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学業で力を入れたことの書き方と例文を解説|ゼミ・研究以外でもOK

就活で多くの企業が必ずと言っていいほど聞いてくるのが、「学業で力を入れたこと」。

しかし、「具体的に何を書けばいいのか…」「評価されるポイントは何?」と、書き方や回答法に悩む人も少なくありません。

実は、この質問はあなたがどんな学生生活を送り、どんなスキルや姿勢を身につけてきたかを企業が評価するための重要なポイントです。

だからこそ、しっかりと自分の強みを伝えることで、採用担当者に強い印象を与えることができるのです。

この記事では、「学業で力を入れたこと」を効果的にアピールするための具体的な書き方と評価基準を、例文付きでわかりやすく解説します。

これを読んで、ぜひエントリーシートや面接に活用してくださいね。

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目次

学業で力を入れたことはどう答える?企業の意図を解説

エントリーシートで「学業で力を入れたこと」を問われると、何を書けば良いのか迷う方は多いのではないでしょうか。

特にゼミに所属していない、研究に自信がないといった状況では、「自分の経験が評価されるのか」と不安になるかもしれません。

この章では、企業がこの質問を通じて何を見ているのかを解説します。

意図を理解することで、自分の学びをどう伝えるべきかが明確になり、説得力あるエピソードにつなげやすくなるはずです。

  1. 企業が求める能力やスキルを知るため
  2. 思考・行動の特性や成長意欲を評価するため
  3. 普段の過ごし方から人となりを知るため

①企業が求める能力やスキルを知るため

1つ目の理由は、その人がどのような能力やスキルを持っているかを知るためです。

それぞれの企業には、新入社員に求めているものがあります。

たとえば、海外展開している企業の場合、学生時代に英語に力を入れていた人は、審査のときに良い印象を与えられるのです。

逆に、企業の求めるスキルと合っていない能力を伝えても、効果的なアピールにはなりません。

そのため、自分が学生時代に力を入れたことと企業分析の両方を行い、整理してから書き始めるようにしましょう。

②思考・行動の特性や成長意欲を評価するため

2つ目の理由は、考え方や行動の背景にある特性や成長意欲を知るためです。

たとえば、難しい課題に直面したときにどのように工夫したのか、仲間との意見の違いをどう乗り越えたのかなど、成果そのものよりも「どのように考え、どう行動したか」というプロセスに注目しています。

「学業で力を入れたことがない」と感じている場合でも、日々の授業で工夫したことや考え方の変化を振り返り、自分なりの成長を伝えましょう。

企業は、そのような取り組みにこそ入社後の伸びしろを見出しているのです。

③普段の過ごし方から人となりを知るため

3つ目の理由は、学業を通じて見える性格や価値観を知るためです。

たとえば、予習復習を毎日継続する姿勢や、自ら質問する積極性など、日常的な行動から誠実さや真面目さが伝わることがあります。

部活やアルバイトのように成果が明確でない分、学業のエピソードでは「どのように取り組んでいたか」のプロセスが重視される傾向にあります。

普段の姿勢を言語化することで、企業が求める人物像との接点が見えやすくなるでしょう。

採用担当が語る!学業で力を入れたことの評価基準と重要なポイント

学業で力を入れたことについて書く際、「企業が何を評価するのか分からない」「ゼミや研究に所属していない自分でも評価されるのか」と悩む方は少なくありません。

このパートでは、採用担当が重視している3つの視点をもとに、評価されやすい学業の伝え方を解説します。

  1. 企業が評価する能力があるか
  2. 目的や目標を持って取り組んでいるか
  3. 得た学びをどう活かしているか

①企業が評価する能力があるか

企業は「学業で力を入れたこと」から、継続力や課題解決力、主体性など、企業で役立つ力があるかを見ています。

たとえば、ゼミでの発表に向けて資料を工夫した経験や、研究のために主体的に取り組んだ調査などは、高く評価されるでしょう。

ゼミに入っていない場合や、研究に関わっていない場合でも、授業で工夫した行動からは十分なアピールが可能です。

まず業務内容や企業研究から、企業の求めるスキルは何か把握しましょう。

②目的や目標を持って取り組んでいるか

企業は、「なぜその学びに取り組んだのか」といった目的意識を重視します。

たとえば、経済学の講義で学んだ内容を実社会の課題分析に活かすために、卒業論文のテーマを設定したような経験です。

こうした一貫した行動は、思考力や主体性を伝える材料になります。

ゼミに所属していない場合でも、目標をもって取り組んだ経験があれば、それだけで説得力のある内容になるでしょう。

内容に悩んだときは、「何のためにその行動をしたのか」を改めて考えてみてください。

③得た学びをどう活かしているか

学業を通じて得た知識やスキルをほかの場面でどう活かしているかも、企業にとっては重要な評価ポイントです。

たとえば授業で学んだプレゼンの技術を、インターン先の資料作成に応用した経験があれば、それは学びの定着と実践力の証明になります。

理系であれば、研究内容が企業の事業領域と重なる場合に、その知見をどう活かせるかを説明できると説得力が増すでしょう。

単なる学業の紹介で終わらせず、実践につながったエピソードを交えることが重要です。

学業で力を入れたことを書く前に!やっておきたい事前準備3ステップ

エントリーシートで「学業で力を入れたこと」を求められても、「特別な実績がない」と感じ、手が止まる方は多いのではないでしょうか。

しかし、少しでも努力した経験があれば、それは立派なアピール材料になるのです。

このセクションでは、「書ける内容がない」と感じている方が、自分なりの経験を見つけるための準備手順を3つ紹介します。

事前準備のステップは次のとおりです。

  1. 自分が力を入れてきた学業を書き出す
  2. その学業に力を入れてきた理由を割り出す
  3. どのような努力をしたのかを具体的に洗い出す

①自分が力を入れてきた学業を書き出す

まずはゼミや研究に限らず、出席を欠かさなかった授業や、課題に丁寧に取り組んだ経験など、「頑張った」と思えることを思い出してみてください。

「学業で力を入れたことがない」と感じていても、実際には誰しも何らかの努力をしているのです。

この段階で重要なのは、内容の良し悪しではなく、できるだけ多くの材料を洗い出すことです。

大きな成果のない経験であっても、見せ方次第で十分にアピールできます。

②その学業に力を入れてきた理由を割り出す

次は、自分がなぜその学業に力を入れたのかを考えてみましょう。

どんな取り組みであっても、その背景にある理由が明確であれば、読み手に納得感を与えることができます。

たとえば「将来のキャリアに役立つと思った」「苦手意識を克服したかった」など、理由は人それぞれです。

エントリーシートでは、行動だけでなく思考のプロセスも重視されます。

その学業に力を入れた理由の部分まで言語化することで、自分の取り組みがより説得力のある内容に変わっていくでしょう。

③どのような努力をしたのかを具体的に洗い出す

最後に、学業の中で自分がどのような努力をしてきたかを整理しておきましょう。

単に「出席した」だけではなく、「毎回の予習を欠かさなかった」「グループワークの資料を率先して作成した」など、実際に行った工夫や行動を具体的に思い出してみてください。

特に、理系学生が研究について述べる場合には、専門用語ばかりにならないよう注意しながら、自分の工夫や困難を乗り越えた経験を中心にまとめると伝わりやすくなります。

内容の具体性がそのまま説得力につながるのです。

【4ステップ】学業で力を入れたことの書き方を徹底解説

「学業で力を入れたこと」のテーマが決まっても、何をどう書けば効果的なアピールにつながるのか悩む方も多いのではないでしょうか。

「学業で力を入れたこと」を書く際は、アピールできそうなエピソードをそのまま書いていくだけでは不十分です。

このパートでは、ESや面接で評価されやすい「学業で力を入れたこと」の書き方を、4つのステップに分けてわかりやすく解説します。

ステップは次の4つです。

  1. 学業で力を入れたことの結論を述べる
  2. 取り組んだ背景や動機を説明する
  3. 課題や工夫した点を具体的に書く
  4. 結果と学びを伝える

①学業で力を入れたことの結論を述べる

まずは学業で力を入れたことを完結に伝えましょう。

理由は、結論から伝えることで、これから話す内容が明確になり、採用担当者が要点を理解しやすくなるからです。

せっかくアピールできることがあっても、相手に伝わりづらくては意味がありません。

最初に書いておくことで必ず目に入りますし、その後の文章の解像度も上がります。

また、結論の詳しい説明は、結論と一緒にするのではなく、その後に書くのがおすすめです。

冒頭で話が長くなると、聞き手側が話の内容を理解しづらくなってしまうので、注意が必要ですよ。

②取り組んだ背景や動機を説明する

次に、その学問に対してなぜ関心を持ったのか、どのようなきっかけで取り組むようになったのかを説明しましょう。

たとえば、「授業で紹介された事例が興味を引いた」、「日常生活で抱いた疑問が学びのきっかけになった」、などが考えられます。

エントリーシートで「学業で取り組んだこと」を記述する際、この背景を加えるだけで、あなたの学習姿勢が伝わりやすくなります。

知的好奇心や探究心を言語化することで、あなたの学びへの姿勢を効果的にアピールできるでしょう。

③課題や工夫した点を具体的に書く

学業に真剣に取り組む中では、多かれ少なかれ困難や壁に直面します。その際に、どのような工夫を行ったのかを伝えることで、努力の過程をより具体的にしましょう。

たとえば、内容を深く理解するために先行研究を読み込んだり、グループワークで意見の違いを調整するために要点をまとめた表を作成した経験などが該当します。

また、学んだ過程を書くときは、ただ取り組んだ内容を書くだけで終わらせないようにしてください。学ぶ過程ごとに、何を意識して取り組んだのかを書くことで、他の人と差別化できます。

企業が重視するのは、学びのテーマそのものではなく、取り組みの姿勢とその中から見える人柄です。

④結果と学びを伝える

最後に、その取り組みを通して得た成果や学びを書きましょう。必ずしも数字で測れる成果である必要はありません。

たとえば、論理的に考える力が養われた、自ら情報を集めて行動する習慣が身についたなど、成長を実感できる内容であれば十分です。

さらに、それらの学びを入社後どのように活かせるかまで触れられると、企業側も採用後の活躍イメージを持ちやすくなります。

【例文7選】学業で力を入れたことのお手本例文を紹介

学業で力を入れたことを問われた際、何を話すべきか悩む学生は多いものです。

特に面接やESでは「学業」として何を取り上げればよいか、自信を持てないケースもあります。

そこで本パートでは、実際の選考でも評価されやすいテーマをもとにした例文を7つ紹介します。

自分の経験に近いテーマを見つけ、伝え方の参考にしてください。

  1. ゼミで力を入れたこと
  2. 研究で力を入れたこと
  3. 授業で力を入れたこと
  4. グループワークで力を入れたこと
  5. 資格取得で力を入れたこと
  6. GPA・成績向上に力を入れたこと
  7. 留学・語学学習で力を入れたこと

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①ゼミで力を入れたこと

まずは「学業で力を入れたこと」として「ゼミ活動」を選んだ例文を紹介します。学業の中でも「主体性」や「分析力」といったビジネスにも直結する要素をアピールできる内容です。

ゼミで力を入れたこと
私が学業で力を入れたことは、大学のゼミ活動で、プレゼンテーション資料の作成と発表のスキルを習得したことです。

苦手だった資料整理と人前で話すことに自信を持ちたいという思いが、このスキル習得を目指すきっかけになりました。

プレゼンテーションスキルを身につけるため、まずはプレゼン関連の書籍を読んで基礎を学びました。「話す内容の要点を急ぐ」「視覚的にわかりやすく資料作成」を心掛けるなど、学生同士の発表の際に書籍から学んだことを実践しておりました。

最初は学びを思うように活かしきれず、資料作成や発表方法が自己中心的になりがちで、聞き手の視点が抜けていました。しかし定期的にプレゼンテーション行い、ゼミのメンバーからフィードバックをもらって客観的な視点を学び続けました。

結果、現在は相手が理解しやすい資料作成や、相手が聞きやすい話し方が身についています。
以上の経験を活かし、貴社においても、「わかりやすい資料の作成」や「論理的で明快なプレゼン」を実現し、業務の負担を抑えたいと考えています。

《解説》
企業側は、応募者の「問題解決力」と「改善力」を評価しています。そのため「失敗に関して自己分析した」で終わらせるのではなく、結局原因が何だったのかまで突き止めて、問題の分析力をアピールしましょう。

②研究で力を入れたこと

「学業で力を入れたこと」として「研究」を選んだ例文を紹介します。文系理系問わず活用できる構成になっています。

研究で力を入れたこと
私が学業で力を入れたことは、「地域活性化」をテーマにした研究で、現状分析と課題抽出のスキルを磨いたことです。

研究を進める中で、地方自治体へのヒアリングやアンケート調査を行い、地域の実情に基づいた仮説を立てながら、若者の定住促進策を考察しました。結果、限られた時間の中で、情報を精査し、問題点を洗い出す力が鍛えられました。

特に、30名を超える住民へのフィールド調査では、質問内容の調整や意見の傾聴姿勢を大切にしながら、多角的な視点を得ることを意識した結果、発表では教授から「データと考察の一貫性が高い」と評価をいただくことが出来ました。

この経験から、まず仮説を立て現状を分析し、課題に対して根拠ある提案に落とし込む姿勢を身につけました。

入社後も、課題解決に向けて情報を収集・整理し、実行可能な施策を提案していきたいと考えています。

《解説》
ゼミ研究での調査活動を通じて得た学びと、それがどのようにビジネスに活きるかを結びつける構成です。このように具体的な数値の実績がない場合は、教授からの評価などを入れて、成果に客観性をもたせると説得力が高まります。

③授業で力を入れたこと

「学業で力を入れたこと」として「授業」を選んだ例文を紹介します。目標に対して具体的な解決策を設定し、成果につなげた内容です。

授業で力を入れたこと
私は英語学科に所属していたことから、学生時代は英語を使って国際的なコミュニケーション力を高めることに力を入れました。英語力を身につけることで海外の人と密にコミュニケーションを取り、異文化交流することが目標でした。

学習方法としては英語の読み書き基礎を徹底的に行い、英会話の実践に注力しました。
例えば、クラスメイトと英語のみで会話する「イングリッシュデイ」を週に一度設定し、徹底して会話力の向上に努めました。さらに、英語力の実践的な向上を目的に、一人での海外旅行に挑戦しました。

現地の人との会話文化や考え方の違いを肌で感じ、実践的な英語力と異文化への理解が深まったと感じています。

この経験で培った英語力と異文化に対する「伝える力」を活かして、貴社の商品やサービスの魅力を海外の顧客に伝え、国際的なビジネスの拡大に貢献したいと考えております。

《解説》
「商品の良さを伝える」だけでなく「国際ビジネス拡大への貢献」と具体的な目標を設定することで、より組織に貢献する意識を伝えやすくしました。入社後の目標を具体的に示すことで、志望度の高さもアピールできます。

④グループワークで力を入れたこと

「学業で力を入れたこと」として「グループワーク」を選んだ例文を紹介します。協働や工夫の姿勢をアピールする例文です。

グループワークで力を入れたこと
私は、大学のゼミで行った「地域活性化のための企画提案」のグループワークで、チームワークをより円滑に進めるためのリーダシップを習得しました。

当初、企画提案に向けたミーティングでは意見の食い違いや進行の遅れが多く、なかなかまとまりませんでした。

そこで私は、全員の意見を可視化するためにホワイトボードを活用し、各自のアイデアを整理するファシリテーター役を担いました。さらに、役割分担を明確にし、進捗を確認する定例ミーティングを提案しました。

その結果、メンバー全員が意見を出しやすくなり、提案内容のブラッシュアップを重ねたことで、地域の課題に即した実効性の高い企画に仕上がりました。また、私たちの企画は学内コンテストで優秀賞を受賞しました。

以上の経験を活かし、貴社においても、チームの意見を整理しながら全体をまとめる調整役として貢献できるよう努めたいと思います。

《解説》
グループワークのエピソードでは、「役割」「工夫」「成果」の3点を明確にすることがポイントです。単に参加した事実ではなく、課題や自分の行動を具体的に描くことで説得力が高まります。

⑤資格取得で力を入れたこと

「学業で力を入れたこと」として「資格取得」を選んだ例文を紹介します。資格取得までにどのような困難があったか、それをどう乗り越えたかを具体的に書き、成長を見せる内容です。

資格取得で力を入れたこと
私は学生時代、簿記の学習に力を入れ、最終的に簿記1級を取得しました。経理職として働くという目標があったため、少しでも知識を習得しておきたいと考えたからです。

独学だったため、主に書籍やYouTubeなどの動画サイトを活用し、体系的な学習に取り組みました。複雑な会計処理や整理の理解に苦労しましたが、理解できるまで繰り返し復習することを意識し、知識の定着を図りました。

特に理解が難しく感じた分野では、日常生活の事例に置き換えて考えるなど工夫し、他の参考資料を活用して視点を広げました。また、学習スケジュールを事前に組み、定期的に進捗を確認することでモチベーションを維持しました。

結果、簿記1級を取得し、論理的な思考力と粘り強く取り組む姿勢を身につけました。
この経験を糧に、貴社でも日々の数値管理や帳簿管理に関してもしっかり確認し、ミスの業務遂行を心掛けることで、チーム全体の視野向上に貢献したいです。

《解説》
学習のための「工夫」や「計画性」を強調することで、スキルだけでなく、問題解決能力と自己管理能力をアピールできています。「学業で力を入れたこと」では、エピソードを紹介しつつ自分の強みをアピールする必要があるため、さりげなく強みの主張を混ぜましょう。

⑥GPA・成績向上に力を入れたこと

「学業で力を入れたこと」として「GPA・成績向上」を選んだ例文を紹介します。継続力や目標達成力をアピールできる内容になっています。

GPA・成績向上で力を入れたこと
私が学業で力を入れたことは、大学2年次から、GPA向上を目標に学習計画を組み立て、継続的な取り組みを行なったことです。

私は、1年次の成績が思うように振るわなかったことを受け、将来の選考や自己成長のために、学業を優先する姿勢へと切り替えることを決心しました。

そのために、まずは原因分析として、前期に活用していなかった過去問や講義資料の徹底活用を行いました。また、理解が曖昧な科目は友人と教え合うことで、知識を定着させました。

加えて、毎週の学習スケジュールを自分で組み、テスト前だけでなく平常時から学習時間を確保することで、安定的な理解を目指しました。

その結果、1年次後期のGPAが2.4だったのに対し、2年次後期には3.6まで向上しました。この経験から、目標達成に向けて継続的に改善する力を身につけました。
今後も、課題に対して主体的に分析・改善を繰り返し、学び続ける姿勢を仕事でも活かしていきたいと考えています。

《解説》
GPA向上は「見える成果」があるため説得力があります。勉強方法の工夫や改善プロセスも併せて書くことで、再現性のある努力として評価されやすくなります。

⑦留学・語学学習で力を入れたこと

「学業で力を入れたこと」として「留学・語学学習」を選んだ例文を紹介します。語学力の向上を目指して取り組んだ学習エピソードを中心にした内容です。

留学・語学学習で力を入れたこと
私は英語力を高めるため、1年間の語学留学に向けた準備と現地での学習に力を入れました。

1年という期間を最大限活かせるようにするため、出発前の半年間は毎日2時間の英語学習を継続し、英語での会話力を身につけることを目標としました。

現地では語学学校に通うだけでなく、授業外でも現地学生と積極的に会話する機会を設けました。初めは言葉の壁を強く感じましたが、疑問に思ったことは臆さず周りに尋ね、会話を重ねる中で表現力と理解力が向上し、3ヶ月後には日常会話に不自由しないレベルに到達しました。

その結果、最終的には英語のディスカッション授業で現地学生とディベートするまでに成長でき、自信を持って帰国することができました。

貴社においても、未知の環境でも主体的に学びを吸収する姿勢を活かし、業務に素早く適応できるよう努めます。

《解説》
語学留学の取り組みは、「努力の積み重ね」や「環境適応力」を伝えるのに最適です。準備から現地での行動まで一貫して描写することで、継続力と目的意識の高さを効果的にアピールできます。

文字数別|学業で力を入れたことを書く際のコツを例文付きで解説

「学業で力を入れたこと」は、ESや面接において頻出の設問ですが、文字数によって求められる書き方が大きく異なります。

文字数が少ない場合は簡潔さが重視され、多くなるほど背景や過程、成果まで丁寧に伝える必要があるのです。

ここでは、それぞれの文字数ごとに「どこまで書けば十分なのか」「どのような構成が望ましいのか」を例文とあわせて解説していきます。

  1. 50字の場合|結論だけで印象付ける
  2. 100字の場合|結論と具体的な取り組みを書く
  3. 200字の場合|結論→行動→成果の流れを意識
  4. 400字の場合|役割や当時の課題など詳細情報を書く

①50字の場合|結論だけで印象付ける

50字で「学業で力を入れたこと」を伝える例文を紹介します。文字数が少ないので、簡潔に結論のみを記しましょう。

50字の例文
統計学の授業で、課題分析を通じてデータの読み解きと応用力を高めました。

《解説》
50字では、エピソードの詳細を述べる余裕がないため、「何に力を入れたか」の結論をストレートに記すことがポイントです。動詞は「高めた」「深めた」「挑戦した」など、取り組みの成果が伝わるものを選びましょう。印象を残すには、テーマ(授業名など)を明示するのも効果的です。

②100字の場合|結論と具体的な取り組みを書く

100字で「学業で力を入れたこと」を伝える例文を紹介します。結論に加えて具体的な取り組みも入れましょう。

100字の例文
英語スピーチの授業において、ネイティブの発音と抑揚を意識して練習を重ね、学内コンテストで優秀賞を獲得しました。聞き手に伝わる表現を磨くことに力を入れました。

《解説》
100字になると、結論に加え「どのような目的で」「どう成果を出したか」まで伝えられます。授業名・取り組み・結果の3点を意識すると、読み手に理解されやすい構成になります。冗長表現は避け、動作や結果を明確に述べるのがコツです。

③200字の場合|結論→行動→成果の流れを意識

200字で「学業で力を入れたこと」を伝える例文を紹介します。その学業に取り組んだ過程での工夫や努力まで含め、そこから得られた学びや成長を端的に示しましょう。

200字の例文
卒業論文において「地方創生における観光政策の効果検証」をテーマに、自治体の政策データと観光統計をもとに分析を行いました。論文の説得力を高めるために、複数の統計手法を学び直し、仮説検証にあたりました。

結果的に、学会の学生発表会で優秀賞に選ばれ、研究内容を他大学の学生と共有する機会も得ました。

《解説》
200字では、「具体的な取り組み内容」「その学業に取り組んだ理由や目的」「努力や工夫したポイント」の3要素を簡潔に盛り込むことが重要です。読み手に伝わるよう、抽象語に頼らず、行動内容や結果を具体的に記述しましょう。

④400字の場合|役割や当時の課題など詳細情報を書く

400字で「学業で力を入れたこと」を伝える例文を紹介します。努力や工夫の過程に加え、自分の取った役割まで記し、あなたの強みをアピールしましょう。

400字の例文
ゼミ活動で「地域商店街の活性化策」をテーマに調査研究を行い、私はチームのリーダーとして全体の進行管理と発表を担当しました。

初期段階では、メンバー間の情報共有が不十分で、調査の重複や方向性のずれが生じていました。そこで、進捗報告を定例化し、Googleスプレッドシートで調査内容と進行状況を一元管理する体制を整えました。また、地域住民へのインタビューも並行して行い、商店街へのニーズを把握しながら提案の精度を高めました。

最終的には、地域性に即した実現可能な施策として「SNS活用による認知拡大」と「イベント連携型の集客強化策」を提案し、教員から「実践的で説得力がある」と高評価をいただきました。

課題に応じて体制や手段を柔軟に整え、メンバーを巻き込んで前に進める力が身についたと感じています。これらのスキルを活かし、チーム全体の業務効率向上に貢献したいと思います。

《解説》
400字では、「どんなテーマか」だけでなく、当時の「自分の役割」や「直面した課題」「取った工夫」まで盛り込むことで、問題解決力や柔軟な対応力をアピールできるようになります。その経験が自己成長にどうつながったか、あるいは将来の仕事にどう活かせるかについても触れてください。

ES・面接で学業で力を入れたことを効果的に伝えるコツ

「学業で力を入れたこと」の例文を読むなかで、自分の伝え方に自信が持てず、ただの出来事紹介に終始してしまうのではないかと不安を抱く方もいるでしょう。

特に、理系の研究や専門的な授業内容は、伝え方次第で企業側にうまく伝わらないおそれがあります。

そこでこのパートでは、エントリーシートや面接で学業への取り組みを効果的にアピールするための3つのコツを紹介します。

  1. 研究内容はわかりやすく言い換える
  2. 企業の特徴や事業に結び付ける
  3. 意欲や努力が伝わる書き方・話し方を意識する

①研究内容はわかりやすく言い換える

研究やゼミでの取り組みを学業の軸として伝える際は、専門的な言葉を多用しすぎないよう注意が必要です。

エントリーシートの読み手が、必ずしもあなたの研究内容に詳しいわけではありません。相手に伝わりやすい表現を使うことが大切です。

たとえば「制御工学」という専門用語は、「自動運転の仕組みを支える分野」と言い換えるだけで、伝わりやすさが格段に上がります。

学んだ内容を平易に説明する視点を持てば、内容が理解しやすくなり、効果的なアピールができるでしょう。

②企業の特徴や事業に結び付ける

学業で力を入れた内容を伝える際には、その企業の事業内容や方針に関連づけることが大切です。

たとえば、情報分析を学んだ経験は、マーケティングやコンサルティング職で活かせるでしょう。

「頑張ったこと」の紹介にとどめず、「この経験が御社の○○領域で役立つ」という形で伝えることで、説得力が大きく高まります。

企業研究を通じて、IR資料などを参考に、自身の学びと企業の取り組みの接点を見つけてください。

③意欲や努力が伝わる書き方・話し方を意識する

ESや面接で印象に残るのは、目立つ成果ではなく、どれだけ真剣に学業へ向き合ってきたかという姿勢です。

たとえ特別な成果がなくても、課題をどう乗り越えたか、地道に努力した過程を表現すれば、勤勉さや責任感を伝えられます。

たとえば「難しい授業に戸惑いながらも、毎週の復習を重ねて理解を深めた」といった具体的なストーリーがあるだけで、誠実な学びの姿勢が伝わるでしょう。

学業に力を入れたことを扱う際は、結果よりもプロセスを重視することが鍵になります。

ゼミ・研究未経験でも大丈夫|学業で力を入れたことがない場合の見つけ方

就活のエントリーシートやガクチカで「学業で力を入れたこと」を求められた際、ゼミや研究に参加していないと、何を書けばいいのか迷う方も多いでしょう。

特に文系学生の中には、「学業で取り組んだことがない」と感じている方も少なくありません。

この章では、ゼミなし・研究なしでも書ける学業のエピソードの見つけ方や、今後の予定をどう伝えるべきかについて解説します。

  1. ゼミ・研究なし|授業や自主学習のエピソードを使う
  2. ゼミ・研究あり|今後の予定や研究テーマにふれる

①ゼミ・研究なし|授業や自主学習のエピソードを使う

ゼミや研究の経験がない場合、「学業で力を入れたこと」のエピソードがパッと思いつかない方も多いと思います。「学業で力を入れたことがない」と感じている方もいることでしょう。

しかし、自分なりに壁を乗り越えた経験を整理すれば、書ける内容は見つかります。特に授業や資格取得などの経験は、真面目に学んだ姿勢のアピール材料になるのです。

このパートでは、必修授業での学びと資格取得への挑戦という2つのテーマにおいて、効果的なアピール方法を解説します。

  1. 必修授業での学び
  2. 資格取得への挑戦

①必修授業での学び

ゼミ活動でなくても、授業での努力は説得力のある内容になります。

たとえば、数理的な思考力が求められる授業に苦手意識を感じながらも、予習復習を継続して理解を深めたといった経験です。

その中で得た学びや成長を、別の授業や活動に活かせたことまで含めると、企業にとってより魅力的なエピソードになります。

アピールできるエピソードが思いつかない方は、授業の中で取り組んだ内容を思い出してみましょう。

②資格取得への挑戦

研究に関わっていなくても、資格に挑戦した経験は、学びに向き合う姿勢を示せるエピソードです。

たとえば、将来の就職を見据えて簿記やTOEICなどの取得を目指した場合、学習の動機や工夫したことを伝えることで、継続力や計画性をアピールできます。

特に学業やアルバイトと両立していた場合、その調整力も強みとなるでしょう。

結果よりも努力の過程を丁寧に伝えることで、「学業で力を入れたことがない場合」でも、評価につながる内容を作れます。

②ゼミ・研究あり|今後の予定や研究テーマにふれる

ゼミや研究に参加していても、テーマが始まっていなかったり、まだ進捗が浅い場合、内容がないため「書けない」と感じることがあるかもしれません。

そんなときは、テーマへの関心や、これから取り組みたい内容について整理して伝えることが効果的です。

企業は研究の進捗よりも、成長意欲や学びの姿勢に注目しています。まだ実績がなくても、将来の計画や学ぶ姿勢を示すだけで、十分アピールになるでしょう。

このパートでは、テーマが決まっている場合と決まっていない場合の2つに分けて、アピールの仕方を解説します。

  1. テーマが決まっている場合
  2. テーマが決まっていない場合

①テーマが決まっている場合

研究テーマが決まっている場合は、その分野に関心を持った理由や背景を明確にすることが大切です。

授業での気づきや社会的な関心を出発点として、どのような観点で研究を進めようとしているのかを説明してください。

研究の進行状況が浅くても、「なぜそれを選んだのか」「何を明らかにしたいのか」といった視点を持つことで、意欲や主体性は十分伝わります。

こうした研究への向き合い方から、業務に取り組む際の姿勢がイメージしやすくなるため、評価されやすいでしょう。

②テーマが決まっていない場合

まだ研究テーマが定まっていなくても、どの分野に興味を持ち、どのような切り口で学びを深めたいかを示すことが重要です。

たとえば、「国際経済に関心があり、ゼミでの議論や企業へのヒアリングを通じてテーマを模索中」といった姿勢も、主体性や意欲を表す表現になります。

テーマ未定であることを弱みとせず、学びへの探究心を前向きに伝えることで、エントリーシートにも十分活かせる内容に仕上がります。

「学業で力を入れたこと」の項目で評価を下げてしまう4つのケース

「学業で力を入れたこと」について書かれていても、あまり相手に良い印象を与えない文章があります。

このパートでは、よくある4つのNGパターンを取り上げ、それぞれの注意点と改善の考え方について解説するので、実際に書くときは注意しましょう。

  1. 課題に対して取り組み内容が書かれていない
  2. 努力の過程や継続力が伝わっていない
  3. 学業から何を学んだかが書かれていない
  4. 自己PRや他の項目と内容が被っている

①課題に対して取り組み内容が書かれていない

「学業で力を入れたこと」を書く際、直面した課題を挙げることは大切です。ただし、その課題に対して具体的にどのような行動を取ったのかが書かれていない場合、企業に好印象を残すことは難しくなってしまいます。

企業が知りたいのは、困難に直面した際に、どんな工夫や行動を通じて乗り越えたのかというプロセスです。

たとえば、「ゼミの研究で膨大な先行研究の読み込みに苦労した」という課題の説明だけでは、あなたの取り組みが伝わりません。

「発表に向けて2ヶ月前から準備を始め、毎週ゼミの先生に先行研究選びのフィードバックをもらった」といった過程を示すことで、勤勉さや真剣な姿勢が伝わります。

どのように課題に対応したかまで含めることを忘れないようにしましょう。

②努力の過程や継続力が伝わっていない

課題に対する取り組みを明示している場合でも、努力の過程や継続力が伝わらないパターンもあります。

たとえば、英語の授業で苦戦した経験を述べる際に、「授業時間外でも自主的に勉強する時間を作った」といった説明だけでは効果的なアピールとは言えません。

「毎週予習と復習を継続した」「毎授業後に先生に添削をお願いした」など、行動の内容や頻度・工夫を具体的に示すことで、主体性や継続力を伝えることができます。

単に「努力した」とするのではなく、どのように努力したのかを細部まで明確にすることが、評価を高めるカギです。

③学業から何を学んだかが書かれていない

どれだけ努力した経験でも、「その学びをどう活かすか」が書かれていなければ、企業の採用担当者には響きづらくなってしまいます。

たとえば、「心理学の講義を通じて人の行動原理を学んだ」といった事実だけでは不十分です。

「データを基に背景を読み取る力が養われたので、マーケティングに活かしたい」「他人の視点を考慮して物事を判断する力をチームワークに役立てたい」といった、具体的な変化まで言及する必要があります。

研究や日々の授業で得た知識や価値観の変化を丁寧に言語化することを意識しましょう

④自己PRや他の項目と内容が被っている

「学業で力を入れたこと」の内容が、自己PRや学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)と重なってしまうと、マイナス評価につながることがあります。

企業は、各設問を通じて学生の多面的な強みや行動傾向を知りたいと考えています。

そのため、他項目と同じエピソードや主張を繰り返してしまうと、アピールポイントの幅が狭い人材だと捉えられてしまう恐れがあるのです。

内容が重複していると、どの設問でも似た印象になり、評価の伸びしろを狭めてしまうため、全体を見渡したバランスの取れた設計にしてください。

「学業で力を入れたこと」を通して自分の魅力をアピールしよう

「学業で力を入れたこと」は、回答次第では自分のスキルの高さや、企業への熱意を伝えられます。しかし、一歩間違えば上手に伝えられず、周りの就活生の差をつけられません。

もし、「学業で力を入れたこと」の解答に困っているのであれば、本記事を参考に考えてみてくださいね。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。