面接でされるフィードバックの意味とは|素直に受け止める姿勢が大事
就活の面接では、最後に面接官からフィードバックを受けることがあります。学生からすると、「不合格の合図ではないか」や「フィードバックされた部分が出来ていなかったということは落ち通知だ」と不安になる人も多いでしょう。
結論、面接でのフィードバックは企業によっては合否関係なく必ず行っている企業と、そうでない企業があります。全てに共通するのは、面接を学生の次につながる時間にしてほしいためという思いがあることでしょう。
本記事では、このような面接で受けられるフィードバックについて解説します。
面接で選考通過を目指そう!
面接では面接官からフィードバックを受ける機会がある
面接では、採用担当者から様々な指摘を受けることがあります。それは応募者の長所や課題について、直接またはあとから伝えられるものです。
このようなフィードバックは決して否定的なものではありません。むしろ、自身の強みと伸びしろを知る好機となります。冷静に受け止め、次はどう改善すべきかをしっかり把握しましょう。
面接官がフィードバックを行う理由3つ
まずは、面接官が学生にフィードバックを行う理由を3つ紹介します。
- 次の選考の通過を期待しているため
- 企業への印象を良くするため
- 人間性を見るため
①次の選考の通過を期待しているため
面接官がフィードバックを行う大きな理由の一つは、応募者に次の関門も克服してもらいたいという思いからです。企業は優秀な人材を確保したいので、将来的に活躍が期待できる受験生には、アドバイスを惜しみません。
特に複数回の面接過程で、担当者が入れ替わる場合は顕著です。最終面接を控える学生に、現場で実際に働く社員が的確な助言を送ることも珍しくありません。一緒に働きたいと感じた人材に対し、より良い印象を残せるようにとの気持ちが込められています。
企業の思惑とは別に、面接官個人の人格も影響していることは間違いありません。相手の成長を第一に考え、親身になってアドバイスをくれる面接官もいるのです。
②企業への印象を良くするため
面接におけるフィードバックには、企業アピールの側面も存在します。応募者への適切な指摘は、会社の良いイメージ形成に貢献するのです。
全ての企業がフィードバックを行うわけではありません。そのため、丁寧に受験生の課題を説明する企業は、高く評価されるでしょう。人材育成に熱心な姿勢が伝わり、受け手の志望度向上にもつながります。
③人間性を見るため
面接におけるフィードバックには、受験生の人柄を確かめる重要な役割があります。具体的には、指摘を受けた際の反応から、入社後の成長可能性を見極めようとしています。
社会人になれば上司からの指導は避けられません。そのとき、謙虚な姿勢で真摯に耳を傾け、改善に努力できるかどうかが問われます。面接の場では、そうした対応力を事前に確認しているのです。
フィードバックへの反応次第で、受験生の人間性が少し現れます。批評を前向きに捉え、素直に学ぼうとする人格なのかを見抜こうとしているのが、面接官の本音なのです。
人材育成を重視する企業ほど、こうした観点から受験生の資質を審査しています。フィードバックは単なるアドバイスではなく、人物評価の大切な一環でもあります。
フィードバックされても合否は分からない
面接でのフィードバックの内容から、合否を直接判断するのは難しいものです。たとえ厳しい指摘を受けたとしても、不合格を意味するわけではありません。
企業によって、フィードバックのスタンスは様々です。受験生の伸びしろを見込んでの辛口のアドバイスかもしれません。一方で、合格が決まっていても、さらなるブラッシュアップを促したい思いから細かな指摘があるかもしれません。
つまり、いかなる内容であっても、受け止め方次第で前向きな力となり得るのです。落胆するのではなく、謙虚に受け止め、次はこう改善しようと気持ちを切り替えることが大切です。
面接フィードバックが高評価のサインになることも
面接におけるフィードバックの有無自体は、合否を直接示すものではありません。しかし、企業が応募者の可能性を高く評価している証だと捉えられます。
フィードバックを受けられたか否かは、一つの目安になり得るのです。企業は有望な人材には手厚くアドバイスを送り、将来のビジョンを共有しようとするからです。
一方でフィードバックがなかった場合、残念ながらその時点で手応えが薄かったと判断せざるを得ません。ただし、最終的な合否は別の機会で判断されます。
フィードバックの有無に一喜一憂することなく、冷静に対応することが大切です。フィードバックがあればその内容を活かし、なければ自ら振り返りをするくらいの心構えが適切でしょう。
面接でフィードバックを受けた際に大切な姿勢
続いて、フィードバックを受けている際の態度として適切な姿を解説します。
- 真摯に受け止める
- メモして取り入れる
- さらにアドバイスを深掘りする
①真摯に受け止める
面接でのフィードバックに対し、いかに冷静に受け止められるかが重要なポイントです。たとえ厳しい指摘であっても、感情的にならず、落ち着いて耳を傾けることが求められます。
面接官は応募者の人となりを見極めるため、様々な視点から評価をしています。フィードバックへの反応によっても、人物像が大きく変わってしまう可能性があるのです。
辛口の意見に対し、納得がいかなくとも、まずは黙って聞く姿勢が不可欠です。感情的な反発は控え、建設的なアドバイスとして受け止める努力をしてください。
冷静な対応ができれば、その謙虚さが高く評価されるでしょう。一方的に反論すれば、印象は悪化する一方です。
②メモして取り入れる
面接におけるフィードバックは、今後の選考に向けた重要な手掛かりになります。したがって、面接官の指摘や意見をしっかりとメモに残すことが重要です。
メモを取る行為自体が、熱心に話を聞いている好印象を与えます。加えて、指摘事項を後から振り返ることで、自身の課題が明確になり、次へつなげやすくなるのです。
また、メモには面接官の言葉を書き留めるだけでなく、自分なりの気づきや疑問点なども忘れずに記録しておくことをおすすめします。フィードバックの本質を深く理解できるよう努めましょう。
一方的な受け身ではなく、能動的にメモを取ることで、その真摯な姿勢が面接官に伝わり、プラスの評価につながるはずです。フィードバックは次のステップへと至る重要な糧になるでしょう。
③さらにアドバイスを深堀りする
面接におけるフィードバックは一方通行ではありません。むしろ、受け身に聞くのではなく、自らも疑問や希望を口にすることが大切です。
面接官からのアドバイスを黙って受け入れるだけでなく、自分なりの課題意識を持ち、更なる指導を求めましょう。具体的な質問をし、フィードバックの本質を掘り下げることで、自身の熱意が伝わります。
主体性を持って向上心を示せば、面接官から高い評価を受けることでしょう。自らの意欲が職場でも発揮できる人物だと好印象を抱かれるからです。
一方的に話を聞くだけでは、面接官との信頼関係は構築できません。積極的な質疑を交えながら対話を重ねることが何より大切なのです。
フィードバックを活かす方法
続いて、指摘された部分を次回に活かす方法を紹介します。
- 指摘された部分を改善
- 褒められた部分を強化
①指摘された部分を改善
面接でのフィードバックは、自己改善の絶好の機会と捉えるべきです。自分一人では気づきにくい課題が指摘されるからです。適切に対処すれば、次なる面接で大きく飛躍できるはずです。
まずは、面接官からの指摘内容を丁寧に理解する必要があります。単に聞き流すのではなく、その本質を掴み、具体的な改善策を立案しましょう。一人で悩むよりも、周りの人に相談するのもおすすめです。
フィードバックは決して自分を傷つける言葉ではありません。それは成長への道しるべなのです。謙虚に受け止め、着実に実践に移せば、次こそは納得の内定が掴めるはずです。
②褒められた部分を強化
面接では自身の長所や強みが指摘されることもあります。そうした肯定的な評価は、自分に対する自信を深める良い機会となるでしょう。
ただし、単に喜ぶだけでは本当の自信は育ちません。なぜその点で評価されたのかを冷静に分析し、その要因を一層伸ばすための具体的な行動を考えることが肝心です。
また、ESや面接で効果的にアピールできるよう、自身の長所を具体的なエピソードで例示できるようにしておくと良いでしょう。単なる自己主張ではなく、実績をもって自信を主張できるようになります。
面接での褒め言葉は、喜びはもちろんありますが、それ以上に自らの可能性を知る良い契機です。謙虚さと向上心を忘れずに、その評価を糧により自身を磨き上げていってください。
逆質問ではフィードバックをお願いしない
逆質問の際に自分からフィードバックをもらおうとする学生がたまにいますが、その際は以下の注意点を守るようにしましょう。
- お願いする場合はタイミングを見ながら
- 具体的に質問する
お願いする場合はタイミングを見ながら
面接の終盤で逆質問の機会があれば、入社への高い意欲を示しつつフィードバックを求めるのもおすすめです。「役員面接に向けてアドバイスをいただきたい」など、具体的な質問をすれば良いでしょう。
ただし、集団面接の場合や時間が限られている状況では、そうした質問は避けた方が無難です。自分の思いを伝えることよりも、会社への貢献意欲を強くアピールする必要があるからです。
時と場合を弁えた上で、自身の熱意を主張できれば、きっと面接官の信頼も得られるでしょう。
具体的に質問する
面接でフィードバックを求める際は、漠然とした質問ではなく、自身の具体的な課題を提示することが重要です。そうしないと、有益なアドバイスを得ることは難しくなります。
例えば「面接での態度はいかがでしたか?」と聞いても、的確な改善点は得られません。しかし「話すスピードが速すぎると指摘されていますが、今回はどうでしたか?」と具体例を交えれば、的確なフィードバックが期待できます。
このように、自身の課題を率直に明示し、それに対する評価を求めることで、指摘を引き出すことができるのです。漠然とした質問では本質が見えにくく、結果的に無駄な時間になってしまいます。
フィードバックを求める側も、それなりの準備と自己分析が必要不可欠なのです。そうすれば、面接官との建設的な対話が生まれ、次のステップへと近づけるでしょう。
面接でもらうフィードバックを次回の選考に活かそう
企業によって面接のスタイルは様々で、フィードバックの在り方も一様ではありません。したがって、その内容から合否を判断するのは適切ではありません。
しかしながら、面接官からのフィードバックには大きな価値があります。素直に受け止め、指摘事項を反省し、改善に向けた具体的な行動を起こせば、次なるチャンスで存分に力を発揮できるはずです。
一喜一憂するのではなく、フィードバックを冷静に捉え返す大人の対応力こそ、企業に求められている資質なのかもしれません。積極的な姿勢を忘れずに、次を見据えた取り組みを心がけてください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。