就活でのインターンシップとは?参加の目的やメリットからアルバイトとの違いまで解説
就職活動においてインターンシップは、非常に重要なステップです。インターンシップとは具体的にどのような内容なのでしょうか?
本記事では、インターンシップの目的やメリット、アルバイトとの違いについて詳しく解説します。
就活でのインターンは「仕事のリアルを知る機会」
インターンシップは、実際の仕事を体験することで、業界や企業について深く理解するための貴重な機会です。
インターンシップは具体的にどのような場であるのか、以下の通りに解説します。
- インターンシップの参加時期や期間・内容の例
- 就活でのインターンへの参加率は9割超
①インターンシップの参加時期や期間・内容の例
インターンシップは、大学3年の夏休みの8月にインターンシップへ行きたいと考えている学生が多いことから、6~8月に申し込みが多くなります。
職種にもよりますが、インターンシップの期間は、1日未満のプログラムから2週間のプログラムが一般的ですよ。
なお、2025年から定義が変更され、汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型2週間以上の参加期間が設定されます。
また、インターンシップに実際に行った学生は、具体的には以下のような体験をします。
・アパレル業界で実際に販売戦略や購入につながるコツについて他のチームに伝える ・コンサル業界で業務(ヒアリング、提案資料作成など)を体験 |
②就活でのインターンへの参加率は9割超
近年、就活においてインターンシップへの参加率は90%を超えています。多くの学生がインターンシップを通じて、自分の適正や興味を再確認し、自己のキャリアプランを具体化しているケースも多いです。
また、大手企業や外資系企業では、インターンシップが採用選考の一環として位置付けられており、参加することが内定への重要なステップです。
自分が志望している職業に適性があるか不安になっている方は、インターンシップに参加してみると良いでしょう。
インターンシップとアルバイトの最大の違いは目的
インターンシップとアルバイトは、どちらも働く経験を得る機会ですが、目的に違いがあります。アルバイトは、短期的に働くため、就職に繋がらないケースが多いです。
一方インターンシップは、企業が大切にしている理念や業務などを、学生に体験してもらいたいという考えから成り立っていますよ。
また、学生と職場とのミスマッチを防いだり優秀な学生を確保したり、企業にとっても大切なイベントです。
就活でのインターンシップは3種類
インターンシップには、ワークショップ型、実務体験型、説明会型の3種類があります。各タイプには、それぞれ異なる特徴とメリットがあります。
- ワークショップ型
- 実務体験型
- 説明会型
①ワークショップ型
ワークショップ型インターンシップは、短期間で特定の課題に取り組む形式です。グループワークやディスカッションを通じて、企業が行っている業務を疑似体験できます。
企業側は、学生の考え方や問題解決能力を評価する機会として活用しているので、積極性や問題解決能力が重要ですよ。
同じインターンに参加している学生と業務をすることが多いので、恐れずに積極的に発言をしていきましょう。
②実務体験型
実務体験型インターンシップは、具体的なプロジェクトや業務を担当し、実際の業務に従事しながら学ぶ形式です。
実際に企業が取り組んでいる仕事内容とほぼ同じ業務をこなすので、ビジネスに必要なスキルが身に付きますよ。
3~4ヶ月程度の長期にわたることが多く、企業の一員としての経験を積むことができるため、就職後の即戦力として期待されます。
インターンシップを通して就職を決めたいと考えている方におすすめの方法です。
③説明会型
説明会型インターンシップは、企業や業界についての情報を提供する形式です。企業説明会やオフィスツアーを通じて、企業の文化や働き方について理解が深まります。
企業や業界、自己分析のやり方などを学ぶ就活セミナーのようなケースもあるので、実務的な内容ではありません。
しかし、説明会を受けなければ、その企業の実務型インターンシップには参加できないというケースもあります。
企業のホームページなどに記載しているケースがあるので、必ず確認してから参加しましょう。
インターンシップに参加する7つのメリット
インターンシップには、職業体験ができるだけではなく、就活におけるさまざまなメリットがあります。
ここでは、特に重要な7つのメリットを以下の通りに紹介します。
- 内定や選考に直結する
- 業界や企業への理解が深まる
- 具体的な業務内容への理解が深まる
- 職場への雰囲気を掴める
- 社員さんや優秀な学生との人脈ができる
- スキルが身に付く
- 報酬がもらえる場合もある
①内定や選考に直結する
インターンシップに参加すると、実際の業務を通じて自分の能力や適性を示すことができるため、内定や選考に直結することがあります。
面接だけではなく、実務や自分の性格などを通して、企業の採用担当者にアピールする機会が増えるためです。
特に、大手企業や外資系企業では、インターンシップを通じて優秀な人材を早期に確保することを目的としていますよ。
1月にインターンシップの募集が始まる企業もあるので、内定や選考に進みたいと考えている方はホームページなどを確認しておきましょう。
②業界や企業への理解が深まる
インターンシップを通じて、職場を体験すると業界や企業について深く理解できます。
実際の業務に触れることで、自分の興味や適性を確認し、将来のキャリアプランを具体化する助けとなりますよ。
説明会などでも業界や企業について知れますが、実際に体験したほうが理解できる内容が多いです。
また、業界全体の動向や企業のビジョンについても学ぶことができるため、自分に合った職場を見つけるための重要なステップとなるでしょう。
③具体的な業務内容への理解が深まる
インターンシップでは、実践的で具体的な業務を体験できます。そのため、自分が入社した後にどのような仕事が待っているかが判断可能です。
また、実務を通じて得た経験は、就職活動において大きなアドバンテージとなります。特に、専門職や技術職を目指す場合、具体的な業務内容を理解していることは非常に重要ですよ。
④職場の雰囲気を掴める
インターンシップに参加することで、実際の職場の雰囲気を掴むことが可能です。
社員の働き方やコミュニケーションの取り方、企業文化などを直接体験すると、自分に合った職場を見つけるための参考になります。
職場の雰囲気を知ることで、入社後のミスマッチを防ぐことができ、長期的なキャリア形成に役立ちますよ。
また、就職してからの人間関係は、職場を継続できるかどうかを判断する材料となるので必ず確認しましょう。
⑤社員さんや優秀な学生との人脈ができる
インターンシップでは、企業の社員や他のインターン生と知り合う機会が多くあります。
業界内でのネットワークを広げられるので、将来のキャリアにおいて重要な人脈を築くきっかけになるかもしれません。
特に、同じ志を持つ学生や、業界で活躍するプロフェッショナルとの交流は、貴重な学びの場となります。
専門職に就きたいと考えている方は、連絡先をもらえるように努力しましょう。
⑥スキルが身につく
インターンシップでは、実務を通じて様々なスキルを身につけられます。
例えば、プロジェクト管理、コミュニケーションスキル、問題解決能力などは、どの業界でも必要とされる重要なスキルです。
上記のスキルは、就職活動だけでなく、将来のキャリアにおいても非常に役立ちますよ。
⑦報酬がもらえる場合もある
インターンシップの中には、報酬が支給されるものもあります。報酬があると、経済的な負担を軽減しながら実務経験を積む良い機会ですよ。
ただし、報酬の有無に関わらず、インターンシップは学びと経験を得られるため、報酬の有無だけで参加を判断しないことが重要です。
インターンシップに参加するデメリット・注意点
インターンシップには多くのメリットがありますが、デメリットや注意点もあります。
ここから、特に重要なデメリット・注意点を解説していくので参考にしてください。
- インターンでのマイナス評価が本選考に影響することもある
- 時期によっては学生生活に支障をきたすこともある
①インターンでのマイナス評価が本選考に影響することもある
インターンシップでの評価が、本選考にマイナスな影響を与えることがあります。
インターンシップ中の態度や業務遂行能力が低評価となった場合、本選考でのマイナス材料となる可能性があります。
そのため、インターンシップに参加する際は、常に真剣に取り組み、積極的に学ぶ姿勢を持ちましょう。
②時期によっては学生生活に支障をきたすこともある
インターンシップの時期や期間によっては、学生生活に支障をきたす恐れがあります。
例えば、試験期間中にインターンシップが重なると、学業との両立が難しくなる方が多いです。
そのため、インターンシップに参加する際は、スケジュールを十分に確認し、無理のない範囲で参加しましょう。
就活でのインターンシップの選び方
インターンシップを選ぶ際には、自分のキャリア目標や興味に合ったものを選ぶことが重要です。
ここでは、インターンシップの選び方について以下の通りに紹介します。
- 就職したい業界・企業のインターンシップを選ぶ
- 人が参加できる時期のインターンシップを選ぶ
- 内容が面白そうなインターンシップを選ぶ
①就職したい業界・企業のインターンシップを選ぶ
まず、自分が就職したい業界や企業のインターンシップを選ぶことが重要です。
興味を持っている業界や企業について深く理解でき、将来のキャリア選択に役に立つでしょう。
自分が就職したい業界や企業を一から洗い出し、インターンシップを申し込むようにしてください。
②自分が参加できる時期のインターンシップを選ぶ
インターンシップに参加する際は、自分の学業や他の予定と調整が可能な時期を選ぶことが重要です。
無理なく参加できるスケジュールを選ぶと、インターンシップに集中し、最大限の学びが得られるでしょう。
また、長期のインターンシップの場合は、学期の合間や休暇期間を利用することも考慮しましょう。
③内容が面白そうなインターンシップを選ぶ
インターンシップの内容が自分にとって興味深いかどうかも重要です。興味を持って取り組むことで、より多くの学びと経験を得られます。
自分の興味や関心に合ったインターンシップを選ぶと、モチベーションを高く保ち、充実した経験を積めるでしょう。
学校生活に余裕がある方は、面白そうなインターンシップに参加するのも、スキルが身に付く良い機会になるのでおすすめです。
就活でのインターンの申し込み方法と選考方法
インターンシップの申し込み方法や選考方法についても理解しておくことが重要です。
ここでは、一般的な申し込み方法と選考方法について説明します。
- インターンシップの申込方法
- インターンシップの選考方法
①インターンシップの申込方法
インターンシップの申し込みは、主に企業のウェブサイトや就職支援サイトを通じて行います。
エントリーフォームに必要な情報を入力し、履歴書やエッセイなどの書類を提出することが一般的です。
インターンシップの募集をかけているサイトは、企業によって異なるため、以下の方法を利用してみましょう。
- 就活準備情報サイト
- 企業のホームページ
- 学校のキャリアセンター
- キャリア形成プログラムの紹介会社
- 学校の先生
②インターンシップの選考方法
インターンシップの選考方法は企業によって異なりますが、一般的には書類選考、面接、グループディスカッションなどが行われます。
書類選考では、履歴書やエッセイの内容が重視され、面接では志望動機や自己PR、過去の経験について質問されることが多いです。
グループディスカッションでは、他の応募者と一緒に課題に取り組むことで、コミュニケーション能力や問題解決能力が評価されますよ。
特に、グループディスカッションのような複数人で議論をする内容は、一人で練習ができないので友達と一緒に練習しましょう。
インターンシップに参加するときに気をつけたい3つのこと
インターンシップに参加する際には、いくつかの注意点があります。ここでは、参加時に特に気をつけたい3つのポイントを紹介します。
- マナーや持ち物など基本事項を徹底する
- 自分から積極的に社員に質問をする
- 選考フローを意識して目的をもって参加する
①マナーや持ち物など基本事項を徹底する
インターンシップに参加する際は、基本的なビジネスマナーや持ち物の準備を徹底しましょう。
服装や挨拶など、社会人としての基本的なルールを守るだけでも、好印象を与えられます。
また、ノートやペンなどの必要な持ち物や資料を事前に確認し、忘れ物がないように準備することも大切です。
スマートフォンなどで時間を確認しなくても済むように、腕時計などを着けるとより良いでしょう。
②自分から積極的に社員に質問をする
インターンシップでは、わからないことや気になる内容があれば、自分から積極的に社員に質問しましょう。
質問をすると、業務についての理解が深まり、社員とのコミュニケーションも円滑になります。
また、企業について知りたいと考えている姿勢が評価されることもあります。企業のホームページなどを事前に確認して、質問をまとめておくと良いでしょう。
③選考フローを意識して目的をもって参加する
インターンシップに参加する際は、選考フローを意識し、目的を持って取り組みましょう。
インターンシップが本選考にどのように影響するかを理解し、自分の強みやアピールポイントを明確にすることが大切です。
目的を持って参加と、インターンシップから得られる経験や学びを最大限に活かせる機会があるかもしれません。
インターンシップ参加後にしておきたい2つのこと
インターンシップが終了した後にも、いくつかの重要なステップがあります。
ここからは、インターンシップ後にしておきたい2つのことを紹介します。
- インターンシップの振り返り
- 社員さんとの接点を大切にする
①インターンシップの振り返り
インターンシップが終了したら、必ず振り返りを行いましょう。
面接で、プログラムを通して何を感じたか聞かれるケースがあるため、どんな内容でどう感じたかなどを家に帰ってからまとめておくのがおすすめです。
また、どのような経験を積んだのか、何を学んだのかを整理し、今後のキャリアに活かすためのフィードバックを自分自身に与えることが重要です。
インターンシップが上手くいかなくても、就職活動に活かせるきっかけになるので振り返りはしておきましょう。
②社員さんとの接点を大切にする
インターンシップ中にお世話になった社員さんとの接点を大切にしましょう。お礼のメールを送るなど、感謝の気持ちを伝えると、良好な関係を築けます。
また、将来的に再度コンタクトを取りたい場合や、就職活動での参考にしたい場合にも、役立つことがあります。
インターンシップを開催する企業の3つの目的
インターンシップは、将来の社員を育成するためだけに、企業が開いているサービスではありません。
企業側にも開催する目的があるので、以下の3つを解説します。
- 魅力を伝えて勧誘をしたい
- 採用のミスマッチを防ぐ
- 早期から優秀な学生を確保したい
①魅力を伝えて勧誘を行いたい
企業はインターンシップを通じて、自社の魅力を学生に伝え、将来的な採用につなげたいと考えています。
インターンシップで企業の文化や働き方を知ってもらい、優秀な学生を勧誘することが目的の一つですよ。
学生にとっても、企業の実際の雰囲気や魅力を知る良い機会となります。
特に、採用してから写真とのミスマッチを防ぎたいと考えている企業は、積極的に勧誘しているでしょう。
②採用のミスマッチを防ぐ
インターンシップを通じて、企業は学生との相性を確認できます。面接や書類選考では難しい採用後のミスマッチを防ぎ、長期的に活躍できる人材を確保できます。
学生にとっても、自分に合った企業かどうかを見極めるための重要な機会ですよ。
③早期から優秀な学生を確保したい
企業はインターンシップを通じて、早期から優秀な学生を確保したいと考えています。
インターンシップを通じて企業に好印象を与えた学生は、その後の採用選考で有利になるケースが多いですよ。
また、企業側も優秀な人材を早期に確保すると、将来的な戦力として期待できます。
大学生・大学院生はいつインターンシップに参加するべき?
大学生や大学院生が、インターンシップに参加するタイミングも重要なポイントです。
ここからは、各学年におけるインターンシップ参加の適切な時期について説明します。
- 長期インターンシップなら大学2年生
- 外資系・難関企業中心なら大学3年生(院1年)の夏
- 内定直結なら大学3年(院1年)の秋~4年(院2年)の春
- 実務直結の経験を積みたいなら大学4年生(院2年)
①長期インターンシップなら大学2年生
長期のインターンシップに参加する場合は、大学2年生から始めましょう。
3年生からインターンシップに行きたいと考えていても、就活が始まる時期のため、スケジュールの確保が難しくなります。
重要な日だけインターンを休むという手段も企業によっては取れますが、社員と同じ内容の業務をするケースが多いため、迷惑になりかねません。
そのため、長期のインターンシップを選ぶなら大学2年生から活動をしておきましょう。
②外資系・難関企業中心なら大学3年生(院1年)の夏
外資系企業や難関企業のインターンシップに参加する場合は、大学3年生(大学院1年生)の夏が適切です。
8月前後は、多くの企業がインターンシップを開催しており、選考の機会も多くあります。
特に、外資系企業ではインターンシップが本選考に直結することが多いため、積極的に参加することが重要ですよ。
③内定直結なら大学3年(院1年)の秋〜4年(院2年)の春
内定直結型のインターンシップに参加する場合は、大学3年生(大学院1年生)の秋から4年生(大学院2年生)の春が適切です。
多くの企業が採用活動を本格化させるため、インターンシップを通じて内定を得るチャンスが増えます。
内定直結型のインターンシップは、企業にとっても学生の適性を見極める重要な機会となるため、積極的に参加しましょう。
④実務直結の経験を積みたいなら大学4年生(院2年)
実務直結の経験を積みたい場合は、大学4年生(大学院2年生)が適切です。
学生生活の総仕上げとして、実務経験を積むことで、就職後の即戦力として期待される可能性があります。
実務経験を通じて、自分のキャリアプランを具体化し、将来の目標に向かってステップを踏むことができるでしょう。
就活でのインターンシップについてよくある質問
就活でのインターンシップについては、多くの学生が疑問を抱いています。
ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。
- 「産学協議会基準」に合わせたインターンシップとは?
- インターンは何社ぐらいエントリーすればいい?
①「産学協議会基準」に合わせたインターンシップとは?
「産学協議会基準」とは、産学連携を推進するための基準であり、企業と大学が協力してインターンシップを実施する際のガイドラインです。
基準に基づいたインターンシップは、教育的な側面が強く、学生が実践的な学びを得ることが目的とされています。
また、企業と大学の連携が密接であり、学生にとって安心して参加できる環境が整っているので安心ですよ。
②インターンは何社ぐらいエントリーすればいい?
インターンシップへのエントリー数は、個人の状況や目的によりますが、一般的には3〜5社程度を目安にエントリーする方が多いです。
多くの企業にエントリーすることで、様々な選択肢を持てるため、最適なインターンシップを選べます。
ただし、エントリーする企業数が多すぎると、応募書類の準備や面接の日程調整が大変になるため、無理のない範囲でエントリーしましょう。
就活の前にインターンシップは行くべき!
就活におけるインターンシップは、業界や企業についての理解を深め、実践的なスキルを身につけるための貴重な機会です。
インターンシップに参加すると、自分のキャリアプランを具体化し、将来の目標に向かって確実なステップを踏めます。
本記事を参考にして、自分に合ったインターンシップを見つけ、積極的に参加することで、充実した学生生活と将来のキャリアを築いてください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部