履歴書に書く特技がないときの対処法と見つけ方
「履歴書の特技欄、書くことが思いつかない…」そんな悩みを抱える就活生は少なくありません。
特技がないと感じても、実は日常の中に企業が評価する要素は多く隠れています。
そこで本記事では、特技の正しい捉え方や企業が質問する理由、好印象を与える特技例や見つけ方、避けるべき内容まで、例文とともに詳しく解説します。
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履歴書に書く特技がないと感じるのは普通のこと

「履歴書に書ける特技がない」と感じるのは珍しいことではありません。特に就活を始めた学生は、自分の経験やスキルを特技として表すのが難しく思える場合があります。
特技と聞くと突出した才能や実績を連想しがちですが、必ずしも特別な能力だけを指すわけではありません。日常や学生生活の中で自然に身につけたことも評価対象となります。
企業が特技欄で重視するのはスキルの高さよりも、何に興味を持ち、どう取り組むかという姿勢です。趣味やアルバイトでの工夫、サークル活動や自主学習での経験も立派な特技になります。
自分では平凡と思うことも、他者から見れば努力や個性として映ることがあるのです。日常を振り返り、続けたことや工夫を言語化すれば特技として伝えられます。その積み重ねが自信を生むのです。
特技とは何かを正しく理解しよう

履歴書の特技欄に何を書けばよいか迷う人は多いものです。就活では他人と比べ、自分に誇れる特技がないと不安を抱く場面も少なくありません。
そもそも特技とは何かを正しく理解すれば、その悩みは軽減できるでしょう。資格や大会実績だけでなく、日常で培った得意な行動も立派な特技になり得ます。
日記を毎日続ける、タイピングが速い、予定を管理できる、なども評価対象です。重要なのは、その背景に継続力や主体性などの企業が重視する要素があることでしょう。
周囲に褒められることを振り返ると、意外な特技に気づく場合もあります。「特技がない」と決めつけず、日常や行動を丁寧に見直しましょう。
企業が特技を聞く理由

履歴書や面接で「特技は何ですか」と問われたとき、自信を持って答えられない方も多いかもしれません。しかし、この質問には企業側の明確な意図が隠されています。
ただの雑談ではなく、選考の一部として重視されるポイントなのです。ここでは、企業が特技を聞く目的について3つの観点から詳しく解説します。
- アイスブレイクとして活用するため
- 応募者の人柄を知るため
- 継続力を知るため
①アイスブレイクとして活用するため
面接は誰しもが緊張しやすい場面です。そんなとき、特技という身近で話しやすい話題から会話を始めることで、応募者の緊張をやわらげようとするのが企業の狙いだといえます。
特技に関する質問は、いわば会話の糸口。例えば「料理が得意」と答えれば「最近作った料理は?」という問いにつながり、自然なやり取りが生まれます。
こうしたフランクなやり取りによって場の空気がやわらぎ、応募者が本来の自分を出しやすくなるのです。また、面接官にとっても会話のペースを整えやすく、面接全体の雰囲気づくりにも役立っています。
つまり、特技の質問は面接の“入口”として非常に重要な役割を担っているといえるでしょう。
②応募者の人柄を知るため
特技には、その人の性格や価値観がにじみ出るものです。企業はそこに注目し、書類だけでは見えない応募者の内面を探ろうとしています。
たとえば「キャンプ」が特技であれば、計画性や自然への関心、自立心といった要素が読み取れますし、「イラストを描くこと」なら創造力や集中力の高さがうかがえるでしょう。
こうした情報は、応募者が企業や職種にマッチする人物かどうかを判断するうえで重要な判断材料になります。また、特技に対する姿勢や話し方も評価対象になるでしょう。
嬉しそうに語る様子から熱意や前向きな性格が伝わることもあるため、特技は人柄を効果的に伝える手段として活用されているのです。
③継続力を知るため
仕事では、長期間にわたって同じ業務に取り組む場面が多く、地道な努力を重ねる力が求められます。特技が長く続けているものであれば、そうした継続力や自己管理能力の証として高く評価されるでしょう。
たとえば「英語の勉強を毎日欠かさず続けている」「中学生からバスケットボールを続けている」といった経験は、困難があってもやり抜く力や習慣化する力があることを裏付けるものです。
さらに、目標を立てて努力を積み重ねたプロセスを語ることで、成果以上に取り組み姿勢が評価されることもあります。
企業は、そうした「物事をやり遂げる力」を通じて、入社後も責任感を持って仕事を続けてくれる人材かどうかを見極めているのです。
履歴書に特技の書く時のポイント

履歴書の「特技」欄は、自分の人柄や価値観を端的に表す貴重な機会です。自己PRとは異なり、より自然体の自分を伝える場であるため、選び方次第で面接官に好印象を残すことができます。
しかし、「特技がない」「何を書けばいいかわからない」と悩む就活生も少なくありません。ここでは、履歴書に特技を書く際に意識すべき3つの重要なポイントを紹介します。
- 自分らしさが伝わる特技を選ぶ
- 具体的なエピソードや数字で説得力を出す
①自分らしさが伝わる特技を選ぶ
特技を選ぶうえで最も大切なのは、「自分らしさ」が感じられる内容かどうかです。企業の採用担当者は、あなたのスキルや成果だけでなく、日常の行動や価値観、思考の癖まで読み取ろうとしています。
たとえば、ただ「読書」と書くよりも、「毎月3冊の本を読み、読書ノートをつけて自分の考えをまとめている」など、取り組み方のスタイルまで伝えることで、個性が強く出るものです。
「資格取得が趣味です」という一文も、どんな資格をなぜ目指したのかまで触れれば、主体性や努力家であることが自然に伝わるでしょう。
他人と比較して目立つ内容である必要はありません。地味でも継続性があれば、それは十分な強みです。自分が心から大切にしてきたこと、努力を惜しまず取り組んできたものにこそ、本当の「自分らしさ」が表れます。
②具体的なエピソードや数字で説得力を出す
どれほど優れた特技であっても、具体性に欠けると説得力が薄れてしまいます。企業側に納得してもらうには、「どのような場面で」「どのくらいの期間」「どんな成果を出したのか」を簡潔に示すことが重要です。
たとえば、「大学3年間、自炊を続け、レパートリーは50品以上。SNSでレシピ投稿もしており、フォロワーは2000人を超えています」と伝えましょう。このように表現することで、継続力・工夫・影響力といった複数の要素を一文で伝えられます。
エピソードに数字を添えると、読み手が具体的なイメージを持ちやすくなります。実績や結果に限らず、継続年数や回数など、客観的な情報がある場合は積極的に活用してください。
数字は、あなたの言葉に裏付けを与える“補強材”のようなものです。
就活で好印象を与える履歴書特技一覧

就職活動において、履歴書の「特技」欄は自分らしさを伝える貴重な項目です。ただし、どのような特技を書けばよいか迷う方も多いかもしれません。
ここでは、企業が好印象を持ちやすい特技をテーマ別に整理して紹介します。自分の強みを見直す手がかりにもなりますので、履歴書作成時の参考にしてみてください。
- コミュニケーション系の特技
- 継続力・努力が伝わる特技
- 文化・教養に関する特技
- デジタル・技術系の特技
- クリエイティブ系の特技
- スポーツ・体力系の特技
- 日常生活に根ざした特技
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①コミュニケーション系の特技
人との関わりに関する特技は、チームでの協力が求められる職場で特に評価されやすい傾向があります。
「人を笑わせること」や「初対面でも話しかけられる」「聞き上手」などは、協調性や社交性を伝える材料になるでしょう。
実際の経験や具体的な場面とともに記載することで、より印象に残る履歴書に仕上がります。自分の性格や雰囲気が自然に伝わるよう意識してみてください。
・人を笑わせる ・初対面でも話しかけられる ・聞き上手 ・空気を読む ・プレゼンテーション |
②継続力・努力が伝わる特技
地道な取り組みを続けていることは、企業にとって信頼の証となります。「毎朝早起きしている」「筋トレを継続している」「家計簿をつけている」といった習慣は、粘り強さや計画性の表れです。
習慣化できた理由や得られた気づきを添えると、より説得力が増すでしょう。継続すること自体が簡単ではないため、それを実践できている点が高く評価されます。
・毎朝早起きしている ・日記を何年も書いている ・筋トレを継続している ・長距離ランニング ・家計簿の記録・管理 |
③文化・教養に関する特技
文化的な活動や教養に関する特技は、落ち着いた印象や内面の豊かさを伝えるのに適しています。
「書道」や「茶道」は集中力や礼儀正しさを示すことができ、「英会話」や「読書の習慣」は学ぶ姿勢や好奇心の高さを感じさせるでしょう。
堅実さや知的な印象をアピールしたい場合には、このタイプの特技が効果的です。
・書道 ・茶道 ・英会話 ・読書習慣 ・ピアノやギターなど楽器の演奏 |
④デジタル・技術系の特技
実務につながるスキルは、履歴書の中でも注目されやすいポイントです。「タイピングが速い」「Excel関数が使える」などは、業務効率やITリテラシーの高さをアピールできます。
特にITや事務系の職種では重宝されるため、自信を持って書いてよい特技です。使えるレベルや過去に活用した具体的な場面を簡単に説明できると、より評価されるでしょう。
・タイピングが速い ・Excel関数が使用できる ・簡単なプログラミング ・動画編集 ・Canvaでの資料作成 |
⑤クリエイティブ系の特技
創造力や表現力を伝えるなら、クリエイティブな特技が効果的です。「イラストや漫画を描く」「ハンドメイド作品の制作」「写真撮影」などは、自分の感性を活かして何かを生み出す力の証でしょう。
趣味の範囲であっても、継続してきた実績や完成した作品があれば、それがアピール材料になります。特に企画やデザインに関わる業種では、魅力的な強みになるでしょう。
・イラストや漫画を描く ・写真撮影 ・デザイン作成 ・ハンドメイド作品の制作 ・料理やお菓子作り |
⑥スポーツ・体力系の特技
スポーツ経験は、体力だけでなく努力や協調性、集中力の象徴でもあります。
「野球」「バスケ」などの団体競技ではチームワークを、「登山」「ダンス」などの個人競技では自己管理力や挑戦する姿勢を伝えることができるでしょう。
成績やレベルよりも、取り組み方やそこから得た学びに焦点を当てると好印象につながります。
・野球/サッカー/バスケなどのスポーツ経験 ・ヨガの経験 ・登山の経験 ・ダンスの経験 ・柔道・剣道などの武道の経験 |
⑦日常生活に根ざした特技
日常生活の中にある特技も、十分に履歴書に書く価値があります。「整理整頓が得意」「節約術に詳しい」などの内容は、自己管理力や几帳面さを伝えられるでしょう。
さらに「地図を読むのが得意」や「料理のレパートリーが豊富」なども、実生活に根ざした特技として自然なアピールが可能です。
派手さがなくても、堅実で信頼できる人柄が伝わる内容として注目されるでしょう。
・整理整頓が得意 ・料理のレパートリーが豊富 ・地図を読むのが得意 ・節約術に詳しい ・早寝早起きの習慣 |
特技がないときの見つけ方

就職活動で履歴書を作成する際、「特技が思いつかない」と悩む学生はとても多いものです。しかし、特技とは必ずしも人より優れた技能を意味するわけではありません。
日常の中で自然と行っていることや、自分の性格に根ざした行動にも、企業が評価する価値があるのです。ここでは、自分の中にある特技を見つけるための4つの視点を紹介します。
- 過去の経験や行動から振り返る
- 他人から評価されたことをヒントにする
- 長所や習慣から見つける
- 興味のある分野を今から始めるという選択肢
①過去の経験や行動から振り返る
まずは、自分がこれまで経験してきたことを丁寧に振り返ってみましょう。
自分では気づいていなくても、時間をかけて取り組んできたことや、周囲から頼られていた場面には、特技につながる要素が隠れているかもしれません。
たとえば、文化祭でリーダーを務めた経験や、部活動で後輩指導に携わった経験は、「調整力」や「指導力」を裏づける実績になります。
アルバイトでも、同じ仕事を地道に継続していたなら、「責任感」や「継続力」としてアピール可能です。
このように、特別な実績ではなくても、自分なりに工夫や努力をしたことは、「特技」として言語化できる材料になります。大切なのは、自分の中の当たり前を一度疑い、客観的な目線で見直してみることです。
②他人から評価されたことをヒントにする
自分のことは自分が一番わかっているようで、実は見えていない一面もあります。そんなときは、他人の言葉に耳を傾けてみるのが効果的です。
友人や家族、アルバイト先の上司からの評価は、あなたが無意識に発揮している能力を教えてくれるヒントになります。
たとえば「話しやすい」と言われたことがあるなら、それは傾聴力や共感力といった強みに言い換えることができるでしょう。
履歴書や面接では、こうした他者からの評価をもとにしたエピソードが、客観性のある自己PRとして説得力を持ちます。
言われて嬉しかった言葉や、自分に対する周囲の印象をメモしておくと、特技探しの良い手がかりになるでしょう。
③長所や習慣から見つける
日々の生活の中で、無意識に繰り返している行動や、自分が得意だと感じていることも、特技として十分活用できます。
たとえば、毎朝決まった時間に起きて勉強している習慣があれば、それは高い自己管理能力の証拠です。
また、「片づけが得意」「計画を立てるのが好き」「家計簿をつけるのが日課」などの行動には、論理性や継続力、細部へのこだわりといった要素が含まれています。
こうした習慣は一見地味に見えますが、企業が求める人物像に通じる要素が詰まっているのです。
履歴書に書く際には、「部屋をいつも整えておくことで集中しやすい環境を作っている」など、行動の背景を添えると魅力が伝わりやすくなります。自分らしさを言語化するうえでも、日常の振る舞いに目を向けることは欠かせません。
④興味のある分野を今から始めるという選択肢
もし現時点で「これが特技です」と言えるものが見つからなかったとしても、何かに挑戦しようとする姿勢自体が大きな強みになります。
企業は、完成されたスキルよりも、柔軟に学び続けられるかどうかを重視する傾向が強いからです。
たとえば、「動画編集に興味があって最近アプリを使い始めた」「語学学習を毎日30分続けている」といった内容でも、自発性や成長意欲を示す材料になります。
これらは「現在習得中の特技」として堂々と記載して構いませんし、将来的にアピール度が高まる可能性もあるでしょう。
重要なのは、履歴書に何を書くかだけでなく、「何を目指して動いているか」を伝えることです。特技を通して、学ぶ意志と前向きな人柄を印象づけることができれば、十分に評価されるでしょう。
避けたほうがいい特技の例

就職活動において、履歴書の特技欄は単なる空欄埋めではありません。企業はこの欄から、応募者の人柄や価値観、継続力などを読み取ろうとしています。
しかし、中には書かないほうがよい内容も存在し、それによって印象が悪化するケースも少なくありません。
特に面接で深掘りされた際に矛盾が生じたり、誤解を与えたりするような特技は避けましょう。
ここでは、就活で選考に悪影響を及ぼしかねない具体的な例を挙げ、その理由とともに解説します。
- ギャンブルなどマイナスイメージのある内容
- 嘘や深掘りに耐えられない内容
- 「特技はありません」と断言する回答
①ギャンブルなどマイナスイメージのある内容
ギャンブルを趣味や特技として楽しんでいる人もいるかもしれませんが、それを就活の場でアピールするのは非常にリスクが高いです。
たとえば、パチンコや競馬、オンラインカジノといったギャンブル系の活動は、採用担当者にとって「浪費癖があるのでは」「自己管理ができないのではないか」といったマイナスの印象を与える可能性があります。
また、ギャンブルに関連する話題はビジネスの場でふさわしくないと判断されることも多く、信頼性を損なう要因になりかねません。
たとえ本人が真面目に取り組んでいるとしても、就活という場では誤解を生みやすいため、避けたほうが賢明でしょう。
特技として記載する内容は、安心感や信頼感につながるものを意識して選んでください。
②嘘・深掘りに耐えられない内容
特技欄に記入する際、「少しでも印象を良くしたい」と考えて盛った内容を書いてしまうこともあるでしょう。
しかし、事実と異なることを書いてしまうと、面接での質問にうまく対応できず、信頼を失う結果になりかねません。
たとえば、「英会話が得意」と記載したものの、実際には簡単な日常会話も難しい場合、面接官の質問に答えられずに戸惑ってしまうおそれがあります。
企業は、特技を通じて応募者の誠実さや、物事への取り組み姿勢を見ているのです。無理に背伸びをせず、自分が継続的に関わってきたことや、実体験に基づいて話せることを選ぶようにしましょう。
そのほうが、面接でも自信を持って話すことができ、評価にもつながりやすくなります。
③「特技はありません」と断言する回答
「特技はありません」と履歴書に記載することは、一見すると正直な回答に見えるかもしれませんが、就活においてはマイナス評価につながる可能性が高いです。
企業側は、応募者の人柄や能力、価値観などを知る手がかりとして特技欄を重視しています。
何も書かれていない、あるいは「ありません」と断言されていると、自己理解や自己分析が不十分であると判断される場合があるのです。
大きな成果や資格がなかったとしても、日々コツコツと取り組んでいる習慣や、自分なりに工夫をして続けていることがあれば、それは立派な特技になります。
自分の強みを見つめ直し、小さなことでも意味づけして表現する工夫を忘れないでください。
面接で聞かれたときの回答のポイント

履歴書に記載した特技は、面接でも高い確率で質問されます。面接官は、履歴書で気になった部分について詳しく確認したいと考えているため、しっかり準備しておくと安心です。
ここでは、面接で特技を聞かれた際に意識すべきポイントを3つ紹介します。
- 履歴書と一貫性のある回答を心がける
- 長々と話さず簡潔に伝える
- PREP法でロジカルに説明する
①履歴書と一貫性のある回答を心がける
面接では、履歴書と矛盾のない内容を話すことが大切です。書類と面接の内容が一致していないと、信頼性に疑問を持たれてしまうおそれがあります。
たとえば、履歴書に「人前で話す力」と書いているにもかかわらず、面接で「緻密な作業が得意です」と話すと、一貫性がなく評価が下がる可能性があるでしょう。
また、履歴書に書いた特技は深掘りされやすいため、具体的なエピソードや成果も事前に整理しておくとスムーズです。
話す内容の軸がぶれなければ、面接官に安心感を与え、印象も良くなるでしょう。
②長々と話さず簡潔に伝える
特技について話す際は、要点を絞って分かりやすく伝えることが重要です。面接では限られた時間の中でさまざまな質問がなされるため、長く話しすぎると本質が伝わりづらくなってしまいます。
例えば「特技は料理です」と答えた後、レシピや手順を細かく話すと、面接官は話の目的を見失ってしまうかもしれません。
「どんな特技か」「なぜ得意なのか」「どんな学びがあったか」を1つずつ丁寧に話すだけで十分です。
もし仕事に通じる要素があれば、それに触れておくとさらに説得力が増すでしょう。
③PREP法でロジカルに説明する
論理的に伝えるためには、PREP法(Point→Reason→Example→Point)を活用すると効果的です。
まず結論として特技を伝え、その理由や背景を述べたうえで、具体的なエピソードを紹介します。最後に再び特技の価値や自分に与えた影響をまとめると、話にまとまりが生まれるでしょう。
たとえば「特技はプレゼンテーションです。理由は、相手に伝わる話し方を意識してきたからです。ゼミでの発表では〜」という流れにすれば、相手も理解しやすくなります。
さらに、数字や成果を交えて話すと説得力が増すため、事前に情報を整理しておきましょう。
特技に関する例文

履歴書に書く特技が思い浮かばないと悩んでいませんか?そんなときは、他の人がどのような特技を選んでいるのかを参考にするのが効果的です。
ここでは、特技の例文をいくつか紹介し、履歴書作成のヒントとなる具体例を紹介します。
①早起き
履歴書に書く特技が思い浮かばない場合でも、日常生活に根ざした習慣を丁寧に振り返ることで、自分らしい強みが見つかることがあるものです。
ここでは、特別な資格や経験がなくてもアピールできる「早起き習慣」に焦点を当てた例文を紹介します。継続力や計画性を示すうえで、実はとても有効なテーマです。
《例文》
私は毎朝5時に起床し、その日の予定を整理したり、読書や軽い運動に取り組む習慣を続けています。 この習慣は大学入学後、片道約1時間半かかる通学を効率よくこなすために始めたもので、最初は目覚ましを複数使うなど工夫を重ねながら継続してきました。 早起きをすることで、朝の時間を落ち着いて過ごせるようになり、授業やアルバイト、サークル活動にも余裕を持って臨めるようになったのです。 特に試験期間や就職活動中は、朝の時間にエントリーシートの見直しや面接対策をすることで、準備が万全に整い、自信を持って本番に臨めました。 自分で時間を管理し、安定した生活リズムを築く力は、社会人になってからもきっと役立つと考えています。 |
《解説》
習慣をアピールする際は「習慣化のきっかけ」「継続の工夫」「得られた成果」の3点を意識して書くと説得力が増します。どんなテーマでも、背景や行動に具体性を持たせることが重要です。
②動画編集
大学生の中には、趣味や課外活動を通じて動画編集を身につけた方も多いでしょう。履歴書に記載する際は、どのようにスキルを習得し、どんな工夫や成果があったかを明確に伝えることが重要です。
ここでは、学内活動と関連づけながら、自発性や継続力が伝わるような例文を紹介します。
《例文》
大学2年の夏、所属するサークルで新入生向けの紹介動画を作ることになり、初めて動画編集に挑戦しました。 パソコンに詳しいわけではありませんでしたが、編集ソフトの使い方をYouTubeや解説サイト、書籍を使って独学し、毎日少しずつ操作に慣れていったのです。 特に、視聴者が飽きないテンポ感や音楽の入れ方にこだわり、何度も構成を見直しながら完成させました。 その後は学内イベントの記録映像やゼミ活動のプレゼン用動画も手がけるようになり、相手の要望に合わせた編集構成を意識するように。 動画を通じて「伝えたいことがよく分かった」と言ってもらえることが増え、自分のスキルが人の役に立つ喜びを感じています。 |
《解説》
動画編集の特技を書く際は、きっかけ・学習方法・継続経験・相手からの反応などを組み合わせると厚みが出ます。自己流でも工夫や成長を伝えることで、主体性や実行力を印象づけられるでしょう。
③筋トレを継続している
筋トレを通じて継続力を身につけた経験を、就活の履歴書に活かす例文を紹介します。特技が思い浮かばない方でも、日常的な習慣を切り口にすることで、自己PRにつなげられるでしょう。
《例文》
私は週に3回、自宅での筋力トレーニングを3年間継続しています。始めたきっかけは、大学入学直後に生活リズムを整えたいと感じたことでした。 当初は三日坊主になることも多かったのですが、記録をつける習慣を取り入れることで、モチベーションを保てるようになったのです。 現在では筋トレが生活の一部となり、自己管理力と目標達成への意識が高まりました。この経験を通して得た継続力は、今後の仕事においても粘り強く取り組む姿勢につながると考えています。 |
《解説》
この例文では、筋トレという身近な行動から「継続力」「自己管理力」といったビジネスに活かせる資質を伝えています。継続の工夫や成長実感を具体的に描くことがポイントです。
④家計簿の記録・管理
家計簿の記録・管理は、継続力や計画性、数値への意識といったビジネスにおいても重視される力を伝えられる特技です。
特別なスキルが必要ない分、誰にでも伝わりやすく、日常生活に根ざしたエピソードとして好印象を与えやすいテーマといえるでしょう。
《例文》
大学進学を機に一人暮らしを始めたことをきっかけに、生活費のやりくりに不安を感じ、毎月の支出と収入をしっかり把握しようと家計簿をつけ始めました。 最初は市販のノートを使って記録していましたが、手間がかかることから習慣化が難しく、試行錯誤の末にスマートフォンの家計簿アプリに切り替えるように。 それ以降、食費・光熱費・交際費などをカテゴリごとに記録し、月末にグラフを見ながら振り返ることで、不要な出費を見直すようになりました。 現在では月ごとの予算を自分で立て、その範囲内でやりくりする力が身についたと実感しています。3年以上続けているこの習慣は、自分にとって継続力と自己管理力を養う貴重な経験になりました。 |
《解説》
アプリ導入やカテゴリ管理など工夫を盛り込むと、主体性や改善力が伝わります。目的意識を示しつつ、エピソードの経緯と結果を丁寧に描くと説得力が増すでしょう。
⑤英会話
英会話に関する特技の例文として、大学生活で培った語学力と行動力を組み合わせたエピソードを紹介します。
単なる英語の習得ではなく、継続的な努力や他者との関わりを通じた成長が伝わるように構成しましょう。
《例文》
大学入学を機に、英語を話せるようになりたいという思いから、毎日10分以上英会話アプリでの学習を続けてきました。 文法や単語を覚えるだけでなく、実際に声に出して話すことで、徐々に聞き取りと発音にも自信が持てるように。 2年生の夏には、地元で開催された国際交流イベントにボランティアとして参加し、海外からの参加者の受付や案内を担当しました。 その場では、単に言葉を訳すだけでなく、相手の文化背景に配慮しながら伝える姿勢が求められ、言葉以上に「伝える力」の大切さを実感。 現在は英会話サークルにも所属し、週に一度ネイティブスピーカーとのディスカッションに参加することで、語彙力や表現力の向上に努めています。 旅行先では外国人観光客に話しかけることもあり、学んだ英語を積極的に活用しています。 |
《解説》
この例文では、アプリ学習→ボランティア参加→サークル活動→実生活での活用という流れで、成長の段階を明確に示しています。
英会話を通じた「行動の変化」や「相手視点での工夫」を盛り込むことで、説得力のあるアピールになるでしょう。
履歴書の特技欄に迷ったときの考え方と対処法

履歴書の特技欄に書く内容が思い浮かばず、不安を抱くのは自然なことです。特技は目立つスキルや資格だけを指すわけではありません。
まずは特技の意味を正しく理解し、企業がそれを尋ねる理由を把握しましょう。特技は応募者の価値観や努力の姿勢を知る手がかりになります。
自分らしさが伝わり、エピソードや数値で裏付けられる特技を選ぶと説得力が増すでしょう。記事では好印象な特技例や見つけ方も解説しました。
さらに、避けたほうがよい特技や効果的な回答方法も紹介しています。特技は自分自身を表現する大切な項目なので、丁寧に選ぶことが大切です。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。