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内定承諾後に辞退できる?流れとマナー・例文|リスクも徹底解説

「内定承諾しちゃったけど、やっぱり辞退したい…」

そんなとき、どうしたらいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

内定承諾後の辞退は可能ではあるものの、企業への連絡方法や伝え方、マナーを間違えるとトラブルに発展してしまうリスクもあります。

そこで本記事では、辞退までの流れや注意すべきマナー、リスクを避けるための対応、そして電話・メールでの例文までを詳しく解説します。

やむを得ず辞退を考えている方も、円滑に進めるための参考としてぜひ活用してみてくださいね。

目次

内定承諾後に辞退するなら早めに連絡しよう

内定を承諾したあとに気持ちが揺らいだり、他社の選考結果や自身のキャリアの見直しをきっかけに、進路を変更したくなることは珍しくありません。

ただ、そのとき頭をよぎるのが「いまさら辞退なんて失礼ではないか」という不安でしょう。

ここでは、内定承諾後に辞退を考えたときに押さえておきたい基本的な心構えと、連絡のタイミングや伝え方について解説します。大切なのは、企業に対して誠意をもって早めに行動すること。

対応次第で印象を大きく左右するため、慎重かつ丁寧な対応が求められます。辞退を決めたあとの連絡方法やマナーについても確認し、トラブルを避けながら円満に辞退できるよう備えておきましょう。

内定承諾後に辞退はできる?

結論から言えば、内定承諾後でも辞退は可能です。ただし、その一言で済むほど簡単な話ではありません。

法律上は、労働契約の自由が認められているため、内定承諾後であっても辞退することは認められています。とはいえ、企業に迷惑がかかるため、慎重な対応が求められます。

連絡方法やタイミング、言葉遣いなども重要で、今後その企業と関わる可能性もある以上、丁寧に対応することがトラブル回避につながるでしょう。

つまり、内定承諾後の辞退は法的に可能ですが、社会人としてのマナーや信頼関係を考慮して行動することが、後悔のない選択につながります。

内定承諾後に辞退するリスク

内定承諾後に辞退することは法律上認められていますが、対応次第では大きなリスクを生む可能性があります。

自分では軽く考えていても、企業側にとっては深刻な問題につながる場合もあるのです。

ここでは、就活生が見落としがちな内定辞退にともなう代表的なリスクを5つ紹介します。

  1. 損害賠償を請求される可能性がある
  2. 子会社・関連会社の選考に影響する可能性がある
  3. 企業との今後の関係に悪影響が及ぶ可能性がある
  4. SNSなどで悪評が広がるおそれがある
  5. 就職活動全体の印象が悪くなるおそれがある

①損害賠償を請求される可能性がある

内定を承諾したあとに辞退した場合、企業から損害賠償を請求されるのではと不安に思う方もいるでしょう。実際には、そのような事例はほとんどありません。

日本の法律では、労働者の自由意思が尊重されているため、辞退に法的な制限はあまりないのです。

とはいえ、企業側が入社準備に多くのコストをかけていた場合、感情的な反発や対応に出る可能性はあります。

こうした問題を避けるには、辞退を決めたらなるべく早く企業へ伝えることが大切です。早めに、誠意を持って対応することで、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。

②子会社・関連会社の選考に影響する可能性がある

辞退する企業が大手グループに属している場合、その情報が関連企業にも共有されることがあります。たとえば、同じグループ内の子会社や親会社を受ける際、不利になるおそれも否定できません。

特に、辞退の伝え方が雑だったり無責任な印象を与えたりすると、悪い情報として残る可能性もあるでしょう。

企業によっては、応募者のデータを人事システムで一括管理しているケースもあります。

このような事態を防ぐには、誠実で丁寧な辞退対応を心がけてください。印象が良ければ、たとえ辞退したとしても「誠意のある人物」と評価される可能性もあります。

③企業との今後の関係に悪影響が及ぶ可能性がある

辞退した企業と、将来的に別の形で関わることは十分に考えられます。たとえば、取引先になったり、転職先で再び接点ができたりすることもあるでしょう。

そのとき、過去の対応が話題になる可能性もあります。そのため、辞退するときは、その場限りで済ませようとせず、長い目で見た人間関係も意識しておくことが大切です。

特に、連絡手段や伝え方、言葉の選び方には注意しましょう。一方的にメールだけで済ませるのではなく、まずは電話で直接伝え、その後に文面で補足するのが理想的です。

誠意ある対応が、将来の自分を守ることにつながります。

④SNSなどで悪評が広がるおそれがある

対応が不誠実だった場合、SNS上で悪い評判が広がってしまうリスクがあります。企業側が直接情報を発信することは基本的にありませんが、関係者が匿名で情報を漏らす可能性は否定できません。

また、本人のSNS投稿が原因で問題になることもあります。

「辞退してやった」「他の会社のほうが上だから当然」などと書き込めば、あとから見た人に強い悪印象を与えてしまうでしょう。

トラブルを避けるためには、SNSの使い方にも注意が必要です。内定辞退という重要な局面では、ネット上での言動にも責任を持って行動してください。

⑤就職活動全体の印象が悪くなるおそれがある

内定辞退が続いたり、辞退の際の対応が雑だったりすると、自己評価が下がってしまうことがあります。「ちゃんと対応できなかった」「失礼なことをしてしまった」と後悔する声も多く聞かれるのです。

その結果、就活自体に対して消極的になったり、自信を失ってしまったりする場合もあるでしょう。

モチベーションが下がれば、ほかの選考にも影響を及ぼしかねません。

こうした負の連鎖を防ぐには、早めに決断し、丁寧に対応することが大切です。納得のいく行動をとることで、気持ちを切り替えて前に進めるようになります。

内定承諾後に辞退する際に知っておくべきこと

内定を承諾したあとに辞退を考える場合、法律的には可能とはいえ、安易に判断すると大きな問題につながることがあります。

ここでは、就活生が理解しておきたい重要なポイントを整理して解説しました。

  1. 企業に大きな迷惑をかける
  2. 内定辞退と承諾後の辞退では企業の印象が異なる
  3. 将来のキャリアに影響を及ぼす可能性がある
  4. 慎重に判断しないと後悔するおそれがある

①企業に大きな迷惑をかける

内定を承諾したあとに辞退を申し出ると、企業側はさまざまな面で対応を迫られることになります。

承諾を前提に採用人数を確定させ、他の候補者への内定を見送った可能性があるため、辞退は深刻な影響を及ぼすのです。

大切なのは、相手の立場を考慮しつつ、丁寧に理由を説明することです。そうすれば、企業側の理解を得られる可能性もあるでしょう。

辞退の内容そのものよりも、「どのように伝えるか」が印象を大きく左右します。社会人としての第一歩であるからこそ、誠意ある対応を心がけてください。

②内定辞退と承諾後の辞退では企業の印象が異なる

辞退は自由とされているとはいえ、辞退するタイミングによって企業の印象は大きく異なります。

選考中や内定通知直後であれば、企業側もある程度は想定していますが、承諾後となると印象が悪くなる傾向があるでしょう。

なぜなら、内定承諾は「入社の意思確認」として重く受け取られることが多く、それをもとに入社準備や配属先の調整が始まっていることがあるからです。

相手に不信感を与えないよう、冷静に理由を説明し、可能なかぎり迷惑を最小限に抑えるよう意識してください。

③将来のキャリアに影響を及ぼす可能性がある

内定承諾後の辞退が、将来のキャリアにどんな影響をもたらすのか、不安に思う方も多いでしょう。実際、辞退した企業が将来の転職先や取引先になる可能性は十分にあります。

特に業界が狭い分野では、企業間のつながりが強く、辞退の事実が他社に伝わるケースも考えられるでしょう。

もちろん、それだけで評価が下がるとは限りませんが、第一印象が将来的な人間関係に影響する場面はあります。

そのため、辞退するときは今後を見据えた行動が求められるのです。感謝の気持ちを添えた丁寧な連絡や、可能なかぎり相手に負担をかけない配慮が、自分の信頼を守ることにつながるでしょう。

④慎重に判断しないと後悔するおそれがある

「やっぱり違うかも」と思ったときに、勢いで辞退を決めてしまうのは危険です。一時的な迷いや、他社への憧れだけで判断すると、後悔する結果になりかねません。

特に「何となく合わない気がする」といった曖昧な理由の場合は、一度立ち止まってよく考えることが必要です。どんな選択にもメリットとデメリットがあります。

辞退したあとで「やっぱり前の企業がよかった」と思っても、やり直しはききません。後悔しない判断をするためには、自分が本当に望む働き方や将来像について考えることが大切です。

家族やキャリアセンター、信頼できる人に相談しながら、冷静に判断してください。感情よりも将来を見据えた選択を心がけましょう。

内定承諾後に辞退する際の基本的な流れ

内定を承諾した後でも、やむを得ない事情で辞退することは可能です。

ただし、その対応次第で企業との関係や今後のキャリアに影響することもあります。

ここでは、内定辞退を円滑に進めるための基本的な手順を4つのステップに分けて解説しました。

  1. 辞退の意思を固める
  2. 担当者に電話で連絡する
  3. 辞退理由と謝罪を明確に伝える
  4. 連絡後にお詫びメールやお詫び状を送る

①辞退の意思を固める

まず必要なのは、「辞退する」という決断をしっかり固めることです。気持ちが揺れているまま連絡してしまうと、企業側にも混乱を与え、対応が曖昧になるおそれがあります。

辞退は相手の予定にも影響を与える行為なので、慎重に判断してください。よくある理由としては、他社に進路を決めた場合や、自身のキャリアビジョンを見直した結果などが挙げられます。

いずれにしても、納得した上で決めたことであれば、後悔しづらくなるでしょう。迷っている場合は、家族や信頼できる人に相談してみてください。

決意が固まったら、速やかに次のステップに移りましょう。決断を先延ばしにすると、相手への連絡が遅れ、かえって印象を悪くするおそれがあります。

②担当者に電話で連絡する

辞退の意思を固めたら、まずは採用担当者に電話で連絡してください。メールだけで済ませるのではなく、直接声で伝えることが大切です。

誠意が伝わりやすく、企業側も丁寧な対応を受けたと感じやすくなります。電話をかけるのに適した時間帯は、平日の10時〜17時頃が目安です。始業直後や終業間際は避けた方がよいでしょう。

話すときは、自分の名前と選考の状況を簡潔に伝えた上で、「誠に恐縮ですが、内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました」と丁寧に申し出てください。

驚かれることもありますが、冷静に誠実な姿勢を示すことが何より大切です。

③辞退理由と謝罪を明確に伝える

辞退を伝える際は、理由を簡潔に説明しつつ、しっかり謝意と謝罪を伝えてください。理由は正直であれば問題ありませんが、相手の気分を害さないよう配慮した言い回しが求められます。

たとえば、「他社の内定を受けることにしました」「家族や自身とよく相談した結果、進路を変更することに決めました」といった伝え方が一般的です。

理由は1~2文程度で十分なので、長々と話す必要はありません。謝罪の言葉は、「このような形になり誠に申し訳ございません」といった表現で、気持ちを込めて伝えてください。

言葉だけでなく、声のトーンや間の取り方にも気を配ると、より誠意が伝わりやすくなります。丁寧な対応を心がければ、たとえ辞退であっても企業からの印象が大きく損なわれることはないでしょう。

④連絡後にお詫びメールやお詫び状を送る

電話で辞退の意思を伝えた後は、感謝と謝罪の気持ちを文面でも伝えるとより丁寧な印象を与えられます。メールで構いませんが、状況によっては手書きのお詫び状を送ることも選択肢になるでしょう。

メールを送るタイミングは、電話後できるだけ早くが望ましいです。内容は簡潔で問題ありませんが、「本日はお電話でのご対応ありがとうございました」などの一文を添えると、相手の印象が良くなります。

件名は「内定辞退のお詫び」など、内容がすぐに伝わるものを使ってください。お詫び状を送る場合は、丁寧な文体で感謝と謝罪の気持ちを表しつつ、長文になりすぎないように注意しましょう。

最後まで丁寧に向き合うことで、辞退後も良好な印象を残すことができるでしょう。

内定承諾後に辞退する場合のマナー

内定を承諾したあとに辞退することは可能ですが、その伝え方によって企業の印象は大きく変わります。

不適切な対応はトラブルを招く原因にもなるため、基本的なマナーを理解して、丁寧に対応することが大切です。

ここでは、辞退の連絡をする際に意識すべきポイントを整理して紹介します。

  1. 辞退理由は正直かつ簡潔に伝える
  2. 辞退連絡はなるべく早く行う
  3. 基本的に電話で連絡をする
  4. 誠実な姿勢で謝罪と理由を伝える
  5. メールや文書では正しい敬語表現を使用する

①辞退理由は正直かつ簡潔に伝える

辞退を伝える際、どのように理由を伝えるか迷う方も多いでしょう。

大切なのは、正直でありながらも簡潔にまとめることです。詳細に語りすぎると、かえって言い訳がましく聞こえることもあります。

たとえば「他社を最終的に選んだため」「進路を再検討した結果」といった理由であれば、誠実かつ理解されやすい表現になるでしょう。あいまいな言い方や言い逃れのような説明は避けてください。

相手に余計な混乱を与えないためにも、簡潔かつ明確に伝える姿勢が大切です。誠実に対応すれば、たとえ辞退しても信頼を損なうことは少ないでしょう。

②辞退連絡はなるべく早く行う

辞退の意思が固まったら、できるだけ早く連絡することが必要です。連絡が遅れると、企業側のスケジュールや採用計画に影響が出てしまいます。

たとえ連絡しにくいと感じても、遅れたことで相手に不信感を与えてしまっては本末転倒です。

少しでも迷惑を軽減できるよう、早めの行動を心がけてください。

スピーディーな連絡は、誠意のある対応として評価されることもあります。連絡のタイミングは、印象を左右する大きな要素の一つです。

③基本的に電話で連絡をする

辞退の連絡は、原則として電話で行うのがマナーです。メールだけでは気持ちが伝わりにくく、失礼と受け取られるおそれもあります。

まずは電話で辞退の意思を伝え、そのあとに文書やメールで改めて連絡すると丁寧です。電話の際は、企業の業務時間内にかけるなど、相手の都合を配慮しましょう。

どうしても電話が難しい場合は、先にメールで時間調整を依頼してから電話するという方法もあります。

いずれにせよ、直接声で伝えることを基本と考えてください。

④誠実な姿勢で謝罪と理由を伝える

辞退は、企業にとって採用計画の見直しにつながる大きな出来事です。

そのため、謝罪の気持ちをしっかりと伝えることが必要でしょう。

「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」「貴重なお時間をいただいたのに申し訳ありません」といった表現を添えることで、気持ちはしっかり伝わります。

また、「真剣に考えた結果の判断である」と伝えれば、辞退の理由にも納得が得られやすくなるのです。辞退する立場であっても、丁寧で誠実な姿勢を忘れないようにしてください。

⑤メールや文書では正しい敬語表現を使用する

電話で辞退を伝えたあとには、メールなどの文書で補足の連絡をしておくと丁寧です。その際、正しい敬語を使い、誤解のない表現を選ぶようにしましょう。

「お世話になっております」「ご多用のところ失礼いたします」など、ビジネスメールで一般的な表現を用いると安心です。特に、尊敬語と謙譲語の使い分けに注意してください。

件名は「内定辞退のご連絡」など要点がすぐに伝わるものにすると、企業側も対応しやすくなります。

文章の丁寧さが印象を左右するため、細部まで配慮して作成することが大切です。

内定辞退を伝える際の例文

内定承諾後に辞退を伝える場面では、どのように言えばよいのか迷う方も多いでしょう。

ここでは電話やメールでの基本的な伝え方から、お詫びや辞退理由の文例まで、状況別に使える例文を紹介します。

  1. 電話で辞退を伝える場合の基本例文
  2. 担当者が不在の場合の電話対応例文
  3. メールで辞退を伝える場合の例文
  4. お詫び文を送る場合の例文
  5. 他社の内定を受けた場合の辞退理由例文

①電話で辞退を伝える場合の基本例文

内定を承諾したあとに辞退の連絡をする場面では、電話での第一声や伝え方に迷う就活生が多いです。ここでは、丁寧で誠実な印象を残す基本的な電話対応の例文を紹介します。

《例文》

お世話になっております。○○大学の□□と申します。
先日は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。

本日は、その件でご連絡を差し上げました。
誠に心苦しいご連絡となりますが、内定を辞退させていただきたくお電話いたしました。

さまざまな面から検討し、自分の将来について改めて考えた結果、このような判断に至りました。
貴社には多大なご迷惑をおかけすること、心よりお詫び申し上げます。

これまで丁寧にご対応いただきましたことに、深く感謝しております。
大変恐縮ではございますが、何卒ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。

《解説》

この例文は、感謝→辞退→謝罪の順に伝えることで、誠実な印象を与える構成になっています。自分の判断を簡潔に伝えつつ、感謝の気持ちを忘れないことが、電話辞退で最も重要なポイントです。

②担当者が不在の場合の電話対応例文

内定辞退の連絡を入れた際、担当者が不在で直接伝えられないケースも少なくありません。ここでは、そのような状況でも丁寧に辞退の意向を伝えるための電話対応例を紹介します。

《例文》

お世話になっております。○○大学の□□と申します。

内定をいただいている件で、採用ご担当の△△様はいらっしゃいますでしょうか。
(担当者が不在の場合)

承知いたしました。では、あらためてお時間を見てご連絡いたします。もし可能であれば、□□から内定辞退のご連絡があった旨を△△様にお伝えいただけますでしょうか。

後ほど、改めて私の方からもお電話させていただきます。お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。」

《解説》

この例文では、伝言をお願いしつつ自分でも再度連絡する意思を示す構成にしています。不在対応時でも礼儀正しく、落ち着いて話す姿勢が好印象を与えるポイントです。

③メールで辞退を伝える場合の例文

内定を承諾したあとでも、やむを得ない事情で辞退を決断することがあるでしょう。ここでは、メールで丁寧に辞退の意思を伝える際に使える例文を紹介します。

《例文》

件名:内定辞退のご連絡(○○大学・□□)

株式会社○○
採用ご担当者様

お世話になっております。○○大学の□□と申します。
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。

慎重に検討を重ねた結果、誠に勝手ながら今回の内定を辞退させていただきたくご連絡申し上げました。

将来の進路を改めて見つめ直し、別の道を選ぶことを決断いたしました。
これまで温かいご対応をいただき、心より感謝しております。

突然のご連絡となり、貴社にはご迷惑をおかけしますこと、深くお詫び申し上げます。
何卒ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。

□□(氏名)

《解説》

この例文は、感謝→辞退→謝罪の順で構成し、読み手に配慮した文面にしています。迷ったら敬意と誠意を伝える表現を優先し、読みやすいレイアウトを心がけましょう。

④お詫び文を送る場合の例文

内定を辞退した後、改めてお詫びの気持ちを伝えたいときには、丁寧な文面で手紙やメールを送るのが望ましいです。ここでは、お詫び文としてふさわしい文例を紹介します。

《例文》

株式会社○○
採用ご担当者様

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
○○大学の□□と申します。

先日は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。

せっかくご縁をいただきながら、大変恐縮ではございますが、今回の内定を辞退させていただきましたこと、改めて深くお詫び申し上げます。

貴社には選考の過程において、たいへん丁寧にご対応いただきましたこと、心より感謝しております。

このたびの私の判断が、ご迷惑をおかけする結果となりましたことを、重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社のますますのご発展とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

敬具
□□(氏名)

《解説》

お詫び文では、形式的でありながらも気持ちのこもった表現を使うことが重要です。選考への感謝と辞退への謝罪をバランスよく伝える文構成を意識しましょう。

⑤他社の内定を受けた場合の辞退理由例文

複数の企業から内定をもらった際、最終的に他社への入社を決めた理由で辞退を伝えることがあるでしょう。ここでは、他社内定を理由に丁寧に辞退を申し出る例文を紹介します。

《例文》

お世話になっております。○○大学の□□と申します。

このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
慎重に検討を重ねた結果、他社からいただいた内定を受けることにいたしました。

就職活動のなかでさまざまな企業を知る中で、自分の目指すキャリアや価値観について見直すきっかけがありました。

その結果、今回の判断に至りました。
貴社には選考段階から丁寧にご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます。

このような形でのご連絡となり、誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

《解説》

この例文は、他社の内定を理由にしつつも、自分自身の考えやキャリア志向の変化を添えて説明しています。理由は簡潔に、かつ感謝を忘れずに書くことが好印象につながります。

内定承諾後の辞退でトラブルになった場合の対処法

内定を承諾したあとでも辞退は可能ですが、企業によっては強い反応を示すことがあります。

焦らず落ち着いて対応すれば、ほとんどのケースは円満に収まります。

ここでは、トラブルが起きたときに想定されるケースとその対処法を紹介します。

  1. 担当者に怒られた場合
  2. 引き止められた場合
  3. 辞退理由をしつこく聞かれた場合
  4. 企業から呼び出された場合
  5. 損害賠償を示唆された場合

①担当者に怒られた場合

辞退の連絡をしたとき、担当者から強い口調で叱責されることがあります。その際は、こちらが冷静さを保つことが何より大切です。

たとえ相手の言葉に驚いたとしても、感情的に反応してしまうと事態が悪化しかねません。「ご期待に沿えず申し訳ありません」「ご迷惑をおかけして心苦しく思っています」と謝意を示してください。

自分の正当性を主張するよりも、誠意ある態度で応じるほうが円滑に収まることが多いです。辞退の理由は簡潔に説明すれば十分。

担当者の怒りが収まらないときでも、落ち着いた口調で対応を続けてください。

②引き止められた場合

内定辞退を申し出た際に、「待遇を見直す」「再考してほしい」などと引き止められることがあります。

ありがたく感じるかもしれませんが、気持ちが揺れてしまうと、再び迷うことになりかねません。

対応のポイントは、意思を明確に伝えることです。「申し訳ありませんが、すでに進路を決定しております」と、はっきりと伝えてください。曖昧な返答をすると、話が長引いてしまいます。

引き止めに流されて決断を変えると、後で後悔する可能性もあるため、冷静に判断してください。

③辞退理由をしつこく聞かれた場合

辞退を伝えた際「なぜ辞退するのか」と理由を繰り返し尋ねられることもあります。聞かれても答えたくない、という気持ちになることもあるでしょう。

そうした場合は、「他社に進路を決めたためです」「将来の方向性を再検討した結果です」といった簡潔な理由で問題ありません。

それ以上を求められても、「個人的な事情ですので、詳細は控えさせていただけますと幸いです」と丁寧に断って構いません。無理に答える必要はないでしょう。

丁寧かつ冷静に対応すれば、納得してもらえるケースが多いのです。

④企業から呼び出された場合

「直接会って話がしたい」「来社して説明してほしい」と呼び出されることがありますが、必ず応じなければならないわけではありません。基本的には、電話やメールで辞退の意思を明確に伝えれば十分です。

どうしても訪問を求められた場合でも、「申し訳ありませんが、今回はお伺いを控えさせていただきたく存じます」とお断りして差し支えありません。

対応に不安を感じた場合は、大学のキャリアセンターなどに相談してください。

無理に会いに行く必要はありません。自分の心身を優先して、安心できる選択をしてください。

⑤損害賠償を示唆された場合

まれに「損害賠償を請求する」などと法的措置をほのめかされることもありますが、過度に心配する必要はありません。法律上は、入社日の2週間前までに辞退を申し出れば問題ないとされています。

内定承諾書に署名していても、労働契約としての効力が成立しているかはケースによって異なります。ほとんどの辞退は法的問題に発展しないのが現実です。

不安がある場合は、大学のキャリアセンターや労働相談窓口に相談してください。また、やり取りは記録として残るよう、できるだけメールで行っておくと安心です。

誠実な対応を心がけていれば、過度なトラブルに巻き込まれることは少ないでしょう。

内定辞退を円滑に進めるために必要な心構えと対応

内定承諾後でも辞退は可能ですが、適切な手順とマナーを守らなければ思わぬトラブルを招くおそれがあります。

特に「内定辞退 承諾 後」という状況では、企業への影響が大きく、誠実な対応が求められるでしょう。

結論として、辞退の意思が固まったらできるだけ早く連絡し、理由と謝罪を明確に伝えることが重要です。その際には、電話での連絡を基本とし、敬語表現や対応の流れにも注意しましょう。

慎重に検討し、社会人として信頼を損なわないように行動することが、今後のキャリアにも良い影響をもたらしますよ。

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