コンサルタントの仕事内容は何?|実際の業務やコンサルのタイプを解説
コンサルタント業界は、近年注目を集めている職種の一つです。企業の課題解決を担い、社会に貢献できる仕事として、多くの学生が憧れています。しかし、実際の仕事内容はどんなものなのでしょうか?
この記事では、コンサルタント業界に興味を持つ就活生向けに、仕事内容や魅力、そしてコンサルタントに向いている人の特徴について詳しく解説します。
コンサルタントとは企業や組織に助言を行う仕事
コンサルタントは、特定の分野における専門知識と経験を活用して、企業や組織にアドバイスや指導をする専門家です。
企業の経営課題の解決・戦略を決めることを支援し、その実行方法についてアドバイスをすることが主な役割です。 あらゆる分野のコンサルタント存在しており、一口にコンサルタントといっても、分野によって仕事内容は大きく異なります。
しかし、コンサル全般に必要とされるのは、顧客である企業の現状を正確に把握し、課題を明確にし、最適な解決策を提案し、その解決策の実行を支援できることです。
コンサルタントの仕事を流れに沿って解説
ここでは、コンサルタントの仕事内容を実際の業務の流れに沿って解説します。
- 顧客の現状把握・課題の抽出
- 情報収集・解決策の提示
- ソリューションを実施する企業の支援
①顧客の現状把握・課題の抽出
コンサルタントの仕事は、クライアント企業の現状を細かく理解し、課題を明確にすることから始まります。
現状分析では、企業の財務状況、組織構造、市場環境、競争状況などを事細かく調査し、問題点を洗い出します。
こういった業務のためには、データ分析能力、クライアント企業の業界知識、問題を特定する能力が必要です。
②情報収集・解決策の提示
問題が特定されたら、次のステップは解決策を考え出すことです。そのためには、たくさんの情報収集と分析が必要です。
解決策が提案するときは、それがクライアントに受け入れられる必要があります。
そのため、提案する解決策は論理的であり、具体的な実施計画が含まれていなければなりません。提案はクライアントのビジネス環境や組織文化に合わせてカスタマイズする必要もあります。
③ソリューションを実施する企業の支援
コンサルタントの重要な仕事は、解決策を提案するだけでなく、その実現を支援することです。具体的な行動計画を策定し、実施をサポートし、進捗状況をモニタリングし、必要に応じて軌道修正を提案します。
コンサルタントの仕事は、課題を解決するだけではなく、企業の成長を支えるパートナーとなることです。
コンサルタントファームの主な6つのタイプ
コンサルタントファームには、それぞれの得意分野があり、ここでは主な6つのタイプを紹介します。
- 戦略系
- 組織・人事
- IT系
①戦略系
戦略コンサルタントは経営戦略が専門のファームです。仕事は大変ですが、給料は高い傾向にあります。
全社にわたる経営戦略の策定、M&A戦略の策定、新興国への進出戦略の策定など業務内容は多岐にわたり、かなりハイレベルな論理的思考力と経営側からの視点が求められます。また、クライアント企業のビジネスモデルを理解し、その理解に基づいて最適な戦略を立案するための洞察力も必要です。
代表的な企業としては、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニーなどの外資系企業が挙げられます。
②組織・人事系
組織・人事コンサルタントは、企業の人事制度や組織内の問題に取り組みます。
人事制度や組織戦略の策定から人材開発、リーダーシップ開発まで、幅広いチェンジマネジメント領域を取り扱っています。また、組織文化・風土を理解したうえで、改善のための戦略を立てることができる必要もあります。
代表的な企業としては、マーサージャパン株式会社、コーンフェリージャパン株式会社などが挙げられます。両社とも人事コンサルティングの分野で高い評価を得ています。
③IT系
ITコンサルタントの主な仕事は、ITと経営を結び付け、IT戦略やDXを推進することです。
具体的には、プロセス改善、業務改善、システム計画・導入など、BPRに関わる幅広いテーマに取り組んでいます。そのため、ITの知識があるだけでなく、ビジネスの観点からITを活用する方法を理解しておく必要があります。
代表的な企業としては、アクセンチュア、アビームコンサルティング、EYストラテジーアンドコンサルティングなどが有名です。
④総合系
総合系は、会社のあらゆるセクターに対して全般的なサポートをします。
経営戦略、事業変革、IT戦略など幅広い領域で支援するため、さまざまなバックグラウンドを持った人が働いており、それぞれの経験を活かしながら上流工程に携わることができます。さらに、クライアント企業のビジネスを俯瞰的に見れる視点も必要です。
代表的な企業としては、日立コンサルティング、PwCコンサルティングなどが挙げられます。
⑤シンクタンク系
シンクタンク・コンサルタントは、政治、経済、科学技術などさまざまな分野について調査・分析を行い、政策立案や政策提言を行います。
そのため、深い知識を身につけながら企業をサポートしたい方に向いています。また、社会全体の傾向を洞察し、企業がそれらの傾向にどのように対応すべきかについて提言する必要もあります。
代表的な企業としては、三菱総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社、野村総合研究所などが挙げられます。
⑥金融系
金融系は、クライアントである企業の財務問題に関するアドバイスや相談をします。
M&Aアドバイザリー、バリュエーション(企業価値評価)、財務デューデリジェンスを主な業務であるため、財務と会計に関する深い知識をビジネスの観点から適用する能力が必要です。
代表的な企業としては、KPMG FAS、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー、Fフロンティア・マネジメント株式会社などが挙げられます。
コンサルタント業界に向いている人の特徴とは
ここでは、コンサルタント業界に向いている人の特徴を解説します。
- 冷静かつ論理的に考えられる
- コミュニケーション能力が高い
- 英語が得意
- 肉体的にも精神的にもタフである
①冷静かつ論理的に考えられる
コンサルタントの仕事は、クライアントの問題を解決するための戦略を立てることです。したがって、複雑な問題を冷静に分析し、論理的に考える能力が必要です。
また、結果をわかりやすく表現する能力も求められます。論理的思考力は問題解決のための基礎能力であり、それが磨かれるほど、効果的な戦略が提案できるでしょう。
②コミュニケーション能力が高い
コンサルタントはクライアントと頻繁にコミュニケーションをとる必要があるため、他人の意見を尊重し、自分の意見を正しく伝えることができる一定レベルのコミュニケーションスキルが少なくとも必要です。
さらに、相手が求めているものを引き出したり、時には言葉には出てこない相手の悩みを引き出したりするために、一般職以上に高いコミュニケーション能力が求めらることもあります。
③英語が得意
グローバル化が進む現在、外資系企業や日本企業のグローバル展開がますます増えています。
その結果、コンサルタントとして活躍するには、英語やその他の外国語の能力が必要です。特に英語は国際ビジネスにおいて共通語として広く使われているため、英語力があると大きなアドバンテージになります。
④肉体的にも精神的にもタフである
コンサルタントの仕事には、ハイレベルな専門性と、困難な状況に対処する能力が必要です。
そのため、肉体的にも精神的にも強くなければなりません。長時間労働で出張も多い仕事なので、体力だけでなく精神力も求められます。
さらに、顧客からの厳しいフィードバックや予期せぬ質問に冷静に対応しなければなりません。
コンサルタントの仕事は企業の課題解決
コンサルタントの仕事は、専門知識を活かして企業の課題解決に向けた提案を行うことです。クライアントの課題を理解し、情報を収集し、解決策を考え、その後のマネジメントをするなど、仕事は多岐にわたります。
コンサルタントとしてのキャリアを考えているならば、自分の興味や才能に合った分野を見つけてみてくださいね。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。