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【例文あり】自動車業界の志望動機を迷わず書く方法|必須要素やNG例も紹介

自動車業界への就職を考えている人で、「自動車業界の志望動機ではどんなことを伝えればいいの?」「自動車業界を志望する説得力のある理由が思いつかない」など、悩んでいる人も多いかと思います。

志望動機は、自動車業界の特有のポイントを押さえることで、迷わず書けるようになりますよ。

本記事ではまず自動車業界の特徴を解説し、次に志望動機の書き方を紹介します。例文も合わせて紹介していくため、自身の志望動機を考える際の参考にしてください。

評価される志望動機を書くコツをうまくつかんで、就活を円滑に進めましょう。

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人事 鈴木

記事の監修者

人事 鈴木

新卒でベンチャー企業で求人広告の新規営業を経験 入社半年でテレアポ獲得数社内1位。新卒売り上げ1位を獲得。 その後Cmind groupの人事部に入社し、新卒採用を担当。 現在は学生の面談だけではなく採用戦略や広報にも携わっている。

吉田

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吉田

新卒で株式会社C-mindに入社後、キャリアアドバイザーとして累計1000人以上の就活生との面談を経験。就活時代も大手からベンチャーまで様々な業界・職種を見てきた経験から、幅広い視点でのサポートを得意とする。プロフィール詳細

目次

自動車業界の志望動機は業界理解で差をつける

まずは、志望動機を考える前に知っておきたい業種や職種などの、自動車業界に関する基礎知識を紹介します。志望動機に説得力を持たせるためにも、業界への理解を深めておきましょう。

  1. 自動車業界のビジネスモデル
  2. 自動車業界の現状と動向
  3. 自動車業界の主な業種
  4. 自動車業界の主な職種

①自動車業界のビジネスモデル

自動車業界は、主に自動車を設計・製造・販売することで利益を得ています。そのほか、企業によっては自社技術の特許によるライセンス収入や、カーリース事業などで利益を得る場合もありますよ。

自動車業界は大きく分けて「メーカー」「部品メーカー」「販売・サービス」の3層構造で成り立っており、関連企業の幅がとても広いのが特徴です。各分類ごとのビジネスモデルについて、以下の表にまとめました。

業種ビジネスモデルの特徴
メーカー・自動車の設計、製造、販売を行う
・自社ブランドで販売する
・販売価格の設定、製品の品質管理、グローバル市場への展開
部品
メーカー
・自動車に使用される部品やシステムの製造
・メーカーに納品、OEM(委託者ブランドによる製造)契約
・品質管理、コスト削減、技術革新が求められる
販売
サービス
・自動車ディーラーや販売店が中心
・車両の販売、リース、ローンなど金融サービスの提供
・アフターサービス(点検、修理)や車両保険などの提供

それぞれのビジネスモデルが成功するためには、品質管理、コスト効率、顧客との信頼関係が重要です。

昨今はEV(電気自動車)や自動運転技術など、技術革新が業界の構造を大きく変えつつあるため、各業界は柔軟に対応していく必要があります。

②自動車業界の現状と動向

志望動機を作る前提知識として、海外需要の高さや電動化についても押さえておきましょう。

「一般社団法人 日本自動車工業会」によると、2023年の四輪車の輸出台数は442万3千台、生産台数は900万台ですよ。つまり、約半数が海外へ輸出されているということです。

輸出国は、米国・ヨーロッパ・中国・インド・東南アジアをはじめとする新興国はもちろん、中南米やアフリカにまで範囲を拡大しています。

さらに、昨今では電動化や自動運転技術の進化により、IT企業や異業種との連携も進んでいますよ。

このような変化や企業ごとのビジネス戦略を理解することも、効果的な志望動機を作る上で欠かせません。

③自動車業界の主な業種

自動車業界に含まれる主な業種には、以下の4つがあります。

業種仕事内容
自動車部品・
素材メーカー
自動車のタイヤやエンジンなどの
部品・素材を生産
自動車メーカー自動車の企画・開発や組み立て
ディーラー自動車販売やメンテナンス
自動車関連
サービス会社
自動車修理、中古車販売、
レンタカー、駐車場運営など

自動車部品・素材メーカーの代表的な企業には、デンソー(電装部品)・アイシン(トランスミッション)などがあります。

自動車メーカーは、トヨタ・ホンダ・日産などが代表例です。

ディーラーは販売だけでなく、点検・整備・修理などのアフターサービスも重要な役割ですよ。近年では、オンライン販売やサブスクリプション型の提供方法も増えています。

④自動車業界の主な職種

自動車業界には多様な職種があり、それぞれ異なるスキルや知識が求められます。

自動車業界の主な職種と求められるスキルは、以下の通りです。

職種役割求められるスキル
商品企画自動車の商品やコンセプト、
予算などを考える
・経営学
・戦略立案力
・分析力
マーケティングCMや広告、イベントなどを
通して自動車の認知度を
高めたり、魅力を伝える
・マーケティング知識
・プレゼン力
・データ分析力
生産自動車製造における品質管理や
スケジュール管理をする
・生産管理
・品質管理
・コスト管理
営業・販売顧客に自動車を売り込む・マーケティング知識
・プレゼン力
・コミュニケーション力
研究・開発自動車の安全性や性能を
高める技術を研究・開発する
・機械工学、電気工学、情報工学の知識
・プログラミングスキル
・データ分析力

志望する職種にはじめから就けるとは限りませんが、志望動機を書く際には目指す職種や働き方を明確にしておくことが大切です。特定の職種への理解と興味を持つことで、仕事への理解度を示す際にも役立つでしょう。

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自動車業界の最新トレンドワードを押さえる

志望動機を考える際には、業界研究ができていることをアピールするためにも自動車業界の現在・今後について知っておくことが重要です。

ここでは、自動車業界を志望する際に覚えておきたいトレンドワードを2つ紹介します。

  1. CASE|自動車業界で開発の軸となる技術・考え方
  2. MaaS|移動をサービスとして捉える考え方

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①CASE|自動車業界で開発の軸となる技術・考え方

CASEとは、Connected(繋がる)・Autonomous(自動運転)・Shared & Services(シェアリング)・Electric(電動化)の頭文字を繋いだ、今後の自動車業界における軸や変化、目指すべき姿を表した言葉です。

近年の変化として、車とインターネットが接続され、リアルタイムでの情報共有が可能になったことが例に挙げられます。さらに、自動運転技術も進化し安全性や快適性も向上しました。

カーシェアリングやライドシェアが普及し、所有から利用へと移行する流れも加速しています。電動化に関してはEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)の開発が進み、環境負荷を減らす取り組みも強化されています。

これらの要素を踏まえて「CASE」は、自動車業界に入った際に取り組む可能性の高い技術やサービスであることを覚えておきましょう。

②MaaS|移動をサービスとして捉える考え方

MaaSは「Mobility as a Service」の略で、移動そのものをサービスとして提供する考え方です。

具体的には、電車・バス・自動車・タクシーなどのこれまで「個別に提供していた移動」を、アプリなどを用いてひとつのサービスとして統合し、シームレスに提供することです。

国土交通省の「国土交通白書 2020」によると、2030年には国内のMaaS市場がおよそ6兆円、2050年までにはおよそ900兆円にまで拡大すると予想されています。

そのような背景から、自動車メーカーも本格的にMaaSに参入して、ライドシェアやカーシェアのプラットフォームを構築する企業も増えつつあります。

MaaSに対する理解を深めることで、志望動機に具体性を持たせられるでしょう。

自動車業界が求める人物像を解説

自動車業界が求める人物像には、以下の5つが挙げられます。

  • 技術革新への対応力がある人
  • グローバルな視点をもつ人
  • チームワークとコミュニケーション能力がある人
  • チャレンジ精神と課題解決力がある人
  • 環境意識と持続可能性への理解がある人

昨今の自動車業界ではEV(電気自動車)やカーボンニュートラルが重要視されており、環境負荷を低減する技術やエネルギー分野への関心が高い人が求められています。

そのほか、AIや自動運転技術、データ解析、IoT、ソフトウェア開発の知識がある人材も歓迎されるでしょう。

自動車業界の変化を理解し、未知の課題に対して積極的に挑戦できる人材が活躍できる環境です。

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自動車業界で評価される志望動機の3つの必須要素

ここまでで解説した基礎知識を踏まえて以下の3つの必須要素を加えると、より高評価される志望動機に近づきます。

  1. 自動車業界の志望理由
  2. 志望企業を選んだ理由
  3. 入社後に貢献したいこと

詳しく解説していきます。

①自動車業界の志望理由

自動車業界への関心を示すために「自動車業界を志望する理由」を明確にする必要があります。自動車業界ならではの魅力や、関心のある分野を具体的に示しましょう。

例えば、「自動車の技術革新に魅力を感じ、新しいモビリティの開発に貢献したい」や「環境負荷の少ない自動車の開発に携わりたい」といった自動車業界ならではの具体的な理由が評価される傾向にあります。

そして、自動車業界全体の動向を踏まえて自分の経験や価値観と結びつけ、自身のスキルをどのように活かせるかの具体例も加えると業界理解への説得力がより増します

自動車業界の魅力や将来性と、自分のキャリアビジョンを関連付けて説明することが大切です。

②志望企業を選んだ理由

志望企業を選んだ理由は、「この企業でなくてもいいのでは?」と思われないよう、競合他社との差別化を意識することが重要です。競合企業についても調べ、志望企業の業界内でのポジションを把握しておきましょう。

具体的には「トヨタはハイブリッド技術の先駆け」「ホンダは独自の燃料電池技術がある」 など、その企業にしかない強みや分野をを述べることで、企業研究をしっかり行ったことを示せます。

そして、単に「企業の強み」を書くだけではなく、なぜその強みに惹かれたのかを明確にすることも重要です

志望企業の企業文化や社風、働き方なども考慮し、自分の価値観とマッチしていると伝えると説得力が増すでしょう。

③入社後に貢献したいこと

企業は自社で長く活躍できる人材を求めているため、入社後の貢献度を示すことが重要です。

企業のビジョンや事業戦略を踏まえ「入社後どのように成長し、企業に貢献していきたいか」を述べることで、長期的な視点を持っていることをアピールできますよ。

例えば「入社後はまずEVの制御システム開発に携わり、バッテリー管理技術を深く学びながら、車両のエネルギー効率向上に貢献したい」など、具体的な目標を示すと意欲が伝わりやすくなります。

また短期的な目標(入社後3~5年)と長期的な目標(10年後)を分けて書くと、より明確なキャリアビジョンを伝えられるでしょう。

自動車業界で評価される志望動機の作り方

自動車業界の志望動機は、シンプルでわかりやすい文章構成にするのが高評価を得るコツです。適切な流れで伝えることで、採用担当者に納得感を与えられます。

以下の4つのステップに沿って志望動機を作成しましょう。

  1. ステップ①志望動機を一言で伝える
  2. ステップ②動機を裏付ける志望理由を伝える
  3. ステップ③志望するに至った背景を具体的に伝える
  4. ステップ④再び結論を示して今後の展望を伝える

ステップ①志望動機を一言で伝える

最初に、結論となる志望動機を簡潔に伝えます。述べたい内容を明確に提示することで、その後の話が頭に入りやすくなり、採用担当者の高評価を得やすくなりますよ。

以下をヒントに、50文字程度でまとめてみましょう。

  • 「業界を志望する理由」 や「その企業を志望する理由」 をシンプルに述べる
  •  興味のある分野(EV・自動運転・MaaSなど)を明確にする
  •  熱意が伝わる表現を使う

例えば「私は、自動車の電動化技術の進化によって持続可能な社会を実現することに貢献したいと考え、貴社を志望しました」のように、結論を一言で述べることで志望動機の方向性が明確になりますよ。

ステップ②動機を裏付ける志望理由を伝える

ステップ①で述べた結論に対して「なぜそう思うのか?」を深掘りし、志望するに至った理由を過去の経験や学びを交えて伝えます。

例えば「大学で環境工学を学び、EV技術に興味を持った」「幼少期から車に親しみ、技術革新に関わりたいと考えた」など、自身の経験や学びと関連付けて説明すると説得力が増しますよ。

単なる「興味がある」ではなく「具体的に何に興味を持ったか」を明確に説明するのがポイントです。

なお、文章の長さは1、2文程度で100字前後を目指しましょう。

ステップ③志望するに至った背景を具体的に伝える

次に、「なぜこの企業なのか」を詳しく述べます。「自動車業界に興味がある」だけでは多くの企業が当てはまるため、「なぜ他社ではなくこの企業なのか」を明確に伝えましょう。

志望企業ならではの強み(技術・製品・事業戦略)やビジョンと、自分の関心・経験を結びつけて伝えるのがポイントです。

例えば「貴社のEV開発の技術に魅力を感じた」ことと「大学で電池材料の研究を行っていた」経験を結びつけ、「大学で学んだ知識を活かして次世代バッテリー開発に貢献したい」とアピールできますよ。

エピソードが複数ある人は1つに絞り、情報量が増えすぎないようにするのが伝わりやすくなるコツです。

ステップ④再び結論を示して今後の展望を伝える

最後に、入社後にどのように貢献したいかを伝えて志望動機を締めくくります。

採用担当者は「この人を採用すると将来的にどのような活躍が期待できるのか」を見ています。長期的なキャリアビジョンを述べて、意欲と将来性をアピールしましょう。

例えば「貴社の技術を活かしてより安全なモビリティを実現したい」など、具体的なビジョンを語ることで意欲を伝えられます。

最後の一文は印象に残りやすいので、貢献意欲や熱意を伝えて「自分は企業にとって価値のある存在だ」とアピールし、採用側に良い印象を残しましょう。

1~2文ほどで100字程度に収めると、簡潔で伝わりやすい志望動機になりますよ。

車にまつわるエピソードがないときは企業の特徴と自分の強みをマッチングさせる

車に関するエピソードがない場合でも、志望動機を作ることは可能です。

企業研究と自己分析をしっかり行い、自分の強みを明確にして企業の求める人物像と一致させることで、十分魅力的な志望動機が作れますよ。

以下に、企業の特徴を「海外展開」、自分の強みを「マーケティング」とした例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

私は、貴社がグローバル市場での成長を目指し、特に新興国での事業展開に力を入れている点に惹かれて志望しています。

私は大学でマーケティングを専攻し、ゼミでは海外市場向けの商品戦略について研究しました。また、アルバイトでは外国人観光客向けの接客経験を積み、多様な文化への適応力を養いました。

この経験を活かし、貴社の海外市場開拓に貢献したいと考えています。将来的には、グローバルな視点でマーケティング戦略を立案し、貴社の海外展開を支える人材を目指します。

【強み×職種別】自動車業界の志望動機例文11選

自動車業界を志望する際、自分の強みをどうアピールすればよいか悩む方も多いですよね。実際のエントリーシートや面接では、「その強みをどのように仕事へ活かすのか」を明確に示す必要があります。

本章では、自動車業界の代表的な職種に対して、どのような強みが活かせるのかを掛け合わせた志望動機の例文を紹介します。自分の特性と職種の相性を意識しながら、参考にしてください。

  1. 協調性×営業職
  2. 粘り強さ×製造職
  3. 探究心×研究開発職
  4. 分析力×生産技術職
  5. 論理的思考力×商品企画職
  6. 傾聴力×提案営業職
  7. 主体性×店舗運営職
  8. 向上心×品質保証職
  9. 語学力×海外営業職
  10. ITリテラシー×デジタル部門職
  11. 柔軟性×カスタマーサポート職

さらに今回は、現在も就活生を内定に導いている現役のキャリアアドバイザーが、11個の例文を本気で添削!どんなポイントに注目して書くべきか知りたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

また、志望動機がそもそも書けずに困っている人は、就活マガジンの志望動機テンプレを試してみてください!まずはサクッと作成して、悩む時間を減らしましょう。

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①協調性×営業職

今回は、「協調性×営業職」をテーマにした志望動機例文を添削しました。

営業職を目指す場合は、協調性がどのように業務に貢献するかを具体的に言語化することが重要です。

協調性×営業職の志望動機
【結論】
私は、自動車を通じて人々の生活を支える営業職として貢献したいと考えています。日々の生活に欠かせない自動車を、多くの人に安心して届ける仕事に魅力を感じています。中でも、お客様一人ひとりの生活に寄り添い、自動車を最適な形で提案する営業職の役割に、大きな意義を感じています。
添削コメント|「安心して届ける仕事に魅力を感じています」は定型的な表現であり、志望理由としての具体性や個性に欠けていました。営業職の役割を「生活に寄り添う提案」として再定義することで、自身の強みである協調性との結びつきを明確にし、説得力を高めています。
【根拠となるエピソード】
きっかけは、大学のサークル活動で部員同士の意見をまとめる役割を担った経験です。様々な価値観を持つメンバーの意見を調整し、目標に向かって協力することの大切さを学びました。営業職においても、相手の立場を尊重しながら信頼関係を築く姿勢が不可欠であると実感しました。
添削コメント|「協力することの大切さ」という表現だけでは、営業職とのつながりが見えづらくなっていました。そのため、経験を通して学んだことが営業でどう活きるのかを補足し、志望動機としての一貫性が伝わるようにしました。
【エピソード詳細】
特に、イベント運営で意見が対立した際、私は一人ひとりと丁寧に話し合い、全員が納得できる形にまとめました。その結果、イベントは成功し、チーム全体の団結力も高まりました。結果として、参加者からの満足度も高く、周囲からは「調整役として頼りになる」と評価されました。この経験を通じて、人との信頼関係を築きながら目標を達成する喜びを実感しました。
添削コメント|イベントがうまくいった話だけでは、協調性がどう評価されたかまでは伝わりにくい印象でした。周囲から「頼りになる」と言われたという具体的なエピソードを入れることで、行動がどう見られていたかも伝えられるようになっています。
【企業を選んだ理由】
御社は多様なニーズに応える製品力と、地域密着型の営業体制に強みがあり、お客様との信頼関係を大切にしている点に共感しました。特に、地域ごとの顧客ニーズに応じた提案を重視する姿勢に共感し、自分の傾聴力を活かせると感じました。人と深く関わる営業職として、大きな成長ができると感じました。
添削コメント|「信頼関係を大切にしている点に共感しました」といった表現は汎用性が高く、企業の魅力としてはやや弱くなります。そこで、地域密着型の営業という具体的な特徴と、自身の傾聴力を組み合わせて表現することで、企業理解と自己理解の両方が伝わる内容にしています。
【入社後】
入社後は、お客様の声に真摯に向き合い、最適な提案を通じて信頼される営業担当を目指します。そして、地域社会に必要とされる存在となれるよう努力していきます。さらに、地域ごとの特性や顧客ニーズを丁寧に把握し、長期的な信頼関係を築いていける営業を実現したいと考えています。
添削コメント|「必要とされる存在」という表現だけでは、企業側から見ると行動の根拠が見えにくく、評価につながりにくい部分があります。そこで地域ごとのニーズを丁寧に把握し、関係を築いていくという営業職の基本行動に落とし込むことで、実行意欲が伝わるように整えました。

【NGポイント】
全体的に営業職との具体的な結びつきが弱く見えてしまいました。とくに「協力する大切さ」「地域社会に必要な存在」といった表現は、就活生の熱意が伝わりにくく、説得力に欠ける要因になっていました。

【添削内容】
「協調性をどう営業職に活かせるか」という視点を明確にし、その根拠となる経験や、周囲からの評価といった客観的な材料を加えました。また、企業選びの理由や入社後の展望についても具体性を持たせ、一貫性と説得力を意識して整えています。

【どう変わった?】
協調性を示す体験と営業職との関連性がはっきりと結びつき、企業側の視点でも「この人は適性がある」と判断しやすい内容になりました。全体に軸が通ったことで、志望度の高さと行動への意欲が伝わりやすくなりました。

【今回の志望動機のコツ】
協調性を営業活動と結びつける
・顧客視点での行動を意識して書く
・地域対応など企業特徴と絡める

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②粘り強さ×製造職

今回は、実験経験をもとに粘り強さをアピールした製造職向けの志望動機例文を添削しました。

製造職の志望動機では、具体的な行動や改善姿勢を通じて強みを活かす姿勢を示すこと重要ですよ。

粘り強さ×製造職の志望動機
【結論】
私は、粘り強さを活かして品質にこだわり抜く製造職として、自動車業界に貢献したいと考えています。モノづくりの現場で丁寧な仕事を積み重ねることで、安心・安全な車づくりを支えたいです。繰り返しの工程にも粘り強く向き合い、部品の精度や安全性の向上に貢献したいと考えています。
添削コメント|文章全体が「丁寧な仕事をしたい」「人の役に立ちたい」といった思いに留まっており、製造職とのつながりがやや薄い印象でした。反復作業や精度へのこだわりといった製造現場で重要なポイントを加えることで、「粘り強さ」と職種の親和性が伝わるようになりました。
【根拠となるエピソード】
大学の実験やレポート作成では、思うような結果が出なくても失敗や想定外の結果に直面しても諦めずに原因を探り、何度も試行錯誤を重ねて取り組んできました。この経験が、地道に物事に向き合う力を育てたと感じています。
添削コメント|「思うような結果が出なくても」という表現はやや曖昧だったため、実際にどのような失敗や壁があったのかを明記するようにしました。採用担当者は、姿勢だけでなく「どんな課題に直面し、どう乗り越えたか」に注目するため、具体的な試行錯誤の描写が有効です。
【エピソード詳細】
特に印象的だったのは、化学実験で失敗を繰り返した際、教授の助言をもとに手順を見直し、結果を細かく記録しながら繰り返し挑戦したことです。時間はかかりましたが、改善点を見つけながら試行錯誤を続け、最終的に目標のデータを得ることができ、大きな達成感を得ました。
添削コメント|「時間はかかりましたが」という一文は、単なる感想にとどまっており、取り組みの中での工夫や成長が伝わりにくくなっていました。改善点をどう見つけ、どう対応したかというプロセスを加えることで、分析力や粘り強さをより伝えられる内容になっています。
【企業を選んだ理由】
貴社は高品質な製品づくりにこだわり、細部にまで妥協しない姿勢を大切にされている点に強く惹かれました。エンジンや安全装置などに求められる厳しい精度管理を徹底されている点に魅力を感じました。私の粘り強さを活かせる環境であり、長く技術を磨ける企業だと感じました。そのような環境であれば、私の粘り強さを活かして継続的に技術力を高め、現場で貢献できると確信しました。
添削コメント|「妥協しない姿勢」や「技術を磨ける」という言葉だけでは、企業に対する理解がやや浅く見えてしまっていました。製品の特徴や精度へのこだわりなど、実際の業務に関連する内容を盛り込むことで、「なぜこの会社を志望するのか」という理由に説得力が増しています。
【入社後】
入社後は、一つひとつの工程に誠実に向き合い、より高い品質を目指して努力を重ねます。常に改善を意識し、信頼される製品づくりに貢献していきたいと考えています。
添削コメント|この項目では、製造現場で求められる姿勢が明確に示されています。「工程ごとの誠実さ」や「改善意識」は粘り強さと親和性が高く、業界理解とも整合しており、過不足のない表現となっています。

【NGポイント】
元の例文では、抽象的な表現や一般論に終始している箇所が目立ちました。特に「安心・安全を支えたい」や「技術を磨ける」といった言い回しは、内容の具体性を欠き、企業が求める製造職像との接点が弱く見えていたのが問題です。

【添削内容】
抽象的・一般的な表現を取り除き、具体的な行動や業界理解を反映した言い回しに置き換えました。製造職の業務特性や、企業の特徴である精度管理への関心など、より論理的に自己PRと企業志望を結びつける構成にしました。

【どう変わった?】
強みと企業が求める姿勢がリンクし、評価の軸が明確になりました。製造職への適性や再現性が伝わりやすくなり、採用担当者にとっても「配属後の活躍イメージ」が浮かぶ内容に仕上がっています。

【今回の志望動機のコツ】
・エピソードは背景やきっかけまで言及する
・経験を語る時は工夫や変化を明示する
・その企業独自の情報を盛り込む

③探究心×研究開発

今回は、探究心を強みに研究開発職を志望する方の志望動機例文を添削しました。

このテーマで志望動機を書く場合は、「仮説→検証→応用」の流れが実務とどうつながるかを具体的に示すことが重要です。

探究心×研究開発の志望動機
【結論】
私は、分析力を活かして生産現場の効率化や課題解決に貢献できる生産技術職に携わりたいと考えています。ものづくりの根幹を支える立場として、品質と生産性の両立を実現したいです。限られたリソースの中でも高い品質を維持しつつ、生産工程を科学的に改善していくことで、安定した製品供給を支えたいと考えています。
添削コメント|もとの表現は、「品質と生産性の両立」といった抽象的な目標にとどまっており、研究開発職としての視点や役割がやや見えにくい印象でした。修正後は、「科学的な改善」や「製品供給」といったキーワードを用いることで、目指す職務への理解が伝わる内容になりました。
【根拠となるエピソード】
大学では研究ゼミに所属し、データをもとに問題の原因を突き止め、改善策を考える取り組みにやりがいを感じました。課題を多角的に捉え、最適な解決策を導く過程に魅力を感じたことが、志望のきっかけです。特に、複数の視点から仮説を立てて検証する過程に強い興味を持ち、自動車業界の複雑な生産課題にも挑戦したいと感じるようになりました。
添削コメント|志望動機に「魅力を感じた」と書くだけでは、印象に残りにくい内容になってしまいます。修正後は、「仮説→検証→応用」という研究的な思考の流れを取り入れることで、探究心が研究職に直結していることが明確になり、説得力のある内容に仕上がっています。
【エピソード詳細】
ある実験で製品試作の成功率が上がらなかった際、私は過去の実験記録を洗い出し、条件別の傾向をグラフ化して検証しました。その結果、わずかな温度変化が大きな影響を及ぼすことを発見し、改善につなげることができました。温度が65度を超えると失敗率が急増する傾向を見出し、加熱工程の温度管理を見直すことで成功率を20%改善することに成功しました。
添削コメント|成果を伝えるには、「どのように」「どれくらい」改善できたのかといった定量的な情報が不可欠です。今回の修正では、仮説構築から検証・改善に至るまでの流れが描かれており、研究開発職に求められる思考力と行動力の両方をアピールできています。
【企業を選んだ理由】
貴社は生産ラインの最適化や最新技術の導入に積極的で、効率と品質の両面を追求されている点に共感しました。分析力を活かして現場の課題を解決する役割に、大きなやりがいを感じます。特に、近年導入されたAIによる工程モニタリング技術に注目しており、自らの分析スキルを活かして、より高度な品質管理と現場改善に携わりたいと考えています。
添削コメント|「やりがいを感じた」といった表現では志望理由の根拠としては弱く見えていました。改善後は、企業の具体的な技術や取り組みに触れたことで、志望先に対する理解の深さが伝わるようになっています。
【入社後】
入社後は、現場での観察やデータ分析を通じて、問題点を的確に捉える力をさらに磨きます。そして、より良い生産体制の構築に貢献できる技術者を目指して努力していきます。さらに、社内のエンジニアや現場スタッフと密に連携しながら、根拠に基づいた改善提案を行い、将来的にはグローバル拠点でも応用可能な生産手法の確立に挑戦したいと考えています。
添削コメント|単なる「努力します」ではなく、「社内連携」「グローバル視点」など、企業にとって価値ある貢献イメージを描くことがポイントです。入社後の成長ビジョンが鮮明であることが評価につながります。

【NGポイント】
全体的に「やりがい」「魅力」といった一般的な記述に頼りがちでした。また、研究開発職という職種の特性を踏まえると、具体的な技術や課題解決プロセスへの言及が不足していた点が課題でした。

【添削内容】
具体的な行動や背景を加え、数字や事例を交えて説得力を高めました。また、「探究心」というテーマに沿って、課題解決プロセスへのこだわりや論理的な思考の流れが伝わるよう工夫しました。

【どう変わった?】
個人の経験や強みが「研究開発職としてどう活きるのか」がはっきりと伝わる構成になりました。企業視点で見た際に、志望理由に具体性と納得感があり、入社後の活躍イメージも描かれているため、評価につながりやすい内容へと改善されました。

【今回の志望動機のコツ】
・感情表現には必ず背景を添える
・経験は数値や事例で裏付けて説得力を強化する
・他社と比較したうえでの独自の視点を示す

④分析力×生産技術職

今回は、大学で培った分析力を生かして生産現場での課題解決に貢献したいという志望動機の添削例です。

分析力をアピールする際は、工程改善や不良率低減など、分析力が生産技術職にどう役立つのかを示しましょう。

分析力×生産技術職の志望動機
【結論】
私は、分析力を活かして製造現場の効率化や品質向上に貢献できる生産技術職を志望しています。日々の改善を積み重ねることで、安全で高品質な自動車づくりを支えたいと考えています。具体的なデータ分析や工程観察を通じて、課題の本質を見極め、生産性向上や不良率低減に貢献したいと考えています。
添削コメント|「日々の改善」という表現はポジティブに聞こえるものの、職種への適性が伝わりにくい印象がありました。改善後は、「工程観察」「不良率の低減」など、生産技術職ならではの視点を取り入れることで、動機にリアリティと説得力が加わっています。
【根拠となるエピソード】
大学での研究活動において実験結果を丁寧に比較・検証する中で、この力が身につきました。特に、トラブルの発生原因を突き止めて再発防止策を考える経験を通じて、分析の面白さと重要性を実感しました。
添削コメント|分析力が形成された背景が具体的に書かれており、志望動機の裏付けとして説得力があります。また、抽象的な表現である「面白さ」や「重要性」も、再発防止策という実務的な取り組みに裏打ちされており、内容として十分に評価できます。
【エピソード詳細】
実験装置の不具合が続いた際、私はデータを記録し、時間帯や条件との関連を一つひとつ検証しました。その結果、操作時のわずかな温度差が影響していることを突き止め、対策を講じて安定稼働を実現しました。例えば、操作直前の周辺温度が安定稼働に影響を及ぼしていると仮説を立て、追加センサーでモニタリングを行った結果、加熱時間を調整することで装置の停止を完全に防止できた経験があります。この経験は、根気強く分析し続ける姿勢の大切さを教えてくれました。
添削コメント|「温度差に気づいた」だけでは、分析結果の価値や取り組みの工夫が伝わりにくい点が課題でした。修正後は、仮説を立て、モニタリングを行い、加熱条件を調整するという一連の分析プロセスが示されており、分析力の強みが説得力をもって伝わる構成になっています。
【企業を選んだ理由】
貴社は現場目線での改善活動を重視しながら、最新技術も積極的に取り入れている点に魅力を感じました。自分の分析力を活かしながら、実践的に成長できる環境があると感じています。特に、IoTやAIを活用した生産ラインの改善事例や、現場と開発部門の距離が近い組織体制に惹かれました。私も、現場で得られたデータをもとに改善策を立案・実行し、技術的にも人間的にも成長していきたいと考えています。
添削コメント|「魅力を感じた」「成長できると思った」という表現は汎用的で、志望動機としては弱く見えてしまいます。今回の修正では、企業の特長であるIoTやAIの活用、現場との近さに着目し、それが自身の志向とどうつながるかを明示したことで、納得感が生まれました。
【入社後】
入社後は現場の課題を的確に捉え、分析にもとづく改善提案を積極的に行います。そして、より効率的で高品質なものづくりに貢献できる技術者を目指します。特に、設備トラブルや品質ばらつきの原因を多角的に分析し、再発防止策をスピード感をもって実行できる技術者を目指します。
添削コメント|元の文章では、目標をどのように実現するのかが伝わりにくい点が課題でした。そのため今回の修正では、設備トラブルや工程のばらつきといった課題に対し、再発防止やスピード感のある対応を通じて改善を図るという流れを示しました。

【NGポイント】
元の例文では、職種に即した具体性が不足し、一般的な表現に終始していた点が課題でした。「改善を積み重ねる」「魅力を感じた」など、ありきたりな表現が多く、職種との接点や志望理由の差別化が弱くなっていました。

【添削内容】
抽象的・汎用的な表現に対しては、工程観察やデータ分析、IoT導入などのキーワードへと言い換え、企業理解や自分の適性が伝わるように修正を加えました。どの部分にどのような価値があるかを描き出すことで、全体に説得力を持たせました。

【どう変わった?】
企業視点で読んだとき、「なぜ生産技術職を志望しているのか」「どのようなスキルが活きるのか」「自社とどんな接点があるのか」が明確になりました。意図と根拠が論理的に結びついており、読み手に納得感を与える志望動機へと改善されています。

【今回の志望動機のコツ】
・職種に即した具体的な用語を入れる
・エピソードに技術的工夫や成果を示す
・企業特徴と自分の接点を明確にする

⑤論理的思考力×商品企画職

論理的思考力をアピールした商品企画職向けの志望動機例文を添削しました。

以下の例文では、商品企画職に求められる論理性を軸にしながら、企業理解や将来像との一貫性を意識して構成しています。

論理的思考力×商品企画職の志望動機
【結論】
私は論理的思考力を活かし、ユーザー目線に立った商品企画を行うことで、自動車の魅力をより多くの人に届けたいと考えています。多様なニーズに応える製品づくりに携わりたいと思い、幅広いユーザーに最適な選択肢を提供できる商品開発に貢献したいと考え、商品企画職を志望しました。
添削コメント|「多様なニーズに応える〜」は内容は、前文とほぼ同義のため冗長です。「幅広いユーザーに最適な選択肢を提供」という表現に置き換えることで、商品企画職の業務と志望の関連性がより具体的かつ簡潔に伝わります。
【根拠となるエピソード】
大学のゼミでは、データをもとに消費者行動を分析する課題に取り組みました。その中で、複数の視点を組み合わせて仮説を立て、論理的に結論を導く力を養うことができました。その過程で、限られた情報から複数の可能性を整理し、最も妥当な仮説を導く訓練を積みました。
添削コメント|元の文章だけでは、強みの実態が見えにくい印象がありました。改善後は、「限られた情報から仮説を構築した経験」として具体的な思考過程が描かれており、論理性を持って物事に取り組む姿勢が自然に伝わる内容となっています。
【エピソード詳細】
特に、ある商品の売上不振の原因を探る課題では、年齢・性別・使用シーンなどの要素を整理し、利用者の「なぜ買わないのか」という視点から仮説を立てました。その仮説をもとに再提案したターゲット戦略が評価され、仮説に基づいて再設計したターゲット層とプロモーション案が、実際の消費者インタビューでも共感を得られ、論理的な裏付けが企画の説得力を高めることを実感しました。
添削コメント|「戦略が評価された」は主語が曖昧で効果の具体性に欠けるため、「消費者インタビューで共感を得た」という具体的な成果に変更しました。根拠と結果が結びつくことで、論理的な説得力が高まりました。
【企業を選んだ理由】
貴社は常に時代のニーズを先読みした商品企画を行っており、近年、EVや安全機能など先進的な分野に積極的に取り組まれており、多様なライフスタイルに対応した車づくりに取り組んでいる点に共感しました。論理性と柔軟な発想を活かせる環境だと感じました。そうした姿勢に、論理的思考に基づく提案を受け入れる風土があると感じ、自身の強みを発揮できると考えました。
添削コメント|抽象的な印象表現や他社でも通じる表現を具体的な企業活動(EV・安全機能)に置き換えることで、企業研究の深度が伝わりやすくなります。また、自身の強みと企業の風土を関連づけた記述により説得力が増しました。
【入社後】
入社後は市場やユーザーの声を丁寧に分析し、データに基づいた提案を通じて魅力ある商品づくりに貢献していきます。自動車の新しい価値を創造できる企画担当を目指します。将来的には、生活の変化や社会課題に対応した企画立案を通じて、これまでにない視点から自動車の価値を再定義できる存在を目指します。
添削コメント|「新しい価値を創造する」という表現だけでは、将来像としての現実味がやや弱くなっていました。改善後は、生活の変化や社会課題といった切り口を盛り込むことで、自身の関心領域と社会的意義を重ねた現実的なキャリア像が描かれており、説得力が増しました。

【NGポイント】
全体として、抽象的な表現や誰にでも当てはまる文言が多く、アピールの軸がぼやけていました。「すごい」「魅力」「評価された」といった曖昧な成果表現が多く、具体的に何をどうしたかが伝わりにくかった点が問題でした。

【添削内容】
「論理的思考力」という強みをより具体的に示すため、課題設定や仮説構築のプロセスに焦点を当てました。また、企業研究を深めたうえで共感理由を明確化し、入社後のキャリア像も具体的に再構成しました。

【どう変わった?】
エピソードと志望動機、企業理解が一貫してつながるようになり、読み手に「なぜこの会社で論理的思考力を活かしたいのか」が明確に伝わる構成となりました。企業視点でも、再現性と納得感のある志望動機として評価されやすくなります。

【今回の志望動機のコツ】
意欲だけでなく「根拠」が伝わるようにする
・経験と志望理由のつながりを明確にする
・入社後に実現したいことは業務レベルで描く

⑥傾聴力×提案営業職

飲食店での接客経験を通じて傾聴力をアピールする提案営業職向けの志望動機例文を添削しました。

傾聴力を強みにする場合は、「何をどう聞き取り、どう活かしたか」を具体的に述べることが重要ですよ。

傾聴力×提案営業職の志望動機
【結論】
私は、お客様の声を丁寧に受け止める傾聴力を活かし、ニーズに合った提案を行う提案営業職に就きたいと考えています。自動車を通じて人々の生活を豊かにする仕事に魅力を感じています。中でも、自動車は日常生活に欠かせない存在であり、お客様のライフスタイルに深く関われる点に大きなやりがいを感じました。
添削コメント|「生活を豊かにする」は意欲のある表現ですが、他の志望者との差がつきにくい点が課題でした。改善後は、自動車の役割や生活への影響を具体化し、提案営業職として「なぜ人と関わる仕事を志望するのか」の根拠が明確になりました。
【根拠となるエピソード】
大学時代、飲食店でのアルバイトを通じて、相手の話にしっかり耳を傾けることの大切さを学びました。お客様の要望を聞き取り、柔軟に対応することで満足度が大きく変わることを実感しました。例えば、注文に迷われていたお客様には、過去の会話をもとに提案を行い、「自分に合った提案をしてくれて嬉しい」と喜んでいただけたことがあります。
添削コメント|「満足度が変わった」という表現は成果として曖昧で、何をどう変えたのかが見えにくい点が課題でした。改善後は、「お客様の話を丁寧に聞いたうえで、別の商品を提案し、感謝の言葉をいただいた」など、行動と反応の因果関係が明確に描きました。
【エピソード詳細】
ある常連のお客様が注文に悩んでいた際、普段の会話や好みを思い出しながらおすすめメニューを提案したところ、「よくわかってくれてうれしい」と喜んでいただけました。この経験から、相手の立場に立って考える力と、信頼を築くことの大切さを学びました。相手の潜在的なニーズをくみ取り、自分から提案する姿勢の重要性を実感しました。
添削コメント|「相手の立場に立つ」「信頼を築く」といった抽象語は、就活生によく見られる表現で、面接官にとっては印象に残りにくいです。代わりに、「潜在ニーズの把握」「提案力」という営業職に直結するキーワードで経験を再定義することで、職種とのマッチ度が高まりました。
企業を選んだ理由】
貴社はお客様一人ひとりに寄り添った提案営業を大切にされており、車を「売る」のではなく「提案する」という姿勢に強く共感しました。カーライフ全体を視野に入れた丁寧なヒアリングと提案を重視されている点に惹かれました。傾聴力を活かし、お客様と長く信頼関係を築ける環境だと感じました。
添削コメント|「売る⇔提案する」という構図は志望動機で多用される表現で、オリジナリティに乏しくなりがちです。改善後では、会社の営業方針を具体的に言語化し、「なぜこの企業か」に説得力を持たせました。
【入社後】
入社後は、常にお客様の声に真摯に耳を傾け、最適な提案を行うことで信頼される営業担当を目指します。そして、お客様の生活に寄り添う車選びをサポートしていきたいです。さらに、購入後も相談しやすい存在となり、お客様のカーライフ全体に貢献できる営業を目指します。
添削コメント|「生活に寄り添う」といった表現では、どのような働き方を目指すかが曖昧です。そこで、「購入後のフォロー」まで視野を広げた姿勢を明示し、長期的な顧客関係構築を志す営業職としての意欲をより具体的に表現しました。

【NGポイント】
元の文章では「傾聴力」をどう活かしていたかが伝わりにくい文章になっていました。また、企業への共感も表面的な内容にとどまっており、志望理由に説得力が欠けていました。

【添削内容】
テンプレート的なフレーズを削除し、傾聴を活かしたエピソードや、企業の営業方針への理解が伝わる内容へと再構成しました。成果や姿勢が読み手に伝わるよう、「なぜそう考えたのか」「どのように活かしたいか」の文脈を丁寧に整理しました。

【どう変わった?】
エピソードに具体性が加わり、「傾聴→提案→成果」の流れが明確になったことで、営業職への適性や再現性が伝わる内容に進化しました。また、企業理解に基づく志望理由も深まり、「なぜこの会社か」が読み手に納得されやすくなっています。

【今回の志望動機のコツ】
・エピソードの成果は相手視点で描写する
・企業の営業スタイルを具体的に読み解く
・営業の仕事に強みがどう結びつくかを示す

⑦主体性×店舗運営職

この例文は「主体性×店舗運営職」をテーマに、自ら課題を見つけて行動した経験を通じて、店舗全体の改善や運営にどう貢献できるかを伝える内容です。

主体性をアピールする例文では、「なぜ主体的に動けたのか」と「その結果どうなったのか」を必ずセットで示してください。

主体性×店舗運営職の志望動機
【結論】
私は、主体性を活かして店舗全体の運営に関わり、多くのお客様に満足していただけるサービスを提供したいと考えています。自ら考え行動することにやりがいを感じるため大学時代の経験から、課題に対して自ら動くことが成果に繋がると実感し、やりがいを感じたため、店舗運営職を志望いたしました。
添削コメント|「自分で考えて動くのが好きだから」という理由だけでは、どうして主体性を店舗運営職に活かしたいかが漠然としています。その考えに至った具体的な経験や背景を交えて説明することで、なぜその仕事に主体性を活かしたいのかがはっきりし、説得力が増しました。
【根拠となるエピソード】
大学時代に携わった学園祭の実行委員では、自ら率先して企画を立ち上げ、全体の調整役を担いました。参加団体とのスケジュール調整や進行管理などを担い、円滑な運営に貢献しました。自分の行動がまわりの動きを良い方向に導く経験を通じて、主体的に働くことの面白さを知りました。
添削コメント|「調整役を担いました」だけでは内容が曖昧で、何をどのように調整したかが伝わりません。実際に何をしたかを具体的に示すことで、主体性が発揮されたエピソードとして評価されやすくなります。
【エピソード詳細】
実行委員では出店数が少なく困っていた際、私は地域の商店街に声をかけて参加を打診し、複数の出店を取りつけることに成功しました。自分の提案が形になり、来場者数の増加にもつながったことで、課題に対して自ら動く力の大切さを実感しました。自ら行動することで周囲を巻き込み、課題を解決できるという実感を得ました。
添削コメント|抽象的だった感想を、「行動→周囲を巻き込む→成果」という具体的な構成に直すことで、主体性の強みが実際の行動として示されました。このように再現性を意識した表現にすると、企業側にも仕事での活躍がイメージしやすくなります。
【企業を選んだ理由】
貴社は店舗スタッフ一人ひとりが意見を出し合い、現場主導での改善を推進している点に惹かれました。自分の行動が直接店舗の成果に結びつく環境に大きな魅力を感じています自分のアイデアや工夫が現場に反映されやすい環境だからこそ、私の主体性を活かして店舗運営に貢献できると感じました
添削コメント|「魅力を感じている」という表現だけでは、企業との接点が見えにくく、「どうしてその企業を選んだか」が弱く見えてしまいます。そこで、企業の特徴と自身の強みの接点を具体的に示し、企業理解が深く、志望度が高いことを明確にアピールしました。
【入社後】
入社後は、店舗運営の現場で積極的に意見を発信しながら、売上やお客様満足度の向上に貢献します。将来的には店舗全体をまとめる立場として、多くのスタッフと連携しながら成果を出していきたいです。スタッフの意見を汲み取りながらチームを統率し、課題解決に向けた改善提案を行えるリーダーを目指します。
添削コメント|ただ「成果を出したい」と書くよりも、入社後にどんな場面で、どんなリーダーシップを発揮したいのかを具体的に表現すると、成長への意欲が伝わりやすくなります。そうすることで、企業も将来的な活躍をよりイメージしやすくなりますよ。

【NGポイント】
当初の例文では「やりがいを感じた」「調整役を担った」「魅力を感じた」などの表現が多く、具体性に乏しかった点が目立ちました。また、自分の強みをどのように企業の業務に活かすつもりかが曖昧で、志望理由の深さが伝わりにくかった印象です。

【添削内容】
抽象的な語句には具体的な行動や成果を補い、「なぜそう思ったのか」「どんな経験を経て主体性が育まれたのか」を明記しました。企業との接点では、「どのように活かせるか」を軸に内容を再構成しています。

【どう変わった?】
主体性という強みが具体的な経験とセットで語られるようになったことで、企業が再現性ある行動特性として評価しやすくなりました。加えて、企業の特徴に自分の強みを結びつける構成により、説得力ある志望動機に仕上がっています。

【今回の志望動機のコツ】
・主体性の裏づけとなる経験を示す
・経験が店舗運営にどう応用できるかを明示する
・企業の特徴と自分の強みの接点を示す

⑧向上心×品質保証職

今回は、向上心を軸に品質保証職を志望する例文を添削しました。

学生時代の学びや気づきをもとに、「どのように向上心を発揮したか」「それがどう仕事に活かせるか」を明確に示しましょう。

向上心×品質保証職の志望動機
【結論】
私は、常に学び続ける向上心を活かして、自動車の安全と信頼を守る品質保証職に就きたいと考えています。一つひとつの製品に責任を持ち、品質を高めることで社会に貢献したいです。製品の信頼性を徹底的に追求し、お客様が安心して使用できる車づくりを支えたいと考えています。
添削コメント|「社会に貢献したい」という表現は漠然としていて、印象に残りにくい傾向があります。品質保証職がどんな形で社会と関わっているのかを意識して、「信頼できる品質を守る」「安心を届ける」などの具体的な言葉に変えることで、仕事との接点が伝わる内容に整えました。
【根拠となるエピソード】
大学では理系の研究室に所属し、実験やデータ分析を通じて「なぜこうなるのか」を突き詰める姿勢を大切にしてきました。小さなミスや変化も見逃さず、常に改善を意識して取り組む姿勢が身につきました。誤差や予期せぬ結果が出た際も、原因を徹底的に調べ、測定方法や条件を細かく見直すなどの改善を繰り返しました。
添削コメント|「変化に気づける」と言っても、それだけではなかなか説得力が出ません。どんな状況で、どんな工夫をしてミスや変化に対応したのかまで書くことで、行動力や観察力がしっかり伝わり、品質保証職に求められる資質がより明確に表れるように整えました。
【エピソード詳細】
ある実験でデータにばらつきが生じた際、私は使用器具の状態や測定環境まで見直し、再現性のある正確な結果を得ることができました。このとき「妥協せず品質を追求する姿勢」が成果につながることを実感しました。この経験を通じて、どんな些細な違和感でも放置せず原因を追求する重要性を学び、粘り強く品質を支える姿勢を身につけました。
添削コメント|主観的な「妥協しなかった」という表現にとどまらず、妥協しないことから得た気づきや学びを追記することで、品質保証に求められる姿勢を身につけたことを強調しました。読み手が行動や思考のプロセスをイメージしやすくなる構成です。
【企業を選んだ理由】
貴社は「品質第一」を掲げ、徹底した管理体制と継続的な改善を行っている点に強く惹かれました。高い品質を維持し続ける姿勢に共感し、自分もその一翼を担いたいと思いました。特に、不具合ゼロを目指す品質管理の方針や、それを支える現場主導の改善文化に強く共感しています。自らの向上心を活かし、改善活動に主体的に関わりたいと考えました。
添削コメント|「共感した」「担いたい」では企業理解の浅さが目立つため、企業特有の取組みに触れた具体的な共感理由に修正しました。自分の強みと結びつけることで、志望度の高さと説得力を同時に表現できます。
【入社後】
入社後は日々の業務を通じて知識と経験を積み、どんな小さな違和感にも気づける品質保証のプロを目指します。そして、安心して乗れる車をお客様に届けるために、努力を惜しまず成長し続けたいです。さらに、他部門とも連携しながら不具合の未然防止に取り組み、問題の早期発見・改善提案を行える存在として貢献したいです。
添削コメント|成長意欲だけに焦点を当てていた内容を、品質保証職の特性である「部門連携」や「未然防止」の視点に修正することで、より具体的で実務に即したキャリアビジョンになりました。業務への貢献姿勢が明確になり、志望動機との一貫性も高まりました。

【NGポイント】
全体的に抽象的な表現が目立ち、品質保証職という職種に対する理解が浅く見えてしまう内容でした。「社会に貢献」「共感した」などの感情的な表現も多く、行動や事実の裏付けが弱いため、志望理由の説得力に欠けていました。

【添削内容】
品質保証職に求められる力を発揮したエピソード(再現性の追求・原因分析・改善活動)を文章に組み込みました。また、その力を業務にどう活かせるか、具体的な業務内容と共に主張しています。

【どう変わった?】
向上心という強みを起点に、品質保証職としての具体的な行動や姿勢が明確に伝わる構成になりました。企業理解の深さや志望度の高さが文章から伝わるようになり、企業側から見ても納得感のある内容に仕上がっています。

【今回の志望動機のコツ】
・小さな違和感に気づく視点を盛り込む
・粘り強く改善を繰り返した経験を示す
・品質保証職に特化した行動や視点を意識する

⑨語学力×海外営業職

今回は、語学力を強みに海外営業職を志望する方の例文を添削しました。

語学力を軸とする志望動機では、単なる語学力のアピールにとどまらず、どのような場面で発揮されたかという再現性を示しましょう。

語学力×海外営業職の志望動機
【結論】
私は、大学で培った語学力を活かし、世界中のお客様との信頼関係を築く海外営業職に就きたいと考えています。自動車という日本が誇る製品を海外に広め、多くの人の暮らしを支える架け橋になりたいです。自動車業界の中でも、貴社のように安全性や燃費性能を強みに持つ製品を世界に届けることで、各国の暮らしや移動手段の向上に貢献したいと考えています。
添削コメント|「日本の誇りを広めたい」という表現だけでは、気持ちが先行していて、具体的な志望理由としては弱く見えてしまいます。今回は、企業が展開する製品の特長や価値に触れながら、「どんな形で海外に貢献したいのか」を具体化し働きたい理由との一貫性も強まりました。
【根拠となるエピソード】
大学では英語と中国語を学び、交換留学や外国人学生との交流を通じて、異なる文化背景を持つ人々と関係を築く力を養ってきました。語学を通して相手の考えや価値観を理解することにやりがいを感じました。とくに日常会話や討論の中で、背景文化や価値観に触れ、それを受け入れながら信頼関係を築く過程にやりがいを感じました。
添削コメント|「やりがいがあった」と伝えるだけでは、何が自分に合っているのかが見えづらくなってしまいます。そこで、実際の語学経験を具体的に描きながら、「相手を理解しようとする姿勢」が海外営業で必要とされる信頼構築スキルに通じることを強調しました。
【エピソード詳細】
留学中、現地の人とのグループワークでは言葉だけでなく、表情や背景知識にも気を配りながら意見を伝え合いました。その経験から、語学力に加え、相手を理解する姿勢の重要性を実感しました。この経験を通じて、語学だけでなく文化的背景や相手の意図をくみ取る力が、信頼を得るうえで欠かせないことを学びました。
添削コメント|「実感しました」だけでは、経験をどう活かせるのかが伝わりにくくなってしまいます。今回は、語学を通じて得た「相手の立場に立って考える力」に焦点を当て、それが海外営業で信頼を築く上でどんな意味を持つのかを加え、実務につながる学びをアピールしました。
【企業を選んだ理由】
貴社は海外展開を積極的に行っており、現地のニーズに応じた製品提案や営業活動を重視されている点に魅力を感じました。語学力を活かして、グローバルな現場で挑戦できる環境が整っていると感じています。とくに、貴社が中国や東南アジア市場で現地の文化や消費者の価値観に合わせた営業活動を行っている点に共感し、自分の経験を活かせると考えました。
添削コメント|受け身な印象だった「環境が整っていると感じた」という表現を、企業の実際の取り組みと自分の経験を結びつける構成に修正しました。企業理解と自己理解の接点が明確になり、志望動機としての説得力が高まりました。
【入社後】
入社後は、海外のお客様の声を正確に受け取り、ニーズに合った提案ができる営業担当を目指します。日本のものづくりの強みを世界に伝えられるよう、日々努力を重ねてまいります。とくに、日本の技術的な品質や丁寧な対応力といった強みを、現地の言語や文化背景に合わせた表現で伝えていきたいと考えています。
添削コメント|「日本の良さを伝えたい」だけでは、どう活躍したいのかが少し曖昧です。そのため「品質」や「柔軟な対応力」といった具体的な強み、そして「現地のニーズに応じて提案する」といった働き方に落とし込むことで、入社後にどう動けるのかが伝わる内容に整えました。

【NGポイント】
志望動機全体に「広めたい」「架け橋になりたい」などの抽象的な言い回しが多く、企業視点から見ると説得力に欠けていました。また、「語学力」を表面的に強みとして語る構成になっており、行動・経験との結びつきがやや弱い状態でした。

【添削内容】
語学力については「異文化への理解」「相手の価値観への配慮」といったビジネスに直結するスキルにまで踏み込んで表現を変更しました。また、企業研究に基づく選社理由を具体化することで志望度の高さを補強しました。

【どう変わった?】
語学力という抽象的な強みが、異文化コミュニケーション力や営業活動への活用可能性として具体的に描かれました。面接官の視点から見ても「この学生は現場で活躍できそうだ」と感じられる構成に仕上がっています。

【今回の志望動機のコツ】
・結論やエピソードの前提は短くまとめる
・どうしてその努力をしたのかを明確に示す
・語学力を使った場面を具体的に描く

⑩ITリテラシー×デジタル部門職

今回は、ITリテラシーを強みに、自動車業界のデジタル部門職を志望する学生の志望動機例文を添削しました。

志望動機を作成する際は、ITスキルが企業のどの事業にどう貢献できるかを明示し、経験と志望職種との関連性を明確にすることが重要です。

ITリテラシー×デジタル部門職の志望動機
【結論】
私は、ITリテラシーを活かして、自動車業界のデジタル化を推進する業務に携わりたいと考えています。技術とサービスの融合によって、より便利で快適なカーライフを提供したいと考え、大学で培ったIT技術を通じて、車と人をつなぐ新たなユーザー体験を生み出したいと考え、デジタル部門職を志望いたしました。
添削コメント|「カーライフに貢献したい」だけでは、何をどうしたいのかが伝わりにくいです。そこで、「ユーザー体験の向上」や「デジタル技術を使った課題解決」といった具体的な方向性に言い換えることで、自分の強みと職種との関係がクリアになりました。
【根拠となるエピソード】
大学では情報系の学部に所属し、データ分析やアプリ開発などに取り組んできました。中でも、チームでの課題解決を通じて、ITの知識を使って実社会の課題に向き合うことのやりがいを感じました。地域社会の交通課題をテーマに、ITを活用して具体的な改善提案を行う経験にやりがいを感じました。
添削コメント|抽象的だった「実社会の課題」という表現を、「交通課題」と具体的に言い換えることで、志望業界との接点が明確になりました。また、課題解決へのアプローチをチームで行った点を加えることで、再現性と職種適性が伝わる内容に改善されています。
【エピソード詳細】
ゼミでは、地域交通の利便性をテーマにしたアプリ開発に携わり、利用者の声を分析してUIを改善する役割を担いました。使いやすさの向上が利用率の改善に繋がったことで、IT技術が人の行動や満足度を大きく左右することを実感しました。改善後は、利用者数が前月比で15%増加し、実際のユーザー行動の変化に繋がりました。この経験から、ITの力が社会課題に実効的な影響を与えると実感しました。
添削コメント|成果を「15%増加」と数字で示すことで、企業の評価基準である再現性や実績が伝わります。単なる主観的感想ではなく、行動変容に結びついたことを示す点が、より高評価につながります。
【企業を選んだ理由】
貴社はコネクテッドカーやモビリティサービスなど、デジタル技術を取り入れた新しい取り組みに積極的である点に魅力を感じました。ITスキルを社会に役立てられる環境が整っていると感じています。特に、貴社の「全車コネクテッド化」などの先進的な技術活用方針に共感し、自身の技術力を実務に活かしながら、社会に貢献できる環境だと確信しました。
添削コメント|企業の特徴に言及する際は、「何がどうすごいのか」を具体的に記しましょう。今回は、抽象的な「環境が整っている」ではなく、「全車コネクテッド化」など具体的な企業の施策を挙げることで、企業研究の深さと志望度の高さを示しました。
【入社後】
入社後は、自動車とデジタル技術の架け橋となる存在を目指し、データ分析やシステム開発などを通じて、快適で安全なモビリティ社会の実現に貢献してまいります。個々の利用者ニーズに応じたサービス開発を進め、移動そのものが価値となる社会の実現に貢献してまいります。
添削コメント|「快適で安全なサービスに関わりたい」だけでは、やや漠然としていて印象に残りづらくなります。今回は、「利用者のニーズに応じたサービス開発」と具体化することで、自分がどんな視点で貢献したいのかがはっきり伝わるようになりました。

【NGポイント】
全体的に「カーライフ」や「実社会の課題」といった曖昧な語句が職種との関係性をぼやけさせていました。また、企業を選んだ理由に主観的な感想が多く、根拠に乏しい点もマイナス評価につながる恐れがありました。

【添削内容】
IT活用経験やユーザー視点での改善実績を中心に構成を再設計し、志望職種とのつながりが自然に伝わる内容に修正しました。企業に関する部分も、実際の実績や事業特性に基づく共感・貢献意欲を盛り込むことで説得力を高めています。

【どう変わった?】
自分のスキルと志望職種の関連性が明確になり、実務での再現性を期待できる内容になりました。企業に対しても、ただの憧れではなく具体的な取り組みへの共感と貢献意欲が伝わるため、選考通過の確率が高まる志望動機へと改善されています。

【今回の志望動機のコツ】
ITスキルを「何に使えるか」まで明確にする
・ユーザー視点での課題解決経験を語る
・企業の取り組みと自分の経験をつなげる

⑪柔軟性×カスタマーサポート職

今回は、大学時代の接客経験をもとに柔軟性をアピールする例文を添削しました。

柔軟性をテーマにした志望動機では、「どのような行動で柔軟性を発揮したか」「結果的にどう貢献したか」を具体的に書くことが重要です。

柔軟性×カスタマーサポート職の志望動機
【結論】
私は柔軟性を活かして、自動車業界のカスタマーサポート職に挑戦したいと考えています。お客様の多様なニーズに応え、安心して車を利用していただける環境づくりに貢献したいと思っています。特に、多様化するユーザーの要望に対して最適な対応策を迅速に提供し、信頼感を持って車を利用していただける対応力を発揮したいと考えています。
添削コメント|「安心して車を利用できる環境づくり」という表現は意味は伝わりますが、何をどうするのかが少し曖昧でした。企業としては応募者がどんな行動でどんな貢献をしてくれるのかを知りたいので、具体的な行動や目的をセットで伝えると、より説得力が増します。
【根拠となるエピソード】
大学時代、アルバイト先でさまざまなお客様対応を経験しました。特に、急なトラブルや要望に対して臨機応変に対応することの重要性を学びました。中でも、予期せぬトラブルに直面した際に、相手の状況に応じて柔軟に対応することの大切さを身をもって体験しました。
添削コメント|「○○の重要性を学びました」だと、結局どんな行動をしたのか、何がどう変わったのかが見えにくくなってしまいます。そこで、「自分がどう動いて、どんなことを感じたのか」がわかるように表現を工夫しました。
【エピソード詳細】
ある時、お客様から複雑な修理依頼があり、直接的なマニュアルがなかったため、自分で調べたり上司と相談しながら最適な対応策を見つけました。マニュアルにない対応が求められる状況だったため、メーカーのサポート窓口に問い合わせたり、上司と連携して類似事例を参考にしながら解決策を導き出しました。その結果、お客様から感謝の言葉をいただき、自分の柔軟な対応力が役立ったことを実感しました。状況に応じた柔軟な判断が信頼につながることを実感しました。
添削コメント|「柔軟に対応した」だけでは行動内容がやや曖昧だったため、「外部窓口との連携」や「上司への相談」といった具体的な対応に書き換えました。柔軟さがどう発揮されたのかをプロセスで見せることで、志望動機としての説得力が高まっています。
【企業を選んだ理由】
貴社は顧客満足を第一に考え、多様なサービス展開や丁寧なサポート体制を整えている点に強く魅力を感じました。全国規模で展開されているカスタマーサポートセンターでは、迅速かつ的確な対応力に定評があり、多様なニーズに応え続けている点に強く惹かれました。お客様に寄り添う姿勢に共感し、ぜひその一員として働きたいと思いました。
添削コメント|「多様なサービス展開」という表現だけでは、企業研究が浅く見え、志望動機に説得力を持たせるのが難しくなります。そのため、企業特有の体制や方針を明示し、自分が共感した理由まで落とし込むことで、志望度の高さを伝えられるように修正しました。
【入社後】
入社後は、お客様一人ひとりの声に耳を傾け、問題解決に向けて迅速かつ柔軟に対応できるスタッフを目指します。状況や背景を丁寧に把握したうえで最適な提案・解決策を提示できるスタッフを目指します。常に向上心を持ち、お客様に信頼される存在になりたいです。信頼される対応力と提案力を兼ね備えた存在になりたいです。
添削コメント|「迅速かつ柔軟に対応した」と書くだけでは、何をしたのかが伝わりにくい印象でした。そこで、どんなスタンスでどう提案したのか、具体的な行動に言及するように直しています。「信頼される存在」という表現も、どう信頼されたのかが伝わるように調整しました。

【NGポイント】
当初の例文は、「柔軟性」の裏付けとなる行動や成果が抽象的で、自己評価に終始していました。特に結論やエピソード部分で、どのような場面でどのように対応したのかが不明確だったため、企業側が評価を下す根拠に欠ける構成となっていました。

【添削内容】
主に抽象的な表現を具体化し、「柔軟に対応するとはどういう行動か」「それがどう活きたか」という点を中心に修正しました。行動の過程や工夫の内容を描き出すことで、評価者が納得できるような構成にしています。

【どう変わった?】
柔軟性の本質を「相手に応じた適切な行動」として明確に表現することで、再現性のある強みとして伝わるようになりました。企業側は「入社後に活かせる力かどうか」を重視するため、実行力や成果が具体化された点で評価が高まるでしょう。

【今回の志望動機のコツ】
・柔軟性の発揮場面を具体的に書く
・自己評価で終わらせず行動と結果を示す
・志望企業の特徴と結びつけて共感を示す

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【要注意】自動車業界にふさわしくない志望動機3例

最後に、志望動機のNG例を確認しておきましょう。

  1. 「車が好きだから」だけが理由の志望動機
  2. どのように企業へ貢献できるか明示されていない
  3. ほかの業界でも通用する志望動機

例文①「車が好きだから」だけが理由の志望動機

私は車が好きで、自動車に関わる仕事がしたいと思い、貴社を志望しました。

私は幼い頃から車が大好きで、休日にはよく自動車イベントに行ったり、最新の車種について調べたりしていました。貴社の車はデザインが洗練されており、走行性能も高く、魅力的だと感じています。

入社後は、自動車に囲まれた環境で仕事ができることを楽しみにしています。

志望動機では、「車が好きだから」だけでは、仕事への適性や貢献意欲が伝わらず不十分です。

車を好きな気持ちは大切ですが、「どのようなスキルを活かし、どのように成長して会社に貢献したいのか」を示す必要があります。

「車が好きだからこそ、技術革新に携わりたい」などの展開を加えるとよいでしょう。

例文②どのように企業へ貢献できるか明示されていない

私は昔から自動車に興味があり、自動車業界で働きたいと考えていました。

貴社は大手自動車メーカーとして多くの魅力的な車を製造しており、安定した企業である点にも魅力を感じています。

このように、企業へ貢献できるか明示されていない志望動機は、採用のメリットが感じられないため評価を得にくくなってしまいます。

また「大手だから」「安定しているから」という理由では、他社でもよいのでは?と判断される可能性がありますよ。

企業の特徴に触れつつ「○○の経験を活かし、○○の分野で貢献したい」と具体的に示しましょう。

例文③ほかの業界でも通用する志望動機

私はモノづくりに興味があり、多くの人の生活に役立つ製品を提供する仕事に携わりたいと考えています。

貴社は長年にわたり高品質な製品を世に送り出してきた、多くの人々に信頼されている企業であり、その安定性と成長性に魅力を感じました。

私はこれまでの経験を活かし、貴社で社会に貢献できる仕事がしたいと考え、志望しています。

この志望動機には自動車業界ならではの要素がなく、自動車業界を志望する理由や熱意が伝わりません。

「モノづくり」「高品質な製品」「安定性と成長性」などのワードは、家電や機械、食品、化学、建設など他の製造業でも使われます。

「自動車業界の○○に興味があり、○○に挑戦したい」と業界特有の視点を加えることが重要です。

自動車業界への説得力のある志望動機を書こう

自動車業界の志望動機を作成する際は、自動車業界の最新トレンドや企業の強みを理解し、自分の経験やスキルと結びつけてアピールすることが重要です。

また、志望する企業の特色や自分がどのように貢献したいのかを具体的に示すことで、採用担当者に強い印象を与えられるでしょう。

自動車業界の未来に対する熱意を示すことで、説得力のある志望動機を作成できますよ。

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    編集部

    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。