履歴書で正しい一人称は?就活生が知るべき使い方と注意点
「履歴書での一人称って何を使えばいいんだろう…?」と迷う就活生は意外と多いものです。
書類選考では、内容だけでなく言葉遣いや表現の丁寧さからも社会人としての印象が判断されます。なかでも「一人称」は、相手への敬意や文章のトーンを左右する重要なポイントです。
本記事では、履歴書で使うべき正しい一人称や避けるべき表現、さらに面接やメールでの使い分けまで詳しく解説します。
自信を持って好印象を与えられるよう、ぜひ就活準備の参考にしてみてください。
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履歴書で一人称に悩む就活生は多い

就活の履歴書を書く際、フォーマルな文書に慣れず一人称をどうしていいか迷う人も多いでしょう。些細な言葉遣いが印象を左右する履歴書では、日常で使うものと異なる適切な一人称を用いる必要があります。
ネットや周囲には、「履歴書の一人称は省略しても問題ない」といった意見もあり、戸惑うかもしれません。たしかに場合によっては省略も可能ですが、ほとんどの場合は使用せざるを得ないでしょう。
結論として、履歴書での一人称は適当に済ませず、意識的に選ぶ必要があります。
就活生にとって不安の種になりやすい部分だからこそ、早い段階で基本を押さえておけば安心でしょう。
きちんと準備しておくことで、履歴書を自信を持って提出でき、選考でも落ち着いた気持ちで臨めるはずです。
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履歴書で使う一人称は「私(わたくし)」が基本

履歴書での一人称は、就活における第一印象を決める大切な要素です。特にフォーマルさが求められる就職活動では、誰に対しても違和感を与えず、丁寧に伝わる表現が必要となります。
そのため、履歴書での基本は「私(わたくし)」を選ぶことです。ここでは、なぜ「わたくし」が最適なのかを具体的に整理して解説します。
- 「私(わたくし)」が最もフォーマルであるため
- 男女や年齢を問わず使える一人称であるため
- 履歴書と面接で一貫して使えるため
- 「私(わたし)」よりも丁寧な印象を与えるため
①「私(わたくし)」が最もフォーマルであるため
履歴書は企業に提出する公式文書であり、そこに記す言葉は礼儀や常識を反映します。そのため、一人称にも最もフォーマルな表現がふさわしいのです。
「わたくし」は伝統的に敬意を示す言い方とされ、面接官や人事担当者からも落ち着いた印象を持たれるでしょう。
反対に「僕」や「あたし」は日常会話では自然でも、履歴書に書かれると幼さや軽さを感じさせてしまいます。
特に就活は社会に出る第一歩であるため、誠実さを示せる「わたくし」を使うことが、信頼を得る近道になります。
②男女や年齢を問わず使える一人称であるため
就職活動では、応募する企業や面接官の年齢層や性別はさまざまです。その中で誰にでも違和感なく受け入れられる表現を選ぶことが重要になります。
「わたくし」は性別に依存しない中立的な一人称であるため、男性でも女性でも安心して使用でき、また若手から管理職層まで幅広い年代に受け入れられやすいです。
例えば営業職を志望する場合、社内外で多様な人と接する場面が多くありますが、そうした環境でも「わたくし」であれば問題ありません。
就活生にとって、誰にでも安心して使える一人称を選んでおくことは、余計な不安を減らし本来の自己PRに集中するためにも大切です。
③履歴書と面接で一貫して使えるため
選考では、提出書類と面接での受け答えの内容に矛盾があると不信感を招きかねません。
履歴書で「わたくし」を使い、面接で別の一人称に変えると、「この学生は場面によって態度を変えているのではないか」と思われてしまう可能性があります。
その点「わたくし」であれば、書面でも口頭でも自然に使えるため、一貫性を保つことが可能です。実際、面接官は応募者の発言や書類の言葉遣いを注意深く比較していることが多いです。
就活では「誠実さ」と「安定した印象」が評価につながるため、最初から最後まで統一して使える「わたくし」を選ぶことは、安心して臨むための大切な工夫でしょう。
④「私(わたし)」よりも丁寧な印象を与えるため
同じ「私」という字を使っていても、「わたし」と「わたくし」では伝わる印象が変わります。
「わたし」は日常的な響きがあり、フランクさや柔らかさを感じさせる一方で、履歴書のような場面ではやや軽く受け取られることがあります。
その点「わたくし」は一段階かしこまった表現であり、社会人としての礼儀や真剣さを強調できます。
特に就職活動では限られた時間で好印象を与える必要があるため、細部まで意識した言葉遣いが結果を左右します。
たとえ小さな違いに見えても、第一印象に影響する要素として「わたくし」を使うことが、選考を有利に進めるための工夫になるでしょう。
履歴書で避けたい一人称の使い方

履歴書では一人称の選び方が評価に直結します。普段の会話で自然に使う言葉でも、書類や面接の場では誤解やマイナス印象を与える可能性があるでしょう。
特に「僕」「自分」「あたし」「俺」といった表現はカジュアルすぎたり、場にふさわしくなかったりするため注意が必要です。ここでは、それぞれの一人称がなぜ就活に適さないのかを具体的に解説します。
- 「僕」はカジュアルすぎる印象を与えてしまう
- 「自分」は堅苦しい違和感を与えてしまう
- 「あたし」は軽い印象を与えてしまう
- 「俺」は馴れ馴れしい印象を与えてしまう
①「僕」はカジュアルすぎる印象を与えてしまう
履歴書や面接で「僕」を使うと、親しみやすさは出せても、ビジネスの場にふさわしい格式や丁寧さに欠ける印象を与えてしまいます。
社会人との初対面の場では「礼儀を重んじていないのでは」と捉えられることもあり、真剣度を疑われる危険性もあるでしょう。
特に就職活動では限られた時間で誠実さを示す必要があるため、たった一言で損をしてしまうのはもったいないことです。また、社会に出る前に習得しておきたい基本要素でもあります。
面接官も「僕」と聞くと友人同士の会話を連想し、緊張感が薄れると感じやすいため、評価を下げる要因となりかねません。
誠実さや信頼感を伝えたいのであれば、最も安全で無難な「私(わたくし)」を使うことが適切であり、安心して自分の強みをアピールできる環境を作ることにつながります。
②「自分」は堅苦しい違和感を与えてしまう
「自分」は部活動や体育会系の文化で多用されるため、仲間内では自然に受け入れられます。しかしビジネスの場では独特な響きを持ち、履歴書に書くと必要以上に堅苦しく見えてしまいます。
自己紹介で「自分は〜」と話すと、視点が外向きに感じられ、素直に自分を表現していないように受け止められることもあるでしょう。
結果として「よそよそしい」「柔らかさが足りない」と評価される恐れがあり、学生が意図しない形で印象を悪くしてしまうことがあります。
就活では、相手にどう伝わるかが重要です。誠実で親しみやすい人柄を伝えたいのであれば、あえてクセのある一人称を避け、誰にでも通じる「私」を用いることが安心につながります。
言葉の選び方で自分の魅力を正しく届ける意識を持つことが、結果的に就職活動全体の成功にも結びつくでしょう。
③「あたし」は軽い印象を与えてしまう
女性が日常会話で使うことの多い「あたし」は、フランクさや柔らかさを感じさせます。
しかし、履歴書や面接のような公的な場で使うと、軽さや幼さを連想させてしまい、社会人としての真剣さや、マナーに欠ける印象を与えてしまい、評価を下げかねません。
就活では、年齢や性別を問わず誰からも違和感なく受け入れられる言葉遣いが求められるため、普段の口癖をそのまま持ち込むのはリスクです。
学生にとって自然で親しみやすい表現であっても、社会人の世界では未熟さと判断される可能性が高いでしょう。だからこそ日常の言葉遣いとビジネスの言葉遣いを切り分けることが必要です。
「あたし」を避け、「私」を意識的に使うことによって、自分の人柄を正しく伝え、信頼につなげることができます。小さな言葉の選択が大きな評価につながると理解することが重要です。
④「俺」は馴れ馴れしい印象を与えてしまう
「俺」は男性が日常生活でよく使う一人称ですが、履歴書や面接で用いるのは不適切です。
なぜなら「俺」という言葉は親しみやすさを示す一方で、過度にカジュアルで馴れ馴れしい響きを持ち、社会人の場では礼儀を欠いた表現と受け取られる可能性が高いからです。
就活は自分をアピールする機会ですが、同時に相手への敬意を示す場でもあります。そのため、親しげな表現が本来の強みをかき消し、せっかくの努力を無駄にしてしまうリスクがあるのです。
特に誠実さや信頼性を重視する採用担当者にとっては、「俺」を使う学生は軽率で未熟と映りかねません。
学生のうちに言葉遣いを社会人仕様へ切り替える意識を持つことは、面接を有利に進めるだけでなく、社会に出てからも信頼を得るための基本となるでしょう。
言葉を変えるだけで印象は大きく変わるため、意識的に正しい一人称を選ぶことが欠かせません。
履歴書に一人称を書く際のポイント

履歴書における一人称の使い方は、採用担当者に与える印象を大きく左右します。正しく用いれば文章が読みやすくなり、自分の考えを明確に示せるでしょう。
反対に、誤った使い方をすると幼稚さや自己中心的な印象を与えかねません。ここでは履歴書で一人称を扱う際の注意点を解説します。
- 一人称を必要以上に多用しない
- 一人称を強調部分で効果的に使う
- 文面では漢字で「私」と表記する
- 一人称以外の主語表現を工夫する
- 読みやすさを意識して文章を構成する
①一人称を必要以上に多用しない
履歴書で「私」という一人称を繰り返し使いすぎると、冗長で自己中心的な印象を与えてしまいます。採用担当者は多くの応募書類を読むため、同じ表現が続くと内容よりも違和感が残ってしまいかねません。
特に「私は〜」「私は〜」と毎文書いてしまうと、文章が単調で読みづらくなるのです。最初に一度書いた後は文脈で主語を省略する、あるいは別の表現に置き換える工夫をすると文章がすっきりします。
例えば「アルバイトで売上を改善しました」と書けば「私」がなくても主体は明確です。不要な繰り返しを避けることは、相手の理解を助け、自分の印象を損なわないためにも重要でしょう。
②一人称を強調部分で効果的に使う
一人称は無闇に使うのではなく、自分の主体性や責任感を示したい場面でこそ力を発揮します。
例えば「私が特に力を入れたのは、新人を教育しチームをまとめた経験です」と記載すれば、自分の役割や行動が際立ちます。
逆に成果や状況説明の部分では「売上が伸びました」「大会で結果を残しました」と表現すれば十分伝わります。要所だけに一人称を使うことで文章に抑揚が生まれ、読み手に強い印象を残せるのです。
このようにメリハリを持たせることで、自分の行動を客観的にアピールでき、採用担当者から「主体的に動ける学生」という印象を持ってもらいやすくなるでしょう。
③文面では漢字で「私」と表記する
履歴書では「わたくし」「わたし」と仮名で書くのではなく、必ず漢字で「私」と表記することが基本です。これは公式文書に求められる形式的なルールであり、社会人としての最低限のマナーでもあります。
仮名で書いてしまうと稚拙な印象を与える可能性があり、細部にまで注意を払えない人と思われてしまうかもしれません。また、同じ「私」でも面接時に発音を工夫することで印象は変わります。
「わたくし」と丁寧に言えば誠実で礼儀正しい印象になり、「わたし」と言えば柔らかい雰囲気を持たせられるでしょう。
履歴書と面接で表記と発音を適切に使い分けることは、就活生としての礼儀を示す小さな工夫になります。
④一人称以外の主語表現を工夫する
一人称を減らして文章をすっきりさせるには、主語を名詞に置き換える工夫が効果的です。
「私はサークルでリーダーを務めました」と書く代わりに「サークル活動でリーダーを務めた経験があります」と表現すれば、自己主張が過度にならず自然です。
また「成果」「経験」「役割」などを主語にすることで、文章に客観性が加わり、採用担当者にも内容が理解されやすくなります。
こうした言い換えは文章の単調さを避けるだけでなく、自分の取り組みを冷静に整理して伝える力も示せます。
採用担当者は「自分語りに終始していないか」という点を敏感に見ているため、一人称以外の表現を活用することは信頼感にもつながるでしょう。
⑤読みやすさを意識して文章を構成する
一人称の使用は文章のリズムや読みやすさに直結します。語尾が同じ形で続くと単調になり、読み手が疲れてしまいます。そのため一人称を使うか省略するかを調整して変化をつけると良いでしょう。
例えば「特に力を入れた活動は〜」「成果が現れたのは〜」といった形にすれば、一人称を使わなくても自然な文章になります。
また、主語を工夫することで内容理解もスムーズになり、読み手に配慮した印象を与えられます。履歴書は単に経験を並べる場ではなく、文章を通じて自分の思考力や伝える力を評価される場でもあります。
だからこそ、読みやすさを重視し、採用担当者が最後まで目を通したくなるような構成を意識してください。
履歴書で気をつけるべき一人称以外の言い回し

履歴書では一人称だけでなく、応募先や表現方法に応じた言葉遣いにも注意する必要があります。
特に「御社」「貴社」などの使い分けや、過度な敬語表現を避けることは、読み手に自然で誠実な印象を残すうえで欠かせません。ここでは就活生が知っておきたい具体的なポイントを整理します。
- 「御社」と「貴社」を正しく使い分ける
- 「貴学」や「貴社」など応募先に応じて使う
- 過度な敬語表現を避ける
- 不自然な謙譲語や美化語を使わない
- 履歴書全体で言葉遣いを統一する
①「御社」と「貴社」を正しく使い分ける
「御社」と「貴社」は似た表現ですが、使用する場面が異なります。履歴書やエントリーシートなどの正式な書類では「貴社」と書き、面接など口頭で話すときには「御社」を用いるのが基本でしょう。
この切り分けを理解しているだけで、社会人としての言葉遣いをきちんと身につけていると評価されます。一方で混同すると、「細部に注意を払えない人」という印象を与えかねません。
例えば志望動機に「御社の理念に共感しました」と書いてしまうのは典型的な誤りで、書面であれば「貴社」と書くべきです。
普段から応募書類を提出する前に必ず見直し、場面に応じた表現を使えているか確認することが安心につながるでしょう。
②「貴学」や「貴社」など応募先に応じて使う
応募先によって適切な呼び方を選ぶことは、基本的なマナーの1つです。企業なら「貴社」、大学なら「貴学」、病院なら「貴院」、団体であれば「貴団体」といった具合に相手に合わせる必要があります。
もし大学職員を志望しているのに「貴社」と書いてしまえば、応募先の性質を理解していないと捉えられてしまうでしょう。これは書類を丁寧に確認していないという印象にもつながります。
就活では細かな表現の正確さが信頼感を左右するため、こうした区別を自然にできることが評価を高めるポイントになります。
学生のうちは普段あまり意識しない言葉かもしれませんが、社会人の入り口である就活だからこそ、このような呼び方を正しく使うことが大切です。
応募前に必ず志望先の種類を確認し、適切な表現を使えるよう準備しておくと安心でしょう。
③過度な敬語表現を避ける
丁寧に書こうと意識するあまり、かえって不自然な敬語を使ってしまう学生は少なくありません。例えば「御社様」「貴社様」といった二重敬語は代表的な誤用です。
確かに丁寧に見えるかもしれませんが、実際には正しくない表現であり、面接官や人事担当者には違和感を持たれてしまうでしょう。
就活で求められているのは「いかに誠実に、分かりやすく伝えるか」であり、過剰に飾ることではありません。自然でシンプルな敬語を選んだ方が、むしろ自分の考えや熱意が伝わりやすくなります。
読み手は内容そのものを見たいのであり、言葉遣いの奇抜さではありません。学生の段階では「丁寧さ=敬語を重ねること」と誤解しがちですが、それは落とし穴です。
表現を過剰にしないことが、結果的に自分を正しくアピールする近道になるでしょう。
④不自然な謙譲語や美化語を使わない
謙譲語や美化語は適切に使えば印象を良くしますが、間違った使い方をすると逆に評価を下げる原因になります。
例えば「ご苦労様」は本来目上が目下に使う表現であり、就活で面接官に使うのは失礼にあたります。また「御意志」「御活躍」といった美化語を過剰に使うと、不自然で大げさな文章になってしまうでしょう。
履歴書においては、実際のビジネスシーンで使われる自然な敬語を選ぶことが大切です。特に学生は日常生活で謙譲語を使う機会が少ないため、正しい使い方を理解していないことも多いのが実情です。
だからこそ、履歴書作成前に基本的な敬語の知識を確認しておくことが重要になります。過度な装飾を避け、自然で誠実な言葉を選ぶことが、自分の人物像を正しく伝えるための第一歩でしょう。
⑤履歴書全体で言葉遣いを統一する
履歴書は一つひとつの表現が積み重なって全体の印象を作り出します。そのため、言葉遣いに統一感がないと、たとえ内容が良くても評価を下げてしまう恐れがあります。
例えば「貴社」と「御社」を混在させたり、文末で敬語の形がばらついていたりすると、注意力が足りない人という印象を持たれかねません。
応募書類は単なる情報提供の場ではなく、自分を映す鏡のような存在です。だからこそ一貫性を持たせることが大切なのです。
書き終えたら必ず声に出して読み直し、違和感がないか、表現が統一されているかを確認してください。
細部まで整った文章は、誠実さや丁寧さを効果的に伝える武器になりますし、面接官に「信頼できる人物だ」と思わせるきっかけにもなるでしょう。
面接での一人称の使い方

面接における一人称は、履歴書と同じく第一印象を大きく左右する大切な要素です。履歴書で「私(わたくし)」と記載しても、面接で異なる表現を使うと一貫性がなく、誠実さを疑われる可能性があります。
ここでは就活生が特に注意すべき一人称の使い方を整理し、面接官に信頼されるための具体的なポイントを詳しく解説します。
- 面接でも「私(わたくし)」を基本とする
- 「私(わたし)」はややカジュアルな印象を与える
- 「自分」は誤解を招く可能性がある
①面接でも「私(わたくし)」を基本とする
面接において最も安全で丁寧な一人称は「私(わたくし)」です。理由は、どのような業界や職種でも違和感がなく、相手に敬意を伝えられるからです。
実際に、採用担当者は学生の発言内容だけでなく、言葉遣いや話し方から社会人としての適性を判断します。
「わたくし」を使うと、礼儀正しさや真剣さを自然に示すことができ、評価につながりやすいでしょう。
普段の会話では慣れていない人も多いかもしれませんが、練習を重ねることで滑らかに話せるようになります。
特に第一印象は短時間で決まるため、最初から「私(わたくし)」を意識して使うことが安心感を与える秘訣といえます。
②「私(わたし)」はややカジュアルな印象を与える
「私(わたし)」は日常会話で最も多く使われるため、自然に話せる点ではメリットがあります。
形式的な場でも使えますが、「わたくし」と比べると少し柔らかく、ややカジュアルな印象を与えてしまうでしょう。大手企業や伝統を重んじる業界、公務員試験などでは「わたくし」を選んだ方が安心です。
反対に、ベンチャー企業やカジュアル面接では「わたし」でも問題視されないケースがあります。
ただし、就活では「少しでも丁寧な方を選ぶ」という姿勢が好印象につながるため、迷ったときは「わたくし」を優先すべきでしょう。
志望先の社風や業界の特徴を事前に調べ、自分に合った使い方を判断することが失敗を防ぐポイントです。
③「自分」は誤解を招く可能性がある
学生同士の会話では「自分」という一人称をよく耳にしますが、面接での使用は避けるべきです。「自分」という言葉は、一人称だけでなく相手を指す場合もあり、聞き手にとって曖昧に響くからです。
例えば「自分はチームで努力しました」と述べても、面接官によっては「主体性が弱いのでは」と誤解されることがあります。
また、ビジネスの場では簡潔で分かりやすい言葉が求められるため、曖昧さはマイナスに働きやすいでしょう。誤解を避けるためにも、就活の場では常に「私(わたくし)」を使うのが最適です。
意識して練習をしておけば、緊張していても自然に口から出せるようになります。正しい一人称の選び方が、面接官からの信頼につながる第一歩になるのです。
面接での企業や面接官の呼び方

就活の面接では、敬語や言葉遣いが評価に直結します。特に企業や面接官の呼び方は、学生の礼儀正しさを示す大切な要素です。
呼び方を誤ると、どんなに内容が良くても印象が損なわれることもあります。ここでは、企業や学校、面接官や部署の呼び方の基本を整理し、安心して面接に臨めるように解説します。
- 企業は「御社」と呼ぶのが基本
- 学校は「御校」と表現する
- 面接官には「〇〇様」と敬称をつける
- 部署や役職名を正しく使う
- 会話全体で敬称を統一する
「ビジネスマナーできた気になっていない?」
就活で意外と見られているのが、言葉遣いや挨拶、メールの書き方といった「ビジネスマナー」。自分ではできていると思っていても、間違っていたり、そもそもマナーを知らず、印象が下がっているケースが多いです。
ビジネスマナーに不安がある場合は、これだけ見ればビジネスマナーが網羅できる「ビジネスマナー攻略BOOK」を受け取って、サクッと確認しておきましょう。
①企業は「御社」と呼ぶのが基本
面接の場では、応募先を呼ぶときに「御社」と言うのが正しいとされています。「貴社」も正しい敬語ですが、これは主に文書で使う表現であり、会話ではやや堅苦しく聞こえるでしょう。
そのため、口頭では「御社」と伝えることが自然で、相手に誠意を示せます。例えば「御社の理念に共感しました」と述べれば、しっかりとした敬意を持っている印象を与えられます。
逆に「会社さん」といった表現をしてしまうと、ビジネスの場にふさわしくないと判断されかねません。就活生の中には緊張で言葉が混乱し、無意識に誤った表現をしてしまうこともあります。
日頃から声に出して練習し、履歴書やエントリーシートでは「貴社」、面接では「御社」と切り替える習慣を持っておくと安心です。
言葉遣いを意識的に使い分けられる力は、学生が社会人として求められる基本的な姿勢を示すものになるでしょう。
②学校は「御校」と表現する
志望理由や自己紹介で学校名に触れるときは「御校」と表現するのが適切です。
例えば「御校の教育理念に共鳴し応募いたしました」と述べれば、ただの敬語ではなく、相手への尊重をしっかり示すことができます。
一方で「あなたの大学」や「そちらの学校」といった直接的な言い方をすると、礼儀に欠ける学生だと受け取られる危険があるでしょう。
就活では、細かな言葉遣いひとつで印象が変わります。学生からすると「そんなに気にされるのか」と驚くかもしれませんが、教育機関や研究分野に携わる面接官は表現の正確さを重視する傾向があります。
だからこそ、普段から「御校」と自然に言えるよう準備しておくことが評価アップにつながるのです。
③面接官には「〇〇様」と敬称をつける
面接官を呼ぶ際には、必ず名前や肩書に「様」を付けることが基本です。例えば「人事部の佐藤様」「営業部長の田中様」と表現すると、丁寧さと誠意を伝えられます。
役職だけで呼ぶ「部長」「課長」や、「人事担当」といった呼び方では不十分で、学生としての礼儀を欠いていると判断されかねません。
複数の面接官がいる場合も、それぞれの役職や氏名を正しく理解し、呼び分けることができると「準備ができている学生だ」と好印象を持たれます。
逆に「人事さん」「社長さん」といった呼び方はカジュアルすぎて失礼に聞こえるため、相手の名前や肩書に「様」を付けるのが最も適切です。迷った際は「面接官の皆様」とまとめるのもよいでしょう。
小さな配慮の積み重ねが社会人としての姿勢を表すため、就活生は面接前に呼び方の練習をしておくと安心でしょう。
④部署や役職名を正しく使う
企業の部署や役職名は省略せず、正しく伝えることが重要です。「人事部」「総務部」といった部署名は正確に述べ、「部長」「課長」といった役職も誤りなく呼ぶ必要があります。
例えば「人事部の田中部長様」と表現すれば自然ですが、「人事の方」と省略すると、形式に欠けた印象を持たれてしまいます。
さらに、役職を誤って呼ぶとその場の雰囲気が悪くなるだけでなく、準備不足と見なされる危険もあります。
就活生にとっては緊張の中で名前や役職を間違えやすいので、事前に案内メールや企業の公式サイトでしっかり確認しておくことが大切です。
役職の正確さを意識することで、細部まで配慮できる学生だと評価されます。正しい呼び方は知識や礼儀の証明となり、企業からの信頼を得やすくなるのです。
⑤会話全体で敬称を統一する
面接で最も避けたいのは、呼び方が統一されていないことです。
企業を「御社」と呼んだり「会社」と呼んだり、面接官を「様」と付けたり付けなかったりすると、一貫性に欠けて信頼感が薄れてしまいます。
例えば「御社の業務内容に魅力を感じております」と話した後に「会社の強みは〜」と言い換えてしまうと、面接官に違和感を与えてしまうでしょう。
敬称は一度決めたら最後まで統一することが重要です。就活生の中には、普段の会話の癖で言葉が崩れてしまう人もいますが、練習で改善できます。
模擬面接の段階から意識的に「御社」と言う習慣をつけておけば、本番でも自然に統一できます。言葉遣いに一貫性を持たせることで、相手に誠実さと信頼を感じてもらえるでしょう。
メールでの企業や担当者の呼び方

就活で送るメールは、第一印象を大きく左右する大切な要素です。企業や担当者への呼び方を誤ると、丁寧さに欠ける印象を与えてしまうため注意が必要でしょう。
ここでは、メールの宛名や敬称を正しく使うためのポイントを詳しく解説します。
- 企業名には「貴社」を用いる
- 担当者名には「〇〇様」を使う
- 宛名の敬称を正しく記載する
- 部署宛てには「ご担当者様」と表記する
- 署名や結びの表現に注意する
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①企業名には「貴社」を用いる
企業名を記載するときは「御社」ではなく「貴社」を使うのが基本です。
たとえば「貴社 採用担当者様」と書けば、相手に敬意を示しつつ違和感のない形式になるでしょう。
一方で「株式会社〇〇 様」としてしまうと、会社名に「様」をつける不自然な書き方になり、ビジネスマナーを理解していない印象を持たれかねません。
就活では細部への配慮が評価につながるため、この違いを正しく理解しておくことが大切です。小さな部分だからと軽視せず、正しい言葉遣いを選ぶ姿勢が信頼感を築く第一歩になるでしょう。
②担当者名には「〇〇様」を使う
担当者の氏名が分かっている場合は、必ず「〇〇様」と記載してください。「〇〇さん」や役職名だけではフランクすぎてしまい、場にふさわしくありません。
たとえば「人事部 山田太郎様」とすれば、形式としても正しく、相手への敬意を示せます。
ただし、氏名の漢字や順序を間違えると「自分を正しく調べていない」と見られ、印象が悪くなる可能性があります。
就活生にとっては細かい部分かもしれませんが、実際にはこうしたミスが選考に響くこともあります。
必ず企業の公式サイトや過去のやり取りを確認し、正確に書くよう心がけると安心です。丁寧な準備こそが信頼を積み上げる近道になるでしょう。
③宛名の敬称を正しく記載する
宛名に付ける敬称は「様」が基本であり、「御中」との使い分けを理解することが欠かせません。個人宛ての場合は「様」、部署全体に送る場合は「御中」とするのが正しい使い方です。
たとえば「株式会社〇〇 人事部御中」と書けば、部署全体を対象にしたメールであっても適切に敬意を示せるでしょう。
もしここを誤って「人事部様」と書いてしまうと、違和感がありマナー不足と受け取られる可能性があります。
就活生にとっては小さな区別のように感じるかもしれませんが、社会人の世界では信頼性を判断する基準のひとつになります。
敬称を正しく使えるだけで「基本を理解している学生」と評価されることもあるため、必ず意識してください。
④部署宛てには「ご担当者様」と表記する
担当者の氏名が分からない場合は「ご担当者様」と記載するのが望ましいです。「人事部 ご担当者様」とすれば、誰が読んでも不自然さがなく、相手に配慮している印象を持たれるでしょう。
さらに「採用ご担当者様」と具体的な部署名を加えれば、より丁寧で親切な印象を与えられます。反対に「担当者様」だけでは意味が曖昧で、適切な言葉遣いとはいえません。
就活では、担当者の名前が不明なケースは多いため、この表現を覚えておくと安心です。配属先の人事部や総務部が受け取ることを考えると、適切な表現を使うことがいかに大切か実感できるはずです。
相手に誠意を伝える小さな工夫として取り入れてください。
⑤署名や結びの表現に注意する
本文の最後には署名を必ず記載してください。氏名、大学名、学部学科、電話番号やメールアドレスなどを明記すれば、相手が返信しやすくなります。
また、結びの表現も重要です。「何卒よろしくお願いいたします」「ご確認のほどお願い申し上げます」など、簡潔で丁寧な言葉を選ぶと良いでしょう。
過度に堅苦しい表現よりも、読み手に負担をかけない明瞭な言い回しが望ましいです。署名や結びを整えることで、全体の印象は大きく向上します。
こうした細やかな気配りは「社会人としての基本を理解している」と伝わり、学生の段階から信頼感を持たれる要因になるでしょう。
履歴書の一人称に関するよくある質問

履歴書での一人称の使い方は、多くの就活生が迷う点です。
省略してよいのか、複数人を表す際に「私たち」と書けるのか、また面接でつい「僕」や「あたし」と言ってしまった場合の対応など、不安になりやすい場面は少なくありません。
ここでは、よくある質問に答えていきます。
- 履歴書で一人称を省略してもよいのか?
- 履歴書で複数人を表すときに「私たち」と書いてよいのか?
- 就活で一人称を「僕」「自分」「あたし」と言ってしまったらどうするのか?
①履歴書で一人称を省略してもよいのか?
履歴書では一人称を省略しても問題ありません。履歴書は自分自身の経歴や強みを記載する文書であるため、誰が書いているのかは明らかです。
ただし、志望動機や自己PRなど自分の思いや姿勢を特に強調したい場面では、あえて「私(わたくし)」を用いると文章全体が引き締まり、採用担当者に真剣さや丁寧さが伝わりやすいでしょう。
一方で「俺」や「僕」といった日常的な表現を履歴書に書いてしまうと、どうしても軽い印象や幼さを与えてしまいかねません。
履歴書は第一印象を決定づける大切な書類なので、慎重に言葉を選ぶ必要があります。省略を基本としつつ、効果的に「私(わたくし)」を取り入れることで、誠実さをアピールできるはずです。
②履歴書で複数人を表すときに「私たち」と書いてよいのか?
履歴書はあくまでも個人の能力や経験を伝える書類なので、「私たち」という表現は避けたほうが無難です。
サークルやゼミ、アルバイトなど複数人での活動は多くの学生が経験していますが、採用担当者が知りたいのはその中で「あなたがどう動いたのか」という部分です。
「私たち」と書くと、全体の取り組みは伝わっても、あなた自身の役割や成果が不明確になってしまい「主体性が見えない」「本人の強みがわからない」と評価されてしまう可能性もあります。
チームでの成果を伝えること自体はプラスになりますが、その際は必ず「私は〜を担当しました」「私は〜の役割を果たしました」といった形で自分の立場を明確にしてください。
③就活で一人称を「僕」「自分」「あたし」と言ってしまったらどうするのか?
面接の場で緊張から「僕」や「あたし」といった一人称を口にしてしまうことは、誰にでも起こり得ます。その場合は慌てずに、その後は「私(わたくし)」に切り替えて話を続けるようにしましょう。
面接官は一度の言い間違いを厳しく責めることはなく、むしろ冷静に修正できる姿勢を評価する傾向にあります。重要なのは、その後も一貫してフォーマルな言葉を使い続けられるかどうかです。
逆に、何度も「僕」や「あたし」と繰り返してしまうと、普段の習慣が抜けていないと判断され、印象を下げかねません。普段の日常会話や模擬面接から「私」を使うよう意識して練習しておくと安心です。
また、面接の場では緊張で普段の口癖が出やすいことを自覚し、直前に一人称を意識的に確認するのも効果的でしょう。
万一失敗しても落ち着いて立て直す姿勢を示せば、むしろ柔軟性や冷静さをアピールできるチャンスになるはずです。
履歴書の一人称を正しく使うために意識すべきこと

履歴書で使う一人称は、就活の第一印象を左右する重要な要素です。結論から言えば「私(わたくし)」を基本に統一することが最も無難で、相手に丁寧かつ誠実な印象を与えられます。
その理由は、フォーマルな場にふさわしく、性別や年齢を問わず使えるうえ、履歴書と面接の両方で一貫性を保てるからです。
一方で「僕」「自分」「あたし」「俺」などはカジュアル・堅苦しい・軽い・馴れ馴れしいといった誤解を招くため避けるべきです。
さらに、履歴書では一人称を必要以上に多用せず、要所で効果的に用いる工夫も求められます。迷ったときは「私(わたくし)」に統一し、業界や企業文化を確認することが安心です。
正しい一人称の使い方を意識すれば、履歴書全体の言葉遣いに統一感が生まれ、信頼感のある応募書類につながります。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。