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【回答例5選】「10年後の自分」の答え方と考え方|質問の意図や注意点も紹介

この記事では、面接で「10年後の自分」について質問された時の回答法について解説しています。

答え方だけではなく、「10年後の自分」を就活生に質問する企業側の意図や、好印象な回答をするための自己分析法も紹介しています。

 

目次

「10年後の自分」を考える際は自己理解が必要

「10年後の自分はどうなっていたいか」と聞かれたとき、答えに詰まってしまう就活生は多いです。理由の一つは、自分自身をよく理解しないまま理想像を語ろうとしていることにあります。

将来のビジョンを語るには、まず自分がどんな価値観を持っていて、どのように働きたいのかを知ることが大切です。自分の強みや興味、やりがいを感じる瞬間を思い出しながら、内面を見つめ直してください。

その場しのぎの答えでは見抜かれてしまうかもしれません。過去の経験から、やる気が出た場面や達成感を得た瞬間を振り返ることで、自分だけの「軸」が見つかるでしょう。

そのうえで、企業の方向性と重なる将来像を描ければ、説得力のある回答になります。無理にきれいな答えを作る必要はありません。

自分の本音と向き合い、納得感のある未来を言葉にすること。それが、信頼を得る第一歩ではないでしょうか。

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企業が「10年後の自分」を質問する理由

就活の面接で「10年後の自分」と聞かれて、どう答えればよいか悩む人は多いでしょう。ただ、企業がこの質問をするのは単なる興味からではありません。

将来性や価値観、会社との相性など、さまざまな視点であなたを見極めようとしているのです。ここでは、企業がこの質問を通じて何を知ろうとしているのかをわかりやすく解説します。

  1. 将来のビジョンを描く力があるか知りたい
  2. キャリアプランが企業とマッチするか見極めたい
  3. 成長意欲やスピード感を確認したい
  4. 自社での長期的な活躍を期待できるか判断したい
  5. 思考の深さや自己理解の程度を把握したい

① 将来のビジョンを描く力があるか知りたい

企業が「10年後の自分」を聞くのは、あなたに将来のビジョンがあるかどうかを見ているからです。ビジョンがないまま働く人は、仕事に迷いやすくなり、継続的な成果を出しにくい傾向があります。

反対に、10年先を想定して行動できる人は、自らの意思で動き、成長していく可能性が高いでしょう。だからこそ企業は、長期的な視点で物事を考えられるかを重視しています。

役職や業務内容をはっきりさせる必要はありませんが、「どんな価値を発揮していたいか」や「どんな影響を与えていたいか」といった方向性は伝えるようにしましょう。

自分なりの未来像を描くことで、面接官に前向きな印象を残せます。

② キャリアプランが企業とマッチするか見極めたい

この質問では、あなたのキャリアプランが会社の方向性と合っているかもチェックされています。

たとえば、「将来は海外で働きたい」と思っていても、その企業が国内業務に特化している場合はミスマッチになってしまうのです。

このようなズレは、入社後のギャップや早期離職につながりかねません。だからこそ企業は、事前に目指す方向性が近いかどうかを慎重に見ています。

自分の希望と企業の特徴がどのように重なるかをリサーチしておくと、面接で説得力ある回答ができるでしょう。

「この会社で働くことが自分の将来像につながる」と説明できれば、企業側も安心しやすくなります。

③ 成長意欲やスピード感を確認したい

「10年後の自分」を語るとき、どれくらい成長したいと思っているか、またそのスピード感も重要な評価ポイントです。

たとえば、「新規事業のリーダーとして活躍したい」と話せば、目標を持ち、そこに向かって努力しようとする姿勢が伝わります。こうした成長意欲は、変化が早い今のビジネス環境では特に重視されがちです。

ただし、現実味のない理想を並べても説得力はありません。これまでの経験や取り組みとつなげて話すことで、納得感のある内容になります。目標を語るときは、根拠を持って伝えることが大切です。

④ 自社での長期的な活躍を期待できるか判断したい

企業は新卒を採用する際、短期的な成果ではなく、長く働いて活躍してくれる人を求めています。

そのため、「10年後の自分」を聞くことで、あなたが将来もその会社で働いていたいと考えているかを知ろうとしています。

たとえば、「10年後もこの企業の成長に関わっていたい」といった回答があれば、企業は安心できるはずです。

一方で、「いずれは独立したい」「転職したい」といった印象を与えると、警戒される可能性もあります。

ただし、夢や希望があること自体は悪くありません。それを企業でどのように実現しようとしているかを丁寧に説明することで、前向きな印象に変えることができるでしょう。

⑤ 思考の深さや自己理解の程度を把握したい

「10年後の自分」という質問には、あなたの思考の深さや自己理解が表れてしまいます。抽象的で根拠のない答えでは、考えが浅いと思われるかもしれません。

たとえば、「管理職になっていたい」という目標を掲げるなら、「なぜその役割を目指すのか」「それに向けてどんな準備をしているのか」といった具体性が必要です。

自分の経験や価値観を踏まえ、現実的な目標として語ることで、計画性や信頼感を感じさせられるでしょう。答えに悩む場合は、まず自分の過去を振り返って自己分析を深めることから始めてください。

「10年後の自分」を考える方法

将来の理想像を描くには、ただ「なりたい姿」を思い浮かべるだけでは不十分です。納得感のある「10年後の自分」を答えるには、自分の価値観や目標をきちんと理解したうえで考えることが大切。

ここでは、自己分析と情報収集を組み合わせて、現実的で説得力のある将来像を描くための5つの方法をご紹介します。

  1. 自分が大切にしたい働き方を明確にする
  2. やる気が出た経験から自分の価値観を知る
  3. 業界・企業研究でリアルな将来像を描く
  4. OB・OG訪問からロールモデルを探す
  5. 目標から逆算して10年後をイメージする

①自分が大切にしたい働き方を明確にする

将来の方向性を考えるうえで、自分がどのような働き方を望むかを知ることはとても重要です。

たとえば「誰かと協力して成果を出したい」のか、「個人の能力で結果を出したい」のかによって、適した仕事の種類も変わってきます。

自分の性格や価値観を振り返りながら、何を大事にしたいかを考えてみてください。それが、10年後を描くときの土台になるはずです。

②やる気が出た経験から自分の価値観を知る

過去にやる気が高まった場面を思い出すことで、自分が大切にしている価値観が見えてきます。

たとえば「人から感謝されたとき」や「責任ある立場を任されたとき」など、印象に残っている瞬間には自分らしさが表れているはずです。

どんなときに力を発揮できたかを振り返り、そこから将来の方向性を探ってみましょう。

③業界・企業研究でリアルな将来像を描く

理想の将来像を語るには、実際の業界や企業について理解を深めることが欠かせません。

どんなスキルが求められているのか、どのようなキャリアパスが一般的なのかを知ることで、自分がその中でどう成長していくのかを具体的にイメージできます。

情報が具体的になるほど、面接での回答にも説得力が増すでしょう。

④OB・OG訪問からロールモデルを探す

実際にその企業や業界で働く先輩に話を聞くことは、大きなヒントになります。OB・OG訪問では、どのような働き方をしているのか、どんなキャリアを歩んでいるのかを聞いてみましょう。

自分がなりたいと思える先輩が見つかれば、目指すべき方向も明確になってきます。リアルな経験談は、自分のイメージを具体化する手助けになります。

⑤目標から逆算して10年後をイメージする

「将来こうなりたい」という理想像があるなら、そこから逆算して何をすべきかを考えてみてください。

たとえば「リーダーとしてチームをまとめたい」と思うなら、そのために必要な経験やスキルを今から意識して積むことが重要です。

このように逆算して考えることで、10年後の姿にも現実味が出てくるでしょう。

面接で「10年後の自分」を答えるためのステップ

「10年後の自分」という質問に、どう答えればよいか迷う就活生は多いものです。あいまいな回答では印象が薄くなってしまうため、順序立てて考えることが重要です。

ここでは、効果的に答えるための5つのステップを紹介します。

  1. 結論から明確に伝える
  2. なぜその将来像を目指すのか理由を述べる
  3. 実現に向けて現在努力していることを語る
  4. 志望企業で実現したい理由を伝える
  5. 企業にどう貢献するかを明確に伝える

① 結論から明確に伝える

面接では、最初に結論を述べることで、内容が伝わりやすくなります。

たとえば「10年後にはプロジェクトマネージャーとしてチームをけん引していたい」といったように、目指す姿を端的に話すと、聞き手に印象を与えやすくなります。

時間が限られる面接では、話の要点がつかみにくいと評価が下がる可能性があります。まずは「自分がどうなっていたいか」をひと言で伝えましょう。

そこから理由や背景を説明することで、一貫性が生まれ、説得力も増すはずです。

② なぜその将来像を目指すのか理由を述べる

将来の目標を語る際には、なぜその姿を目指すのか、その理由を明確にすることが欠かせません。

たとえば、学生時代にチームで成果を出した経験がある場合、「協力して何かを成しとげることにやりがいを感じたため」と説明できます。

理由がはっきりしていないと、表面的な印象になってしまいます。過去の経験や価値観とつなげて話すことで、自分らしい将来像が描けるでしょう。

自分の行動や思いを振り返りながら、具体的な背景を交えて話すことが大切です。

③ 実現に向けて現在努力していることを語る

どれほど魅力的な将来像でも、今何も行動していなければ説得力に欠けてしまいます。

たとえば「プレゼン力を高めるため、ゼミでの発表に積極的に取り組んでいる」といったように、具体的な努力を伝えると好印象につながるでしょう。

大切なのは、規模の大きさではなく、地道な取り組みを続けていることです。将来に向けて動いている姿勢が伝われば、成長意欲のある人材として見てもらえるでしょう。

今できることを一つずつ実行していることを、しっかり伝えてください。

④ 志望企業で実現したい理由を伝える

どんなに素晴らしい目標でも、それが志望先で実現できなければ意味がありません。だからこそ、「なぜその企業で実現したいのか」を明確に伝える必要があります。

たとえば、「貴社のチームで成果を出す文化に共感し、自分の強みを生かせると感じた」と話すことで、企業とのつながりが見えてきます。

企業研究を通じて、自分の目標との接点を具体的に見つけましょう。目指す姿と企業の方向性が合っていることを伝えることで、志望度の高さも伝わります。

⑤ 企業にどう貢献するかを明確に伝える

最後に、自分の将来像を実現するだけでなく、その姿が企業にどう貢献するかも忘れずに伝えましょう。

たとえば、「お客様の課題を解決する提案力を磨き、事業の成長に貢献したい」といったように、自分の目標と企業の利益を結びつけることがポイントです。

企業が知りたいのは、あなたが入社後どんな価値をもたらしてくれるかという点です。将来像と貢献意識の両方を含めて語ることで、説得力が大きく高まります。

自分の夢と企業への貢献が両立していることを、しっかり伝えてください。

「10年後の自分」を答える際の注意点

「10年後の自分」を面接で聞かれたとき、無難な表現やあいまいな答えでその場をやりすごそうとしてしまう就活生は少なくありません。

ただ、それでは企業に「自分の将来像を真剣に考えていないのでは」と受け取られてしまうおそれがあります。ここでは、評価を下げないために避けたい4つのポイントを紹介します。

  1. 曖昧な表現や一般的すぎる内容は避ける
  2. 企業と関連性のない目標を語らない
  3. プライベート寄りの話題に偏らない
  4. ネガティブに捉えられる表現を避ける

①曖昧な表現や一般的すぎる内容は避ける

「社会に貢献したい」「成長していたい」などのフレーズは、よく使われがちな一方で、何をどう実現したいのかが伝わりにくいという弱点があります。

抽象的な言葉だけで終わらせず、「何に貢献したいのか」「どのように成長したいのか」といった具体的なビジョンに落とし込むことが大切です。

そのためには、自分の過去の経験や関心と将来像をしっかり結びつけましょう。自分自身の言葉で、聞き手の頭に映像が浮かぶような内容を意識して伝えてください。

②企業と関連性のない目標を語らない

「起業したい」「海外で暮らしたい」などの目標が悪いわけではありませんが、それが志望企業の方向性や事業内容とかけ離れている場合、評価につながらない可能性があります。

企業が知りたいのは、あなたが入社後にどのように活躍してくれるかという点です。

だからこそ、自分の目標を語る際には、志望先でのキャリアステップや取り組みたい業務にしっかり結びつけて話すことが求められます。

企業のビジョンや価値観と重なる部分を意識して構成するとよいでしょう。

③プライベート寄りの話題に偏らない

「家を建てたい」「子どもと過ごす時間を大切にしたい」といった個人的なライフプランを語るのは悪くありませんが、仕事との関係性が見えにくい場合には面接の場には適していないこともあります。

企業は仕事を通じた成長やチームへの貢献、将来的なリーダーシップなどを重視して質問を投げかけているからです。

私生活の話題は補足程度にとどめ、メインは仕事上のビジョンや実現したい成果に焦点を当てるようにしましょう。

④ネガティブに捉えられる表現を避ける

「とくにやりたいことがない」「今は正直わからない」といった発言は、素直に聞こえる反面、成長意欲や主体性が感じられにくくなってしまいます。

たとえ将来像がまだ完全に定まっていなかったとしても、「こうありたい」「こんな力をつけていたい」といった前向きな目標に置き換えて伝える工夫が必要です。

重要なのは、将来に対して自分なりの考えを持っていること。それがあるかどうかで、企業の印象は大きく変わります。

「10年後の自分」の質問に対する回答例文

「10年後の自分」と聞かれても、実際にどう答えればよいのか悩んでしまう就活生は多いでしょう。ここでは、職種や志向ごとに具体的な回答例文を紹介します。

自分の考えに近いパターンを参考にすることで、イメージを広げ、オリジナリティのある答えをつくるヒントになるはずです。

  1. 営業職を目指す場合の例文
  2. マネジメントを目指す場合の例文
  3. スペシャリストを目指す場合の例文
  4. 異業種からの転身を見据えた例文
  5. 社会貢献を軸にした例文

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例文① 営業職を目指す場合の例文

営業職を目指す学生にとって、「10年後の自分」は成長やキャリアの積み上げが見える内容が好印象です。ここでは、学生時代の経験をもとに、営業としての将来像を描いた例文をご紹介します。

《例文》

私は10年後、法人営業の分野でチームを引っ張るリーダーになっていたいと考えています。

大学時代、サークル活動で新入生歓迎イベントの企画責任者を務め、多くのメンバーをまとめながら目標達成に向けて動くことのやりがいを感じました。

また、アルバイト先では店舗売上を意識して接客や提案を工夫し、お客様にリピートしていただけたことが自信につながったのです。

営業職はお客様の課題を見つけ、それに応える提案が求められる仕事だと思っています。

10年後には、数字を追うだけでなく、部下の育成やチーム全体の成果にも責任を持てるような存在を目指したいです。

そのために、まずは現場で実績を積み、信頼される営業担当として一歩一歩経験を重ねていきたいと考えています。

《解説》
リーダーを目指す将来像と、学生時代の体験が自然につながっています。営業職に必要なスキルやマインドに触れつつ、段階的な成長イメージを示すのがポイントです。

明日、面接があるけど不安すぎる…
どんな質問が来るか分からず、緊張してしまう…


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例文② マネジメントを目指す場合の例文

マネジメント志向の学生は、組織全体を見渡す視点や、周囲と協力して取り組んだ経験を絡めて将来像を語ると効果的です。ここではその一例をご紹介します。

《例文》

私は10年後、チームの目標達成を支えるマネージャーとして活躍していたいと考えています。

大学ではゼミのリーダーを務め、メンバー間の意見の食い違いやスケジュールの遅れなど、さまざまな課題に直面しました。

そこで私は一人ひとりの意見に耳を傾け、役割を明確に分担し、全体の進行管理を行うことで、無事に成果発表まで導くことができたのです。

この経験から、個人の力を引き出しながらチームをまとめるマネジメントに興味を持つようになりました。

仕事を通じて信頼関係を築き、チーム全体の力を最大限に発揮できるようサポートできる存在になりたいと考えています。

そのためにまずは現場で経験を積み、基礎をしっかり身につけていくつもりです。

《解説》
学生時代のリーダー経験から将来のマネジメント像へとつなげた構成です。「人をまとめる力」や「チームへの貢献意識」を軸にすると説得力が増します。

例文③ スペシャリストを目指す場合の例文

専門性を高めたい学生は、具体的にどの分野に関心があるのかを明確にし、その分野に向けた努力や経験を絡めて将来像を描くと効果的です。

《例文》

私は10年後、自分の専門性を活かして信頼されるスペシャリストとして働いていたいと考えています。

大学ではデータ分析のゼミに所属し、調査結果の分析やレポート作成を通じて論理的に物事を整理する力を身につけました。

また、学外のインターンシップでは市場調査や顧客データの集計を任され、自分の分析が提案内容に活かされたときに大きなやりがいを感じたのです。

こうした経験を通じて、「自分の知識やスキルが誰かの役に立つこと」に強い魅力を感じるようになりました。

今後もデータに関する知識を深め、チームの意思決定に貢献できる存在になりたいです。そのために入社後も学びを続け、専門性を高めていく姿勢を持ち続けたいと思っています。

《解説》
「どの分野のスペシャリストを目指すか」を明確にしつつ、自分の経験と結びつけるのがポイントです。やりがいの実感を交えると印象が強まります。

例文④ 異業種からの転身を見据えた例文

異業種への興味を伝える際は、転身の動機や過去の経験とのつながりをしっかり示すことが大切です。ここでは、異なる分野への挑戦を前向きに語る例文をご紹介します。

《例文》

私は10年後、これまでの経験を活かしながら異業種で新たな価値を生み出せる社会人になっていたいと考えています。

大学では文学部で文章表現や人の心の動きについて学びましたが、ゼミ活動でプレゼンを行う中で、相手に伝える力や情報整理の力を鍛える機会が多くありました。

その経験を通じて、次第に「言葉や企画を通して人と社会をつなげる仕事」に関心を持つようになり、広告業界に興味を持ったのです。

自分の得意分野を活かしつつ、新たな分野で挑戦したいという思いから、この業界を志望しています。

10年後には、クライアントの課題解決に貢献しながら、自分の提案で社会にポジティブな影響を与えられる人材になっていたいです。

《解説》
異業種を目指す理由と、それにつながる経験や気づきを具体的に示すことで説得力が高まります。関心が生まれた背景を丁寧に伝えるのがコツです。

例文⑤ 社会貢献を軸にした例文

社会貢献をテーマにする場合は、「なぜその想いを持つようになったのか」と「どのような形で貢献したいのか」を明確に伝えることが大切です。

《例文》

私は10年後、人や地域の役に立てる仕事を通じて社会に貢献できる人間になっていたいと考えています。

大学時代、ボランティア活動で地域の清掃や高齢者施設の訪問を経験し、人に感謝されることの喜びや、誰かの役に立つことの意味を強く実感しました。

その中で、目の前の小さな行動が人を笑顔にし、地域の空気を少しずつ変えていけることに魅力を感じたのです。

将来は、自分の仕事が社会課題の解決につながるような分野で働きたいと考えています。

たとえば、福祉やまちづくりなど、人と人をつなげる仕事に関わることで、社会全体をより良い方向へ導く一端を担える存在になりたいです。

《解説》
社会貢献のきっかけとなった体験を交えながら、目指す将来像を具体的に語ることがポイントです。自分の行動が社会にどう影響するかをイメージして書きましょう。

「10年後の自分」との類似質問

面接では「10年後の自分」以外にも、同じような意図で問われる質問があります。それぞれの違いを理解し、答え方を調整できると説得力が増すでしょう。

ここでは代表的な類似質問を2つ取り上げて、その特徴や答え方のポイントを紹介します。

  1. 5年後の自分
  2. キャリアプラン

①5年後の自分

「5年後の自分」は、より短期的な視点からの将来像を問う質問です。企業は入社後すぐにどのように成長し、どのような役割を担うのかを見ようとしています。

そのため、目指すポジションや身につけたいスキルなど、現実的で具体的な話をすることが求められるでしょう。

「まずは営業として成果を出し、チームリーダーを目指したい」といった展望を語ると、成長意欲が伝わりやすくなります。

②キャリアプラン

「キャリアプラン」は、時間軸よりもキャリアの方向性そのものを尋ねる質問です。

「どのように成長していきたいか」「どんな分野に力を入れたいか」といった、自分なりのビジョンを持っているかが問われます。

たとえば、「専門性を高めてエキスパートを目指したい」や「将来的にはマネジメントに挑戦したい」といった答え方が適しているでしょう。自身の価値観や考え方を丁寧に言葉にしてみてください。

「10年後の自分」が思い浮かばないときの対処法

面接で「10年後の自分は?」と聞かれても、すぐに答えが思い浮かばないことは珍しくありません。無理に考えようとせず、発想のヒントを得ることから始めるのが効果的です。

ここでは、考えがまとまらないときに試してほしい3つの方法を紹介します。

  1. 質問の意図を理解してから考え直してみる
  2. 就活支援サービスやキャリアセンターに相談する
  3. 自分と似た先輩の例文を参考にする

① 質問の意図を理解してから考え直してみる

「10年後の自分」という問いに戸惑う原因の多くは、企業側の意図を正しく理解できていないことにあります。

企業は、完璧なビジョンを求めているのではなく、自分なりに未来を考えられるかどうかを見ているのです。

まずは、「この質問を通じて企業は何を知ろうとしているのか」に注目してみましょう。その上で、「どんな価値観を持っていて、どのように働きたいのか」を出発点にしてイメージを広げてください。

役職や業種にこだわらず、理想の働き方や成長の方向性を考えることが、回答の手がかりになるはずです。

② 就活支援サービスやキャリアセンターに相談する

一人で悩んでも答えが出ないときは、大学のキャリアセンターや外部の就活支援サービスに頼るのも一つの手です。客観的な視点でアドバイスをもらえることで、自分の考えが整理されることもあります。

特にキャリアアドバイザーは、これまでの経験や強みを引き出して、将来像に結びつけてくれる存在です。

模擬面接や相談会を活用すれば、より現実的なイメージが持てるでしょう。自分だけで抱え込まず、まずは気軽に話をしてみてください。

③ 自分と似た先輩の例文を参考にする

将来像が浮かばないときには、自分に近い立場の先輩の例文を参考にしてみるとヒントが得られます。同じ学部や似た経験を持つ人の考え方を見ることで、自分との共通点が見えてくるはずです。

もちろん、例文をそのまま使うのではなく、「なぜ共感できたのか」「自分だったらどう言い換えるか」と考えてみてください。例文はあくまで出発点です。

自分自身の言葉で表現することで、より納得感のある答えになるでしょう。視点や言い回しを吸収し、自分らしい回答をつくり上げてください。

「10年後の自分」を面接で伝えるために自己分析を深めておこう!

「10年後の自分」という質問にしっかり答えるには、まず自己理解を深めることが不可欠です。企業はあなたの将来像から、成長意欲やキャリアの方向性、自社とのマッチ度を見極めています。

そのためには、自分が大切にしたい働き方や価値観を知り、業界や企業の研究、OB・OG訪問を通じて将来像を具体化することが大切です。

面接では、結論から明確に伝え、理由や行動、企業との関係性までを一貫して話せる構成が求められます。さらに、曖昧な表現や企業と無関係な話題は避け、説得力ある回答に仕上げましょう。

例文や類似質問も参考にしながら、自分だけの「10年後の自分」を丁寧に言語化してください。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。