【例文7選】自己PRで探究心をアピールするポイント・注意点を解説
就活の自己PRでは、どんな風に主張しようか迷うものですよね。
そして中には、「探究心」を自分の強みとして主張したいと考える方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、探究心の意味や就活の自己PRに取り入れる際のポイントなどを解説します。
OK例文とNG例文も紹介しているので、ぜひ自己PR作成の参考にお役立てくださいね。
探究心とは物事の本質を見極め解明しようとする気持ち

探究心とは、一般的には物事の本質を自分が納得するまで調べたり見極めようとする気持ちのことを指します。
好奇心や向上心の強さをイメージさせる言葉であり、自己PRにおいても強調ポイントとして十分に活用可能です。
ビジネスにおいては、課題に対する疑問点を徹底的に追求していく姿勢が役立つためです。
探究心を発揮して問題の本質について理解が深まれば、効果的な解決法やアプローチを導き出すことが期待できるでしょう。
探究心と探求心の違い
探究心について調べるうえでは、非常に似た言葉である「探求心」との違いについて整理することが大切です。
探求心とは、物事に興味を持って追いかけようとする気持ちを意味します。両者の違いは、以下のように整理できるでしょう。
- 探究心:知識を得たい、本質を知りたいとの気持ち
- 探求心:物事を手に入れたいとの気持ち
どちらも何かを得たいという気持ちを表す言葉ですが、上記のようにニュアンスが異なる点を理解し、漢字を間違えないようにしましょう。
探究心の強さが企業へのアピールになる理由3つ

就活で「探究心」を自らの強みにする場合、どんな点が企業に刺さるのかを理解しておくことが大切です。
ここでは、探究心の強さが企業へのアピールになる理由として以下の3点を紹介します。
①1つの課題と納得がいくまで向き合えるため
探究心の強さが企業へのアピールにつながる理由としては、1つの課題に対して納得いくまで向き合う人材だと感じさせられるためです。
課題が分かった際に、その理由や解決方法について深く考え明らかにしていく姿勢や能力は、仕事の現場でも十分に活用できます。
また、困難なことがあっても課題に諦めず取り組む印象も与えられることから、責任感があるとの主張にもつながるでしょう。
②常に自ら進んで勉強できるため
探究心のある人に対して、企業側が「常に自ら進んで勉強できる人材」との印象を持つ可能性もあります。
課題や問題の原因や解決法を理解するためには、基本的に一定の学びが必要です。
また自ら学ぶ姿勢を持っている人材に対しては、仕事に対しても積極的に取り組むとの印象を持たれやすいと言えます。
新卒社員の場合、入社後に担当する仕事はほとんどが初体験のはずです。未体験の業務でも前向きに取り組める姿勢を、「探究心」から強調しましょう。
③物事の本質を見極めようとする姿勢があるため
「探究心」を強調することで、企業側に物事の本質を見極めようとする姿勢を示すことにつながります。
物事の背景やあいまいな物事についてしっかりと考えて真相に迫ろうとする姿勢は、ビジネスにおいて重要です。
分からないことをそのままにしておくと、成長にはなかなかつながりません。
また、本質をとらえることで効果的な解決策や新たなアイデアを思いつきやすくなることから、やはり仕事においては重要な姿勢だと言えるでしょう。
探究心の言い換え表現8選

探究心の言い換え表現としては、以下が考えられます。
・粘り強い ・継続力がある ・忍耐力がある ・行動力がある ・向上心がある ・知的好奇心が強い ・職人気質(かたぎ) ・観察力がある など |
粘り強さや継続力、忍耐力などの表現からは、大変なことまであきらめずに最後までやり抜く姿勢や能力のアピールが可能です。
また行動力や向上心、知的好奇心などの表現からは、新たな物事に対して積極的に取り組み理解しようとする姿がイメージされるでしょう。
探究心を自己PRに取り入れる際には、言い換え表現を把握しておくとより具体的な内容になりやすく、他の就活生との差別化につながるためおすすめです。
探究心をアピールする自己PRの基本構成3段階

ここでは、探究心をアピールする自己PRの基本構成を以下の3ステップに分けてそれぞれ解説します。
①結論(自分の強み)
探究心を印象付けるにはまず、結論である自分の強みを簡潔に伝えます。結論から話を始める姿勢は、ビジネスの基本であるためです。
結論を最初に伝えることで、これからどんな話をするのか相手が把握しやすくなります。
忙しい中でも要点を押さえた報告・説明を分かりやすくするためには、結論ファーストの考え方が欠かせません。
「私の強みは~です。」と、端的に自分の強みを伝えることで自己PRを始めると良いでしょう。
②具体歴(エピソード)
自分の強みを簡単に伝えたら、その根拠となる具体的なエピソードを盛り込みます。
エピソードを伝えることで具体性が増し、探究心を強みとしていることの説得力が増し、自然に他の就活生との差別化を図ることが期待できます。
エピソードの内容は、基本的にどんなものでも問題ありません。アルバイトや学業、部活動など自分らしい経験をチョイスしてみましょう。
③入社後にどう活かすか
自己PRの最後には、自分の強みである探究心を入社後にどのように活かすのか伝えます。
採用担当者が知りたいのは、「その人材を取ることでどんなメリットが自社にあるのか」という点であるためです。
また入社後の展望を伝えることで、自分がイキイキと働いている姿を採用担当者にイメージしてもらうことも期待できます。
「御社(エントリーシートや履歴書の場合は貴社)に入社したら、○○として活躍したい」などと、入社後の展望を伝えるようにしましょう。
探究心をアピールすると受けやすい誤解3つ

ここでは、探究心をアピールすると受けやすい誤解として以下の3点を紹介します。
①柔軟性がない
探究心を強調することで受けやすい誤解としてまず挙げられるのが、柔軟性がないと思われることです。
1つのことを追求してのめりこめることは長所ではありますが、その反面で物事を客観的に見られない、俯瞰的に見られないと思われる可能性もあります。
自分の考えや嗜好に固執してしまい、周囲からの意見をないがしろにしているような印象を与えないように、自己PRでは注意しましょう。
②行動力がない
探究心をアピールする中では、行動力がないと思われるリスクもあります。
自分が納得できるまで調べる・考えることは確かに重要なことですが、その一方で考えすぎて行動が遅れてしまうことも考えられるでしょう。
実際の仕事では、とにかく手を動かしてやるべきことを前に動かしていく姿勢も一定は求められます。
また、1つのことに対して行動せず考えてばかりいるとストレスを抱え込みやすいともとられかねないので、十分な注意が必要です。
③協調性がない
探究心の強さを強調するあまりに、協調性がない人材だと思われないようにも注意が必要です。
自分が気になることだけを追究するあまりに、周囲との協調をないがしろにしてしまうリスクがあると思われる可能性があります。
協調性はどの企業でも重視する大切な資質であり、例え探究心をアピールできても協調性がないと半kん段されれば大きなマイナスになりかねません。
そのため自己PRでは、探究心を発揮しつつ周囲の人々と協力したエピソードを採用できれば理想的でしょう。
自己PRで探究心をアピールするコツ3つ

ここでは、自己PRで探究心をアピールするコツとして以下の3点を紹介します。
①数字を使って期間や成果を具体的に伝える
自己PRで探究心を強調する際には、数字をできるだけ盛り込んで期間や成果を具体的に伝えることが大切です。
具体性が増すことで強みの信ぴょう性が高まり、採用担当者への説得力も高まるためです。
たとえば「大学2年の秋まで、毎日のように頑張った」よりも、「大学1年の4月から大学2年の9月末までは週6日以上取り組んだ」の方が具体的になります。
具体性がないと説得力がないだけでなく「嘘をついている?」と思われる可能性もあるので、可能な範囲で数字を入れてみるようにしましょう。
②入社後に再現できることをアピールする
探究心を盛り込んで自己PRを作成するにあたっては、強みを入社後にも再現できる点をアピールすべきです。
採用担当者はその人材を採用するメリットを知りたがっており、例え強みがあってもそれが入社後に発揮されないと思われれば評価にはつながりません。
探究心のエピソードを考えたら、それが入社後に仕事でも同様に活かせるものなのか十分に注意して見直してみましょう。
③エピソードに協調性も盛り込む
探究心を自己PRでアピールするにあたっては、可能な範囲でエピソードに協調性も示せるものを選ぶことが大切です。
探究心を強調する中では、「自分のことばかりで協調性がない」との印象を与えてしまうリスクが一定あります。
できるだけ周囲と協力したり周囲を巻き込んだりしたエピソードを選択できたら、協調性がないと思われるリスクが減るでしょう。
無理をする必要はありません。もちろん嘘をつかないように、自分の経験の範囲でできる限り探してみてください。
探究心を自己PRするOK例文4パターン

ここでは、探究心を自己PRするOK例文として以下の4パターンを紹介します。
①アルバイト
私の強みは、強い探究心を活かして成果まで粘り強く努力を続けられることです。 私は大学1年の5月より、飲食店でホールのアルバイトをしています。仕事を始めた当初は接客のポイントやホールの動きなどが全く分からず、お客さまからもお叱りの言葉を何度もいただきました。しかし私はお客様やアルバイト先の店長に迷惑をかけたくないことと、「この仕事ができる人とうまくいかない人の違いを理解したい」ととの思いから、先輩社員の働き方を分析することにしました。 その結果、私はお客様に声をかけるタイミングや事務的な仕事をこなす要領などを学び、お客様からもお褒めの言葉をいただけるようになりました。この経験を活かし、入社後は営業職として課題に対して真摯に向かい合って解決していきたいと考えております。 |
上記の例文はアルバイトを題材にして探究心をアピールしたものです。アルバイトのエピソードからは人と関わったものを選びやすく、自己PRにも適しています。
探究心が強いとアピールするだけでなく、どう行動して成果に結びつけたのかまでしっかり説明することが大切です。
②ゼミ
私の強みは、強い探究心を発揮して自分の課題に対して積極的に行動できることです。 私は大学の社会福祉関連のゼミにおいて、国内外の治験制度に関する研究を行っています。あるテーマについて調べようとしたところ新しい文献がなかなかなく、大学の図書館や県立の図書館などをしらみつぶしに歩いて回り、最終的には海外の論文や文献を取り寄せて細かく調査しました。 さらに調査方法についてゼミ担当の教授にも相談し、教授の知人を頼りに厚生労働省の管轄関係者にインタビューさせていただくこともできました。完成した論文については、独自性があって興味深いと教授からもコメントをいただいております。 貴社に入社しても探究心や行動力を発揮し、課題に対して真摯かつ積極的に向き合って成果につなげたいと考えております。 |
ゼミでの活動を自己PRのエピソードにする場合、協調性のなさや独りよがりな雰囲気を感じさせないことが大切です。
また、教授や周囲の人からの評価を入れることで、説得力がある内容に仕上がるでしょう。
③部活
私の長所は、問題に対して粘り強く向き合う探究心です。 私は中学入学より現在まで野球部に所属しており、大学では投手として活動しています。入学当初は好不調の波が激しく、調子が悪いときでも最低限の結果につなげることが大きな課題だったので、私は投球フォームをいちから研究し直し、調子が悪い時の癖やパターンについてもコーチと確認しました。さらにコンディションにも波を作らないように食生活を見直し、スポーツ営業額についても学びました。 その結果調子が悪い日でもチームの敗戦につながるケースが減り、2年時の秋の大会では県大会準優勝に貢献できました。御社に入社しても自らの強みを活かし、営業担当者として粘り強く自分の課題と向き合って業績アップに貢献したいと思います。 |
部活動のエピソードは人と関わるものが多く、「課題→努力→成果」の流れを作りやすいとも考えられます。
ただし自分の好きな分野であるだけに内容が専門的になり過ぎる可能性があるので、分かりやすい表現を心がけましょう。
④インターン
私の強みは、知的好奇心の強さです。 私はIT企業のインターンに参加し、実際に営業の現場に出させていただいた経験があります。インターンが始まった当初の成績は全く振るわず、全体でも下から2番目の成績でした。私は営業ができるようになりたい、営業のノウハウを学びたいとの思いで社員の方に相談し、お客さまの話を丁寧に聞くことやビジネスマナーなどを学び直しました。 さらに自社製品について徹底的に学びつつ営業を続けたところ、最終的には全体2位に成績を収めることができました。御社に入社後も知的好奇心の強さを発揮し、営業担当として御社の売り上げに貢献したいと考えております。 |
インターンでの活動も、もちろん自己PRのエピソードにはふさわしいと考えられます。
「課題→行動→成果」の流れを伝えるだけでなく、入社後にも十分に再現性があることを印象付けるようにしましょう。
探究心を自己PRするNG例文3パターン

ここでは、探究心を自己PRする際に避けたいNG例文として以下の3パターンを紹介します。
①再現性がないと判断される
私は、気になったことはとことん調べないと気が済まない探究心の強さを強みとしています。 私は幼少期より恐竜が好きで、家にあった図鑑に載っている恐竜の名前はすべて覚えて絵にかけるほどでした。大学に入ってからも恐竜研究会に入り、日本全国の博物館を回っては恐竜に対する知識を深めて参りました。御社に入社した後も、持ち前の探究心の強さを活かして与えられた仕事に対してとことん理解を深めていきたいと考えております。 |
探究心の強さをエピソード付きで説明しようとしていますが、残念ながら上記のように自分の活動を羅列するだけでは仕事での再現性を感じられません。
たとえば「博物館と協力して情報発信をして○○の成果につなげた」など、仕事への活かし方を感じさせるようなエピソードが望ましいでしょう。
②柔軟性がないと思われてしまう
私の強みは、成果のためには何でもする探究心の強さです。 私は大学にてサッカーサークルに所属しております。大会での勝利を目標に活動していましたが、メンバーの半数が初心者であることもあり、なかなか試合で勝つことができませんでした。そこで私は練習方法を研究したうえでメンバーに徹底し、反対するメンバーは試合に出さないことで試合に勝利することができました。 御社でもこうした経験を活かし、成果のためには何でもするつもりで頑張りたいと考えております。 |
サークル活動をテーマにすること自体はもちろん問題ありませんが、探究心を強調する際の弊害である柔軟性のなさを感じさせる内容になってしまっています。
練習方法に対してメンバーからの反発を受けた際にどう乗り越えたのか伝え、より柔軟性を感じさせる内容にすることが望ましいでしょう。
③具体的なエピソードが盛り込まれていない
私は少しでも気になることがあると、その他のことを考えられなくなってしまいます。周囲からも「知的好奇心が強い」「夢中になるとそれ以外何も見えなくなる」などとよく言われます。興味のないことに時間を使うことがあまり好きではなく、自分の大切な時間を使うのであれば気になることだけと決めているのです。御社に入社してもこの探究心の強さを活かして、業績アップに貢献したいと考えております。 |
探究心の強さを主張する際には、その根拠として具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。
採用担当者からすると、「どうしてそう言えるの?」「どんな風に熱中するの?」と疑問が絶えないでしょう。
採用担当者の疑問を払しょくするように、具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。
自己PRで探究心をアピールしましょう!

探究心とは物事をとことん調べて真理に近付こうとする姿勢や能力のことであり、就活の自己PRでも十分にアピールポイントになります。
自己PRの構成やポイントを押さえ、探究心の強さを採用担当者に印象付けましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。