【内々定辞退の正しいマナー】連絡方法と例文で丁寧に対応するコツ
この記事では、内々定を辞退する際のマナーや伝え方、注意点を解説します。
就職活動が進む中で、内々定をもらったものの他の企業でより魅力的な条件が提示された場合など、辞退の判断を迫られることもあります。内々定の辞退は、企業側にも自分自身にも大きな影響を与えるため、慎重に対応しましょう。
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内々定とは

就職活動を進めていると、「内々定」という言葉をよく耳にするでしょう。これは企業が学生に対して、「正式な内定を出す予定です」と非公式に伝える段階のことを指します。
一般的には、大学3年の秋から4年の春ごろにかけて出されることが多く、採用活動の早期化が進む中で広く行われています。
内々定は、いわば企業と学生の間で交わされる“口約束”のようなもので、法律的な効力は持っていません。そのため、学生側も企業側も、まだ完全に進路を確定する段階ではないという認識が重要です。
企業は学生を囲い込む目的で内々定を提示することがありますが、学生は他の企業の選考を受け続けても何ら問題はありません。
また、内々定の段階では企業側が詳細な雇用条件を伝えていないケースもあります。
給与や勤務地、配属部署など、気になる点が曖昧なままのことも多いため、情報をきちんと確認しながら慎重に判断することが大切です。
もし気になる点があれば、早めに質問してクリアにしておくべきでしょう。
内々定を受けたからといって、就活が終了するわけではありません。この段階では複数の選択肢を比較・検討し、自分に最適な進路を探すことが自然です。
焦って決めてしまうと、入社後のミスマッチにつながる可能性もあるため、視野を広く持ちながら判断を進めてください。
内々定を辞退しても問題ない?

内々定を辞退すること自体に問題はありません。
法的な拘束力はなく、正式な内定通知を受け取る前であれば、自由に進路を見直すことができます。
選考を進める中で新しい視点や希望が見えてくるのは、ごく自然なことです。重要なのは、辞退の連絡を早めに行い、企業に迷惑をかけないよう努める姿勢です。
連絡手段や伝え方は状況に応じて選び、相手に不快感を与えないよう心がけましょう。また、辞退理由については必要以上に詳しく語る必要はありませんが、前向きで誠実な姿勢を見せることが大切です。
「進路を再検討した」「自分の目指すキャリアに合わなかった」といった簡潔な表現でも十分伝わります。
将来的にその企業と関わる可能性もあることを忘れず、丁寧で配慮のある対応を行ってください。辞退の場面こそ、社会人としての信頼や人間関係を左右する重要な機会です。
内々定辞退時のマナー

内々定を辞退する際は、企業に対して礼儀正しく対応することが基本です。特に、選考を通じて築かれた信頼関係を損なわないように配慮しましょう。
ここでは、内々定辞退のマナーとして押さえておきたいポイントを4つに分けて解説します。
- 辞退の意思を早めに伝える
- 連絡手段を電話かメールで選ぶ
- 辞退理由を正直に伝える
- 感謝と謝罪の気持ちを伝える
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① 辞退の意思を早めに伝える
内々定を辞退することが決まったら、できるだけ早く企業へ連絡するようにしましょう。早めに伝えることで、企業側が採用計画を調整しやすくなります。
企業は内々定を出した時点で採用枠を絞っており、辞退の連絡が遅れると他の学生への内定出しにも影響が出かねません。
一般的には、辞退の意思が固まってから3日以内を目安に連絡するのが望ましいとされています。遅くとも1週間以内には伝えるようにしてください。
もし迷っている段階であっても、現時点での気持ちや検討中であることを伝えておくと、相手も準備がしやすくなります。こうした配慮をすることで、誠実な印象を与えられるでしょう。
社会に出た後に再び関わる可能性もあるため、信頼を損なわない対応を心がけてください。
② 連絡手段を電話かメールで選ぶ
辞退の連絡手段は、電話とメールのどちらでも構いませんが、状況に応じた使い分けが必要です。丁寧さを重視するなら電話が望ましいですが、忙しくてつながりにくい場合もあるでしょう。
その場合は、まずメールで要件を伝えておき、後から電話で補足するという方法もあります。電話をかける時間帯にも注意が必要で、始業直後や終業直前は避けたほうが無難です。
メールの場合は、件名を明確にし、簡潔に要点を伝えると好印象です。どちらの方法でも、ブレのない説明を心がけることが信頼につながります。
③ 辞退理由を正直に伝える
辞退の理由は、正直に伝えつつ、相手への配慮も忘れないようにしましょう。「他社を選んだ」「社風が合わなかった」といった内容でも、言い方には気を付けたいところです。
たとえば、「他の選択肢と比較し、自分の将来をより深く考えた結果、別の道を選ぶことにしました」といった前向きな表現にすると、相手に嫌な印象を与えにくくなります。
嘘の理由を伝えると、後にバレたときに信頼を失うリスクもあります。素直な言葉で丁寧に説明することで、円満な辞退がしやすくなるでしょう。
④ 感謝と謝罪の気持ちを伝える
辞退を伝えるときには、必ず感謝と謝罪の言葉を添えてください。企業は選考の過程であなたに時間と労力をかけてくれたわけですから、その点への敬意を示す必要があります。
「ご多忙の中、選考の機会をいただきありがとうございました」や「このような結果となり、申し訳ありません」といった一文を加えるだけで、相手の受け取り方は大きく変わります。
このひと手間が、社会人としてのマナーを伝える要素になります。辞退という選択でも、誠意ある対応をすれば、関係を円満に保つことができるでしょう。
内々定を辞退する前に確認すべきこと

内々定を辞退する前に、焦って行動するのは避けたいところです。適切な判断を下すには、まず自分の状況を整理する必要があります。
ここでは「内々定の承諾状況」「他社選考の進捗状況」「辞退後に生じうる影響」の3つの視点から、辞退前に確認しておきたいポイントを説明します。
- 内々定の承諾状況
- 他社選考の進捗状況
- 辞退後に生じうる影響
① 内々定の承諾状況
内々定を辞退する前に、まず確認しておきたいのが「自分がその内々定を承諾しているかどうか」という点です。承諾の有無によって、企業側の対応も自分の伝え方も大きく変わってくるためです。
たとえば、まだ書面での承諾をしていない場合や、返答を保留している段階であれば、企業側も選考の一環とみなしており、辞退の連絡も比較的スムーズに受け入れてもらえる傾向があります。
しかし、口頭で承諾していたり、すでに承諾書を提出しているような場合は事情が異なります。
企業はあなたを戦力として迎える準備を始めている可能性が高く、辞退されると業務計画にも影響が出かねません。
そのため、辞退の意思を伝える際には、ただ「他社に行くから」といった一方的な理由ではなく、感謝の言葉や状況説明を丁寧に伝えることが重要です。
また、自分がどのタイミングで承諾の意思を示したのか、企業とのやり取りを見直して正確に把握しておくと安心でしょう。
感情で判断するのではなく、あくまで冷静に、自分の行動の意味を理解したうえで対応することが大切です。
② 他社選考の進捗状況
内々定を辞退する決断には、他社の選考状況が大きく関係しています。特に第一志望や志望度の高い企業の選考が進んでいる場合、そちらに賭けたくなるのは自然な流れでしょう。
しかし、その際に重要なのは「内定獲得の可能性がどれほど現実的か」を見極めることです。たとえば、最終面接を控えていても、結果が出るまではどうなるか分かりません。
仮に今の内々定を辞退したあとで、他社の選考にも落ちてしまった場合、結果的にどこからも内定を得られない状態になるリスクもあるのです。
このような状況を避けるためには、今ある選択肢の価値を見直すと同時に、選考結果の不確実性を冷静に受け止める姿勢が求められます。
また、企業によっては内々定を辞退した学生に対して再応募を受け付けない場合もあります。一時的な迷いが長期的な不利益につながらないよう、辞退のタイミングは十分に見極めましょう。
信頼できる友人や大学のキャリアセンターなど第三者の意見を聞くことも、判断の助けになるかもしれません。慎重な姿勢が、後悔のない選択を導いてくれるはずです。
③ 辞退後に生じうる影響
内々定を辞退すること自体は違法でも問題行動でもありませんが、その後にどのような影響が生じる可能性があるかを理解しておくことが重要です。
行動そのものよりも、そのやり方によって印象は大きく変わってくるでしょう。
たとえば、辞退の連絡を曖昧な表現で済ませたり、返答をせずにフェードアウトした場合は、企業側に「誠実さに欠ける」といった印象を与えることになります。
特に人事担当者は今後も採用活動を続けていく中で、あなたの対応を記録に残していることもあるでしょう。
さらに、業界によっては企業間で情報が共有されており、悪印象が思わぬ形で広がるケースも否定できません。
また、辞退の対応次第では、大学のキャリアセンターとの関係に影響が出ることもあります。後輩の就職活動にまで影響を及ぼす可能性があるため、個人の問題にとどまらない場合もあるのです。
だからこそ、辞退する際には必ず感謝の気持ちを伝え、丁寧な言葉遣いで連絡を入れるようにしましょう。
メールでも電話でも誠実な姿勢を示すことで、企業に対する印象は大きく変わります。社会人としての第一歩として、自分の行動に責任を持ちましょう。
内々定辞退時の注意点

内々定を辞退するときは、誠実な対応が求められます。誤った方法を選ぶと、信頼を失う原因になりかねません。
トラブルを避け、円滑に辞退を伝えるために、押さえておくべき注意点を確認しておきましょう。ここでは、内々定の辞退をする際の注意点について具体的に紹介します。
- 辞退のタイミングを誤らないようにする
- トラブルを回避するために記録を残す
- 連絡ミスや誤解を防ぐようにする
① 辞退のタイミングを誤らないようにする
内々定の辞退は、できるだけ早く意思を固めて連絡することが基本です。タイミングを誤ると、企業の採用活動に悪影響を及ぼすだけでなく、担当者に不快な印象を与えてしまうこともあるでしょう。
特に、内定式や入社承諾書の提出期限が迫っている場合は、なおさら早めの対応が求められます。
早期に連絡すれば、企業側も次の候補者選定にスムーズに移行できますし、自分自身も別の企業への選考に集中しやすくなります。
逆に、判断を先延ばしにして迷い続けていると、気づいたときには辞退のタイミングを逃していたという事態にもなりかねません。
また、辞退の連絡は「伝えにくいから」と後回しにしがちですが、誠意を持って正直に気持ちを伝えることで、相手も納得しやすくなります。
辞退は就活の一環として必要な判断です。自分にとってベストな選択をするためにも、後ろめたさを感じすぎず、速やかな対応を心がけてください。
② トラブルを回避するために記録を残す
辞退の連絡は、電話だけで完結させず、必ずメールなどで記録を残すようにしましょう。
特に就活では、電話でのやり取りが多くなりがちですが、証拠が残らないため後日トラブルになる可能性があります。
話した内容に誤解が生じたり、伝達がうまくいかなかったりすることは珍しくありません。そのため、電話をかけた後には確認のメールを送るのがベストです。
たとえば、「本日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。改めて、内々定を辞退させていただきたくご連絡いたします」といった一文を添えるだけでも、印象は大きく変わります。
記録が残ることで、自分を守ると同時に、企業に対しても丁寧な対応をしていると伝えることができます。
また、メールは日付や文面がはっきりと残るため、何かあったときの確認資料としても役立ちます。信頼関係を築くうえでも、しっかりと記録を残す姿勢は重要です。
社会人としての基本マナーとして覚えておくとよいでしょう。
③ 連絡ミスや誤解を防ぐようにする
内々定の辞退に関しては、相手企業に誤解を与えないよう、連絡手段や内容にも細心の注意を払う必要があります。
特に、担当者が変わっていたり、社内の情報共有が不十分だったりすると、せっかく連絡を入れたにもかかわらず、意思が正しく伝わっていなかったというケースもあります。
このような事態を避けるためにも、メールを送る際には相手の氏名や役職をしっかり確認し、件名や本文にも明確さを意識しましょう。
「辞退のご連絡」など、ひと目で内容がわかる件名を設定すると、担当者側もスムーズに対応できます。
本文では「お世話になっております」「誠に恐縮ですが」といったビジネスメールの基本表現を押さえることで、丁寧さが伝わりやすくなります。
また、連絡の手段が複数ある場合、どれを選ぶかも重要です。基本は電話+メールが安心ですが、企業によってはマイページ上のフォームでの対応を求める場合もあります。
事前に連絡手段の確認を行い、ミスなく辞退の意志を伝えてください。誤解を生まないためには、正確な情報と冷静な対応が何よりも大切です。
内々定辞退のよくある理由

就活中、内々定をもらったあとに辞退を考える学生は少なくありません。実は、その理由には一定の傾向があります。ここでは、内々定辞退につながりやすい代表的なケースを解説します。
- 他社の内定を受けたため
- キャリアの方向性が変わったため
- 家庭の事情や健康上の理由のため
- 経済的な事情による進路変更のため
- 進学や留学を決断したため
- 社風や企業文化が合わなかったため
① 他社の内定を受けたため
他社からより魅力的な条件の内定を得た場合、現在の内々定を辞退することはよくある選択肢です。内々定はあくまで仮の採用通知であり、法的な拘束力はありません。
そのため、より自分に合った企業から内定が出た際に進路変更をすることは、合理的な行動といえるでしょう。
特に、給与面や勤務地、業界の安定性、福利厚生の充実度などが希望と一致した場合、気持ちが大きく揺れることもあるはずです。
また、企業の将来性や自分の成長環境を重視する学生にとって、選択肢の幅が広がるのはむしろ歓迎すべきことかもしれません。
ただし、他社の内定を理由に辞退する際には、誠実な態度が求められます。企業に対して失礼のないよう、感謝の気持ちをしっかり伝えることが大切です。
電話やメールの文面にも配慮し、形式ばかりではなく「自分の言葉」で伝える姿勢が信頼感につながります。
相手企業との良好な関係を損なわないよう、丁寧なやり取りを心がけてください。就職活動は自分の人生を決める大きなステップですが、同時に社会人としてのマナーを試される場面でもあります。
② キャリアの方向性が変わったため
就職活動を進めるなかで、自分の本当にやりたいことが変わっていくことはごく自然なことです。
最初は安定志向で選んだ業界でも、企業研究やインターンを通じて本当に情熱を注げる分野が見つかることもあります。
そうした変化は悪いことではなく、むしろ自分自身を深く理解できた証拠ともいえるでしょう。
たとえば、当初は営業職を希望していたが、選考の途中で企画や開発、あるいは人事など他の職種に興味が移ることもあります。
あるいは、大手企業志向だった学生がベンチャーのスピード感や自由な社風に魅力を感じるようになるケースも少なくありません。
このようにキャリアの方向性が変わった場合は、内々定を辞退する決断も必要です。
辞退する際には、「自己分析を続けた結果、自分に合う方向が明確になった」など、前向きな理由を添えて伝えると、相手も納得しやすくなります。
また、単に「興味がなくなった」ではなく、なぜ変わったのか、どういう気づきがあったのかを自分の言葉で説明できると、誠意も伝わりやすくなるでしょう。
納得のいく進路を選ぶことは、社会に出た後の後悔を減らす大きな要素です。
③ 家庭の事情や健康上の理由のため
家庭や健康に関する問題は、自分の努力ではどうにもできないことが多く、進路を大きく左右する要因にもなります。
たとえば、親の介護が必要になったり、実家に戻らなければならない事情が生じたりすることもあるでしょう。あるいは、就活の途中で体調を崩してしまい、現在の進路に不安を感じることもあります。
こうした理由で内々定を辞退する場合は、無理に詳細を伝える必要はありません。
あくまで「やむを得ない事情が生じたため」と簡潔に伝えた上で、丁寧に謝意と感謝の気持ちを述べることで、相手の理解を得やすくなります。
企業側も人間関係や健康の問題についてはある程度理解を示してくれるケースが多いです。無理に働くよりも、体調や家庭を優先した判断のほうが、長期的には双方にとって良い結果につながるでしょう。
また、こういったデリケートな理由での辞退では、言葉選びにも注意が必要です。メールや電話で連絡する際は、率直かつ冷静に状況を伝えるようにしましょう。
誠実な対応が信頼を築くポイントとなります。
④ 経済的な事情による進路変更のため
就職後の生活費や家計の状況を考えたとき、経済的な理由で内々定を辞退することもあります。
たとえば、都市部での生活が金銭的に厳しい、家計を支える必要がある、奨学金返済を優先したいといった背景が影響することも少なくありません。
このような場合、選考当初は気づいていなかった現実的な問題に直面し、進路を見直すことになります。
結果として地元企業に切り替える、より給与条件のよい企業を選び直すなど、現実的な選択を迫られることがあるでしょう。
企業側に辞退を伝えるときには、正直な気持ちを率直に伝えることが大切です。
ただし、「お金がないから」など直接的な表現は避け、「経済的な事情を考慮し、地元での就職を選ぶことにしました」など柔らかい言い回しを選ぶと印象も穏やかになります。
また、辞退の連絡は早めに行いましょう。企業にとっても採用計画を再調整する時間が必要です。相手の立場を配慮した丁寧な連絡が、あなたの誠実さを示すことになります。
⑤ 進学や留学を決断したため
内々定を受けた後に、進学や留学といった別の道を選ぶ人も一定数存在します。
研究を深めたい、新たなスキルを身につけたい、国際的な視野を広げたいという理由で進路を見直すのは、将来のキャリアにとっても大きな意味を持つ選択です。
たとえば、大学院への進学を決意した場合や、海外の大学に留学するチャンスを得た場合、今の内々定先では実現できない経験を優先するのは自然な判断といえます。
企業も、目的を持った進路変更には理解を示すことが多いため、恐れず正直に伝えて問題ありません。
ただし、辞退の際には進学や留学を前向きな理由として丁寧に説明し、これまでの選考に対する感謝を忘れないようにしましょう。
選考過程で時間を割いてくれたことへの敬意を伝えることは、大人としてのマナーです。
また、将来的にその企業と再び接点を持つ可能性もあります。だからこそ、最後まで誠実な対応を心がけることが、あなた自身の印象をよくすることにもつながるでしょう。
⑥ 社風や企業文化が合わなかったため
選考を受けていく中で、企業の実際の雰囲気や文化に違和感を覚えることもあります。
説明会やインターンで見えてくる社員の働き方、職場の雰囲気、上司との距離感などが自分に合わないと感じた場合、辞退を考えるのは自然なことです。
たとえば、極端な上下関係、長時間労働を良しとする風土、年功序列の強さなどに疑問を持った際は、無理に入社してもストレスを感じる可能性が高いです。
内々定を辞退することに罪悪感を覚える人もいますが、自分の価値観と企業文化が合わないまま入社することの方が、後々のミスマッチを生むリスクは大きいでしょう。
辞退を伝える際は、「自身の志向や価値観と一致しない部分があった」といった表現で丁寧に伝えるのがおすすめです。
批判的にならず、あくまで自分側の問題として説明することで、相手企業への敬意も保つことができます。
無理に適応しようとしても、自分らしさを失うような働き方は長続きしません。勇気を持って正直な選択をすることが、結果的により良いキャリアの第一歩につながるはずです。
内々定辞退の連絡例文【メール・電話】

内々定を辞退する場面は、相手企業への気まずさや不安がつきものです。どのように連絡すれば誠意が伝わるのか悩む方も多いでしょう。
ここでは、電話とメール、それぞれのケースに合わせた具体的な例文を紹介します。
①電話での辞退連絡の例文
ここでは、内々定を電話で辞退する場合の例文をご紹介します。学生の多くが経験するような、「他社との比較による決断」というテーマに沿った内容です。
《例文》
お世話になっております。○○大学の△△です。 本日は内々定をいただいた件でお電話いたしました。 内々定を頂きながら大変恐縮ですが、辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。 実は他社の選考を受けており、最終的に自分の将来の方向性を考えた結果、そちらの企業に進むことを決めました。 貴社に対しても大変魅力を感じており、選考を通じて多くの学びがありました。 ご担当者様にも丁寧にご対応いただき、感謝しております。 ご期待に添えず誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解いただけますと幸いです。 本当にありがとうございました。 |
《解説》
この例文は「他社との比較」を理由に丁寧に辞退するパターンです。将来の方向性や学びへの感謝を添えることで、相手の印象も柔らかくなります。
②メールでの辞退連絡の例文
ここでは、内々定を辞退する旨をメールで伝える場合の例文をご紹介します。大学でのゼミ活動をきっかけに進路を見直したという、大学生にとって身近な状況を題材としています。
《例文》
件名:内々定辞退のご連絡(○○大学 △△) ○○株式会社 人事部 □□様 お世話になっております。○○大学の△△と申します。 この度は内々定をいただき、誠にありがとうございました。 慎重に進路を検討した結果、大変恐縮ではございますが、内々定を辞退させていただきたくご連絡申し上げました。 ゼミ活動を通じて新たな興味分野が明確になり、他の企業での道を選択することにいたしました。 貴社には多くの学びと丁寧なご対応をいただき、心より感謝申し上げます。 ご期待に沿えず申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。 末筆ながら、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。 △△(氏名) 電話番号:XXX-XXXX-XXXX メールアドレス:XXXX@example.com |
《解説》
新たな気づきや学びを理由に辞退する場合、個人の成長や将来性を強調することで誠意が伝わります。ゼミや課外活動は理由として自然です。
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企業から内内定の辞退連絡に返信があった場合の対応方法

内々定辞退の連絡をした後、企業から返信があった際の対応には注意が必要です。たとえ辞退の意思を伝えた後でも、対応の仕方次第で社会人としての印象が決まることがあります。
ここでは、丁寧で失礼のない対応をするために必要なポイントを確認しておきましょう。
- 辞退理由を深く聞かれた場合の答え方
- 電話で連絡が来たときの対応マナー
① 辞退理由を深く聞かれた場合の答え方
内々定を辞退した際、企業から「なぜ辞退するのか」と詳しく理由を尋ねられることがあります。このようなときは、焦らず誠意を持って対応することが大切です。
たとえば、「他社の条件が良かったから」といった理由をそのまま伝えると、相手に不快感を与える可能性があります。
そうではなく、「自己分析を重ねた結果、自分の価値観やキャリアビジョンにより合致した企業を選んだため」といった前向きな理由に言い換えると印象が良くなります。
企業も学生の意思決定を尊重したいと考えている場合が多いため、嘘をつかず、できるだけ丁寧に理由を伝える姿勢が重要です。
最後には必ず「貴重な機会をいただき、ありがとうございました」と感謝の気持ちを添えるようにしてください。
② 電話で連絡が来たときの対応マナー
企業からの返信が電話であった場合、メールよりも即時の対応が求められます。そのため、より丁寧な姿勢が必要になります。
まず、電話を受けたら「○○大学の○○です」と自分の名前を名乗るようにしましょう。
辞退の理由について質問された場合も、落ち着いて、相手の話を最後までしっかり聞いたうえで、誠実に答えることが大切です。
もし電話に出られなかった場合は、なるべく早く折り返し連絡してください。このときも、名乗る・お詫びする・要件を伝えるという基本的なマナーを忘れないようにしましょう。
電話での対応一つで、その後の印象が大きく変わることがあります。就活を終えた後でも、丁寧なやり取りを心がけることが、将来に思わぬ形でプラスに働くかもしれません。
企業から内内定の辞退の返信が来ないときの対処法

内々定辞退の連絡を送ったあと、企業から何の反応もないと不安になる方も多いでしょう。ただ、すぐに焦って何度も連絡するのは逆効果になりかねません。
大切なのは、冷静に状況を整理し、マナーを守ったうえで対応することです。ここでは、企業から返信がない場合の対処法として、以下の2点を解説します。
- 確認の電話を入れるタイミングと伝え方
- 返信がない場合のフォローメールの書き方
① 確認の電話を入れるタイミングと伝え方
企業からの返信がない場合は、まず2~3営業日ほど待ってみてください。
就活中はすぐに返事がほしくなるかもしれませんが、企業も多忙なため即時対応が難しい場合があります。
3日以上たっても何も連絡がなければ、確認の電話を入れるのがよいでしょう。
電話では、「○月○日に辞退のご連絡をした○○大学の○○です」と名乗ったうえで、「念のためご確認させていただきたく、ご連絡いたしました」と丁寧に伝えてください。
催促するような口調ではなく、あくまで確認を目的とした穏やかな表現を意識しましょう。誠実で落ち着いた態度が、相手に好印象を与えるポイントです。
② 返信がない場合のフォローメールの書き方
電話が難しい場合には、フォローメールでの確認も選択肢になります。特に、日中に連絡が取りづらい方にはおすすめです。
件名には「内々定辞退の件に関するご確認」など、内容がすぐにわかる文言を入れましょう。
本文では、「○月○日に内々定辞退のご連絡をいたしました○○大学の○○です」と改めて自己紹介してください。
そして、「恐れ入りますが、本メールはご確認のお願いとしてお送りしております」と記載してください。
不満を表すのではなく、あくまで丁寧に確認する姿勢を崩さないことが大切です。返信があるかどうかにかかわらず、礼儀正しい対応を続けることが社会人としての信頼につながります。
内々定辞退について正しく把握して判断しよう

内々定の辞退は、就職活動において重要な意思決定のひとつです。
結論から言えば、内々定を辞退すること自体は問題ありませんが、マナーやタイミングを守ることが信頼を損なわないカギになります。
理由は、内々定辞退は今後のキャリアにも影響を与える可能性があるからです。たとえば、辞退の連絡が遅れたり不誠実な対応をすると、企業側との信頼関係が崩れるリスクがあります。
したがって、辞退の意思はできるだけ早く、電話やメールで丁寧に伝えることが望まれます。また、辞退前には内々定の承諾状況や他社の選考進捗、辞退後の影響などを慎重に確認しましょう。
具体的な辞退理由も、自分の状況に応じて正直かつ誠意ある説明を心がけることが大切です。適切な対応をすれば、円満に内々定を辞退することは可能です。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。