保険業界への就職・転職は未経験でも可能!仕事内容からキャリアパスまで徹底解説
将来性や安定性、年収の高さから、保険業界は多くの人が注目する就職先のひとつです。しかし「どんな仕事をするの?」「未経験からでも挑戦できるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、保険業界の仕事内容や就職に有利になる資格、さらに未経験から転職するためのステップまで、わかりやすく解説します。
この記事を参考に業界への理解を深め、自信を持って最初の一歩を踏み出しましょう。
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保険業界とは?

保険業界とは、もしものリスクに備えたい人に対して、保険商品として経済的な補償を提供する企業や組織の総称です。
保険加入者がリスクに備えて支払った保険料をもとに、万が一のときに保険金を支払う「相互扶助」の考え方に基づいて成り立っています。
これにより、個人では負担しきれないような大きな損失にも、社会全体で備えられるのです。
保険には、死亡や病気に備える生命保険、事故や災害に備える損害保険などがあり、対応するリスクによってさまざまな種類に分かれています。
2人以上の世帯の生命保険加入率は89.2%と高く、保険業界は社会の安心を支えるインフラ的な役割を担っていると言ってもよいでしょう。
参考:公益財団法人 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」
保険業界の主な職種と仕事内容

保険業界にはさまざまな職種が存在します。一般的にはあまり知られていない職種もあるため、まずはどんな仕事があるのかについて知ることが重要です。
ここでは、保険業界の主な職種とその仕事内容についてまとめました。まずは各職種の役割や内容を理解することから始めましょう。
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①営業・マーケティング系
営業・マーケティング系の職種には、以下のようなものがあります。
職種 | 仕事内容 |
営業 | 保険商品の提案や契約手続きを行い、顧客のニーズに合った商品を提供して信頼関係を築く |
商品開発 | 市場の調査や分析をもとに、ニーズに合った新しい保険商品を企画・設計する |
カスタマーサポート | 保険に関する問い合わせ対応や各種手続きの案内を行い、保険利用者の不安や疑問を解消する |
FP(ファイナンシャルプランナー) | 顧客のライフプランに応じた資金計画を立て、保険や貯蓄、投資などの提案を通じて将来の安心をサポートする |
これらの職種では、顧客のニーズを把握し、最適な商品を提案・販売・サポートすることで顧客の課題を解決するのが主な仕事です。
これには、ニーズを的確に読み取り、必要なものをわかりやすく提案するコミュニケーション能力が欠かせません。顧客との信頼関係を築けるかどうかが、結果を左右する鍵となります。
②審査・調査系
審査・調査系の職種には、以下のようなものがあります。
職種 | 仕事内容 |
保険調査員 | 事故や損害の現場を調査し、原因や 被害状況を確認して報告書を作成する |
損害調査員 | 事故や災害の現場で被害状況を調査し、 修理や補償の必要性を判断する |
支払査定 | 保険金請求の内容を確認し、 契約条件や調査結果に基づいて 支払う保険金の金額を決定する |
これらの職種は、保険金請求に関する事実の確認や被害の評価を行い、支払いの可否や金額を判断する役割を担っていますよ。観察力や、冷静な判断力などが必要となる職種です。
③専門職
専門職には、以下のようなものがあります。
職種 | 仕事内容 |
アクチュアリー | 統計や数学を使って 保険のリスクを評価し、 損失予測や保険料の設計を行う |
アンダーライター | 個人や法人の新規契約時に、 契約条件や保険金額が 適切かどうかを評価する |
これらの職種は、リスク評価・保険料の算出・契約内容の審査を通じて、保険商品を適正に運用し、企業の安定した経営を支える役割を担っていますよ。
高い分析力のある方、さらに責任感が強く数字に強い方にとっては非常にやりがいのある職種です。
保険会社と保険代理店の違い

保険会社と保険代理店は混同されがちですが、実は役割も立場も異なる別の組織です。各業種の役割や特徴を、以下の表にまとめました。
保険会社 | 保険代理店 | |
主な役割 | ・保険商品の企画・開発 ・契約の引き受け ・保険金の支払い | ・保険商品の提案 ・契約の募集 ・契約手続きのサポート |
契約上の 立場 | 顧客と契約を 結ぶ相手 | 顧客と保険会社を 繋げる仲介者 |
取り扱う 商品 | 自社商品 | 複数の保険会社の商品を 扱うこともある |
責任の 範囲 | 保険金・給付金の 支払い義務あり | 支払いの責任はない |
運営形態 | 厳格な法規制の もとで運営 | 法人・個人など 形態は多様 |
上記の表から、保険商品を開発し提供するのが保険会社、その商品を販売するのが保険代理店の仕事であることがわかります。
保険大手企業の売上&年収ランキング

保険業界への転職やキャリアアップを考えるうえで、企業の売上規模や社員の平均年収は重要な判断材料のひとつです。
ここでは、保険業界の大手企業を、売上と年収の両面からランキング形式で紹介します。
それぞれの企業の特徴や傾向を知ることで、自分に合った理想的な職場選びの参考にしてください。
①保険企業の売上ランキング
保険企業の売上ランキングは以下の通りです。
順位 | 企業名 | 売上高 |
1位 | 第一生命ホールディングス 株式会社 | 11兆280億円 |
2位 | 東京海上ホールディングス 株式会社 | 7兆4246億円 |
3位 | 株式会社かんぽ生命 | 6兆7441億円 |
4位 | MS&ADインシュアランス グループホールディングス 株式会社 | 6兆5728億円 |
5位 | OMPOホールディングス 株式会社 | 4兆9336億円 |
この表から、第一生命ホールディングス株式会社の売上高が他社を大きく上回っていることがわかります。
第一生命は個人保険契約の件数や保有契約高が業界内でも際立って多く、国内外での資産運用力の高さも、収益の安定性を支える要因です。
一方で、2位の東京海上ホールディングスは損害保険を中心に成長しており、生命保険が主力の第一生命とは異なるビジネスモデルで存在感を示しています。
②保険企業の年収ランキング
保険企業の平均年収ランキングは以下の通りです。
順位 | 企業名 | 平均年収 |
1位 | SOMPOホールディングス 株式会社 | 1455万円 |
2位 | 東京海上ホールディングス 株式会社 | 1390万円 |
3位 | ソニー フィナンシャルホールディングス 株式会社 | 1294万円 |
4位 | MS&ADインシュアランス グループホールディングス 株式会社 | 1103万円 |
5位 | 株式会社T&Dホールディングス | 1091万円 |
各社とも平均年収は1000万円を超えており、保険大手企業の給与水準が高いことがわかります。
その中でも上位2は特に年収が高く、グローバル展開や高度なリスクマネジメント力が求められる厳しい環境が、報酬に反映されていると考えられますよ。
保険業界で求められる力

ここでは、これから保険業界で活躍するために身につけておきたい6つの力について紹介します。
顧客が安心して相談できる存在になるためには、十分商品知識が必要なことはもちろん、個々が日々努力し、スキルアップを目指す必要がありますよ。
「自分の強みが分からない…本当にこの強みで良いのだろうか…」と、自分らしい強みが見つからず不安な方もいますよね。
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①コミュニケーション力
保険の仕事は、顧客との信頼関係の上に成り立っています。その関係を築くためには、意思疎通をスムーズに行い、相手がリラックスした状態で話せる雰囲気作りが欠かせません。
また、会話の中で「どのようなことに不安を感じるのか」という本音を自然なかたちで引きだす力が求められます。
このように、コミュニケーション力は顧客と直接関わるうえで最も重要であり、保険業界で活躍するためには欠かせないスキルです。
②提案力
保険業界では、顧客に納得感を持ってもらうための提案力が欠かせません。保険商品は、人それぞれの生活スタイルや価値観、将来に対する考え方によって選ぶべきものが異なります。
そのため、年齢・家族構成・ライフプラン・収入・仕事の内容などを丁寧にヒアリングし、数ある選択肢の中から「この人にとって最も適切なプランは何か?」を考えることが大切です。
そして、導き出した答えをただ紹介するのではなく、「なぜこれが最適なのか」を相手に納得できる形で伝える提案力が求められます。
③忍耐力
保険営業では、すぐに契約が取れるとは限りません。当然、断られることや何度も説明を繰り返さなければならないこともあり、忍耐力が求められます。
そのような場面でも、前向きに物事を捉え、時間をかけて粘り強く関係を築いていくことが大切です。
短期的な成果を求めず、時間をかけて信頼関係を築ける人ほど、結果的に大きな成果を上げていけます。
④分析力
保険業界では、顧客に最適な提案を行うための分析力が非常に重要です。感覚や経験だけに頼らず、顧客のライフスタイルや収支、将来のリスクなどを、客観的に整理し判断する力が求められます。
社会全体の動向、過去の契約事例なども活用しながら顧客に必要な要素を見極めることで、より的確で説得力のある説明や対応が可能になりますよ。
状況を正しく理解し、冷静に対処するためにも、分析力は保険の仕事に欠かせない重要な力です。
⑤リスク管理能力
保険は「もしも」のときの備えです。備えとして十分に機能するためには、顧客の生活の中に潜むリスクを見極めるリスク管理能力が欠かせません。
病気やケガ、事故、自然災害、老後の資金など、人生のさまざまな場面で起こりうるリスクを想定し、必要な保障を設計するのが保険業界の仕事です。
日頃から、世の中の動きや社会の動向にも目を向けて広い視野で物事をとらえ、将来を見据える力を磨いておきましょう。
⑥学習意欲や向上心
保険業界は変化が激しく、活躍し続けるためには学習意欲や高い向上心が不可欠です。保険商品はニーズの変化や法改正に伴って日々進化するため、常に最新の情報に意識を向ける必要があります。
また、保険商品に限らず、年金制度など幅広い分野の知識が求められる場面も少なくないため、自発的に学ぶ姿勢がとても大切です。
成果を出し、長く活躍し続けるためには、「もっと知りたい」「もっと成長したい」という学習意欲や向上心が必要ですよ。
保険業界で持っていると有利な資格

保険業界でキャリアを築くうえで、専門的な知識やスキルを証明する資格の取得は、大きな強みになり自信につながりますよ。
特に営業や商品設計、リスク管理などの分野で活躍するには、資格が役立つ場面が多いです。ここでは、持っていると有利な3つの資格を紹介します。
①保険募集人
「保険募集人」は保険業界で最も基本的な資格の1つです。保険商品を販売・説明するために必要な資格で、「生命保険募集人」と「損害保険募集人」の2種があります。
試験の難易度は比較的低く、未経験者でも挑戦しやすいため、多くの保険会社では新入社員にまず取得させる資格です。
保険募集人の資格獲得を通して、保険商品の仕組みを理解し、顧客に対して適切な提案を行う力が身につきます。
②ファイナンシャルプランナー
この資格の保有者は貯蓄・投資・年金・税金・相続などに関するアドバイスができます。
保険業界でも高く評価され、特に顧客のライフプランに合わせた提案を行うFPの資格を持っていると信頼性が高まりますよ。
2級FP技能士やAFP、または上位資格のCFPを持っていれば、保険の営業だけでなくコンサルティング業務にも携わることができるため、キャリアの幅がさらに広がるでしょう。
③アクチュアリー
アクチュアリーは、保険・年金のリスク計算や保険料の設定などを専門とする数学的な知識を持った専門職です。
日本アクチュアリー会が認定する資格で、合格率が平均10〜20%台の難関資格です。その分、取得すると専門職として高く評価されます。
アクチュアリーの資格を持っていれば、経営や商品開発など、保険会社の中枢に関わる業務に携わるチャンスもありますよ。
保険業界の将来性と安定性

保険業界は景気の影響を受けにくく、安定した収益が見込めるのが特徴です。高齢化が進む中で、医療保険や介護保険の必要性はこれからますます高まっていくでしょう。
また、自然災害や感染症などの万が一への備えとして、保険の重要性が再認識されてきていますよ。
近年では、AIやデジタル技術の進歩によって保険の手続きやサービスもより便利になり、利用しやすい環境が整いつつあります。
保険業界は、今後も社会の変化やニーズに柔軟に対応し変化しながら、安定成長が期待できる分野といえるでしょう。
保険業界で成長が期待される分野

社会の変化とともに形を変えて進化している保険。特に、高齢化や自然災害、デジタル化といった現代社会の課題に向き合う保険は、今後さらに成長が期待されますよ。
ここでは、特に注目すべき3つの成長分野を紹介します。
①医療保険・介護保険
深刻な高齢化が進む日本では、医療保険や介護保険の需要が年々高まっており、それに対応するための対策が進められています。
また、公的な介護保険制度ではまかないきれない部分を補う民間の介護保険の役割も大きくなっており、個人のニーズに応じた柔軟なプランが注目を集めていますよ。
さらに、生活習慣病や認知症などの長期的なケアを必要とするケースが増えており、保障内容の充実や加入のしやすさが今後求められるでしょう。
このように、医療・介護分野の保険は、保険業界の今後の成長を牽引する重要な領域といえます。
②火災保険・地震保険
自然災害が多い日本では、火災保険や地震保険の大切さが改めて見直されており、保険の加入率が増加傾向にあります。
最近は各地で地震が頻繁に起きていることもあって、災害による住宅の被害に備える意識が強まっているからです。
また、豪雨や台風の被害も深刻化しており、補償範囲を広げた保険商品も増加中で、災害のリスクに対する意識の高まりが、今後の市場成長を後押しするでしょう。
③ネット保険・デジタル保険
保険商品は種類が多く、保障内容も複雑なため対面での説明が必要とされてきましたが、テクノロジーの進化によってその必要性が薄れ、ネット保険の分野が急速に成長しています。
スマートフォンやパソコンから簡単に契約できる利便性が若年層を中心に支持されており、AIを活用したリスク分析や保険料の最適化も進んでいますよ。
内容がシンプルで理解しやすくなったことにより、ネット保険市場は今後さらに拡大していくでしょう。
保険業界に就職・転職するためのステップ

「安定した業界でキャリアアップを目指したい」そんな思いから、保険業界で働くことを考える人は少なくありません。
ここでは、保険業界への就職・転職を考えている方がまず最初にやべきことを、4つのステップで紹介します。
①自己分析をして志望動機を明確にする
転職活動において、最初のステップは自己分析です。なぜ保険業界を志望するのか、自分自身で深く理解することが重要ですよ。
志望動機を考える際は「5W1H」のフレームワークに当てはめながら自問することで、自分の考えを整理しやすくなります。
- Why(なぜ保険業界なのか)
- What(自分は何をしたいのか)
- Who(誰に貢献したいのか)
- When(いつからその思いをもったのか)
- Where(どのような職場で働きたいのか)
- How(どうやって実現するのか)
このように問いを立てながら深掘りすると、説得力のある志望動機が作成できますよ。志望理由や自分の強みを効果的にアピールするために、時間をかけて丁寧に取り組みましょう。
自分1人での自己分析に不安がある方は、就活のプロと一緒に自己分析をしてみませんか?あなたらしい長所や強みが見つかり、就活がより楽になりますよ。
②業界や志望企業について学ぶ
自己分析を経て志望動機が明確になったら、次は保険業界や特定の企業についてしっかりと学びましょう。業界の研究を行うことで、業界全体の動向や特色が見えてきます。
特定の企業を研究する際は、その会社ならではのサービスや経営方針、社風などを調べ、「なぜこの会社で働きたいのか」という理由を明確に持つことが重要です。
志望理由が曖昧だと、「他の会社でもよいのでは?」と思われてしまいます。そのため、「この会社でなければ実現できない」と自信を持って言えるポイントを見つけておくことが重要です。
③企業にとって自分の価値観を考える
次に、「自分が企業にどのように貢献できるか」について考えましょう。自己分析で得た情報と、企業が求める人物像を照らし合わせて、共通点やマッチする部分を見つけていきます。
たとえば、アルバイトなどで「お客様との信頼関係を大切にしてきた経験」がある場合、それを活かして「長期的に顧客と向き合う保険営業で力を発揮できる」とアピールできますよ。
自分がどのような姿で活躍しているかを具体的にイメージし、それを志望動機の中に盛り込むことで、より説得力のある内容になるでしょう。
④志望動機や自己PRは「結論ファースト」で組み立てる
志望動機や自己PRを伝えるときは、「PREP法(結論→理由→具体例→結論)」を意識すると、相手に分かりやすく伝えることができます。
たとえば志望動機なら、最初に「私は御社で◯◯を実現したいと考えています」と結論を述べましょう。
その次に、そう思う理由やこれまでの経験などを具体的に伝え、最後にもう一度結論を伝えると話にまとまりが出て、相手に強く印象づけられるでしょう
この伝え方以外はNGというわけではありませんが、PREP法を使えば話の流れが整理され、聞き手に好印象を与えやすくなるのでおすすめです。
保険業界は未経験でもチャンスがある業界

キャリアアップを目指す方にとって、保険業界は大きなチャンスのある業界です。今後さらなる成長が期待されており、入社後に必要な資格や知識を身につけやすい環境も整っています。
また、高収入を目指せる業界でもあるため、キャリアの形成において大きな目標となり、モチベーションの維持にもつながりますよ。
このように、保険業界は未経験からでも挑戦しやすい一方で、多様な資格やスキルが求められる奥が深い業界です。
やりがいを感じながら着実にキャリアアップを目指したい方におすすめの業界と言えるでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。