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鍼灸師の平均年収と仕事内容|資格・キャリア別の収入差を詳しく紹介

「手に職をつけたい」「人の健康に直接関わる仕事がしたい」と考える人も多いでしょう。
鍼灸師は、そうした想いを形にできる仕事のひとつです。

肩こりや腰痛といった身体の不調だけでなく、ストレスケアや美容・スポーツ分野など、鍼灸の活躍の場は年々広がっています。

一方で、「資格の取り方は?」「収入や将来性はどうなの?」と気になることも多いですよね。

この記事では、鍼灸師の基本的な仕事内容から、資格取得の流れ、年収・就職先・将来性まで、初めて学ぶ方にもわかりやすく解説します。

ぜひこの記事を参考に、鍼灸師という仕事の魅力を理解していきましょう。

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目次

鍼灸師とは?

鍼灸師とは、人がもつ自然治癒力を高め、体の痛みや不調を改善へ導く専門職です。医療や美容、スポーツなど幅広い分野で活躍しており、国家資格を取得して働けます。

ここでは、鍼灸師の定義や歴史、ほかの治療系資格との違いをわかりやすく紹介しています。

  1. 鍼灸師の定義
  2. 鍼灸師の歴史と役割の変化
  3. 鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師・柔道整復師との違い

①鍼灸師の定義

鍼灸師とは、はりやお灸を使って体のツボ(経穴)を刺激し、血流を整えたり痛みを軽減したりする国家資格保有者のことです。

法律上では「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格に分かれていますが、一般的には両方を取得して「鍼灸師」と呼ばれることが多いでしょう。

鍼灸師は医師と異なり、薬を処方したり手術を行ったりはできません。その代わり、東洋医学の考えに基づき、体全体のバランスを整えることで不調の根本改善をめざします

こうしたアプローチは副作用が少なく、慢性的な肩こりや腰痛、冷え性、自律神経の乱れなどにも効果が期待できるといわれています。

体質改善や慢性痛の緩和、美容やリラクゼーション目的での施術も増えており、ストレス社会における心身のケアとして注目されていますよ。

②鍼灸師の歴史と役割の変化

鍼灸の起源は古代中国にあり、日本には6世紀ごろ伝わったとされています。奈良時代には、すでに医療制度の中に取り入れられ、江戸時代には「鍼医」として庶民の健康を支える存在となりました。

当時は、視覚障がい者の主要な職業でもあり、社会的にも重要な役割を果たしていました。

明治時代に西洋医学が導入されて以降、鍼灸は一時的に下火になりましたが、1970年代以降、東洋医学の有効性が世界的に再評価されるようになり、現在では医療の一分野として確立しています。

現代の鍼灸師は、医療機関や治療院だけでなく、美容やスポーツ、リハビリ、福祉など幅広い領域で活動中です。

心身の両面から人々の生活を支える鍼灸師は、今後も新しい分野での需要が期待される職業といえるでしょう。

③鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師・柔道整復師との違い

鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師、柔道整復師はいずれも体の不調を改善する専門職ですが、施術の目的や方法には明確な違いがあります。

鍼灸師は、ツボに鍼やお灸を施して血流や自律神経のバランスを整えることを得意とし、慢性的な症状や体質改善を目的とするケースが多いです。

一方、あん摩マッサージ指圧師は手技によって筋肉をほぐし、血行を促進してリラックス効果や疲労回復を図ります。

柔道整復師は、打撲や捻挫、脱臼など外傷を整復・固定することに特化した資格で、骨折にも対応できる医療系国家資格です。

これらはいずれも国家資格であり、医師の指示のもと医療的な行為を行うことが認められています

鍼灸師の仕事内容

鍼灸師の仕事は、単にはりやお灸を行うだけではありません。患者一人ひとりの体の状態を見極め、根本から健康を整える総合的なケアを行います。

ここでは、鍼灸師が日常的に取り組む主な仕事内容をわかりやすく紹介しましょう。

  1. 鍼灸施術(はり・お灸)
  2. 経絡・ツボの診断と治療計画の立案
  3. 患者へのカウンセリング・健康指導
  4. リハビリ・機能回復サポート
  5. 美容鍼灸施術(フェイシャル・ボディケア)
  6. スポーツ鍼灸(コンディショニング・ケア)
  7. 記録作成・衛生管理・医療連携業務

①鍼灸施術(はり・お灸)

鍼灸師の中心となる仕事が、はりやお灸を使った施術です。体のツボを刺激して血流や気の巡りを整え、痛みや不調を和らげる効果があるといわれています。

肩こりや腰痛、自律神経の乱れ、冷え性など、幅広い症状に対応できるのが特徴です。使用する鍼は非常に細く、痛みを感じることはほとんどありません。

鍼灸師はこの施術を通して、症状の治療だけでなく、病気の予防や健康維持にも貢献しています。

患者の体調変化を観察しながら、最適な施術を組み立てる柔軟性が求められ、専門的な判断力と経験が問われる仕事でしょう。

②経絡・ツボの診断と治療計画の立案

鍼灸師は、まず患者の体調や生活習慣を丁寧に聞き取り、経絡やツボの状態を診断します。脈やお腹の硬さ、舌の状態などを見て全身のバランスを把握するのが特徴です。

これらの診察法は東洋医学に基づくもので、体の内側の不調を見抜く重要な手段となります。診断結果をもとに、どのツボをどの程度刺激するかを計画し、患者の体質や症状に合わせた治療方針を立てます。

また鍼灸師は、単に症状を和らげるのではなく、根本原因を突き止めて改善へ導く姿勢が求められます

③患者へのカウンセリング・健康指導

鍼灸師の仕事は、施術だけでなく患者とのカウンセリングも非常に重要になります。症状の背後には、生活習慣の乱れやストレス、睡眠不足、食生活の偏りなどが隠れていることが多いからです。

そのため、施術前には日常生活の状況を細かく聞き取り、原因を探りながら改善策を一緒に考えます

患者の不安や悩みに寄り添い、必要に応じて姿勢の改善やストレッチ方法、呼吸法などもアドバイスしています。

こうしたコミュニケーションを通して、信頼関係を築くことが施術の効果を高めるカギになります。また、鍼灸師は治療のプロであると同時に、患者の生活に寄り添うサポーターでもあるのです。

④リハビリ・機能回復サポート

鍼灸師は、病気やけがの後遺症で悩む人のリハビリ支援にも携わります。医師や理学療法士と協力し、筋肉のこりをやわらげ、神経や関節の働きを取り戻すための施術を行っています

血行を促すことで痛みやしびれを軽減し、可動域の改善や筋力回復をサポートします。薬に頼らず、体が本来持つ治癒力を引き出す点が鍼灸の大きな特長です。

特に、脳卒中後の麻痺や神経痛、慢性的な腰痛などに対して有効とされ、多くの医療機関や介護施設で取り入れられています。

鍼灸師は、患者のペースに合わせて無理のない施術を行い、リハビリを継続できるよう精神面の支えにもなります。医療チームの一員として、専門知識と人間的なサポート力の両方が求められる仕事です。

⑤美容鍼灸施術(フェイシャル・ボディケア)

美容鍼灸は、近年特に注目を集めている分野です。顔や体に細い鍼を打ち、血流を改善して肌のターンオーバーを整えることで、ハリやツヤを引き出す効果があるといわれています。

フェイシャル鍼では、表情筋を刺激してリフトアップやむくみの解消、小顔効果が期待できるでしょう。ボディケアでは冷えや代謝の低下を改善し、健康的で引き締まった体づくりをサポートします。

化粧品やエステでは届かない、深部に働きかける点が大きな魅力です。美容鍼灸は見た目の変化だけでなく、体の内側から美しさを引き出すケアとして支持されています。

女性だけでなく男性にも人気が広がっており、ストレスケアやリラクゼーションの目的で通う人も増えています。

⑥スポーツ鍼灸(コンディショニング・ケア)

スポーツ鍼灸は、アスリートやスポーツを楽しむ人の体を整えるために行われる施術です。トレーニングによる筋肉疲労や関節の炎症をやわらげ、ケガの予防や回復をサポートします。

筋肉をほぐすことで可動域が広がり、柔軟性が向上するため、競技パフォーマンスの改善にもつながるでしょう。

鍼やお灸を用いて血行を促進し、乳酸の蓄積を抑えることで、疲労回復を早める効果も期待できます。

近年では、プロスポーツチームだけでなく学生アスリートや一般の愛好家の間でも需要が高まっています。

スポーツ分野で働く鍼灸師は、体の構造を深く理解し、競技特性に応じた施術を行う知識と技術が求められます。選手の目標達成を裏で支える重要な存在といえるでしょう。

⑦記録作成・衛生管理・医療連携業務

鍼灸師は、施術以外にも医療従事者として多くの責任を担っています。施術内容や経過を記録し、体調の変化を正確に把握することで、安全で一貫性のある治療を提供します。

使用する鍼や器具は常に清潔に保ち、感染症を防ぐための衛生管理を徹底することも欠かせません。

また、医師や看護師、理学療法士など他の専門職と情報を共有し、必要に応じて治療方針を調整することもあります。チーム医療の一員として連携する姿勢は、信頼される鍼灸師に欠かせる要素です。

さらに、患者の不安を和らげるコミュニケーション能力も求められ、技術だけでなく人間性も重視される仕事といえるでしょう。

鍼灸師は医療現場での責任を果たしつつ、安心して通える環境を整える役割も担っています。

鍼灸師の平均年収

鍼灸師の平均年収は、勤務先や経験、地域などによって大きく変わります。国家資格を活かして医療・美容・スポーツなど幅広い分野で活躍できる職業であり、安定性とやりがいを両立できるのが特徴です。

ここでは、厚生労働省の最新統計データをもとに、鍼灸師の年収実態をより詳しく解説します。

  1. 最新統計データで見る平均年収
  2. 平均月収・時給換算ベースの目安
  3. 年齢・経験年数別で見る年収推移
  4. 地域別・都道府県別で見る年収の違い
  5. 雇用形態別で見る年収比較

①最新統計データで見る平均年収

厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」によると、鍼灸師(はり師・きゅう師)の平均年収は約430.2万円です。平均月収は約31万円、年間のボーナスはおよそ58万円とされています。

全職種平均の約496万円と比べると若干低めですが、安定した需要と専門的なスキルを持つ職種として長期的に働きやすい環境にあります。

新人の段階では年収300万円前後が一般的で、経験やスキルを重ねることで大きく伸びていく傾向があるようです。また、独立開業後は施術単価やリピート率、広告戦略によって年収600万円以上も目指せます

②平均月収・時給換算ベースの目安

平均年収430.2万円をもとにすると、鍼灸師の月収は約31万円、時給に換算するとおよそ1,800円ほどになります。新卒の初任給は月20万円前後が多く、勤務先や地域によって多少の差があります。

病院やクリニック勤務では固定給制で安定しており、長期的な雇用が見込めるでしょう。

一方、鍼灸院やリラクゼーションサロンでは歩合制が導入されることもあり、施術数・売上に応じて収入が変動します。実力を積み重ねて指名が増えれば、月40万円を超えるケースもあります

また、勤務時間や休日日数によっても年収は変化するため、単純に月給だけでなく、働き方全体を見据えることが大切です。

③年齢・経験年数別で見る年収推移

鍼灸師の収入は、経験を積むほど上昇していきます。20代の平均年収はおおよそ300万円前後で、30代になると400万円前後まで上がります

40代では、管理職や責任者の立場に就く人も多く、年収500〜600万円に達するケースもあります。さらに、独立開業して顧客が安定すれば、年収700万円を超えることも珍しくありません

特に、経験10年以上になると技術の信頼性が高まり、口コミや紹介で新規患者が増える傾向があります。

ただし、開業直後は固定客が少なく収入が不安定になる時期もあるため、数年間は準備期間と考えて資金計画を立てることが重要です。長期的な視点でキャリアを築くことで、安定した高収入を実現しやすくなります。

④地域別・都道府県別で見る年収の違い

地域によっても、鍼灸師の年収には大きな差があります。都市部では患者数が多く、平均年収は450万円前後に達します

特に、東京都・大阪府・愛知県などの人口集中地域では、美容鍼やスポーツ鍼などの専門施術が盛んで、単価が高く収入も上がりやすい傾向です。

一方で、地方では年収350万円前後にとどまることが多く、都市部との差が見られます。しかし、地方は家賃や生活費が低いため、可処分所得ベースで考えると実際の生活水準に大きな差はありません。

また、地方では競争が少なく、地元密着型の治療院を開業することで安定した経営が可能です。どの地域で働くかを検討する際には、収入だけでなく生活コストや働きやすさも考慮することが大切でしょう。

⑤雇用形態別で見る年収比較

鍼灸師の雇用形態はさまざまで、年収にも明確な違いがあります。正社員の場合、年収はおおむね400〜450万円で、ボーナスや社会保険などの福利厚生が充実しています。

パート・アルバイトでは時給1,200〜1,800円が一般的で、働く時間を調整しやすいのが魅力です。契約社員は実力や成果に応じて給与が変わるため、高収入を目指しやすい一方で契約更新の不安定さもあります。

そして、最も年収に幅があるのが独立開業した鍼灸師です。軌道に乗れば年収700万円以上も十分可能ですが、初期投資や集客コスト、経営リスクも考慮しなければなりません。

安定重視か挑戦志向かによって最適な働き方は異なります。将来的な目標を見据え、自分に合ったキャリアパスを選ぶことが成功への近道です。

引用:職業情報提供サイト(job tag)

鍼灸師になるには

鍼灸師として働くためには、国家資格の取得が欠かせません。高校卒業後に鍼灸の知識や技術を学べる養成校で学び、国家試験に合格することで免許を取得できます。

ここでは、資格の内容や試験の概要、学べる内容、そして取得までの流れをわかりやすく紹介しましょう。

  1. 鍼灸師になるために必要な国家資格
  2. 国家試験の受験資格と合格率
  3. 鍼灸師養成校・専門学校で学ぶ内容
  4. 鍼灸師資格取得までのステップと期間

①鍼灸師になるために必要な国家資格

鍼灸師を名乗って施術を行うためには、厚生労働省が定める「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格が必要です。

この資格は、人体の構造や生理機能、東洋医学の理論を理解したうえで、安全かつ効果的な治療を行うための基礎となるものです。

資格を持つことで、医療従事者としての責任と倫理観を備えた施術者として認められ、安心して患者の健康を支えられるようになります。

②国家試験の受験資格と合格率

鍼灸師の国家試験を受けるためには、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定する養成施設で、3年以上の課程を修了する必要があります

専門学校、短期大学、大学など、さまざまな教育機関で学べます。試験は年に1回実施され、筆記試験が中心です。

内容は幅広く、解剖学や生理学などの基礎医学から、経絡経穴学、東洋医学概論、リハビリ関連の知識など、実務に直結する内容が出題されます。

合格率は例年70〜85%と高めで、日常的に学習を重ねていけば十分に合格を目指せるレベルです。ただし、専門用語や人体構造などを正確に理解する必要があり、暗記だけでは通用しません。

模擬試験や実技演習を通して、理解を深めることが大切です。

③鍼灸師養成校・専門学校で学ぶ内容

鍼灸師を目指す学生は、専門学校や大学で3〜4年間にわたり、専門的な知識と実技を学ぶのも必須です。

授業では、人体の構造を学ぶ「解剖学」「生理学」、東洋医学の基礎理論である「経絡経穴学」「東洋医学概論」などを中心に、実際の鍼灸技術のトレーニングも行います。

さらに、臨床実習では実際の患者への施術を通して、現場で必要とされる対応力や判断力を身につけます。加えて、医療倫理や衛生管理、感染防止などの知識も学び、安心して施術を行える力を養いましょう。

最近では、美容鍼やスポーツ鍼灸、リラクゼーションなどの応用分野を学べるカリキュラムを提供する学校も増えています

④鍼灸師資格取得までのステップと期間

鍼灸師資格取得の一般的な流れは、「入学 → 学習 → 国家試験合格 → 登録・免許交付」という4段階で構成されています。高校を卒業後、鍼灸師養成校へ入学し、3〜4年にわたって専門知識と技術を修得します。

授業では、理論と実技をバランスよく学び、国家試験に向けて総合的な力を養います。卒業と同時に受験資格を得て、合格後は厚生労働省に申請を行い、正式な免許証が交付される流れです。

順調に進めば、約4年で資格取得が可能でしょう。早い段階から進路を明確にし、目標を持って学ぶことが大切になります。

鍼灸師に関連する国家資格・民間資格

鍼灸師として働くには「はり師」「きゅう師」の国家資格が必要ですが、関連資格を取得することで活躍の幅をさらに広げられます。

ここでは、医療系からリラクゼーション、スポーツ分野まで、鍼灸師と関わりの深い資格をわかりやすく紹介しています。

  1. はり師・きゅう師の国家資格
  2. 柔道整復師
  3. あん摩マッサージ指圧師
  4. 整体セラピスト
  5. アロマセラピスト
  6. 健康管理士一般指導員
  7. スポーツトレーナー関連資格

①はり師・きゅう師の国家資格

鍼灸師として働くために欠かせないのが、「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格です。

いずれも厚生労働大臣が認定する公的資格であり、鍼や灸を用いて体の不調を改善し、自然治癒力を高める医療行為を行えます。

資格を取得するには、文部科学大臣や厚生労働大臣が指定する養成施設で3年以上学び、国家試験に合格することが必須条件です。

試験はそれぞれ別ですが、ほとんどの学校で同時に両方を取得できるカリキュラムが整っているため、効率的に学習できます。

免許取得後は鍼灸院や病院、美容サロン、スポーツチームなど幅広い分野で働くことが可能です。また、国家資格を持つことで独立開業もでき、地域に根ざした施術を行う鍼灸院を開く人も多くいます。

②柔道整復師

柔道整復師は、骨折・脱臼・捻挫・打撲などのケガを手技で治療する国家資格です。整骨院や接骨院での勤務が中心ですが、スポーツチームや医療機関など、活躍の場は年々広がっています。

鍼灸師と同様に厚生労働省が認定する医療系資格であり、自然治癒力を高める施術を行う点でも共通しています。

鍼灸師が柔道整復師の資格を併せて持つと、筋肉や骨格、関節へのアプローチがより総合的にできるようになり、施術の幅が大きく広がります。

特に、スポーツ外傷やリハビリの現場では高い専門性が求められ、2つの資格を持つことで医療チーム内でも重要な役割を果たせます。

また、保険適用施術が可能な点も大きな強みであり、患者にとっても安心して通える治療院づくりに役立つでしょう。

③あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、東洋医学の理論に基づいて手技で体を整える国家資格です。血行を促進し、筋肉の緊張をほぐすことで自然治癒力を高め、体全体のバランスを整えます。

鍼灸と異なり、鍼や灸を使わず手技による施術が中心となるため、より幅広い世代にアプローチできるでしょう。

高齢者施設やリハビリテーションの現場、美容・リラクゼーションサロンなどでも需要が高く、働く場所の選択肢が豊富です。

鍼灸師がこの資格を併せて取得することで、施術メニューの幅が広がり、患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療が可能になります。

国家資格としての信頼性が高く、医療・福祉の現場でも重宝される専門職です。技術力と人間性を磨くことで、長く安定して働ける資格といえるでしょう。

④整体セラピスト

整体セラピストは、骨格や筋肉の歪みを整えることで、体の不調を改善する民間資格です。

国家資格ではありませんが、整体院やリラクゼーションサロン、フィットネス施設などで多くの人が活躍しています。

鍼灸師がこの資格を取得することで、身体の構造的な問題にもアプローチできるようになり、より包括的な施術が可能になります。

整体の資格は団体や講座によって取得方法が異なり、短期間で学べるものから専門的な知識を要する講座までさまざまです。

鍼灸と整体を組み合わせることで、体の内側(経絡・ツボ)と外側(筋肉・骨格)の両方からアプローチでき、施術効果を高められるでしょう。

リラクゼーションだけでなく、慢性痛の改善や姿勢矯正などにも効果があるといわれていて、幅広いニーズに対応できるスキルです。

⑤アロマセラピスト

アロマセラピストは、植物から抽出した香りを活用して、心身のリラックスやストレスの軽減を図る専門家です。民間資格として認定され、美容・リラクゼーション分野で高い人気を誇ります。

鍼灸師がアロマセラピーを学ぶことで、施術空間に癒しの要素を取り入れ、よりリラックス効果の高い治療を提供できます。

香りにはリラックスや集中力アップ、安眠促進など多様な効果があり、患者の状態に合わせたブレンドができるのも魅力です。

自律神経やホルモンバランスの乱れに悩む人への施術に応用すれば、心身の両面からアプローチできます。

アロマを取り入れることで施術の質が上がるだけでなく、患者との信頼関係を築きやすくなるでしょう。リピート率を高めたい人や、美容鍼灸を志す人にもおすすめの資格です。

⑥健康管理士一般指導員

健康管理士一般指導員は、健康維持や生活習慣病の予防に関する幅広い知識を学ぶ民間資格です。栄養、運動、心理学、環境衛生などの分野を総合的に学び、健康的な生活を提案できるようになります。

鍼灸師がこの資格を持つことで、施術に加え、生活習慣の改善指導も行えるようになり、より長期的な健康サポートが可能になります。

特に、疲労やストレス、冷え性、肩こりなど慢性症状を持つ患者に対し、食事・睡眠・運動などのアドバイスをすることで、施術の効果をより長く保てるでしょう。

近年は、健康志向の高まりから予防医療への関心が強く、鍼灸と健康管理の両方に精通した専門家の需要が増しています。体だけでなく生活全体を整えるサポートができる資格として、信頼性の高い選択肢です。

⑦スポーツトレーナー関連資格

スポーツトレーナー関連資格は、アスリートやスポーツ愛好家の体調管理やケガ予防、パフォーマンス向上を目的とした資格群です。

代表的なものには「日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)」や「NSCA認定パーソナルトレーナー」などがあります。

鍼灸師がこれらを取得することで、スポーツ現場での信頼性が高まり、筋肉疲労の回復やリハビリ支援などにより専門的に関われるでしょう。

特に、スポーツ鍼灸との組み合わせは効果的で、選手のコンディションを整え、ケガの再発防止にもつながります

スポーツ業界で活躍したい人や、身体機能改善に関心がある人にとって、非常に実用性の高い資格といえるでしょう。

鍼灸師の就職先・活躍の場

鍼灸師は医療分野だけでなく、美容、介護、教育、スポーツなど幅広い業界で活躍できる職業です。国家資格を活かして多様なキャリアを築ける点も魅力でしょう。

ここでは、鍼灸師が働く代表的な職場と、それぞれの特徴ややりがいを紹介します。

  1. 病院・クリニック
  2. 鍼灸院・整骨院
  3. 美容鍼灸・リラクゼーションサロン
  4. 介護施設・リハビリセンター
  5. 教育・研究機関
  6. スポーツトレーナー・アスリートサポート

①病院・クリニック

病院やクリニックでは、医師や理学療法士などと連携し、鍼灸を用いた補助的な治療を行います

整形外科やリハビリ科、ペインクリニックなどでのニーズが高く、慢性的な痛みや神経疾患、術後の回復支援など幅広い症状に対応します。

医療機関で働く利点は、科学的根拠に基づいた治療を実践できること、そして他職種と協力して多様なケースを経験できる点です。

保険適用の施術を行うため、患者の負担を抑えながら質の高い治療を提供できるのも魅力といえるでしょう。

②鍼灸院・整骨院

鍼灸院や整骨院は、鍼灸師の活躍の場として最も一般的です。肩こりや腰痛、神経痛などの身体的な不調だけでなく、自律神経の乱れや冷え、不眠といった内面的な悩みを抱える人にも施術を行います。

自分のペースで働ける自由度が高く、経験を積んだ後に独立開業を目指す人も少なくありません。地域に根ざした施術を行い、患者と信頼関係を築きながら長く働ける点も魅力です。

技術だけでなく接客やカウンセリングのスキルも求められ、総合的な人間力が磨かれる環境です。自分の努力がそのまま成果につながるため、やりがいを感じやすい働き方といえるでしょう。

③美容鍼灸・リラクゼーションサロン

美容鍼灸やリラクゼーションサロンでは、美容や健康維持を目的とした施術を行います。顔のツボを刺激する美容鍼は、血行促進によって肌のハリやくすみ改善、リフトアップにアプローチします。

身体の内側から整えるため、副作用が少なく自然な美容法として人気を集めています。サロンでは施術だけでなく、接客や空間づくり、香りや音楽など癒しの演出も大切です。

アロマテラピーや整体などを組み合わせたメニューを導入する店舗も多く、幅広い技術を学べるのも利点でしょう。

④介護施設・リハビリセンター

介護施設やリハビリセンターでは、高齢者や身体に不自由がある方を対象に、鍼灸による身体機能の維持や回復をサポートします。

筋肉のこりや関節の痛みを和らげるだけでなく、血流を促進し免疫力を高める施術も行います。特に、寝たきりや歩行困難な方には、痛みの軽減や可動域の改善に効果が見られることも多いです。

こうした現場では、医療的知識に加えて利用者に寄り添う姿勢や傾聴力が求められます。利用者から「楽になった」「ありがとう」と直接感謝されることが多く、やりがいを強く感じられる職場です。

高齢化が進む日本社会では、今後さらにニーズが拡大していく分野であり、安定して長く働ける可能性が高いでしょう。

⑤教育・研究機関

鍼灸師として臨床経験を重ねた後は、教育や研究の道へ進むことも可能です。専門学校や大学では、講師として学生に知識と技術を伝え、未来の鍼灸師を育てます

教育現場では技術指導だけでなく、医療人としての心構えや倫理観を教える役割もあるでしょう。一方、研究機関では鍼灸の効果を科学的に検証し、新しい治療法の開発に携わることもできます

臨床現場で得た経験を理論に落とし込み、業界全体の発展に貢献できるのがこの分野の魅力です。また、国内外の学会での発表や論文執筆など、専門家としてキャリアを広げる機会も多いでしょう。

学問的探究心を持ち、長期的に専門性を高めたい方に適した道といえます。

⑥スポーツトレーナー・アスリートサポート

スポーツトレーナーやアスリートサポートの分野では、鍼灸の技術を生かして選手の体調管理やケガの予防・回復を支援します。

試合前後のコンディショニング、疲労回復、筋肉の柔軟性維持などを目的に施術を行い、選手のベストパフォーマンスを引き出しています。

プロチームや実業団、スポーツ整形外科などでの需要が高く、競技特性を理解したうえでの的確な施術が求められます。

現場ではトレーニング理論や栄養学、リハビリの知識も必要とされるため、常に学び続ける姿勢が大切です。

鍼灸師の魅力・やりがい

鍼灸師は、体の不調を改善するだけでなく、人々の生活の質を高める仕事です。国家資格を活かして、自分の技術で誰かの痛みや悩みを和らげられる点にやりがいがあります。

ここでは、鍼灸師として働く上で感じられる魅力や仕事の喜びをより具体的に紹介しています。

  1. 患者の健康回復に直接貢献できる
  2. 感謝される仕事の喜びがある
  3. 成果が見えて達成感を味わえる
  4. 幅広い分野で活躍できる
  5. 独立開業で理想の治療院をつくる自由さがある
  6. 一生涯続けられる専門職としての安定性がある

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①患者の健康回復に直接貢献できる

鍼灸師の最大の魅力は、患者の健康回復に直接関わり、その変化を目の前で実感できることです。鍼や灸を使った施術は、体が本来持つ自然治癒力を高めるため、薬に頼らず根本的な改善を目指せます。

慢性的な肩こりや腰痛だけでなく、自律神経の乱れや冷え、ストレスによる不調など、幅広い症状に対応できるのも特徴です。

施術後に「体が軽くなった」「ぐっすり眠れた」といった声を聞く瞬間は、この仕事の醍醐味でしょう。特に、長期間つらい症状に悩んでいた患者が回復していく様子を見ると、深い達成感を感じます。

また、定期的な施術で体質改善を支え、健康的な生活を維持できるよう導くこともできるでしょう。

鍼灸師は、ただ痛みを取るだけでなく、患者の人生に寄り添う存在です。自分の手で誰かを笑顔にできる喜びは、何ものにも代えがたいものになるでしょう。

②感謝される仕事の喜びがある

鍼灸師は、患者から「ありがとう」と感謝される機会が多い仕事です。施術を通して痛みや不調を和らげ、患者の生活の質を高めることで信頼関係を築けます。

初めは不安そうだった患者が、施術を重ねるうちに安心した表情へと変わっていく過程を見るのは大きな喜びです。

症状が改善したときに「あなたに出会えてよかった」「ここに来ると心まで癒やされる」と言われることも少なくありません。

鍼灸師の仕事は、単に体を治すだけでなく、心のケアにも深く関わります。そのため、技術力に加えて、傾聴力や思いやりも重要です。人とじっくり向き合い、信頼されるほどに自分も成長できます。

感謝の言葉が日々の励みとなり、困難な場面でも前向きに取り組む原動力になるでしょう。人に喜ばれながら自分自身も成長できる、そんな温かい職業です。

③成果が見えて達成感を味わえる

鍼灸師の仕事は、施術の結果が目に見える形で現れるため、達成感を得やすい職業です。痛みの軽減や体調の変化はもちろん、患者の表情や姿勢の改善からも成果を感じ取れます。

最初は動くこともつらかった患者が少しずつ回復し、生活の質を取り戻す姿を見ると、自分の技術が確かに役立っていると実感できるでしょう。

さらに、患者から「先生のおかげで旅行に行けました」「仕事を続けられました」といった報告を受けることもあり、施術の影響が人生レベルに及ぶこともあります。

自分の成長と患者の笑顔が重なる瞬間、それまでの苦労が報われるような喜びを感じられるはずです。

④幅広い分野で活躍できる

鍼灸師は、医療だけでなく、美容、スポーツ、福祉、リラクゼーションなど多彩な分野で活躍できる職業です。

医療機関では、慢性痛や自律神経失調症などの治療に携わり、美容サロンでは美容鍼によるリフトアップや肌質改善を行います。

スポーツ現場では、アスリートのコンディショニングやケガ予防をサポートし、介護施設では高齢者のリハビリや体力維持に貢献しています。

このように、働く環境や対象となる患者層が幅広いため、自分の興味や適性に合わせたキャリアを選べます

⑤独立開業で理想の治療院をつくる自由さがある

鍼灸師は国家資格を持つため、経験を積めば独立開業が可能です。自分の理想を形にした治療院をつくり、好きな環境で働けます。

施術方針やサービス内容、院の雰囲気、料金体系まで自由に設計できるため、自分の価値観を反映した経営ができるでしょう。

地域に合わせたメニューを考えたり、美容やスポーツに特化した院を開いたりと、個性を活かした経営も可能になります。

開業には責任が伴いますが、その分やりがいも非常に大きいです。自分の努力が売上や評判という形で反映されるため、成果を実感しやすくモチベーションも維持しやすいでしょう。

⑥一生涯続けられる専門職としての安定性がある

鍼灸師は国家資格を持つ医療系専門職であり、年齢を重ねても長く活躍できる安定した仕事です。施術には経験と技術が重視されるため、年齢による制限がほとんどありません。

むしろ、経験豊富な鍼灸師は患者からの信頼も厚くなります。さらに、超高齢社会の日本では、健康維持や予防医療に対する関心が高まっており、鍼灸の需要は今後も増加するでしょう。

働き方の自由度も高く、正社員として安定して働くほか、家庭と両立しながらパート勤務、自宅での開業などライフステージに応じた選択が可能です。

長年のキャリアを積めば、教育分野や後進育成に進む道も開かれます。手に職を持つことで、どの時代でも必要とされる安心感があるでしょう。

鍼灸師が年収を上げる方法

鍼灸師として収入を高めるには、日々の技術力だけでなく、長期的な視点でキャリアを設計することが大切です。

資格の取得や働き方の工夫、経営スキルの向上などを意識的に行えば、年収アップのチャンスは大きく広がります。ここでは、実際に多くの鍼灸師が成果を出している具体的な方法を紹介しましょう。

  1. 関連資格を取得して業務範囲を広げる
  2. 集客・リピート率を上げる工夫をする
  3. オンライン・訪問施術サービスを活用する
  4. 待遇のよい鍼灸院・施設に転職する
  5. 独立開業で高収入を目指す

①関連資格を取得して業務範囲を広げる

鍼灸師が年収を上げるために有効な方法の一つは、関連資格を取得して施術の幅を広げることです。

鍼灸師は国家資格ですが、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師の資格を併せ持つことで、筋肉や骨格の治療、リハビリ対応なども可能になり、より幅広い患者層に対応できるようになるでしょう。

特に、整骨院や医療機関では複数資格を持つ人材が重宝され、給与面でも優遇されやすい傾向があります。

また、美容鍼灸やスポーツ鍼灸などの専門資格を取得すれば、高単価メニューを導入でき、リピーターの確保にもつながるでしょう。

こうしたスキルアップは患者からの信頼を深めるだけでなく、口コミや紹介を通じた新規集客にも大きな効果を発揮するはずです。継続的な学びを重ね、専門性を高めることが、安定した高収入への近道といえるでしょう。

②集客・リピート率を上げる工夫をする

安定した収入を得るためには、技術力だけでなく、集客力とリピート率の高さが重要な要素になります。

まずは、施術の前後に丁寧なカウンセリングを行い、患者の悩みや体調、生活リズムをしっかり把握することが大切です。

そこから症状に合わせたオーダーメイドの施術計画を提案することで、信頼関係を築きやすくなります。

さらに、SNSやホームページを活用して自分の強みを発信し、症例紹介やビフォーアフターの写真を掲載すれば、新規集客にもつながります

集客から再来院までの一連の流れを意識的に改善することで、安定した売上と年収アップを実現できるでしょう。

③オンライン・訪問施術サービスを活用する

働き方の多様化が進む今、オンラインや訪問施術を取り入れることで、新たな収入源を作る鍼灸師が増えています

特に、高齢者や育児中の方、在宅ワーカーなど、通院が難しい層への出張施術は需要が高く、1件あたりの単価を上げやすいのが特徴です。

交通費や出張費を含めた料金設定ができるため、効率的に売上を伸ばせます。また、オンラインでのセルフケア指導や姿勢改善レッスンを提供すれば、全国の顧客にサービスを届けることも可能です。

ZoomやLINEを使えば設備投資も最小限で済み、すぐに始められる点も魅力でしょう。

④待遇のよい鍼灸院・施設に転職する

今の職場で給与や待遇に限界を感じる場合、より条件の良い環境に転職するのも有効な選択です。鍼灸院や整骨院、医療機関、スポーツ施設など、勤務先によって給与体系は大きく異なります。

歩合制やインセンティブ制度を導入している職場では、施術件数や売上に応じて報酬が増えるため、実力次第で年収を大きく伸ばせる可能性があります。

一方で、病院やクリニックでは固定給に加えて社会保険や福利厚生が充実しており、安定した収入を求める人に向いています。

転職の際には給与額だけでなく、研修制度や職場の雰囲気、人間関係なども確認してください。自分の得意分野や将来の方向性に合った職場を選ぶことで、モチベーションを保ちながら収入を増やせるでしょう。

⑤独立開業で高収入を目指す

鍼灸師として年収を大きく伸ばす最も挑戦的な方法が、独立開業です。自分の理念や治療方針を反映した院を作れるため、自由度が高く、努力がそのまま収入に反映される魅力があります。

開業初期は経営・集客・運営すべてを自分で行う必要がありますが、SNSや口コミを上手に活用すれば、大きな広告費をかけずに集客することが可能です。

経営が軌道に乗れば、スタッフを育成して分院展開を目指したり、セミナー講師や講習会を開いたりする道も開けるでしょう。

鍼灸師の将来性

鍼灸師は、健康志向の高まりや予防医療の重要性が増す中で、今後さらに需要が伸びると期待される職業です。医療だけでなく、美容やスポーツ、介護など多様な分野で活躍できるのも特徴でしょう。

ここでは、鍼灸師の将来性を支える4つの要素を詳しく紹介します。

  1. 健康志向・予防医療の広がりによる活躍の場の拡大
  2. 美容・スポーツ分野での新たなニーズ
  3. AI・テクノロジー導入による鍼灸業界の変化
  4. 安定して長く働ける専門職としての将来性

①健康志向・予防医療の広がりによる活躍の場の拡大

近年、健康意識の高まりにより、鍼灸師の活躍の場は急速に広がっています。特に「予防医療」という概念が社会に浸透し、体調を崩す前に不調を整える人が増えていることが大きな追い風です。

鍼灸は、薬に頼らずに自然治癒力を引き出す治療法として注目されており、副作用が少ない点が多くの人に安心感を与えています。

肩こりや腰痛、冷え性、頭痛、眼精疲労などの慢性症状に加え、ストレスや自律神経の乱れ、睡眠障害などにも対応できるため、幅広い世代から支持されています。

今後は、医療機関だけでなく、地域の健康支援拠点や企業提携サービスなど、多様な領域で活躍の場が生まれるでしょう。

②美容・スポーツ分野での新たなニーズ

鍼灸師の活躍の舞台は医療の枠を超え、美容やスポーツといった新しい領域にも広がっています

美容鍼灸は、リフトアップや肌のハリ改善、血行促進などの効果が期待されるといわれ、特に20代から40代の女性を中心に人気が高まりつつあります。

近年は、エステや美容クリニックと連携した鍼灸師も増え、美容と健康を両立させたい利用者から注目を集めています。男性の利用者も年々増えており、美容業界全体の需要拡大に寄与しているのが実情です。

一方、スポーツ分野では「スポーツ鍼灸」と呼ばれる専門技術が発展し、アスリートのコンディション調整やケガの予防、パフォーマンス向上のための施術が重視されています。

これらの分野は成長性が高く、自分の得意分野を生かしてキャリアを築けるのが魅力です。結果が数字や見た目で表れやすいため、努力が実感でき、やりがいを感じやすい点も特徴でしょう。

③AI・テクノロジー導入による鍼灸業界の変化

AIやテクノロジーの導入は、鍼灸業界にも新しい変化をもたらしています。

近年では、AIを活用した姿勢や筋肉の分析ツール、オンラインカウンセリング、デジタル問診などが普及し、より科学的なアプローチで施術を提供できるようになりました。

これにより、施術の標準化やデータの蓄積が進み、患者一人ひとりに最適な施術プランを提案できるようになっています。

しかし、どれほどテクノロジーが発展しても、鍼灸師の「手の感覚」や「人との信頼関係」は機械には代えられません。人の温かみと技術の融合こそが、これからの鍼灸業界の成長を支える大きなカギになるでしょう。

④安定して長く働ける専門職としての将来性

鍼灸師は、国家資格を持つ医療系専門職であり、安定して長く働ける職業として将来性が高いです。

資格を取得すれば全国どこでも働けるうえ、年齢を重ねても経験が価値として評価されるため、キャリアを長く続けやすいのが特徴です。

また、日本の高齢化が進む中で、慢性疾患や痛みを抱える人は増加しており、鍼灸によるケアのニーズはますます高まるでしょう。

働く場も病院や介護施設、美容サロン、スポーツチームなど多岐にわたり、自分の得意分野を生かしてキャリアを広げることが可能です

鍼灸師として安定した年収と将来を築くために

鍼灸師は、国家資格を持つ医療専門職として、心身の不調を整え人々の健康を支える重要な存在です。平均年収は勤務先や経験によって差があるものの、スキルを磨くことで着実に収入アップを目指せます。

特に、美容鍼灸やスポーツ鍼灸など専門性を高めることで、活躍の場が広がり、独立開業による高収入も実現可能です。

鍼灸師は、経験を積むほど信頼が蓄積される職業です。努力次第で収入面も働き方も理想に近づける、将来性のある仕事といえるでしょう。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。