自己PRで気配り力をアピールするコツ！長所を活かすエピソード・例文を紹介

「気配り力」を自己PRでアピールする際、どう伝えるべきか悩んでいる就活生は多いでしょう。

気配り力は企業で求められる立派な強みですが、ただ「気配りができる」と言うだけでは、あなたの長所が伝わりづらいです。

そこで本記事では、自己PRで気配り力をアピールするためのコツを紹介します。自己PRの例文やNG例も載せているので、ぜひ就活の参考にしてください。

自己PRで「気配りができる」は立派な強み

「気配りができる」長所はどんな企業でも重宝される立派な強みです。企業はチームの和を乱さず、周りと協力しながら働ける人材を魅力的に感じます。

しかし、そのまま「気配りができる」と伝えるだけでは他の応募者との差別化は難しく、うまくあなたの魅力が伝わらないことがありますよ。

強みを自己PRでしっかりと伝えるためにも、あなたの「気配り力」とは何なのかを明確にし、解像度を高めることが重要です。

自己PRに活かそう！気配りができる人の特徴6選

気配りができる人の特徴を紹介します。

「気配りができる」とはどのような特徴を指すのかを把握し、ぜひ自己分析に役立ててください。

①場の空気を読んで適切な発言ができる人

気配りができる人は、場の空気を読んで適切な発言ができます。

勘違いされがちですが、場の空気を読むことは、周りの意見に流されて同じ意見を言うことではありません。

チームの空気を悪くせずに状況に応じて適切な発言をするのが正しい「場の空気を読む」です。

例えば会議中に話が脱線した場合は、場の流れを整理しつつさりげなく本題に戻すのが気配り上手です。

②自分から積極的に動ける人

気配りができる人は、指示待ちにならずに自分で考えて積極的に動ける特徴があります。

場の状況を把握して、何をすべきかを自分で考えて行動に移せるからです。

必要な時に仲間をサポートできる人材は誰からも好かれ、職場でも頼りにされるでしょう。

例えば忙しいプロジェクトの中で、他のメンバーが手をつけられないタスクを自分から進んで引き受ければ、プロジェクトの進行を助けられます。

➂周囲の状況によって臨機応変に動ける人

気配りができる人は、周囲の状況によって臨機応変に動けます。周りの人が今何をしているのか、どんな状況なのか把握しているためですよ。

例えば、忙しそうな先輩や上司に質問をしたい時には、タイミングを見計らって質問したり、質問内容を事前に分かりやすくまとめたりしてから質問します。

④謙虚さをもって行動できる人

気配り上手な人は、謙虚さを持って行動できます。

謙虚さは他人を尊重する姿勢を示すもので、円滑な人間関係を構築するためには不可欠な要素ですよ。

例えば新しいプロジェクトに参加した際は、他のメンバーからのフィードバックを素直に受け入れ、自分の成長に繋げられる人は、職場で高評価を得られます。

⑤人見知りをしない人

気配りができる人は、あまり人見知りをしません。その場の空気を読みながらの会話が得意なので、どんな相手とでもうまく話せます。

例えば新しく入社してきた人にも自分から積極的にコミュニケーションを図り、職場になじめるよう手助けできますよ。

気配りできる人は、初対面の相手とも積極的に関わりを持ち、円滑な人間関係を築けます。

⑥周囲のモチベーションアップに貢献できる人

気配りができる人は、周りのモチベーションアップに貢献できます。

チームメンバーそれぞれの状況を把握しているため、その状況に合った言葉をかけられるからですよ。

例えばプロジェクトの進捗が遅れている時には、メンバーの努力を認める言葉をかけて、士気を高められます。

自己PRで「気配りできる」をアピールする方法を4つ紹介

自己PRで「気配りできる」長所をアピールする流れを紹介します。

内容が同じでも、話す順番によってはあなたの強みが上手く伝わらなくなってしまいます。

この順番を意識して自己PRを作成して、あなたの強みや魅力をしっかり企業側に伝えましょう。

①まず「結論」から話す

まず結論、つまり「あなたの長所を一言でいうと何なのか」から話し始めましょう。

なぜなら、結論を知ったうえで話を聞くと、相手が理解しやすいからです。例えば、以下の自己PRを読み比べてみてください。

【例】結論ファーストで伝えた場合 私は協調性に自信があります。飲食店でのアルバイトでは協調性を生かして他のスタッフの意見も取り入れながら、店舗全体の目標達成に向けて積極的に動きました。その経験を経て、スタッフ間の円滑なコミュニケーションが業務効率の向上に繋がると学びました。

【例】結論ファーストで伝えなかった場合 飲食店のアルバイトでは、店舗全体の目標達成に向けて他のスタッフの意見も取り入れました。その際、私の長所である協調性を生かせたと考えています。その経験を経て、スタッフ間の円滑なコミュニケーションが業務効率の向上に繋がると学びました。

言っている内容は同じですが、結論ファーストの方が「協調性に関する話」だと前置きがあってからエピソードに入るので、聞いている側は理解しやすいです。

②気配りスキルを発揮したエピソード

最初に一言で長所を伝えた後は、その長所を裏付けるエピソードを話します。

面接官はあなたを書類上でしか見ていないため、具体的なエピソードがあると人柄が伝わりやすいです。

大きな結果を残している必要はないので、あなたの気配りによって周りに影響を与えたことが伝わるエピソードを選びましょう。

➂その結果から学んだ・得たこと

エピソードを経験した結果、学んだことや得たことを伝えましょう。

面接官はあなたがどんな考えを持っているのか、どう成長してきたのかを知りたいと思っています。

経験を通じて学んだ・得たことを話せば、人間性に加えて勤勉さ・真面目さをアピールできます。

④会社でそのスキルをどう活かせるか

最後に、あなたのスキルを使って会社にどう貢献できるのかを伝えてください。

自分の長所を伝えるだけで終わらず、企業に入った後の考えも伝えると入社意欲のアピールにも繋がります。

例えば協調性が長所なら、「取引先との関係を築き、信頼される営業として」や「チームメンバーをまとめ、業務が円滑に進める」で貢献できます。

企業の理念や業種・職種に合わせ、あなたのスキルをどう役立てられるかを考えましょう。

「気配りできる」ことを活かした自己PRを作るポイント

「気配りできる」ことを活かした自己PRを作るポイントを紹介します。

自己PRは企業にあなたのことを伝える大事な書類なので、しっかり作り込みましょう。

①自分はどんな気配りのタイプか分析する

あなたがどんなタイプの気配りをするのか自己分析を行いましょう。一言で「気配り」と言ってもその行動は様々であり、抽象的だからですよ。

例えば、常に周囲を見てチームメンバーをサポートをしているなら、長所は「状況判断能力が高い」と言えます。

相手のニーズを即座に察知し行動に移しているなら長所は「相手の立場になって考えられる点」です。

自分がどんな気配りをしてきたのか思い出し、より深い自分の長所を見つけ出してください。

②エピソード内容に一貫性を持たせる

話には一貫性を持たせ、他の発言と矛盾がないようにしましょう。エピソードが矛盾していると、面接官からの信頼感が一気に崩れてしまう恐れがあります。

例えば、長所として協調性を挙げているのに短所として頑固さを挙げてしまうと、面接官はあなたに協調性があるのかないのかわからなくなってしまいますよ。

矛盾しているように見える話が実は矛盾していない理由をしっかり説明できれば問題ないですが、可能な限り矛盾しないエピソードを選ぶ方が無難です。

③自分が周囲にどのように貢献できたか

エピソードでは、自分が周囲にどう貢献できたかを盛り込みます。自分だけで完結した話より、周囲も巻き込んだ話の方が説得力があるからです。

例えばあなたの行動の結果チームが表彰されたり経費を〇%削減できたり、具体的な結果や数字が伴っているエピソードがあれば、説得力が増しますよ。

明確な結果として表れていないエピソードでも、周囲からもらった言葉やチームの雰囲気の変化などもあなたが行動を起こした結果です。

しっかり自己PR文を練り、長所を表すエピソードを面接官にアピールしてください。

④シンプルかつ分かりやすく表現する

自己PRはシンプルで分かりやすい表現が大切です。人事担当者はたくさんの応募者の書類を見るため、全ての文章を丁寧に読むことはできません。

シンプルで分かりやすい表現をしていると、人事担当者の目に留まりやすいです。シンプルで読みやすい文章には以下の特徴があります。

• 　結論から書く
• 　1文に内容を詰め込みすぎない
• 　エピソードは1つに絞って書く
• 　文中に適度に句読点をうつ
• 　漢字が多すぎる場合は適度にひらがなにする

自己PRを書いた後に、上記の項目を守れているかチェックしましょう。

⑤誤字脱字など内容に不備はないかチェックする

自己PRには誤字脱字がないようにしっかりとチェックします。

書類に誤字脱字があると、面接官は応募者に対して雑な印象を抱き、入社意欲が低いと判断される可能性があるからです。

文章を声に出して読み上げたりネット上のツールを活用したりすれば、誤字脱字は防げますよ。

⑥思いつかない場合はAIを使うのもアリ

いい自己PR文が思い浮かばないときには、AIを利用するのもおすすめです。

AIは分かりやすく伝わりやすい文章を書けるため、文章を書くのが苦手な人でも簡単に自己PR文を作成できます。

ただし、AIに作ってもらった自己PRは必ず自分でチェックし、不自然さがないか確認しましょう。

自己PRで「気配り力」をアピールする時に活かせる経験5選

自己PRで「気配り力」をアピールする際に役立つ具体的な経験を紹介します。

自己PRの作成の際に、ぜひ参考にしてください。

①接客業のアルバイト経験

接客業のアルバイトは、気配り力をアピールできます。顧客やバイト仲間、社員との関わりを通じて気配りする場面が多くあるからです。

ただし、接客業のアルバイトをしているライバルは多いことを認識しておき、他の人と差をつけるエピソードを用意しましょう。

例えばあなたならではの視点で店舗の改善を提案したエピソードや、苦情を受けたからこそ気づけたエピソードなど、変わった視点からのエピソードは印象を残せます。

普段のアルバイトの中でどう気配りをしていたか考え、より魅力をアピールできるエピソードを伝えてください。

②チームやグループのリーダー経験

チームやグループでのリーダー経験も、気配り力のアピールに役立ちます。

リーダーはメンバーをまとめる以外に、全体を見てチームのパフォーマンスを上げる役割でもあるからです。

リーダーとしてメンバーにどう接していたか、あなたがリーダーであるおかげでチームにどんないい影響があったのかを盛り込みましょう。

➂マネージャー経験

マネージャーの経験は気配り力を示せます。チームをサポートするマネージャーは、気配りを発揮しやすい立場だからですよ。

どんな意識でマネージャーの仕事をこなしていたのかや、チームのために起こした行動をエピソードにして伝えると、気配り力が伝わります。

また、おそらく面接官は「なぜマネージャーを志望したのか？」と疑問を持つはずです。

それに対する納得感のある答えも用意しないと受け身なタイプだと思われる可能性もあるため、注意しましょう。

④ボランティア活動経験

ボランティア活動経験は、気配り力のアピールに向いています。

ボランティア活動そのものが「優しさ」や「思いやり」の印象があるため、気配り力のアピールと相性抜群ですよ。

活動の中で行った具体的な行動や、得た気づきを掘り下げて伝える必要があります。

また、ボランティアに参加したきっかけを伝えることで、あなたの人柄もより伝わりやすいです。

⑤後輩への指導・サポート経験

後輩への指導やサポートの経験でも、気配りする力をアピールできます。上下関係がある分、行う気配りも特殊になるからです。

後輩への指導・サポート経験は、入社後にあなたが先輩となった際、どう後輩に接するのか想像する材料になりますよ。

気をつけて指導したポイントや、指導やサポートの結果、後輩がどう成長したのかや後輩にもらった言葉をエピソードに盛り込みましょう。

気配り上手の自己PRが評価されやすい職種や業界

気配り上手の自己PRが評価されやすい職種や業界を紹介します。

気配り力はあらゆる業界で求められるスキルですが、特に以下の業種・業界だと評価されやすいです。

①職種：営業

営業職は、気配り上手な長所を生かせますよ。営業では、BtoB、BtoC関係なく相手のニーズを敏感に察知し、適切な商品やサービスを提案する力が求められるためです。

気配り上手な人は顧客の性格や雰囲気に応じて柔軟に対応できるため、顧客からの信頼を得られます。

②職種：販売員

販売員も気配り上手な長所が評価されやすいです。

顧客がどんな悩みを解決したいのかを知り、どんな商品を提案すべきかを会話の中で探っていく販売員には気配り力が必要だからですよ。

顧客の悩みを解決する商品を売ってくれる販売員は顧客から信頼を得やすく、それが店全体の信頼につながります。

➂業界：小売り・飲食店

小売り業や飲食店でも、気配り上手な人材が求められます。小売り業や飲食店では常に店全体を見渡して、顧客やスタッフの状況を把握する能力が重要です。

忙しい状況の中でも気配り力をもって臨機応変に対応できると、顧客や他のスタッフから信頼を得られ、頼られる存在になりますよ。

④業界：サービス業

サービス業でも気配り力は評価されます。ホテルスタッフやキャビンアテンダントなど、サービスを提供する業種では、顧客が快適に過ごせるよう細やかな気配りが必要だからです。

サービス業の応募の際には気配りの上手さを長所として伝えれば、その長所を生かして活躍できる人材だと判断されやすいでしょう。

「気配りができる」の言い換え表現を4つ紹介

「気配りができる」の言い換え例を紹介します。

「気配りができる」という言葉は抽象的なので、より具体的な長所を伝えるためにも、ぜひ言い換えて伝えてください。

①自分から率先して動ける

1つめの言い換え例は「自分から率先して動ける」です。

気配りができる人は、周りの状況を察知していち早く気づいて行動できるからです。

「気配り上手」の言葉には一歩下がって周りをサポートする控え目な印象がありますが、「自分から率先して動ける」と表現すれば積極性も感じられますよ。

②相手や周囲の立場になって考えられる

「気配りができる」は「相手や周囲の立場になって考えられる」と言い換えられます。

気配り上手な人は、常に相手の気持ちや立場を考えて行動・声かけするからです。

チームの調整役となって仕事を進められることを一緒に伝えると、より良い印象を持ってもらえますよ。

➂協調性がある

気配り力は「協調性がある」という言い換えもできますよ。気配り力の高い人はチームの和を乱さずに行動できるためです。

企業では部署やプロジェクトなど、かならず周りの人と協力して仕事する必要があります。

協調性をアピールすれば、チームの和を乱さずスムーズに仕事を進められる印象を持ってもらえます。

④臨機応変に対応できる

「臨機応変に対応できる」という表現も、気配り力を示す言い換えに使えます。気配りができる人は、その場の状況に応じて適切な行動をとれるためです。

仕事ではトラブルが起こることもあるため、臨機応変に対応できる人材を魅力的に思う企業は多いですよ。

気配りを活用した自己PRの例文を4つ紹介

ここからは、気配りを活用した自己PRの例文を、強みの内容別に紹介します。

さらに今回は例文だけでなく、現在も就活生を内定に導いている現役のキャリアアドバイザーが、例文を徹底添削していきます！強みをアピールするのに押さえたいポイントを学んでいきましょう。

①自分から率先して動けることを伝えるケース

【結論】私の強みは気配りができることです。周囲の状況に目を配り、相手が困っていることや必要としていることを察知して行動することが得意です。を冷静に観察し、相手が必要としている支援を素早く提供できる気配り力です。

添削コメント｜結論部分はより簡潔でわかりやすくまとめるのがポイントです。今回は二文を一文にまとめ、強みである「気配り力」で何ができるかを具体的かつ簡潔にまとめました。これにより、強みがイメージしやすくなります。

【エピソード】飲食店のアルバイト中、混雑している時間帯に後輩が対応に困っている様子に気付きました。後輩がメニュー変更の説明に手間取り、作業が滞っている場面に直面しました。私はその状況をすぐに察し、後輩のサポートに入りました。

添削コメント｜当時の状況について「後輩が対応に困っている様子」という曖昧な表現を「メニュー変更対応に手間取っていた」と具体化し、トラブルが明確になるよう修正しました。

【エピソード詳細】具体的には、後輩がメニュー変更の対応で混乱していたため、店のメニューが変更されたことを後輩がうまくお客様に説明できず困っていたため、お客様への説明を代わりに行いました。後輩には別の準備を任せました。店内の準備作業を任せて負担を軽減しつつ、後で対応の仕方を説明しています。また、他のお客様への配膳作業も並行して進めることで、全体の流れをスムーズにしました。行い、作業が滞らないよう気を配りました。

添削コメント｜「メニュー変更の対応で後輩が混乱していた」「後輩に別の準備を任せた」など、状況説明やその後の対応の説明が不明瞭だったため、5W1Hを意識して詳細に描写しました。エピソード自体が明確になり、強みに説得力が出ています。

【成果】その結果、混雑の中でもお客様を長く待たせることなく対応でき、店長から「チーム全体を見て動けている」「トラブル時も落ち着いて対応し、全体を見渡して行動できている」と評価されました。また、後輩からも「助かりました」「おかげで次に何をすべきかが明確になりました」と感謝され、信頼関係を深められました。

添削コメント｜評価や感謝の言葉をより具体化して、客観的に見ても成果が出ていることが分かるように修正しています。

【入社後】入社後はこの気配りを活かし、周囲をよく観察しながら自分の役割を考え、円滑なチームワークに貢献したいです。また、トラブル発生時など、苦しいときでも相手の立場に立った行動をすることで、心がけ、課題を素早く発見・解決することで、信頼される存在を目指していきます。

添削コメント｜エピソード内容と一貫性を持たせるため、「トラブル対応時でも相手目線で動く」「課題を素早く発見・対処する」といった内容を追記しています。自己PR全体の流れに説得力がでて、企業側からの印象も良くなります。

・結論部分は簡潔にまとめる ・エピソード中の状況を詳細に描写する ・エピソードと入社後の目標に繋がりを持たせる

②相手や周囲の立場になれることを伝えるケース

【結論】私の強みは、相手や周囲の立場に立って物事を考えられる、最適な対応ができることです。この気配り力を活かして、状況を貴社でも業務を円滑に進めるための調整やサポートが得意です。をしたいと考えています。

添削コメント｜「相手の立場に立つ」だけでなく、そこで対応策まで取れることを説明し、気配り力以外に実行力もあると示しました。また、強みを活用して企業でも活躍できることを具体的に示し、貢献意欲もアピールしています。

【エピソード】英会話サークルでリーダーを務めていた際、年に一度の大規模な交流イベントの企画で、イベント内容をめぐってメンバー間で意見の食い違いが生じました。それぞれが譲らない状況でしたが、私は相手の立場に立って話を聞きながら調整を行いました。メンバー全員と向き合い、一人ひとりの立場や主張を理解しつつ解決を目指しました。

添削コメント｜「相手の立場に立てること」を主張したいばかりに、状況にそぐわない対処法を取ったことになっていました。より現実味のある表現に変更し、エピソードに説得力を与えています。

【エピソード詳細】具体的には、一人ひとりの意見や不満を丁寧に聞き取り、それぞれが大切にしているポイントを整理しました。「交流を深めること」と「準備負担を減らすこと」という共通目標を明確化しました。その上で全体の意見を整理し、双方が納得できる妥協点を提案しました。また、限られた準備時間内で全員が協力できるように役割を分担し、スムーズに作業を進めることができました。各メンバーの希望とスキルに基づいて役割を適切に分担しました。

添削コメント｜意見の食い違いの対処について「共通目標を明確にしてから意見を整理して妥協点を探った」と具体的な行動内容を示しました。「双方の不満を減らしつつ意見をまとめる」ことができたとアピールし、魅力的な強みを持っていると強調しています。

【成果】その結果、イベント準備が無事に整い、イベント当日も大成功を収めました。参加者全員が楽しみながら交流を深める場を提供できました。イベント後のアンケートでも満足度は8割を超えメンバーからは「公平な判断と丁寧な対応で助けられた」と感謝の言葉をいただき、サークルの雰囲気もより良くなりました。

添削コメント｜「イベントは大成功だった」という表現は簡潔すぎたため、当日の様子をくわしく描写しました。イベント後のアンケート結果も追記し、具体的な数字を使って成果が出たことをアピールしています。

【入社後】入社後はこの気配りを活かし、相手やチーム全体の立場を考えながら状況を冷静に把握しながら、業務を進めていきます。コミュニケーションを大切にし、チームメンバーが安心して意見を出せる環境を作って作業を円滑に進め、チームが一丸となって成果を出せるよう貢献していきたいです。

添削コメント｜入社後の目標について、一見地味にも思える「職場の環境作り」について言及し、重要性をアピールしました。これにより、気配り力が単なるフォローアップではなく、チームの活性化にもつながる点を強調できています。

・相手の立場に立ったエピソードを詳細に描写 ・努力の成果をより具体的に示す ・入社後も気配り力を成果に繋げると主張する

➂協調性があることを伝えるケース

【結論】私の強みは相手の意見を尊重し、チーム全体を目標達成に向けた行動に導くための協調性があることです。チームで目標を達成するために、周囲との関係を大切にし、意見を共有しながら物事を進めることが得意です。状況に応じた柔軟な対応を心がけてきました。

添削コメント｜「協調性」をただの性質ではなく具体的な行動に落とし込み、説得力を増した結論に修正しました。また、自分がしてきた行動に「柔軟な対応」を加えることで、企業が求める問題解決能力があることもアピールしています。

【エピソード】吹奏楽部の副部長を務めていた際、市内コンクールに向けた練習で衝突が起こる場面がありました。中に、メンバー感で演奏への熱意に差が生じたことで、意見の対立が発生しました。このままでは良い結果を出せないと考え、私は部長に相談し、解決に向けた行動を取りました。

添削コメント｜「衝突が起こる場面があった」というトラブル内容を「演奏の熱意の差により意見の対立が発生した」に言い換え、問題の本質をより正確に表現しました。

【エピソード詳細】まず私は全員が参加できる話し合いの場を設けました。「学内コンクールで最高の演奏を目指す」という共通の目標を再確認しました。その際、一人ひとりが感じている課題や目標を整理し、全員が共通の目的に向けて動けるように意識を合わせました。全員が納得できるよう優先順位を決め、練習内容に反映させました。また、その後も練習の中で定期的にコミュニケーションを取り、メンバー間の連携が深まるよう工夫しました。

添削コメント｜話し合いの場を設けただけでなく「共通の目標を再確認した」「全員の意見を整理して練習に反映させた」と、より具体的な対応策を取ったことを説明しました。実際のアクションがイメージしやすくなっています。

【成果】その結果、部内の雰囲気が改善され、コンクールではこれまで以上に高いクオリティを達成することができました。発揮し、全30校中2位という成績を収められました。メンバーからも「雰囲気が良くなり、取り組みやすくなった演奏に全力を出せるようになった」と感謝されました。

添削コメント｜成果がやや主観的なものになっていたため、コンクールの結果についてを追記し、客観的に見ても成果が出たことを強調しました。また、メンバーの「演奏に全力を出せた」という感想を加え、雰囲気の改善が個々の意欲向上につながったことを示しました。

【入社後】入社後はこの協調性を活かし、仕事の中での問題点や改善点に気付き、周囲と意見を共有しながら解決へと導いていきたいです。特に、チーム内の意見をこまめにすりあわせ、状況に合わせて柔軟に行動計画を修正することで、チーム全体で成果を上げられる環境づくりに貢献していきます。

添削コメント｜入社後の目標だけでなく、そのために自分自身が何をできるかを追記しています。理想を描くだけでなく、地に足をつけて理想のために動ける人材であるとアピールしました。

・エピソード当時の状況や問題点を詳細に描写 ・努力過程を詳しくかつ分かりやすく説明 ・努力が客観的な成果に繋がったと示す

④臨機応変かつ咄嗟に行動をとれることを伝えるケース

【結論】私の強みは、臨機応変に状況を判断し、その場で適切な行動をとれること状況を的確に判断し、その時々に合わせて柔軟かつ迅速に対応できる力です。状況を見極めて柔軟に対応することで、相手に寄り添った解決ができることに自信があります。この強みを活かし、相手のニーズに寄り添った最適な解決策を提供できます。

添削コメント｜臨機応変さをより具体的なスキルとして強調しました。また、「相手に寄り添った解決」を「ニーズに寄り添った最適な解決策」と変え、ビジネスの文脈で強みをアピールできる表現に変更しました。

【エピソード】大学時代に塾講師として数学を指導していた際、生徒一人ひとりの性格や学力、志望校に応じた指導を心がけました。授業中に生徒の理解度を見ながら、授業の内容や説明方法を調整するように努めました。

添削コメント｜エピソードが簡潔に要約できていて非常に良いですね！臨機応変さと実行力を同時にアピールできています。

【エピソード詳細】例えば、数学が苦手な生徒に対しては、難しい問題を解く前に基礎的な概念をわかりやすく説明するようにしました。し、加えて練習問題で理解を深めることを重視しました。一方で得意な生徒には、志望校レベルの問題に挑戦させるなど、応用問題に挑戦させ、解答プロセスを深掘りして考える習慣を促すなど、状況に生徒の課題や目標に応じた指導を行いました。

添削コメント｜数学が得意な生徒に対する指導がやや簡潔すぎたため、「解答プロセスを深掘りして考える習慣を促す」という指導法を追記し、具体性と配慮を強調しました。

【成果】その結果、担当した生徒たちの数学の成績が向上し、第一志望校への合格者も複数出ました。親御さんからも「以前より勉強への意欲が高まった」と感謝の言葉をいただきました。また「数学が苦手だったけど好きになった」と言ってくれた生徒の言葉は大きなやりがいになりました。この経験を通じて、相手に寄り添いながら対応する大切さを学びました。相手の状況や理解度に合わせた指導の重要性を再認識しました。

添削コメント｜成績向上だけでなく「第一志望校合格者を出した」という明確な成果を追記し、加えて保護者からの評価を添えました。一時的な成長だけでなく、生徒が長期的に成長できる土台を作れたことをアピールしました。

【入社後】入社後は、この強みを活かして、お客様やチームメンバー一人ひとりの状況に応じた対応を行い、信頼関係を築いていきたいです。臨機応変な対応力で業務の円滑化に貢献します。具体的には、状況が変わるたびに出てくる課題に対処し、どんな状況でも一定の成果が出せるような組織体制にしたいと考えています。

添削コメント｜入社後について抽象的な目標のみになっており、また強みがどう活かされるかも曖昧でした。そこで、具体的にどんな行動をしていくつもりかを明示し、企業での活躍イメージを想起しやすい内容に変更しています。

・強みをかみ砕いて結論部分で主張する ・強みを発揮した成果を具体的に強調 ・入社後の行動目標も伝える

【経験別】自己PRで気配り上手をアピールする例文を5つ紹介

気配りをアピールする例文について、エピソード別に5つの例文を紹介します。

また今回も例文だけでなく、現在も就活生を内定に導いている現役のキャリアアドバイザーが、例文を徹底添削していきます！強みをアピールするのに押さえたいポイントを学んでいきましょう。

①アルバイトの場合

【結論】私の強みは気配りができること周囲の変化を敏感に察知し、先回りして行動する気配り力です。周囲の状況について、些細な違いを敏感に感じ取り、それにこの力を活かし、状況や相手に応じた行動を取ることを意識しています。

添削コメント｜どんな気配りができるのかを一文目で簡潔に示し、強みについて理解しやすいよう修正しました。自己PRの一文目は面接における第一印象と同じで、インパクトが重要になります。

【エピソード】学生時代にコンビニでのアルバイト中、同じ時間に来て同じ商品を購入される来店される常連のお客様が、毎回特定の商品を購入されていることに気付きました。そのお客様は、購入したい商品が棚にないとそのまま帰られてしまうことが何度かありました。

添削コメント｜文章の並びに違和感があり、読みにくくなっていたため修正しています。お客様の行動をよりイメージしやすくしました。

【エピソード詳細】そこで私は、お客様が来店する前にその商品の在庫を確認し、優先的に品出しをするようにしました。また、場合によっては店の奥から商品を出すなどして、スムーズに購入いただけるよう心掛けました。さらに、その商品の周りに「店頭にない場合も在庫がございます。店員までお申し付けください」というPOPを配置し、お客様が声かけをしやすい環境を整えました。

添削コメント｜起こった問題への対処法がやや浅く、強みがうまくアピールできていませんでした。そこで、POPを配置するという対処法を追記し、さらに万全の対策を取っていたことを強調しています。

【成果】その結果、常連のお客様が商品を買わずに店を出ることがなくなり、さらにから「いつも助かっています」「POPのおかげで店員さんに聞きやすくて助かります」とお礼の言葉をいただき、大きなやりがいを感じました。この経験を通じて、周囲を見て状況を把握することや、些細な事でも相手にとって最善の行動を考えることの大切さを学びました。些細な工夫でも相手に喜ばれることがあると実感しました。

添削コメント｜成果というより学びの主張が主体になっていたため、成果部分をより強調し、お客様からの声も具体化しました。学びに関しても端的にまとめて、余分な情報を削っています。

【入社後】入社後は、この気配りの強みを活かして、周囲の状況を把握し、社員の方が何に困っているか、何を求めているかを把握し、細やかな対応が求められる場面で事務職として貢献したいと考えています。いずれは現状の問題点だけでなく、将来的に起こる問題点や改善点を見つけ、周りの方々と協力して積極的に改善して社員の方の業務を円滑に進めます。

添削コメント｜入社後の仕事内容についての言及がなく、企業分析が浅い印象を受けました。そこで、事務職志望であることと、その業務に絡めた目標を追記しました。強みも意識した内容になっていて、一貫性も生まれています。

・結論の一文目でインパクトを与える ・努力内容はできるだけ具体的に ・志望職種の業務内容に言及する

②サークルの場合

【結論】私の強みは気配りができることです。相手や周囲の状況をよく観察し、必要な行動を取ることで、組織内の状態やメンバーの特徴に合わせた準備を行うことで、円滑なコミュニケーションやチームワークを生むことを意識しています。気配り力です。

添削コメント｜結論部分を一文にまとめつつ、気配り力によってできることや出せる成果について言及しています。気配り力にも種類があるため、ここでどんなタイプの気配り力なのかを示すことで、マッチ度を測りやすくしています。

【エピソード】学生時代に所属していた旅行サークルでは、大きな旅行イベントの企画を任された際に、気配りを活かしてサークルメンバー全員が満足できる企画を進めました。初めての企画で不安もありましたが、全員の意見を尊重しながら進めることを心がけました。メンバーの意見を丁寧にヒアリングし、企画に反映することを意識しました。

添削コメント｜「全員の意見を尊重して進めた」というやや抽象的な表現を「メンバーの意見をヒアリングして企画に反映した」と、より具体的な表現に変更しました。

【エピソード詳細】具体的には、旅行先の候補を挙げる際にメンバー全員にアンケートを取り、それを基にいくつかの案を作成しました。複数の旅行先の候補と各プランを練って共有しました。また、各メンバーを性格ごとにグループ分けし、それぞれの趣味に合わせた観光プランを作成。自由に組んだグループで観光する時間も作り、全員の仲が深まるよう工夫しました。また、準備作業が一人では難しいと感じたため、後輩や友人に協力をお願いし、作業を分担しました。

添削コメント｜エピソードの内容がやや浅く、強みをアピールしきれていませんでした。そこで、企画を練った際の努力行動を掘り下げ、細かな配慮や気配りをアピールしています。

【成果】その結果、旅行イベントは大成功を収め、メンバーからも「楽しかった」「みんなで協力できて良かった」「メンバーの意外な一面を知れて良かった」「ノリが合う人とグループが組めて嬉しかった」と感謝されました。この経験を通じて、周囲を巻き込みながら進めることの大切さを学びました。

添削コメント｜メンバーからの感想である「楽しかった」の内訳を細かく記し、志望者の努力によってメンバーが楽しめたことを示しました。強みを発揮した結果、正しく成果が出たことをアピールできています。

【入社後】入社後は、この気配りを活かして、周囲の状況を見ながら柔軟に行動し、お客様やメンバーの状態に合わせた準備を通じて、円滑なチームワークで業務を進めていきたいです。周りの方々と協力しながら、目標を達成するために貢献していきます。特に、目標達成に向けた効率的な段取りや環境整備を行うことで、売上向上や顧客満足度の向上に貢献します。

添削コメント｜「柔軟に行動したい」という目標を「お客様やメンバーの状態に合わせた準備を通じて」と行動ベースの目標に変え、目標のためにどう動くかまで考えられていることを強調しました。

・抽象的な表現を減らす ・強みが成果に繋がることを示す ・強みが業務で活用できることを強調

➂部活動の場合

【結論】私の強みは、取り組みの中に問題や課題があれば、関係者の意見を丁寧に聞きながら解決に向けて行動できる関係者の意見を丁寧に聞き取り、相手の立場を尊重しながら問題解決に導く気配りの力です。

添削コメント｜「取り組みの中に問題や課題があれば」という、状況をイメージしづらい説明を削り、「相手の立場を尊重しながら問題解決に導く力」と気配り力の種類を説明しました。簡潔で分かりやすく強みをアピールできています。

【エピソード】高校のバスケットボール部でマネージャーをしていた際、部長や副部長の厳しい指導が原因で一部の部員が不満を抱え、部内の雰囲気が悪くなる問題がありました。部長や副部長の厳しい指導に対し、一部の部員が不満を持ち、練習に集中できない状況が続いていました。続き、このままではチームの士気が下がると感じ、私は状況の改善に向けて具体的な行動を起こしました。

添削コメント｜当時の状況を一文にまとめて簡潔に説明しつつ、その状況を受けて自主的に動こうとしたことを追記しました。これにより、気配り力だけでなく、主体性や行動力があることも企業側に主張できています。

【エピソード詳細】この状況を改善するため、まず私は不満を持つ部員一人ひとりの話を聞き、どのような点に改善を求めているのか具体的に何が不満で、どう改善してほしいかを把握しました。その後、部長や副部長にも部員の意見を伝え、部員の意見を参考にした指導の進め方を提案し、採用されました。逆に部長たちの思いも部員に伝える役割を果たしました。また、練習後には気軽に話し合える時間を作り、全員が意見を出しやすい環境を整えました。

添削コメント｜全体的にエピソード部分は丁寧ですが、やや抽象的な表現を具体化しています。また、双方の意見を聞くだけでなく、「部員の意見を参考にした指導の進め方を提案・採用された」と追記し、行動が実際の改善につながったことを示しました。

【成果】その結果、部員と部長・副部長の間で意識のズレが解消され、部内の雰囲気が改善しました。全員がリラックスして練習に取り組めるようになり、大会に向けたチームの士気も高まりました。士気が高まって、大会では今まで進めなかった県大会に進み、ベスト4という成績を残せたのです。この経験から、適切な調整と環境作りがチームの成功に大きく響くと実感しました。

添削コメント｜「県大会出場かつベスト4入り」と大会での成果を具体的に述べることで、行動と結果の関連性を強調しました。また、「適切な調整と環境作りが重要だと学んだ」と学びについて表現し、職場でも応用可能なスキルであることを示しました。

【入社後】入社後は、この気配りの強みを活かし、チームメンバーと積極的にコミュニケーションを図ります。の意見や状況を正確に把握し、最適な調整を行うことで、円滑な業務進行をサポートしたいと考えています。すばやく問題点を見つけ、解決に向けて行動しながら、職場全体が円滑に働ける環境づくりに貢献したいと考えています。

添削コメント｜エピソードで伝えた自分の行動に絡める形で、入社後の行動目標をより詳細に示しました。これにより、自分の強みが企業でも発揮できることをアピールできています。

・分かりにくい状況説明は省く ・成果は具体的な数字を使ってアピール ・強みを企業でどう発揮できるか示す

④インターンシップの場合

【結論】私の強みは相手の立場を理解し、状況に応じた柔軟な対応ができる気配り力です。このスキルを活かして、相手の立場を考えながら行動することで、自分と相手の双方が納得できる対応をするよう心がけています。解決策を見つけることを常に心がけてきました。

添削コメント｜単に「気配り」と述べるよりも、具体的なスキルとして「相手の立場を理解し柔軟に対応できる」ことを明確化し、説得力を高めています。

【エピソード】営業販売のインターンシップに参加した際、お客様との会話を通じて商品を提案する機会がありました。しかし、最初の頃は自分では良い接客をしたつもりでも、接客内容が一方的になり、お客様の本当のニーズを掴めず、購入に繋がらないことが多く、悩むこともありました。課題でした。

添削コメント｜「接客が一方的」「本当のニーズを掴めない」という課題を明確化し、改善ポイントが分かりやすくなるようにしています。また、自分で改善点の自覚があることを強調し、成長意欲があることもアピールしました。

【エピソード詳細】そこで私は、お客様の表情や反応をより注意深く観察し、本当に求めているものは何かを考えるよりヒアリングを重視した上で、「どんな課題を解決したいのか」を具体的に伺うようにしました。また、商品説明をする際に、具体的な使用シーンやメリットをお客様の立場でお客様ごとのニーズに合わせて伝えることを意識しました。

添削コメント｜行動内容をより具体化することで説得力が増しています。また「ヒアリングを重視する」という新たな強みを示して、より相手の立場に立った行動ができることを示しました。

【成果】すると、お客様から「それは便利そうですね」「自分の悩みにぴったりな商品で嬉しい」と言っていただけることが増えたのです。その結果、購入に繋がる機会が増えただけでなく、上司から「相手の気持ちを考えた接客ができている」と評価されました。この経験を通じて、相手に寄り添った対応が信頼に繋がることを学びました。

添削コメント｜お客様の評価として「それは便利そうですね」という言葉は現実味が薄く、採用担当からするとわざとらしさを感じる可能性があります。そこで「自分の悩みにぴったりな商品」という、具体的かつ現実味のある評価に変更しました。

【入社後】入社後は、この気配り力を活かしてお客様の状況を察知し、柔軟に対応することで会社に貢献したいです。お客様から満足度の高い評価を得ていきたいと考えています。また、チーム内でも各メンバーに寄り添った信頼を築きながら、仕事を円滑に進める環境づくりを目指します。

添削コメント｜お客様とメンバーに対応するときの目標をそれぞれ分けて設定し、より「相手に合わせた対応ができること」を強調しています。言葉が足りない部分を補い、全体的に分かりやすく目標が伝わるよう調整しました。

・気配りを発揮した場面を詳細に描写する ・当時の課題と対処について具体化する ・抽象的な表現をなるべく減らす

⑤ゼミの場合

【結論】私の強みは周囲の状況を観察し、円滑に物事を進めるために必要な行動を即座に取れる気配り力です。周囲の状況を観察し、円滑に物事を進めるために必要な行動を取ることを意識しています。的確に把握し、適切な対応を取ることで、組織全体がスムーズに動ける環境を作ることを意識しています。

添削コメント｜まず一文目で自分の強みだけでなく、それを活かして何ができるかを添え、強みをより分かりやすくアピールしました。また「組織全体がスムーズに動ける環境を作る」など、企業視点でも活躍できることをアピールしています。

【エピソード】ゼミ活動では、大学のゼミ活動において、ゼミ生同士のコミュニケーションが不足している不足が原因で、共同研究や意見交換が停滞していると感じる場面が多くありました。このままでは共同研究や意見交換が円滑に進まないと考え、研究の進捗やゼミ内の連携に支障が出ると考え、私はゼミ生全員が気軽に交流できる機会を作ることにしました。

添削コメント｜入りが「ゼミ活動では」だとやや唐突感があるため、前提が理解しやすいよう「大学のゼミ活動において」と修正しました。まだ、「コミュニケーション不足」が具体的に何を阻害していたのかを明示し、課題感を強調しています。

【エピソード詳細】具体的には、ゼミ生だけでなく研究やキャリアの相談にも乗ってもらえるOB・OGも招待した食事会を企画しました。その際、全員が参加しやすい日時や場所を選び、事前に参加者の関心や希望を聞いて内容を調整しました。当日は積極的に話しかけることで場を盛り上げ、全員が会話に参加できるよう配慮し、交流しやすい雰囲気作りに努めました。

添削コメント｜全体的に、各行動の意図が掴みにくく、努力内容が理解しにくい状態でした。そこでOB・OGの招待目的を明確化して交流の意図を分かりやすくし、当日の積極的な声かけも「全員が会話できるように」という気配りの意図があることを示しました。

【成果】その結果、ゼミ生同士の会話が増え、研究内容の共有や意見交換が活発になりました。また、OB・OGからは就職活動や研究に関する有益なアドバイスをいただき、ゼミ全体にとっても充実した時間となりました。さらに、ゼミ生からも「良いきっかけになった」「研究を進める上で非常に有意義なきっかけとなった」と感謝されたのです。

添削コメント｜評価や成果とは異なる部分は、企業にとってもノイズになる可能性があるため削っています。さらに「交流会が良いきっかけになった」という評価は抽象的なので「研究を進める上で非常に有意義なきっかけだった」と具体化し、実績としての価値を際立たせています。

【入社後】入社後は、この気配りを活かして、チーム内でのコミュニケーションを促進し、業務の効率化や円滑な進行に貢献したいです。また、課題解決の場でも、柔軟な対応で最適な解決策を模索し、組織全体の目標達成に寄与したいと考えています。

添削コメント｜やや入社後の目標が浅く、強みを活かした活躍のイメージが上手く浮かびません。そこで、エピソードでも行っていた「トラブル・課題発生時の対応」に絡めた行動目標を追加し、より説得力のある内容に仕上げました。

・結論で「何ができる力か」を示す ・エピソードの前提は丁寧に描写 ・各行動の意図を細かく記す

自己PRで気配りをアピールする際に気を付けたい言動

自己PRで気配りをアピールする際に気を付けたい言動・行動を2つの場面に分けて紹介します。

企業に信頼感をもってもらうために、言動や行動には注意しましょう。

①面接時

面接時に気をつけたい言動は以下の通りです。

• 社内の人に挨拶しない
• 正しい敬語を使わない
• コミュニケーションが一方通行になっている
• 相手の話を遮ってしまう
• カジュアルすぎる言葉遣い

上記の言動が見られると信頼感に欠けます。特に面接は、面接官と就活生の双方のコミュニケーションで成り立っています。

あなただけが話し続けないように、しっかり会話のキャッチボールを心がけましょう。

基本的なビジネスマナーができていれば問題ありませんが、普段の言葉遣いが出ないように注意を払う必要があります。

②企業とのやり取り

メールやメッセージで企業とやり取りする際に心がけたい言動・行動は以下の通りです。

• 内容を簡潔にわかりやすく書く
• 返信をなるべく早く送る（早朝や深夜は避ける）
• 面接の候補日を聞かれたら複数挙げる
• お礼を忘れない
• 誤字脱字に気をつける

やり取りのメールでも長所を裏付けるように、気配りを見せましょう。勉強やアルバイトで忙しいと、企業からのメッセージに気づくのが遅くなることもありますよね。

ですが、深夜や早朝に気づいた場合は、なるべく就業時間内に返信すると好印象です。

また面接の候補日を聞かれたら、3つほど日程を挙げたり、時間帯に幅を持たせたりすると相手も都合に合わせやすいので好印象を持たれます。

【注意】気配りエピソードに関するNG例文

気配りエピソードに関するNG例文を紹介します。

意識していないとやりがちなので、自己PR文を企業に送る前にしっかりチェックしましょう。

①結論から伝えられていない

結論を最初に持ってこないと、結局何の話なのかが相手に伝わりづらいです。

私はゼミ生やOB・OGを集めた食事会を開催しました。ゼミ生同士のコミュニケーションが活発になり、OB・OGから有益な情報を得られて有意義な時間を過ごせたと、ゼミ生から高評価を得ました。私の長所である積極性を生かしたからこそ、食事会が成功したと自負しております。この経験から、様々な人とコミュニケーションをとる大切さを学びました。貴社においても、チームメンバーと積極的にコミュニケーションをとり、コミュニケーション不足によるミスや仕事の遅れをなくしたいと考えています。

「私の長所は〇〇です。」と文頭に結論を持ってくるだけで、あなたがこの話で何を伝えたいのかが相手にしっかり伝わります。

基本的なことは自己PR文を読むだけで理解できるようにしておかないと、面接ではライバルに負けてしまいます。

②気配り上手に関する具体的なエピソードがない

具体的なエピソードがないと、長所に説得力が感じられず印象が薄いです。

私の長所は相手や周囲の立場になって物事を考えられることです。友人やアルバイト先の仲間からも、よく相談しやすいと言われます。この長所を生かし貴社でも、チームの和を乱さずに仕事を円滑に進めることで貢献します。

長所を話すときは、しっかりエピソードをつけて話に厚みをもたせると印象に残ります。

➂気配りスキルを仕事にどう活かせるのかが含まれていない

気配りスキルを仕事にどう活かせるのかが含まれていないと、惜しい自己PRになってしまいます。

私の長所は臨機応変かつ咄嗟に行動をとれることです。塾講師として数学を教えるアルバイトをしていた際、生徒一人ひとりに対して個々の性格や学力、志望校に合わせた指導を行い、その時の理解度によって説明を変えました。その結果、多くの生徒が数学の学力を向上させ、親御さんからも感謝の声をいただきました。特に、数学が苦手と言っていた生徒が「先生のおかげで数学が好きになった」と言ってくれたことが大きな喜びでした。この経験を通じて、真摯に向き合えば結果が返ってくることを学びました。

企業に対して、あなたを雇えばどんなメリットがあるのかを具体的に伝えましょう。

入社意欲の高さや入社後のこともしっかり考えられているとして、面接官に好印象を残せます。

自己PRで気配りができるアピールをしよう！

気配り力を自己PRでアピールするコツを紹介しました。気配りをアピールする際は、具体的なエピソードを交えて、自分の強みをわかりやすく伝えることが大切です。

「気配り」という言葉は抽象的なので、自分はどんな気配りをしてきたのかや、周りからの評価を参考にして自分の強みをより具体的にしていきましょう。

また、自己PRを作る際は自分の強みがしっかり伝わる文章なのか、ぜひこの記事を参考に再チェックしてください。