出版業界とは?大手企業ランキングや今後の将来性について解説
出版業界に就職・転職を検討している方のなかには、「どのような職種があるの?」「年収の高い企業は?」と気になる方もいるでしょう。
出版業界は職種によって求められるスキルや知識が異なるため、向き不向きを考えずに就活するのはNG!就活をする前に、出版業界の詳しい構造や職種を知ることが大切です。
本記事では出版業界について解説し、職種や向いている人の特徴を紹介します。五大企業や売上高ランキング・年収ランキングも合わせて紹介していくため、気になる人はぜひ読んでみてください。
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出版業界とは

出版業界とは、本・雑誌・新聞・電子書籍など、「出版物」の企画から販売までを行う産業のことです。
企画や製作は「出版社」、出版物の流通は「出版取次」、出版物の販売は「書店」が行います。
現在は小説や雑誌などの書物は減りつつありますが、電子書籍の需要が高まっており、書物でもライトノベルや漫画などは紙媒体に根強い人気があり、需要は増加傾向です。
紙でもオンラインでも「伝えること」「読むこと」の価値や意義は変わらず、出版業界は時代とともに発展し続けています。
出版業界は教育・報道・エンタメなど多くの分野で社会と深く結び付き、世の中の動きを伝え、人々の知的好奇心を支える土台として重要な存在です。
出版業界の主な構造

出版業界の主な構造について解説します。
出版業界は主に4つの構造に分かれていて、それぞれ役割が異なります。
①出版社
出版社は、小説や雑誌などの出版物を企画・編集・製作します。出版社は2021年時点で約2,900社あり、国内では集英社や小学館などが大手企業として挙げられますよ。
様々なジャンルを取り扱う「総合出版」のほかに、専門分野に特化した出版社、小説やエッセイなどの文芸書に特化した出版社など、出版社によって取り扱うジャンルは様々です。
出版社には、著者と契約をして連絡を取りながら、原稿をもらったりアドバイスをする編集者、誤字脱字チェックをする校閲者や出版物を店舗に置くための営業など、様々な職種が存在します。
②出版取次
出版取次は、出版社が製作した出版物を全国の書店に届ける役割があります。国内の大手企業は、日本出版販売や楽天ブックスネットワークなどです。
出版取次は、総合取次・専門取次・電子取次の3つに分類されます。
総合取次は書籍・雑誌など幅広い出版物を取り扱い、全国の書店に一括して供給する役割を担い、専門取次はコミックや医学書など、特定ジャンルに特化して供給を行うのが特徴です。
一方、電子取次は紙の本ではなく電子書籍のデータを扱い、書店や電子書籍ストアにデータを提供するなど、他の取次とは大きく流通の形式が異なります。
出版取次は出版物を流通させるだけでなく、返品処理や売上データの管理も行います。出版社と書店のパイプ役となることで、コンテンツを円滑に届ける仕組みを作る重要な役割と言えるでしょう。
③書店
書店は、出版取次から届いた出版物を販売します。紀伊国屋書店などの全国チェーンから地域の小規模書店まで、種類は様々です。
また、店舗を構えて消費者に対面で販売するものだけでなく、図書館図書や学術データベースを販売したり、Amazonや楽天で電子書籍を販売する事業者も書店に含まれます。
書店では、仕入れた本を販売するために、ポップ製作などの事務作業も行います。近年はサイン会などのPRイベントを開催したりカフェを併設したりと、出版物を流通させるための様々な工夫が見られるようになりました。
④編集プロダクション
編集プロダクションとは、出版社の代わりに編集・製作を行う企業です。仕事内容は出版社と大きく変わりませんが、できあがった企画を受注する外注先であるため、基本的には企画は行いません。
そのため、編集プロダクションが制作した出版物でも、発行元は出版社の社名が記載されます。ただし、場合によっては自ら企画を立てて提案することもありますよ。
編集プロダクションは出版社よりも小規模な会社が多く、フリーランスの編集者やライターなど、外部スタッフと連携して仕事を行うことが多いのが特徴です。
「同じ編集や製作を行うなら出版社の方が良いのでは?」と思われがちですが、編集プロダクションはジャンルの異なる出版社とやり取りするため、様々な視点で考える力が身に付くメリットがあります。
出版業界の主な職種9選

ここでは、出版業界の主な職種を9つ紹介します。
上記の1つでも欠けてしまうと、出版物は完成しません。出版業界に興味ある方は、まずどのような職種があるかを理解することが大切です。
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①編集者
編集者は、企画・製作・校閲など出版物が完成するまでの工程すべてに携わる重要な役割です。
原稿を作成するために筆者に対してアドバイスもするため、出版に関する様々な知識やスキルが求められます。納品が遅れている筆者に対して催促をする必要もあり、対人関係を築くスキルが必要です。
さらに、編集者は消費者の購入意欲を高めるために必要な表紙や本文のデザインを決めるのも仕事ですよ。完成まで多岐に渡る業務があり、出版業界のなかで特に忙しい職種と言えるでしょう。
②ライター
ライターは、出版社が企画した内容に沿って取材や調査を行い、原稿の執筆を行う仕事です。執筆した原稿は、雑誌・新聞だけでなく、Webメディアや広告コピーなどにも活用されますよ。
例えば、グルメ雑誌なら実際に店舗に出向き、撮影やインタビューを行い執筆をします。
最近はフリーランスのライターも増え、幅広いジャンルに対応する人や特定のジャンルに特化したライターなど、活動分野は様々です。
ライターは文章力だけでなく、編集者と円滑な連携を取るためのコミュニケーション能力が求められます。デザインやイラスト作成を求められることもあり、様々なスキルを身に付けるべき職種ともいえるでしょう。
③制作・校閲
制作・校閲は、原稿を出版物として仕上げるための重要な役割を担います。
制作は、読者が見やすいページを制作すること、校閲は仕上がった原稿に誤字脱字がないか・間違った情報が記載されていないかを厳しく確認することが仕事です。
特に校閲は読者からの信用を得るために重要なポジションであり、細かな作業を長時間続けられる方に適しています。
役割分担は企業によって異なりますが、制作・校閲は編集者が行う場合もあるため、編集者を目指すなら制作・校閲から携わって知識を身に付けるというのもひとつの手段として有効です。
④フォトグラファー
フォトグラファーは、雑誌に掲載される写真を撮影します。撮影する対象はモデルだけでなく、商品・風景・料理・建物など様々です。
フォトグラファーには、企画に沿った写真を撮影できる技術が求められます。また、撮影した写真はレタッチまで任されるため、編集に関する知識も必要です。
専属フォトグラファーがいない出版社ではフリーランスの方に依頼したり、企画によってはライターが撮影まで担当することもあります。
⑤広告
広告は、制作した出版物を多くの人に購入してもらうための戦略を考える仕事です。PRイベントを企画したりSNSを活用するなど、宣伝の手段は多岐にわたります。
出版物は常に新たに発行されており、多数に埋もれずに売るためには購入意欲を高める広告が求められますよ。有名な著者が執筆した小説も、多くの人の目に止まる広告を出せなければ売れません。
反対に、知名度の低い出版物も、広告次第で大きな売上に繋がります。広告は、著者にとっても企業にとっても、売り上げを立てるための重要な役割を担っていると言えるでしょう。
⑥営業
出版業界の営業は、広告営業と書店営業の2種類です。
広告営業は、雑誌に掲載する広告主を探し、提案・交渉をします。広告主がいないと雑誌の利益は売上のみとなり、赤字になるため、営業で広告主を獲得し収益を増やすことが欠かせません。
書店営業は、出版取次や書店に出版物を発注してもらうために交渉をします。また、出版物が売れるようにポップの提案をしたり、より多く陳列するための「面の確保」を交渉するのも仕事です。
このように、出版業界には2種類の営業職があるため、自分が就職・転職する際は「どのような営業を志望するのか」を明確にすることが重要ですよ。
⑦ブックデザイナー
ブックデザイナーとは、出版物の表紙やレイアウトなどの見た目をデザインする仕事です。消費者の目に留まりやすいデザインを企画したり、編集者が求めるデザインをくみ取って表紙を作成します。
多くの本が並ぶ実店舗で人の目を惹くため、帯に有名人のコメントを載せるなど、手に取ってもらうための様々な工夫が必要です。
ブックデザイナーは「本のデザインの専門家」です。色彩センスやトレンドに敏感な感性はもちろん、編集者と円滑にやり取りするためのコミュニケーション能力も求められます。
⑧書店員
書店員は、書店で接客や陳列・在庫管理・返品対応などを行います。細かな作業が得意な人や、重たい本を運ぶための体力がある人に向いている職種です。
書店員は、出版業界のなかでも未経験者が就職・転職しやすい職種ですよ。専門知識が無くても働けるため、将来的に編集者や広告などを目指す方がイチから学ぶための職としてもおすすめです。
書店員として経験が豊富になると、書店営業とやり取りをする担当者になることもあります。また、本の知識が豊富であれば、利益が出るようなジャンル別のコーナー制作なども任されますよ。
⑨事務
出版業界の事務は、出版物の制作や販売を支える役割があります。編集者が扱う原稿の管理やコピーのほかに、印刷や販売までのスケジュール管理なども行いますよ。
また、取引先と電話やメールでやり取りを行い、編集者が円滑に業務を進められるようにサポートすることも仕事です。
出版業界の事務には様々な役割がありますが、求人が多い職種ではありません。未経験でも就職・転職できる可能性はありますが、即戦力になると判断されるためには事務経験を積むことが大切です。
出版業界の現状と課題

ここでは、出版業界の現状と課題について解説します。
紙媒体の需要が低下した出版業界は、様々な課題に追われているため、しっかりと把握しておきましょう。
①物流費の高騰による業績悪化
出版業界では、物流費の高騰による業績悪化が問題視されています。2023年は、出版社675社のうち247社が赤字という報告が上がりました。
また、前年度から減益した企業を合わせると、業績悪化の割合は66.1%と過去最大です。2024年は倒産した出版社が62件発生するなど、出版業界全体が業績悪化に悩まされています。
業績悪化の原因は、印刷用紙・インクなど材料費・人件費・物流費などが大幅に高騰したためです。中でも雑誌媒体は減益が著しく、紙媒体から電子書籍に移行した出版社もあります。
参照:Yahoo!JAPANニュース「出版社の「業績悪化」企業 過去最大の66.1% 物流費の高騰が響く」
②紙媒体の市場規模が縮小
出版業界では、紙媒体の市場規模が縮小しています。コロナ禍の巣ごもり需要により電子書籍市場が活発化し、紙媒体を購入する人が減少したことが原因の1つでしょう。
また、インターネットの発達や活字離れも縮小の原因として挙げられています。実際に、老舗鉄道雑誌「鉄道ジャーナル」などが休刊せざるを得ない状況です。
紙媒体の市場規模が縮小すると、出版社だけでなく、書店も倒産の危機に追いやられかねません。特に地方などの利用者が少ない地域では、物流コストの高さも相まって経営維持が難しく、閉店する書店も見受けられます。
③電子書籍化による権利処理
紙媒体から電子書籍化に移行しつつある出版業界ですが、権利処理が大きな課題となっています。
従来の契約では電子書籍での発行は不可能で、紙媒体を電子書籍化するためには再度契約を結ぶ必要があるのです。
しかし、著作者が複数人いる出版物の場合、契約にかかる手間とコストが見合わず、電子書籍化できないケースもあります。
電子書籍化が当たり前になりつつある現在は、権利処理をどのように行うかを解決しなければ、出版業界全体に大きな損を生み出してしまうでしょう。
出版業界の将来性について

出版業界の将来性は、オンラインメディアへの進出がカギになります。実際に紙媒体の市場規模が縮小しており、倒産する企業も少なくありません。
こうした状況下で、出版業界は紙中心のビジネスモデルを見直し、デジタル領域での収益を確保することが求められています。
オンラインメディアは広告を活用して効果的にアプローチしやすく、「コンテンツの購入」以外に「会員費用」「広告」などから収益を得られるメリットがありますよ。
今までと異なるノウハウが必要にはなりますが、利益を回復させるために効果的な戦略と言えるでしょう。
出版業界の大手企業ランキング

出版業界の大手企業ランキングを、売上高・年収別で紹介します。
出版業界全体を知る上でも、大手企業について知ることが重要です。
①出版業界の大手5社
出版業界の大手5社は、講談社・集英社・小学館・KADOKAWA・ゼンリンです。
企業名 | 詳細 | 代表的な出版物 |
---|---|---|
講談社 | ・トップクラスの総合出版社 ・文芸・教養・コミックまで 幅広く展開人気マンガ誌多数 | ・週刊少年マガジン ・ヤングマガジン ・進撃の巨人 |
集英社 | ・マンガやエンタメに強い ・特に少年・青年向け漫画の ヒット作を多く抱える | ・週刊少年ジャンプ ・ONE PIECE ・SPY×FAMILY |
小学館 | ・教育・生活実用書など幅広く展開 ・児童書、学習分野に強い ・少年、少女マンガの名作を輩出 | ・小学〇年生 ・ドラえもん ・名探偵コナン |
KADOKAWA | ・人気レーベルを運営 ・アニメやゲームと連携多数 | ・涼宮ハルヒの憂鬱 ・Re:ゼロから始める 異世界生活 |
ゼンリン | ・日本全国の住宅地図、位置情報 サービスの提供など、地図情報を 専門としている ・情報インフラとしての役割が強い | ・住宅地図 ・地図帳、各種GIS データベース |
従来の紙媒体に強みを持つ出版社もあれば、オンラインに強みを持つ出版社もあり、それぞれ得意とするジャンルやビジネスモデルが異なりますよ。
紙媒体の市場が縮小する中、各企業が多様な戦略で出版業界をけん引しています。
②出版大手企業の売上高ランキング
出版大手企業の売上高ランキングを紹介します。
順位 | 企業名 | 売上高(億円) |
1位 | KADOKAWA | 2,779 |
2位 | 講談社 | 1,710 |
3位 | 小学館 | 1,087 |
4位 | 集英社 | 非公開(参考値) |
5位 | ゼンリン | 476.3 |
大手出版社の売上は全体的に堅調で、特にKADOKAWAは電子書籍や海外展開が好調で前年比7.7%増となりました。講談社や小学館は安定推移、ゼンリンも地図情報サービスで着実に成長しています。
集英社は直近の売上を公表していませんが、以前は2,000億円超とされており、業界トップクラスの規模を維持しているとみられます。
③出版大手企業の年収ランキング
続いて、出版大手企業の年収ランキングを紹介します。
順位 | 企業名 | 年収 |
1位 | 学研HD | 8,957,687円 |
2位 | KADOKAWA | 8,571,000円 |
3位 | インプレスHD | 7,202,476円 |
出版業界で年収が公開されている上場企業のうち、最も平均年収が高いのは学研ホールディングスでした。
講談社・小学館・集英社など、ほとんどの大手出版社は非上場のため有価証券報告書や決算書は存在しません。そのため年収情報は推定値にとどまりますが、おおよその年収は700万~1,000万円前後と見られています。
出版業界に向いている人の特徴

ここでは、出版業界に向いている人の特徴を6つ紹介します。
上記の特徴に当てはまる方は、出版業界を目指してみてはいかがでしょうか。
「自分の強みが分からない…本当にこの強みで良いのだろうか…」と、自分らしい強みが見つからず不安な方もいますよね。
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①流行(トレンド)に敏感
出版業界は、流行(トレンド)に敏感な人が向いています。流行に敏感な人は消費者ニーズをいち早くキャッチできるため、ヒット作を生み出すチャンスを多く作れるでしょう。
様々なジャンルを取り扱う総合出版社なら、幅広いトレンドを追える力が必要です。ファッション雑誌など専門分野に特化した出版社なら、深く興味を持って情報を追う力が求められるでしょう。
最近はインフルエンサーなどが出版することも多く、いち早く流行のインフルエンサーを見つけられると大きな利益に繋がります。
②本や雑誌などを読むことが好き
本や雑誌などを読むことが好きな人も、出版業界に向いています。特に活字を読むことに抵抗のない方は、出版業界の様々な業務が苦にならないでしょう。
特に校閲などを担当する場合、活字に抵抗がない人はスムーズに業務に当たれるはずです。
ただし、ただ本や雑誌を読むことが好きなだけでは、出版業界への就職・転職には不十分ですよ。就活生の多くが本が好きで出版業界に挑戦するため、「本が好きで希望した」など薄い理由では内定獲得に繋がりません。
利益を生み出す必要があるため、「どのような本が売れるか」という視点を持ち、他と差をつけるアピールをすることが重要です。
③発想力と企画力がある
出版業界は、発想力と企画力がある人が重宝されます。出版物は数多くあり、その中から消費者に選ばれるための戦略を練ることが出版社の主な業務です。
どこにでもある企画は、他と差をつけられず収益化に繋がりません。他にない企画を提案したり怖気づかず新しいことに挑戦できる人が、出版社に向いています。
ただし、「他にない企画」と言っても、企業の方針に沿っていないアピールをすると不向きと判断されてしまいますよ。出版社を志望する際は、必ず企業研究を行いましょう。
そのうえで、「自分なら利益を上げるためにどのような企画を考えるか」をアピールに取り入れると、発想力と企画力のある人材であると印象付けられます。
④こだわりを持てる
出版業界は、こだわりを持てる人が適しています。
自分の企画案にこだわりがなければ、方向性がブレてしまい、自身がこだわらなければ周囲は何をすべきかが明確にならず、取り組んだ企画が失敗に繋がるリスクもあるでしょう。
そのため、就活では「こだわりを持って取り組んだ経験」を伝えることが重要です。
ただし、こだわりが強すぎると周囲に迷惑をかける可能性もあるため、アピールする際は謙虚さも忘れないようにしましょう。
⑤忍耐力がある
出版業界は華やかなイメージを持たれがちですが、忍耐力が必要な業界でもあります。
出版物は発売に間に合うように常にスケジュール管理されており、1日でも遅れると多方面に迷惑がかかるため、良いものを期間内に完成させる実行力が重要です。
また、周囲と意見が食い違った場合にも、良いものを完成させるために真剣に、忍耐強く向き合いながら取り組むことが大切ですよ。
また、忍耐力は精神面だけでなく、肉体的にも求められます。移動が多いだけでなく、長時間机に向かって作業を行うこともあり、集中力の高さが必要と言えますよ。
⑥コミュニケーション能力が高い
出版業界は様々な人とやり取りをするため、高いコミュニケーション能力が求められますよ。例えば編集者なら、著者・校閲・広告など、様々な人と関わりながら出版物の完成を目指します。
コミュニケーション能力が低いと自身の意図が正確に伝わらず、作業が円滑に進みません。また、意見を正しく伝えられない・受け取れないために食い違いが起こってしまうと、人間関係の構築が難しくなります。
書店員もレジ打ちだけでなく、お客様に本について聞かれたり、従業員の間でも円滑な報連相が求められるなど、様々なコミュニケーションが発生しますよ。
出版業界に就職・転職する4つのコツ

出版業界に就職・転職するコツを4つ紹介します。
上記のコツを抑えると、希望する出版業界へ就職できる可能性が高まるでしょう。
①自分に適した職種を選ぶ
出版業界に就職・転職するなら、自分に適した職種を選びましょう。営業が苦手な人が「募集枠が多い」という理由で広告営業などに就職すると、精神面に影響が出てしまうかもしれません。
出版社には、編集者やライターなど様々な職種がありますが、どれも求められるスキルや知識が異なります。まずは「自分に何ができるか」を明確にしてから、適した職種を選ぶことが大切です。
自身のスキルや知識だけで出版社への就職・転職が難しいと判断した場合は、書店員から始めるのもよいでしょう。接客から事務作業まで全て出版物に関わるため、様々な知識を身に付けたい未経験者におすすめです。
②企業の規模ばかり重視しない
出版業界に就職・転職する際は、企業の規模ばかり重視しないことが重要です。集英社などの大企業は希望者が多いだけでなく、求められるスキルや知識が高い傾向にあります。
また、規模が大きいからといって自分に適した仕事が与えられるわけではありませんよ。
出版業界を目指すなら、規模ではなく業務内容や会社の雰囲気を重視した方が失敗がありません。インターンシップに参加すると企業研究ができるだけでなく、実際の業務を体験できるので積極的に参加しましょう。
③発想力を鍛える
出版業界に就職・転職する前に、発想力を鍛えることが重要です。発想力がなければ、読者のニーズを満たす企画を考えられません。
まずは、日常生活で起こる出来事に対する視点や考え方を変えてみてください。1つの考えに囚われず、切り口の違う発想ができないか考える癖をつけてください。たまには違う行動をしてみるのもよいでしょう。
就活では、発想力を鍛えるためにした上記のような努力を詳しく伝えるのもおすすめです。実際に行動に移したことは、アピールポイントになります。
④転職サービスを活用する
出版業界に就職・転職したいなら、転職サービスの活用もおすすめです。転職サービスでしか取り扱っていない求人もあり、大手企業から中小企業まで様々な職種を紹介してくれます。
また、履歴書添削や面接練習などを行ってくれる転職サービスもあります。出版業界は入社難易度が高く、どれだけ周囲と差をつけられるかがカギですが、プロのサポートを受れば自信を持って挑戦できるでしょう。
無料で利用できる転職サービスもあるため、まずは興味あるサービスに登録してみることをおすすめします。
適した職種を選んで出版業界への就職を目指そう

出版業界には様々な職種があり、それぞれ求められるスキルや知識が異なります。そのため、就職・転職する前に自己分析を行い、自分に適した職種を選ぶことが重要です。
紙媒体の市場規模が縮小した現在、出版業界は「オワコン」と言われることもあります。
しかし、オンラインメディアに進出する企業が増えており一概に「オワコン」とは言えず、新たな戦略で業績を伸ばしている企業もありますよ。今後は、従来とは異なる新しい視点を持つ人材が求められるでしょう。
出版業界への就職・転職を検討している方は、本記事を参考に出版業界への就職を目指してみてはいかがでしょうか。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。