【例文10選】経理事務の志望動機の書き方!未経験からの転職のコツやNG例まで解説
経理の事務職を始めたいけど、どんな志望動機を書けばいいかわからない?
とお悩みの方へ。志望動機で差をつけるポイントが見つからず、戸惑っている人が多いのではないでしょうか?
経理事務は、企業の財務を正確に管理し、ビジネスの透明性を保つ重要な役割を担います。そのため、しっかりとした志望動機が求められます。
本記事では、下記について解説しています。
本記事を読み終わる頃には、自信を持って経理事務の魅力的な志望動機を書けるようになっているでしょう。
経理事務の仕事内容
経理事務は、企業の運営を支える重要な役割を担っています。日々の会計業務や書類の整理、データ入力などを担当し、会社経営の基盤を支える重要な仕事です。
ここでは、経理事務の仕事内容について詳しく説明し、経理職との違いについても解説していきましょう。
①経理事務の仕事内容は会計業務のサポート
経理事務の主な役割は、会社の会計業務のサポートです。
具体的には、請求書の処理、経費精算、取引先との支払い確認、帳簿の管理など、数字に関する業務が多く発生します。
請求書の内容を確認し、正確に支払い処理を行う業務では、ミスがあると企業に大きな損失を与える可能性があります。そのため、細かい作業に対する集中力が求められます。
また、月末や期末には決算のためのデータをまとめる作業もあり、こうした期間は特に忙しくなることが多いこともあるようです。
さらに、社内外の連携も経理事務の重要な業務です。取引先や他の部署との調整が必要となるため、円滑なコミュニケーションスキルも経理事務では求められます。
②経理事務と経理職の違い
経理事務と経理職には共通点がありますが、業務内容が異なる部分も存在します。
経理事務は、基本的に経理職が行う業務をサポートする立場にあり、より日常的な業務を担当します。
一方で、経理職は企業の財務状況を把握し、経営に関わる判断材料を提供する役割を持つことが特徴です。
なお、経理事務はサポート業務がメインですが、業務の正確性や効率性を上げるために、基本的な経理の知識は必要求められます。
経理事務の志望動機を作る5つのポイント
経理事務の志望動機を作る際には、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
ここでは、経理事務の志望動機を作る上で重要な5つのポイントについて解説していきます。
- なぜ「経理事務」なのかを明確にする
- 応募先の企業を選んだ理由も明確にする
- 応募先で求められる人物像を理解し近づける
- 自分の強みや経験で他の候補者と差別化する
- キャリアプランやビジョンで本気度をアピールする
①なぜ「経理事務」なのかを明確にする
まず、経理事務を選んだ理由を明確にしましょう。
というのも、企業側は、志望者が本当に経理事務に適しているか、またその職種にどれほどの熱意を持っているかを重要視しているからです。
ただ「事務職だから」や「安定していそうだから」といった表面的な理由では、企業側に十分な熱意が伝わりません。
例えば、「数字を扱うのが得意で、前職でのデータ管理経験を活かしたい」といった理由を挙げると説得力が増すでしょう。
②応募先の企業を選んだ理由も明確にする
次に、応募先の企業を選んだ理由を明確にしましょう。
なぜなら企業側は、志望者が業界全体を理解し、あえて自社を選んだ理由を強く知りたいと思っているからです。
例えば、「御社は他社に先駆けて最新の経理システムを導入しているので、その環境で自分のスキルを伸ばしたいと感じました」といった具体的な理由を述べると、競合他社との差別化がしっかり伝わります。
③応募先で求められる人物像を理解し近づける
また、応募先が求める人物像を理解し、その人物像に自分を近づけることも大切です。
なぜなら企業は、自社で活躍できる人材に共通するスキルや特性を把握していて、それにマッチした応募者を見つけたいと考えているからです。
例えば、「御社では細かい作業の正確さが求められていると理解しています。私も以前の職場でデータ入力を担当し、常にミスを減らす工夫を行ってきました」といった具体例を挙げると、説得力が増すでしょう。
④自分の強みや経験で他の候補者と差別化する
自分の強みや経験を活かして他の候補者と差別化することも重要なポイントです。
そのため、自分が持っているスキルや経験が、他の候補者とどのように違うのか、どの点で企業にとって価値があるのかを具体的に示すことが求められるでしょう。
例えば、「前職で経費管理の効率化を担当し、手動作業を削減して大幅なコスト削減を実現しました」といった形で実績をアピールすることで、他の応募者にはない具体的な経験をアピールできます。
⑤キャリアプランやビジョンで本気度をアピールする
また、キャリアプランやビジョンを明確に伝えることで、自分がその企業で長期的に貢献したいという本気度をアピールすることも重要です。
採用基準として、応募者がどのように成長し、会社に貢献していくかという点を重視している企業も少なくありません。応募時に自分が持っている明確なキャリアプランをアピールすると良いでしょう。
例えば、「将来的には経理部門のリーダーとして、チームをまとめながら業務改善を推進したいと考えています」といった形で、具体的なキャリアのビジョンを伝えることで、企業に対する熱意を示すことができます。
経理事務の受かる志望動機の例文
経理事務の志望動機を作成する際は、経験者か未経験者かによってアピールポイントが異なります。
以下では、経歴別の志望動機のポイントを具体的な例文ともに解説します。
①経理・経理事務の経験者の転職の場合
経理・経理事務の経験者が転職を考える場合、志望動機には経理職として、これまで培ってきたスキルや経験をどう活かすかをしっかりと示すことが重要です。
なぜなら、企業は、経験者を採用する際は、即戦力として貢献できる人材を求めているからです。
例文1:財務報告と作業効率化の経験を活かして
私はこれまで5年間、経理事務として財務報告の作成や、経費管理システムの導入プロジェクトに従事してきました。 特に、毎月の決算業務において、作業効率の改善を目指し、Excelマクロを活用した自動化を進めたことで、作業時間を大幅に短縮することができました。 御社の業務効率化に向けた取り組みにも貢献できると考えています。 さらに、税務申告に関する知識を深めるため、簿記2級を取得しており、御社の複雑な財務管理においても即戦力として貢献できると確信しております。 |
例文2:債権債務管理とチームワークでの貢献<
前職では、経理部門において主に債権債務管理を担当し、取引先との請求書の照合業務や支払い処理を行っていました。 その中で、チーム内でのコミュニケーションを重視し、トラブル時には他部署と迅速に連携して問題解決に取り組む姿勢を評価されました。 御社でも同様に、チームワークを活かしながら正確な経理処理を進めることで、円滑な業務運営に貢献できると考えております。 また、経理部門のリーダーシップを発揮し、チーム全体の生産性向上に貢献することを目指しています。 |
②未経験で一般事務からの転職の場合
未経験で一般事務から経理事務へ転職を考える場合、志望動機には転職の理由やその業界・職種に対する熱意をしっかりと伝える必要があります。
特に経理事務は一般事務とは異なる専門的なスキルが求められるため、志望動機では「なぜ経理事務を選んだのか」を具体的に述べ、過去の業務経験がどう経理業務に活かせるかを示すと良いでしょう。
例文1:事務作業で培った正確さを活かして
私はこれまで一般事務として、書類の作成やデータ入力、ファイリングといった業務に従事してきました。 これらの業務を通じて、細かい作業への注意力や、ミスを防ぐための確認作業の重要性を学んできました。経理事務は正確さが求められる業務であり、私の経験が活かせると考えています。 また、経理分野でのキャリアを目指すにあたり、日商簿記3級の取得を目指しており、今後さらに知識を深める意欲があります。 御社では、これまでの事務経験を基に、経理業務の正確かつ効率的な進行に貢献できると考えております。 |
例文2:PCスキルを活かし、効率的な業務遂行を目指して
私はこれまで一般事務として、書類の作成やデータ入力、ファイリングといった業務に従事してきました。 これらの業務を通じて、細かい作業への注意力や、ミスを防ぐための確認作業の重要性を学んできました。経理事務は正確さが求められる業務であり、私の経験が活かせると考えています。 また、経理分野でのキャリアを目指すにあたり、日商簿記3級の取得を目指しており、今後さらに知識を深める意欲があります。 御社では、これまでの事務経験を基に、経理業務の正確かつ効率的な進行に貢献できると考えております。 |
③未経験で事務職以外からの転職の場合
未経験で事務職以外の職種から経理事務への転職を考える際には、事務職としての基本的なスキルと、経理業務への適応力の両方をアピールすることが重要です。
というのも、未経験かつ事務職以外の職種からの転職者を採用する際、企業は、まず事務業務を確実にこなせるかを重視し、その上で経理に必要なスキルを学ぶ意欲や適応力をジャッジしているからです。
これまでの経験で培ったPCスキル、コミュニケーション力、データ管理などが事務職にどう活かせるかをアピールし、その適応力が経理業務にも役立つことを伝えると良いでしょう。
例文1:営業職からの転職
前職では営業職として顧客対応や契約管理、資料作成などを担当し、業務全体を円滑に進めるためのコミュニケーション力とPCスキルを磨いてきました。 特に、正確な書類作成やデータ管理は営業活動の基礎となるため、事務職としても十分に活かせると考えています。また、売上管理や見積書の作成では、数字を意識した正確な業務遂行が求められ、これらの経験は経理業務にも通じると感じています。 現在は簿記3級の取得を目指しており、経理事務への転職に向けて知識を深める努力も続けています。御社の事務業務を円滑にサポートしながら、経理部門でも即戦力として貢献したいと考えています。 |
例文2:販売職からの転職
私はこれまで販売職として商品管理や在庫管理、売上データの確認など、日々の業務を正確に進めることに注力してきました。 販売業務では、在庫の管理や売上報告書の作成など、事務的な作業も多く、その中で正確さとスピードを求められる環境で働いてきました。この経験は、経理事務に必要なデータ入力や資料作成、数値管理にも応用できると感じています。 また、PCスキルも高めており、特にExcelを使ったデータ管理に自信があります。現在、簿記資格取得に向けて勉強中であり、御社の経理事務をサポートしながら、自分自身も成長していきたいと考えています。 |
経理事務の志望動機のよくあるNG例文
経理事務の志望動機を書く際、内容次第では企業に悪い印象を与えてしまいます。
特に、仕事に対する理解不足や、具体性の欠如、企業への特別な思いがない場合は注意が必要でしょう。
以下では、経理事務の志望動機でよく見られるNG例文とその問題点を紹介し、避けるべき注意点を解説します。
①そもそも経理事務の仕事を理解していない
私は以前から事務職に興味があり、経理事務も事務職の1つなので応募しました。 特に経理事務の経験はありませんが、事務作業は得意ですし、細かい作業も苦になりません。経理事務は書類を整理する仕事だと思っており、自分に合っていると感じています。 |
上記例文のNGポイントは、まず経理事務の仕事内容を正確に理解していないことが挙げられます。
経理事務は単なる書類整理だけではなく、会社の財務管理や会計業務の一部も担う重要な仕事です。
この応募者のように仕事内容を誤解したまま応募すると、企業側には「この仕事の本質を理解していない」と判断される可能性が高くなるでしょう。
また、「事務職だから得意」という曖昧な表現では、具体的に何ができるのかが伝わらず、他の候補者との差別化が難しくなります。
②応募先の企業でなければならない理由がない
私は以前から経理事務に興味があり、どの企業でも経理事務の仕事は似ていると考えています。 貴社も経理事務の求人を出していたので、応募させていただきました。どの業界でも問題なく対応できると考えているため、経理事務の経験を積みたいと思っています。 |
上記例文のNGポイントは、応募先の企業である具体的な理由がまったく記載されていない点です。
「どの企業でも良い」という表現は、応募者が特定の企業に対する興味や理解が不足していると捉えられてしまいます。
具体的に「なぜこの企業を選んだのか」をしっかり伝えなければなりません。
③具体性に欠けていて熱意や強みが伝わらない
私は経理事務の仕事に興味があり、貴社で働きたいと考えています。経理の仕事は責任感が重要だと思っており、自分にもその責任感があります。今後はさらにスキルを磨いて、貴社に貢献できるよう頑張ります。 |
上位例文のNGポイントは、具体性に欠けており、熱意や自分の強みが明確に伝わっていないことです。
「責任感がある」「スキルを磨く」といった表現は抽象的で、具体的にどのようなスキルを持っているのか、どのように貢献できるのかが不明瞭となっています。
企業側は、応募者がどんな経験や能力を持っているのかを知りたいので、具体的なエピソードや実績を示すことが重要なポイントとなるでしょう。
④給料や待遇ばかりを理由にしている
経理事務の仕事は安定していて、貴社は給料や福利厚生が充実していると聞いたため、応募しました。自分にとって良い待遇があることは大切だと思っているので、貴社で働きたいと考えています。 |
上記例文のNGポイントは、給料や待遇といった条件面だけを理由にしている点です。
企業は、自社に興味を持ってくれた人材や、会社に貢献する意欲を持っている人を採用したいと考えています。
しかし、このように待遇面ばかりを強調してしまうと、応募者が会社のビジョンや業務内容に興味を持っているかどうかが伝わらず、「ただ条件が良いから応募した」と思われるでしょう。
経理事務に求められる適性やスキル
経理事務の仕事では、専門的なスキルや適性が重要視されます。
以下では、経理事務に必要とされる具体的なスキルや適性について詳しく解説します。
①ミスなく正確に仕事ができる
経理事務の仕事では、正確さが非常に重要です。
というもの、経理事務が毎日扱うデータや書類には、お金や数字が関わっており、少しのミスでも会社全体の信頼に関わる問題に発展する可能性があります。
そのため、細かい作業を慎重にこなす力が求められます。また、日常的にチェックや確認作業が発生するため、集中力を保つことも大切です。
経理事務として活躍するためには、計算ミスや入力ミスを防ぐための工夫や、自分なりのルールを作り、正確に作業を進める習慣を身につけることが必要となるでしょう。
②エクセルなどのPCスキルがある
経理事務の業務では、エクセルをはじめとしたPCスキルが重要な役割を果たします。
なぜなら、経理業務は大量のデータを効率よく処理し、正確な集計や報告を行う必要があるからです。
また、経理では多くの情報を整理して迅速に処理することが求められ、PCスキルがあることで業務全体のスピードと正確さを大幅に向上できます。
③経理・会計の基礎知識をもっている
経理事務の業務では、経理・会計の基礎知識が欠かせません。
なぜなら、経理事務は単にデータを処理するのではなく、仕訳や帳簿の作成、決算処理など、企業の財務管理に直結する業務を正確にこなす必要があるからです。
これらの業務では、取引内容を理解して正しく仕訳を行い、決算や税務関連の処理を適切に進めるために、経理・会計の知識が不可欠です。
④円滑にコミュニケーションができる
経理事務では、円滑なコミュニケーション能力も求められます。
なぜなら、経理の仕事では他の部署との連携や取引先とのやり取りが頻繁に発生するため、正確な情報の共有や調整が必要だからです。
例えば、他部署からの支出報告や請求書の処理を確認する際、細かい内容を明確に把握してコミュニケーションを取らなければ、ミスやトラブルが生じる可能性があります。
さらに、上司や経営陣に財務報告を行う場面でも、数字の裏付けをわかりやすく説明する力が求められるため、丁寧かつ明確なコミュニケーションが不可欠となるでしょう。
⑤機密情報を適切に管理できる
経理事務の業務では、機密情報を適切に管理することも求められます。
なぜなら、経理業務では財務データや従業給与情報、取引先との契約内容など、極めて重要な情報を扱うため、これらのデータが漏洩すると企業の信頼や経営に大きな影響を及ぼすケースも少なくないからです。
さらに、情報漏洩は法的な問題に発展し、企業にとって大きなリスクとなります。
そのため、セキュリティ対策を徹底し、情報を正確に管理する能力が必要です。
具体的には、アクセス権の管理、パスワードの厳重な管理、紙の書類の適切な処理などを徹底することが求められるでしょう。
経理事務の志望動機がないときの対処法
経理事務への志望動機がなかなか思い浮かばない場合、焦らずにいくつかの方法を試してみることが大切です。
以下では、志望動機がないときの具体的な対処法を解説します。
①自己分析で経理事務に興味を持った理由を再確認する
志望動機が浮かばない場合、まずは自己分析を行い、なぜ経理事務に興味を持ったのかを再確認することが大切です。
なぜなら、自己分析を通じて、自分の過去の経験や強みが経理事務にどう関連しているかを見つけ出すことで、志望動機が自然に見えてくるからです。
たとえば、数字に強い、細かい作業が得意、慎重に仕事を進められるといった特性が、経理事務に活かせると気づくかもしれません。
このように再度自己分析を行うことで、自分自身が経理事務に向いている理由をはっきりさせ、自信を持って志望理由を伝えられるようになります。
②OBOGや社員訪問で実際の働き方ややりがいを知る
志望動機がなかなか思い浮かばない場合は、OBOGや社員訪問を通じて、実際に経理事務の仕事をしている人達から話を聞くことも有効な手段です。
なぜなら、実際に現場で働く人の生の声を聞くことで、経理事務の業務内容ややりがいについて深く理解できるからです。
また、そこで感じた魅力や、自分が共感した点を志望動機に反映させることで、説得力のある内容に仕上げられるでしょう。
志望動機の書き方はパート・アルバイトと正社員で変わる?
結論として、パート・アルバイトと正社員であっても、志望動機の基本的な書き方は変わりません。
どちらの場合でも、なぜその職種を選んだのか、どのように貢献できるのか、将来のビジョンを明確に伝えることが重要です。
なぜなら、企業はどの勤務形態のひとを採用する場合でも、共通して「仕事に対する意欲」や「自分の強みをどう活かせるか」を重視するためです。
どちらの場合でも、応募先企業が求めている人物像にマッチする点をしっかり伝えることが志望動機のポイントです。
経理事務の志望動機のポイントは3つ
今回は、経理事務の志望動機の書き方について詳しく説明しました。以下の3つのポイントを押さえて、具体的な志望動機を作成しましょう。
- 経理事務の業務内容と役割を理解し、具体的に説明できるようになる
- 自分の強みを経理事務にどう活かせるかをアピールする
- 企業の求める人物像に合致することを伝え、応募先の企業に貢献できることを明確に示す
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。