エントリーシートの頻出項目100選!7タイプの分類で徹底解説【質問例付き】
エントリーシート作成に当たり、どんな項目が用意されているのか、どう答えればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
初めての就職活動であれば、何をアピールすべきか、どう表現すれば自分の強みが伝わるのか迷うことも多いですよね。
しかし、エントリーシートの項目にはある程度のパターンがあり、事前にそれらを押さえておけば、効果的なエントリーシートを作成できます。
この記事では、エントリーシートの頻出項目を7つのタイプに分類し、それぞれの質問例とともに詳しく解説するので、ぜひエントリーシート作成の参考にしてください。
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エントリーシートでよく聞かれる質問項目7タイプ

エントリーシートでよく聞かれる質問項目は、以下の7タイプに大別できます。
それぞれの内容を事前にチェックして、作成本番で焦らないようにしましょう。
①あなた自身の人柄について
「あなた自身の人柄について」は、応募者の性格や価値観、行動特性を知るために企業がよく出す質問です。
具体的には「周囲の人からどんな人だと言われますか?」や「あなたの長所・短所を教えてください」と、周囲からの評判や自分自身の振り返りについて聞かれます。
この質問は応募者が他者とどう関わり、いかに行動しているかを確認するためのもので、企業はこの質問を通してチームにどう適応するかを見ているのです。
短所を述べる際には「克服のために何を頑張っているか」「どんな点を意識しているか」もあわせて説明しましょう。
②学生時代の取り組みについて
「学生時代の取り組みについて」は、企業が応募者の行動力や責任感、達成感を確認するための重要な質問です。
よくある質問として「学生時代に力を入れて取り組んだことは何ですか?」や「学業以外で挑戦した経験を教えてください」が挙げられます。
クラブ活動やアルバイト、ボランティア活動、学業プロジェクトを通じて、応募者がどう成長したかを知るのが質問の意図です。
そのため、何らかの成長が感じられる内容に仕上げると、採用担当者に良い印象を与えられます。
③就職活動について
「就職活動について」の質問もエントリーシートの頻出項目です。
たとえば、「当社を志望した理由は?」や「就職活動で重視しているポイントは?」は多くのエントリーシートで一般的に聞かれています。
企業は応募者が自社をしっかり理解し、どれほどの熱意を持っているかを見極めようとしているので、事前にどれだけ企業研究をするかが鍵です。
適切に回答して、就職活動や入社への想いを伝えましょう。
④入社後のビジョンについて
エントリーシートでは「入社後のビジョンについて」も、多く目にします。
将来的なキャリアプランを確認するのが目的で「入社後に挑戦したいことは何ですか?」や「将来どんな役割を果たしたいですか?」と聞かれることが多いでしょう。
企業は、応募者が自身の成長目標や会社での貢献をどう考えているかを見極めようとしているので、自分の将来像を具体的に伝えるのがポイントです。
うまく伝えられれば、応募先企業の戦力になれると効果的にアピールできます。
⑤論理的思考力や発想力について
エントリーシートの頻出項目として「論理的思考力や発想力について」も挙げられます。
たとえば「困難な課題をどう解決しましたか?」や「新しいアイデアを出す際に意識していることは?」と質問されるでしょう。
社会人にとって重要なスキルについて質問し、問題解決能力や企業の成長に繋がるアイデアが出せるかを見極めるのが狙いです。
質問の趣旨を考慮すると、論理的な回答をしなければ採用担当者に与える印象を下げかねないので注意しましょう。
⑥業界特有のスキルについて
志望する企業が属する業界特有のスキルも、企業にとっては重要な質問事項です。
「この業界で活かせるスキルは何ですか?」や「業界に関連する資格や経験はありますか?」と聞くのが一般的で、即戦力になるだけの力を持っているかを判断します。
企業が属する業界によって求められるスキルは異なるため、持っているスキルを志望する企業のニーズといかに関連づけるかが鍵です。
関係のないスキルを提示しても効果は薄いので注意してください。
⑦その他
ここまで紹介した項目に当てはまらない項目もあります。
たとえば「趣味や特技について教えてください?」や「得意な科目はなんですか?」と聞かれるケースです。
こうした質問は、企業が応募者の個性や特定の状況に応じた回答を知りたい場合に用意され、応募者の幅広い側面や人間性の理解に参考にされます。
また「技術革新が進む中であなたが注目している分野は何ですか?」と、特定の企業文化や業界に関わるユニークな質問をされるケースもあるでしょう。
ESの質問項目「あなた自身の人柄について」

ここからは、上で解説した頻出項目を一つひとつ取り上げて解説します。
まずは「あなた自身の人柄について」に関して、以下の4項目を見ていきましょう。
①「あなた自身の人柄について」の質問例15選
始めに「あなた自身の人柄について」の質問例として、以下の15点を見てください。
- 周囲の人からどんなな性格だと言われますか?
- あなたの長所と短所を教えてください。
- あなたを一言で表すとどんな人ですか?
- チームでの役割を担う際、どんな立場を取ることが多いですか?
- あなたが他者と異なる特徴や強みは何ですか?
- 自分自身の性格をどう捉えていますか?
- 友人や同僚はあなたのことをどう評価していますか?
- あなたが大切にしている価値観や信条は何ですか?
- 何かを達成するためにあなたが心がけていることは何ですか?
- あなたがこれまでに克服した困難な状況を教えてください。
- 自分の性格が原因で失敗した経験はありますか?
- あなたがリーダーシップを発揮した経験を教えてください。
- 他者と円滑にコミュニケーションを取るために工夫していることは何ですか?
- あなたの性格はチームにどうに貢献できますか?
- あなたが目指している理想の人物像を教えてください。
この質問に対して鍵となるのが、自己理解が十分にできているとわかってもらう点です。
自分自身を冷静かつ客観的に見つめ、成長を目指している姿勢をアピールすれば、企業に対して信頼感を与えられます。
②「あなた自身の人柄について」の質問回答例
ここでは、上に挙げた質問例の中から「あなたの長所と短所を教えてください」を取り上げ、適切な回答例を解説します。
私の長所は、チームワークとリーダーシップを活かして周囲と協力し、目標達成に向けて行動できる点です。 大学時代にはサークル活動でイベントの企画・運営を担当し、メンバー間の意見を調整しながら成功に導いた経験があります。 この経験を通じて、異なる意見や考え方を尊重しつつ全員が納得できる形でプロジェクトを進める力が身に付きました。 入社後はこの調整力や協調性を活かし、チームの一員としてプロジェクトの推進に貢献する所存です。 一方で私の短所は、完璧を求めすぎる傾向がある点だと考えています。 過去には問題を一人で抱え込んでしまい、他者に頼るのが遅れてしまったことがありました。 この点を改善するため、最近ではタスクの優先順位をつけて適切なタイミングでサポートを求めるように心がけています。 今後も積極的にチームメンバーとのコミュニケーションを図り、効率的に業務を進めていきたいと考えています。 |
長所と短所を述べる場合、できるだけ両者が同程度のボリュームになるように調整しましょう。
どちらも同じボリュームで述べると、採用担当者が知りたい情報を偏りなく伝えられます。
③「あなた自身の人柄について」で企業が見ているポイント
この質問で企業が注目するのは、人柄が社風とマッチしているかどうかです。
企業は、自社の文化や理念に合致した人材を採用したいと考えています。
そのため、応募者がどんな信念や価値観を持っているか、自社の方針と一致しているかを確認し、自社に長期的に貢献できるか人材かどうかを見極めているのです。
④「あなた自身の人柄について」の対策方法
この質問に答えるうえで意識すべき対策は、入念な自己分析です。
自分の強みや弱み、価値観、性格的な特徴を明確にし、それがどんな状況で発揮されてきたかを整理しましょう。
この際、家族や友人、同僚からのフィードバックを取り入れると、自分では見落としていた特徴に気付くことがあるのでおすすめです。
ESの質問項目「学生時代の取り組みについて」

つづいては、就職活動で扱われやすいトピックでもある「学生時代の取り組みについて」を考えましょう。
以下の4項目について解説します。
①「学生時代の取り組みについて」の質問例15選
このトピックでは、以下の15項目の質問がよく聞かれます。
- 学生時代に力を入れて取り組んだことは何ですか?
- 学業以外で最も挑戦した経験について教えてください。
- 学生時代に達成した最大の成功体験を教えてください。
- 学生時代に克服した困難な出来事は何ですか?
- クラブ活動やサークルでの役割とその成果について教えてください。
- 学業で学んだことをどう活かしましたか?
- アルバイトやインターンシップで学んだことは何ですか?
- グループ活動やプロジェクトで果たした役割について教えてください。
- 学生時代に得た教訓を一つ挙げ、それが成長にどう繋がったか教えてください。
- 学生生活での目標を達成するために工夫したことは何ですか?
- 学生時代に挑戦した課題とその結果について教えてください。
- 自分自身の行動で周囲に良い影響を与えた経験はありますか?
- 学生時代にリーダーシップを発揮した具体的なエピソードを教えてください。
- チームで協力し合い、成果を上げた経験を教えてください。
- 学生時代の失敗から学んだことについて教えてください。
いずれも応募者がどんな学生時代を過ごしてきたかを述べる大切な質問なので、事前に対策を練りましょう。
②「学生時代の取り組みについて」の質問回答例
次に、質問に対する具体的な回答例を解説します。
今回は先程挙げた質問例から「学生時代に力を入れて取り組んだことは何ですか?」をピックアップしました。
私が学生時代に力を入れて取り組んだのは、所属していた写真サークル活動のイベント企画です。 具体的には「思い出に残るあなたのとっておきの一枚」と題し、100名規模の地域交流イベントの企画運営を担当しました。 最初は意見がまとまらず、チーム内で対立がありましたが、私はメンバー全員の意見を尊重し、各自の得意分野を活かす形で役割分担を行うことで、チームの結束力を高めました。 その結果無事にイベントを成功させ、参加者からも好評を得ただけでなく、翌年の新入部員獲得にも繋がりました。 この経験から、私は調整力とリーダーシップの重要性を痛感した次第です。 入社後は、このスキルを活かしてプロジェクトマネジメントやチームリーダーとして活躍し、チーム全体のパフォーマンス向上に貢献したいと考えています。 特に、異なる意見や価値観を持つメンバーとの協働において、調整力を活かしながらチームの成果を最大化する所存です。 |
この質問は、いわゆる「ガクチカ」として頻繁に取り上げられるトピックなので、他者といかに差別化するかが大切です。
③「学生時代の取り組みについて」で企業が見ているポイント
学生時代の取り組みを通じて企業がチェックしているのは、主体性です。
企業は応募者が学生時代にどれだけ主体的に行動し、どんな挑戦をしたかを確認しています。
自ら目標を設定し、積極的に行動できる人物かどうか、また困難な状況でも粘り強く取り組む姿勢があるかを見極め、戦力になるかどうかをチェックしているのです。
④「学生時代の取り組みについて」の対策方法
この質問は、単に学生時代の活動を述べるだけでなく、その経験を入社後どう活かすかを述べるのが大切です。
体験を通じで得た教訓や今後どう仕事に活かしていくかに言及すれば、成長意欲が伝わります。
入社後の展望が述べられていないと、単なる思い出話で終わってしまい採用担当者にインパクトを与えられません。
企業が求める人材とも関連付けつつ、入社後の活躍を簡潔に提示してください。
ESの質問項目「就職活動について」

つづいては「就職活動について」に関してです。
以下に挙げる4項目を見てください。
この質問は、就職活動に対する熱意やモチベーションを伝えるのにぴったりな質問なので、自分の本気度をしっかりぶつけられる内容に仕上げましょう。
①「就職活動について」の質問例15選
「就職活動について」をエントリーシートで聞かれる場合、以下の15項目が一例として挙げられます。
- 当社を志望した理由を教えてください。
- 就職活動で重視しているポイントは何ですか?
- 志望業界を選んだ理由は何ですか?
- これまでに受けた企業の中で最も印象的だった会社はどこですか?その理由を教えてください。
- 企業選びの基準は何ですか?
- あなたのキャリアプランについて教えてください。
- 就職活動で困難だったことと、それをどう乗り越えたか教えてください。
- 当社以外に志望している企業はどこですか?
- 他の業界と比較して、なぜこの業界を選んだのですか?
- 就職活動を通じて学んだことや気づきはありますか?
- 理想の職場環境とはどんなものですか?
- 就職活動で特にアピールしている強みは何ですか?
- 当社の企業理念についてどう感じますか?
- 就職活動を通じて自分自身が成長した点は何ですか?
- 自分が最も活躍できると思う職種とその理由を教えてください。
どの質問も、就職活動にかける想いを伝えるには絶好の機会と言えるでしょう。
②「就職活動について」の質問回答例
ここでは、先程挙げた質問例から「当社を志望した理由を教えてください。」への回答例を解説します。
私が貴社を志望した理由は、貴社が掲げる「顧客第一主義」の理念に共感したからです。 私は、貴社のインターンシップに参加し顧客対応の仕事をさせて頂いた際、お客様の要望に応えることが信頼関係を築くうえで重要であると学びました。 貴社はその点で、顧客のニーズに寄り添い、柔軟にサービスを提供する姿勢を強く感じました。 特に、貴社の新規事業開発において、顧客のフィードバックを積極的に取り入れ、商品やサービスの改善に繋げている点に魅力を感じています。 入社後は、インターンシップで学んだ気付きと経験を活かして顧客の声を収集し、データを基にしたマーケティング戦略の立案や新規事業の開発に携わりたいと考えています。 特に私の強みであるコミュニケーション能力と問題解決力を活かし、貴社の成長に貢献する所存です。 |
応募先企業を志望した理由があやふやだと、戦力になれるかどうかだけでなく入社への意欲さえも疑われかねません。
採用担当者に、入社への熱意をまっすぐに届ける姿勢を忘れないでください。
③「就職活動について」で企業が見ているポイント
このトピックで企業が主にチェックするのは、志望動機や就職活動に一貫性があるかどうかと言えるでしょう。
企業はこの質問を通じて、就職活動において応募者がどんな基準で企業や業界を選んだのか、その基準が応募先企業と一致しているかを確認します。
これにより、応募者が戦略的に就職活動を進めているか、単なる「企業数打ち」ではないかを判断しているのです。
④「就職活動について」の対策方法
この質問へ備えるためには、自分が就職活動で大事にしている「軸」を明確に設定する作業が重要です。
たとえば「成長環境を重視する」「安定性とやりがいのバランス」「社会貢献度が高い企業」と、自分の価値観に基づいた軸を作ります。
そのうえで、その軸に沿って業界や企業をどう選んだかを具体的に説明できるようにしましょう。
こうした作業をじっくり練り込めば、就職活動について聞かれた場合に説得力のある回答を提示できます。
ESの質問項目「入社後のビジョンについて」

つづいては、就職活動で避けては通れないトピック「入社後のビジョンについて」を見ていきましょう。
ここでも、以下の4点についてそれぞれ詳しく解説します。
①「入社後のビジョンについて」の質問例15選
入社後のビジョンを問う質問としては、以下の15項目がよく聞かれます。
- 入社後、どんなスキルを身につけたいですか?
- 5年後にどんな役割を果たしていたいと考えていますか?
- 入社後、どんなプロジェクトに挑戦したいですか?
- 当社で成し遂げたい目標を教えてください。
- 入社後のキャリアパスをどう描いていますか?
- 入社後に最も注力したいことは何ですか?
- 当社でどう成長していきたいと考えていますか?
- どんな業務を通じて自分の強みを活かしたいですか?
- 入社後、チームに対してどう貢献ができると考えていますか?
- 将来的に目指すポジションはなんですか?
- 入社後に挑戦したい新規事業やプロジェクトがあれば教えてください。
- 当社での経験を通じて、どう自己成長したいですか?
- 10年後にどんな人物になっていたいと考えていますか?
- 入社後、どんな方法で業界に貢献したいですか?
- どんな価値を生み出せる人材になりたいと考えていますか?
どの質問も、応募先の企業で戦力になれるアピールをするために大切なものばかりなので、入念に対策してください。
②「入社後のビジョンについて」の質問回答例
ここでは上に挙げた質問のなかでも登場頻度の高い「入社後、チームに対してどう貢献ができると考えていますか?」を取り上げ、例文を解説します。
入社後、私はコミュニケーション能力と調整力を活かしてチームに貢献したいと考えています。 大学時代には、グループプロジェクトでリーダーとしてメンバーの意見をまとめ、全員が協力しやすい環境を整える役割を担いました。 この経験から、意見が異なる状況でも互いに尊重し合い共通の目標に向かって進む大切さを学びました。 貴社でも同様に、プロジェクトメンバー間の円滑なコミュニケーションを図り、それぞれの強みを最大限に発揮できる環境を作ることで、チームの成果を最大化したいと考えています。 またプロジェクトの進捗状況をしっかり把握し、問題が発生した際には迅速に対策を講じ、チーム全体がスムーズに業務を進められるサポートができる社員を目指します。 |
たとえ就職にかける想いが熱くても、戦力にならないと判断されれば不採用になるのが就職活動に厳しい点です。
例文にならって、熱意だけではない点をまっすぐに伝えましょう。
③「入社後のビジョンについて」で企業が見ているポイント
入社後のビジョンは、応募者が自社で長期的に活躍する意思があるかどうかをチェックする重要な質問です。
新入社員を一人前の社員に育成するには莫大な時間とコストがかかるため、万が一短期間で離職されるとせっかく投資した時間と費用が無駄になってしまいます。
このことからも、定着率が高く長期的に自社に貢献する人材は企業にとって非常に重要な存在です。
したがって、応募者が明確かつ現実的な長期ビジョンを持ち、それが企業の方向性と一致している場合、定着率や期待値、貢献度の高い人材として評価します。
④「入社後のビジョンについて」の対策方法
入社後のビジョンに説得力を持たせるためには、現実的かつ達成可能なステップを用意しましょう。
具体的なプランの提示により、企業は志望者が抱いているビジョンが具体性を持ち、実現可能性が高いと判断できます。
たとえば「入社後3年で営業スキルを磨いた後チームリーダーとして後輩を指導し、最終的にはマネージャーとしてチームを牽引したい。」と、明確なプランを示してください。
夢を大きくもつのは良いことですが、あまりにも現実離れした目標や根拠のないキャリアプランは、ただの夢物語と捉えられてしまうでしょう。
ESの質問項目「論理的思考力や発想力について」

続いては、社会人にとって必須のスキルである「論理的思考力や発想力について」を問う設問を見ていきましょう。
以下の4つの項目を、一つひとつ解説します。
①「論理的思考力や発想力について」の質問例15選
以下に挙げる15項目は、ロジカルシンキングやクリエイティブな思考について問う設問の、代表的な例です。
- 複雑な問題に直面した際、いかにして解決策を導き出しますか?
- 新しいアイデアを出すときに、どんなプロセスを経ていますか?
- 過去に直面した問題を解決した経験を教えてください。
- ある課題に対して、あなたがとった独自のアプローチを教えてください。
- 論理的に考える力を発揮したエピソードを教えてください。
- 発想力を活かして成功した経験はありますか?
- 難しい状況で、複数の選択肢を比較して決断した経験はありますか?
- チームで意見が割れた際、どんな方法で調整し解決しましたか?
- 目標達成のために工夫したことや、新たな方法を提案した経験はありますか?
- クリエイティブな発想が求められる場面で、自分が取った行動を教えてください。
- 複雑なデータを分析して問題解決に活かした経験を教えてください。
- 既存の方法に囚われず、新しいアプローチを試みたことはありますか?
- 限られた情報の中で、効果的な解決策を見つけた経験がありますか?
- 意見が異なるメンバーと協力し、解決策を導いた経験を教えてください。
- あなたの発想力を活かして周囲に良い影響を与えた出来事はありますか?
適切に返答して、熱意だけではないことをアピールしましょう。
②「論理的思考力や発想力について」の質問回答例
次に、上の設問の中から「発想力を活かして成功した経験はありますか?」をピックアップし、適切な回答例を解説します。
大学時代、私はゼミ活動で新たな研究テーマを提案しチームとともに積極的に取り組みました。 しかし初期段階で仮説が行き詰まり、進展が見られない状況に直面しました。 そこで私は、仮説の前提条件を一つずつ検証し、データ収集や分析手法の改善点を詳細に洗い出しまし、さらに異なる視点からデータを再評価して新たな仮説を立てることで、チーム全員で問題を解決しました。 この柔軟な発想と論理的なアプローチにより論文発表に成功し、チーム全体のモチベーション向上にも貢献しました。 この経験から、私は論理的に状況を整理し、柔軟な発想で新たな解決策を見つける力を習得したと自負しています。 入社後はこのスキルを活かして、プロジェクトの課題解決や業務改善をリードし、チーム全体の能率向上に貢献する所存です。 また、継続的に自ら学び常に新しい発想を取り入れ、さらなる業務改善に貢献したいと考えています。 |
社会人が抱える課題は、気合や根性では解決できないものばかりです。
例文を参考に確かな発想力や思考力をアピールして、合理的に物事に取り組める素質を示しましょう。
③「論理的思考力や発想力について」で企業が見ているポイント
企業にとってこの設問の狙いは、応募者が論理的思考と創造的発想をバランスよく持っているかの見極めです。
論理的な分析ができるだけではなく、分析結果基づいて創造的で実現可能なアイデアを提案できるかがキーポイントと言えます。
具体的な課題に対して、データや根拠をもとにした論理的な説明と新しい視点からの独自のアイデアが融合しているかが評価の基準となるでしょう。
また、市場のトレンドにあわせて戦略を立てるためにも、常に新たな発想力を磨き続ける姿勢もチェックされます。
④「論理的思考力や発想力について」の対策方法
この設問に対しては、いかにして新しいアイデアを生み出しているのか、その手法や工夫の説明が有効です。
たとえばブレインストーミングを活用したり、普段から幅広い情報に触れて発想の幅を広げていたりする工夫を示すと、アイデア創出のために積極的に取り組んでいる姿勢が伝わります。
特にベンチャー企業は独自の視点で物事にアプローチできる人材を求めているため、確かな根拠を伴うアピールが大切です。
根拠がないアピールをしても、その時点で論理的思考力がないと判断されて採用が遠のく可能性が高いでしょう。
ESの質問項目「業界特有のスキルについて」

志望する企業が属する業界特有のスキルも、エントリーシートで頻出の設問です。
以下の4項目について、それぞれ見ていきましょう。
①「業界特有のスキルについて」の質問例15選
業界特有のスキルを問う質問には、どんなものがあるのでしょうか。
以下に挙げる15点の質問例を見てください。
- 当業界で活かせるスキルは何ですか?
- 業界に関連する資格を取得した経験はありますか?
- この業界で活躍するために、どんなスキルが必要だと考えますか?
- 当業界での成功に必要な技術や知識は何だと考えますか?
- 業界の専門知識をどうに身につけましたか?
- 業界に関連する経験やインターンシップで学んだことは何ですか?
- この業界特有のツールやソフトウェアの使用経験はありますか?
- 業界の動向やトレンドについて、いかに情報収集していますか?
- 業界の課題に対してどうアプローチしていますか?
- 業界で必要とされるスキルをいかにに習得してきましたか?
- あなたの経験が、当業界で具体的にどう活かされる考えますか?
- 業界の専門的な技術や知識を用いて問題解決をした経験はありますか?
- 業界での競争力を高めるために、どんなスキルを磨きたいと考えていますか?
- 当業界において、あなたが他の候補者と差別化できるスキルは何ですか?
- 業界における技術的な変化にどう対応していきたいと考えていますか?
戦力になりうると思われるためには、これらの設問に対して説得力のある回答をしなければなりません。
次の例文も参考にして、有能な人材だとアピールしましょう。
②「業界特有のスキルについて」の質問回答例
ここでは上に挙げた例の中から、就職活動でよく問われる「当業界で活かせるスキルは何ですか?」への回答例を解説します。
私はIT業界において必須のスキルであるプログラミングとデータ分析に強みがあります。 大学時代には情報工学を専攻し、PythonやSQLを用いたデータ解析のプロジェクトに積極的に取り組みました。 特に機械学習アルゴリズムを活用し、膨大なデータを分析し、精度の高い予測モデルを構築した経験があります。 このプロジェクトで、私はデータのクレンジングからモデリング、結果の可視化まで一貫して担当しました。 この経験を通じて、問題解決能力と技術的な理解を深めるとともに、チームで協力し合う力も身につけました。 入社後はこのスキルを活かして、システム開発やデータを基にしたサービス改善、新しいソリューションの提案に積極的に取り組みたいと考えています。 また、次々登場する技術進化に伴い、新たなツールやフレームワークを積極的に学び続け、企業の成長と業績向上に貢献できる人材を目指します。 |
就職活動では難しい専門用語は省くのが一般的ですが、志望する業界特有のスキルについて問われた場合は適度に専門用語を用いるのは問題ありません。
ただし、あくまでも業界との関連が薄い専門用語は他の言葉に言い換えるのが無難です。
③「業界特有のスキルについて」で企業が見ているポイント
この設問で企業がチェックするポイントは、専門知識の深さと実践力です。
企業は、応募者が業界に関する専門知識や技術をどの程度理解し、それを実際の現場でどう実践できるかを確認します。
即戦力としての活躍はもちろん、長期に渡って戦力となれるかをチェックされる重要な設問のため、基礎的な知識だけでなく応用力も問われるでしょう。
④「業界特有のスキルについて」の対策方法
この質問は、業務に直結するスキルを提示する点を重視してください。
例としてIT企業の場合はプログラミングスキルやAIへの知見、金融業界であれば簿記やFP(ファイナンシャルプランナー)の資格が挙げられます。
たとえばIT企業への就職にあたって調理師免許をアピールしても効果は薄いように、志望する業界に特化したスキルを述べなければ意味がありません。
また、どの業界でも求められる「ポータブルスキル」のアピールは、業界特有のスキルに対しての回答としては不十分なので注意してください。
ESの質問項目「その他」

エントリーシートの質問項目は、ここまで解説したカテゴリーに当てはまらない場合もあります。
ここではそんな「その他」の質問について見ていきましょう。
①「その他」の質問例10選
その他の質問は企業によってさまざまですが、以下の10項目は頻出項目として押さえておきましょう。
- あなたの趣味や特技について教えてください。
- 最近読んだ本や、感銘を受けた作品について教えてください。
- あなたが尊敬する人物は誰ですか?その理由も教えてください。
- これまでの人生で最も影響を受けた出来事は何ですか?
- あなたがストレスを感じたとき、どう対処していますか?
- 自分自身にキャッチフレーズをつけるとしたら、何ですか?
- 休日の過ごし方について教えてください。
- あなたのモチベーションを高めるために行っていることは何ですか?
- 自分の強み以外で、これから伸ばしたいと思っているスキルや能力は何ですか?
- あなたが社会にどんな影響を与えたいと考えているか教えてください。
どの質問もユニークですが、あくまでも就職活動の一環である点を忘れないでください。
うっかり気を抜いてフランクに回答すると、真剣さがたりないと思われるおそれがあります。
②「その他」の質問回答例
今回は上に挙げた例の中から「最近読んだ本や、感銘を受けた作品について教えてください。」を取り上げて、回答例を作成しました。
私が感銘を受けた作品は、三島由紀夫著の「葉隠入門」です。 本書では、武士道の精神や侍の生き方についての考えが深く論じられていました。 特に印象的だったのは、「怖い」や「できない」と弱気な言葉を絶対に吐いてはいけないと説いた部分です。 私はこの考え方を、自分自身の生活や仕事に積極的に取り入れたいと感じました。 たとえば大学時代に取り組んだ大規模なプロジェクトでは、予期せぬ問題が発生した際にも私は決して弱音を吐かず、メンバーと協力し全員が納得できる解決策を模索しました。 その結果、無事にプロジェクトを成功させ大きな達成感を得ただけでなく、精神的な強さも身につけたと自負しています。 以来同書は私が生きるうえで重要なヒントを与えてくれるバイブルとして、常に手元に置いています。 入社後もこの本で教わったことを胸に、困難な状況でも常に前を向く姿勢を大切にし、ともに働く仲間にも良い影響を与えていきたいと考えています。 |
この質問に答える場合は、例文を参考にその本のどこに影響されたのかを明示しましょう。
抽象的な感想だけでは「本当にその本を読んだのか?」と疑われてしまいます。
③「その他」で企業が見ているポイント
この項目では、応用力や柔軟な発想力から志望者の個性まで、さまざまな点をチェックされます。
「予想外の状況に柔軟に対応できるか」「仕事以外の場面で重視している点はなにか」と、幅広い要素を推察するのが企業の狙いです。
一見業務との関連が薄いと思われる質問でも実は背景に深い理由があってのことなので、質問の意図を理解して回答を練る必要があります。
④「その他」の対策方法
その他の質問は応募者の個性や価値観を見極めるために設定される場合が多いため、自分らしさを表現できるエピソードを準備しましょう。
自分が情熱を持って取り組んできたことや、特定の価値観に基づいた行動が伝わるような話を選ぶと効果的です。
特定のカテゴリに当てはまらない質問なので、他の応募者と似通った回答では採用担当者にインパクトを与えられません。
独自のエピソードを企業のニーズと関連付けつつ、他者との差別化を図ってください。
上手なエントリーシートの書き方のポイント【全項目共通】

エントリーシートを上手に書くには、どんな項目にも共通するポイントがあります。
特に以下の4点は重要なポイントなので、念頭においたうえで書き上げましょう。
①伝えたいポイントを絞って書く
伝えたいポイントを絞って書くのは、エントリーシート作成の基本です。
限られたスペースの中で多くの情報を詰め込むと内容が散漫になり、何を伝えたいのかが不明瞭になってしまいます。
もし伝えたい情報がいくつもある場合は、その中から特に自信があるものを1つピックアップしてください。
内容を絞り込むことで全体的に簡潔な印象に仕上がり、読むストレスも減らせます。
②具体的なエピソードを必ず盛り込む
述べた内容を裏付けるエピソードは、提示した内容に説得力を持たせるために必須です。
単に「努力しました」や「リーダーシップを発揮しました」と記述するだけでは説得力に欠けるうえ、信憑性も疑問視されます。
具体的な状況や行動、結果を示せば、採用担当者に実際の行動や成果が具体的に伝わり、信頼性に大きな差が生まれるのです。
さらにエピソードがあることで採用担当者の記憶に残りやすくなり、他の応募者との差別化にも繋がります。
③内定者や通過者のESを参考にする
過去の成功事例を参考にするのも大切なポイントです。
内定者のエントリーシートには、企業が求めるポイントや評価されやすい表現方法が凝縮されているため、参考として活用すれば完成度がアップします。
また、自分のエントリーシートとの比較により、自分自身のチェックだけでは見落としていた点を客観的な視点で修正できるでしょう。
先人の知恵を借りて、要点を押さえたエントリーシートを書き上げてください。
④分かりやすい構成を意識して書く
エントリーシート作成は、全体の構成にも目を配らせる必要があります。
応募者の強みや魅力を正確に伝えるためには、読み手がスムーズに内容を理解できるような構成が欠かせません。
文章を自然な流れにするには、起承転結を意識して内容が前後しないように注意しましょう。
完成した文章を第三者にチェックしてもらい、読みやすさやわかりやすさを評価してもらうのもおすすめです。
エントリーシートを書くときの注意点【全項目共通】

つづいては、全項目に共通する注意点を解説します。
質の高いエントリーシートに仕上げるためにも、以下の4点を確認してください。
①企業が欲しい人物像に合致しているか確認する
企業のニーズを無視したエントリーシートは、採用を遠ざける一因です。
たとえ誰にも負けないスキルや強みをもっていても、それが企業の求める人物像と合致していなければ意味がありません。
求人広告や企業のホームページを読み込んで、どんな人材を求めているのかを再確認しニーズに合ったアピールをしているかチェックしましょう。
見当外れな内容のエントリーシートは、企業研究や自己分析が不足していると判断される懸念があるので十分な注意が必要です。
②話し言葉は使わない
就職活動では、話し言葉を用いないのが鉄則です。
エントリーシートは応募者の第一印象を左右する重要な書類であり、正式な書類としての体裁が求められます。
話し言葉を使うとカジュアルで軽い印象を与えてしまい、就職活動への真剣さやプロフェッショナルさが疑問視されかねません。
ビジネスシーンにふさわしい言葉遣いは社会人にとって最低限のマナーだけに、不適切な話し言葉は内定獲得を難しくするだけです。
③顔文字や記号は使わない
エントリーシート作成に当たっては、顔文字や記号の使用も厳禁です。
エントリーシートは就職活動における正式な書類であり、プロフェッショナルな場で使われる文書なので、そもそも顔文字は使う機会がありません。
そのため、顔文字や記号を使うとカジュアルな印象を与え、学生気分が抜けていないと思われるでしょう。
就職活動に踏み出した時点で既に社会人の一員だと考えて、ビジネスシーンにふさわしい文書作成を心がけるべきです。
④誤字脱字に気をつける
エントリーシートが完成した後に見落としがちなのが、誤字や脱字です。
書き間違いがあると読み手に対して印象が悪くなり、準備不足や不注意であると判断される可能性があります。
たとえ構成や内容が完璧でも、うっかりミスがあるだけでクオリティがガクンと下がるので、完成後のチェックは怠らないでください。
エントリーシートは、誤字や脱字がないと確認して初めて完成すると言えるでしょう。
エントリーシートでよく聞かれる質問項目に関するよくある質問

最後に、エントリーシート作成に当たってよくある質問に回答します。
以下の2つの質問を見てください。
①エントリーシートで嘘はついてもいい?
エントリーシートでの嘘や虚偽は厳禁です。
もちろん、履歴書や面接での受け答えも例外ではありません。
仮にその場では嘘がバレなかったとしても、嘘のスキルや経験、強みを期待されて採用された場合、実際の能力が伴わず不信感を生みます。
また、万が一虚偽が発覚した場合には内定取り消しのリスクもあるので、嘘をついても百害あって一利なしです。
②エントリーシートと履歴書の違いは?
両者は共通する部分もありますが、細かな点で違いがありますよ。
- エントリーシート:応募者の人柄やスキルを詳しくアピールする書類
- 履歴書:個人情報や学歴、職歴、資格を簡潔に記載し、基本的な情報のみを提供する書類
履歴書は基本的な個人情報や学歴、職歴を、エントリーシートは志望動機や自己PR、具体的な経験と、応募者の人柄やスキルを詳しくアピールします。
両者は内容が重複する部分も多いため、エントリーシートで述べた詳細な内容を履歴書で要約するスタイルでも問題ありません。
エントリーシートの頻出項目は7つに分けられる

今回は、就活生にとって難所の1つとも言えるエントリーシートについて、頻出項目を7つのタイプに分け、さらに質問例を100項目ピックアップしました。
エントリーシートにはさまざまなタイプの質問が用意されていますが、いずれの質問にも共通するポイントや注意点があります。
例文や記事内での解説を参考に、採用担当者の印象に残るエントリーシートを作成してください。
ただし、少しでも内定の確率を上げようと嘘の内容を書くのは逆効果なので、真実だけを書くよう注意しましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。