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事務職業界の全体像を徹底解説|向いている人や求められるスキルも紹介

「事務職って安定していそうだけど、業界によって何が違うのか分からない…」

人気の高い事務職ですが、実は業界によって仕事内容や求められるスキルは大きく異なります。何となくで選んでしまうと、入社後に「イメージと違った…」とギャップを感じることも。

そこで本記事では、新卒が押さえておくべき事務職の業界研究のポイントと、自分に合った業界の選び方をわかりやすく解説します。

後悔しないキャリア選択のために、ぜひ参考にしてくださいね。

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目次

事務職とは何をする仕事か

事務職と聞くと、「なんとなくデスクワーク」というイメージを持つ人も多いかもしれません。けれど、実際の業務内容は企業や部署によって大きく異なり、その役割は組織運営を支える要となっています。

事務職とは、社内外の連絡調整や書類作成、情報管理などを通して、組織全体の業務が円滑に進むようサポートする職種です。

たとえば、会議資料の準備や社内データの入力、電話や来客への対応など、多岐にわたる業務を担当します。

これらは一見地味に思えるかもしれませんが、誰かが担っていなければ、会社の機能は止まってしまいます。つまり、事務職は「縁の下の力持ち」として組織を支える非常に重要な存在なのです。

事務職を目指す際は、「誰でもできる仕事」と軽く考えず、その責任の重さや専門性をきちんと理解することが大切です。自分の性格や強みにマッチしているかを見極めたうえで、志望動機につなげましょう。

事務職の新卒採用の現状

事務職を目指す就活生にとって、「新卒でも本当に採用されるのか?」という不安はつきものです。特に人気の職種であるため、応募者が多く倍率が高いのも事実です。

事務職の新卒採用は決してゼロではありませんが、営業職などと比べると求人数が少ない傾向にあります。

こうした背景から、「事務職は狭き門」と感じる学生も多いでしょう。しかし、事務職でも新卒を歓迎している企業は存在します。

採用の可能性を広げるためには、単に「事務がやりたい」という気持ちだけでなく、「なぜその企業で、どんな貢献ができるか」を明確に伝える準備が求められます。

表面的な希望理由ではなく、企業研究や自己分析を通して納得感のある志望動機を作ることで、選考通過率も高まるでしょう。

事務職のキャリアパスの例

事務職はルーティンワークが多いと思われがちですが、実際には多様なキャリアパスがあります。将来を見据えて働くうえで、自分の進みたい方向を知ることはとても大切です。

ここでは、事務職から発展できる4つの代表的な進路を紹介します。

  1. 管理職を目指す
  2. 他職種へ転身する
  3. 資格取得により仕事の幅を広げる
  4. 起業する

例①:管理職を目指す

事務職から管理職を目指す道は、着実なキャリアアップの一つです。日々の業務を通して会社の動きを理解し、効率的に物事を進める力を身につけることで、組織運営を任される立場へと成長できます。

たとえば、主任や課長といった役職に昇進すれば、チームのマネジメントや業務改善にも関わるようになります。

特別なスキルが必要と思われがちですが、日常の積み重ねが評価されるため、地道な努力が重要です。安定して長く働きたい方にとって、管理職への昇格は現実的な目標になるでしょう。

例②:他職種へ転身する

事務職で得たスキルを活かして、別の職種に挑戦する人も少なくありません。たとえば、営業や人事、企画職など、コミュニケーション力や調整力を必要とする職種は多くあります。

事務職を通じて培った基礎力は、他分野でも応用が利くため、自分の強みや興味に合わせて進路を広げられます。

ただし、職種によっては追加の知識や実務経験が求められることもあるため、事前に業界研究を行い、必要な準備を進めておくとよいでしょう。

例③:資格取得により仕事の幅を広げる

事務職としてのキャリアを深めたい場合、資格取得は大きな武器になります。

たとえば、日商簿記や社会保険労務士、医療事務などの資格を取得すれば、経理・労務・医療系などの専門事務に携わることが可能になります。

これにより、任される業務の幅が広がるだけでなく、社内での評価も上がりやすくなります。将来の安定や収入アップを目指すうえでも、計画的な資格取得は有効な選択肢といえるでしょう。

例④:起業する

事務職の経験を活かして、独立や起業を目指す人もいます。バックオフィス全般の知識を身につけていれば、小規模事業やフリーランスとしての活動にも役立ちます。

たとえば、経理処理や書類管理、顧客対応などの実務に強いことは、大きな武器になるでしょう。

すぐに起業を考えていなくても、将来的な選択肢の一つとして捉えておくことで、キャリアの可能性を広げることができます。経験を重ねることで、自分にしかできない働き方が見えてくるかもしれません。

事務職の仕事内容

事務職と一口に言っても、実際の業務内容は多岐にわたります。企業や配属先によって役割が異なるため、仕事内容を具体的に知ることで、自分に合っているかを判断しやすくなります。ここでは、事務職でよく見られる代表的な7つの業務を紹介します。

  1. 書類作成・整理
  2. データ入力
  3. 電話対応
  4. メール対応
  5. 社内環境の整備
  6. 小口現金管理・伝票処理
  7. 郵送物の管理・発送

①書類作成・整理

事務職では、社内外の資料を作成・整理する業務が日常的に発生します。たとえば、会議資料や報告書の作成、契約書の管理などがあります。

正確さと丁寧さが求められるため、集中力と責任感が必要です。また、保存や分類のルールを理解しておくと、業務効率が格段に上がります。

②データ入力

各種情報をExcelや専用ソフトに入力する作業も多くの企業で行われています。単純な作業に見えますが、入力ミスは業務に大きな支障をきたすため注意が必要です。

タイピングのスピードよりも、正確さと確認力が重視される傾向があります。

③電話対応

社外からの問い合わせや社内からの依頼に対応する業務です。電話応対では、相手の意図を正確に聞き取る力や言葉づかいの丁寧さが重要になります。

④メール対応

電話と並行してメールでのやり取りも日常業務に含まれます。件名や冒頭の挨拶文、結びの言葉など、基本的なマナーを守りながら、伝えたいことを的確に書くスキルが求められます。特に社外との連絡では、誤解のない表現が大切です。

⑤社内環境の整備

事務職はデスク周りの備品管理や会議室の予約・整備など、職場の快適さを保つ役割も担います。

目立たない仕事ではありますが、他の社員が気持ちよく働けるようにサポートする姿勢が評価されます。細やかな気配りが活かせる業務です。

⑥小口現金管理・伝票処理

経理部門と連携して、現金の出納や伝票処理を行うこともあります。少額とはいえ、お金を扱う業務であるため、正確さと誠実さが問われます。

支払い期日の管理や領収書の整理など、細かい作業を丁寧にこなす必要があります。

⑦郵送物の管理・発送

社内外の郵送物の仕分けや発送手配も事務の大切な仕事です。送付先や宛名の間違いは信頼に関わるため、注意深く作業を行う必要があります。

社内便や宅配便など、それぞれの手配方法を覚えておくとスムーズに対応できます。

事務職の代表的な職種一覧

一口に「事務職」といっても、その業務内容は職種によって大きく異なります。就活で事務職を目指すなら、自分がどの分野で活躍したいのかを明確にすることが大切です。

ここでは、代表的な8つの事務職を紹介し、それぞれの特徴を解説します。

  1. 一般事務
  2. 営業事務
  3. 総務事務
  4. 法務事務
  5. 経理事務
  6. 医療事務
  7. 学校事務
  8. 貿易事務

①一般事務

一般事務は最も基本的な事務職で、書類作成・データ入力・備品管理など幅広い業務を担当します。業界や企業規模を問わず求人が多いため、事務職の登竜門ともいえる存在です。

特別な資格が不要な場合も多く、未経験からでも挑戦しやすいでしょう。

②営業事務

営業事務は、営業担当者のサポートを行う職種です。見積書や請求書の作成、受発注管理、取引先とのメール連絡などが主な業務になります。

業務の正確さに加え、スピード感やコミュニケーション能力も求められます

③総務事務

総務事務は、社内の設備や備品の管理、社内イベントの運営、規程の整備などを担当します。会社全体の働きやすさを支える役割で、業務の幅が広くなりがちです。

細かな気配りと臨機応変な対応力が評価されます。

④法務事務

法務事務は、契約書のチェックや法律関連の文書管理などを行う職種です。弁護士や法務担当の補助業務を担うことが多く、一定の法律知識が求められます

法学部出身者や法律系の資格保持者に向いています。

⑤経理事務

経理事務は、お金に関する事務業務を担当します。伝票処理、帳簿入力、請求書発行、月次決算の補助などが含まれます。

数字に強く、細かい作業が得意な人に適しており、簿記の知識があればさらに活躍の幅が広がります

⑥医療事務

医療事務は、病院やクリニックでの受付や会計、診療報酬の請求業務などを行います。医療保険制度に関する知識が必要で、専門的なスキルが求められる分野です。

医療事務資格の取得が求められることもあります。

⑦学校事務

学校事務は、教育機関で教員や生徒を支える業務を行います。学生情報の管理、保護者対応、学内の予算管理などが含まれ、教育への関心や調整力が活かされます。

安定志向の方や教育業界に興味がある方に人気です。

⑧貿易事務

貿易事務は、輸出入に関わる書類作成や通関手続きなどを行う専門性の高い職種です。英語や貿易に関する知識が求められ、TOEICのスコアや貿易実務検定の資格があると有利です。

グローバルな業務に興味がある方におすすめです。

事務職に向いている人の性格

事務職を目指すうえで、「自分はこの仕事に向いているのか?」と不安を感じる人は少なくありません。ここでは、事務職に適性のある人の特徴を5つ紹介します。自分の性格と照らし合わせながら確認してみてください。

  1. 細かい作業を正確にこなせる
  2. 協調性がある
  3. 計画力がある
  4. 柔軟な対応力がある
  5. 粘り強く取り組める

①細かい作業を正確にこなせる

事務職では、数字や文字を正確に扱う仕事が多く、ミスが許されない場面も少なくありません。そのため、細部まで注意を払いながら作業を進められる人に向いています。

小さなミスが大きなトラブルにつながることもあるため、集中力と慎重さが求められるでしょう。

②協調性がある

事務職は1人で完結する仕事だけでなく、他部署とのやりとりやチーム内での連携も重要になります。

そのため、周囲と円滑にコミュニケーションを取れる協調性がある人は信頼されやすく、スムーズに業務を進めやすくなります。

③計画力がある

締め切りのある業務や複数のタスクを同時に進める場面も多く、計画的に物事を進める力が欠かせません。優先順位をつけて行動できる人は、忙しい時期でも落ち着いて対応できます。

スケジュール管理が得意な人には特に向いているでしょう。

④柔軟な対応力がある

予期せぬ依頼やトラブルが起きた際に、臨機応変に対応できる力も重要です。

事務職は「サポート役」であることが多いため、自分のペースだけで動くのではなく、周囲の状況に応じて柔軟に動けることが評価されます。

⑤粘り強く取り組める

繰り返し作業や地味な業務も多いため、コツコツと作業を積み重ねられる粘り強さがある人は向いています。

一見目立たない仕事であっても、丁寧に取り組む姿勢が成果につながり、周囲からの信頼を築くことができるでしょう。

事務職に求められるスキル

事務職は一見すると誰にでもできる仕事に見えるかもしれませんが、実際にはさまざまなスキルが必要です。

ここでは、事務職を目指すうえで身につけておきたい基本的な6つのスキルを紹介します。就活や配属後に備えて、今のうちから意識しておくと安心です。

  1. パソコンスキル
  2. ビジネスマナー
  3. 文書作成能力
  4. コミュニケーション力
  5. マルチタスク対応力
  6. 専門的な内容に沿った知識

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①パソコンスキル

事務職において、パソコン操作は欠かせない基本スキルです。特にExcelやWord、メールソフトを使いこなせることは必須とされる場面が多くあります。

データ入力や関数の知識を持っておくと、日々の業務がスムーズに進められるでしょう。

②ビジネスマナー

電話対応やメールの文面作成など、事務職は社外の人と接する機会も多いため、ビジネスマナーが重要です。

言葉づかいや立ち振る舞いが洗練されていると、会社全体の印象を良くすることにもつながります。基本を押さえておくことで信頼されやすくなります。

③文書作成能力

会議資料や報告書、案内文などを作成する機会も多いため、伝わりやすい文書を作成する力は必須です。内容を簡潔にまとめる力や、誤字脱字を防ぐ注意力も求められます。

読み手の視点を意識することで、より伝わる文章が書けるようになるでしょう。

④コミュニケーション力

事務職は人と関わらずに黙々と働く仕事と思われがちですが、実際には他部署や外部とのやりとりが多くあります

報連相をしっかり行えること、相手の意図を汲み取る力があることが大切です。信頼関係を築くうえでも欠かせない力です。

⑤マルチタスク対応力

複数の業務を並行して進める場面は少なくありません。急な依頼や優先度の変更が発生することもあるため、臨機応変に対応できる柔軟性が必要です。

タスク管理能力が高いと、仕事のミスや遅れを防ぎやすくなります。

⑥専門的な内容に沿った知識

配属される部署によっては、経理・法務・医療など専門的な知識が求められることもあります。

必須ではなくても、あらかじめ関連する知識を身につけておくことで、業務への理解が深まり、活躍の場も広がります。資格取得を目指すのも有効です。

事務職で働くメリット

事務職は「地味」「変化が少ない」というイメージを持たれがちですが、実際には安定性や働きやすさという大きな魅力があります。ここでは、就活生が安心して目指せるよう、事務職で得られる具体的なメリットを3つ紹介します。

  1. 残業が少なくワークライフバランスが取れる
  2. 汎用性のあるスキルが得られる
  3. 良好な人間関係を築きやすい

①残業が少なくワークライフバランスが取れる

事務職は営業職などと比べて、突発的な業務が発生しにくく、残業が少ない傾向があります。特に定型業務が中心の職場では、業務時間内に仕事を終えやすいため、自分の時間を確保しやすいです。

プライベートも大切にしたい人にとって、働きやすい環境といえるでしょう。

②汎用性のあるスキルが得られる

事務職で身につくスキルは、パソコン操作や文書作成、情報整理、社内外の調整といった、どの業界でも必要とされるものが多くあります。

こうしたスキルは転職や異動時にも役立つため、長期的に見てキャリアの選択肢を広げてくれる要素です。

③良好な人間関係を築きやすい

事務職はチームで協力しながら進める業務が多く、派手な成果を求められるよりも、周囲と円滑に関係を築けることが重視されます。

そのため、職場内での人間関係が安定しやすく、精神的なストレスも少なくなる傾向があります。落ち着いた環境で働きたい方に向いています。

事務職で感じやすいデメリット

事務職は働きやすさや安定感が魅力ですが、実際に働いてみると「想像と違った」と感じる場面もあります。

ここでは、事務職を選ぶ前に知っておきたい代表的なデメリットを4つ取り上げます。自分に合うかどうかを見極める判断材料として活用してください。

  1. 業務がルーチン化しやすい
  2. 成果が評価されにくい傾向がある
  3. 給与水準が伸びにくい
  4. 身体的な疲労がたまりやすい

①業務がルーチン化しやすい

事務職は定型的な業務が多いため、毎日の仕事内容があまり変化しないことがあります。

新しいことに挑戦したい人や刺激を求めるタイプにとっては、単調に感じてしまうかもしれません。やりがいを感じにくくなる可能性もあるため、自分の性格と合っているかを意識しましょう。

②成果が評価されにくい傾向がある

事務職の仕事は裏方として組織を支える役割のため、目に見える成果が出にくい場合があります。評価制度によっては、頑張っていても周囲から正当に評価されないと感じる場面もあるでしょう。

仕事の達成感を重視する人にとっては、不満につながる可能性もあります。

③給与水準が伸びにくい

他の職種と比べて、事務職の給与水準は全体的に低めであることが多いです。昇給やボーナスが少ない場合もあり、将来的な収入面で不安を感じる人もいるかもしれません。

安定性を優先するのか、収入を重視するのか、自分の価値観と照らし合わせて選択することが大切です。

④身体的な疲労がたまりやすい

事務職はデスクワーク中心のため、一日中座りっぱなしで作業を続けることも少なくありません。同じ姿勢で長時間過ごすことで、肩こりや目の疲れ、腰痛などにつながることがあります。

こまめな休憩や姿勢の改善など、体調管理が欠かせません

事務職業界の選び方のポイント

「事務職に就きたいけれど、どの業界を選べばよいかわからない」と感じている就活生は多いかもしれません。業界によって仕事内容や働き方、キャリアの可能性も異なります。

ここでは、事務職を目指すうえで押さえておきたい選び方の3つのポイントを紹介します。

  1. 事務職の業界ごとの特徴を見極める
  2. 企業の特徴を見極める
  3. 仕事内容や待遇面を比較する

①事務職の業界ごとの特徴を見極める

まず意識したいのが、業界ごとの特徴の違いです。

たとえば、メーカーでは製造工程に関する書類管理が多く、IT業界ではデジタルツールの活用が必須です。医療や教育などの専門分野では、独自のルールや専門知識が求められることもあります。

志望する業界の事務職がどのような業務を担っているのかを事前に調べておくと、ミスマッチを防げるでしょう。

②企業の特徴を見極める

同じ業界内でも、企業によって社風や働き方、評価制度には違いがあります。

たとえば、ベンチャー企業は裁量が大きくスピード感がある一方で、大手企業では教育制度や福利厚生が充実していることが多いです。

事務職といっても会社の規模や文化によって働き方が大きく変わるため、説明会や口コミ、社員インタビューなどを通じて情報を集めておくと安心です。

③仕事内容や待遇面を比較する

最後に確認しておきたいのが、具体的な仕事内容と待遇面です。同じ「一般事務」でも、業務の範囲や残業の有無、月収・昇給のペースは企業によって異なります。

特に新卒の場合は、仕事のイメージと実際の内容にギャップを感じやすいため、募集要項だけでなくOB・OG訪問などを通してリアルな情報を得ることが重要です。

事務職の志望動機を考える手順

事務職を志望する際に、「何を書けばいいのかわからない」と感じる人は少なくありません。ですが、いくつかの手順に沿って考えることで、自分だけの魅力ある志望動機をつくることができます。

ここでは、志望動機作成に役立つ4つのステップを紹介します。

  1. 事務職の仕事内容を理解する
  2. 自分の強みやスキルをどう活かせるかを考える
  3. 企業での活躍イメージを描く
  4. エピソードを交えて志望動機を伝える

①事務職の仕事内容を理解する

まずは事務職の仕事の中身をしっかり理解することが大切です。たとえば、書類作成やデータ入力、電話・メール対応、備品管理など、業務は多岐にわたります。

これらは、円滑な社内運営を支える重要な役割です。業務の幅広さを知っておくと、自分がどの仕事に適性があるのか見えてくるはずです。

企業ごとに担当業務が異なる場合もあるため、応募先企業の採用ページや社員の声を通じて、具体的な仕事内容まで調べておくと安心です。

②自分の強みやスキルをどう活かせるかを考える

志望動機では、自分の強みがどのように事務職で役立つかを示すことが求められます。

「丁寧な作業が得意」「人のサポートが好き」「パソコン操作に慣れている」など、過去の経験をふまえて伝えると説得力が増します。

また、スキルや性格をただ列挙するのではなく、業務とどう結びつくのかまで言及することが重要です。具体性を持たせることで、採用担当者に「実際に働く姿」が伝わりやすくなるでしょう。

③企業での活躍イメージを描く

自分の強みをアピールするだけでなく、それを使って「その企業でどう活躍したいか」まで描けると、志望動機の完成度が一気に高まります。

たとえば、「営業チームの業務効率を上げるために、Excelでのデータ管理を工夫したい」など、具体的な貢献のイメージを伝えてみてください。

企業のビジョンや事業内容とリンクさせられると、入社後のビジョンがより現実的に伝わりやすくなります。

④エピソードを交えて志望動機を伝える

最終的に、志望動機をより印象づけるのは、あなた自身のエピソードです。過去に経験した出来事から得た気づきや学びを交えて話すことで、言葉に説得力が生まれます。

たとえば、「ゼミで資料作成を担当し、正確性とスピードを意識して取り組んだ」「アルバイトで電話対応の難しさと大切さを実感した」など、事務職に通じる経験を紹介するとよいでしょう。

ただの意欲表明にとどまらず、「なぜそう考えるのか」の背景が伝わる志望動機を目指してください。

事務職の志望動機の例文集

「事務職を希望しているけれど、どんな志望動機を書けばいいのかわからない」と悩む就活生は多いものです。ここでは、事務職の代表的な職種ごとに、書き方のコツがつかめる例文を紹介します。

  1. 一般事務の志望動機の例文とは
  2. 営業事務の志望動機の例文とは
  3. 経理事務の志望動機の例文とは
  4. 医療事務の志望動機の例文とは
  5. 貿易事務の志望動機の例文とは

①一般事務の志望動機の例文とは

ここでは、大学生活での経験を活かし、一般事務の仕事に対する熱意を伝える例文をご紹介します。身近な経験をもとに志望動機を組み立てることで、説得力が増します。

《例文》

大学でのゼミ活動を通じて、チームで資料作成やスケジュール調整を行う機会が多くありました。

中でも、代表としてゼミ全体の発表資料をまとめる際には、限られた時間の中で複数の意見を整理し、効率よく文書を仕上げることの大変さと、やりがいを実感しました。

この経験から、正確さや丁寧さを求められる仕事に魅力を感じるようになり、事務職に関心を持ちました。

貴社の募集要項を拝見し、チームで連携しながら業務を進める点や、細やかな配慮が活かせる環境に魅力を感じ、志望いたしました。

自分の強みである調整力と責任感を活かし、社内の円滑な運営に貢献していきたいと考えております。

《解説》
学生時代の具体的なエピソードを通して、「丁寧さ」や「調整力」といった一般事務に必要な要素をアピールしています。活動内容と志望理由をしっかり結びつけることがポイントです。

②営業事務の志望動機の例文とは

ここでは、アルバイト経験をもとに「サポート役」としてのやりがいや学びを志望動機に活かした例文をご紹介します。

《例文》

大学時代、カフェでアルバイトをしていた際に、注文の受付や在庫管理を任されていました。

スタッフ同士の連携が重要な環境で、忙しい時間帯でも周囲の動きを見ながら先回りして行動する力を養いました。

特に、社員の方々がスムーズに接客できるよう裏方として準備を整えたときに、「助かったよ」と声をかけていただけたことが嬉しく、サポートする立場の魅力を実感しました。

この経験を通して、人の役に立つことにやりがいを感じるようになり、営業事務の仕事に興味を持ちました。

貴社の営業活動を支える役割として、自分の細やかな気配りや先を読む力を発揮し、信頼される存在を目指したいと考えています。

《解説》
アルバイト経験から「営業を支える立場」としての意欲を伝える構成です。実際のやりとりや感情を盛り込むと、共感性の高い文章になります。

③経理事務の志望動機の例文とは

ここでは、数字への関心や責任感のある性格をもとに、経理事務を志望する例文をご紹介します。

《例文》

大学で簿記の授業を受けたことがきっかけで、数字を扱う仕事に興味を持つようになりました。

特に、細かいミスが大きな影響を与える経理の分野では、正確さと慎重さが求められると知り、自分の性格に合っていると感じました。

また、学園祭の会計係として収支管理を担当した際には、責任感を持ってお金の出入りを記録し、最後までミスなくまとめ上げた経験があります。

この経験を通して、数値を管理しチームを支えるやりがいを感じました。貴社の経理事務としても、ミスのない処理を心がけ、信頼される存在を目指して取り組んでいきたいと考えています。

《解説》
数字が好きという興味に加えて、実体験で得たやりがいを語ると説得力が増します。責任感や慎重さを具体的な行動とセットで示しましょう。

④医療事務の志望動機の例文とは

ここでは、身近な医療体験をきっかけに医療事務を志す動機をテーマにした例文をご紹介します。

《例文》

祖母の入院時、受付で丁寧に対応してくれた医療事務の方の姿が印象に残っており、自分も誰かの安心を支える仕事がしたいと思うようになりました。

大学では福祉関連の講義を履修し、高齢者や患者さんの心理にも触れる中で、医療現場でのサポートの重要性を実感しました。

また、アルバイト先の書店でのレジ業務では、正確な処理と明るい接客を心がけ、多くのお客様から「安心できる」とお声がけをいただいた経験があります。

このような経験を医療事務でも活かし、来院された方に信頼と安心を届けられる存在を目指して働きたいと考えています。

《解説》
原体験を起点に「誰かを支えたい」という思いを展開する構成は好印象です。接客経験や人と関わるエピソードを含めるとより効果的です。

⑤貿易事務の志望動機の例文とは

ここでは、語学学習や海外との関わりに興味を持った学生が、貿易事務を志望する流れを意識した例文をご紹介します。

《例文》

大学で英語を専攻しており、授業の一環で参加したオンラインの国際交流イベントをきっかけに、貿易に興味を持ちました。

異なる文化背景を持つ人々と関わる中で、スムーズなやり取りを支える裏方の重要性を強く感じました。

また、ゼミではチームで海外企業の事例を分析し、資料作成や発表を通して、正確さと丁寧な調整力が身についたと思っています。

こうした経験を通じて、企業と海外をつなぐ貿易事務の役割に魅力を感じるようになりました。

将来的には、語学力を活かしつつ、書類処理や輸出入の手続きなどを正確かつ円滑に進められる事務スタッフを目指したいと考えています。

《解説》
貿易事務に求められる「語学力」や「正確性」につながる経験を具体的に語ると説得力が増します。海外との接点をどう活かしたいかが伝わるよう意識しましょう。

事務職業界を目指す前に知っておきたいこと

事務職業界に進むかどうか悩んでいる就活生にとって、仕事内容や職種の違い、求められるスキル、そして将来のキャリアパスを理解することはとても重要です。

なぜなら、事務職は幅広い業務を担いながらも、職種や業界によって働き方ややりがいが大きく変わるからです。

この記事では、事務職の基本的な仕事内容や代表的な職種、向いている人の性格や必要なスキル、メリット・デメリットまで網羅的に紹介しました。

さらに、事務職業界の選び方や志望動機の作成方法、具体的な例文も参考にできます。

これから事務職を目指す人は、自分の強みや適性と照らし合わせながら、どの業界・企業が合っているかを見極める判断材料にしてください。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。