【例文6選】真面目さを短所として伝える方法は?言い換え表現や伝え方のコツも解説
自己PRで「真面目」を短所として伝えたいけれど、どうアピールするべきか迷いますよね。真面目さは長所として捉えるのが一般的なので、短所として伝えたい場合はコツが必要です。
この記事では、真面目さを短所にした言い換え表現や例文を紹介します。また、注意点についても解説しますよ。
短所を好印象に伝える方法を知り、選考を勝ち抜きましょう。
真面目さは伝え方次第で短所にもなる!

真面目さは長所になることはもちろん、伝え方次第で短所としても使用できます。「真面目」と言う言葉は誠実さを表す反面、時として「融通が利かない」などの皮肉を込めた使い方をされる場合もあります。
このように、プラスとマイナスの意味を併せ持つ「真面目」と言う特性は、短所として伝えた場合にも「裏を返せば長所にもなり得る特性だ」とアピールできるためおすすめです。
しかし、プラスに評価されることもある「真面目さ」は、エピソード選びを間違ったり具体性に欠ける伝え方をしてしまうと「短所を述べられていない」と評価されてしまうことも。
自己分析をしっかりと行い、「真面目な性格のどこが短所なのか」をはっきりとさせ、より具体的な他の表現に言い換えて伝えるとよいでしょう。
真面目さを短所として伝える言い換え表現3つ

ここからは、真面目さの言い換え表現を紹介します。
次の選考に繋げるためには、真面目さが短所であり強みにもなり得ることをアピールして、プラスの印象を与えることが大切です。
①融通が利かない
「真面目さ」は「融通が利かない」と言い換えられます。融通が利かないの意味は以下の通りです。
真面目な人は、その性格ゆえにルールから逸れることができず、状況に応じた柔軟な判断や対応を苦手としている人が少なくありません。
また、このルールは「学校や会社の規則」のみに当てはまるものではありません。自分だけの「マイルール」を崩すことができない人も、「融通が利かない」と言い換えられますよ。
②頑固者
「真面目さ」は「頑固者」と言い換えられます。前述の「融通が利かない」と似た意味を持ちます。
真面目な人は、ルールや決まり事を重んじるあまり、これまでのやり方に固執してしまう傾向があります。
例外的なことや不測の事態に対応するのが苦手で、ルールから外れることができない様は、頑固者とも言い換えられるでしょう。
③完璧主義
「真面目さ」は「完璧主義」と言い換えられます。完璧主義の意味は以下の通りです。
真面目な人は完璧主義な傾向にあります。小さなミスも許せず、自分の理想通りに結果を出すことにこだわりのある人は、「完璧主義」と言い換えてみましょう。
企業が短所を問う理由

ここでは、会社が短所を問う理由を解説します。
企業の意図を把握できると、短所をより効果的にアピールできます。それぞれ解説するので、参考にしてください。
①自己分析ができているか確認するため
採用担当者は応募者の自己分析を通して、自社に合った人材か確かめています。自己分析は、自分の特徴を客観的に理解し、以下の3点を明確にしていく大切な作業です。
①長所・短所 ②得意・不得意 ③興味関心・価値観 |
採用担当者に短所を聞かれても、自己分析が曖昧だと、スムーズに答えられません。自己分析を徹底し、短所を論理的に答えられると、好印象につながりますよ。
②短所に対する克服方法を確認するため
企業が短所を聞く理由は、応募者の短所に対する克服方法を通し、仕事への向き合い方や問題解決能力の高さを判断するためです。
短所は、その人にとっての問題点と言い換えられます。短所という問題点を克服できる人は、「仕事において困難な問題に直面した場合にも、向き合い、解決できる人材である」と評価されるでしょう。
また、克服するまでのプロセスも伝えると効果的ですよ。短所の克服方法を通して、仕事への向き合い方や問題解決能力の高さをアピールしてください。
③人柄や能力を把握するため
企業は、短所を聞くことで就活生の人柄や能力を確認し、早期退職の可能性や貢献度の高さなどを見極めています。
短所とは不得意なことです。企業にとって不得意なことが必要不可欠な要素だった場合、適性のない人材と見なされるでしょう。
その企業が求める人材を分析した上で、マイナス評価にならない短所を選ぶことが大切ですよ。
真面目さを短所として伝えるコツ4つ

ここからは、真面目さを短所として伝えるコツを4つ解説します。
①結論を伝える
はじめに「私の短所は真面目過ぎるところです」と、自分の短所を明確かつ簡潔に伝えましょう。
真面目さは長所にもなり得る特性です。「真面目」と広く表現するのではなく、言い換えて限定的な表現にすれば、真面目さすべてがマイナスではなくプラスに働く面もあると印象付けることが可能です。
例えば、「真面目な性格を活かして何事にも根気強く取り組めますが、程よく手を抜くことが苦手で無理をしてしまうことがある」などと伝えれば、短所と同時に根気強さもアピールできますよ。
自己分析で短所を深掘りし、自分に合った言い換え表現を見つけましょう。短所について理解を深められるので、面接の質問対策にもなりますよ。
②短所の根拠を示すエピソードを述べる
次に、どんな出来事を通じて「真面目」が短所だと思ったのか、短所の根拠を示すエピソードを述べましょう。
これにより説得力のある自己PRになります。このように順序だてて物事を伝える力は、プレゼン力や論理的思考力のアピールにも繋がりますよ。
ただし、ただの失敗で終わらず挽回できたエピソードを選ぶのがポイントです。これについては、次で詳しく解説します。
③短所に対する取り組みを述べる
「真面目さを短所として捉えている」と伝えるだけでは、評価の対象になりません。実行中のものでもよいので、克服するための取り組みを伝えましょう。
例えば「真面目で融通が利かないことが短所」と述べるなら、「周りの意見を取り入れ、新しい取り組みにも積極的にチャレンジする努力をしている」などと、短所への向き合い方を伝えてください。
自分の短所と向き合い乗り越えようとする姿勢は、どんな企業においても重要です。克服しようとした姿勢と結果を述べ、プラスの評価につなげましょう。
④最後に前向きな姿勢をアピールする
真面目さを短所として伝えるのみだと、マイナスなイメージが強く残ってしまいます。最後は前向きな姿勢を強みとしてアピールしてください。
例えば、「同じ失敗を繰り返さないよう、状況をみながら柔軟な行動を取れるようになりたいと思います。」のように述べましょう。
自分の短所を前向きに捉え、克服しようとする姿勢は好印象です。入社後も自分の短所と向き合い、努力していきたいという意志を伝えられるとよいですね。
【エピソード別】真面目さを短所とした例文

ここからは、エピソード別に真面目さを短所とした例文を紹介します。なぜ真面目さが短所と思うのか、具体的なエピソードを入れて伝えましょう。
①アルバイト
私は完璧主義なところが短所だと思っています。 私は飲食チェーン店のキッチンスタッフとしてアルバイトをしており、お客様に目で見て「美味しそう」と感じていただけるよう盛り付けにもこだわっていました。 しかし、店長に「きれいな盛り付けよりもスピードが大事」と注意され、周囲のスタッフが見た目の完成度よりも早く提供することを意識して仕事をしているのだと気付きました。 そして、自分の価値観を重視するあまり優先順位を見誤っていたことに気付きました。 それ以来、同じ失敗を繰り返さないよう、アルバイトはもちろん学校生活や日常においても「今は何を重視するべきか」を考えて行動するよう心がけています。 社会人になると、スピード感が求められる場面が多くあると考えていますので、今何を求められているのか、どの程度の完成度が必要なのかをしっかりと見極めて行動することを、より一層心がけていきたいです。 また、「完成度の高さ」が求められる場面では私の特性をいかんなく発揮し、今後は「スピードと質の両立」を目標に努力を重ねていきたいと思います。 |
上記は、真面目さを「完璧主義」に言い換えた例文です。短所に気付いたきっかけや向き合い方を具体的に述べています。
ただ短所を述べるだけではなく、自分の力の活かし方や、今後どのように成長したいかまで述べられているのが好印象です。
②サークル活動
私の短所は、何事も真面目に考えすぎて肩の力を抜くのが苦手なところです。 サークルでイベントの運営に携わった際、会計報告やスケジュール管理をきっちり行い、周囲にも進捗確認や書類提出の呼びかけを行ったりしていました。 その結果、イベント自体は成功したものの、自分は「細かすぎる」と言われ煙たがられてしまいました。また、その後の打ち上げも「この仕事を片付けてから」と伝えると「ノリが悪い」と言われてしまいました。 このように、やるべきことを真面目にこなそうとするあまり雰囲気を壊してしまうところがあるのが短所だと感じています。 しかし、目標達成のためには、自分のような役割を担う人も必要だとも考えています。現在は、「口うるさい真面目過ぎる人」と思われないよう、サークル活動以外でのコミュニケーションを大切にしています。 日頃のコミュニケーションを心地のいいものにすることで、煙たがられるのではなく、「大事なときに頼りになる存在だ」と思われるよう努力を続けていく所存です。 |
上記は、「真面目過ぎること」を短所とした例文です。具体的なエピソードや周囲からの評価も盛り込まれており、人柄がわかりやすい文章になっています。
また、このエピソードは真面目さが活きた内容になっているのもポイントです。自らが率先して動き、周囲を律することができる人物であることが伺えます。
③ゼミ
私の短所は、真面目がゆえに問題を抱え込んでしまうところです。 例えば、ゼミのプロジェクトでメンバーの進捗が遅れているのを見て声をかけた際に「じゃあここやってよ」と言われ、結局ほとんどの作業を引き受けてしまったことがあります。 結果、それ以降も頼られることが増え、断り切れず抱え込むようになってしまいました。 自分一人では対処できなくなったところで他のメンバーに相談すると、皆快く協力してくれて、「もっと周りを信じて頼ればよかったのだ」と気づきました。それ以降、お互いに配慮し合い、チーム全体で協力し合ってプロジェクトを進める体制が作れるようになりました。 そして、「最初の声かけが不適切だったのでは?」と考え、「やってよ」ではなく「一緒にやろう」となるよう、現在は周囲への声かけを工夫しています。 今後も、この経験を通して得た気付きを忘れず、自分一人で抱え込むことなく周囲に協力を仰ぎ、チーム全体で適切に配慮し合って物事に取り組んでいきたいです。 |
この例文では、短所を具体的なエピソードを交えて、学びと改善策を提示しています。
今後の行動の指針も述べられており、成長意欲やチームで協力する姿勢をアピールしてプラスな印象を残して締めくくれていますね。
【言い換え別】真面目さを短所とした例文

続いて、真面目さを短所に言い換えた言葉を用いた例文を紹介します。
短所は就活で高確率で聞かれる質問なので、事前に情報を整理し、わかりやすく好印象に伝えられるよう準備をしておくことが大切です。
①融通が利かない
私の短所は真面目すぎて融通が利かないところです。 例えば飲食店のアルバイトでは、メニュー表にないものを注文されたときはお断りしておりました。しかしある日、先輩が同じような要望に対し、店長や厨房に確認を取って柔軟に対応されているのを見て驚きました。 そして、私が対応した時の気落ちしたお客様と、先輩が対応したお客様の満足そうな顔を見て、「いつでもマニュアル通りが正しいわけではないのだ」と気付きました。 もちろん、マニュアルやルールは変わらず大切だと考え、現在もそれに則った行動を大切にしています。 しかし、以前に比べて柔軟な考え方や臨機応変な対応もできるようになってきました。 以前であれば「ルールだから」と頑なに譲れなかったことも、現在は「何のために行う業務なのか」「なぜこの手順を踏むのか」を考え、より良い方法で目的が達成できるのであれば、柔軟な対応を試みてみるという姿勢が身についたと感じています。 今後も、短所を克服しながら強みを伸ばすことで、貴社にとって有益な存在になれるよう尽力したいと思います。 |
上記は、「真面目さ」を「融通が利かない」と言い換えて表現した例文です。
「融通が利かない」は、裏を返せば「ルールが守れる」と言うこと。時には柔軟に対応することも大切ですが、仕事ではルールを守ることももちろん大切ですよ。
この例文では、ルールを守るという点は大事にしつつ、柔軟に対応するという姿勢を新たに取り入れ成長できたことを伝えられているのが好印象ですね。
②頑固者
私の短所は、頑固なところです。 例えばゼミのグループワークで、私は計画通りに進めることを重視し、スケジュールの変更や方針転換に強く反対していました。しかし、この意見を受け入れずに計画を進めた結果、想定よりも効率が悪くなり、反対に全体の進捗が遅れてしまいました。 この経験から、「計画にこだわることが必ずしも最善ではない」と気付き、意見の背景や目的を考えて柔軟に対応することの大切さを学びました。 現在は、まず相手の意見を受け止めたうえで、自分の考えとすり合わせることを意識し、より良い結論を導き出せるよう努めています。 今後もこの学びを活かし、周囲と協力しながら柔軟に物事に取り組んでいきたいと考えています。 |
上記は、「真面目さ」を「頑固」に言い換えた例文です。
計画通り真面目にグループワークを進めようとしたことが、かえって非効率につながった経験を具体的に示していますよ。
柔軟な対応の重要性を学んだ流れや改善策、現在の意識の変化を加えることで、成長意欲のある人物像を印象づけています。
③完璧主義
私の短所は完璧主義なところです。 例えば、ゼミでグループで作業する際、すべてを完璧に仕上げようとするあまり他のメンバーの進行ペースに合わせられず、時間内の完了が難しくなったことがあります。 メンバーからは「よくできているから、7割程度の完成度で大丈夫だよ」と言われたにもかかわらず、自分の基準に固執してしまっていました。 この時はメンバーの協力により事なきを得ましたが、自分の完璧主義が周囲に迷惑をかけてしまったと反省しました。 完璧を求めすぎることがチーム全体の進行に影響を与えることを実感して以降は、目標達成に必要な最適な完成度を見極め、他のメンバーとの調整を大切にするよう心掛けています。 今後も、高い完成度を目指す姿勢も大切にしながら、成果を最大化できるよう努力して参ります。 |
上記は、「真面目さ」を「完璧主義」に言い換えた例文です。自己反省したことを活かし、今後の成長を意識した前向きな姿勢が述べられている点が好印象です。
真面目さを短所として書くときの注意点3つ

最後に、真面目さを短所として書くときの注意点を3つ解説します。
ESや面接で短所を上手に伝え高評価を得るためには、注意点の把握も大事なポイントです。採用担当者に良い印象を持ってもらえるよう再度確認してブラッシュアップしましょう。
①ネガティブな印象だけで終わらせない
短所を述べる際には、ネガティブな印象だけで終わらせないようにしましょう。単に短所を認識しているだけ、短所を提示するだけでは、「マイナス要素がある人材」であることしか伝わりません。
高評価を得るためには、短所に対する取り組みやその結果を合わせて述べると、「マイナス要因を成長に変えられる人材」と印象付けられます。
短所と向き合う姿勢を示し、ポジティブな印象を残せるように工夫しましょう。
②短所と改善策はセットで伝える
短所を伝える時には、改善策とセットで伝えプラスの印象を持ってもらうことが大切です。理由は前項でお伝えした通り、「短所を述べるだけではマイナス要素しか伝わらない」からです。
自分のマイナス面に対して、具体的にどのように向き合ったのか、現在どのように取り組んでいるのかを明確に伝えましょう。
企業は、短所への向き合い方・取り組みから、仕事で発生するトラブルにどう対応するのかなどを見極めています。
短所を自覚し認めるだけではなく、それを乗り越えていける力があることをアピールしましょう。
③仕事に致命的な短所は伝えない
志望する会社の業務内容において致命的といえる短所は伝えないようにしましょう。
企業や業務との相性が悪いと判断された場合は、大きなマイナス評価となってしまうので、他に短所として伝えられる内容がないか考え直すのが得策です。
また、他の短所を探す場合は、長所と矛盾がないか必ず確認してください。長所と短所に一貫性がないと評価を下げられる可能性があります。
企業のES・面接に短所を伝えるには言い換えを工夫しよう!

この記事では、真面目を短所として伝える場合のポイントや注意点を紹介してきました。
ただ「真面目が短所」と伝えるのではなく、言い換えや具体的なエピソードを交えて述べ、最終的に好印象となるように文章をまとめる工夫が必要です。
真面目すぎるところが短所と思っている人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。