内定辞退後でも再応募できる?成功する伝え方と注意点
「内定を辞退した企業に、もう一度応募してもいいのだろうか…?」
一度辞退した手前、気まずさや不安を感じて再応募をためらう人は少なくありません。しかし、企業によっては再応募を歓迎するケースもあり、伝え方とタイミング次第でチャンスを掴むことは十分可能です。
そこで本記事では、再応募が可能なケースや企業側の見方、成功のコツや注意点、そしてメール・電話での伝え方まで、具体的に解説します。
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内定を辞退した企業に再応募はできる?

就職活動を進める中で、「やっぱりあの会社が良かった」と思い直すことは決して珍しくありません。では、一度辞退した企業に再び応募することは可能なのでしょうか?
ここでは、再応募の可否や注意点について、実際のケースに触れながら詳しく解説していきます。
- 募集があるなら再応募できる
- 企業によっては再応募できない場合がある
- 再応募しても選考は一からやり直しになる
①募集があるなら再応募できる
基本的に企業が再び募集を行っていれば、内定を辞退した経験があっても再応募は可能です。
選考辞退は想定内の出来事として受け止められていることも多く、マナーを守っていれば印象が悪く残ることは少ないでしょう。
ただし、再応募する際には「辞退した理由を自分の言葉で説明できるか」「今後は本当に入社する意思があるのか」といった点が重視されます。
単に「やっぱり行きたい」と思っただけでは伝わりません。なぜ気持ちが変わったのか、何を見直したのかを整理したうえで、相手に伝わるように言葉を選ぶことが大切です。
②企業によっては再応募できない場合がある
企業によっては、内定辞退者の再応募を受け付けていないところもあります。
特に、新卒採用の場合は「一度きりの勝負」として捉える企業もあり、辞退したことでマイナス印象を抱かれてしまう可能性があるでしょう。
また、再び選考の手間やコストがかかることを避けたいという理由から、再応募自体を制限しているケースも存在します。
こうした企業では、再び応募しても選考対象にならないことも考えられるでしょう。
そのため、再応募を検討する際には企業の採用ページや募集要項をよく確認し、再応募に関する記載がないかを確認してください。不明な場合は、遠慮せず採用担当者へ問い合わせることが賢明です。
③再応募しても選考は一からやり直しになる
たとえ再応募が受け入れられたとしても、前回の内定が有利に働くとは限りません。多くの場合、企業は「新たな応募者」として扱うため、書類選考や面接は最初から受け直す必要があります。
「一度内定をもらっているから今回も通るだろう」と油断してはいけません。むしろ、前回辞退したことによって企業側がどんな印象を持っているかを考え、信頼を取り戻す努力が求められます。
再応募では、「辞退した理由」と「今の気持ち」、そして「辞退後にどう成長したか」をセットで伝えることが重要です。再スタートであることを意識して、誠意をもって選考に臨みましょう。
再応募する際に企業側が重視するポイント

再応募が可能な企業であっても、誰でも歓迎されるわけではありません。企業側は「なぜ再度応募したのか」「過去の辞退をどう考えているのか」などを注意深く見ています。
ここでは、企業が再応募者に対してどこを評価しているのかを整理して紹介しましょう。
- 再応募者の本気度や誠実さがあるか
- 再応募によって企業にどんな貢献ができるか
- 過去の選考時の印象が払拭されているか
- 企業文化や仕事内容への理解が深まっているか
- 継続的な志望意欲を持ち続けているか
- 再応募が企業にとってリスクにならないと判断できるか
①再応募者の本気度や誠実さがあるか
企業が最も重視するのは、再応募に対する「本気度」と「誠実さ」です。一度辞退している以上、「今回は本当に入社の意志があるのか」が気になるところでしょう。
そのため、なぜ辞退したのか、そして今はなぜ再応募したいのかを、具体的かつ正直に伝えることが大切です。無理に取り繕うよりも、前向きな変化や学びを交えた説明のほうが信頼につながります。
書類や面接では、誠実な姿勢が自然と伝わるよう意識してください。
②再応募によって企業にどんな貢献ができるか
再応募では、「この人を採用する価値があるか」が問われます。単に熱意を示すだけではなく、企業にとってのメリットを具体的に伝えることが重要です。
たとえば、辞退後に新たに得たスキルや経験があれば、それをどのように業務で活かせるかを明確にしましょう。
「入社したい」だけでなく、「貢献したい」という視点で語ることで、前向きな印象を持ってもらいやすくなります。
③過去の選考時の印象が払拭されているか
企業側は、一度選考した際の印象をある程度記録しています。そのため、再応募の際は、前回の印象が影響する可能性も考えておくべきです。
特に、辞退時の連絡が遅かったり、不誠実な印象を与えていたりする場合は、マイナスの評価が残っているかもしれません。
再応募では、真摯で丁寧な対応を心がけ、「以前とは違う」と思ってもらえるようにしましょう。
④企業文化や仕事内容への理解が深まっているか
企業は、志望動機の深さにも注目しています。以前と同じような志望理由では、変化や成長が感じられず、説得力に欠ける可能性があります。
辞退後の期間に改めて企業研究を行い、仕事内容や社風、求められるスキルなどへの理解を深めてください。
そのうえで、具体的な理解にもとづいた志望理由を伝えることで、応募の真剣度を示すことができます。
⑤継続的な志望意欲を持ち続けているか
企業が気になるのは、「気持ちが変わったのではないか」という点です。辞退後に他の企業を受けるのは当然ですが、その中でも再び応募した理由を明確に説明できれば、信頼感が高まります。
たとえば、「他社も見たが、やはり貴社に共感した」というように、志望意欲が続いていたことを自分の言葉で伝えると好印象につながるでしょう。
⑥再応募が企業にとってリスクにならないと判断できるか
一度辞退した経緯があると、企業は「また辞退されるのでは」と警戒するものです。
この不安を払拭するには、前回辞退に至った理由や背景を正直に伝え、今回は何が変わったのかを丁寧に説明することが求められます。
「辞退しません」と断言するよりも、変化の過程を具体的に語ったほうが、信頼を得やすくなるでしょう。
再応募するのにベストなタイミングは?

再応募の時期は、企業からの印象に大きく関わる重要な要素です。早すぎると誠意が伝わらず、遅すぎればチャンスを逃す可能性もあるでしょう。
ここでは、適切な再応募のタイミングを判断するための目安を紹介します。
- 内定辞退からすぐの再応募は避ける
- 再応募までに3〜6ヶ月程度の期間を空ける
- 採用時期との相性が良い1年後に再応募する
- 企業側の募集状況や採用サイクルを確認してから動く
- 自身のスキルや志望動機が変化・強化されたタイミングで再応募する
①内定辞退からすぐの再応募は避ける
辞退直後に再応募を申し出ると、「本当に志望度が高いのか」「また辞退するのではないか」といった疑念を企業側に抱かせてしまいます。
企業から見れば、感情的な対応や計画性のなさと受け取られる可能性もあるため、信頼を損なうおそれもあるでしょう。
気持ちが変わった理由や、なぜ再応募したいと思ったのかを説明するには、ある程度の時間が必要となります。冷静に状況を整理し、タイミングを見極めることが重要です。
②再応募までに3〜6ヶ月程度の期間を空ける
内定辞退から再応募までの期間として、3~6か月ほど空けるとよいとされています。
この時間を使って、自分のスキルや知識を磨く、企業理解を深めるなど、前回の自分と差別化できる準備を整えておくと効果的です。
また、企業側も「変化があったのだな」と納得しやすくなり、再度チャンスを与えてくれる可能性が高まります。焦って早急に再応募するよりも、着実な準備を重ねることが大切です。
③採用時期との相性が良い1年後に再応募する
企業によっては、選考データや応募者情報をおおむね1年間保管しています。そのため、記録の保管期間が過ぎる1年後を目安に再応募することで、印象を新たにできることもあります。
特に、新卒採用や通年採用を行っている企業の場合は、翌年の同時期に再度チャレンジすることでスムーズに再エントリーできるケースもあるでしょう。
過去の印象をリセットしやすいタイミングでもあるため、有効な選択肢です。
④企業側の募集状況や採用サイクルを確認してから動く
再応募を検討する前に、その企業が現在どの職種で募集を行っているかを必ず確認しておきましょう。
採用を一時的に中止している、または募集が終了しているタイミングで連絡しても、対応されないケースがあります。
企業の公式サイトや採用ページを確認するだけでなく、大学のキャリアセンターやOB・OG、求人媒体などを通じて情報収集することも大切です。準備と情報収集が、再応募成功の第一歩となるでしょう。
⑤自身のスキルや志望動機が変化・強化されたタイミングで再応募する
再応募のタイミングとして重要なのは、「辞退時と比べて何がどう変わったか」を具体的に説明できるかどうかです。
たとえば、インターン経験や自己分析を経て志望動機に一貫性が生まれた、スキルアップのために資格を取得したなど、自分自身の変化や成長を伝えられるかがカギになります。
表面的な理由ではなく、再応募するだけの根拠や必然性をしっかり提示できるタイミングを選びましょう。
内定辞退から再応募までにやっておくべきこと

再応募を成功させるには、事前の準備がとても重要です。企業側の視点を踏まえたうえで、自分自身の状況を丁寧に見直すことが求められます。
ここでは、再応募前に取り組んでおきたい具体的なステップを紹介しています。
- 募集状況を確認しておく
- 辞退した理由を明確に整理しておく
- 志望動機や自己PRを見直しておく
- エージェントを活用して情報収集しておく
①募集状況を確認しておく
再応募する前に、希望する企業が現在も採用を行っているかをしっかりと確認する必要があります。
企業によっては時期によって募集が終了しているケースや、通年採用を実施していないところもあるため注意が必要です。
最新の情報は公式サイトの採用ページを見るだけでなく、採用担当者に直接問い合わせることで、より確実に把握できます。事前に情報を押さえておくことで、タイミングを誤るリスクを回避できるでしょう。
②辞退した理由を明確に整理しておく
企業は、過去に内定を辞退した学生が再度応募してきた場合、「なぜあのとき辞退したのか」「なぜ今になってまた受けたいと思ったのか」という点を特に注視します。
そのため、辞退理由を曖昧にせず、自分の考えや状況をきちんと振り返って、筋の通った説明ができるよう準備しておきましょう。
当時の志向や就活の進め方に対しての理解を深め、今との違いや成長を伝えられるようにしておくことが肝心です。
③志望動機や自己PRを見直しておく
再応募に臨む際は、以前使用した志望動機や自己PRをそのまま使い回さないように注意が必要です。
時間が経過している場合、経験や考え方にも変化があるはずなので、それを反映させた内容に更新しましょう。
特に、「なぜ今もう一度この企業に挑戦したいのか」を論理的かつ具体的に語れることが、説得力を高めるポイントになります。過去の内容をベースに、現在の自分の姿を明確に伝えてください。
④エージェントを活用して情報収集しておく
自身だけで情報を集めるのが難しいと感じる場合は、就活エージェントのサポートを利用するのがおすすめです。
エージェントは、企業の最新の選考傾向や、再応募に関する注意点、業界特有の空気感など、自分では気づきにくい情報を提供してくれます。
また、過去の面接の振り返りや改善点についてもアドバイスをもらえるため、自己分析の精度も高まるでしょう。第三者の視点を取り入れて準備することが、成功への近道になります。
内定辞退後の再応募で好印象を与えるコツ

内定を辞退したあとに再度応募するのは勇気がいりますが、伝え方を工夫すれば好印象を持ってもらえる可能性は十分あります。
ここでは、再応募時に企業側から良い印象を持ってもらうためのポイントを5つ紹介しましょう。
- 内定辞退の理由をポジティブに伝える
- 辞退後の変化や成長を具体的に示す
- 再応募に対する意欲を真摯に伝える
- 前回の選考での反省点を活かしていることを示す
- 面接で再応募への迷いがないことを明言する
①内定辞退の理由をポジティブに伝える
以前に辞退した理由は、企業側にとって非常に気になる要素です。そのため、「なぜあのとき辞退したのか」という質問には、納得できるような前向きな説明を用意しておく必要があります。
たとえば「当時は他社と迷っていたが、その後の経験で自分の方向性がはっきりした」や「家族の都合で一時的に地元就職を選んだ」など、状況を客観的かつ前向きに伝えましょう。
また、「企業に不満があった」などネガティブな理由は避け、あくまでも個人的な都合や成長過程での判断だったことを強調することで、悪印象を防げます。
②辞退後の変化や成長を具体的に示す
再応募では、「前回の辞退からどのように変化したか」「どれほど成長したか」が評価のカギになります。
たとえば、インターンシップへの参加、資格の取得、新たなアルバイト経験、研究成果の進展など、自身の変化を具体的に伝えることが重要です。
さらに、その成長がどのように企業で活かされるかまで説明できれば、説得力が大きく増します。
単なる努力の紹介ではなく、「だから今この企業に再挑戦したい」という結論へつながるよう意識してください。
③再応募に対する意欲を真摯に伝える
一度は辞退したにもかかわらず、なぜ再び応募しようと思ったのかを明確に伝えることで、企業の不安を払拭できます。
企業研究を重ねてきた中で「やはりこの会社で働きたい」と感じた具体的な理由や、他社と比較して惹かれた点などを言語化しましょう。
また、「一度辞退したことを後悔している」「この企業こそが自分の価値を最も活かせる場だと確信した」など、感情的な面も含めて真摯な想いを伝えることで、熱意や誠意がより明確に伝わります。
④前回の選考での反省点を活かしていることを示す
もし、以前の選考で不採用となっていた場合には、その時にどんな反省点があったのかを正直に振り返り、それをどう克服したのかを明確に伝えましょう。
たとえば「面接で自己PRがうまくできなかったので、大学のキャリアセンターで模擬面接を重ねた」「グループディスカッションに自信がなかったため、複数回の練習を経て改善した」など、課題に対する具体的な対処が大切です。
ただの気持ちだけでなく、行動を伴った改善努力があることで、評価につながりやすくなります。
⑤面接で再応募への迷いがないことを明言する
企業が再応募者に対して最も懸念するのは、「また辞退されるのでは?」という不安です。
これを払拭するためには、今の自分には迷いがなく、この企業に本気で入りたいという覚悟を明言することが重要になります。
「前回の決断には理由があったが、今は気持ちに揺らぎはない」「今回こそはしっかり貢献したい」というように、強い意志をストレートに伝えましょう。
また、話すときの表情や態度も見られています。落ち着いた口調で、誠実さがにじみ出るよう意識すると、面接官に安心感を与えられるでしょう。
内定を辞退した企業に再応募する場合の連絡方法

再応募の連絡手段としては、メールと電話のどちらでも問題ありません。どちらを選んだ場合でも、まずは内定を辞退したことへのお詫びと、これまでの対応への感謝をしっかりと伝えてください。
そのうえで、再応募の意志や、前回の辞退後にどのような変化や成長があったかを簡潔に伝えるとよいでしょう。
電話をかける場合は、相手の都合を確認したうえで、話す内容を事前に整理しておくと安心です。
メールの場合は、件名や宛名、署名などの基本的なビジネスマナーを守りながら、読みやすい構成を意識してください。どちらの場合も、誠意が伝わる表現と態度を大切にしましょう。
最初の連絡がその後の印象を大きく左右します。丁寧で誠実な対応が好印象につながるため、連絡方法や伝え方に配慮することが重要です。
【メール】内定辞退後に再応募するときの例文

内定を辞退した企業に再応募する際、「どのように連絡すればよいか」「相手に悪印象を与えないか」と不安に思う方は多いでしょう。
ここでは、状況に応じたメール文例を紹介しながら、適切な伝え方を解説します。
①辞退理由を含めた再応募例文
内定を辞退した企業に、時間を置いてから再応募する際は、辞退の経緯と今の気持ちを率直に伝えることが大切です。
ここでは、辞退の理由を誠実に説明し、再び応募したいという思いを丁寧に伝えるメール例文を紹介します。
《例文》
件名:再応募のご相談(○○大学 ○○) ○○株式会社 人事部 採用ご担当者様 お世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。 このたびは、昨年の選考において内定をいただいたにもかかわらず、自身の将来について悩み、辞退という形を取らせていただいたことを改めてお詫び申し上げます。 その後、自分の進路について深く考え直し、改めて御社で働きたいという強い思いに至りました。 以前の対応に至らなかったことを反省し、今回、再度応募の機会をいただけないかと思い、ご連絡差し上げた次第です。 もし再応募のご配慮をいただけるようでしたら、改めて書類をお送りいたしますので、ご検討いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願いいたします。 ―――――――――――――――――― ○○大学 ○○学部 ○○ 電話番号:090-1234-5678 メールアドレス:example@example.com ―――――――――――――――――― |
《解説》
辞退理由は曖昧にせず、納得感のある内容を簡潔に伝えるのがポイントです。再応募への意欲は「反省と覚悟」をセットで示すと効果的でしょう。
②OB・OG経由で再応募を伝える例文
一度辞退した企業に再応募する際、OB・OG訪問で関係があった先輩に相談し、その紹介を通じて企業へ再応募を伝えるケースもあります。ここでは、丁寧さと誠意が伝わるメール例文を紹介しています。
《例文》
件名:○○様ご紹介による再応募のご連絡(○○大学 ○○) ○○株式会社 人事部 採用ご担当者様 お世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。 このたびは、貴社の元社員であり、現在もご縁のある○○様より再度応募の機会についてご助言をいただき、ご連絡差し上げました。 昨年は内定をいただいたにもかかわらず、自分の将来に迷いがあり辞退のご連絡をしたこと、改めてお詫び申し上げます。 その後、○○様から業務内容や社風について改めてお話を伺う機会があり、自分の志向と大きく合致していると再認識いたしました。 もし可能であれば、改めて応募の機会をいただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。 ―――――――――――――――――― ○○大学 ○○学部 ○○ 電話番号:090-1234-5678 メールアドレス:example@example.com ―――――――――――――――――― |
《解説》
OB・OGの名前を出すことで信頼感が増し、企業側も再応募を前向きに受け取りやすくなります。紹介者の許可は事前にしっかり取りましょう。
③キャリアセンター経由で再応募を伝える例文
大学のキャリアセンターを通じて再応募を申し出る場合は、学生としての誠実さと再挑戦への熱意をきちんと伝えることが重要です。ここでは、学校側との連携を活かした丁寧なメール例文を紹介します。
《例文》
件名:再応募のご相談(○○大学 ○○) ○○株式会社 人事部 採用ご担当者様 お世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。 このたび、貴社に再度応募のご相談を差し上げたく、キャリアセンターの○○様よりご連絡の機会を頂戴いたしました。 昨年は内定をいただいたにもかかわらず、進路に悩み、辞退という結果となったことを改めてお詫び申し上げます。 その後、就職活動を続ける中で、やはり貴社で働きたいという思いが強まりました。大学キャリアセンターとも相談のうえで、再応募の機会をいただければと存じます。 ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 ―――――――――――――――――― ○○大学 ○○学部 ○○ 電話番号:090-1234-5678 メールアドレス:example@example.com ―――――――――――――――――― |
《解説》
キャリアセンター経由での連絡は、信頼性が高くなります。大学のサポートを受けつつ、自身の反省と意欲を具体的に伝えることが成功のカギです。
④企業側の都合で辞退した場合の再応募例文
企業の採用活動停止や条件変更など、自分の意志ではない事情で内定を辞退した場合でも、状況が変われば再応募を希望することはあります。
ここでは、そうした場合に使える丁寧なメール文を紹介しましょう。
《例文》
件名:再応募のご相談(○○大学 ○○) ○○株式会社 人事部 採用ご担当者様 お世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。 昨年は貴社より内定をいただきながらも、当時の採用活動見直しにより選考辞退となった経緯がございました。 その節はご対応いただき、誠にありがとうございました。その後、貴社の最新の採用情報を拝見し、再び応募の機会をいただけないかと思いご連絡差し上げました。 貴社で働きたいという気持ちは変わっておらず、当時のご配慮に対する感謝とともに、再挑戦の意志をお伝えしたいと考えております。 ご検討いただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。 ―――――――――――――――――― ○○大学 ○○学部 ○○ 電話番号:090-1234-5678 メールアドレス:example@example.com ―――――――――――――――――― |
《解説》
企業側の都合による辞退でも、再応募時はあくまで丁寧な姿勢で臨むことが大切です。過去のやり取りへの感謝を添えることで印象が良くなります。
⑤既に知っている担当者宛の再応募例文
以前の選考でやり取りのあった担当者がわかっている場合は、名指しでメールを送ることで、スムーズかつ誠実な再応募の意思を伝えることができます。以下はその具体例です。
《例文》
件名:再応募のご相談(○○大学 ○○) ○○株式会社 人事部 ○○様 お世話になっております。以前の採用選考にてご対応いただきました、○○大学○○学部の○○と申します。 昨年は貴社より内定をいただきながら、将来の進路について深く悩んだ末、辞退のご連絡を差し上げることとなりました。その節はご丁寧なご対応をいただき、誠にありがとうございました。 その後、就職活動を続けるなかで、自分にとって本当に働きたい企業はやはり貴社であると強く感じるようになりました。 厚かましいお願いとは存じますが、もし再応募の機会をいただけましたら、改めて応募書類をご提出させていただきたく存じます。 ご多用のところ恐れ入りますが、ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。 ―――――――――――――――――― ○○大学 ○○学部 ○○ 電話番号:090-1234-5678 メールアドレス:example@example.com ―――――――――――――――――― |
《解説》
担当者の名前を入れることで信頼性が高まり、誠実さも伝わりやすくなります。過去のやり取りに対する感謝の一言を添えるのがポイントです。
【電話】内定辞退後に再応募するときの例文

電話での再応募連絡は緊張しやすく、どのように話せば誠意が伝わるのか不安な方も多いでしょう。ここでは、状況別に適した電話の再応募例文を紹介します。
- 辞退理由を伝えたうえで再応募を申し出る例文
- 再応募できるか事前に確認だけしたいときの例文
- 長期間空いた後に再応募を申し出る例文
- 急な家庭事情など、やむを得ない理由で辞退した場合の再応募例文
- 就職活動の軸が変わったことを理由に再応募を申し出る例文
①辞退理由を伝えたうえで再応募を申し出る例文
一度内定を辞退した企業に電話で再応募を申し出る際は、まず辞退への謝意を述べ、その上で再挑戦したい気持ちを丁寧に伝えることが大切です。以下に、好印象を与える例文を紹介します。
《例文》
お忙しいところ恐れ入ります。○○大学○○学部の○○と申します。 以前、御社の採用選考でお世話になり、内定をいただいた者です。昨年は将来の進路について悩んだ末、辞退という形になってしまい、ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。 その後、自分の考えを見つめ直し、やはり御社で働きたいという気持ちが強くなりました。本日は、再度応募の機会をいただけないかと思い、ご連絡差し上げました。 もしご検討いただけるようでしたら、改めて書類をお送りさせていただければと思います。 ご多忙の中恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。 |
《解説》
電話では丁寧な語り口を意識しつつ、要点を端的に伝えるのがポイントです。最初に名乗り、辞退の経緯と再応募の意志を明確に伝えましょう。
②再応募できるか事前に確認だけしたいときの例文
再応募を検討しているけれど、「そもそも受け入れてもらえるのか」を事前に知りたい場合は、電話で確認を取るのが安心でしょう。以下は、丁寧に問い合わせるための電話例文です。
《例文》
お忙しいところ恐れ入ります。○○大学○○学部の○○と申します。 以前、御社の新卒採用選考でお世話になり、内定をいただいた者です。昨年は、自分自身の進路について悩み、結果として辞退させていただいたこと、改めてお詫び申し上げます。 その後改めて御社で働きたいという気持ちが強まり、再応募を検討しているのですが、内定辞退者の再応募が可能かどうかを事前に確認させていただきたく、ご連絡いたしました。 お手数をおかけしますが、ご確認いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。 |
《解説》
「まず確認だけしたい」という場合は、結論を急がず丁寧に事情を説明することが大切です。再応募を希望していることは明確に伝えましょう。
③長期間空いた後に再応募を申し出る例文
内定辞退から1年近く経過して再応募を希望する場合でも、誠実な態度と前向きな理由を伝えれば十分に可能性はあります。以下は、そのような場面での電話例文です。
《例文》
お世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。 以前、貴社の新卒採用にて内定をいただきながら、自分の進路に迷い、辞退させていただいた者です。突然のご連絡となり恐縮ですが、再度応募のご相談でお電話差し上げました。 その後、さまざまな業界や企業を見てきた中で、改めて貴社で働きたいという思いが強くなり、再応募の機会をいただけないかと考えるようになりました。 時間が空いてのご連絡となり、大変恐れ入りますが、ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 |
《解説》
長期間空いている場合は「なぜ今なのか」をしっかり説明することが重要です。過去の経緯に触れつつ、志望動機を再確認して伝えましょう。
④急な家庭事情など、やむを得ない理由で辞退した場合の再応募例文
家庭の事情や体調不良など、やむを得ない理由で内定を辞退した場合でも、落ち着いてから再応募を申し出ることは十分に可能です。ここでは、そのような状況での丁寧な電話例文を紹介します。
《例文》
お忙しいところ失礼いたします。○○大学○○学部の○○と申します。 以前、貴社の採用選考にて内定をいただいた者です。実は当時、家族の体調不良により地元での就職を優先することとなり、辞退のご連絡をさせていただきました。 その後、家族の体調も安定し、改めて自分の将来について見直すなかで、やはり貴社で働きたいという思いが強くなりました。 もし可能であれば、再応募の機会をいただけないかと考え、ご連絡差し上げた次第です。 突然のお願いとなり恐縮ですが、ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。 |
《解説》
やむを得ない理由は、正直かつ簡潔に伝えましょう。そのうえで再応募の熱意と状況の変化をセットで説明するのが信頼を得るポイントです。
⑤就職活動の軸が変わったことを理由に再応募を申し出る例文
就職活動を進める中で、自分の志向や将来像が変わることは自然なことです。軸が変化したことで再び応募したいという気持ちが芽生えた際の、誠意ある電話例文をご紹介します。
《例文》
お世話になっております。○○大学○○学部の○○と申します。 以前、貴社の選考で内定をいただいた者です。その節は大変お世話になりました。 当時は他の業界にも興味があり、最終的に別の道を選ばせていただきましたが、就職活動を続ける中で、自分が本当にやりたい仕事や、働く環境を見つめ直すようになりました。 その結果、貴社でこそ自分の力を活かし、成長できると改めて感じるようになりました。 誠に勝手ながら、再び応募の機会をいただけないかと思い、ご連絡差し上げた次第です。お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけましたら幸いです。 |
《解説》
就活の軸が変わった理由は、前向きな動機として丁寧に伝えましょう。「なぜ再びその企業を選んだのか」を明確に示すことが信頼につながります。
内定辞退後に再応募する際の注意点

一度辞退した企業へ再び応募する場合、過去のやり取りを踏まえた丁寧な対応が求められます。
前回と今回の志望理由に一貫性があるか、担当者は変わっていないかなど、さまざまな点に注意が必要です。ここでは、再応募時に気をつけたいポイントを紹介します。
- 前回の辞退理由と今回の志望動機が矛盾しないか見直す
- 辞退したことを企業が覚えている前提で準備する
- 面接で再応募の理由を聞かれたときの回答を用意しておく
- 担当者が変わっている可能性も視野に入れる
- 選考のハードルが上がる可能性も理解しておく
①前回の辞退理由と今回の志望動機が矛盾しないか見直す
再応募の際にもっとも注意すべきなのが、前回の辞退理由と今回の志望動機の整合性です。ここに矛盾があると、「本当に志望しているのか」と企業側に疑念を抱かせてしまいます。
応募前には、前回の辞退時に伝えた理由や判断の背景を振り返りましょう。そして、それに対して自分の考えや状況がどう変わったのかを明確にし、今の志望動機と自然につながるよう整理してください。
たとえば、「他社を選んだが、実際の経験を通じてやはり御社の環境に魅力を感じた」といった変化であれば納得感が得られやすく、説得力のある説明が可能になります。
②辞退したことを企業が覚えている前提で準備する
内定辞退というのは、企業側にも強く印象に残る出来事です。特に小規模な企業や、担当者と直接やり取りしていた場合は記憶に残っていると考えたほうが無難でしょう。
そのため、再応募する際は「辞退したことを覚えている前提」で準備を進めるのが基本です。
「なぜあのとき辞退したのか」「なぜ今再び応募しようと思ったのか」という点を、企業視点で丁寧に説明する姿勢が重要になります。
誠実に向き合うことで、「今回こそ本気なのだ」と受け取ってもらえる可能性が高まるでしょう。
逆に辞退の件に一切触れずに話を進めてしまうと、かえって不信感を与えてしまう恐れがあるため注意が必要です。
③面接で再応募の理由を聞かれたときの回答を用意しておく
再応募するからには、「なぜもう一度応募しようと思ったのか」という質問は避けて通れません。面接では高確率で問われるため、あらかじめ自分の中で明確な回答を準備しておく必要があります。
ただ気持ちの変化を伝えるだけでなく、なぜその変化が生まれたのか、何を経て志望意欲が高まったのかなど、背景まで含めて語れるようにしましょう。
たとえば、「辞退後に別の業界を経験したことで、御社の事業の魅力を再認識した」「自分のキャリアビジョンを見直した結果、やはりこの企業が最適だと感じた」など、ストーリー性のある説明ができると納得感が伝わりやすくなります。
④担当者が変わっている可能性も視野に入れる
企業の採用担当者は、異動や退職によって定期的に入れ替わることがあります。そのため、再応募時に以前と同じ担当者が対応するとは限りません。
仮に担当者が変わっていれば、あなたが過去に辞退した経緯を知らない場合もあるでしょう。そうした可能性を踏まえ、応募時や面接で辞退の経緯を丁寧に説明できるよう準備しておくことが大切です。
必要に応じて「前回のやり取りについて共有させていただきます」といった前置きを入れると、相手の理解を助けると同時に、誠意ある対応として好印象にもつながります。
⑤選考のハードルが上がる可能性も理解しておく
一度辞退した応募者を再び受け入れるにあたり、企業側はより慎重な判断を下す傾向があります。そのため、再応募では前回よりも選考のハードルが高くなると考えておいたほうがよいでしょう。
企業は「また辞退されないか」「本当に自社に合っているのか」といった不安を抱えながら対応します。そうした懸念を払拭するには、熱意と誠意をより強く伝える必要があるでしょう。
たとえば、「この1年で得た経験を御社で活かしたい」「辞退した当時よりも自分の意志が固まっている」といった説明を、自分の言葉でしっかり伝えることが重要です。
評価が厳しくなるという前提で、準備を徹底して臨むことが成功のカギになります。
内定辞退後の再応募に関するよくある質問

就職活動で一度辞退した企業に再び応募するかどうかは、多くの学生が悩むポイントです。
ここでは、よくある疑問に答えながら、再応募に向けて知っておきたい注意点を整理しました。
- 同じ企業への再応募は何回でもできる?
- 辞退した事実を隠しても問題ない?
- 再応募で内定を得られる可能性は低い?
- 内定辞退を理由に選考で不利になる?
①同じ企業への再応募は何回でもできる?
一般的に、企業側が特に回数制限を設けていない限り、同じ企業への再応募は複数回可能です。
しかしながら、何度も応募を繰り返すと「本当に志望しているのか」「なぜ今回は違うのか」と疑問を持たれるリスクもあります。
特に、短期間に再応募を繰り返すと、変化や成長が見えづらく、企業側からの評価につながりにくくなる場合があるでしょう。
そのため、再応募する際は、前回との違いや学び、再挑戦する理由をしっかりと整理し、企業側に納得してもらえるような説明を心がけてください。
②辞退した事実を隠しても問題ない?
過去に内定を辞退した経験を隠すのは、おすすめできません。多くの企業では選考に関する記録を残しているため、過去の応募歴は人事のデータベースなどから把握されているケースがほとんどです。
仮に事実を隠して選考が進んだとしても、あとから発覚した場合は信用を大きく損なうことになります。再応募では、正直な情報提供が基本です。
そのうえで「なぜ辞退したのか」「今なぜ再応募するのか」を一貫性のある形で伝えることが、信頼を得るための第一歩になります。
③再応募で内定を得られる可能性は低い?
一度辞退の経験があるからといって、必ずしも再応募で不利になるとは限りません。
確かに企業によっては慎重になる場合もありますが、過去の辞退理由が納得できる内容であり、現在の志望動機に誠実さがあれば、十分に内定を得る可能性はあります。
重要なのは、辞退後に自分の考えや状況がどう変わったのかを明確にし、その変化を前向きにアピールすることです。
前回以上に熱意と準備が伝わるよう努めれば、企業の印象を大きく変えることもできるでしょう。
④内定辞退を理由に選考で不利になる?
内定辞退の経緯によっては、企業が再応募者に対して慎重な対応を取るケースも存在します。「また辞退されるのでは」と感じられるような説明では、選考でマイナスに働く可能性も否めません。
しかし、辞退した理由をきちんと整理し、それを正直に伝えたうえで今回の応募にかける本気度をアピールできれば、そうした不安は払拭できます。
また、辞退した当時と現在の考え方や経験の違いを説明することで、企業側に「この人は成長した」と感じてもらえることもあるでしょう。誠実で前向きな姿勢が、評価を左右するポイントです。
内定辞退後に再応募を検討するときの判断基準

内定を辞退した企業に再び応募することは、十分に可能です。再応募の可否は企業の方針やタイミングに左右されるため、事前の確認と慎重な準備が必要でしょう。
特に企業側が重視するのは、本気度や誠実さ、前回との違いです。また、再応募する時期や自分の成長、動機の明確化が説得力を生みます。
辞退の背景やその後の変化をポジティブに伝える工夫も求められるでしょう。連絡方法や例文も丁寧に準備し、選考の再挑戦に備える姿勢が重要です。
再応募はマイナスではなく、再評価のチャンスとして活用できます。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。