内定承諾書提出後も就活はできる? 後悔しないための注意点も解説
「内定承諾書にサインしたけれど、このまま就活を続けていいのだろうか…」と不安を抱える人も少なくありません。
実際、承諾後に活動を続けることで選択肢は広がりますが、その一方で信頼低下や精神的負担といったリスクも存在します。
大切なのは、目先の安心感に流されず、自分のキャリアにとって最適な判断を下すことです。
そこで本記事では、内定承諾後に就活を続けるメリット・リスクや判断基準、辞退時の注意点までわかりやすく解説します。
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内定承諾書とは?

内定承諾書とは、就活生と企業の双方が雇用に向けて進んでいく合意の証です。そのため、軽い判断で提出してしまうと後にトラブルを招く可能性があります。
もっとも、承諾書を提出したからといって必ずしも辞退できないわけではありません。法的拘束力は限定的であり、入社の2週間前までは辞退が認められることがほとんどです。
しかし、企業側は内定承諾後からお金をかけて入社の準備などを進めるため、辞退を伝える際には、誠意を持った説明や迅速な連絡を心掛けることが大切と言えるでしょう。
そのため、内定承諾書を提出する前に自分のキャリアの方向性と合致しているかを確かめることが不可欠です。
内定承諾書を提出しても就活は続けられるのか

内定承諾後でも就活を続けることは制度上禁止されていません。企業との法的拘束力は内定契約書に明示されていない限り発生せず、学生には他社の選考を受ける自由があります。
ただし承諾後に就活を続ける行動は、採用担当者の信頼を損なうリスクと常に隣り合わせです。就活サイトやエージェントを通じて状況が伝わることもあり、完全に隠すのは難しい場合もあるでしょう。
一方で、内定を得ている安心感から精神的に余裕を持って選考に臨めるメリットもあります。複数の内定を比較し、より納得感のある進路を選べる可能性もあるでしょう。
しかし並行することで時間的・精神的な負担が増し、承諾先に辞退を伝える際に不誠実な印象を残す恐れも否定できません。
したがって内定承諾後に就活を続ける際は、リスクと利点を冷静に比較し、自分が本当に納得できる選択を見極めることが大切です。
内定承諾書提出後の就活のリスクについて

内定承諾後も就活を続けることは可能ですが、同時に複数のリスクを抱えることになります。特に信頼関係の損失や情報の流出、精神的な負担は見落とされやすい点です。
ここでは就活生が知っておくべき代表的なリスクを解説します。
- 企業からの信頼が損なわれる可能性
- オワハラを受けるリスク
- 就活仲介サービス経由で情報が伝わる可能性
- 精神的な負担や不安の増加
①企業からの信頼が損なわれる可能性
内定を承諾した後に就活を続けると、企業から「約束を守らない学生」と見なされる恐れがあります。採用担当者は誠実さや一貫性を重視しているため、承諾後の活動は不信感につながりやすいです。
その結果、内定取り消しのリスクや今後のキャリアに悪影響を与える可能性も否定できません。就活を続けるのであれば「なぜ必要なのか」を整理し、内定先にも誠実な姿勢を持つことが大切です。
信頼を意識して行動すれば、不要なトラブルを避けやすくなるでしょう。
②オワハラを受けるリスク
内定承諾後に就活を続けていると、企業から「就活をやめるように」と強い圧力をかけられることがあります。これを俗に「オワハラ」と呼びます。
学生にとっては大きなストレスとなり、内定辞退の意思を伝えづらくなることも少なくありません。対応策としては、必要以上に内定先へ就活状況を知らせないことが有効です。
自分のキャリアを主体的に考える意識を持つことで、不必要な干渉を受けても冷静に判断できるようになります。
③就活仲介サービス経由で情報が伝わる可能性
就活生が利用するエージェントや紹介サービスを通じて、内定先に就活継続の事実が伝わるリスクも存在します。
特に同じサービスを企業側も利用している場合、活動状況が共有される恐れが否定できません。これにより「承諾したのにまだ活動している」という印象を持たれる可能性があります。
情報管理を意識し、利用するサービスを絞ることが有効です。安易に複数へ登録するより、自分に合ったサービスを選ぶことが信頼を守る一助になります。
④精神的な負担や不安の増加
内定承諾後に就活を続けると「裏切っているのではないか」という葛藤を抱えやすくなります。さらに内定先への不安や他社選考の準備が重なり、心身への負担が増えるでしょう。
結果として選考での集中力が落ちたり、体調に影響を及ぼすこともあります。自分にとって最適な選択をするためには、必要以上に選択肢を広げすぎないことが重要です。
迷いが多くなるほど決断は遅れ、負担も増すため、就活の軸を明確に持つことが求められます。
内定をとりあえず承諾することのメリット

就活中に第一志望からの結果がまだ出ていない場合でも、内定を一旦承諾しておくことには多くの利点があります。
承諾によって選択肢を確保しつつ就活を続けられるため、安心感を持ちながら活動を進められるのです。
結果的に余裕を持って企業研究や面接に取り組めるため、後悔の少ない進路選びにつながるでしょう。ここでは承諾することで得られる具体的なメリットを整理して紹介します。
- 就活を続ける余裕が得られる
- 第一志望以外を保険として確保できる
- 精神的に安心して選考に臨める
- 内定辞退の選択肢を残せる
①就活を続ける余裕が得られる
内定をとりあえず承諾しておくと、就活の大きな不安要素である「無内定状態」から解放されます。働く場を一旦確保したという安心感があるため、焦りに追われず冷静に行動できるのです。
その結果、企業研究や自己分析を丁寧に進められ、志望動機や面接の回答にも深みを持たせられるでしょう。
就活は時期ごとに求人の数や質が変化しやすく、最後まで粘った学生ほど新しい募集や隠れた優良企業と出会う可能性が高まります。
承諾をしておけば、周囲の進捗に振り回されず自分のペースを維持できるので、より納得感のあるキャリア選択を実現できるのです。
②第一志望以外を保険として確保できる
第一志望以外の企業からの内定を承諾しておくことは、将来に備える「安全網」として重要です。
仮に第一志望の選考で不合格になったとしても、すでに進路が確保されているため、卒業後に進路が白紙になる心配をせずに済みます。
新卒一括採用が一般的な日本の就活市場では、卒業後に再び同じ条件で挑戦できるチャンスは限られています。
だからこそ1社でも承諾をしておくことが、自分のキャリアを守るための大切な戦略となるのです。保険があることで心理的な安心感が得られ、第一志望や難関企業の選考にも積極的に挑戦できるでしょう。
つまり承諾は「逃げ」ではなく、将来のリスクを減らす賢い選択肢なのです。
③精神的に安心して選考に臨める
就活では常に「不合格になったらどうしよう」という不安がつきまといます。この不安は思考や行動に影響し、面接の場面では過度な緊張を引き起こす原因にもなります。
しかし内定をすでに承諾している状態であれば、最悪の場合でも進路が完全に途絶える心配はありません。安心感が自信につながり、落ち着いた態度で面接に臨めるでしょう。
緊張や焦りは表情や話し方に表れやすいため、余裕を持って臨むことは選考通過率を高める大きな要素です。また心に余裕があると、企業の雰囲気や仕事内容を冷静に見極める力も養われます。
結果的に内定承諾は、単なる保険にとどまらず、自分の適性に合った企業選びを助ける働きも果たすのです。
④内定辞退の選択肢を残せる
内定を承諾しても、後から辞退することは可能です。多くの場合、承諾書は正式な労働契約ではなく、法律上も辞退自体は認められています。
そのため、とりあえず承諾して選択肢を広げておくことは合理的な判断だと言えるでしょう。
ただし辞退をする際には誠実な対応が欠かせません。連絡はできる限り早く行い、担当者に感謝の気持ちを伝えることが大切です。
無断や直前の辞退は企業に迷惑をかけ、場合によっては大学や就職課との関係にも影響を及ぼしかねません。逆に丁寧に対応すれば悪い印象を避けつつ、自分に最適な選択へと進めます。
承諾は未来の自由度を高める一方で、対応次第では信頼を守る機会にもなるのです。
内定承諾後に就活を続けるか判断する方法

内定承諾後に就活を続けるべきか迷う学生は少なくありません。内定を受け入れる決断は大きな安心感をもたらしますが、一方で「本当にこの会社でいいのか」という不安を抱く人も多いでしょう。
焦って決めてしまうと、後から後悔する可能性も否めません。そのため、理由や条件を丁寧に整理し、自分のキャリアに照らして冷静に比較することが必要です。
ここでは判断を助ける具体的な観点を挙げ、それぞれの視点から考え方を深めていきます。
- 就活を続けたい理由を整理する
- 内定先企業の待遇や制度を再確認する
- 将来のキャリアプランと照らし合わせる
- 信頼できる第三者に相談する
- 就活の軸に照らして比較検討する
①就活を続けたい理由を整理する
内定承諾後も就活を続けたいと考える背景には、第一志望ではない、条件に不安がある、企業文化が合わないと感じるなど、具体的な理由があることが多いです。
理由を明確にすることで、自分が妥協できる部分と絶対に譲れない部分がはっきりします。たとえば勤務地や給与を重視する場合、内定先と他社を比較して納得感を持つことが不可欠です。
反対に「なんとなく不安」という漠然とした理由だけで動くと、選考で集中力を欠き、結果的に自信を失う危険もあります。
理由を紙に書き出すなどして可視化することで、冷静に判断できるようになるでしょう。
②内定先企業の待遇や制度を再確認する
正しい判断を下すには、内定先企業の待遇や制度を具体的に把握することが欠かせません。給与水準、昇給制度、福利厚生、休日制度、残業の有無などは、働くうえで大きな影響を与える要素です。
説明会や面談の印象だけに頼ると、入社後に想定外のギャップに直面してしまう恐れがあります。
そのため、内定通知書や人事担当者からの資料を細かく読み直し、不明な点があれば直接問い合わせてください。
疑問を残さず情報を整理することで、就活を続けるかどうかをより合理的に判断できますし、承諾後に「聞いておけばよかった」と後悔する事態も防げるはずです。
③将来のキャリアプランと照らし合わせる
内定を受け入れるか就活を続けるかの判断は、短期的な条件だけでなく将来のキャリア像と照らし合わせることが大切です。
5年後や10年後にどのように働いていたいのか、どんなスキルや経験を身につけたいのかを考え、その実現に近づける環境かどうかを見極めましょう。
専門性を高めたいなら、教育研修制度や資格取得支援の有無が鍵になります。早期に責任あるポジションを目指すなら、昇進スピードや評価基準に注目してください。
たとえ待遇が魅力的でも、キャリアプランと合わなければ長期的には不満につながるかもしれません。反対に少々不安があっても、将来像に近づける会社であれば前向きに働ける可能性が高いでしょう。
④信頼できる第三者に相談する
自分ひとりで結論を出そうとすると、どうしても視野が狭まりがちです。
大学のキャリアセンターやゼミの教授、就活経験のある先輩、そして家族といった信頼できる第三者に相談することで、自分では気づけなかったリスクや選択肢を発見できるでしょう。
特に家族や先輩は長期的な視点からアドバイスをしてくれることが多く、キャリアを俯瞰して考えるきっかけになります。
ただし、意見をそのまま受け入れるのではなく、自分の就活の軸に照らして判断する姿勢を忘れてはいけません。
最終的に選ぶのは自分自身であることを意識し、アドバイスを参考にしながら納得のいく選択をしてください。
⑤就活の軸に照らして比較検討する
最終判断を誤らないためには、自分の就活の軸に沿って比較検討することが必要です。就活の軸とは、仕事を選ぶ際に大切にしたい価値観や条件を指します。
たとえば「社会貢献度」「安定性」「成長機会」「ワークライフバランス」などが代表的です。
軸に照らして企業を比較すると、魅力的に見える条件があっても自分の価値観と合わなければ不満につながる可能性が見えてきます。
逆に軸に合致していれば、多少の不安があっても納得感を持って選べるでしょう。自分の基準に基づく判断は、他人の意見に流されずに意思決定を下せる強さにもつながります。
これにより、就職後の満足度を高め、長期的に後悔のないキャリアを築けるはずです。
内定承諾後に迷っている人が取るべき行動

内定承諾後に「このまま就職活動を終えてよいのか」と迷う就活生は少なくありません。早い段階で不安を解消するためには、複数の視点から情報を集めて自分の判断軸を明確にすることが大切です。
ここでは、具体的な行動の選択肢を紹介します。
- キャリアセンターでの相談
- 就活エージェントの活用
- 内定者懇親会やイベントへの参加
- OB・OG訪問で社員と話す
- 自己分析のやり直し
- 複数内定の条件比較
①キャリアセンターでの相談
大学のキャリアセンターは就活生にとって心強い味方です。内定承諾後に不安を抱えた場合、まずここで客観的な意見を得ると安心できるでしょう。
キャリアカウンセラーは学生の希望や適性に合わせて具体的な助言をしてくれます。さらに、承諾した企業に関する情報や他社との比較ポイントも提供されることがあります。
相談することで、自分の進路に納得感を持てる可能性が高まります。独りで悩み続けるよりも、第三者の視点を取り入れることが解決への近道になるのです。
②就活エージェントの活用
内定を承諾した後でも、就活エージェントを利用すれば新たな選択肢を知ることができます。エージェントは最新の企業情報を持ち、条件やキャリアビジョンに合う企業を紹介してくれます。
特に承諾した企業に不安を感じている場合には、他の選択肢を知ることで冷静に比較できるでしょう。
応募手続きや面接対策などの支援も受けられるため、一人で活動を続けるより効率的です。自分の納得を優先する姿勢が、後悔を避ける判断につながります。
③内定者懇親会やイベントへの参加
企業が開催する内定者懇親会や説明会に参加すると、実際の雰囲気を体感できます。配属先や職場環境に不安を持っている人は、社員や同期となる学生と交流することで具体的な情報を得られるでしょう。
企業文化が自分に合うかを見極める機会にもなります。参加後に違和感を覚えた場合は、他の選択肢を検討するきっかけとなるのです。逆に安心感を得られれば、迷いを払拭できるはずです。
④OB・OG訪問で社員と話す
内定先の実態を知るには、OB・OG訪問が有効です。実際に働いている社員から業務内容や働き方を聞けば、企業が公開していない部分を知ることができます。
給与や福利厚生に加えて、キャリアの将来性や人間関係についても直接質問できる点が大きな強みです。内定を受けた後だからこそ、リアルな情報が判断材料になります。
事前に質問内容を整理して訪問すると、より有意義な時間を過ごせるでしょう。
⑤自己分析のやり直し
迷いが生じたときには、改めて自己分析を行うことも効果的です。内定を承諾したときには納得していても、後になって「本当に自分に合っているのか」と不安になることは自然なことです。
過去の経験や価値観を整理し直し、自分が重視する要素を明確にすることで、承諾した企業が適しているのか判断できます。ズレを感じた場合には再び就活を続けても遅くはありません。
納得できる選択こそが、安心につながるのです。
自分1人での自己分析に不安がある方は、就活のプロと一緒に自己分析をしてみませんか?あなたらしい長所や強みが見つかり、就活がより楽になりますよ。
⑥複数内定の条件比較
複数の内定を得ている場合は、条件を丁寧に比較することが欠かせません。給与や勤務地といった表面的な条件だけでなく、教育体制や将来のキャリアパス、社風なども含めて検討する必要があります。
一つの企業に偏って考えると視野が狭まり、後悔する可能性があるでしょう。比較を通じて自分が最も大切にしたい基準を確認できます。
そのうえで選んだ企業であれば、承諾後も安心してキャリアを築いていけるはずです。
内定承諾後に就活を続ける場合のポイント

内定承諾後に就活を続ける学生は少なくありませんが、その際には一つひとつの対応が将来のキャリアに影響する可能性があります。
慎重さを欠いた行動は企業からの信頼を損ね、後悔を生む結果になりかねません。ここでは、就活を続ける際に特に意識しておくべき具体的なポイントを整理しました。
いずれも小さな配慮ですが、将来の信頼や評価を守る上で大きな意味を持ちます。
- 辞退を決断したら迅速に行動する
- 企業への連絡は誠実に行う
- キャリアセンターにオワハラ相談をする
- 応募企業には誠実な対応を徹底する
- 自分の就活軸をブレずに保つ
- 情報共有やSNSでの発言に注意する
①辞退を決断したら迅速に行動する
内定を辞退すると決めた場合は、できるだけ早く企業へ意思を伝えることが必要です。迅速に対応すれば企業に新しい候補者を探す余裕を与え、採用活動全体への影響を小さくできます。
反対に連絡を遅らせると、採用担当者の負担が増すだけでなく、社会人としての信頼を損なう恐れがあるでしょう。
特に人気企業や少人数採用の企業では、1人の辞退が大きな影響を与えることも珍しくありません。たとえ伝えにくい内容であっても、電話やメールで自分の言葉できちんと伝える姿勢が重要です。
結果として、その誠実さは社会に出てからの信頼や人脈づくりにもつながります。
②企業への連絡は誠実に行う
企業への連絡では、形式的な対応ではなく真摯な姿勢を示すことが大切です。
辞退理由を細かく説明する必要はありませんが、「貴重なお時間をいただき感謝しております」といった一言で印象は大きく変わります。
反対に、曖昧な言葉や言い訳がましい表現は信頼を損なう要因になりかねません。電話では落ち着いた声で簡潔に伝え、メールでは敬語の使い方や文面の整え方に気を配ってください。
採用担当者は数多くの学生とやり取りをしているため、丁寧さや誠実さは目に留まりやすいのです。こうした小さな積み重ねが、将来的に同じ業界で再会したときに良い印象として残るでしょう。
③キャリアセンターにオワハラ相談をする
内定承諾後には「他社の選考を受けないでほしい」といったオワハラ(就活終われハラスメント)を受けることもあります。
過度な圧力や不安を感じたときは、一人で抱え込まず大学のキャリアセンターに相談してください。
キャリアセンターの職員は過去の事例や法的観点に基づき、学生を守るための具体的なアドバイスをしてくれます。
さらに、客観的な第三者に話すだけでも心理的な負担が軽くなり、冷静に判断しやすくなるでしょう。
必要に応じて弁護士などの専門機関につなげてもらえる場合もあり、自分の立場を守るための支えとなります。安心して就活を続けるためには、信頼できる相談先を確保しておくことが欠かせません。
④応募企業には誠実な対応を徹底する
内定先以外の応募企業への対応も同じく誠実さが求められます。特に選考が進んでいる企業に対しては、面接日程の調整や辞退の連絡を速やかに行う必要があります。
連絡を怠ると、今後の応募機会を失うだけでなく「責任感に欠ける学生」という印象を与えかねません。
一方で、たとえ辞退であっても丁寧な言葉を添えて誠実に伝えれば、かえって好印象につながる場合もあります。
採用担当者は将来同じ業界で関わる可能性が高いため、短期的な選考だけでなく長期的なキャリアを意識した行動が大切です。社会人としての基本を実践することが、後悔のない就活につながります。
⑤自分の就活軸をブレずに保つ
内定を承諾した後も就活を続けるなら、自分の就活軸を見失わないことが不可欠です。就活軸があいまいになると選択に迷いが生じ、精神的な負担が増えてしまいます。
結果として「なぜ就活を続けているのか」がわからなくなり、後悔することにもつながるでしょう。
たとえば「社会に貢献できる仕事」「自己成長できる環境」「安定した働き方」など、自分にとって譲れない条件を紙に書き出して整理するのも効果的です。
軸を明確にしておくことで、内定を辞退するか受け入れるかの判断もスムーズになります。自分の価値観に沿った選択をすることが、長期的なキャリア成功の土台になるのです。
⑥情報共有やSNSでの発言に注意する
就活に関する発言や情報は、SNSを通じて意図せず広まることがあります。軽い気持ちで投稿した内容が企業関係者の目に入り、思わぬトラブルに発展するケースも珍しくありません。
特に内定承諾や辞退といった情報はセンシティブであり、公開すれば信頼を損ねるリスクが高いです。
そのため、就活期間中はSNSでの発言を控えるか、どうしても発信する場合は第三者が見ても問題のない表現にとどめてください。
また、友人とのグループチャットや掲示板でも発言が拡散する可能性はあるため、情報管理を徹底する意識が重要です。
細心の注意を払うことで、自分の評価や今後のキャリアを守る結果につながるでしょう。
内定承諾を保留・辞退する場合の注意点

採用担当者は複数の候補者を比較しながら調整を進めているため、就活生の一つの判断が全体の流れに大きな影響を与えることもあります。
内定承諾を保留したり辞退したりする場面では、企業との信頼関係を損なわないよう丁寧かつ迅速に対応することが欠かせません。
ここでは、就活生が見落としがちな注意点を整理しました。相手の立場を尊重しながら正しい対応を選ぶことが、自分の将来を守る第一歩となるでしょう。
- 連絡は早めに行う
- 理由は簡潔かつ正直に伝える
- お礼と謝罪を忘れない
① 連絡は早めに行う
内定承諾を保留または辞退すると決めた場合は、できるだけ早く企業に伝えることが大切です。
採用担当者は、他の候補者の選考や人員計画を同時に進めているため、連絡が遅れればスケジュール全体に影響を及ぼしかねません。
迅速な連絡は誠意の表れとして受け取られ、企業側も次の候補者への対応にスムーズに移ることができます。意思が固まった段階で即日か遅くとも翌日までに連絡するのが望ましいでしょう。
早めの行動こそが信頼を守る鍵になります。
② 理由は簡潔かつ正直に伝える
辞退や保留を伝える際、理由を細かく説明する必要はありません。取り繕った理由や曖昧な言い回しを多用すると、矛盾が生じて不信感を抱かれる危険性があります。
また、「家庭の事情」や「体調不良」など曖昧な理由を繰り返すと、かえって不自然に受け取られることもあるでしょう。
「他社の選考を優先したい」「自分のキャリアの方向性を再検討したい」など正直な理由を簡潔に伝えると、担当者は状況を理解しやすくなり、むしろ誠実な印象が高まります。
余計な言葉を重ねるよりも、短く礼儀正しい表現で対応することが信頼を得る近道です。
③ お礼と謝罪を忘れない
保留や辞退の連絡をする際は、必ず感謝と謝罪を添えることを忘れてはいけません。企業は応募者一人に対しても面接や書類審査に多くの時間と労力を割いています。
その努力に対して「貴重なお時間をいただきありがとうございました」と感謝を示すことは最低限の礼儀です。
同時に、辞退が企業の採用計画に少なからず影響を及ぼす可能性を考えれば、「ご迷惑をおかけし申し訳ございません」と謝罪の意を表すことも欠かせません。
こうした一言を添えるかどうかで、受け取る印象は大きく変わります。さらに、誠意を持った対応は「将来的にまた関わりたい」と思わせるきっかけになる場合もあります。
就活は一度きりに見えても、社会に出てから再び企業と縁があることは珍しくありません。だからこそ、感謝と謝罪をしっかり伝えることが、将来につながる可能性を広げるのです。
内定承諾を保留・辞退する際のメール例文

就活中には、内定承諾をすぐに決められず保留したい場合や、最終的に辞退を選ばざるを得ない場合もあるでしょう。その際には、誠意が伝わるメールを送ることが大切です。
この見出しでは、状況に応じた具体的なメール例文を紹介します。
内定承諾を保留する場合のメール
内定を承諾するかどうか迷う就活生にとって、保留の意思を丁寧に伝えるメール例文は参考になります。ここでは企業に失礼のない形で、考える時間をお願いする例文を紹介します。
株式会社〇〇 人事部 採用ご担当者様 お世話になっております。〇〇大学〇〇学部の〇〇です。 このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。大変光栄に存じます。 現在、貴社を含めて複数の企業から内定をいただいており、将来の進路について真剣に検討している状況です。 そのため誠に恐縮ですが、最終的な意思決定にあたり、少しお時間をいただきたく存じます。 つきましては、〇月〇日までに必ずご回答申し上げますので、しばらくお待ちいただけますと幸いです。 お忙しい中ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。 ―――――――― △△大学 △△学部 氏名:□□ □□ 電話番号:090-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxx@example.com |
この例文では、内定を喜ぶ気持ちをまず伝えたうえで、保留の理由を簡潔に述べています。重要なのは回答期限を明確に示すことです。書く際には「感謝」「理由」「期限」の順で整理すると、誠実さが伝わりやすいでしょう。
内定を辞退する場合のメール
内定を承諾した後でも、やむを得ず辞退を決める学生は少なくありません。その際には、誠意を持ったメールで迅速に伝えることが大切です。ここでは一般的な大学生が使える丁寧なメール例文を紹介します。
○○株式会社 人事部 採用ご担当者様 お世話になっております。○○大学の△△です。 このたびは内定のご連絡をいただき、また承諾のご対応をいただき誠にありがとうございました。 しかしながら、慎重に検討を重ねた結果、今後の進路について別の道を選ぶことを決意いたしました。せっかくのご厚意を辞退する形となり、大変心苦しく存じます。 これまでのご配慮に深く感謝申し上げますとともに、 貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。 ―――――――― △△大学 △△学部 氏名:□□ □□ 電話番号:090-xxxx-xxxx メールアドレス:xxxx@example.com |
辞退の理由は詳細に書かず、感謝と謝意を中心に構成するのが基本です。書き出しから締めまで一貫して丁寧な表現を意識すると、印象を損ねず誠実さが伝わりやすくなります。
内定承諾後の就活に迷ったときの指針

内定承諾書を提出しても就活を続けること自体は可能ですが、その裏には信頼喪失やオワハラ、情報漏れなど、いくつかの大きなリスクが潜んでいます。
しかしその一方で、余裕を持つことでその後のパフォーマンスが向上したり、保険として確保しておけたりするメリットもあるでしょう。
大切なのは、自分のキャリア軸や将来のキャリアプランと照らし合わせて慎重に判断することです。就活を続けたい理由を整理し、内定先企業を改めて確認することで見えてくる選択肢もあります。
迷った際には大学のキャリアセンターでの相談や就活エージェント、第三者の意見も効果的であり、OB・OG訪問を通じて現場社員のリアルな声を聞くことも有効な判断材料となります。
最終的にはリスクとメリットを天秤にかけ、自分が後悔しない選択を行うことが、内定承諾後の就活で成功するための最大のポイントといえるでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。