面接の心構えを場面別に解説|当日から最終面接まで対応法を紹介
「準備はしたけど、本番になるとどうしても不安になる…」
就活面接は、たった数十分の間に自分を伝えきらなければならない緊張の場。だからこそ、マナーや話し方と同じくらい「心構え」が重要です。
面接当日をどう迎えるか、直前の過ごし方をどうするかなど、気持ちの整え方で印象も結果も大きく変わってきます。
本記事では、「面接当日」「直前」「面接中」「面接後」「最終面接」「面接に行きたくないとき」など、場面別に押さえておきたい心構えと具体的な対処法を詳しく解説します。
不安を自信に変えたい人、自分らしく面接に臨みたい人は、ぜひ参考にしてください。
面接で選考通過を目指そう!
面接の心構えとは?

面接の心構えとは、単に緊張を和らげる方法を身につけることではありません。自分をどのように伝えるか、どんな姿勢で面接官と向き合うかを事前に整理しておく「準備された気持ち」のことです。
就職活動における面接は、学歴やスキルだけでなく、人柄や価値観なども見られる重要な場面。そのため、しっかりとした心構えを持って臨むことが結果につながりやすくなります。
「心構えといっても、実際に何を意識すればいいのかわからない」と感じる人もいるでしょう。
実際、本来の自分を十分に伝えきれなかったという後悔は、心構えが不十分だったことに起因するケースも少なくありません。
大切なのは、「評価される場」と考えるのではなく、「自分を伝える場」だと捉えることです。そのうえで、誠実さや素直な気持ちを忘れずに臨んでください。
しっかりと準備を整えておくことで、自然な会話が生まれ、自信を持って面接に向かうことができるはずです。
面接はただの通過点ではなく、自分の魅力を発信するチャンスだと思ってください。前向きな気持ちで挑んでいきましょう。
面接当日の心構え

面接当日は、これまでの準備を実力として発揮する大切な場面です。不安や緊張を和らげ、落ち着いて臨むには、当日の行動をあらかじめ整理しておくことが効果的でしょう。
ここでは、就活生が知っておくべき面接当日のポイントを紹介します。
- 清潔感のある身だしなみを整える
- 忘れ物をしないように持ち物をチェックする
- 緊張をほぐすためのルーティンを準備する
- 企業の住所や建物の場所を事前に確認しておく
- 交通トラブルを想定してリスクヘッジをしておく
- 時間に余裕をもって出発する
① 清潔感のある身だしなみを整える
第一印象は数秒で決まるとも言われ、身だしなみはその印象に直結します。整った服装や清潔な髪型は、面接官に誠実で信頼できる印象を与えるでしょう。
スーツや靴、ネクタイなどは前日に点検し、当日は全身を鏡でチェックしてください。身だしなみが整っていれば、自分にも自信が生まれます。
細部まで気を配ることで、落ち着いた気持ちで面接に臨めるでしょう。身だしなみは、言葉より先にあなたを語るものです。
② 忘れ物をしないように持ち物をチェックする
面接当日に必要なものがそろっていないと、焦りや緊張が増してしまいます。履歴書、筆記用具、案内メールの控えなどは、前日までにチェックリストを作成して確認しておくと安心です。
当日はバタバタせずに済み、精神的にも余裕が持てます。確認作業はシンプルですが、落ち着いて面接に集中するためにはとても重要です。備えは自信に変わり、心の安定にもつながります。
③ 緊張をほぐすためのルーティンを準備する
面接本番で緊張するのは、誰にでもある自然な反応です。ただし過度な緊張は、本来の自分をうまく出せない原因にもなります。
そこで、自分に合った緊張緩和のルーティンを事前に見つけておくことが有効です。たとえば、深呼吸や軽く肩を回す動きなど、短時間で気持ちを整えられる方法がおすすめ。
自分らしく話すための準備のひとつとして、日頃から実践しておくと安心感につながります。
④ 企業の住所や建物の場所を事前に確認しておく
企業の所在地は調べていても、実際に現地で迷うケースは少なくありません。特にビル名が似ていたり、入口が分かりにくかったりすることも。
住所の確認に加えて、Googleマップのストリートビューなどを使って建物の外観も事前にチェックしておくと安心です。可能であれば、事前に現地を下見しておくのもおすすめ。
余裕を持って行動することで、面接前の不安を減らせます。
⑤ 交通トラブルを想定してリスクヘッジをしておく
交通トラブルは、予期せず起こるものです。特に朝の時間帯は、電車の遅延や渋滞が発生しやすくなります。
複数の移動ルートをあらかじめ調べておき、代替手段も視野に入れておくと万一の際にも冷静に対応できるでしょう。
出発前には運行状況や天気予報もチェックし、状況に応じた判断ができるよう準備してください。交通手段に関する対策は、落ち着いて面接に臨むための土台になります。
⑥ 時間に余裕をもって出発する
当日は、面接の20〜30分前には会場近くに到着しておくのが望ましいです。ただし、早すぎる到着はかえって迷惑になることもあるため、近くのカフェで時間を調整するなど工夫も必要ですよ。
予定よりも早めに家を出ることで、想定外のトラブルにも慌てず対応できます。
時間に追われることなく心を整えることが、面接本番での成功にもつながるでしょう。時間管理も面接力のひとつです。
面接直前・待機時間の心構え

面接直前の時間は、緊張しやすい一方で、自分の状態を落ち着ける大切なタイミングでもあります。気持ちの整理や姿勢の整え方によって、本番でのパフォーマンスに大きく差が出ることもあるでしょう。
ここでは、面接直前に意識しておきたい具体的なポイントを紹介します。
- 受付では誠意ある姿勢で対応する
- 明るく元気な挨拶を心がける
- 待機中はスマホを見ずに落ち着いて過ごす
- 面接開始直前に深呼吸をして気持ちを整える
- 入室時の動作やマナーを頭の中でイメージする
- 自分の伝えたいことを頭の中で再確認する
① 受付では誠意ある姿勢で対応する
面接は、会話が始まる前から評価されていると考えた方がよいでしょう。受付での振る舞いも、あなたの印象を左右する大切な場面です。
落ち着いた声で丁寧に名乗り、相手の目を見て話すことを意識してください。表情や言葉づかいに気を配ることで、誠意が伝わります。
たとえ短いやり取りであっても、そこに気を抜かず対応することで、社会人としての礼儀正しさが伝わるでしょう。面接の第一歩として、自信を持って対応してください。
② 明るく元気な挨拶を心がける
挨拶は短い言葉ですが、その人の人柄や印象を大きく左右します。小さな声や無表情では、自信のない印象を与えてしまうでしょう。
すれ違う社員や面接官に対しては、笑顔とともに、はっきりとした声で挨拶をするよう心がけてください。相手の目を見て、明るく言葉をかけることで、自然と好印象につながります。
ほんの一言でも、相手に安心感や信頼感を与える力を持っているのが、挨拶という行動の強みです。
③ 待機中はスマホを見ずに落ち着いて過ごす
面接前の待機時間は、緊張を整える最後の準備時間です。スマホを見ていると姿勢が崩れたり、集中が切れたりすることもあります。
また、画面に夢中になると、呼びかけに気づかないリスクもあるため注意が必要です。背筋を伸ばし、穏やかな表情を意識して座ることで、落ち着いた印象を与えられます。
見られている意識を持つだけで、立ち振る舞いが変わってくるはずです。外見の整えだけでなく、態度からも準備が伝わります。
④ 面接開始直前に深呼吸をして気持ちを整える
緊張しているときほど、深呼吸が有効です。大きく息を吸ってゆっくり吐くことで、体も心も自然とリラックスしていきます。
面接直前に数回深呼吸を行うことで、気持ちに余裕が生まれ、自信を持って入室できるでしょう。肩の力を抜き、数秒でも自分の呼吸に意識を向けることで、雑念が減り本番への集中力が高まります。
簡単で効果的なリセット方法として、ぜひ活用してください。深呼吸は、緊張を味方につける技術です。
⑤ 入室時の動作やマナーを頭の中でイメージする
ドアのノックや入室の所作、挨拶から着席までの流れは、意外と緊張しやすいポイントです。事前に何度かイメージトレーニングをしておけば、当日もスムーズに対応できるでしょう。
頭の中で具体的な場面を想像しながら繰り返すだけでも、実際の動きが自然になります。ぎこちない動きは避けたいところなので、丁寧で落ち着いた所作を意識してください。
第一印象はこうした細かい行動から形づくられていきます。
「あなたはビジネスマナーを分かっている?」
就活が始まると、面接や説明会など社会人と接する場面が増えていきます。
そこで意外と見られているのが、言葉遣いや挨拶、メールの書き方といった「ビジネスマナー」。マナーを知らないだけで無意識のうちに印象が悪くなっているケースもあり、選考通過のためにも事前にしっかりと確認しておく必要があります。
就活マガジン編集部では、忙しい就活生のために、これだけ見ればビジネスマナーが網羅できる「ビジネスマナー攻略BOOK」を無料で配布しています。気になる方は無料ダウンロードしてみてくださいね。
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⑥ 自分の伝えたいことを頭の中で再確認する
面接が始まる前に、話すべきポイントをもう一度整理しておきましょう。志望動機や強み、企業へのメッセージなど、軸になる内容を軽く頭の中で再確認するだけで、話し方に安定感が出ます。
すべてを暗記する必要はありませんが、伝えたいことを自分の言葉でまとめておくと、自然な受け答えにつながるでしょう。
短い時間でも気持ちを整えるには効果的で、自分の方向性を再確認できる貴重な機会になります。準備が自信につながる瞬間です。
面接中の心構え

面接中は、話の内容だけでなく話し方や姿勢、リアクションまでも見られています。どれだけ準備していても、伝え方や態度が不適切だと評価に響く可能性もあります。
ここでは、面接本番に意識すべき基本のポイントを紹介しましょう。
- 面接官の目を見て話すよう意識する
- 相手の話にうなずきやリアクションで応える
- 結論から簡潔に話すように心がける
- 自分の言葉で率直に伝える
- 企業への熱意を具体的に伝える
- 質問の意図を正しく汲み取って回答する
① 面接官の目を見て話すよう意識する
視線を合わせることは、信頼や誠実さの証として伝わります。話すときは、相手の目を見ながら話すようにしてください。とはいえ、ずっと見続ける必要はありません。
要点を伝えるタイミングでしっかりと目を合わせ、自然な間を取ることが大切です。逆に、視線が泳いだり、下を向いてばかりだと自信がないように見えてしまいます。
緊張しているときほど視線が不安定になりがちですが、目線のコントロールも練習しておくと良いでしょう。落ち着いた印象を与えるための、基本かつ重要なポイントです。
② 相手の話にうなずきやリアクションで応える
面接では、話す力と同じくらい、聞く姿勢も評価されています。
うなずきや表情でリアクションを示すことで、自然な会話が生まれます。「はい」「そうですね」といった相づちを適度に挟むことで、相手が話しやすい雰囲気を作れるでしょう。
無表情や無反応では、関心がないと思われたり、緊張しすぎているように見えたりしまいます。面接は、双方向のコミュニケーションです。
相手との信頼関係は、こうした細かな反応の積み重ねによって築かれていくと覚えておきましょう。普段の会話でも意識しておくと、本番で自然に振る舞えるようになります。
③ 結論から簡潔に話すように心がける
限られた時間で自分を伝えるには、話の順序と構成が重要です。まず結論を伝え、それから理由や具体的なエピソードを述べましょう。
話が長くなってしまうと要点がぼやけ、聞き手の理解が追いつかなくなることもあります。短く、わかりやすく話すことができれば、聞く側にも安心感や信頼感を与えられるでしょう。
PREP法(Point→Reason→Example→Point)などの話法を意識すると、論理的に整理された伝え方ができるようになります。面接官にとって聞きやすい話し方を意識することが、良い印象を残す第一歩です。
④ 自分の言葉で率直に伝える
台本のような受け答えよりも、自分の言葉で話すほうが誠実さは伝わります。うまく話そうと意識しすぎると、内容が表面的になりがちです。少しくらい言葉につまっても構いません。
大切なのは、あなた自身の考えを、自分なりに伝える姿勢です。暗記したフレーズをなぞるだけではなく、その場でしっかり相手を見て、自分の感情や考えを表現することが重要でしょう。
面接官はあなたの「人となり」を見ようとしています。その素直さや誠意が、結果として相手の心を動かす力になるでしょう。
⑤ 企業への熱意を具体的に伝える
「この会社で働きたい」という気持ちは、できるだけ具体的に伝えることで初めて説得力を持ちます。「雰囲気が良さそう」「業界に興味がある」といった抽象的な表現では響きません。
「〇〇の事業に共感した」「〇〇の強みに魅力を感じた」など、自分の経験や価値観と結びつけながら語ることが効果的です。
また、その企業でどのように貢献したいのか、将来の展望も伝えられると、より熱意が伝わります。表情や声のトーンも大切です。気持ちをこめて伝えることで、言葉以上の熱意が相手に届くでしょう。
⑥ 質問の意図を正しく汲み取って回答する
面接の質問には、必ず目的があると意識しておきましょう。たとえば「学生時代に頑張ったこと」という質問には、成果だけでなく努力の過程や考え方を見たいという意図があります。
ただ単にエピソードを語るだけでなく、「なぜそれを聞かれているのか」にも目を向けてください。面接官の立場になって考えることで、より的確で深みのある回答ができますよ。
意図を理解しながら答えれば、質問に対する答えが的を射たものになり、印象もぐっと良くなるでしょう。質問の本質を見抜く力は、準備と経験で高められます。
面接後の心構え

面接が終わったあとも、印象を左右する場面は意外と多くあります。退室から会場を出るまで、さらには面接後の対応や心の持ち方次第で、就活の質を大きく左右することも。
ここでは、面接後に意識しておきたい行動や気持ちの整え方を紹介します。
- 最後まで丁寧にお礼と挨拶をする
- 退室後も見られている意識を持つ
- お礼メールを送る
- 深く考えすぎず結果を待つ気持ちを持つ
- 振り返りを行い次の面接に活かす
- 内定後を見据えて次の準備を始める
① 最後まで丁寧にお礼と挨拶をする
面接が終わっても気を抜かず、退室の瞬間まで丁寧な姿勢を保つことが大切です。立ち上がる際の所作や、最後の挨拶の声のトーンなども、面接官にとっては印象に残りやすいポイントになります。
「本日はありがとうございました」と、はっきりとした声でお礼を述べ、会釈や一礼を忘れずに行いましょう。
ドアの開け閉めや退出の際の動きも、落ち着いて行うことで好印象につながります。面接は最後の瞬間までが本番です。
② 退室後も見られている意識を持つ
面接室を出たからといって、完全に評価の対象から外れるわけではありません。実際、廊下やエレベーター、ビルの出入口など、思わぬ場面で企業の関係者とすれ違うこともあります。
気を緩めてスマートフォンをいじったり、疲れた表情でため息をついたりするのは避けた方がよいでしょう。
受付の方へのお礼や、建物を出るまでの所作にも気を配ることができれば、印象はさらに良くなります。企業の敷地を離れるまでが面接だと意識しておくと安心です。
③ お礼メールを送る
面接後のフォローとして、お礼メールを送ることはとても有効です。できれば当日中、遅くとも翌日までに送るのが望ましいでしょう。
内容は簡潔で構わないので、面接の機会に感謝していることと、企業に対する熱意をひと言添えることが大切です。
過剰に形式張る必要はありませんが、ビジネスマナーを意識した丁寧な言葉選びや、誤字脱字のチェックは必須となります。細やかな気配りは、企業側に好印象を与える一手となるでしょう。
④ 深く考えすぎず結果を待つ気持ちを持つ
面接が終わった直後は、「あのときの答え方でよかったのか」「もっと違う言い方があったのでは」と、不安になってしまうことが多いものです。しかし、どれだけ悩んでも結果が変わることはありません。
気持ちを切り替えて、次に向けた準備や、心身の休養に時間を使うことが大切です。自分を責めるより、ひとつの経験として受け止めましょう。
前向きな姿勢が、次のチャンスをより良いものにしてくれるはずです。
⑤ 振り返りを行い次の面接に活かす
面接後には、その場で聞かれた質問や自分の回答、手応えなどをなるべく詳細に記録しておくと役立ちます。
「言いたいことを十分に伝えられたか」「表現をもっと工夫できた点はなかったか」など、振り返ることで気づく改善点も多いでしょう。
反省は長く引きずる必要はありませんが、次に生かすための具体的な学びに変える意識が大切です。継続して見直す習慣を持つことで、確実に自信と実力が育っていきます。
⑥ 内定後を見据えて次の準備を始める
面接の結果を待つ間にも、できることはたくさんあります。特に志望度の高い企業であれば、働くイメージやキャリアプランをより明確にしておくとよいでしょう。
企業研究を深めたり、業界のトレンドを調べたりすることで、入社後に役立つ準備ができます。さらに、他社の選考が重なっている場合はスケジュール調整や優先順位の整理も必要です。
次の一歩をスムーズに踏み出すために、時間を有効活用しましょう。結果待ちの時間も、成長につなげる貴重な機会です。
最終面接の心構え

最終面接は、これまでの選考と異なり、人物としての魅力や企業との相性が重視される場です。ここでは、最終面接に向けた具体的な心構えと準備のポイントを紹介します。
- 最終面接と一次・二次面接の違いを理解する
- 最終面接に受かりやすい人の特徴を知る
- 最終面接に落ちやすい人の共通点を把握する
- よく聞かれる質問を想定して準備する
- 逆質問の準備をしておく
- 緊張しすぎないために事前に模擬練習をしておく
① 最終面接と一次・二次面接の違いを理解する
最終面接では、スキルや資格よりも「人柄」や「価値観」がより深く見られます。
面接官には社長や役員など、経営層が登場することが多く、「この人物が会社の顔になれるか」「長期的に活躍してくれそうか」といった視点で判断されることが多いです。
これまでのように表面的な回答では通用しません。自分の考えや志望動機を、より深く、筋道立てて伝えられるように整理しておく必要があります。
自分の原点や人生観が問われる場面でもあるため、日ごろから自分を見つめ直しておくことがとても大切です。
② 最終面接に受かりやすい人の特徴を知る
最終面接で合格しやすい人の共通点は、堂々と自分の言葉で語れる誠実さと、前向きな姿勢が感じられることです。
話し方だけでなく、笑顔や姿勢、相手へのリアクションなどの非言語的な要素も含めて、全体的な人間性が評価されます。
また、企業のビジョンや文化をしっかりと理解している姿勢も重要です。
事前の企業研究を通じて、自分の強みや思いがどのように企業にフィットするのかを、自然な形で伝えられる人ほど、高く評価されやすくなります。
③ 最終面接に落ちやすい人の共通点を把握する
一方で、不合格になりやすい人にはいくつかの共通点があります。たとえば、受け答えが曖昧で要点がぼやけていたり、志望理由が薄く説得力に欠けていたりする場合です。
また、自信がない様子が言動や表情に出てしまうと、「この人で大丈夫かな」と面接官に不安を与える要因になります。準備不足や企業理解の甘さも、すぐに見抜かれるかもしれません。
最終面接は「最後の一押し」です。自己分析や企業理解をさらに深めて、本気度が伝わるように整えておきましょう。
④ よく聞かれる質問を想定して準備する
最終面接では、志望動機のほかに「入社後にやってみたいこと」や「5年後、10年後のキャリアビジョン」など、将来像に関する質問が多く見られます。
これらの質問は、企業と応募者の方向性が一致しているかを確認するために用いられるため、抽象的な回答では不十分です。
自身の価値観と企業の方向性が重なる部分を具体的に語れるように、事前に準備しておくことが大切。実際に口に出して練習することで、言葉がスムーズに出てくるようになり、自信にもつながります。
⑤ 逆質問の準備をしておく
「何か質問はありますか」という問いに対して、「特にありません」と答えてしまうと、企業への関心や意欲が伝わりにくくなります。逆質問は、自分の熱意や主体性をアピールできるチャンスです。
働き方やチームの雰囲気、入社後のキャリア形成など、自分が本当に知りたいことを2~3個準備しておくとよいでしょう。
質問の内容によっては、企業研究の深さも伝わるため、面接官に強い印象を残せます。あくまで自然な関心に基づいた質問を心がけてください。
⑥ 緊張しすぎないために事前に模擬練習をしておく
最終面接では、緊張の度合いが高まりやすく、思わぬ失敗をしてしまうことも。そんなときこそ、事前の模擬練習が効果を発揮するときです。
模擬面接を繰り返すことで、自分の話し方やクセを客観的に把握でき、言葉の整理もしやすくなります。また、何度か練習しておくことで、本番でも安心して受け答えができるでしょう。
信頼できる人に協力してもらうのもよいかもしれません。準備と練習を重ねることは、不安を和らげる最大の手段であり、落ち着いた対応の土台になります。
面接に行きたくない時の心構え

就活中、「面接に行きたくない」と感じる瞬間は誰にでもあります。気持ちの浮き沈みがあるのは自然なことですが、適切に対処できれば自分をうまく立て直すことは可能です。
ここでは、面接に行きたくない時の向き合い方や、無理せず行動するための方法を紹介します。
- 面接に行きたくない理由を整理する
- 不安を軽くする考え方を身につける
- 志望度が低いときの心構えを見直す
- 面接前のモチベーションの整え方を知る
- 面接後のご褒美を設定して気持ちを軽くする
- どうしても無理なときは正しい方法で連絡する
① 面接に行きたくない理由を整理する
「なんとなく行きたくない」という気持ちは、原因を突き止めることで軽くできる場合もあります。
たとえば、体調不良、寝不足、企業への興味の薄れ、緊張、不安、人間関係のストレスなど、理由が明確になれば対処の方向性も見えてくるでしょう。
無理に気持ちを押さえ込むのではなく、自分自身と向き合い、丁寧に理由を探ってみてください。そのうえで、必要なら予定を見直す、誰かに相談するなど、冷静な判断ができますよ。
② 不安を軽くする考え方を身につける
面接が怖い、失敗したくないという気持ちは、多くの人が抱える不安です。ですが、完璧な受け答えを求められているわけではありません。
多少のミスや緊張は当たり前であり、面接官もそれを理解しています。「少しくらい言い間違えても大丈夫」「ありのままの自分でいい」と考えるだけでも、気持ちはかなり楽になります。
思考のクセを見直し、プレッシャーを少しでも減らせるように意識してみてください。
③ 志望度が低いときの心構えを見直す
本命の企業でない場合、やる気が出にくいのは当然です。しかし、その企業に興味が薄いからといって、面接を無意味だと決めつけるのは早計かもしれません。
実際に話を聞いて印象が変わることもありますし、面接経験は次に活かす貴重な練習にもなります。
どんな企業でも、自分を成長させる機会だと前向きに捉えることで、新たな気づきや出会いが得られる可能性も広がるでしょう。
④ 面接前のモチベーションの整え方を知る
気分が乗らない日でも、少しの工夫で気持ちを前向きにできるかもしれません。
たとえば、これまでにうまくいった面接を思い出す、ポジティブな音楽を聴く、朝日を浴びながらストレッチするなど、自分に合ったリセット法を見つけておくと安心です。
そうした行動をルーティン化しておけば、気持ちが揺れたときにも立て直しやすくなるでしょう。モチベーションは、努力で作れるものでもありますよ。
⑤ 面接後のご褒美を設定して気持ちを軽くする
面接そのものにプレッシャーを感じる場合、「終わったらこれをしよう」というご褒美を用意しておくのも効果的です。
好きなお菓子を買う、気になっていたカフェに行く、映画を見るなど、小さな楽しみがあるだけで「ちょっと頑張ってみよう」と思える気持ちが芽生えます。
面接という緊張の場に対して、ほんの少しでも楽しみを組み合わせることで、気負いが和らぐでしょう。
⑥ どうしても無理なときは正しい方法で連絡する
体調が優れない、心が限界を迎えている――そんなときは、無理せず「休む」という選択をしても大丈夫です。ただし、無断欠席は絶対に避け、必ず丁寧な連絡を入れるようにしましょう。
電話やメールで事情を伝え、日程変更をお願いしたり、やむを得ない場合は辞退するなど、誠意ある対応を心がけてください。
企業も人間同士のやりとりです。誠実な行動があれば、印象を損ねることはありません。
面接成功のカギは「心構え」にある

面接を乗り越えるには、事前準備から面接後の対応まで、一貫した心構えが欠かせません。
たとえば当日は、身だしなみや到着時間に配慮し、待機中には落ち着いた態度を意識することで第一印象が大きく変わります。
面接中は自分の言葉で簡潔に伝え、終了後も丁寧な対応が好印象につながるでしょう。さらに最終面接では、深掘りされる質問への備えや、企業理解の深さがカギとなります。
もし気が乗らない日があっても、理由を整理し前向きな視点を持つことが大切です。つまり、「面接の心構え」とは、段階ごとの意識と工夫を積み重ねる姿勢そのものと言えるでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。