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流通業界とは?動向や魅力、向いている人の特徴を徹底解説!

流通業界は、総合商社から小売店まで幅広く、生活者に近い存在にある業界です。そのため、流通業界で働いてみたいと志望する方も多いでしょう。

とはいえ、就職活動を始めようとすると、流通業界がどんな業界なのか詳しくわからず、疑問や不安が尽きませんよね。

そこで本記事では、流通業界の動向や魅力、向いている人の特徴などを網羅的に紹介します。流通業界を志望される方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

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そもそも流通業界とは?

流通業界とは、商品を生産者から消費者へ届ける役割を担う業界です。

私たちの生活に必要なモノが店頭に並ぶまでには、仕入れ・輸送・販売といった多くの工程があります。

例えば、スーパーで並ぶ野菜は、生産地から卸業者、小売店を経て私たちの手に届きます。この一連の流れを支えるのが流通業界であり、現代社会に欠かせない存在です。

流通業界は、商品の仕入から販売までのルートを提供し、人々の生活や企業の事業活動を支える社会の基盤を担う重要な業界といえます。

流通業界の主な職種4つ

流通業界は、商品が生産者から消費者の手に届くまでの橋渡しを担う、社会に欠かせない業界です。
その中にはさまざまな役割があり、職種によって求められるスキルや働き方も異なります。

ここでは、流通業界の主な4つの職種について、その特徴を詳しく見ていきましょう。

  1. 販売職
  2. バイヤー
  3. マーケティング職
  4. 総務・人事・労務などの管理部門

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①販売職

販売職は店舗で商品を販売し、顧客と直接接する仕事です。店舗運営の最前線で商品と顧客をつなぐ、重要な役割を担っていますよ。

例えば、接客やレジ対応、売場づくりなどを通じて顧客の満足度を高めます。企業の顔としてブランドイメージに直結する、重要なポジションです。

販売職は、流通業界の現場を支える中心的な存在といえるでしょう。

②バイヤー

バイヤーは売上を作っていくために、消費者のニーズに合った商品を仕入れる職種です。

ただ商品を仕入れるだけでなく、顧客ニーズを読み取りながら商品を選定する選定力が求められます。売れ筋商品だとしても、販売する地域などによっては売れないこともあります。

バイヤーは、市場分析力と判断力が求められる責任あるポジションです。

③マーケティング職

マーケティング職は、販売促進の戦略を立てる仕事です。

商品を効率的に売るには「誰に・どう売るか」を設計する必要があります。販売したいものだけを提案しても、ニーズに合わないと購入されません。

マーケティング職は売上に直結する仕組みを構築する役割を担うため、流通業界における売上の要といえるでしょう。

④総務・人事・労務などの管理部門

管理部門は、企業活動を裏から支える縁の下の力持ちです。社員の採用・教育・労務管理・経費処理など、運営に不可欠な業務を担っていますよ。

例えば、新人教育がしっかりしていれば、現場の混乱を防げます。直接顧客と関わらなくても、企業全体の安定運営には管理部門が欠かせません。

管理部門は企業の成長と持続的運営に必要不可欠な存在です。

流通業界の動向

流通業界は、テクノロジーの進化や消費者ニーズの変化により、大きな転換期を迎えています。業界の今を正しく理解することで、将来のキャリア選択にも役立つはずです。

流通業界の動向は、主に以下の4つに分けられます

  1. 2024年問題
  2. 人手不足
  3. IT化の加速
  4. サステナビリティへの意識の高まり

2024年問題とは、ドライバーの労働時間が規制されることにより、物流業界に人手不足や輸送力の低下といった影響が生じるとされる課題です。

規制によって運べる荷物の量が減り、配送の遅延やコスト増加が懸念されています。例えば、深夜配送や長距離輸送が難しくなることで、小売業の在庫管理にも影響が出るでしょう。

そのため企業には、2024年問題を見据えた業務改善が求められているのです。

流通業界では、慢性的な人手不足が深刻な課題です。

高齢化や若年層の業界離れだけでなく、休日や労働時間が不安定なことにより人材確保が難しくなっています。

人手不足でシフトが埋まらない小売店では、やむを得ず営業時間を短縮するケースもあり、流通業界の持続的な成長のためには、人材戦略の見直しが不可欠です。

流通業界では、IT化が急速に進んでいます。業務の効率化や人手不足への対応が求められる中、テクノロジーの導入は欠かせないからです。

例えば、システムの活用やセルフレジの導入が進んでおり、売上分析や業務負担軽減に役立っています。

IT活用は、流通業界の競争力を左右する重要な要素と言えるでしょう。

環境配慮や社会貢献を重視する流れが、流通業界にも広がっています。現代では持続可能なビジネスモデルが求められており、企業の環境対策やエシカル消費への対応が評価されるからです。

リサイクル素材の使用やフードロス削減への取り組みなど、サステナビリティは企業価値を高める重要なテーマとなっています。

今後の企業選びでは、「サステナビリティへの姿勢」も注目すべき指標となるでしょう。

流通業界の大手企業5選

流通業界に興味がある方の中には、「実際にどんな企業があるのか知りたい」と感じている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、流通業界の大手企業5社を取り上げ、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。

  1. イオン
  2. セブン&アイ・ホールディングス
  3. ファーストリテイリング
  4. 三越伊勢丹グループ
  5. ローソン

①イオン

イオンは、ショッピングモールやスーパーなど、全国規模で事業を展開している国内最大級の流通グループです。

会社名イオン株式会社
代表取締役社長吉田 昭夫
設立1926年9月
事業内容小売、ディベロッパー、金融、サービス、およびそれに関連する事業を営む会社の株式を保有することによる当該会社の事業活動の管理
引用:イオン株式会社

プライベートブランド「TOPVALU(トップバリュ)」の展開や、独自のアプリ「iAEON」によるキャッシュレス対応により、幅広い世代の支持を得ています。

イオンは地域密着と総合力を強みに、多様なニーズに応える代表的企業です。

②セブン&アイ・ホールディングス

セブン&アイ・ホールディングスは、コンビニ業界を代表する企業です。

会社名株式会社セブン&アイ・ホールディングス
代表取締役社長井阪 隆一
設立2005年9月1日
事業内容コンビニエンスストア、総合スーパー、食品スーパー、専門店、フードサービス、金融サービス、IT/サービスなど、各事業を中心とした企業グループの企画・管理・運営(純粋持株会社)
引用:株式会社セブン&アイ・ホールディングス

コンビニエンスストア「セブン-イレブン」は、全国に2万店舗以上(2025年4月末現在)を展開し、日常生活に欠かせない存在となっています。

さらに、コンビニエンスストア事業などの小売事業だけでなく、金融事業やITサービス事業などの幅広いグループ会社を持つ企業です。

セブン&アイ・ホールディングスは生活インフラとしての役割を担い、イオンと並ぶ国内小売2強といわる企業ですよ。

③ファーストリテイリング

ファーストリテイリングは、アパレル業界をリードする企業です。

会社名株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長柳井 正
設立1963年5月1日
事業内容株式又は持分の所有によるグループ全体の事業活動の支配・管理等
引用:株式会社ファーストリテイリング

「ユニクロ」や「GU」といった機能性と価格の両立を実現しているブランドから、「Theory」や「PLST」といった価格帯が高めのブランドまで幅広く展開しています。

グローバル展開にも積極的で、例えばヒートテックやエアリズムなどの独自開発商品は世界中で愛用されていますよ。

ファーストリテイリングは、世界を視野に入れたビジネスを志す人にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。

④三越伊勢丹ホールディングス

三越伊勢丹ホールディングスは、老舗百貨店として高い信頼を誇る企業です。

会社名株式会社三越伊勢丹ホールディングス
代表執行役社長細谷 敏幸
設立2008年4月1日
事業内容百貨店業等の事業を行う事業およびグループ会社の経営計画・管理それに伴い附帯または関連する事業
引用:株式会社三越伊勢丹ホールディングス

2011年に三越と伊勢丹が経営統合して誕生した「三越伊勢丹ホールディングス」は、国内百貨店売上トップを誇っています。

とはいえ、百貨店業界は利用者が減少傾向にあり、厳しい状況にあるのが実情です。

一方で、百貨店は伝統と革新を両立する姿勢が評価されているため、高級路線と専門性を学びたい人には最適な企業ですよ。

⑤ローソン

ローソンは、コンビニエンスストア事業を主力としている企業です。

会社名株式会社ローソン
代表執行役社長竹増 貞信
設立1975年4月15日
事業内容コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズチェーン展開
引用:株式会社ローソン

ほかにも、スーパーマーケット事業やエンタテインメント関連事業、金融関連事業なども手掛けています。

コンビニエンスストア事業では海外進出にも積極的で、海外の店舗数は2024年2月末時点で7,000店舗を超えていますよ。

さらに、店舗の省エネ化や健康志向に対応した「ナチュラルローソン」の展開など社会課題への取り組みにも積極的で、社会貢献とビジネスを両立したい人に向いている企業です。

流通業界の平均年収

流通業界の平均年収は、全体でおよそ400万円前後です。業種や職種によってばらつきがあるため、業界内での格差が存在しています。

実際、小売店の販売職では300万円台、本部勤務や管理職になると500万円以上を目指せる場合もありますよ。

経験やポジションによって収入アップが可能で、努力とキャリアアップ次第で収入を伸ばしていける業界と言えるでしょう。

引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況

流通業界で求められる3つの能力

流通業界で活躍するためには、現場の対応力や顧客志向など、特有のスキルや姿勢が求められます。就職後のミスマッチを防ぐためにも、どんな能力が必要かを知っておくことが大切です。

流通業界では、以下の3つの能力が求められます。それぞれ詳しく解説していきましょう。

  1. マルチタスク能力
  2. 柔軟な適応能力
  3. 組織をまとめる統率能力

「自分の強みが分からない…本当にこの強みで良いのだろうか…」と、自分らしい強みが見つからず不安な方もいますよね。

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①マルチタスク能力

流通業界の仕事ではマルチタスク能力が重要です。

例えば、接客対応をしながら在庫を確認するなど、現場では複数の業務を同時に処理する場面が多く存在します。

そのため、状況を見極めて優先順位をつけ、効率的に業務を進める力が求められるでしょう。

現場で力を発揮するためには、こうしたマルチタスク能力が必要不可欠なのです。

②柔軟な適応能力

環境の変化に柔軟に適応する力も不可欠ですよ。流通業界は、季節や流行、社会状況によって業務内容が変化しやすいのが特徴です。

実際に、コロナ禍では急遽テイクアウトやEC対応を進める必要がありました。

こうした変化に直面したときに、状況を前向きに捉え適応する力が活躍のカギとなるでしょう。

③組織をまとめる統率能力

流通業界では、組織をまとめ、現場を円滑に運営するための統率力も大切です。

店舗や部署単位での連携が売上や顧客満足度に直結するため、リーダーシップを発揮できる人材が重宝されますよ。

例えば、スタッフの育成やシフト管理、トラブル対応などを円滑に進めることで現場の安定につながります。

統率力は、現場のマネジメントに欠かせないだけではなく、キャリアアップを目指す上でも重要です。

流通業界の3つの魅力

流通業界は、私たちの生活を支える重要な存在でありながら、働く側にとっても多くの魅力を持つ業界です。

ここでは、そんな流通業界の魅力を代表的な3つのポイントに絞って紹介します。

  1. キャリア選択が幅広い
  2. 成果を実感しやすい
  3. 生産から販売まで理解できる

①キャリア選択が幅広い

流通業界には、多様なキャリアパスが用意されています。

例えば、販売員から店長へ昇格する人や、店舗での経験を活かして本部の企画職へステップアップする人など、将来の選択肢が豊富に存在します。

販売職からバイヤー、マーケティング職まで職種が幅広く、自分に合った進路を選びやすいのが特徴です。キャリアの幅広さは、流通業界ならではの大きな魅力の1つと言えるでしょう。

②成果を実感しやすい

自分の提案や工夫が売上や顧客満足度に直結しやすく、成果が見えやすいのも流通業界ならではの魅力です。

たとえば、商品の陳列を工夫したり接客方法を改善した結果、売上が伸びたときには大きな達成感があります。結果が数字やお客様の反応として返ってくるため、やりがいを実感しやすいでしょう。

そのため成長意欲を持って働きたい方にとって、流通業界は魅力的な業界と言えますよ。

③生産から販売まで理解できる

流通業界では、生産から販売までのモノの流れを体系的に学べます

商品がどのように仕入れられ、どのように消費者に届くのかを現場で経験し、ビジネス全体の構造を肌で感じられるでしょう。

例えば、バイヤーとの連携や物流の仕組みを学ぶことで、ビジネスの全体像が見えて視野が広がる可能性もあります。

モノの動きと人の関わりを知ることは、将来的に商品企画や経営戦略など、幅広い業務で活きる知識となるでしょう。

流通業界に向いている人の特徴3選

流通業界で活躍するには、業界特有の働き方や求められる資質を理解しておくことが大切です。

ここでは、流通業界に向いている人の特徴を3つに分けて紹介します。それぞれ詳しく解説していきましょう。

  1. コミュニケーションが得意な人
  2. トレンドに敏感な人
  3. チームワークを築いていける人

①コミュニケーションが得意な人

流通業界では人との関わりが多いため、コミュニケーション能力が活かせます

特に販売職の場合、丁寧な接客がリピーターの獲得につながるなど、対人スキルが成果に直結するでしょう。さらに、顧客対応だけではなくスタッフ間の連携も重要です。

そのため人と接することが好きな方や、顧客との関係構築に自信のある方は、流通業界に向いていると言えますよ。

②トレンドに敏感な人

流通業界では、トレンドを捉える力が商品選定や売場づくりに活かせます。消費者のニーズは日々変化しており、その変化にすばやく対応できるかどうかが成果に大きく影響するからです。

例えば、季節限定商品や流行スイーツなどを競合企業に先んじて導入することで、集客や売上アップにつながります。

流通業界は、常に新しいものにアンテナを張っている人や、情報感度の高い人ほど活躍しやすい環境と言えるでしょう。

③チームワークを築いていける人

流通業界では、チームで協力して動く仕事が多く、チームワークがとても大切です。

たとえば、繁忙期にはスタッフ全員で協力しながら売場を運営する場面が多く、周囲と連携しながら動く力が求められます。

そのため、周囲と円滑にコミュニケーションを取り、信頼関係を築ける人ほど、現場で頼りにされやすくなりますよ。

流通業界の動向を押さえて理解を深めよう

流通業界は、商品を生産者から消費者へ届ける役割を担う業界です。商品の仕入から販売までのルートを提供し、人々の生活や企業の事業活動を支える社会の基盤を担っています。

また、昨今ではテクノロジーの進化や消費者ニーズの多様化により、業界の在り方も大きく変化していますよ。

将来のキャリアを考えるうえでも、就活時には流通業界の最新の動向をしっかりと把握しておきましょう。

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    編集部

    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。