【例文8選】一般事務の志望動機の作成ポイントを解説｜仕事内容やNG例も紹介

「一般事務の志望動機ってどう書けばいいの？」

新卒の就活で人気の高い職種の1つが一般事務です。

安定して働ける点や、幅広い業務を通じて組織を支えるやりがいが魅力ですが、志望動機では他の学生と差をつける工夫が必要になります。

そこで本記事では、一般事務の仕事内容や求められるスキルを整理し、志望動機の考え方から書き方のポイント、さらに例文まで詳しく解説します。

自分らしい志望動機を完成させ、面接で自信を持って伝えられるように準備していきましょう。

一般事務とは

就活で一般事務を目指す学生にとって、まず「一般事務とは何か」を正しく理解することが、志望動機作成の第一歩です。

多くの学生が仕事内容を漠然としか知らず、自分の強みと結びつけにくいと感じるかもしれません。ここでは、一般事務の役割や1日の流れ、他の事務職との違いを整理し、具体的なイメージを持てるように解説します。

1. 一般事務の役割
2. 一般事務の1日の流れ
3. 一般事務と他の事務職の違い

①一般事務の役割

一般事務は、企業や組織の運営を下支えする存在です。主に書類作成やデータ入力、電話や来客対応など幅広い業務を通じて円滑な業務運営を支えます。

特に、正確さとスピードが求められるため、細やかな気配りやタスク管理能力が欠かせません。さらに経理や総務、人事など他部署の補助業務に携わることも多く、社内外との調整役になる場合もあります。

このように業務範囲が多岐にわたるため、志望動機には「組織全体を支える姿勢」や「正確で丁寧な仕事への意欲」を盛り込むと説得力が増すでしょう。

②一般事務の1日の流れ

一般事務の1日は、始業前の準備から始まり、午前中はメールや郵便の確認、データ入力や書類作成などの集中業務が中心です。

午後は電話対応や来客対応、備品管理や会議準備など臨機応変な対応が求められる仕事が多くなります。日によって業務の比重が変わることもありますが、共通して大切なのはスケジュール管理と優先順位づけです。

特に、新卒で入社した場合は、決められた業務を正確に行うだけでなく、周囲の状況を見てサポートに回る姿勢が評価されます。

こうした日々の積み重ねが信頼を築き、志望動機に「日常的に組織を支えたい」という想いを盛り込む根拠になるでしょう。

③一般事務と他の事務職の違い

一般事務は「幅広いサポート業務」が特徴で、営業事務や経理事務など専門分野に特化した事務職と異なり、さまざまな部署を横断的に支える立場にあります。

たとえば、営業事務は営業活動の補助に特化し、経理事務は会計や決算処理に重点を置きますが、一般事務はそれらの部門を横断して全体を調整する役割を担います。

このため、志望動機では「どのような場面でも柔軟に対応できる力」や「幅広い業務を学びたい姿勢」を示すことが効果的です。

自分の強みが幅広さにある場合は、一般事務の特性と結びつけて表現することで採用担当者に具体的なイメージを与えられるでしょう。

一般事務の主な仕事内容

一般事務を志望する学生にとって、実際の仕事内容を把握しておくことは、志望動機の説得力を高めるために欠かせません。ここでは、一般事務の業務を順に解説します。

1. 書類作成・データ入力
2. 電話応対・来客対応
3. 郵便・社内便管理
4. 備品管理・発注業務
5. 会議・イベントサポート
6. 経理・総務などの補助業務

①書類作成・データ入力

書類作成やデータ入力は、一般事務の基本となる業務であり、最も日常的かつ重要な仕事の一つです。

請求書や見積書、社内向けの報告資料など多岐にわたる書類を、正確かつ期限内に仕上げることが求められます。

特に、Excelや専用システムを使ったデータ管理や集計は、スピードと正確性が強く評価されるでしょう。こうした業務を通じて、企業活動の根幹を支える姿勢を示せれば、志望動機にもより説得力が増すはずです。

小さなミスが全体の信頼性を損なうこともあるため、常に丁寧で確実な作業を心がけることが重要になります。

②電話応対・来客対応

電話応対や来客対応は、企業の「顔」としての役割を担う重要な業務であり、第一印象を決める大切な場面です。正確な取り次ぎや感じのよい対応を行うことで、社内外の相手に信頼感や安心感を与えるでしょう。

特に新卒のうちは、声のトーンや言葉遣い、立ち居振る舞いなど基本的なマナーが評価されます。志望動機には「人と接する仕事で組織を支えたい」という想いを盛り込むと効果的です。

毎日の対応が企業全体の印象を左右するため、細やかな気配りや的確な状況判断、迅速な対応力が強く求められます。

③郵便・社内便管理

郵便や社内便の管理は、企業内の情報や物品をスムーズに流通させる重要な業務であり、見えないところで大きな役割を果たしています。

正確な仕分けや迅速な発送手配を行うことで、業務全体の効率化やトラブル防止に貢献できるでしょう。目立ちにくい仕事ですが、滞りなく対応することが社内外からの信頼構築につながります。

志望動機に「縁の下で支える役割を果たしたい」という姿勢を示すと、採用担当者にも誠実さや責任感を伝えられるでしょう。こうした地道な積み重ねが、組織全体の円滑な運営を支える基盤となります。

④備品管理・発注業務

備品管理や発注業務は、事務所環境を整えるために欠かせない仕事であり、チーム全体の快適な働き方を支える重要な役割を担います。

コピー用紙や文房具、消耗品などの在庫状況を常に把握し、必要に応じてタイミングよく発注することが求められるでしょう。

スムーズに業務が進む環境づくりは、組織全体の生産性やコスト削減につながるため、志望動機に「周囲が安心して働ける環境を整えたい」という意識を盛り込むことができます。

コスト意識を持ちながら効率的に管理し、急なニーズにも柔軟に対応できる姿勢が評価されるでしょう。

⑤会議・イベントサポート

会議やイベントのサポート業務は、企業の重要な活動を陰で支える役割を果たし、チーム全体の成果を左右します。

資料の印刷や配布、会議室の予約や準備など、細やかな段取りと時間管理が欠かせません。こうした業務では、事前の準備と当日の柔軟な対応力、突発的な変更に対する判断力が高く評価されるでしょう。

志望動機に「チームの成果を支えることにやりがいを感じる」という気持ちを盛り込むことで、採用担当者に熱意や協調性をしっかり伝えられます。

裏方として全体の流れを把握しサポートすることが、組織の信頼と評価を高めるカギになるでしょう。

⑥経理・総務などの補助業務

経理・総務などの補助業務は、専門部署の業務をサポートしながら、幅広い知識や経験を積める点が大きな特徴です。

経費精算や勤怠管理、入退社手続きなど、企業運営に欠かせない業務に携わり、社内制度や法令に基づく知識を身につけることができます。

こうした経験は、自分のスキルアップやキャリア形成にも直結するため、志望動機に「バックオフィスの知識を深めたい」と盛り込むことも可能です。

正確性や守秘義務の意識を持って取り組むことが重要であり、信頼を得ながら一歩ずつ専門性を高めていく姿勢が評価されるでしょう。

一般事務に求められる資格・スキル

就活で一般事務を目指す学生にとって、必要な資格やスキルを理解しておくことは、志望動機を作成するうえでとても重要です。ここでは、採用担当者が特に重視する要素を、より詳しく解説しています。

1. PCスキル
2. ビジネスマナー
3. コミュニケーション能力
4. スピードと正確性
5. スケジュール・タスク管理能力

①PCスキル

一般事務では、WordやExcel、PowerPointなどのオフィスソフトを活用した資料作成や、データ管理が基本業務の中心となります。

特に、Excel関数やピボットテーブル、データ集計などを使いこなせることは、業務効率の向上につながるため非常に評価されるでしょう。

さらに、MOS（Microsoft Office Specialist）などの資格を取得しておくと、客観的なスキルの証明となり、採用担当者に即戦力として認識されやすくなります。

こうしたスキルを学生時代から身につけておけば、志望動機に具体性を持たせやすくなり、より説得力を増せるはずです。普段からPC操作に慣れ、正確かつスピーディに作業できることをアピールしてください。

②ビジネスマナー

電話応対や来客対応、メール文章の作成など、一般事務は多くの場面で外部の人と接する機会があり、基本的なビジネスマナーを備えていることが大きな強みになります。

敬語の使い方や正しい姿勢、表情、清潔感ある服装なども、採用担当者がしっかり見ているポイントでしょう。こうしたマナーを習得しておくことで、社内外の信頼感を築きやすくなり、業務を円滑に進められます。

志望動機に「円滑なコミュニケーションやサポート力を活かしたい」と伝えることで、誠実さや社会人としての基本姿勢を示せ、好印象につながるでしょう。

事前に練習や研修を受け、実践力を高めておくことも有効です。

③コミュニケーション能力

一般事務は、部署内外の人と調整や連絡を行うことが多く、コミュニケーション能力は欠かせないスキルの一つです。

指示の受け方や報告・連絡・相談などの基本を徹底できる人は、職場で信頼を得やすくなります。さらに、相手の立場を考え、柔軟かつ前向きな対応を行うことも求められるでしょう。

円滑なやり取りができることで、業務全体の効率化やミス防止にもつながります。

志望動機に「チーム全体を支える役割にやりがいを感じる」という内容を加えると、協調性や主体性を示すことができ、より説得力を持たせられるでしょう。

小さな心配りや誠実な姿勢が、大きな信頼につながることを意識してください。

④スピードと正確性

多くの事務業務では、短い時間で正確に処理する能力が評価されています。これは、一般事務において特に重要視されるスキルです。

たとえば、大量のデータ入力や資料作成では、正確性が欠けると後工程に大きな影響を与えかねません。優先順位をつけて効率よく作業するスキルは、どの企業でも重宝されるでしょう。

さらに、スピードだけでなく、見落としのない丁寧な確認作業を習慣づけることもポイントです。

志望動機には「正確で素早い対応を通じて組織に貢献したい」という姿勢を盛り込むことで、責任感や実務力をアピールできます。時間管理や効率化の工夫を、具体例として示すことも効果的です。

⑤スケジュール・タスク管理能力

複数の業務を同時に進める一般事務では、スケジュールやタスクの管理能力が非常に重要であり、評価されるポイントの一つです。

納期を守るために逆算して行動する力や、突発的な仕事にも柔軟に対応する姿勢が求められます。ToDoリストやカレンダーアプリなどを活用し、自分なりの管理方法を持っておくと仕事がスムーズに進むでしょう。

こうした管理能力は業務効率化だけでなく、ストレス軽減にもつながります。

志望動機に「効率的に業務を進めてチームに貢献したい」と書くことで、具体性が増し、採用担当者に計画性や責任感を伝えやすくなるでしょう。先を見越した段取り力も、高く評価されるポイントです。

一般事務に向いている人

就活で一般事務を志望する学生にとって、自分の適性を知ることは志望動機を考えるうえで大切です。ここでは、一般事務に向いている人の特徴を詳しく見ていきましょう。

1. 正確で丁寧な仕事ができる人
2. サポート業務が好きな人
3. 長期的に安定して働きたい人
4. スケジュール管理能力が高い人

①正確で丁寧な仕事ができる人

一般事務では、データ入力や書類作成など、細かく正確な作業が日常的に求められます。

小さなミスが、業務全体や取引先との信頼関係に影響する場合もあるため、正確性を重視できる人に特に向いているでしょう。

作業スピードも大切ですが、丁寧さや確認作業とのバランスを取れることが重要です。また、日々の業務の中でミスを減らす工夫や、改善意識を持って取り組める人は、さらに評価されます。

志望動機には「正確な作業を通じて組織に貢献したい」という姿勢を加えると説得力が増し、責任感の強さも伝えられるでしょう。

②サポート業務が好きな人

一般事務は、組織を支える縁の下の力持ちのような役割を担い、企業全体の円滑な業務運営を支えています。

目立つことよりも、周囲をサポートすることにやりがいを感じ、相手のニーズを先回りして考えられる人に適しているでしょう。

社員や部署全体を助ける姿勢は信頼や評価につながり、結果的にキャリア形成にもプラスになります。さらに、細やかな気配りや柔軟な対応力がある人は、より大きな成果を出せるでしょう。

志望動機に「サポートを通してチームの成果を高めたい」という思いを盛り込むと、採用担当者に具体的なイメージを与えられ、協調性の高さも伝わります。

③長期的に安定して働きたい人

一般事務は、専門性を深めながら長く働ける仕事であり、長期的なキャリア形成を視野に入れている人にとって、非常に適した職種です。

日々の業務の中で知識やスキルを積み重ねることで、部署を超えた業務にも対応できるようになり、自身の成長にもつながります。

安定した環境でコツコツと努力を続けるタイプの人に、特に向いているでしょう。「安定した環境で長く貢献したい」という志望理由は、企業側にも歓迎されやすく、定着率の高さを示せるポイントにもなります。

長期的な視点を持つことで信頼感を与えられ、採用担当者に安心感を与えることも可能です。

④スケジュール管理能力が高い人

一般事務では、複数の業務を同時に進めることが多く、スケジュール管理能力やタスクの優先順位をつける力が欠かせません。

納期を守るために逆算して計画を立てることや、突発的な業務が発生しても柔軟に対応できる力が求められます。自分だけでなくチーム全体の進捗を見渡し、サポートする姿勢も大切です。

また、カレンダーやタスク管理ツールを活用して効率的に進行できる人は、業務の質を高めながら時間を有効に使えます。

志望動機に「効率よく業務を進めてチームを支えたい」という表現を盛り込むと具体性が増し、計画性や実務力の高さをアピールできるでしょう。

一般事務の志望動機を考える3ステップ

就活で一般事務を目指す学生にとって、志望動機をしっかり組み立てることは選考通過の大きなポイントです。ここでは、一般事務の志望動機を考える3つのステップを紹介します。

1. 一般事務の業務内容を理解する
2. 志望理由を過去の経験から整理する
3. 自分の強みを一般事務でどう活かすか考える

①一般事務の業務内容を理解する

志望動機を作る第一歩は、一般事務の仕事内容を正しく理解することです。書類作成やデータ入力、電話応対、備品管理など幅広い業務を把握しておくと、企業がどのような人材を求めているか見えてきます。

さらに、業務の特徴や必要なスキルを知ることで、採用担当者が重視するポイントに沿った志望動機を組み立てやすくなるでしょう。

仕事内容を詳細に把握できれば、自分がどのように貢献できるかを示せます。

理解が不足したまま志望動機を書くと説得力が弱まるので、まずは情報収集を丁寧に行い、企業ごとの違いにも目を向けてください。

②志望理由を過去の経験から整理する

次のステップは、過去の経験をもとに志望理由を整理することです。アルバイトや部活動、ボランティアなどで培った経験から、一般事務に活かせるスキルや姿勢を探してみましょう。

たとえば、正確な作業を続けた経験やチームを支えた経験、期限を守るために計画的に動いた経験などは大きな強みになります。

こうしたエピソードを整理して応募先の仕事内容と結びつけることで、採用担当者に自分の活躍する姿をよりイメージしてもらいやすくなるでしょう。

経験の深掘りを行うことで、志望動機全体に厚みが出て説得力が増します。

③自分の強みを一般事務でどう活かすか考える

最後のステップは、自分の強みを一般事務の仕事にどのように活かせるかを考えることです。

「正確さ」「サポート力」「スケジュール管理能力」など、自分の強みを業務内容に重ねて説明すると説得力が増します。

さらに、その強みを企業の特徴や社風、求める人物像と結びつけることで、志望動機に一貫性が生まれるでしょう。

自分だからこそできる貢献や、今後どのように成長して企業に役立てたいかまで整理することで、より印象的な志望動機に仕上がります。

強みを深く掘り下げて伝える姿勢が、他の応募者との差別化にもつながるはずです。

一般事務の志望動機の基本構成

就活で一般事務を志望する学生にとって、志望動機の基本構成を知っておくことは、短時間で説得力のある文章を作るうえで役立ちます。

ここでは、一般事務の志望動機の基本構成の3つのポイントを紹介します。

1. 志望動機を簡潔に述べる
2. 志望企業を選んだ理由を伝える
3. 自分の強みと資格を活かした貢献内容を提示する

①志望動機を簡潔に述べる

志望動機の冒頭では、まず「なぜ一般事務を希望するのか」を簡潔に示すことが大切です。文章が長くなると主張がぼやけてしまうため、最初に結論を伝えることで読み手に強い印象を残せます。

「組織全体を支える業務にやりがいを感じる」「人をサポートする仕事に魅力を感じる」など、自分の価値観や仕事観を短くまとめて表現すると効果的です。

また、この段階では具体的な業務内容や実績に触れる必要はなく、自分がどのような姿勢で仕事に向き合いたいかを軸に書くと、文章全体の流れがスムーズになります。

②志望企業を選んだ理由を伝える

次に重要なのは「なぜその企業を選んだのか」を説明することです。企業理念や業務内容、社風など、自分が共感した点や魅力を感じた理由を書くと、志望動機全体に説得力が生まれます。

単に「有名だから」「安定しているから」という理由だけでは印象が薄くなるため、企業独自の特徴や強みを取り入れることが差別化のポイントです。

さらに、事前に企業研究をしっかり行い、その結果を志望動機に反映させると、採用担当者に熱意や誠実さを伝えやすくなります。

具体的なエピソードや共感ポイントを盛り込むことで、文章が一層印象的になるでしょう。

③自分の強みと資格を活かした貢献内容を提示する

最後に、自分の強みや資格を踏まえて「どのように企業に貢献できるか」を示しましょう。「正確さ」「コミュニケーション力」「PCスキル」など、具体的なスキルを業務に結びつけて伝えると効果的です。

さらに、資格を持っている場合は、その知識やスキルがどのように役立つのかを添えると説得力が増します。

たとえば、MOSなどの資格があれば、業務効率化や資料作成の質向上にどのように貢献できるか説明すると良いでしょう。

こうすることで、採用担当者に「即戦力として活躍する姿」をより明確にイメージさせることができ、志望動機全体の完成度も高まります。

一般事務の志望動機の書き方ポイント

一般事務の志望動機を書くときは、ただ志望理由を並べるだけでなく、企業が求める人物像や自分の強みをしっかり整理することが大切です。一般事務の志望動機を書く際のポイント4つを紹介します。

1. 企業ごとの求める人物像を把握する
2. 企業研究を活かした差別化ポイントを設定する
3. 自分だけの強みやエピソードを効果的に伝える
4. 将来のキャリアビジョンを企業に合わせて伝える

①企業ごとの求める人物像を把握する

志望動機を書くときは、まず企業が求める人物像を理解することが欠かせません。同じ一般事務でも、会社によって重視するスキルや性格、仕事のスタイルは異なります。

たとえば「正確さ」「柔軟な対応力」「チームワーク」「スピード感」など、求人票や説明会、企業の公式サイトやOB・OG訪問で得た情報をもとに整理すると良いでしょう。

こうした人物像をしっかり把握したうえで、自分の特性や過去の経験を結びつけることで、より具体的かつ説得力のある志望動機に仕上げられます。

特に、企業文化や職場環境との相性を示すことは、採用担当者に「長く活躍できる人材」という印象を与えるきっかけになるはずです。

②企業研究を活かした差別化ポイントを設定する

次に、企業研究を活かして自分だけの差別化ポイントを設定してください。

企業理念や提供するサービス、社風、成長分野などを幅広く調べ、自分がどこに共感したのか、どのスキルや経験が役立つのかを示すと印象が強まります。

どの会社にも当てはまる抽象的な内容ではなく、その企業独自の特徴や課題に触れることで、応募先への熱意や理解度がより伝わるでしょう。

さらに、企業のビジョンやプロジェクトに対して、自分がどんな形で貢献できるかまで踏み込んで書くと、他の学生との差別化が一層明確になります。

③自分だけの強みやエピソードを効果的に伝える

志望動機には、自分ならではの強みや経験を入れることが重要です。学生時代に培ったスキルや経験を、一般事務の業務に結びつけて説明してください。

「データ管理で正確さを鍛えた」「部活動でサポート役を務めた」「アルバイトで多様な人と連携した」など、具体例を挙げることで説得力が増します。

また、自分のエピソードを提示する際には、その経験から得た学びや成長も簡潔に添えると印象が深まるでしょう。

ありきたりな表現にならないよう、自分の経験や強みをあらかじめ整理しておくことで、文章全体の一貫性とインパクトを高められます。

④将来のキャリアビジョンを企業に合わせて伝える

最後に、入社後どのように成長していきたいか、将来のキャリアビジョンを企業に合わせて伝えることが大切です。

長期的にどのようなスキルを身につけ、どのように会社や組織に貢献したいかを明確に示すと、採用担当者に前向きで計画性のある印象を与えられます。

さらに、自分の強みや志向性と企業の将来像やビジョンを重ねることで、志望動機に一貫性が生まれ、他の学生との差別化にもつながるでしょう。

「サポート力をさらに高めてリーダーを支える」「幅広い事務スキルを身につけて組織全体の効率化に貢献する」など、具体的な目標を添えると、より鮮明なキャリアイメージを伝えられます。

【志望理由別】一般事務の志望動機例文8選

一般事務は専門性よりも人柄や姿勢が重視される傾向があるため、志望動機を書く際には自分らしさをどう表現するかが重要です。

そこで、ここからは一般事務職への志望動機例文を、志望理由ごとに分けて紹介します。自分の強みや経験に近い内容を探し、説得力のある志望動機作成のヒントにしてください。

1. 長期的に組織に貢献し続けたい
2. サポート業務を通じて貢献したい
3. コミュニケーション力を活かしたい
4. PCスキルを活かしたい
5. 正確性・几帳面さを活かしたい
6. 企業理念や事業内容に共感した
7. 素早く成長し即戦力を目指したい
8. インターンの経験を活かしたい

さらに今回は、現在も就活生を内定に導いている現役のキャリアアドバイザーが、8つの例文を本気で添削！どんなポイントに注目して書くべきか知りたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

①長期的に組織に貢献し続けたい

【結論】 私は、長期的に組織に貢献しながら、周囲を支える一般事務職を志望します。安定した環境で、縁の下の力持ちとして継続的に業務を支えたいという思いがあります。特に組織全体を見渡しながら、業務の土台を整える役割にやりがいを感じており、事務職として継続的に貢献することに意義を感じています。

添削コメント｜抽象的だった「安定した環境」「縁の下の力持ち」を、企業視点での価値提供を前提とした「業務の土台を整える」「継続的に貢献」と言い換えることで、より主体的な志望動機にしました。

【根拠となるエピソード】 この考えの原点には、大学のゼミ活動での経験があります。私はゼミの運営を担当し、資料作成やスケジュール調整などの裏方業務を一手に引き受けてきました。

添削コメント｜ゼミという身近な環境を通して裏方の業務にやりがいを見出した点が、等身大の説得力を持っており好印象です。経験内容と志望動機の関連も明確で、企業担当者が納得しやすい構成になっています。

【エピソード詳細】 ゼミのメンバーが円滑に活動できるよう、毎週の進捗をまとめた報告書を作成し、教員や学生との連絡調整も行いました。目立つ役割ではありませんが、継続的に取り組むことでメンバーから感謝され、自分の仕事が組織を支える実感を得られました。こうした調整業務を通じて、誰かの作業がスムーズに進むよう支えることに喜びを感じるようになり、自然と縁の下で組織を支える役割に魅力を感じるようになりました。

添削コメント｜元の表現では「感謝された＝やりがい」と自己満足に見える恐れがありました。改善後は、調整業務→やりがい→価値観形成と因果関係を明示し、企業での活躍イメージも想起しやすい構成に仕上げています。

【企業を選んだ理由】 貴社は、社員一人ひとりが長く働ける環境づくりに注力されており、事務職としても腰を据えてスキルを磨けると感じたため志望いたしました。中でも業務改善の取り組みに力を入れている点に魅力を感じました。事務職の一員として日々の業務の正確性を高めながら、より良い仕組みづくりにも関わりたいと考えています。

添削コメント｜抽象的だった「腰を据えてスキルを磨ける」という表現に代えて、企業の特徴（業務改善）と自身の志向（仕組みづくりに関わりたい）を関連づけ、説得力を高めました。

【入社後】 入社後は、日々の業務に真摯に取り組み、長期的に職場を支える存在として貢献していきたいです。業務を確実に遂行することでチーム全体の効率を高め、将来的には後輩指導などを通じて、職場の安定運営にも寄与できる人材を目指します。

添削コメント｜「支える存在」という抽象的な表現から、具体的な行動目標（業務遂行、後輩育成）に言い換えたことで、入社後の成長イメージが明確になりました。企業は「どう活躍するか」が見える志望動機を好みます。

・主体的な姿勢が伝わるように書く ・企業の特徴と自分の志向とのマッチ度を示す ・裏方として支えたいと感じたきっかけを伝える

②サポート業務を通じて貢献したい

【結論】 私は、一般事務として周囲を支えることで、組織全体の円滑な運営に貢献したいと考えています。人の前に立つよりも、サポートに徹することで組織の基盤を支える働きにやりがいを感じています。

添削コメント｜元の文章でも志望理由を簡潔に伝えており良い構成です。添削ではさらに一歩踏み込んで、自身の価値観や仕事への向き合い方を加えることで、「サポート業務を通じて貢献したい」という志望理由をより強調しました。

【根拠となるエピソード】 大学ではサークルでの事務係を担当し、メンバーの活動のサポート役に徹してきました。日々の細かな業務を積極的に引き受け、メンバー全体の行動が円滑に進むよう工夫して行動してきました。

添削コメント｜「サポート役に徹してきました」は抽象的で、エピソードの概要が伝わりにくくなっています。改善後は「積極的に引き受けた」「工夫して行動した」と具体的に言い換えることで、主体性と実行力が伝わる表現にしています。

【エピソード詳細】 具体的には、資料の作成や会議の日程調整、外部サークルとの連絡などを担当しました。目立つ仕事ではありませんが、メンバーから「○○さんがいて助かった」と感謝の言葉をもらった経験から、支える立場の大切さを実感しました。特に、複数のメンバーの予定を調整して効率的に会議を設定した際には、全体の進行がスムーズになり、縁の下から支える役割の価値を実感しました。

添削コメント｜「感謝された」ことがサポート役志望の理由になっており、自己満足的な印象を与えていました。改善後は、どのような行動をしたか（会議調整）と、その結果どう感じたか（支える役割に価値を感じた）という流れを明確にしています。

【企業を選んだ理由】 貴社は多くの社員が連携して業務を進める体制を整えており、事務職の役割が重要視されていると感じました。業務フローにおける情報共有や部署間の連携が活発で、事務職の調整力が業務の質を左右すると知り、魅力を感じました。また、未経験者の育成にも力を入れている点に魅力を感じました。研修制度やOJTなど、未経験者を一人前に育てる仕組みが整っている点にも安心感を持ちました。

添削コメント｜「事務職の役割が重要視されている」「未経験者の育成に力を入れている」といった抽象表現は、どの企業にも当てはまるため評価が下がりがちです。企業の業務特性や制度の具体例を盛り込むことで、「なぜこの企業を選んだか」が説得力をもって伝わるようになります。

【入社後】 入社後は、正確で丁寧な業務を心がけ、部署内外から信頼される存在となれるよう努めてまいります。チーム内の業務進行が円滑に進むよう、依頼の意図や優先順位を的確に把握しながら柔軟に対応できる一般事務を目指してまいります。

添削コメント｜「信頼される存在」は良い目標ですが抽象度が高いため、採用担当者には伝わりにくいことがあります。改善後の文章では、具体的な行動に落とし込むことで、志望者が入社後にどのように行動し貢献するかを明確にしました。

・原体験は曖昧にせず詳細にまとめる ・企業でどうサポートしたいのか明確に示す ・実現可能性の高い「入社後の目標」を提示する

③コミュニケーション力を活かしたい

【結論】 私は、コミュニケーション力を活かして、相手の立場や状況に配慮したコミュニケーションを強みに、周囲と連携を取りながら一般事務として貢献したいと考えています。えています。

添削コメント｜「コミュニケーション力」は抽象的かつ他の就活生と内容が重なりやすいため、より具体的に「相手の立場に配慮したコミュニケーション」という対人スキルとして定義づけました。

【根拠となるエピソード】 大学では学園祭実行委員として活動し、外部業者や他団体との調整業務を通じて、相手に応じた伝え方や丁寧な対応の大切さを学びました。相手の立場や状況を踏まえて伝え方を変える必要性を感じ、話す順序や言葉選びに気を配るようになりました。

添削コメント｜「丁寧な対応の大切さ」は抽象的すぎて伝わりにくいため、「どう伝えたか」「何に気を配ったか」を明文化することで能力の再現性を示す文章に修正しました。

【エピソード詳細】 当日は備品の発注漏れが判明し、急ぎ業者との調整が必要になりましたが、状況を整理し正確に伝えることで迅速に対応してもらうことができました。混乱の中でも、どの備品が不足しているかを一覧にまとめ、必要数・納期・受け取り手順まで整理して伝えたことで、業者側もすぐに動いてくださり、なんとか間に合いました。関係者から「落ち着いて対処してくれて助かった」と感謝され、円滑な運営の裏側を支える喜びを感じました。

添削コメント｜元の表現では「状況を整理した」が漠然としており、実際にどう対応したのかが伝わりづらい印象でした。改善後は行動の具体性が高まり、問題解決力や情報整理力が明確に伝わるようになっています。

【企業を選んだ理由】 貴社はチームでの連携を重視し、事務職も積極的に業務改善に関わっていける点に魅力を感じました。事務職の社員がプロジェクト横断的に会議に参加し、現場の視点から業務改善に貢献している点に惹かれました。サポート役に留まらず、自ら考えて動ける環境に惹かれています。また、事務職であってもアイデアを出して現場に提案できる柔軟な社風に共感しました。

添削コメント｜「業務改善に関われる」「考えて動ける環境」は他社でも使いまわせてしまうため、企業独自の取り組みや文化に基づいた理由を挙げることで、志望度の高さを示しました。

【入社後】 入社後は、正確で丁寧な対応を徹底するとともに、部署間の調整役として信頼される存在になれるよう努めてまいります。また、関係者とのやり取りの中で得た気づきを活かし、業務のスムーズな進行にも積極的に貢献していきたいと考えています。

添削コメント｜元の文でも丁寧な対応を意識する姿勢は伝わりますが、それだけでは受け身な印象になる可能性があります。能動的に「気づきを活かす」「貢献する」姿勢を加えることで、主体性と成長意欲をより明確に伝えています。

・「どう伝え、何に気を配ったか」を明文化する ・志望先ならではの特徴を踏まえて書く ・能動的に貢献する意欲をアピールする

④PCスキルを活かしたい

【結論】 私は、これまでに培ったPCスキルを活かし、一般事務職として組織の円滑な運営に貢献したい正確かつ効率的なデータ管理や資料作成を通じて、業務の生産性向上に貢献したいと考えております。

添削コメント｜「組織の円滑な運営に貢献したい」は抽象的で貢献するイメージが湧きづらいです。修正後は、PCスキルを具体業務と結びつけ、採用担当者が活躍のイメージを持てる内容に仕上げています。

【根拠となるエピソード】 大学のゼミ活動で、資料作成やデータ管理を任される中で、PCスキルの重要性と、それを活かすことで周囲の業務がスムーズになる喜びを実感しました。メンバーの作業負担を軽減し、成果物の質を高めることができる点に魅力を感じました。

添削コメント｜「周囲の業務がスムーズになる喜び」という感情表現を修正し、「メンバーの作業負担を軽減」「成果物の質向上」など具体的な効果に置き換えることで、入社後の実務での貢献も想像しやすいようにしています。

【エピソード詳細】 具体的には、Excelでのアンケート集計やPowerPointでのプレゼン資料の作成を担当し、しました。その際、メンバーの意見を整理して見やすくまとめる工夫を重ねました。表やグラフを用いることで視覚的に分かりやすい資料を作成し、情報の整理と伝達力の向上に努めました。その結果、発表の内容が分かりやすくなったと評価され、資料作成を全体で任されるようになりました。発表後には指導教員から「視認性が高く、論点が明確」との評価を受け、次回以降の発表資料作成も一任されました。

添削コメント｜曖昧な表現の「工夫を重ねた」「評価された」では読み手に詳細が伝わりにくいです。そこで、「見やすくまとめる」際にどう工夫したのか、また「分かりやすい」という評価はどの点を根拠にしているのかを中心に具体化しました。

【企業を選んだ理由】 貴社は未経験の社員に対しても丁寧な研修制度を整えており事務職未経験者でも基礎から実務まで段階的に学べる研修制度を整え、成長を支援する環境があることに魅力を感じ、事務職として必要なスキルを着実に身につけられる環境があると感じたため、志望いたしました。

添削コメント｜「丁寧な研修制度」だけでは他社との差別化が難しいため、改善案では「段階的な育成」「成長を支援する環境」などの具体要素を追加して、企業を選んだ理由の説得力を高めています。

【入社後】 入社後は、正確で効率的な事務作業を通じて、チームのサポート役として信頼される存在を目指しチーム内での情報整理や進行管理の面で頼られる存在となり、業務の効率化にも積極的に取り組んでまいります。自らのPCスキルを活かして業務フローの改善提案にも挑戦してまいります。

添削コメント｜「信頼される存在」「積極的に取り組む」では活躍イメージが浮かびづらく、印象に残りません。そこで、具体的にどんな行動や成果を目指すのかを明示することで、企業側もビジネス視点で評価しやすいよう工夫しています。

・PCスキルを具体的な業務と結びつける ・PCスキルがどのように役立ったのか明確に示す ・入社後のビジョンを行動ベースで伝える

⑤正確性・几帳面さを活かしたい

【結論】 私は、正確さや几帳面さを活かし、周囲から信頼される事務処理において安定した成果を出せる一般事務職として貴社に貢献したいと考えています。

添削コメント｜「周囲から信頼される」は評価基準が曖昧で、企業側には再現性や根拠が伝わりにくい表現です。今回の修正では、一般事務職に求められる「業務上の正確性」と「成果の安定性」に焦点を当て、採用担当者が志望理由を具体的にイメージできるようにしました。

【根拠となるエピソード】 大学時代に、書店でのアルバイトを通じて在庫管理や伝票処理を担当し、細かい作業を正確に進める力を培いました業務の正確性が売上や顧客対応に直結する現場で、慎重かつ正確に作業を進める力を培いました。

添削コメント｜「細かい作業を正確に進める力を培いました」は凡庸な印象を与えがちです。就活生はつい抽象的な表現を使いがちですが、評価されるには「どのような環境で、どうしてその力が養われたのか」と背景を語ることが大切です。ここでは売上や顧客対応といった影響範囲を明示し、説得力を高めています。

【エピソード詳細】 書店では、発注書の作成や伝票の照合作業を任されており、ミスがあると納品や会計に支障が出るため、確認作業を徹底しましたダブルチェックや日付・商品コードの記録ルールを自分で作成し、作業の正確性を高めました。特に、数千冊ある在庫のバーコードを読み取り、数量や棚番号を記録する作業では、正確さと集中力が求められました。日々の積み重ねによって、社員の方からも安心して任せられる存在として評価いただけたことが、私の自信につながりました。その結果、在庫記録のミスをゼロに抑えることができ、担当業務の引き継ぎもスムーズに進められるようになりました。

添削コメント｜元の文章でも正確性を発揮した流れは伝わりますが、客観性や再現性を更に高めるため、修正では「自発的に工夫した具体策」や「数値的・事実的成果」に置き換えました。

【企業を選んだ理由】 貴社はバックオフィスから業務全体を支える体制が整っており、正確な仕事が組織全体の円滑な運営に直結する点に魅力を感じました。また、未経験者にも丁寧な研修制度があることから、安心して成長していけると感じています。業務ごとにマニュアルが整備されている点からも、正確さを重視する企業姿勢がうかがえ、自分の特性が活かせる環境だと感じました。

添削コメント｜「丁寧な研修制度に安心」という表現はテンプレート的で、独自性に欠けます。今回の修正では、事務業務と親和性の高い「マニュアル整備」から企業理解を深めたことをアピールし、企業研究の深さと職種理解の的確さを両立させました。

【入社後】 入社後は、日々の業務に責任感を持ち、常に正確で丁寧な対応を心がけます作業の一つひとつにチェック体制や手順の工夫を取り入れ、品質を担保しながら効率も意識して取り組みたいと考えています。将来的には、チーム全体の業務効率化にも貢献していきたいです。

添削コメント｜「正確で丁寧な対応を心がける」は意気込みとしては悪くありませんが、具体性に欠けるため印象が薄くなります。事務職では「どのように業務を進めるか」の手段が求められます。修正では、自身の工夫と業務改善意識を言語化し、実行力と主体性のある人物像を演出しています。

・正確さを発揮した状況背景を示す ・自分なりにどう工夫したのかを明確に示す ・自分の性格と企業との接点をアピールする

⑥企業理念や事業内容に共感した

【結論】 私は、企業理念に深く共感し、貴社が掲げる「まじめに、こつこつ、人のために」という理念に共感し、誠実な姿勢で人や社会に貢献する貴社の一員として、一般事務という形で支えたいと考えています。

添削コメント｜「企業理念に深く共感し」は抽象的で、どの理念のどの点に共感したのかが不明確です。実際の理念の文言を用い、自分の価値観と重なる点を明示することで、説得力が増し、企業理解の深さも伝わります。

【根拠となるエピソード】 大学時代、地域の清掃ボランティアに参加した経験を通じて、人の役に立つことに喜びを感じるようになり、誰かを支える仕事に関心を持ちました。裏方として組織や人を支える役割に興味を持つようになりました。

添削コメント｜「誰かを支える仕事」は抽象的で、一般事務とのつながりが弱い表現でした。代わりに、裏方で支える価値に気づいたという流れにすることで、事務職との関連性を自然に感じさせ、動機としての納得感を高めています。

【エピソード詳細】 週末に参加していた地域清掃では、直接感謝の言葉をかけられることも多く、目立たない活動でも誰かの助けになっているという実感がありました。その中で、表に出る仕事だけでなく、裏側で支える存在の大切さを学び、その経験から、前に出る仕事だけでなく、誰かの成果を陰で支える役割にもやりがいを感じるようになり、事務職として組織を支える役割に魅力を感じました。

添削コメント｜冗長な説明を避けつつ、経験からの気づきと職種への結びつきを簡潔に表現しています。「誰かの成果を陰で支える」という言葉選びをすることで、事務職の仕事観と合致させ、志望動機との一貫性を保ちました。

【企業を選んだ理由】 貴社の「まじめに、こつこつ、人のために」という理念に、私自身が大切にしてきた価値観が重なり、自然と惹かれました。また、地域に根ざした事業を展開されており、社会貢献性の高い業務を通して自分の想いを実現できると感じたため、志望いたしました。業務の一つひとつが地域や人々に密接に関わっている点に強く共感し、私が目指す「人の役に立てる働き方」と重なると感じたため、志望いたしました。

添削コメント｜「社会貢献性の高い業務」では抽象的すぎて伝わりにくいため、業務と地域・人々とのつながりを明示し、志望者自身の価値観と結びつけました。企業との接点が具体的になるため、独自性と説得力が生まれています。

【入社後】 入社後は、日々の業務を丁寧に積み重ねることで信頼を築き、正確でスムーズな事務対応を心がけます。周囲が安心して業務に集中できるよう、縁の下からしっかり支えていきたいと考えています。特に、チーム全体が円滑に動けるよう、正確な書類管理や報告の徹底など、基本を確実にこなすことを徹底していきたいと考えています。

添削コメント｜「縁の下から支える」は曖昧な比喩に留まりがちです。修正後は事務職としてどんな行動で貢献するかを具体的に述べたことで、実務に直結した成長意欲や適性が企業側に伝わりやすくなっています。

・事務職を志望するまでの流れを明記する ・志望先のどの点に共感しているのか濁さず書く ・自分の価値観と貴社の特徴とのマッチ度を示す

⑦素早く成長し即戦力を目指したい

【結論】 私は、日々の業務を通して変化の多い現場の中でも自ら考えて行動する力を活かしながら素早く成長し、一般事務職として早期に戦力となれるよう努めたいと考えています。

添削コメント｜「日々の業務を通して」は内容が抽象的で印象が弱いため削除し、代わりに“現場での自律的な行動力”という即戦力性を示す具体性ある要素を加えることで、成長意欲と事務職との親和性が明確に伝わる内容に改善しました。

【根拠となるエピソード】 大学時代に所属していた英会話サークルで、運営メンバーとして活動する中、していました。その中で、自ら調べて動く姿勢の大切さを学びました参加者からの問い合わせ対応やスケジュール調整のたびに課題が生じ、自分なりに調べて解決策を見つけることの大切さを実感しました。

添削コメント｜「姿勢を学んだ」という表現は抽象的かつ主観的で、採用側には伝わりにくい傾向があります。改善後は、具体的な課題・行動・学びの流れをセットで示し、企業側が成長の実態を把握しやすくなるよう配慮しました。

【エピソード詳細】 当初は事務連絡や参加者管理などで戸惑うこともありましたが、先輩のやり方を観察したり、他のサークルの運営方法を調べたりしながら改善を重ねました。数か月後には、スケジュール作成や出欠管理の効率化を提案・実施し、周囲から信頼される存在になれたと感じています運営チーム内で業務の効率が上がったと評価され、継続的な仕組みとして取り入れられました。この経験から、分からないことに直面しても自ら学び、着実に成長していく力を身につけることができました。

添削コメント｜「信頼されたと感じた」という主観的な表現を削除し、客観的な成果や周囲の反応に置き換えることで、採用担当が能力の再現性やチーム貢献力を具体的にイメージしやすくなるように調整しています。

【企業を選んだ理由】 その中でも、若手にも積極的に業務を任せ、挑戦の機会を与えている貴社の方針に魅力を感じました新人が主担当として業務改善に取り組む制度や、早期から幅広い業務を経験できる風土に強く惹かれました。成長スピードを重視する環境であれば、自分の意欲を最大限に活かせると考えています。

添削コメント｜「挑戦の機会を与えている」という文言は多くの企業が掲げる抽象表現です。制度や風土といった具体性のある内容に変えることで、応募者の企業理解の深さや、志望理由の納得感が高まりました。

【入社後】 入社後は、一日でも早く業務を理解し、正確かつ丁寧な仕事を心がけることで、周囲から信頼される事務職として貢献してまいります業務の流れやチームの動きを意識しながら、自分にできる工夫を積み重ね、業務の効率化や円滑な連携に貢献してまいります。

添削コメント｜「信頼される」という抽象表現は評価基準が曖昧なため、採用担当が期待する“具体的な行動による成果”に言い換えました。業務改善やチーム連携といった視点を加えることで、事務職の本質により近づいた表現となっています。

・成長するために自分が行った工夫を示す ・学びの背景や行動をセットにして明確に示す ・志望先ならではの特徴に触れる

⑧インターンの経験を活かしたい

【結論】 私は、インターンシップで学んだ事務作業の経験を活かし、円滑な業務運営に組織全体の業務が円滑に進むよう、裏方から支える存在として貢献できる一般事務職として働きたいと考えています。

添削コメント｜「正確で円滑な業務運営に」は曖昧で誰にでも当てはまる表現です。一般事務の役割として「裏方で支える姿勢」を明示したことで、業務理解の深さと職種適性が具体的に伝わるようになりました。

【根拠となるエピソード】 大学3年時に参加した企業の長期インターンで、バックオフィス業務を担当する中で、日々の業務を支える事務の役割に魅力を感じたことがきっかけです社員の方々が安心して業務に集中できるよう、事務が支えていると実感した経験がきっかけです。

添削コメント｜「魅力を感じたことがきっかけ」という表現は主観的すぎて、何に惹かれたかが分かりません。事務職が果たしている役割に気づいたという点に具体性を持たせることで、志望動機としての説得力を高めました。

【エピソード詳細】 主に請求書の発行補助やデータ入力、郵送物の仕分けなどを行っていました。最初は時間がかかっていた作業も、進め方を見直し、チェックリストを活用することで効率と正確性を向上させました作業時間がかかっていた請求書処理では、ミスが起きやすい手順を見直してチェックリストを作成し、作業の抜け漏れを防ぐ工夫をしました。その結果、社員の方々から「助かった」「任せやすい」と声をかけていただけたことが、大きな自信になりました。

添削コメント｜「進め方を見直して効率と正確性を向上させた」では成果を得た背景がぼやけます。そこで、どのような工夫をして改善したのかを示すことで、主体性と実務能力をより具体的に伝える表現に改善しました。

【企業を選んだ理由】 その中でも、貴社は事務職にも幅広い業務を任せ、改善提案なども歓迎されている点に若手のうちから事務職にも主体的な業務改善や提案の機会を与えている点に魅力を感じました。自分の経験を土台に、より大きな役割を担いたいと考えています。

添削コメント｜「幅広い業務」「改善提案を歓迎」は他社でも通用する表現で、貴社を志望する理由としては弱いです。修正後は「若手にも積極的に任せる」という企業特徴に絞ることで、志望動機に具体性と企業理解が加わりました。

【入社後】 入社後は、正確さとスピードを意識した業務対応の中で、事務職として信頼される存在を目指してまいります常に周囲の業務状況を把握し自分にできるサポートを考え、信頼される事務職としてチーム全体を支えてまいります。

添削コメント｜「信頼される存在を目指す」の過程の記述が少なく、どう信頼を得るかが伝わりませんでした。修正後は「業務状況を把握し、自発的にサポートする姿勢」を示すことで、実行力とチーム意識の高さが伝わる表現に改善されています。

・事務職のどの点に惹かれたのか詳細に示す ・業務における再現性を意識して書く ・どのように信頼を得たいのかを明記する

一般事務の志望動機NG例

一般事務の志望動機を書くとき、内容によっては採用担当者に悪い印象を与えることがあります。ここでは、特に避けるべき4つのNG例を挙げて、その理由と注意点を解説しています。

1. 給与や待遇のみを重視する
2. ネガティブな印象を与える
3. 根拠のない自己アピールをしている
4. どの企業でも使える内容になっている

①給与や待遇のみを重視する

給与や待遇だけを志望理由にすると、仕事への関心が薄いと受け取られてしまいます。条件面が重要な場合もありますが、それだけを前面に出すと短期離職の可能性を疑われるでしょう。

仕事内容や成長の機会にも触れ、バランスの取れた動機にすることが望ましいです。

さらに、給与や休日、福利厚生などの条件だけを軸にすると、「自分の成長や貢献よりも待遇を優先している人」と見なされるリスクも高まります。

志望動機を書く際には「企業の業務に興味がある」「組織の成長に貢献したい」という前向きな内容をメインに据え、そのうえで待遇に魅力を感じたことを補足的に伝えるほうが好印象です。

こうした工夫によって、応募先に対して「長く活躍できる人材」というイメージを持たれやすくなるでしょう。

②ネガティブな印象を与える

「前職で嫌なことがあった」「楽そうだから」といったネガティブな理由は、たとえ事実であっても避けてください。採用担当者は、前向きに仕事へ取り組む人材を求めています。

不満が動機でも、応募先で実現したいことに焦点を当て、前向きな表現に言い換えることが重要でしょう。

たとえば「忙しい環境が合わなかった」という表現を「自分のスキルを活かせる安定した環境を求めている」と変えるだけでも印象は大きく変わります。

また、ネガティブな内容をそのまま書くと「困難に直面したときにすぐに離職するのでは」と懸念される可能性も。

そのため、過去の経験を振り返るときは、反省点や改善点を整理し、それを今後どう活かしていくかという形で、ポジティブに置き換えることが大切です。

③根拠のない自己アピールをしている

「私は責任感があります」「コミュニケーション力が高いです」といった根拠のない自己アピールは、説得力に欠けます。これらの強みを示す具体的なエピソードや、実績を挙げることで信頼性が増します。

過去の経験を整理し、数字や成果を添えるとより効果的でしょう。

たとえば「データ入力の精度を上げるためにチェックリストを作成した結果、入力ミスを50％減らした」など、具体的な行動と結果を明示することがポイントです。

こうした裏付けがあれば、採用担当者は「この人なら入社後も同じように成果を出してくれるだろう」とイメージしやすくなります。

特に、新卒の場合は職務経験がないことが多いため、アルバイト、ゼミ、ボランティア、課外活動など身近な経験を掘り下げて根拠を示すことが有効です。

④どの企業でも使える内容になっている

「御社の事務職を志望します」といった汎用的な文章は、熱意が伝わらず印象に残りません。応募する企業ごとに特徴を調べ、その会社ならではの業務や理念に触れながら志望動機を作ることが重要です。

そうすることで、担当者に「自分の会社に興味がある」という気持ちが届きやすくなります。

さらに、どの企業でも使える志望動機は「この人は複数の会社に同じ内容を送っているのでは」と思われ、選考の段階で差別化ができません。

逆に、企業のプロジェクトや独自の取り組み、自分が共感した点など具体的な要素を盛り込むと「この会社で働きたい」という強い意志が伝わります。

応募先の研究を丁寧に行い、その会社の未来像と自分のキャリアビジョンを重ねることで、より印象的で採用担当者の記憶に残る志望動機になるでしょう。

一般事務の志望動機に関するよくある質問

一般事務の志望動機は、多くの就活生にとって悩みどころです。

ここでは、特に多い3つの質問を取り上げ、実践的なヒントを解説します。一般事務の志望動機で悩む方は、参考にしてみてください。

1. 長く働きたいことをアピールするには？
2. 志望動機が思いつかないときの対処法は？
3. 未経験でも一般事務を志望できる？

①長く働きたいことをアピールするには？

長く働きたい意欲を伝えるには、具体的な理由を添えることが大切です。

たとえば「地元企業で腰を据えて働きたい」「事務スキルを長期的に磨きたい」など、自分の生活やキャリアプランと結びつけて説明してください。

単に「長く働きたい」とだけ書くよりも、なぜそう思うのかを具体的にすることで、企業側も安心感を持ちやすくなります。

また、自分がその企業でどのように成長し、どんな貢献をしたいかを描くことで、より信頼性のある志望動機になるでしょう。

入社後のビジョンまで示せれば、長期的に会社と共に歩む意欲を強調でき、採用担当者に前向きな印象を残せるはずです。

②志望動機が思いつかないときの対処法は？

志望動機が浮かばないときは、まず一般事務の業務内容を丁寧に調べ、自分の経験や強みと重なる部分を探してください。アルバイトや学校での活動など、小さな経験でも構いません。

それらを整理することで、自分が何に興味を持ち、どんな貢献ができるかが見えてきます。また、企業理念や職場の特徴に注目すると、動機を深めやすくなるでしょう。

さらに、実際にその企業の説明会やインターンに参加して情報を集めると、自分が働くイメージを明確にでき、志望動機もより具体的に書けるようになります。

これらのプロセスを踏むことで、オリジナリティのある志望動機を構築しやすくるでしょう。

③未経験でも一般事務を志望できる？

未経験でも、一般事務を志望することは可能です。多くの企業は、基本的なパソコン操作やビジネスマナーなど、入社後に身につけられるスキルに期待しています。

志望動機では「未経験ながらも前向きに学びたい」「これまでの経験を活かして新しい環境で貢献したい」といった姿勢を示すと、好印象を与えられるでしょう。努力や成長意欲を伝えることが重要です。

さらに「入社前から資格取得やスキルアップに取り組んでいる」「自分なりの学習計画を立てている」といったアピールを加えると、積極性が伝わり採用担当者に「伸びしろのある人材」と感じてもらえます。

未経験だからこそ学ぶ姿勢や柔軟性を強調することで、プラスの印象を与えられるでしょう。

一般事務の志望動機で自分らしさを伝える方法を知っておこう！

一般事務は、幅広い業務と多様なスキルが求められる職種です。

本記事では仕事内容や必要な資格、向いている人物像、さらに志望動機を考えるステップや基本構成、書き方ポイント、NG例まで総合的に解説しました。

これらを踏まえると、自分の経験や強みを整理し、企業ごとの求める人物像に合わせて志望動機を作成することが大切だと分かります。

具体的な業務理解と自己分析を組み合わせることで、説得力のある志望動機が作れるでしょう。未経験であっても誠実な姿勢と成長意欲を伝えることで、自分らしさを活かした応募が可能になります。