【例文あり】エントリーシートで落ちる理由は?通過率をあげるコツを徹底解説
エントリーシートを提出したのに、なかなか面接に進めない。そんな経験をしたことはありませんか?
多くの就活生が、エントリーシートで落ちてしまうことに悩んでいます。
実は、エントリーシートが通らない理由には、いくつかの共通点があり、改善できる点は意外と多いですよ。
この記事では、エントリーシートで落ちる理由を詳しく解説し、通過率を上げるためのコツや具体的な例文を紹介します。さらに、高学歴でも落ちる理由や、大手と中小企業での違いなども解説しています。
エントリーシートの作成に悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
半分落ちる?エントリーシートの平均的な通過率

エントリーシート(ES)は就職活動の最初の関門です。
多くの就活生が「ESで落ちてしまう」と悩んでいますが、実際の通過率はどのくらいなのでしょうか。
ESの平均的な通過率や提出数、通過のためのポイントを見ていきましょう。
①ESの平均的な通過率は50%程度とされる
エントリーシートの平均的な通過率は約50%とされています。
ただし、この数字はあくまで平均値で、企業や業界によって大きく異なり、人気企業や大手企業では通過率が30%を下回ることもあれば、中小企業では70%を超えることもありますよ。
自分の志望する企業の特性を考慮しながら、ESの作成に取り組むことが重要です。
②就活生の平均ES提出数は25社程度
就活生が提出するESの平均数は、およそ25社程度といわれています。
ただし、この数字も個人の状況によって大きく変わり、業界を絞って就活している学生は提出数が少なくなる傾向にあり、逆に幅広く企業を検討している学生は多くのESを提出します。
③ES通過のためには数よりも質を重視する
ESの通過率を上げるためには、提出数を増やすよりも1社1社のESの質を高めることが重要です。
企業研究を十分に行い、自己分析を深めることで、より説得力のあるESを作成できますよ。
また、企業ごとに求める人材像や質問の意図が異なるため、同じ内容を使い回すのではなく、各企業に合わせたカスタマイズが大切です。
質の高いESを作成すれば、通過率を上げることができるでしょう。
【要素別】落ちるエントリーシートの特徴と落ちる理由10選

エントリーシートで落ちる理由は多岐にわたり、内容の問題、文章の問題、その他の要因など、様々な観点から落ちる可能性があります。
ここでは、エントリーシートが落ちる主な理由を10個挙げ、それぞれの特徴と対策について詳しく解説します。
これらの要素を理解し、改善すれば、エントリーシートの通過率を高められるでしょう。
①内容が悪いから
エントリーシートの内容に問題がある場合、採用担当者の目に留まりにくいです。
内容の質は、あなたの志望度や適性を判断する重要な要素ですから、以下に挙げる4つの点に注意して、内容の改善を心がけましょう。
これらの問題点を克服すれば、より魅力的なエントリーシートを作成でき、通過率の向上につながります。
1.質問に答えていない
エントリーシートの設問に対して的確に答えていないことは、落とされる大きな理由の一つです。
企業は各設問に意図を持って質問しているため、その意図を理解せずに回答すると、志望度が低いと判断されてしまいます。
質問の意図を正確に把握し、それに沿った回答を心がけましょう。
また、質問の前提条件をよく読み、指定された内容や形式を守ることも重要です。
2.具体性に欠ける
具体性に欠けるエントリーシートは、採用担当者に印象を与えにくく、落とされる可能性が高まります。
抽象的な表現や一般論だけでは、あなたの個性や能力が伝わらないので、具体的なエピソードや数値を用いて、あなたの経験や成果を明確に示すことが重要です。
たとえば、「リーダーシップを発揮した」ではなく、「10人のチームを率いて売上を20%増加させた」などのように具体的に記述しましょう。
3.個性に欠ける
個性のないエントリーシートは、他の応募者と差別化できず、印象に残りにくいです。
ありきたりな表現や一般的な内容だけでは、あなたの魅力を十分に伝えることができないので、自己分析を深め、あなたならではの強みや特徴を見つけ出し、それの効果的なアピールが重要です。
また、自分の言葉で率直に書くことで、個性的で印象に残るエントリーシートを作成できますよ。
4.企業や業界への理解が不足している
企業や業界への理解が不足していると、志望動機が薄弱になり、落とされる可能性が高まります。
企業の事業内容や業界の動向を十分に理解せずに書かれたエントリーシートは、志望度の低さを露呈してしまいます。
企業のウェブサイトや業界ニュースなどを通じて、徹底的な企業研究と業界研究を行いましょう。
その上で、自分の経験や価値観と企業の特徴や求める人材像を結びつけて、説得力のある志望動機の作成が重要です。
②文章が悪いから
エントリーシートの文章に問題がある場合、内容の良さが伝わりにくいです。
文章力は、あなたのコミュニケーション能力や論理的思考力を判断する重要な要素ですから、以下に挙げる3つの点に注意して、文章の改善を心がけましょう。
これらの問題点を克服すれば、より読みやすく説得力のあるエントリーシートを作成でき、通過率の向上につながります。
1.文章が読みづらい
読みづらい文章は、採用担当者に負担を与え、内容の理解を妨げます。
長文や複雑な文構造、論理の飛躍などは、文章を読みづらくする要因なので、簡潔で明瞭な文章を心がけ、一つの文に一つの内容を盛り込むようにしましょう。
また、段落分けを適切に行い、文章の構造を明確にすることも重要です。
読み手の立場に立って、何度も推敲を重ね、誰が読んでもわかりやすい文章を目指しましょう。
2.専門用語など難解な語句が多い
専門用語や難解な語句を多用すると、かえって内容が伝わりにくいです。
採用担当者は必ずしもその分野の専門家ではないため、理解が困難になる可能性があります。
専門用語を使う場合は、簡単な説明を添えるか、より一般的な表現に置き換えることを心がけましょう。
3.日本語のミスや誤字が多い
日本語のミスや誤字が多いエントリーシートは、注意力の欠如や言語能力の不足を印象づけてしまいます。
特に、漢字の間違いや文法の誤りは、致命的なマイナス要因となる可能性があります。
エントリーシート作成後は、必ず時間を置いて何度も見直しを行いましょう。
また、第三者に添削してもらうことも効果的で、スペルチェック機能を活用するなど、できる限りミスを減らす努力が重要です。
③その他の理由
エントリーシートが落とされる理由は、内容や文章の問題だけではありません。
形式的な要素や企業とのマッチングなど、その他の要因も重要ですから、以下に挙げる3つの点に注意して、エントリーシート全体の質を高めましょう。
これらの問題点を克服すれば、より完成度の高いエントリーシートを作成でき、通過率の向上につながります。
1.文字数制限を守っていない
文字数制限を守らないエントリーシートは、指示に従う能力の欠如を示し、マイナス評価につながります。
制限を大幅に超える場合は、要点をまとめる力が不足していると判断される可能性がある一方、極端に少ない文字数は、熱意の不足や準備不足と受け取られかねません。
文字数制限の90%以上を目安に、過不足のない記入を心がけましょう。
制限内で効果的に自己アピールするために、内容の取捨選択と簡潔な表現にする工夫が重要です。
2.学歴や経歴で足切りされている
一部の企業では、学歴や経歴による足切りを行っている場合があります。
しかし、これはすべての企業に当てはまるわけではなく、自分の強みを活かせる企業を幅広く探すことが重要ですよ。
また、学歴や経歴に不安がある場合は、インターンシップやアルバイトなどの経験を通じて、実績を積み上げることで、不利な条件を補える可能性があります。
3.企業の求める人材とマッチしていない
エントリーシートで自己アピールしても、企業の求める人材像とマッチしていなければ、落とされる可能性が高まります。
企業は自社の文化や業務に適した人材を求めているため、あなたの強みや価値観がその企業に合致しているかが重要なので、企業研究を徹底的に行い、その企業が求める人材像を正確に把握しましょう。
そして、自分の経験や能力がどのようにその企業で活かせるかを具体的に示すことが大切です。
自分と企業のマッチングを意識したエントリーシート作成が、通過率向上のカギとなるでしょう。
落ちないエントリーシートを書く前の準備

エントリーシートで落ちないためには、事前の準備が非常に重要です。
ここでは、落ちないエントリーシートを書くための4つの重要な準備ポイントを紹介します。
これらの準備を丁寧に行うことで、より質の高いエントリーシートを作成でき、通過率を上げられるでしょう。
①自己分析を深く行う
自己分析は、エントリーシート作成の基礎となる重要な作業です。
自分の強み、弱み、価値観、興味関心などを深く掘り下げることで、より説得力のある自己PRや志望動機を書けます。
過去の経験を振り返り、そこから得た学びや成長を整理しましょう。
また、自分の性格や行動パターンを客観的に分析すれば、企業が求める人材像との適合性を明確にできます。
②業界・企業への理解を深める
エントリーシートを書く前に、志望する業界や企業について徹底的に調べることが重要です。
企業のホームページ、ニュース記事、業界レポートなどを通じて、業界の動向や企業の特徴、課題、将来展望などを理解しましょう。
また、企業の求める人材像や企業理念、ビジョンなども把握しておくことが大切です。
この情報をもとに、自分がその企業でどのように貢献できるかを具体的に考えることで、より説得力のある志望動機を書けます。
③具体的で説得力のあるエピソードを用意する
エントリーシートでは、自分の経験や能力を具体的なエピソードを通じて伝えることが重要です。
学生時代の部活動やアルバイト、インターンシップなどの経験から、自分の強みや成長を示すエピソードを複数用意しましょう。
エピソードを選ぶ際は、その経験を通じて何を学び、成長したかを明確にすることが大切です。
また、そのエピソードが志望企業でどのように活かせるかを考えておくことで、より説得力のあるアピールができます。
④業務で活かせる強みを見つけておく
自己分析や過去の経験の振り返りを通じて、志望する企業や職種で活かせる自分の強みを明確にしておくことが重要です。
単に自分の長所を挙げるだけでなく、その強みがどのように業務に貢献できるかを具体的に考えておきましょう。
例えば、コミュニケーション能力が高いという強みがあれば、それをチームワークやクライアント対応にどう活かせるかを想定しておくいてください。
落ちないエントリーシートの書き方のポイント

エントリーシートを通過させるためには、内容だけでなく書き方にも注意を払う必要があります。
ここでは、落ちないエントリーシートを書くための重要なポイントを2つ紹介します。
これらのポイントを押さえることで、採用担当者に好印象を与え、通過率を高めることができるでしょう。
①PREP法を使って構成する
PREP法は、効果的な文章構成のテクニックで、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論の再強調)の順で文章を組み立てる方法です。
この構成を使うことで、論理的でわかりやすい文章を書けます。
②口語表現を使わず書く
エントリーシートは公式な文書であるため、口語表現は避け、適切な文語表現の使用が重要です。
例えば、「~だけど」ではなく「~ですが」、「~みたいな」ではなく「~のような」と言い換えましょう。
また、「すごく」「とても」などの口語的な副詞は、「非常に」「大変」などの文語的な表現に置き換えるとよいでしょう。
適切な言葉遣いは、あなたの文章力と社会人としての意識の高さをアピールできます。
エントリーシートの通過率をあげるコツ

エントリーシートの通過率を上げるには、戦略的なアプローチが必要です。
ここでは、実践的で効果的な3つのコツを紹介します。
これらのコツを活用すれば、あなたのエントリーシートが採用担当者の目に留まる可能性が高まります。
①内定者や通過者のエントリーシートを参考にする
内定者や通過者のエントリーシートを参考にすることは、非常に効果的な方法です。
これらのエントリーシートには、企業が求める要素が含まれているため、貴重な学習材料です。
大学のキャリアセンターや就活サイトで公開されている例を探してみましょう。
ただし、単に真似るのではなく、そのエントリーシートの構成や表現方法を分析し、自分の経験や強みに置き換えて活用してください。
他者の成功例から学びつつ、自分らしさを失わないバランスが大切です。
②複数の人に客観的に添削してもらう
自分で何度も推敲を重ねても、気づかない点や改善の余地がある部分が残っていることがあります。
そのため、複数の人に添削してもらうことが重要で、友人、先輩、家族、大学の就職支援センターのスタッフなど、異なる視点を持つ人々に見てもらいましょう。
特に、企業の採用担当者経験者や就職エージェントのアドバイザーからの添削は、実践的で価値のある助言が得られる可能性が高まります。
多様な意見を参考にしながら、最終的には自分の言葉で表現することを忘れないでください。
③できるだけ早く提出する
エントリーシートはできるだけ早い提出をおすすめで、早期提出には複数のメリットがあります。
まず、採用担当者の目に留まりやすいことです。応募が集中する締切直前よりも、じっくりと読んでもらえる可能性が高くなるのです。
また、一部の企業では早期選考ルートが用意されていることもあり、有利に働く場合があります。
ただし、早さを追求するあまり内容の質を落とさないよう注意しましょう。
エントリーシートでどうしても落ちてしまう場合の対処法

エントリーシートで何度も落ちてしまう場合、焦りや不安を感じるでしょう。
しかし、適切な対処法を実践すれば、状況を改善できる可能性があります。
ここでは、エントリーシートでどうしても落ちてしまう場合の効果的な対処法を3つ紹介します。
①エントリーする業界を変えてみる
同じ業界ばかりにエントリーしていると、視野が狭くなってしまう可能性があるため、これまでとは異なる業界にエントリーしてみることをおすすめします。
新しい業界に目を向けることで、自分の適性や興味を再発見できるでしょう。
また、業界によって求める人材像が異なるため、これまで評価されなかった自分の強みが活かせる可能性もあります。
②OB・OG訪問で企業や業務への理解を深める
OB・OG訪問は、企業や業務への理解を深める絶好の機会です。
実際に働いている先輩社員から直接話を聞くことで、企業の雰囲気や具体的な業務内容を知れます。
この経験を通じて得た情報や洞察を、エントリーシートに反映させることで、より説得力のある志望動機や自己PRを書けるでしょう。
また、OB・OGとの対話を通じて、自分自身の適性や志向性についても再確認できる可能性があります。
③締切や形式のルールを守れているか確認する
エントリーシートの内容以前に、締切や形式のルールを守れていないことが落とされる原因になっている可能性があります。
提出期限を守っているか、指定された文字数を遵守しているか、必要事項をすべて記入しているかなど、基本的なルールを再確認しましょう。
これらの点を丁寧なチェックで、単純なミスによる落選を防げるとともに、企業に対する誠実さや真摯な態度のアピールにもつながります。
落ちる可能性のあるES例文5選と修正例

エントリーシートで落ちる可能性のある例文とその修正例を紹介します。
これらの例を参考に、自分のエントリーシートを見直してみましょう。
落ちる例文①:質問に答えていない
「あなたの長所を教えてください」という質問に対する回答例です。
私は高校時代から野球部に所属しており、キャプテンを務めました。チームワークを大切にし、常に全力プレーを心がけていました。この経験を通じて、リーダーシップと協調性を身につけることができました。 |
この回答は一見良さそうに見えますが、質問に対して直接答えていません。
長所について具体的に述べられておらず、単に経験を羅列しているだけです。
上記の回答では、企業が求める情報を得ることができず、落選の可能性が高くなるでしょう。
修正例
私の長所は、粘り強さと向上心です。高校時代の野球部での経験がその証左となります。キャプテンとして、チームの成績向上のために毎日の練習メニューを見直し、個々の選手の強みを活かす戦略を立てました。その結果、1年間で県大会ベスト8から準優勝まで成績を伸ばすことができました。この経験から、目標に向かって諦めずに努力し続ける粘り強さと、常により良い方法を模索する向上心を身につけました。 |
修正例では、質問に対して明確に「粘り強さと向上心」という長所を挙げています。
さらに、具体的なエピソードを交えて、どのようにしてその長所が培われたかを説明し、成果も数字で示すことで、説得力が増しています。
質問に対して的確に答え、具体的なエピソードと成果を交えることで、より印象に残る回答となるでしょう。
落ちる例文②:具体性に欠ける
「なぜ当社を志望するのですか」という質問に対する回答例です。
貴社は業界をリードする企業であり、常に革新的な製品を生み出していると聞いています。私も新しいことに挑戦するのが好きなので、貴社で働きたいと考えました。また、社員教育にも力を入れているとのことで、自己成長の機会が多いことも魅力です。 |
この回答は、企業に対する一般的な印象を述べているだけで、具体性に欠けています。
「業界をリードする」「革新的な製品」「社員教育に力を入れている」などの表現は、多くの企業に当てはまる可能性があり、その企業特有の魅力を理解していないと受け取られかねません。
修正例
貴社の志望理由は、環境技術分野でのイノベーションと、それを支える人材育成制度にあります。特に、昨年発表された水素燃料電池車の開発プロジェクトに強く惹かれました。この技術は、私が大学で研究していた再生可能エネルギーの実用化に直結するものです。また、貴社のウェブサイトで紹介されていた若手エンジニア向けの海外研修制度も魅力的です。グローバルな視点で環境問題に取り組める機会があることは、私のキャリアプランと合致しています。 |
修正例では、企業の具体的なプロジェクトや制度に言及しており、さらに自身の経験や興味と結びつけることで、なぜその企業を志望するのかが明確に伝わります。
また、「水素燃料電池車の開発プロジェクト」や「若手エンジニア向けの海外研修制度」など、具体的な情報を挙げることで、企業研究をしっかり行っていることも示せています。
具体的な情報と自身の経験や目標を結びつけることで、説得力のある志望理由となるでしょう。
落ちる例文③:個性に欠ける
「あなたの強みを教えてください」という質問に対する回答例です。
私の強みは、コミュニケーション能力と協調性です。大学のゼミ活動やアルバイトを通じて、様々な人と関わる機会が多くありました。チームワークを大切にし、周囲の人々と協力しながら課題に取り組むことができます。 |
この回答は、多くの就活生が書きそうな一般的な内容になっています。
コミュニケーション能力や協調性は確かに重要ですが、具体的なエピソードや独自の視点が欠けているため、個性が感じられません。
採用担当者にとって印象に残りにくい回答となってしまいます。
修正例
私の強みは、多様な視点を取り入れながら問題解決する能力です。大学3年次に参加した国際交流プログラムでは、10カ国からの留学生とチームを組み、地域の環境問題に取り組みました。言語や文化の壁を乗り越えるため、私は各メンバーの得意分野を活かすタスク分担を提案し、週1回のオンラインミーティングを主催しました。その結果、3カ月間で地域の河川浄化プロジェクトを立案し、地元自治体から実施の承認を得ることができました。この経験から、異なる背景を持つ人々の意見を尊重しつつ、効果的に協働する方法を学びました。 |
修正例では、具体的なプロジェクトと自身の役割、そして成果を明確に示しており、国際的な環境での経験や、リーダーシップを発揮した点など、個性的な要素が盛り込まれています。
また、問題解決能力という強みが、具体的なエピソードを通じて説得力のある形で示されています。
落ちる例文④:文章が読みづらい
「学生時代に力を入れたことは何ですか」という質問に対する回答例です。
私が学生時代に力を入れたことは、ボランティア活動です。大学1年生の時から地域の清掃活動に参加し、2年生になると環境保護団体に所属しました。そこで海岸清掃や植樹活動などに取り組み、3年生の時には団体の副代表に就任し、新しい活動企画やメンバーの募集などを行いました。この活動を通じて環境問題への理解を深め、地域貢献の重要性を学びました。 |
この回答は内容自体は悪くありませんが、一つの長い文章で書かれているため、読みづらくなっています。
また、時系列順に羅列しているだけで、文章構造に工夫がありません。
修正例
私が学生時代に力を入れたのは、環境保護活動です。この活動は以下の3段階で発展しました。 まず、大学1年次から地域の清掃活動に参加し、環境問題への関心を深めました。次に、2年次で本格的に環境保護団体に所属し、海岸清掃や植樹活動などの実践的な取り組みに携わりました。最後に、3年次では団体の副代表に就任し、新規活動の企画やメンバー募集など、組織運営の経験を積みました。 この段階的な取り組みを通じて、環境問題への理解を深めるだけでなく、リーダーシップやプロジェクト管理のスキルも身につけることができました。 |
修正例では、段落分けと箇条書きを用いて文章構造を整理しています。
活動の発展段階を明確に示すことで、読み手が内容を理解しやすくなっており、最後に活動を通じて得られた成果をまとめることで、回答に一貫性を持たせています。
落ちる例文⑤:専門用語などの難解な用語が多い
「あなたの研究内容について教えてください」という質問に対する回答例です。
私の研究テーマは、マルチモーダル深層学習を用いた画像キャプション生成の最適化です。CNNとTransformerアーキテクチャを組み合わせたハイブリッドモデルを構築し、Self-Attentionメカニズムを導入して、従来のRNNベースのモデルよりも高精度なキャプション生成を実現しました。また、GAN(敵対的生成ネットワーク)を活用して、より自然な文章生成を可能にしました。 |
この回答は、専門性の高い研究内容を説明していますが、専門用語が多すぎて、技術背景のない採用担当者には理解が難しいものとなっています。
また、研究の意義や応用可能性についての言及がないため、企業にとっての価値が伝わりにくくなっています。
修正例
私の研究テーマは、人工知能を使って画像の内容を自動的に文章で説明する技術の改良です。この技術は、画像認識と自然言語処理を組み合わせたものです。私は、最新の画像認識技術と文章生成技術を組み合わせた新しい方法を開発しました。この方法では、画像の重要な部分に注目する仕組みを取り入れ、従来の方法よりも正確に画像の内容を説明できるようになりました。さらに、人間が書いたような自然な文章を生成するための技術も導入し、より読みやすい説明文を作れるようになりました。 |
修正例では、専門用語を極力避け、一般の人にも理解しやすい言葉で研究内容を説明していており、研究の特徴を箇条書きにして、読みやすさを向上させています。
さらに、研究の応用可能性や自身のスキル向上についても言及し、企業にとっての価値を示しています。
エントリーシートの誤字脱字はどこまで気にすればよい?

エントリーシート(ES)作成時に多くの就活生が気にするのが誤字脱字の問題です。
完璧なESを目指すあまり、誤字脱字に過度に神経質になってしまう人も少なくありません。
ここでは、ESの誤字脱字についてどの程度気にすべきか、その影響と対策について解説します。
①誤字脱字が原因で落ちることはほぼない
エントリーシートの誤字脱字だけが原因で落とされることはほぼありません。
採用担当者も人間である以上、ある程度の誤字脱字は許容範囲内であると理解しています。
多くの企業では内容重視の選考を行っており、些細な誤字脱字で優秀な人材を逃すようなことはしません。
ただし、これは誤字脱字が全く問題ないという意味ではなく、エントリーシートは就活生の第一印象を左右する重要な書類であるため、できる限り丁寧な作成が望ましいでしょう。
②当落線上で比較されるとマイナス要因になることも
同程度の能力を持つ就活生が複数いる場合、誤字脱字の有無が当落を分ける要因になることもあります。
誤字脱字が多いエントリーシートは、注意力不足や細部への配慮の欠如、提出前の確認不足、志望度の低さなどの印象を与える可能性があります。
これらの印象は、採用担当者があなたの適性を判断する際のマイナス要因となりかねないため、エントリーシート作成時は十分な注意と確認をしましょう。
エントリーシートで落ちる原因についてよくある質問

エントリーシート(ES)で落ちる原因については、多くの就活生が疑問を抱えています。
ここでは、特によく聞かれる2つの質問について詳しく解説します。
①大手と中小企業でESの通過率は変わる?
大手企業と中小企業では、エントリーシートの通過率に大きな差があります。
大手企業の場合、知名度が高く応募者が多いため、通過率は30%程度と低くなる傾向にある一方、中小企業では応募者が比較的少ないため、通過率は50%以上と高くなる傾向があります。
ただし、企業の人気度や採用予定数によっても変動するため、一概には言えません。
就活では、大手企業だけでなく中小企業にも目を向けることで、より多くのチャンスを得られる可能性があります。
②高学歴でもESで落ちることはある?
高学歴であっても、エントリーシートで落ちることは十分にあります。
学歴は確かに一つの評価基準ですが、企業が求めているのは学歴だけではなく自己PRや志望動機、学生時代の経験など、総合的な評価が行われます。
そのため、高学歴であっても内容が薄い、企業研究が不十分、質問に的確に答えていないなどの理由で落とされるかもしれません。
重要なのは、自分の強みを適切に表現し、企業の求める人材像に合致していることのアピールです。
エントリーシート通過率アップの秘訣と落ちない書き方をマスターしよう!
エントリーシートで落ちる理由を理解し、適切な対策を講じることで、通過率を大幅に向上させられます。
主な落ちる理由として、内容の不足、文章の問題、形式的なミスなどがありますが、これらは適切な準備と注意深い作成によって克服できます。
エントリーシート作成の際は、自己分析と企業研究を徹底し、PREP法を活用して論理的な構成を心がけ、エピソードを用いて自己PRを行い、企業の求める人材像に合致していることのアピールしましょう。
さらに、内定者のエントリーシートを参考にしたり、複数の人に添削してもらうなど、客観的な視点を取り入れることで、より質の高いエントリーシートを作成できます。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。