「働きたくない」と考えている就活生へ|原因やリスク・対処法まで解説
就活生の中には、働く意欲が湧かず、就活を続けるのが辛いと感じる人もいるでしょう。しかし、就職しないと様々なリスクが伴います。
本記事では、働きたくないと考えてしまう原因・リスク・対処法などを細かく解説します。まだ働いた経験のない学生にとって、働くことに不安を抱くのは当然です。就職以外の選択肢も紹介するので、ぜひ最後まで読んでください。
記事の監修者
鈴木
新卒で大手金融機関に入社したが、成長のスピードの遅さと、年功序列に懸念を抱き転職を決意。 転職する際、スピードの速さと裁量が持てるという2軸で転職活動をし、シーマインドキャリアに入社。 入社後、キャリアアドバイザーとして年間1000人以上の学生の就活相談をし、実績No.1を獲得。
「働きたくない」と思ってしまう原因4つ
ではまず、どうして働きたくないのか、原因を4つ解説します。
①就活が必要なのか疑問に思うから
就活をする必要があると一般的には言われていますが、本当の理由が分からずにいる学生も多いのではないでしょうか。「就職しなくても生活は何とかなるだろう」と考えている人もいるかもしれません。しかし、それは短期的な視点に過ぎません。
就職しないと、社会的な信用を失ったり、安定した収入が得られなかったりと、長期的には大きなデメリットがあります。将来的に独立して事業を立ち上げるなら、その前に会社員として社会経験を積んでおくべきです。
就活を通して、社会における自分の役割や責任について深く考え、理解を深めることが何より大切なのです。単に就職するだけでなく、その意義や重要性を自覚することが、将来を左右する大きな一歩になるはずですよ。
➁働くのは大変なことだから
就活生の中には、働くことの大変さを想像し、つらそうだと感じて就職を不安に考える人もいます。
確かに、社会人になれば人間関係が複雑になる可能性があり、残業や通勤の負担も少なくありません。しかし、働く環境は様々で、自分に合った職場を選べます。
つらい環境と思い込まず、各企業の実情を知り、働きやすい職場を探しましょう。就活を通じて、幅広い選択肢の中から自分に適した仕事を見つけられるはずです。
働くことの大変さは理解しつつも、ポジティブに捉え直せば、新たな可能性が開かれますよ。
③やりたいことが無いから
就職活動を進める上で、自分のやりたいことが定まっていないと方向性を失いがちで、モチベーションも維持しづらくなります。
そうならないためには、まず自己分析を行い、自分の強みや関心事を把握することが欠かせません。様々な企業の説明会にも積極的に参加し、業界の実情に触れながら自身の興味関心を持ちましょう。
自分に合った進路を見つけるには、行動を起こし、多くの情報を集めることが何より大切です。受け身の姿勢ではなく、積極的に行動する習慣を身につけることで、必ずやりたいことが見つかりますよ。
④就職以外に目指したいことがあるから
就職活動に前向きでない理由の一つに、「仕事以外に情熱を注ぎたいことがある」ということがあげられます。確かに、将来的な夢や目標のためならば、就職活動は重要じゃないと思えるかもしれません。
しかし、夢を実現するには経済的な基盤や社会経験が不可欠な場合が多いのです。就職して会社員としてのキャリアを積むことで、夢の実現に必要な資金やスキルを身につけられるのです。
つまり、一見無関係に見える就職活動も、実は夢の実現に向けた大切な一歩となり得ます。短期的な感情ではなく、長期的な視点から自身のキャリアプランを立てることが肝心なのです。
働かない選択肢を選ぶと生じる3つのリスク
続いて、働かない選択肢を選ぶと生じる3つのリスクについて紹介します。
①一度しかない「新卒カード」を失う
就職活動をしないと、新卒として就職できるチャンスを逃してしまう可能性があります。新卒時の就職は一生に一度きりの機会なのです。
新卒採用では企業は学生の将来性や人柄を重視することが多く、未経験者でも様々な職種に挑戦できるメリットがあります。しかし新卒時を逃してしまうと、その後に同じ条件で就職するのは容易ではありません。
既卒者や第二新卒の場合、経歴や実績を重視される傾向にあり、選択の幅が狭まってしまいます。新卒時の就職は、自分の可能性を最大限に発揮できる絶好の機会なのです。
未経験のまま様々な仕事・業界にチャレンジできる機会はなかなかありません。チャンスを無駄にしないよう、真剣に考えましょう。
➁社会の常識やビジネスマナーを学べない
就職活動を放棄してしまうと、社会人として必要な基本的な常識やビジネスマナーを身につける機会を逃してしまう恐れがあります。これは今後、仕事を続けていく上で大きな障害になるかもしれません。
確かに就職活動は大変な面もありますが、その過程で社会人としての基礎力を養うことができるメリットも多々あります。ビジネスマナーや面接のスキル、職場でのルールなど、実践を通して着実に力をつけていけるのです。
特に新卒入社の場合、企業は一から教育を行うため、しっかりと基礎を学べる機会に恵まれていますよ。
③収入が安定しない
就職をしないと、安定した経済的な基盤を持てません。安定した収入こそが、生活を安定させる大前提となるのです。
正社員として働けば、一定の収入が見込めるだけでなく、社会保険や福利厚生制度の恩恵を受けられます。一方、働かないか非正規雇用であれば、収入が不安定になり、将来設計も立てづらくなってしまいます。
当面の生活が何とかできたとしても、いずれは収入源を確保する必要に迫られることでしょう。そのため、就職による経済的基盤の確立が重要なのです。
特に長期的な視点に立てば、経済的自立や老後の備えは、誰もが直面する大きな課題。生活の安定を得るためにも、就職は欠かせない第一歩なのです。
「働きたくない」と考えたまま就活していいの?
ここでは、「働きたくない」と考えている就活生がそのまま就活を進めた際に生じるリスクを紹介します。
①面接官にバレてしまう
就活生の中には「働きたくない」と本音で思っている人もいるかもしれません。しかし、そうした気持ちは意識していなくても、態度や言葉から面接官に伝わってしまう可能性があります。
面接官は長年の経験から、就活生の本音を見抜く力を身に付けています。たとえ能力が高くても、働く意欲が感じられなければ評価は低くなりがちです。結果として、内定を手にする確率も下がってしまうのです。
面接では常に最善を尽くし、自分の思いを正直に伝えることが何より大切。そうすれば必ず評価につながり、内定に一歩近づくことができるはずです。
②就活に終わりが見えない
「働きたくない」という気持ちを抱えたまま就活を続けていると、モチベーションの低下から、なかなか就活が終わらない状況に陥ってしまう可能性があります。
自分に合った企業や業界の選定が不十分になり、下手をすれば連続不採用に見舞われますよ。さらにやる気を無くし、就活自体が長期化してしまう悪循環に陥るおそれがあるのです。
丁寧な自己分析と市場調査を行うことで、本当に自分に合った職業や業界が見えてくるはずです。
このような状況を打破するには、一度立ち止まり、自身のキャリアに対する価値観を見直すことが重要です。
「働きたくない」と考える際にすべきこと4つ
ではここで、「働きたくない」と考えている就活生がすべきことを4つに分けて紹介します。
①自己理解を深める
「働きたくない」と感じている人は、まずその原因を丁寧に自己分析することが重要です。自分なりの理由をしっかりと掘り下げ、なぜそう感じるのかを見つめ直しましょう。
働きたくない理由は人それぞれで、人間関係への不安、将来の見通しが立たないこと、仕事以外の夢への情熱など様々です。しかし、その根本原因を突き止めることができれば、自分に最適な職種や働き方を見出せるかもしれません。
②キャリアビジョンを考える
キャリアビジョンや理想とする生活を考えることは、仕事を選ぶ上で非常に重要です。家庭を築く、趣味を楽しむ、旅行をするなど、人生の豊かさを実現するためには、仕事を通じて収入を確保することが欠かせません。
自分のキャリアビジョンをはっきりさせることで、仕事の価値を見いだし、やりがいを感じることができるでしょう。また、自分の価値観に合致した職業を選ぶことで、仕事への熱意も自然と高まります。
③説明会・インターンシップに積極的に参加
仕事に対して迷いを感じている方には、企業の説明会やインターンシップへの参加をしましょう。そこでは、実際の職場の空気を肌で感じ、仕事への理解を深めることができます。
興味深い業界や職種に出会えるチャンスもあります。説明会やインターンシップは、職務内容や企業文化を直接知る絶好の機会であり、自分に合った仕事を探す上での貴重な手掛かりとなるでしょう。
④信頼できる身近な人に相談
仕事に関する不安や疑問は、一人で抱えず、信用できる人に相談して解消しましょう。友達や家族、学校のキャリアセンターや就職支援機関など、多くの相談窓口があります。
独りで悩むと視野が狭くなりがちですが、他者の意見を聞くことで、新しい発見や問題解決のヒントが得られますよ。信頼できる人との会話から、貴重な洞察を得てみてください。
就職以外に選択肢はある?4つの方法を紹介
最後に、どうしても働きたくないと考えている方に向けて4つの選択肢を紹介します。
①留学する
留学は、新たな文化に触れ自分を成長させる貴重なチャンスです。異なる価値観との出会いは、視野を広げ、言語能力を高める効果があります。
ただし、留学には相応の費用が必要であり、異国での生活は心理的なストレスを伴うことも。さらに、帰国後の職業選択に影響するため慎重に計画してください。
留学は自己投資として価値がありますが、帰国後のキャリア形成にどのように役立てるかが鍵となります。しっかり考えた上で留学を選択しましょう。
➁進学で新たな学びを得る
大学院への進学は、専門的な知識や技能を養う絶好の機会です。研究職や専門職に就くためには、大学院での学びが非常に役立ちます。
ただし、進学には時間と費用が必要であり、その投資が将来どのように役立つかを考慮することが大切です。また、進学が単なる延長戦にならないよう、目的意識を持って臨むことが重要ですよ。
③フリーターを選ぶ
フリーターとしての働き方は、正社員に比べて責任が少なく、自由な働き方が可能。自分のライフスタイルに合わせて仕事を選べるのが魅力的です。
ただし、フリーターは安定した収入やキャリアアップが見込みにくい側面もあります。特に、将来的に正社員への転職を目指す場合、フリーター期間が長いと不利になることも考慮しましょう。
④起業する
起業は、自分のアイデアや夢を形にする手段として、大きな可能性があります。自身の事業を創出することで、達成感と経済的利益を得られますよ。
一方で、起業にはリスクも伴い、失敗のリスクを常に考慮する必要があります。資金の調達やビジネスプランの作成、市場の分析など、成功には綿密な準備と努力が不可欠。
自分の夢を現実にするためには、これらの点をしっかりと考慮することが大切です。
働きたくなくてもリスクを把握して将来を考えよう
就職活動に不安を抱くのは自然なことですが、新卒の特権を最大限に活かしてください。中途採用の道は新卒時よりも困難が伴うため、早めの行動が肝心です。
就職活動を避けたい理由を深く掘り下げ、その背景を理解することが大切。ただ、働きたくないという気持ちだけでは、望む職に就くのは難しいでしょう。自分の将来について考え、一歩を踏み出してください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。