面接でキャリアプランを聞かれたら?回答方法・例文を紹介!
面接時に「キャリアプラン」を尋ねられることはよくありますが、その回答に迷う人も少なくないでしょう。
この記事では、キャリアプランの意味・回答する方法・具体的な回答例について紹介します。
面接でキャリアプランを述べる準備をしている方は、記事を参考にして自分らしいキャリアプランの回答を準備してくださいね。
キャリアプランの意味は?
キャリアプランとは、目指したいキャリア目標に対する具体的な行動計画を指します。
具体的には、「ある目標を達成したい」という願望に対し、「その目標を達成するためには何をどのタイミングで行うべきか」という行動計画を練ることです。
キャリアプランを策定する際には、以下の関連用語との違いを把握することも重要ですよ。
- キャリアパス:目標達成のために辿るべき経路
- キャリアビジョン:目指すべき未来のキャリア像
- キャリアデザイン:望むキャリアを形作る計画
- ライフプラン:人生の目標を時系列に沿って描いた計画
これらの概念を整理し、自身のキャリアプランを慎重に練ることで、目指すキャリアへの道筋がより明確になります。
面接でキャリアプランを問われる3つの理由
では、なぜ面接でキャリアプランを問われるのでしょうか?ここでは、面接でキャリアプランを聞かれる理由を3つ紹介します。
- 考えているキャリアが叶うか確認するため
- 計画性があるか確認するため
- 自己分析の進捗を確認するため
①考えているキャリアが叶うか確認するため
面接時にキャリアプランを尋ねる理由は、就活生の夢や目標が企業で実現可能かを見極めるためです。夢や目標がいかに素晴らしくても、それが企業の環境や方針と合致するかは別問題になります。
企業と就活生の間で目標が一致しない場合、モチベーションの低下や早期退職といった問題が生じる可能性があります。このようなミスマッチは双方にとって望ましくない結果を招くため、面接段階でこの点を明確にすることが重要です。
②計画性があるか確認するため
面接官が就活生のキャリアプランを尋ねる背景には、その人が計画性を持って行動できるかどうかを見極める意図があります。仕事を遂行し、成果を上げるには計画性が不可欠になるためです。
夢や目標に計画性を持ち、それに基づいて行動できる人は仕事に対しても積極的であると評価される傾向にあります。そのため、キャリアプランに関する質問は、意欲的で計画的な人材を見つけ出す上でも重要なのです。
③自己分析の進捗を確認するため
面接官がキャリアプランに関する質問をするのは、就活生が自己分析を適切に行っているかを確かめるためでもあります。自己分析は、キャリア計画をする上で不可欠であり、自分自身の強み・弱み・価値観・興味などの理解から始まります。
キャリアプランを計画する際には、自己分析を通じて得た自己理解を基に、具体的な目標達成プランを定めることが求められますよ。
もし就活生が明確なキャリアプランを持っていない場合、自己分析が不十分と思われるでしょう。自身の適性やキャリアに対する意欲を感じてもらえるよう、自己分析を徹底して行うのがおすすめです。
【職種・キャリア別】面接におけるキャリアプランの回答例文4つ
ここからは、職種・キャリア別に回答例文を4つ紹介します。自身のキャリアプランが明確にならず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- 【職種①】事務系の例文
- 【職種②】企画系の例文
- 【キャリア①】管理職系の例文
- 【キャリア②】スペシャリスト系の例文
【職種①】事務系の例文
まずは、事務職志望の方向けにキャリアプランの回答例文を紹介します。
私は事務職として、部署全体がスムーズに機能するための重要な役割を果たしたいと考えています。 大学時代のサークル活動で、イベントの計画が突然変更された際、私はチームをまとめ、新しい計画を立て直すことで危機を乗り越えました。この経験から、事務職においても、計画性と柔軟性を持って業務に取り組みたいと強く感じています。 入社後はまず、必要なスキルを習得し、5年以内には独立して全ての業務をこなせるようになりたいです。その後、10年目には部署の業務進捗を管理する立場になり、職場全体の効率化に貢献したいと思います。 |
上記のキャリアプラン例文のポイントは、結論から述べ、原体験を基にキャリアプランを伝えている点です。
5年・10年と具体的な年数でキャリアプランを立てられており、自己分析が進んでいることもアピールできますよ。
【職種②】企画系の例文
続いて、企画職志望の方向けにキャリアプランの回答例文を紹介します。
私は飲料メーカーにて、お客様から愛される商品を企画する職に就きたいと考えています。 大学時代のサークル活動で、イベントの際に飲料の供給が滞り、急遽代替案を考えなければならなくなった経験があります。その時、チームワークと迅速な対応で問題を解決しました。この経験から、企画職においても、チームで協力し、迅速な解決策を探す能力が重要だと学びました。 この経験を基に、入社後は販売員としてお客様の声を直接聞き、市場のニーズを理解したいと考えております。そして、5年後には企画部門で働き、現場で得た知識を活かして新しい飲料の開発に携わりたいです。 現在はスーパーマーケットでのアルバイトを通じて、顧客サービスと市場分析のスキルを磨いています。これらの経験を生かし、御社でのキャリアを築き上げ、貢献していきたいと思います。 |
上記のキャリアプラン例文のポイントは、目標達成のために何をすべきかを具体的に書けている点です。
また、入社後に活かせるスキルの習得に励んでいる点も評価されるポイントとなるでしょう。
【キャリア①】管理職系の例文
ここでは、管理職系のキャリアプラン例文を紹介します。
私はチームリーダーとして、御社に貢献し、5年以内にチームリーダー就任を目指すことを決意しています。 大学でのアメフト部の活動で、選手間のトラブルに直面した際、私はリーダーとして迅速に問題解決を行いました。この経験から、チームを率いる力と、どんな状況でも冷静に対処する能力が必要だと学びました。 入社後は、チームメンバーが働きやすい環境を作り、知識を深めることに専念します。現在はアルバイトで管理職としての経験を積み、チーム運営のスキルを磨いています。御社でのキャリアを通じて、部署全体の成果に貢献したいと考えております。 |
上記のキャリアプラン例文のポイントは、採用されるポジションより高い目標を設定できている点です。
先を見据えて高い目標が立てられていると、志望度の高さやキャリアアップへの意欲的な姿勢がアピールできますよ。
【キャリア②】スペシャリスト系の例文
続いて、スペシャリスト系の職種へのキャリアプラン例文を紹介します。
私はエンジニアとして、技術の進歩に合わせて専門スキルを磨き、ITスペシャリストとして御社で活躍することを目標に掲げています。 大学時代のロボティクスサークルで、プロジェクトの重要なデモンストレーション前に機器が故障しましたが、チームで協力して迅速な対応を行い、問題を解決しました。この経験から、技術的な問題解決能力と持続的な学習がエンジニアにとって不可欠であると学びました。 入社後は、最新のプログラミング言語を習得し、2年以内には関連資格を取得することを目標にしています。常に自己研鑽を怠らず、御社の技術革新に貢献するスペシャリストとして成長していきたいと考えています。 |
上記のキャリアプラン例文のポイントは、スペシャリストという高い目標の達成プランを具体的に示している点です。
また、原体験を基に必要なスキルを述べており、説得力のあるキャリアプランになっています。
【注意】面接におけるキャリアプランのNG回答例文2選
ここまで、職種・キャリア別にキャリアプランの例文を紹介してきました。ここからは、不適切なキャリアプランの例文を紹介します。
- 【NG①】自分の成長にばかり注目
- 【NG②】プライベートの話ばかり
【NG①】自分の成長にばかり注目
私は、将来的にマーケティングの専門家として活躍したいと考えています。 大学時代、サークルでのイベント企画に携わり、予期せぬトラブルに直面しました。しかし、チームと協力して問題を解決し、その経験から人々を惹きつける力があるマーケティングの世界に魅了されました。 御社に入社後は、まずはマーケティング関連の資格を取得し、実務経験を積みたいと思います。しかし、資格取得に囚われ過ぎると、実際の業務での成長がおろそかになる恐れがあります。資格はあくまで手段であり、実務能力の向上が最終的な目標です。 5年後には、資格を生かして新しいマーケティング戦略を提案し、御社の成長に貢献したい。そして、自分自身も業界での確固たる地位を築きたいと考えています。 |
上記のキャリアプラン例文のNGポイントは、
【NG②】プライベートが優先
私は、営業職として御社に貢献したいと考えています。 大学時代、アルバイトでの顧客対応中に発生した誤解を解決した経験があります。その際、コミュニケーションの重要性を学び、営業の道を志しました。 御社に入社後は、家庭を築きながら、営業成績を上げることに専念したいです。しかし、個人のライフプランを優先しすぎると、仕事のパフォーマンスが低下する恐れがあります。 35歳でマイホームを持つことは素晴らしい目標ですが、仕事と私生活のバランスを取りながら、会社の目標達成にも貢献する姿勢が大切です。まとめると、個人の成長と会社への貢献を両立させることが、理想的なキャリアプランには不可欠です。どうぞご参考になさってください。 |
上記のキャリアプラン例文のNGポイントは、キャリアではなく、プライベートの目標が優先と考えられる回答になっている点です。
キャリアプランに対する質問をされているため、自身のキャリアアップについての具体的な計画を述べましょう。
キャリアプランの作成方法3ステップ
ここからは、キャリアプランの作成方法3選を紹介します。自身のキャリアプランがうまく話せないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- これまでの経験から自己分析をする
- 自分の強みを探す
- 将来の自分の理想像を考える
①これまでの経験から自己分析をする
キャリアプランの回答を考えるときは、まずは過去の経験を振り返り、自己分析を行うことが重要です。これにより、自分の関心事ややりたいことを見つけ出し、将来の計画に反映させましょう。
過去に行った選択、例えば学校生活、部活動、アルバイトなどを思い返し、それらを選んだ理由を整理してみましょう。完璧な文章を目指す必要はありません。まずは自由に書き出し、時系列に沿って整理することから始めてください。
②自分の強みを探す
キャリアプランを考える際に自分の強みを見つけることは、成功への重要なステップです。これまでの経験を振り返り、自分が優れている点や、周囲から評価されたスキルを探しましょう。
ただし、他人の評価だけに頼るのではなく、自分が得意とする分野やこだわりを持っている点についても深く考えることが大切です。自分の強みを認識したら、どうアピールするかを考えてくださいね。
③将来の自分の理想像を考える
過去の経験から得た学びを踏まえ、自分の将来像を描くことは、キャリアプランを考える上で大切です。これは、自己理解を深め、望む未来への道筋を定めるための基盤となります。
5年後や10年後の自分がどうありたいかを想像し、そのビジョンに向けて具体的な目標を設定してください。面接では直接ライフプランについて話すことはありませんが、キャリアプランを練る際には、個人的な生活設計も考慮に入れることも大切ですよ。
面接でキャリアプランを回答する際の3つのコツ
最後に、面接でキャリアプランを回答する際のコツを3つ紹介します。キャリアプランが固まった方は、参考にして面接練習を積極的に行いましょう。
- 志望企業で叶う内容を伝える
- 入社後何に挑戦していくか具体的に伝える
- 志望動機と矛盾しない内容にする
①志望企業で叶う内容を伝える
キャリアプランを面接で語る際は、志望企業で実現可能な目標を伝えることが重要です。どれほど素晴らしい計画でも、その企業で実現不可能であれば意味がありません。面接官が「当社では実現できない」と感じさせてしまうと、印象が悪くなる恐れがあります。
また、自分のキャリアプランと合致しない企業に就職すると、目標達成が困難になり、結果として早期退職に繋がる可能性もあります。これは企業にとっても望ましくない状況です。
志望企業での実現可能性を確認するためには、入念な企業研究が不可欠です。研究を通じて、自分のキャリアプランがその企業で叶うかどうかを見極めましょう。
②入社後何に挑戦していくか具体的に伝える
キャリアプランを語る際には、入社後に挑戦したい具体的な目標を伝えることが重要です。抽象的な理想だけでは、面接官に本当の意欲や実行力があるかどうかを示すことはできません。
「誰が・いつ・どこで・どうやって・何を」を用いて計画を立てることで、具体性を高めるのが良いでしょう。特に、具体的な時期を設定することで、計画の実現可能性がより明確になります。
③志望動機と矛盾しない内容にする
キャリアプランを伝える際には、志望動機との整合性を保つことが不可欠です。志望動機とキャリアプランが矛盾していると、自分の目指す方向性が不明確になり、面接官に対して混乱を招く恐れがあります。
面接では、志望動機を踏まえた上で、「○○になりたいため、○○の経験を積みたい」といった具体的なキャリアプランを提示することが望ましいでしょう。
また、面接での一貫性を保つためには、事前の企業研究と自己分析をしっかりと行うことが重要です。自分のキャリアプランが志望企業で実現可能かどうかを明確にし、面接官に対して自信を持ってアピールしてくださいね。
キャリアプランを明確にして面接に挑もう!
本記事では、キャリアプランの例文・回答のコツなどを解説しました。面接では、就活生が企業とどのように合致しているか、またその人がどれだけ計画的に物事を進めることができるかを見極めています。
面接官に対して自分のキャリアプランを明確に伝えるためには、自己分析をしっかり行い、将来の自分がどうありたいかを具体的に整理しておくことが重要です。面接時に自信を持ってキャリアプランを説明するため、準備を徹底しましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。