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公務員の内定は辞退できる!辞退する方法・注意点も紹介

公務員は人気の就職先かつ複数の行員試験を併願可能です。そのため、民間企業や併願先に就職したいときに、公務員の内定を辞退できるのか不安ですよね。

とはいえ、知識がないまま公務員の内定を辞退するとトラブルにつながる場合もあります。実は公務員を辞退する場合、辞退できる期限や担当者を不快にさせないためのマナーを押さえておきましょう。

そこで本記事では、まず公務員の内定辞退について、内定辞退できる時期や注意点を解説し、次に滞りなく内定を辞退する方法を例文付きで紹介します。

また、公務員のメリット・デメリットも併せて紹介するので、公務員の内定を辞退するのはもったいないのか改めて検討できますよ。

トラブルを未然に防ぎ、スムーズに公務員の内定を辞退したい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

公務員の内定は辞退できる!

公務員の内定は辞退できる!辞退する方法・注意点も紹介します

国家公務員・地方公務員の公務員試験、学術試験や面接を経て、内定した場合でも、内定の辞退は可能です。

公務員試験は内定の倍率が高く、内定をもらえればそのまま就職する人が多いイメージがあるので、辞退をしても良いのか疑問を持つ方は多いでしょう。

また、採用時には内定辞退を防ぐために返答期限が設けられるため、返答後は辞退ができないと考えてしまう方もいるでしょう。

ですが、基本的に併願している試験の内定が全て出た時点で、他に就職するところを決めた場合は内定を辞退しても問題ありません。

ただし、きちんとお断りしなかったり、入社日の直前に辞退をしたり、といった非常識な振る舞いは控えましょう。

公務員の内定辞退率は約1~3割

公務員の内定は辞退できる!辞退する方法・注意点も紹介します

自治体にもよりますが、地方公務員の内定を辞退している人の割合は、2021年度は1~3割程度です。

市町村名受験者数合格者数採用者数辞退率
札幌市1,53128422221.8
さいたま市2,00332622531.0
横浜市3,98096064133.2
名古屋市2,66764955714.2
大阪市3,04578556428.2
福岡市1,92923019714.3
引用元:総務省「地方自治の担い手不足:若者の公務員離れ~3つのWHYと見えない解決の糸口」

公務員でも自治体によっては約1~3割の人が辞退していると聞くと、内定辞退への不安も軽減されるのではないでしょうか。

自治体によっては4割近くの内定辞退者がいる場合もあり、昨今では公務員の内定辞退は珍しいことではありません。

公務員の内定辞退はいつまでできるの?

公務員の内定は辞退できる!辞退する方法・注意点も紹介します

では、公務員の内定辞退が実際にいつまでできるのか詳しく見ていきましょう。

  1. 10月以降でも問題なし
  2. 承諾書提出前ならスムーズに辞退できる!
  3. 最終リミットは入社日の2週間前

内定を辞退する時期によっては、内定先に多大なる迷惑をかけてしまう可能性があります。

トラブルを避けるためにも、内定辞退がスムーズにできるタイミングを把握しておきましょう。

①10月以降でも問題なし

公務員の内定が決定するのは10月上旬ですが、内定通知が来た10月以降でも内定の辞退ができます

公務員の内定通知よりも民間企業の内定通知の方が早い場合もあります。他の企業への就職を早めに決めた場合には、「すぐに公務員の内定辞退の連絡をしよう」と考える方も多いでしょう。

しかし、公務員の採用候補者名簿に名前が記載された段階では、内定が正式に決まったわけではないため、10月より前に辞退を申し入れることは時期尚早です。

公務員試験合格後すぐに公務員の内定を辞退する連絡をしないよう注意してください。

②承諾書提出前ならスムーズに辞退できる!

公務員の採用では、内定承諾書(入所意思確認書)の提出前であれば、スムーズに内定の辞退が可能です。

<公務員の採用までの流れ>
1. 最終合格すると採用候補者名簿に名前が記載される

2. 各自治体・機関が実際に採用する職員に内定を通知

3.「内定承諾書(入所意思確認書)」が送付される
※このタイミングの辞退が理想的
4. 承諾後、勤務開始日が決定する

採用側もある程度は内定辞退者が出ることを予測して、最終的な合格者を決めています。

内定承諾書(入所意思確認書)が最終的な意思確認なので、内定承諾書を提出する前の辞退が理想的と言えるでしょう。

③最終リミットは入社日の2週間前

内定承諾書の提出前の辞退が理想的ですが、提出後でも入社日の2週間前までであれば内定の辞退は可能です。

入社日2週間前までの辞退は法的に認められているため、内定先も承諾するしかありません。新卒であれば4月1日が入社日に設定される場合が多いので、目安は3月中旬頃までとなります。

ただし、内定承諾書を提出した後は、就職する意思が確認できたとみなし、内定者の就職に際して人事手続きや受け入れ準備が進められます。

最終リミットの入社日2週間前の辞退は、手続きや準備がすべて無駄となり、人事に迷惑であることには変わりありません。

内定を辞退する場合は、内定通知を受け取ってから、辞退を決めた時点でなるべく早く伝えましょう。

公務員の内定を辞退するときの注意点5つ

公務員の内定は辞退できる!辞退する方法・注意点も紹介します

公務員の内定を辞退するときには、内定を辞退する期間以外にも注意点があります。

  1. 基本は電話で辞退する
  2. 相手に感謝の意思を伝える
  3. 内定承認後は訪問で謝罪が必要
  4. 内定辞退の理由は言う必要なし
  5. 意思を強く持って伝える

内定を辞退すると言っても、たくさんの受験者の中から自身を選んでもらい、状況が違えば就職していたかもしれないところです。

失礼がないよう注意点を確認し、誠意を持った対応を行いましょう。

①基本は電話で辞退する

辞退する方法は正式に決まっているわけではありませんが、承諾書提出前であれば電話で内定辞退を申し入れることをおすすめします。

メールで伝える方法もありますが、メールによる内定辞退は誠意が伝わらず失礼にあたるので控えてください。

また、基本的に内定先に直接出向いて辞退を伝える必要はありません。

②相手に感謝の意思を伝える

内定の辞退をする際には、必ず内定を出してもらえたことに対する感謝の意思を伝えましょう。

内定先は、不合格となった他の受験者よりも自分を選び、期待してくれたからこそ内定を出しています。

また、承諾書の提出前であっても、内定の辞退は内定先に迷惑をかけてしまいます。

一方的に内定の辞退を伝えるだけではなく、内定をしてくれたことへのお礼と迷惑をかけてしまうお詫びも併せて伝えてください。

③内定承認後は訪問で謝罪が必要

承諾書を提出した後に内定を辞退する場合は、内定先を訪問し直接謝罪しましょう。

承諾書を提出した場合は、就職する意思を示したことになります。

承諾書を提出した後の辞退は、内定先の採用事務や人事に多大な迷惑をかけ、業務に支障をきたすことも考えられます。

直接訪問し、誠意を伝える謝罪が、マナーと言えるでしょう。

④内定辞退の理由は言う必要なし

内定を辞退する際には、辞退理由を自ら伝える必要はありません。

辞退理由を聞かれたら答えるという意識で問題ないので、まずは内定を辞退する旨のみ伝えましょう。

内定の辞退を伝えると、辞退理由を聞かれる場合がほとんどです。辞退理由を聞かれた場合には、内定先に対してマイナスになる理由を避け、簡潔に伝えます。

<内定辞退の理由>
・他社の内定を受けることに決めた
・希望する職種(業界)が変わった

ただし、今後のトラブルを避けるためにも、就職先の企業名は伝えないようにしてください。

⑤意思を強く持って伝える

希ではありますが、質問攻めにあったり、怒られたりした場合でも、意思を強く持って内定辞退を伝えましょう。

承諾書の提出後であれば迷惑をかけてしまいますが、法的には入社日(労働開始日)の2週間前までに辞退をすれば問題ありません。

辞退理由や内定先について質問された場合でも必ず伝える必要はないため、質問へ回答したくない旨を伝えても結構です。

ただし、感謝や謝罪の意思を伝え、誠意を見せることは大切です。正直に回答し、しつこい場合は冷静な対応を心がけましょう。

公務員の内定を辞退する方法3つ

公務員の内定を辞退する方法には、以下の3つがあります。

  1. 電話
  2. メール
  3. 訪問

ここまで紹介した通り、承諾書提出前であれば「電話」、承諾書提出後であれば「訪問」による内定辞退が理想的です。

それぞれの方法について詳しく解説すると共に例文を紹介しますので、状況に合わせ適切な辞退方法を選択してください。

① 電話

承諾書提出前であれば「電話」による内定辞退がおすすめです。以下の電話で内定を辞退する際の流れや例文を確認しておきましょう。

<電話で辞退するときの流れ>
1. 所属と氏名を伝える
2. 採用担当者の所属部署や氏名を伝え、取り次いでもらう
3. 電話での対応が可能か相手の都合を尋ねる
4. 辞退する旨と感謝・謝罪の意を伝える
5. 辞退理由を聞かれた場合は正直に回答する
6. 改めて再度お詫びを伝える
<電話の例文>
内定者:お世話になっております。○○大学○○学科(または中途採用の選考を受けさせていただいた)○○(氏名)と申します。人事部(採用担当)の○○さんはお手すきでしょうか?

採用担当者:お電話代わりました○○です。

内定者:お世話になっております。○○大学○○学科(または中途採用の選考を受けさせていただいた)○○(氏名)です。先日頂戴いたしました内定通知の件で、ご連絡をさせていただいたのですが、ただ今お時間よろしいでしょうか?

採用担当者:大丈夫です。

内定者:先日は内定通知をいただきまして、誠にありがとうございました。ただ、その後検討させていただきまして、大変申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたくご連絡させていただきました。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡になり、誠に申し訳ございません。

採用担当者:それは残念です。辞退の理由は何ですか?

内定者:他にも御社と並行して選考を受けていた企業からも内定をもらい、大変悩みましたが適正や将来を考えた上で、そちらに入社することを決めました。

採用担当者:わかりました。大変残念ですが、承知しました。

内定者:本来であれば直接伺いお詫び申し上げることですが、電話でのご連絡となり申し訳ございません。選考中でお忙しい中たくさんの時間を割いていただき、ありがとうございました。このような形で迷惑をお掛けすることになってしまい、大変申し訳ございませんでした。失礼いたします。

電話をするタイミングは、内定先の営業時間内で、午前中なら10時〜11時頃まで。午後であれば14時から16時頃までがおすすめです。

出社・退社の前後やお昼の休憩時間は避けてください。

②メール

担当者の不在が多く、電話で連絡がつかなかった場合は、メールで伝えましょう。メールで内定を辞退する際のポイントや、メールでの例文は以下のとおりです。

<メールで辞退するときのポイント>
1. 件名を見れば内定辞退の連絡とわかるように記載する
2. 本文で内定の辞退を伝える
3. 感謝と謝罪の言葉を添える
4. 質問や再検討の旨が届いたら返信する
5. 返信が来ない場合は再度連絡する
<メールの例文>
件名:内定辞退のご連絡/○○(氏名)
本文:
内定先名
人事部 ○○様
お世話になっております。○○大学○○学科(または中途採用の選考を受けさせていただいた)○○(氏名)です。
先ほどお電話をいたしましたが、ご多忙のようでしたので、メールにて失礼いたします。
先日は内定通知をいただきまして、誠にありがとうございました。
適正や将来を考え検討させていただいた結果、大変恐縮ですが、この度は内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、貴社のご期待にお応えすることができず、このようなご連絡になり誠に申し訳ございません。
本来であれば直接伺いお詫び申し上げることですが、メールでのご連絡となりましたことを重ねてお詫び申し上げます。
○○様をはじめ、関係者の皆様に心より感謝しております。
末筆ながら、今後の貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
ーーーーーーーーーーーーーーー
○○(氏名)
○○大学○○学科(所属)
電話番号:
メール:
ーーーーーーーーーーーーーーー

採用担当者より、内定辞退の了承が得られた場合は、返信不要です。

もし、返信がこないときには、メールが届いていなかったり見落とされていたりする可能性があります。1週間経っても返信がない場合は、再度メールを送るか電話で連絡を入れましょう。

③訪問

承諾書提出後であれば「訪問」による内定辞退が理想的です。直接内定先に訪問し、内定を辞退するときのポイントは以下のとおりです。

<訪問して辞退するときのポイント>
1. 事前に電話で連絡し訪問のアポを取ります
2. 訪問時に話す内容を練習しておく
3. 質問への対応を考えておく
4. シンプルな服装・身だしなみで訪問する

訪問する際には事前に電話で連絡を入れましょう。電話での内定辞退の例文を参考にして、直接会ってお詫びしたい旨を伝えると良いでしょう。

訪問時には、「内定への感謝」「内定辞退の謝罪」を伝えます。手土産を持参した方が良いのか考える方も多いでしょうが、公務員は利害関係にある人から、金銭・物品の贈与を受けることは禁止されているので必要ありません。

また、訪問を断られた場合は無理に訪問せず、電話で感謝とお詫びを伝えるようにしてください。

公務員の内定辞退はもったいない?メリット・デメリットを比較!

内定の辞退をする前に、公務員のメリットとデメリットをチェックしておきましょう。

  1. 公務員のメリット
  2. 公務員のデメリット
  3. 公務員は再受験も可能!

それぞれを比較した上で、公務員が自分に合った仕事なのか改めて確認してみてください。

①公務員のメリット

<公務員のメリット>
・安定した収入が得られる
・福利厚生が充実している
・解雇されるリスクが少ない
・社会的な信用度が高い
・ワークライフバランスが保てる
・男女共に活躍でき働きやすい
・ボーナスが大きい
・退職金が多くもらえる
・ノルマや数字に追われない
・国や地域に関わる大きな仕事に携われる
・知識や経験を積みスキルアップできる

公務員は収入が安定し福利厚生も手厚いので、仕事とプライベートのバランスを取りやすいメリットがあります。

収入面では、不景気と言われる中でもボーナスの大幅な削減がなく、民間企業よりも高水準な収入を維持しやすいと言えるでしょう。

また、残業時間の削減や有給消化が推奨されているため、プライベートな時間をしっかり確保できます。残業なく休日が多く収入は安定していると聞くと、やりがいがあるのか不安に思う方も多いでしょう。

しかし、公務員は民間企業では携われないような、国や地域のスケールの大きい公共の仕事に関われます。たくさんの部署があり異動も多い分、さまざまな仕事に携わりながら、スキルアップも目指せる仕事です。

②公務員のデメリット

<公務員のデメリット>
・仕事の成果が収入に反映されないことがある
・年功序列で評価される場合が多い
・異動が多く覚えることも多い
・部署によっては残業もある

公務員は年功序列制度なので、仕事で成果を出したり、人よりも頑張ったりした場合でも、収入が変わらない可能性が高い点がデメリットです。

民間企業であれば、若手でも仕事で結果を出せば昇給や昇進に繋がる企業も多くあります。仕事の出来をしっかり評価してほしい方には向いていないかもしれません。

また、決められたルールに従い仕事をこなさなければならないため、創意工夫や新しい発想は受け入れられないこともあります。

決まったルールがあった方が仕事がしやすい点もあるので、どちらが自分にとって仕事を進めやすいのかを考えてみてください。

3. 公務員は再受験も可能!

公務員採用試験に合格して採用され、「採用候補者名簿」に載っている場合は、名簿の有効期限である最大3年まで採用希望年度を選ぶことも可能です。

どんな仕事にもメリット・デメリットがあり、向き・不向きがあります。今一度、自分の適正や今後を検討し、内定を辞退するかどうかを考えてみましょう。

そして、内定を辞退すると決めた方の中には、大学院への進学や留学、一度民間企業へ就職する方もいるかもしれません。

公務員は再受験も可能なので、幅広い視野を持ち自分のキャリアアップを目指してみてください。

公務員の内定を辞退するなら早めに連絡しよう!

公務員の内定は、入社2週間前までであれば、辞退が可能だとわかりました。

ただし、内定辞退は承諾書の提出前に申し出た方が、スムーズに進み内定先への迷惑も最小限にできます。

公務員の内定辞退を決めたらなるべく早めに連絡し、感謝と謝罪の意を伝えつつ、辞退する旨を伝えましょう。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。