面接で「尊敬する人」を回答する方法|選び方やポイント・NG例も紹介
「面接で『尊敬する人は誰ですか?』と聞かれると、どう答えればいいのか迷ってしまう…」
就活の面接では、ただ「この人を尊敬しています」と紹介するだけでは不十分です。なぜその人を尊敬しているのか、そしてその影響が自分にどう表れているのかまで伝えることが大切です。
採用担当者は、この質問を通じて応募者の価値観や人柄、将来の方向性を知ろうとしています。
そこで本記事では、就活での「尊敬する人」の選び方から、好印象を与える答え方、避けるべきNG例、そして参考になる例文まで詳しく解説します。
準備を整えて、面接で自信を持って答えられるようにしましょう。
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尊敬する人の答え方が選考に影響する?

就活の面接で「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれたとき、あまり深く考えずに答えてしまう方も多いかもしれません。
しかし、この質問は単なる雑談ではなく、あなたの価値観や考え方、人柄を知るために投げかけられているものです。ここでは、尊敬する人の答え方が面接に与える影響について解説します。
面接で「誰を尊敬しているか」を聞かれた場合、人物そのものよりも、その人をどう捉え、どのように自分と結びつけているかが評価のポイントです。
たとえば、「有名だから」「親だから」というだけで終わってしまうと、自己理解が浅い印象を与えてしまうでしょう。
一方で、「その人のこういう行動に感銘を受け、自分も〇〇の場面でその姿勢を意識するようになった」など、具体的なエピソードと変化を含めて語ると、説得力が増すでしょう。
準備の段階で、自分の価値観と行動に影響を与えた人物を振り返ってみてください。そして、自分らしい言葉で語ることで、より良い印象につながるはずです。
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面接で尊敬する人を聞かれる理由

「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれたとき、正直どう答えるべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
単なる雑談のように感じるかもしれませんが、実は企業があなたの人柄を見極めるために重視している質問の1つです。
ここでは、面接官がこの質問を通して見ている4つのポイントを解説します。
- 学生の価値観や志向性を確認するため
- 論理的思考力や説明力を測るため
- 将来像との整合性をチェックするため
- 面接官との会話を広げるフックにするため
①学生の価値観や志向性を確認するため
面接官がこの質問をする主な理由は、あなたがどのような価値観を持っているかを知るためです。たとえば「挑戦する人を尊敬している」と答えたなら、行動力を大切にしていることがうかがえます。
誰を選ぶかよりも、その人物をどう見ていて、自分とどう結びつけているかが重要です。ただ有名な人を挙げたり、漠然とした理由を並べたりするのは避けてください。
これまでの経験とリンクさせて話すことで、あなたらしさが伝わりやすくなります。
②論理的思考力や説明力を測るため
この質問では、内容そのもの以上に、どう説明するかが見られています。尊敬する理由を話す際、感情だけでなく、具体的なエピソードや背景が伴っていると説得力が増します。
「行動力のある人を尊敬している」と言うだけでなく、どんな場面に感銘を受け、自分がどう変わったかまでを順序立てて説明しましょう。
考えを整理し、簡潔に伝える力は、どんな職種でも求められるスキルです。面接官もその点を注視しています。
③将来像との整合性をチェックするため
尊敬する人の特徴は、そのまま自分の理想像にも重なりやすいため、企業との相性を見極める材料として使われることがあります。
たとえば、主体的に動く人を尊敬していると伝えれば、能動的な姿勢を重視する企業には好印象を与えやすいでしょう。
逆に、企業の方針と真逆の人物像を挙げてしまうと、ミスマッチに映るかもしれません。自分の価値観に忠実であることは大前提として、企業文化との相性も意識して伝えると効果的です。
④面接官との会話を広げるフックにするため
この質問は、あなたの価値観を引き出すだけでなく、会話を広げるきっかけとしても活用されています。
面接官が共感できる内容であれば、そこから話が弾み、自然な流れで深掘りしてもらえることがあるかもしれません。
たとえば、同じ人物を尊敬していた場合、意気投合するチャンスにもなり得ます。印象に残る答えを準備しておくことで、会話が一方通行にならず、面接全体の雰囲気も良くなるでしょう。
尊敬する人の見つけ方

面接で「尊敬する人」を聞かれたときに備えて、あらかじめ準備しておくことが大切です。すぐに思いつかない場合でも、視点を変えることで候補が見えてくるでしょう。
ここでは、自分らしい答えを見つけるための考え方を紹介します。
- これまで影響を受けた人物を洗い出す
- 人ではなく影響を受けた出来事にも注目する
- 他人の「尊敬する人」からヒントを得る
- 就活エージェントやキャリア支援を活用する
①これまで影響を受けた人物を洗い出す
尊敬する人が浮かばないときは、これまでの人生を振り返って印象的だった人物を思い出してみてください。家族、先生、先輩、アルバイトの上司など、身近な人から考えると見つけやすくなります。
その人物が特別な功績を持っていなくても、自分に良い影響を与えてくれた経験があれば十分です。重要なのは、相手のどんな行動や姿勢が自分に影響を与えたのかを、具体的に説明できるかどうか。
振り返ることで、自分の価値観も明確になっていくはずです。
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②人ではなく影響を受けた出来事にも注目する
誰を挙げるべきか迷ったときは、出来事を出発点に考えるのも効果的です。
たとえば部活動での悔しい経験や、ボランティアでの出会い、アルバイト中の失敗など、自分の成長につながった出来事を思い返してみましょう。
そこには、何らかのかたちで影響を与えてくれた人物がいるはずです。最初から人を選ぼうとせず、体験をたどることで自然に候補が見えてくる場合があります。
そのように導き出した人物は、面接でも説得力を持って伝えられるでしょう。
③他人の「尊敬する人」からヒントを得る
なかなか思いつかないときは、周囲の人が誰を尊敬しているのかを聞いてみるのも手です。友人や同級生の意見を参考にすることで、考えの幅が広がるかもしれません。
ただし、回答をそのまま真似するのではなく、自分自身の経験や価値観に照らし合わせて納得できる人物かどうかを見極めてください。
他人の意見から刺激を受けながらも、自分の言葉で語れるように工夫することが大切です。
④就活エージェントやキャリア支援を活用する
自分一人ではなかなか決められないと感じたら、就活エージェントや大学のキャリアセンターに相談してみてください。
専門的な視点から質問してもらうことで、自分でも気づいていなかった経験や価値観を掘り起こすきっかけになるでしょう。
信頼できる第三者の助けを借りることで、思いがけない発見につながることもあります。誰かに話すことで、自分の考えも整理されやすくなりますので、ぜひ活用してみてください。
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尊敬する人として選びやすい人

「尊敬する人が思い浮かばない」という悩みは、就活生によくあるものです。その場合は、視点を少し広げて、自分に影響を与えた人や出来事を振り返ることが効果的でしょう。
ここでは、尊敬する人として選びやすい例を5つ紹介します。
- 親族や家族
- 学校の先生や部活動の顧問
- アルバイトやインターン先の上司・先輩
- 有名人・経営者・歴史上の人物
- 創作上の人物・書籍内のキャラクター
①親族や家族
家族は、最も身近で長い時間を共にする存在だからこそ、自然と尊敬の対象になりやすいです。
たとえば「困難な状況でも前向きに努力を続ける姿勢に刺激を受けた」「誠実に人と接し続ける様子から、自分も信頼される人間でありたいと思うようになった」といった具合に、日常の中で得た学びを語ると説得力が増します。
単に「家族だから尊敬している」と言うだけでは弱いため、具体的なエピソードや行動を交えて説明することが大切です。
また、自分の価値観や将来の目標とどのように重なっているのかを伝えることで、面接官にもその人物を選んだ理由が伝わりやすくなるでしょう。
②学校の先生や部活動の顧問
学校の先生や部活動の顧問は、日常の中で密接に関わり、人生の転機に影響を与えることが多い存在です。
「挑戦を後押ししてくれた言葉が心に残っている」「努力の大切さを行動で示してくれた」など、自分が強く影響を受けた具体的な場面を挙げることで、説得力のある説明になります。
また、自分の価値観や行動にどのような変化があったかまで言語化できれば、面接官にもしっかりと伝わるでしょう。
さらに、自分が尊敬した部分を社会人になったあとにどう活かしたいかまで言及できると、自己理解の深さが感じられます。
③アルバイトやインターン先の上司・先輩
アルバイトやインターンで関わった上司や先輩は、実際の職場での行動を間近で見られる存在です。
「的確な指示でチームをまとめていた」「忙しい中でも丁寧な対応を欠かさず、周囲への気配りも忘れない姿勢が印象的だった」といった実例を交えることで、リアリティが増します。
さらに、自分がその経験から何を学び、それをどのように自分の行動に反映させたかまで伝えると効果的です。職場での学びは、ビジネスの場に直結するので、面接官も注目しやすいポイントになります。
自分の成長や今後の目標とのつながりを意識して伝えてください。
④有名人・経営者・歴史上の人物
有名人や歴史上の偉人などは広く知られている分、選ぶ理由や視点にオリジナリティが求められます。
「逆境でも信念を持って行動した姿に勇気づけられた」「時代に流されず、自らの理想を貫いた姿勢が印象的だった」など、具体的なエピソードや言葉を引用しながら話すと、より説得力が出るでしょう。
ただ知っている情報を述べるだけではなく、その人のどの部分に心を動かされたのか、自分と重ね合わせた視点があると印象が深まります。
また、面接で話す際には、自分自身の行動や考え方にどう影響を与えたのかを丁寧に伝えるよう心がけましょう。
⑤創作上の人物・書籍内のキャラクター
フィクションのキャラクターを尊敬する人として挙げるのは一見意外かもしれませんが、心を動かされた経験があれば問題ありません。
ただし、「かっこいいから」「憧れだから」といった理由だけで終わらせるのではなく、「その人物のどんな行動が印象に残り、自分の価値観にどう影響したのか」を具体的に語る必要があります。
たとえば「挫折を乗り越える姿に勇気をもらった」「他人のために尽くす姿勢に影響を受けた」など、自分の行動や考えの変化までつなげると説得力が生まれるでしょう。
フィクションだからこそ、自分自身の内面と丁寧に向き合った言葉選びが重要になります。
面接での尊敬する人の回答方法

面接で「尊敬する人は誰ですか」と聞かれたとき、漠然とした答えでは印象に残りにくいものです。説得力を持たせるには、答え方に工夫が必要です。
ここでは、順を追って考えるための4つのステップを紹介します。
- 尊敬する理由を明確にする
- 具体的なエピソードを用意する
- 自分への影響を言語化する
- 将来への活かし方を述べる
①尊敬する理由を明確にする
まずは「その人のどんなところを尊敬しているのか」をはっきりさせましょう。
たとえば「努力を惜しまない姿勢」や「周囲への気配りが自然にできる行動」など、具体的な価値観や行動に落とし込むことが大切です。
ただ「すごいと思う」といった抽象的な表現だけでは、説得力に欠けてしまいます。
その人の何に心を動かされたのか、どんな点が自分にとって魅力的だったのかまで言葉にすると、より本質に迫った答えになります。
また、自分がその価値観に共感した理由も加えると、聞き手の納得感も高まるでしょう。表面的な印象ではなく、自分の視点で見た「その人らしさ」を伝えてみてください。
②具体的なエピソードを用意する
次に、その人の行動を示す具体的な出来事を思い出してみてください。
「毎日朝早く登校して部活の準備をしていた」「仕事と家庭を両立させながら後輩の相談にも乗ってくれた」など、自分が実際に見聞きした場面があると、相手にも伝わりやすくなります。
印象に残った瞬間を軸にするとよいでしょう。また、できるだけ事実に基づいたストーリーであるほど、共感や理解を得やすくなります。
「どんな状況で」「どのような行動をとったのか」「その結果どうなったのか」といった視点で整理すると、内容に筋が通りやすくなるでしょう。
たった1つの行動でも、詳細に描写することで説得力が増しますので、丁寧に振り返ってみてください。
③自分への影響を言語化する
その人の姿勢や行動を通して、自分がどんな影響を受けたのかを考えてみましょう。
「自分も挑戦を恐れなくなった」「周囲との関わり方を見直すきっかけになった」といったように、自分の考え方や行動の変化を伝えると、回答に厚みが生まれます。
できるだけ具体的に言葉にしてみてください。「その人を尊敬する自分はどんな人物か」を語ることでもあります。
単に感情として「尊敬している」と伝えるのではなく、自分の価値観や行動にどう影響を及ぼしたのかを表現することが大切です。
言語化の過程で、自分自身の内面を深く見つめることにもつながりますし、自己理解の深さも評価されやすくなります。
④将来への活かし方を述べる
最後に、尊敬する人から受けた影響を、これからどう活かしていきたいかを語ると、自己理解の深さと成長意欲を同時に伝えることができます。
「どんな状況でも前向きに行動したい」「信頼される社会人を目指したい」など、未来志向の言葉で締めくくると、前向きな印象を残せるでしょう。
さらに、具体的な目標や行動計画とつなげると、より一層印象的になります。
「入社後はチームでの協働を大切にし、リーダーシップを発揮できる存在になりたい」「困難な課題にも粘り強く取り組めるよう、日々の学びを積み重ねたい」といったように、具体性と実現可能性を意識して言葉にしてみてください。
話の締めとして相手の記憶にも残りやすくなります。
尊敬する人を魅力的に伝えるポイント

面接で「尊敬する人」を聞かれたとき、答えの内容だけでなく、その伝え方も評価対象になります。相手に伝わる構成と話し方を意識することで、印象に残る自己PRにつながるでしょう。
ここでは、説得力のある伝え方のコツを5つ紹介します。
- 具体的な根拠や背景を盛り込む
- PREP法など構造的に説明する
- 身振りや表情で説得力を高める
- 自分との関連性を明確に伝える
- エピソードは数字や結果を入れて具体化する
①具体的な根拠や背景を盛り込む
「なんとなく尊敬している」と伝わると、どうしても説得力に欠けてしまいます。
尊敬する理由を述べるときには、「いつ・どこで・どんな出来事があったか」といった背景まで丁寧に説明すると、聞き手にとって理解しやすくなるでしょう。
たとえば「中学生の頃、部活動の先輩がケガをしても弱音を吐かずに練習を続ける姿を見て尊敬するようになった」といったように、場面を想像できる具体性を持たせることが大切です。
背景情報を添えることで、エピソードがより印象的に伝わるでしょう。
②PREP法など構造的に説明する
話の構成が曖昧だと、どれだけ良い内容であっても相手にうまく伝わらないことがあります。結論→理由→具体例→再度結論の順に話すPREP法を用いれば、情報が整理されて聞き取りやすくなるでしょう。
「私は○○さんを尊敬しています。なぜなら〜という理由があるからです。その方が〜という行動をしていたからです。だから私は尊敬しています」といった構成にすれば、要点が明確になり、伝える力も評価されやすくなるでしょう。
時間が限られた面接でも、内容をしっかり伝えられる強みとなります。
③身振りや表情で説得力を高める
話の中身が良くても、伝え方が淡々としていたり、表情が乏しかったりすると印象が弱くなってしまいます。
適度な目線の使い方や、声の抑揚、自然な手の動きを加えることで、内容に熱意が加わり、説得力も増すでしょう。
たとえば、尊敬するエピソードの中で「とても感動した場面」などを語るときに、少し目を見開く、声に強弱をつけるといった工夫をすると伝わりやすくなります。
無理に大きなジェスチャーをする必要はありませんが、表情を明るく保つだけでも印象が変わるので、ぜひ意識してみてください。
④自分との関連性を明確に伝える
尊敬する人の素晴らしさを語るだけでは、その人物の紹介で終わってしまいます。面接で大切なのは、自分とどう関係があるのかをしっかり伝えることです。
その人の考え方や行動に影響され、自分の価値観や行動がどう変わったのかを具体的に述べてください。
たとえば「先輩の姿勢に触れてから、自分も後輩の手本になれるよう心がけるようになった」「あの出来事以来、努力を継続することの大切さを実感した」といったエピソードを交えると、自己理解の深さや成長意欲が伝わりやすくなります。自己PRと結びつける意識が大切です。
⑤エピソードは数字や結果を入れて具体化する
「努力家な先輩を尊敬している」と話すだけでは、やや抽象的で印象が薄くなってしまいます。
「学業とアルバイトを両立しながらTOEICで850点を取った」といったように、数字や具体的な成果を入れて説明すれば、話のリアリティと説得力が一気に増します。
また、数字があると聞き手がイメージしやすくなり、記憶にも残りやすくなるでしょう。成績、時間、人数、金額など、目に見える数値や結果を意識して加えてみてください。
面接では「抽象より具体」「感情より行動」の観点で伝えることが、効果的なアピールにつながります。
面接で好印象を与える尊敬する人の回答例文

面接で「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれたとき、どんな人を挙げるべきか悩む方も多いでしょう。
ここでは、実際の回答例を挙げながら、人物ごとにどう伝えれば好印象につながるかを解説します。
面接でどんな質問が飛んでくるのか分からず、不安を感じていませんか?とくに初めての一次面接では、想定外の質問に戸惑ってしまう方も少なくありません。
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①父(家族)
就活の面接で「尊敬する人」を家族から選ぶ場合、ただのエピソード紹介に終わらず、自分の価値観とつながる形で伝えることがポイントです。ここでは「父」をテーマにした例文を紹介します。
私が尊敬しているのは父です。父は自営業をしており、朝早くから夜遅くまで休まず働く姿を見て育ちました。 特に印象に残っているのは、経営がうまくいかず苦しい時期でも、決して愚痴を言わず、常に「お客様のためにできることを考える」と前向きに行動していたことです。 そんな父の姿から、私もどんな環境でも自分にできることを考えて行動する大切さを学びました。 大学ではアルバイトリーダーとして後輩の指導にあたる中で、父のように責任感を持ち、周囲を支えることを意識してきました。 今後も父の姿勢を見習い、社会人になってからも周囲の役に立つ行動を心がけたいと考えています。 |
父親の具体的な行動や姿勢を通して、自分の価値観や行動と結びつけている点が評価ポイントです。家族を取り上げる場合は「自分がどう影響を受けたか」を明確にしましょう。
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②学校の恩師
就職活動で「尊敬する人」に学校の恩師を挙げる場合は、先生のどんな姿勢や言動に影響を受けたのかを具体的に語ることが大切です。以下に、実際の面接で使える例文を紹介します。
私が尊敬しているのは、高校時代の担任の先生です。先生は、いつも生徒一人ひとりの可能性を信じて接してくれる方でした。 私は当時、自分に自信が持てず、授業中も発言を避けていましたが、先生はそんな私に「あなたには考える力がある」と声をかけてくれました。 その言葉をきっかけに、私は学級委員に立候補し、仲間と話し合いながらクラスをまとめる経験ができました。大学でもグループワークで意見を出すことに積極的になれたのは、先生のおかげだと思っています。 私も将来、周囲の人の可能性を信じ、前向きな言葉をかけられるような人間でありたいと考えています。 |
恩師の言葉と、それによって行動が変わった自分のエピソードをセットで語るのがポイントです。先生を選ぶ場合は「影響を受けた変化」を丁寧に描きましょう。
③アルバイト先の上司
「尊敬する人」としてアルバイト先の上司を挙げる場合は、仕事を通じて学んだ姿勢や考え方が自分にどう影響したかを中心に述べると説得力が高まります。
私が尊敬しているのは、大学1年から続けているカフェのアルバイト先の店長です。店長は、どんなに忙しいときでもスタッフ一人ひとりに気を配り、感謝の言葉を欠かしません。 ある日、私がオーダーミスをしてしまったときも、店長は怒るのではなく、「次にどう活かすかが大切」と声をかけてくれました。その言葉に救われただけでなく、物事を前向きに捉える姿勢を学びました。 それ以来、自分も後輩スタッフのミスに対して冷静にフォローし、周囲の雰囲気を大切にするよう心がけています。 店長のように周囲を思いやり、信頼される存在になれるよう、社会人になっても学び続けたいと考えています。 |
アルバイトでの実体験をもとに、上司から受けた影響と自分の成長を結びつけている点が良い例です。「具体的な場面+学び+将来への意識」を盛り込みましょう。
④友人・知人
「尊敬する人」として友人や知人を挙げる場合は、身近な関係性の中で自分に良い影響を与えた具体的な出来事を交えて伝えると効果的です。
私が尊敬しているのは、大学のゼミで一緒の友人です。彼は常に周囲の意見を丁寧に聞きながら、自分の考えをはっきりと伝えることができる人です。 特に印象に残っているのは、ゼミ発表で意見が対立したときに、互いの立場を尊重しながら議論をまとめ上げた姿勢でした。 私はこれまで、意見の違いがあると引いてしまう傾向がありましたが、その姿を見て、自分も一歩踏み出して向き合う姿勢を学びました。 それ以来、グループワークでも積極的に対話することを意識するようになり、チーム内での信頼関係も深まったと感じています。将来は、彼のように冷静かつ柔軟に意見をまとめられる人を目指したいです。 |
友人を尊敬する理由を「自分の変化」と結びつけて語っている点がポイントです。身近な存在を挙げるときは、客観的な視点と具体的な学びを忘れずに盛り込みましょう。
⑤有名人
尊敬する人として有名人を挙げる場合は、その人の知名度に頼るのではなく、自分がどう影響を受けたかを具体的に語ることが大切です。
私が尊敬しているのは、テニス選手の大坂なおみさんです。彼女は若くして世界で活躍するトッププレーヤーでありながら、社会問題にも積極的に声を上げる姿勢を貫いています。 私が特に感銘を受けたのは、精神的に苦しい状況の中でも自分の気持ちを正直に伝え、無理に周囲に合わせるのではなく、自分らしさを大切にしていた点です。 私も大学生活の中で、周囲に流されて自分の意見を控えることが多かったのですが、彼女の姿を見て「自分の考えを持つ勇気」の大切さに気づきました。 それ以来、ゼミ活動やサークル内でも積極的に意見を伝えるように意識しています。今後も、自分の価値観を大切にしながら行動していきたいです。 |
有名人をテーマにする場合は「なぜその人なのか」を深掘りし、自分の行動や成長とつなげることが大切です。共感だけでなく変化を伝えると説得力が増します。
⑥歴史上の偉人
尊敬する人として歴史上の人物を挙げる場合は、人物の業績だけでなく、自分がどのように影響を受けたのかを具体的に語ることが重要です。
私が尊敬しているのは、幕末の思想家である吉田松陰です。彼は若くして海外への視野を持ち、当時の日本では異端とされる行動力と信念を持って学問と教育に尽くした人物です。 高校の日本史の授業で吉田松陰の生き方を知ったとき、時代に流されずに自分の考えを貫く姿勢に強く惹かれました。 大学生活でも、周囲の意見に合わせるのではなく、自分なりに考え抜いて行動することを意識するようになりました。 たとえば、ゼミの研究テーマを決める際、少数派の意見でしたが自分の提案を貫き、最終的にメンバーにも納得してもらえた経験があります。 私も吉田松陰のように、信念を持って行動できる人間でありたいと考えています。 |
歴史上の偉人を挙げるときは、単なる人物紹介に終わらせず「自分がどう変わったか」を軸に語ることが大切です。授業や本との出会いをきっかけにすると自然に書けます。
⑦本や映画の登場人物
本や映画の登場人物を「尊敬する人」として挙げる場合は、創作であることを前提に、自分の価値観や行動にどう影響を与えたかを丁寧に語ることが大切です。
私が尊敬しているのは、小説『アルケミスト』に登場する主人公の少年サンチャゴです。 彼は自分の「夢」を追いかけて旅に出るのですが、困難な出来事に直面しても常に前向きで、自分の心の声に正直に進んでいく姿勢が印象的でした。 私はこの物語を高校時代に読んで、「自分の可能性を信じること」の大切さを強く感じたのを覚えています。 それ以来、挑戦に対して臆病だった自分を見直し、大学では未経験のプログラミングにチャレンジし、仲間とアプリ開発を行うまでになりました。 サンチャゴのように、自分を信じて一歩踏み出す勇気を持ち続けることが、今の私の行動指針になっています。 |
創作上の人物を挙げる場合は、物語の内容と自分の行動のつながりを具体的に描くと説得力が増します。影響された出来事と自分の挑戦をセットで伝えましょう。
逆効果に注意!尊敬する人のNG回答例

面接で「尊敬する人」を答える際は、内容や伝え方によっては逆効果になるおそれもあります。評価を下げてしまわないよう、よくある失敗例を知っておきましょう。
ここでは、特に注意したい4つのNGパターンを紹介します。
- 人物紹介ばかりになっている
- 尊敬の理由が抽象的・浅くなっている
- 「好き」と「尊敬」を混同している
- テンプレート的でオリジナリティが感じられなくなっている
①人物紹介ばかりになっている
尊敬する人物について詳しく語りすぎると、話の中心がその人自身になってしまい、自分に関する情報が伝わらなくなります。
たとえば「〇〇さんはこんな経歴があって、こんな立派な業績を上げた人です」といった紹介だけに終始すると、あなた自身の価値観や学びが見えてきません。
面接官が知りたいのは、あなたがどのような視点で相手を見ていたか、どんなことを受け取り、自分の考えや行動にどうつなげたかです。
相手の紹介は最小限にとどめ、自分が何を感じ、どう影響されたのかに焦点を当てて話すことが求められます。
②尊敬の理由が抽象的・浅くなっている
「努力家だから」「すごい人だから」といった表現は、一見ポジティブですが、それだけでは説得力に欠けてしまいます。
なぜ努力家と感じたのか、具体的にどんな行動や言動がそう思わせたのかまで掘り下げることが大切です。
たとえば「部活の先輩が毎日早朝から練習し、成績も上げ続けていた。自分が疲れているときでもその姿を見て励まされた」といったように、場面が思い浮かぶようなエピソードを添えると説得力が生まれます。
抽象的な褒め言葉だけに頼らず、背景や影響も語りましょう。
③「好き」と「尊敬」を混同している
「話しやすいから好き」「優しいから好き」といった感情的な好意を尊敬と混同してしまうケースは少なくありません。
しかし、「好き」は感情的な親しみであり、「尊敬」は相手の考え方や行動に対する価値観の評価です。
たとえば「いつも冗談を言ってくれるから好き」といった話では、面接官にとってその人物をなぜ尊敬しているのかが伝わりません。
自分がその人から学んだことや、自分の行動にどんな影響を与えたかに注目しながら、尊敬という言葉にふさわしい根拠を整理しましょう。
④テンプレート的でオリジナリティが感じられなくなっている
ネット上にある例文をなぞるだけの回答や、型通りすぎる構成では、あなたらしさが伝わらなくなってしまいます。
たとえ流れが整っていても、自分の経験や実感が薄いと、面接官には印象が残りにくいものです。
「尊敬する人は父です。理由は〜。その結果私は〜」というような典型的な流れでも、内容に個性があれば問題ありませんが、借り物のような言葉ばかりでは評価されにくいでしょう。
実際に自分が体験したエピソードや、そこから何を学んだのかを、自分の言葉で語ることが重要です。
尊敬する人を答える際の注意点

面接で「尊敬する人」を聞かれたとき、選び方を誤るとマイナス評価につながるおそれがあります。自分にとって大切な人物であっても、相手にどう受け取られるかを意識しておきましょう。
ここでは、回答の際に注意したい4つのポイントを紹介します。
- 社会的に問題のある人物は避ける
- 単なる感情ではなく行動を評価する
- 業界や企業との関連性も意識する
- 自己中心的な視点にならないようにする
①社会的に問題のある人物は避ける
倫理的な問題を抱えた人物や、過去に社会的批判を受けた著名人などを挙げることは、たとえ個人的な影響が大きかったとしても、ビジネスの場では慎重になるべきです。
その人を尊敬しているというだけで、あなたの価値観や判断基準に懸念を抱かれる可能性があります。
特に企業は、組織としてのコンプライアンスや倫理観を重視するため、リスクのある人物選定は避けるほうが無難です。
好意的な印象を与えるには、社会的にも認められた人物や、行動や考え方に一貫性がある人物を選ぶと安心でしょう。
②単なる感情ではなく行動を評価する
「やさしいから」「なんとなく好きだから」といった感情的な理由では、あなたの考えが浅く感じられてしまうことがあります。
尊敬する相手のどんな行動に心を動かされ、どんな価値観を学んだのかを伝えると、説得力が大きく変わります。
たとえば、「困っている人を見かけたときに、何も言わずに手を差し伸べられる姿を見て、自分もそうありたいと思った」といったように、具体的な行動とその影響をセットで語ることで、話に厚みとリアリティが加わるでしょう。
感情の裏にある根拠をしっかり言葉にすることが大切です。
③業界や企業との関連性も意識する
話す内容に、志望先の業界や企業の価値観と通じる部分があると、面接官の印象にも強く残ります。
もし、医療業界を目指しているなら、「常に他人の立場で物事を考える姿勢を尊敬している」といった内容が共感を得やすくなるでしょう。
ただし、企業に寄せすぎると不自然な印象を与えてしまうこともあるため、自分が本当に共感している点を軸にすることが重要です。
企業のミッションやビジョンと重なる部分があれば、さりげなく織り交ぜて一貫性を演出すると効果的です。
④自己中心的な視点にならないようにする
「自分の人生にとって大きな転機になった」「自分が変われたから」といった、自分目線だけの説明では、聞き手の共感を得にくくなる場合があります。
もちろん自己成長を伝えることは重要ですが、それだけでは片手落ちです。
その人物がどんな価値観を持ち、どんな行動をしてきたのかを丁寧に紹介したうえで、自分がどのように学び、それをどう活かそうとしているのかまで伝えると、よりバランスの取れた内容になります。
個人的な感動だけでなく、他者から見ても納得できる視点を持つことが、評価につながります。
尊敬する人が思いつかないときの対処法

面接で「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれても、すぐに思い浮かばないことがあります。そんなときでも焦らず対応できるよう、あらかじめ考え方のヒントを持っておくと安心です。
ここでは、考えがまとまらないときの対処法を3つ紹介します。
- 過去の経験や関係性を振り返ってみる
- 無理に捻り出さず、今から見つける意識を持つ
- どうしても見つからない場合は「いない」と答える
①過去の経験や関係性を振り返ってみる
尊敬する人がすぐに出てこないときは、自分の過去を思い返してみてください。家族や先生、アルバイト先の先輩など、身近にいた人の中にヒントがあるかもしれません。
心に残っている言葉や行動を思い出すことで、「尊敬できる理由」が見つかる場合があります。必ずしも有名な人物である必要はありません。
自分の価値観に影響を与えた人であれば十分です。身近な存在にも目を向けてみましょう。
②無理に捻り出さず、今から見つける意識を持つ
今は思い浮かばなくても問題ありません。無理に誰かを挙げようとすると、内容が薄くなりがちです。それよりも、「これから尊敬できる人を見つけていきたい」と伝える方が前向きに映るでしょう。
日々のニュースや本などから学びを得る中で、心動かされる人物と出会える可能性もあります。成長途中だからこそ、探しているという姿勢が大切です。
③どうしても見つからない場合は「いない」と答える
それでも見つからない場合は、無理に取り繕う必要はありません。「今は尊敬する人はいません」と答えても問題ないでしょう。そこで重要なのが、補足として前向きな考えを添えることです。
たとえば、「今はまだ明確に尊敬する人はいませんが、これから出会う人々や経験を通じて、価値観に影響を与えてくれる人を見つけていきたいと考えています」といった伝え方が効果的です。
大切なのは、現時点での正直な気持ちを隠さず、そこに成長意欲や学ぶ姿勢を組み合わせて伝えることです。誠実で柔軟な考え方ができる人として、面接官に良い印象を残せるでしょう。
面接で「尊敬する人」を聞かれた時の回答を用意しておこう!

面接で「尊敬する人」を問われたとき、準備不足だと説得力に欠けた印象を与えてしまいます。だからこそ、尊敬する人の見つけ方や答え方を理解しておくことが重要です。
面接官はこの質問を通じて、あなたの価値観や将来像、思考力などを見極めています。家族や恩師、アルバイトの先輩など身近な人物をはじめ、有名人や歴史上の偉人なども候補になり得るでしょう。
自分との関わりや影響を具体的に言語化し、PREP法で構造的に伝えることで、印象に残る回答が可能になります。
尊敬する人が思い浮かばないときも、過去を振り返ったり今後見つける意識を持つ姿勢が大切です。しっかり準備して、自信をもって自分らしい回答を届けましょう。
まずは志望動機を作ってみる
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編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。