実例とともに自由形式の自己PRを紹介!ネタを探す方法から作成のポイントまで
自由形式の自己PRは、自由だからこそ何をするべきか分からないと迷っている方も多いでしょう。
採用担当者に好印象を残せる自己PRの書き方にはいくかのコツがあります。そこで本記事では、実例とともに自由形式の自己PRを行うコツについて紹介します。
また、ネタを探す方法や作成のポイントなども解説していますので、気になる人はぜひ最後までご覧ください。
そもそも自己PRには大まかに2つのパターンがある
そもそも、自己PRには以下の大まかな2つのパターンがあります。
まずは、それぞれの方法を押さえましょう。
①自由記述形式
自由形式記述とは、A4サイズの紙を自由に使って自己PRをする形式です。指定がある場合を除き、自由な表現ができます。
イラストでも文字で表現しても問題ありません。漫画風にすることもでき、何を伝えたいのか考えながら取り組むことで、創造力がより膨らむでしょう。
②動画形式
動画形式とは、動画を撮影して自己PRをする形式です。スマホから手軽に動画を撮れるようになったことで、マスコミ系や商社が採用している方法でもあります。
「1分以内の動画であなたの魅力を伝えてください」「個性のある動画を作ってください」などのように時間を指定されるケースもありますよ。
動画形式は自由形式記述とは異なり、表情や声のトーンで感情を伝えられるのが特徴です。
通常の自己PRとの違い
通常の自己PRと自由形式PRの一番の違いは、表現方法です。通常の自己PRは面接会場で指定され、動きや声のトーンのみでしか差別化を図ることができません。
内容で差別化を図ることもできますが、表現方法が限られていて難しいと感じる方も多いでしょう。
一方の自由形式は自分が伝えやすい方法で魅力をアピールできるため、通常の自己PRよりも周囲との差別化を図りやすいメリットがあります。
企業が自由形式の自己PRを求める5つの理由
以下は、企業が自由形式の自己PRを求める具体的な理由です。
それぞれの理由を見ていきましょう。
①創造力を図るため
多数の志望者の中から採用されるためには、創造力で差別化を図らなければなりません。企業は周りと違う創造力があるかを、自己PRを通じて確認しています。
仕事では問題を解決するためにアイデアが必要になる場面は珍しくありません。そのような中で競合他社との差別化を図り、自社ならではの価値を提供していく必要がありますよ。
②伝える力があるか図るため
自由形式の自己PRでは、伝える力も見ていきます。
自己PRでは自分が伝えたいことを一方的に乗せるよりも、見る側が自分の魅力を把握できているか相手側の立場に立つことが大切です。
いくら優秀でスキルのある人が志望しても、それが伝わるような自己PRでなければ周囲は評価できません。自己PRで求められているのは、仕事でも必要となる伝える力です。
またタイトルやレイアウト、イラストなどを工夫して周囲との差別化を測りましょう。
③学生の専門性を知るため
企業が学生の経歴や専門性も評価対象として確認しています。
自由形式の自己PRにすることで、他の学生にはない創造力の高さやイラストや写真などの専門性がわかるかもしれません。
このような専門性に気づければ、入社後の配置に役立てたり、企業にとって本当に必要な人材を採用できたります。
自己PRは難しいと思われがちですが、自分の魅力を伝えられるチャンスであるため、一緒に働きたいと思われるような内容に仕上げていきましょう。
④人柄を知るため
自己PRからは、人柄も知ることができます。これは、自由であるからこそ好みや特異な表現を選べるためその人の個性が現れるのです。
多くの企業ではスキルよりも人柄を重視しているため、人柄も重要な評価ポイントとなっています。
企業がどのような人を求めているのか、あらかじめ理解しておくことで自己PRを作りやすくなるでしょう。
⑤志望度を図るため
自己PRには、志望度を図る目的もあります。そもそも企業としては、一緒に働く以上自社に興味のある人や、ビジョンに共感できる人を採用したいものです。
どの企業に入っても実現できるようなことであれば、志望意欲は感じられません。
志望意欲の高さをアピールするには、自分のスキルを志望先の企業でどのように活かせるのか、その企業ならではの事業や企業理念に着目することが大切です。
また、入社後の将来像も踏まえるとより熱意が伝わるでしょう。
採用担当者の目に付く自由形式の自己PRのコツ
ここでは、採用担当者の目を惹く自由形式の自己PRのコツを紹介します。具体的なコツは、以下の3つです。
あらかじめコツを押さえて、採用担当者の興味を惹きましょう。
①自分の強みを盛り込む
そもそも自己PRは自分の強みをアピールする場面ですから、積極的に自分の強みを伝えていきましょう。ここで大事なのは、企業にとって一緒に働きたいと思われる人であるかどうかです。
一般的に能力が高くとも、自社が求める人材とは異なっていたり、雰囲気がミスマッチしていたりすれば採用にはなりません。
自己分析や企業研究を重ねて、企業が求めている人物像を理解したうえでマッチするような強みはないか考えてみましょう。
「企業は論理的思考力がある人を求めている」「人柄の良さを第一においている」など、企業がどこに重要視しているのか分かれば、自然と自己PRの内容も定まってくるはずです。
②エピソードを用いて具体的にする
次に、エピソードを用いて具体的にしていきましょう。
例えば「私は創造力が高いです」というよりも「私は〇〇を行っておりそこで創造力を身に着けました。」のほうが具体的で説得力があります。
過去の経験をエピソードとして盛り込んでいきましょう。特に数字や結果を残したエピソードは、聞き手側が話を理解しやすくなります。
数字や具体的なエピソードを用いて説得力を持たせていきましょう。
③分かりやすさを意識する
自由形式はその名の通り自由ですが、最も大事なのはわかりやすさです。自分の魅力を伝えきりたいからといっても、ただ文字を羅列したとしましょう。
しかし、採用担当者側からすれば何を言いたいのか分からず、伝える力がないとマイナスな評価になりってしまいます。複数の魅力よりも1つの魅力にフォーカスし、それに伴うエピソードを交える簡潔な内容にしましょう。
読み手側がいることも考慮するのは、プレゼンテーションの何よりの基本ですよ。
これはNG!避けたい自己PR
以下に当てはまる自己PRは志望意欲が低いと評価されてしまいます。
努力が無駄にならないよう、あらかじめNGな自己PRを見ていきましょう。
①極端にクオリティの低い絵・デザイン
極端にクオリティの低い絵・デザインはマイナス評価です。これらは視覚的で理解しやすい一方で、クオリティによっては適当に行ったのではないかと思われる可能性があります。
そのため、苦手であれば無理に絵やデザインで伝える必要はありません。
どうしてもこだわりたいのであれば、第三者に評価してもらうことをおすすめします。読みにくいところや改善したほうが良いポイントなどを聞きましょう。
②指定のルールを守っていない
指示を無視した自己PRは、ルールを守れない人としてマイナス評価になります。
- 手書きはNG
- フォーマットは〇〇
上記のように、自由形式とはいえルールが設けられていることがあります。
作成した後に気付いて二度手間にならないよう、ルールはないかあらかじめ確認しておきましょう。
③デザインにこだわって自分の良さを伝えられていない
デザインにこだわりすぎて自分の良さを伝えられていないとマイナスな評価につながることもあります。
自己PRはあくまで自分の良さを伝える場所であり、デザインやキャッチコピーは本質ではありません。
自分の長所や魅力を伝えられる内容になっているか確認したうえで、デザインに力を入れましょう。
注力する箇所を間違えると、デザインやキャッチコピーばかりに力が入っていて内容が薄いとなりかねません。
自己PRのネタを探す方法
ここでは、自己PRのネタを探す方法を4つ紹介します。
それぞれの方法を見ていきましょう。
①成功したエピソードを振り返る
最も王道なのが、成功したエピソードから探す方法です。成功体験は記憶に残りやすいため、エピソードとしても盛り込みやすいでしょう。
さらに採用担当者側としても、説得力が増して評価しやすいです。具体的な数値や成果を交えて、成功したエピソードを盛り込んでいきましょう。
②感謝されたこと・褒められたことを振り返る
感謝されたり褒められたりしたことから見つけるのもいいでしょう。人から感謝、褒められている時点でそれは自身の長所と言えますよ。
日本人はついつい謙遜しがちですが、自己PRの場では堂々とアピールしましょう。周囲から褒められた具体的なエピソードを交えれば、説得力も増します。
③続けてきたことを考える
続いては、継続してきたことから探してみましょう。
就活においては能力がある人が評価されると思うかも知れませんが、社会経験がないのであればある意味スキルは平等です。そもそも何かを続けることは一種の才能でもあります。
どのような業界・職種であっても、継続できる力は評価されるでしょう。まずは毎日の散歩や幼い頃から続けている習い事、日々の習慣など小さな継続から振り返ってみてください。
④自分の弱みを強みとして捉える
自分では弱みと思っているところも、視点を変えて見ることで強みとなるかも知れません。
例えば、飽きっぽい性格は言い換えればいろいろなことに興味を持てる性格です。優柔不断であれば、物事を慎重に考えられる人ともいえます。
次々と新しいことに挑戦する業界や、正確性を求められる企業であれば、上記は評価されるでしょう。
このように、自分では弱みと思っているところも視点を変えれば強みになります。視点を変えて自分のことを振り返ってみると、思いがけない強みになるかもしれません。
自由形式の自己PRを作る流れ
自由形式の自己PRを作るのであれば、あらかじめ流れを押さえておきましょう。
具体的な流れは以下の通りです。
作る前に押さえておくことで、二転三転せずにスムーズに取り組めますよ。
①企業が求めている人物像を把握する
まずは、企業が求める人物像を把握しましょう。当然、企業ごとで求めている人物は異なります。
例えば、どんどんチャレンジする人を求めているところもあれば、1つの物事に慎重に取り組む人を評価するところもあり、どこを評価基準とするかは企業によってさまざまです。
A社では評価される要素も、B社ではマイナス評価になるかもしれません。そのような事態をふせぐためには、企業が求めている人物像をあらかじめ把握しておきましょう。
②アピールできる強みを考える
一緒に働きたいと思わせるためには、先ほど把握した企業が求める人物像を踏まえて、自分にそれにマッチするような強みがないか考えてみましょう。
もしも企業が求めるものとマッチするような強みがない場合は、嘘をつく必要はありません。そもそも嘘はマイナス評価になるため、注意してください。
一般的に評価されやすい部分をアピールしていきましょう。反対にアピールしたいものが複数ある場合は、1つに絞ってください。複数あると、聞き手側は話を理解しづらくなってしまいますよ。
③強みを発揮したエピソードを考える
続いては話に具体性を持たせるために、強みを発揮したエピソードを考えてみましょう。
例えば、「私の長所はコミュニケーション能力です」といっても、「なぜそう思ったのか」「具体性に欠ける」と思われてしまいます。
そのようにならないためには、コミュニケーション能力が高いと思ったエピソードを話しましょう。
「私の長所はコミュニケーション能力です。なぜなら〜」と学業やアルバイトなどのエピソードを交えると、具体的になりますよ。
④作成方法を考える
アピールする強みとエピソードを考えた後は、作成方法を考えて行きます。作成方法にはパソコンと手書き、動画などがあります。
自分が得意な方を選ぶことで、より自身の魅力が伝わるようになります。反対に苦手な分野はクオリティによってはマイナスな評価となるため、自分の魅力をより伝えられる方を選ぶのがポイントです。
⑤構成を考える
次に、構成を考えていきます。構成を立てずにとりあえず考えてしまうと、起承転結ができず二転三転する内容になってしまいますよ。
まずは見出しを考えてから、そこにどのような写真を置くのか、どういったデザインにするのかを考えていきましょう。
また、設計図は自己PRの要となる非常に重要なものです。そのため、慎重に考えてください。
全体の流れで迷ったら、周囲の人に確認してみるのがおすすめです。
⑥イラスト・写真を用意する
必要なイラスト・写真を用意していきます。写真は友人や家族に撮ってもらったものを使用しましょう。
イラストの場合は、自分で描いたほうが個性も魅力も伝わります。
写真やイラストは視覚的な情報で最も印象を与えるものであるため、こだわりをもちましょう。自信がない場合はフリー画像で問題ありませんが、できれば作成するのが好ましいです。
⑦構成に沿って作成する
次は、構成に沿って作成をしていきます。構成がしっかりとできていれば、スムーズに考えられるでしょう。
作成途中にこのようにしたほうがいいなどがあれば、そちらを採用しても問題ありません。
ただし、直す箇所が多いと全体を通したときにまとまりのない文章になる可能性があります。その場合は、構成作成から見直してみましょう。
⑧装飾をする
最後は、装飾を行います。
先程のステップで自己PRが一通り仕上がりましたが、全体を見ると「文字数が足りない」「〇〇の部分がイマイチ」というところが出てくるかもしれません。
修正では、そのような箇所を整えていきます。また、手書きで作成する場合はボールペンで書いていると修正できなくなってしまうため、下書きが終わってから本番に挑みましょう。
作成した後は、周りの意見を聞いて自分の魅力を伝えられているか、わかりにくい内容になっているところはないか再度確認してください。
自己PRの文章を自由形式で表現
ここでは、自己PRの文章を自由形式で表現してみましょう。
文章で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
①イラスト
イラストは、絵が得意な人におすすめの表現方法です。
物語と一緒にイラストを描くことで、採用担当者側は物語を理解しやすくなり、より自身の魅力が伝わるようになります。
文字だけでは伝えるのが難しい場合も、イラストが効果的です。
②キャッチコピー
キャッチコピーは、短い文章で明確に伝えられるため、相手の印象に残りやすいメリットがあります。
自己PRでは自分の長所を的確にアピールするためにも、短いキャッチコピーが効果的です。
「長所は納豆のような粘り強さ」「私はマグロのように常に行動しながら考える人間です」
などの例があります。
③図解
イラストやキャッチコピーが苦手な方、プレゼンテーションが得意な人は図解がおすすめです。
図解は話の流れを視覚的に理解でき、大枠を読むだけで何が書かれているか理解できます。
ただし、自分の長所やアピールをただ述べてもあまり魅力は伝わりません。イラストや写真を多用しない分、ユーモアを交えて印象に残るような内容にしましょう。
④写真
写真はイメージを具体的にするのに最適な手段です。
適度に自分の顔写真を使用すれば、表情とともに魅力が伝わり、記憶に残りやすくなります。
フリー画像ではなく、自分の笑顔の写真や内容に合ったものを選ぶのがポイントです。
自由形式の自己PRでは自分が得意とする方法で伝えよう
この記事では、自由形式の自己PRについて紹介しました。自由形式は自由だからこそ、どのようにアピールするべきかわからないと悩む方も多いでしょう。
どの手段であっても自分の魅力を伝えるのは大前提として、自分が得意とする方法で伝えるのがポイントです。
そもそも自分の長所がわからない方は、成功体験や周囲から褒められたエピソードなどから振り返ってみましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。