JSRの事業内容
JSRは高分子技術を強みに、デジタルソリューション事業、ライフサイエンス事業、合成樹脂事業の3本柱で事業を展開しています。
デジタルソリューション事業では、半導体材料やディスプレイ材料を中心に取り扱っており、デジタル製品の性能向上に貢献しています。
一方のライフサイエンス事業は、バイオ医薬品の創薬研究や個別医療化に向けた取り組みを行っており、先端医療分野での活躍が期待されるでしょう。
合成樹脂事業では、自動車や家電製品などで広く使われるABS樹脂の製造を手掛けています。日常生活と密接につながる製品を提供しているのが特徴です。
②JSRの売り上げ・実績
JSRの直近3年間の売り上げ・業績を紹介します。2023年3月期の売上収益は4,088億円と前期から増収となりました。しかし、営業利益は293億円と減少し、営業利益率は7.2%にとどまっています。
2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | |
---|---|---|---|
売上収益 | 4,466億900万円 | 3,409億9,700万円 | 4,088億5,200万円 |
親会社の所有者に帰属する 当期利益 | 551億5,500万円 | 373億300万円 | 157億8,400万円 |
営業利益 | 616億3,300万円 | 437億6,000万円 | 293億7,000万円 |
営業収益 営業利益率 | 13.8% | 12.8% | 7.2% |
現在JSRは、創薬やバイオ医薬品分野に注力しており、ライフサイエンス事業においてさまざまな取り組みを展開中です。短期的な業績変動はあれど、将来の収益源を育成している様子がうかがえます。
このように売上高や利益の推移から、企業の事業戦略や重点分野を読み解くことができます。単年度の業績だけでなく中長期的な視点で企業の実績を分析してみましょう。
(参照元:JSR「ライフサイエンス事業説明会」)
③JSRの基本理念
JSRの企業理念は「Materials Innovation」です。”マテリアルを通じて価値を創造し、人間社会に貢献する”ことを掲げています。
企業理念 |
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Materials Innovation マテリアルを通じて価値を創造し、 人間社会(人・社会・環境)に貢献します。 |
JSRはマテリアル開発を通じて、社会の大きなニーズに応えようとしています。そのため、「絶え間ない事業創造」や「企業風土の進化」などを経営の軸にし、持続的な成長を目指しているのです。
“マテリアル創造を通じた持続的成長”を掲げるJSRの理念には、新しい価値を生み出そうとする熱意が感じられるでしょう。
JSRの競合企業3社
ここからはJSRの競合企業を3社紹介します。競合他社との差別化や比較をする際の参考にしてください。
- 旭化成
- 三井化学
- DIC
①旭化成
旭化成は総合化学メーカーとして、ケミカル技術を中心にマテリアル分野やヘルスケア分野で幅広い事業展開を行っています。2023年3月期の売上収益は約2.7兆円と化学業界でも有力な企業の一つです。
売上収益 | 2兆7,264億8,500万円 |
従業員数(連結) | 48,897名 |
平均年齢 | 41.5歳 |
勤続平均年数 | 13.9年 |
平均年間給与 | 761万円 |
旭化成の従業員数は約4.9万人と多く、平均年齢は41.5歳、勤続年数も平均13.9年と長期勤続者が多いのが特徴的です。また、従業員一人当たりの平均年間給与は761万円と高い水準なことがわかります。
②三井化学
三井化学は自動車、情報、医療、農業、建材など、多岐にわたる分野で事業を展開する総合化学メーカーです。メガネレンズや防塵カバーなど、世界トップシェアを持つ製品も多数あります。
売上収益 | 1兆8,795億4,700万円 |
従業員数(連結) | 18,933名 |
平均年齢 | 40歳5ヶ月 |
勤続平均年数 | 16年10カ月 |
平均年間給与 | 892万円 |
従業員数は約1.9万人で、平均年齢は40.5歳、平均勤続年数は16年10ヶ月と長く働ける環境が整っていると考えられます。また、従業員一人当たりの平均年間給与は892万円と手厚い処遇がうかがえます。
三井化学はグローバル市場で高いシェアを占める製品も多数保有しています。グローバルに活躍したいというビジョンを持っている就活生は、三井化学の企業分析を深めましょう。
③DIC
DICは印刷インキや顔料、合成樹脂など、多岐にわたる製品を手掛ける総合化学メーカーです。特に工業用粘着テープの主原料となる粘着剤樹脂の開発技術に強みを持っています。
売上収益 | 1兆542億100万円 |
従業員数(連結) | 22,743名 |
平均年齢 | 44.1歳 |
勤続平均年数 | 18.9年 |
平均年間給与 | 758万円 |
2023年3月期の売上収益は約1兆500億円と業界でも好業績の企業でしょう。また、従業員一人当たりの平均年間給与は758万円と比較的高い水準となっています。
DICは幅広い製品ラインナップを持ち合わせ、原料から製品開発まで対応可能な点が強みです。ものづくり企業を志す方は、この点にも注目してみるといいかもしれません。
JSR企業分析を就活に活かそう
JSRは化学メーカーとして高分子技術に力をいれています。JSRの企業研究を深めるには、素材・化学業界の他社と比較しながら、強みや特徴を捉えることが重要です。
例えば旭化成は、ケミカル技術をコアに様々な分野に事業を広げています。一方の三井化学は、メガネレンズなど世界トップシェアの製品が多数あることが特徴的です。DICは印刷インキなどに加え、粘着剤の原料開発で強みを持っています。
また、年収や重点分野だけでなく、業績推移なども把握し、多角的な視点から企業研究を行うことが大切でしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。