自己PRで短所をどう答えるべきか? 例文も交えてレクチャー!
就活では、さまざまな面で自己PRが求められ、そのなかで長所を聞かれる反面、短所を聞かれるシーンも多いでしょう。
自身の短所を伝えるのは、恥ずかしいと感じるほか、マイナス面になるのではないかと躊躇してしまうかもしれません。
この記事では、なぜ自己PRで短所を問われるのか、短所を伝える場合どのようにするべきなのか、短所を伝える効果などについて解説しています。自己PRの短所に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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自己PRで短所を伝えても問題ない?
面接やエントリーシートでの自己PRで、短所を話したり書いたりして、大丈夫なのかと不安になる方もいるでしょう。
結論から言うと、短所は嘘をつかずに答えても問題ありません。
就活において、短所を整然と答えられる方は、自分自身を理解できていると感じてもらえます。
とはいえ、これから就活に挑む方にとっては、本当に短所を答えていいか迷いがあるはずです。ここからは、そうした迷いや戸惑いを解消していきます。
自己PRで短所を伝えたらマイナスになる?
自己PRで短所を伝えるのをためらってしまうのは、マイナス評価になるのではないかという懸念からでしょう。
しかし、そうした心配は無用です。短所を問われるのは、応募者自身の性格を知ろうとする意図からです。
そのため、短所の内容が直接マイナスにはなりません。むしろ、短所を問われて、黙ったり、自分を取り繕って嘘の解答をしたりする場合のほうが問題があります。
短所を伝えて採用されなかった場合は、短所そのものではなく、伝え方に問題があった可能性が高いです。
自己PRで短所を問う企業側の意図を詳しく解説
自己PRで短所を言うのに問題はないとわかりました。それでは、その質問に対する企業の意図をもう少し深く知っておきましょう。
ここでは、企業の意図について解説していきます。
①自分自身を客観的に理解できているか
企業側が応募者に短所を問うのは、自己分析を通して自分自身を客観的に理解しているかを判断したいからです。
また、短所についての答え方や内容から、仕事上でどう振る舞うべきかを、自分自身できちんと考えられるかどうかを確認する意図もあります。
面接で短所を述べるときも、「面接官がどう思うか」を考えつつ話せるようになっておきましょう。
②自分自身の短所にどう向き合っているか
企業側は応募者が自分自身の短所にどう向き合っているかの姿勢も見ています。
そのため、短所をはぐらかしたりごまかしたりして答えるより、自分の短所をきちんと述べ、どのように克服しようと考えているかを正確に伝えましょう。
そうすることで、企業に対して、誠実さもアピールできますよ。
③企業の雰囲気や業務内容にマッチしているか
企業側は、長く働いてもらうためにも、求める人材像と合うかどうかを知る必要があります。そのために短所を問い、そこから見える人柄を伺っているのです。
例えば、チームプレーで進める業務なのにコミュニケーション力が劣っていたら、戦力になりません。
反対に個人プレーの業務なのに決断力に欠けていたら、その企業で働くのは困難でしょう。そのため、採用時のズレが生じないようにするための企業側の配慮でもあるのです。
④仕事で課題解決していける力はあるのか
仕事をするうえでは、さまざまな課題が生じます。短所を聞き、そうした課題に直面した時の解決力を伺っているのです。
短所への向き合い方から、向上心の強さや成長意欲があるか、弱さに向き合う強さがあるかを見ています。
課題に直面するなど、うまくいかない時ほど個人の性質が現れますよ。そのため、短所を問い、自分の弱さとどう向き合っているかを判断していると考えましょう。
自己PRで短所を伝えたときのメリット
短所に向き合い、自分を理解すれば、就活にも今後の仕事人生にもきっと役立ちます。
自己PRで短所を伝え、自分が得られるメリットについて考えていきましょう。
①自分自身の短所を知って成長に活かす
自己分析で自分自身を理解することで、短所に向き合い、克服するためにどうするべきか考えると、自分自身の長所も見えきますよ。
例えば「慎重すぎる」という短所があったとします。しかし、裏返すと「時間をかけて仕事に取り組み、細部にまで目を行き渡らせる能力がある」という長所につながるのです。
このように短所について、そのままの言葉の意味で受け取らず、裏面までもしっかりと考えれば、良い面が見えてきて自信がつきます。自信がつけば前向きになり、自分自身を一歩前進させられますよ。
②就職後に会社の環境や業務に戸惑わず力を発揮できる
企業側は、応募者が会社の雰囲気や業務内容に合っているかどうかを確認する必要があります。
採用後のミスマッチは、企業と応募者側で相互理解ができていなくて生じる場合が多いです。
しかし、面接や書類などの自己PRで自分の短所をきちんと伝えられていたら、ミスマッチは起きなくなります。
そのため、自己PRで短所を伝えるのは、長い目で考えて自分自身の将来のためにも重要だと知っておきましょう。
自己PRとしての短所を見つける方法
自己分析は自分の短所を見つけるためにも必要な作業です。以下の手順を参考に進めましょう。
続いて、短所を見つける方法をそれぞれ解説します。
①自分自身の過去を辿り失敗を振り返る
自己分析の基本は、まず自分自身の過去の振り返りから実施しましょう。過去の自分の失敗から自身の思考パターンを理解し、短所を見つけていきます。
下記のフローで確認し、自身の短所を洗い出してみましょう。
- 中学時代あたりから大学時代までを振り返り、過去の成功や失敗の経験を箇条書きにする
- 書き出した経験をさらに深堀り、印象的なエピソードを抜き出す
- エピソードを細部まで書き出し、そのなかで自分がうまくできなかったこと、苦手だったことなどを洗い出して短所としてまとめる
就活で必要なのは、主に大学時代の経験ですが、大学だけだと自分自身をつかみきれないといった場合は、中学やもっと幼い頃も思い出してみましょう。
②求人情報や企業が求める人物像を理解する
自己分析をするうえで、短所が見つかると落ち込むかもしれません。しかし、企業の雰囲気や業務内容に短所が差し支えなかったり、むしろ短所が活かされたりするといった場合もあるはずです。
そうした場合、その企業は自分自身にマッチしているといえます。
まずは自己分析をしっかりと深めたうえで、企業が求める人物像を理解するようにしましょう。企業のサイトや求人票をしっかりと読み、どのような人材を求めているかを知るのは大切ですよ。
③短所を見つけるには長所も一緒に探る
自己分析を通して、短所を見つけるのに難しさを感じる場合もあるでしょう。短所を見つけるためには、長所も一緒に見つけるようにする必要があります。
例えば、「臆病で決断できない」といった短所は、「慎重に物事を見極める」という長所に置き換えられますよ。
「マイペース」は「物事を受け入れるおおらかさ」に、「負けん気が強すぎる」は「向上心がある」に、「おとなしい」は「相手を尊重できる優しさがある」と、短所は長所に置き換えられます。
短所を見つけるときはその裏にある長所も一緒に見つけて、長所と短所に一貫性を持たせておくようにしましょう。自己PRに大いに役立つはずです。
④自己分析に行き詰まったら他己分析も活用する
一人で自己分析で短所がつかめないなら、他己分析をしましょう。他己分析は他人の目を通した自分自身を知ることです。以下の手順で進めてください。
- 他己分析してもらう人を選ぶ
- 質問内容をまとめて依頼する
- 結果を自己分析と照合する
- 自己PRをまとめ企業の求める人材像と照合する
他己分析をお願いするのは、「家にいるときの自分」を知る家族や、「外にいる自分」を知る仲の良い友人がベストです。以下のような質問を用意し、お願いする方に渡しましょう。
- 私の短所・長所は何か?
- 第一印象と関わってからのギャップはどのようなところか?
- 私の改善点はあるか?
他己分析の結果と自己分析の結果を照らし合わせれば、知らなかった自分に出会えるでしょう。そして、自己PRをまとめ、企業が求める人材像と照合すれば、その企業に自分が合うかどうかも見えてくるはずです。
自己PRで短所を簡潔に伝えるコツ
自己分析・他己分析を通して短所が見つかったら、自己PRをまとめましょう。この際、短所と長所の2つを上手に活かしてまとめます。
それでは、短所の伝え方にどんなポイントがあるのかみていきましょう。
①簡潔に答えるようにする
短所を伝えるときは、1つに絞って、簡潔にしましょう。
たくさん思い浮かんでしまうかもしれませんが、答えるのは1つだけにしたほうがシンプルです。あれこれ入れ込むと、何を伝えたいかわかりづらくなります。
そして、ネガティブな表現ではなく、できるだけポジティブに伝えましょう。まずは、「私の短所は心配性なところです」など、結論から述べるようにしてください。
②エピソードを交えて具体的に答える
自己PRで短所を伝える際、具体的なエピソードを入れると、より伝わりやすくなります。
失敗の話にはなってしまいますが、素直に伝えるほうが好感を抱いてもらえるはずです。
まずは、結論から伝え、その次にエピソードを入れ込みます。さらにその次にはこのエピソード(経験)をどう活かしていくかも伝えましょう。
③短所を克服するためにどう取り組んでいるかを具体的に
エピソード(経験)をどう活かすかにも通じますが、短所をどう克服していこうと考えているかを伝えるのも大切です。
例えば、「私の短所は優柔不断なところです」だけだと、企業の採用担当者は「決断力がないのだろうか」と思ってしまいます。
しかし、「優柔不断が短所なので、できる限り決断を早くする努力をしています」と克服しようとしている姿勢を見せれば、企業側も安心するはずですよ。
④短所は長所に転じるよう答える
短所と長所はやはり裏表なので、短所から長所に転じるような伝え方を心がけましょう。
例えば、「私の短所は、せっかちなところです。
しかし、せっかちだからこそ、行動が早く、仕事も効率的に進められます」といった答え方を意識しましょう。
短所を長所として言い換えるなら?一覧で確認!
短所を長所に言い換えるパターンを紹介しましょう。
短所 | 長所 |
心配性 | 強い責任感がある |
優柔不断 | 優しくて人に気を遣える |
せっかち | 即対応する力がある |
マイペース | 他人の意見に流されない芯の強さがある |
頑固 | 強い信念がある |
自己主張が強い | リーダーの素質がある |
お節介 | 物おじせずコミュニケーション力がある |
相手に流されやすい | 協調性がある |
しつこい | 忍耐力がある |
計画性に欠ける | 行動力がある |
協調性が足りない | 自分の信念を持っている |
面倒くさがり | 無駄なく物事に取り組める |
飽きっぽい | 好奇心旺盛 |
八方美人 | 愛想が良い |
自己分析して出てきた短所を言い換えるための参考にしてください。
自己PRで短所を伝えるときのNG行為とは?
短所を伝える際、その企業には相応しくないと思われるような内容を伝えないようにしましょう。
答え方のNG事例を見ていきます。
①「短所はありません」と答える
短所に目を向けたくない、弱みを見せたくないと思い、「短所はありません」と言ってしまうのはNGです。
「きちんと自己分析できてない」「欠点に向き合えない」「自信過剰だ」と受け取られる場合があります。
②ネガティブな伝え方をする
「私は○○ができません」「私なんて」と言ったネガティブな言葉は使わないようにしましょう。
必要以上に自分のことを下げるような伝え方をすると卑屈に思われます。
短所だからこそ、解決策まで含めてハキハキ答えましょう。
③身体的な特徴を伝える
「顔が美しくない」「背が低い」「障害がある」など、身体的な特徴をわざわざ伝えるのもNGです。性格や行動・思考の癖などは、努力で改善できます。
しかし、身体的特徴の改善は難しいです。今後、努力で改善・克服できるような短所を伝えましょう。
④社会人マナーに反する短所は言わない
働いていくうえで、マイナスになるような点は絶対に言ってはいけません。
例えば、「遅刻癖がある」「忘れ物をしがち」「虚言癖がある」などです。
社会人としてのマナーに欠けると囚われるので、言わないように注意しましょう。
自己PRで短所を伝える例文:5パターン紹介
短所の言い換えを、実際どのような例文で伝えるべきかをレクチャーします。面接でもエントリーシートでも役立つよう、短所の種類別で例文を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
応募書類なら文章で書くのはもちろん、面接がある場合は話す練習もしておきましょう。
①せっかち
「私の短所はせっかちなところです。販売のアルバイトでお客様に商品説明を急いで伝えたら、内容が間違っており、店長に注意されました。 早期決断をして、売り上げには_貢献できましたが、内容が間違っていたのは致命的なミスでした。 こうした間違いは二度としないようにとそれからは常に、店長に確認を取り、商品説明の練習も怠らないようにし、アルバイトの現場で少しずつ認めてもらえるようになりました」 |
せっかちなところを克服し、判断力を身に付けたことをアピールしています。
②完璧主義
「私の短所は完璧主義である点です。例えば、飲食店のアルバイト先では最後に掃除をしますが、私は細かな汚れが気になって業務を終えるのが遅くなってしまいます。 最終的にアルバイト仲間を待たせてしまい、何度も迷惑をかけてしまいました。それ以降、効率よく掃除を済ませ、周囲に合わせる大切さを学びました」 |
完璧主義を克服し、幅広い知識を身に付けたとアピールしています。
③優柔不断
「私の短所は優柔不断なところです。大学のゼミではゼミ長を務めました。しかし、取り組みのなかで、私の決断が遅かったため、メンバーを困惑させてしまいました。 原因は判断材料となる資料が充分ではなく、自信を持って決められなかったからです。この経験から、何かに取り組むときは資料を集めたり、ヒアリングを徹底したりするよう心がけるようになりました」 |
優柔不断さを克服した過程を、具体事例を挙げてていねいに説明したアピール文です。
④マイペースで人に合わせられない
「私の短所はマイペースなところです。目の前の作業に集中すると、まわりが見えず、マイペースに進めてしまいます。 しかしゼミで、チームでの発表に取り組んだとき、マイペースに進めて、周囲に迷惑をかけてしまいました。それ以降、周囲の意見を伺いながら、物事を実施するよう心がけています」 |
過去に起こしてしまったミスを振り返り、それ以降に気を付けているところまで具体的に述べています。
⑤すぐ緊張する
「私の短所は緊張しやすい点です。ゼミの発表でもいつも緊張してうまく話せませんでした。自分なりに対策を講じたところ、準備をしっかりすれば、それほど緊張せず進められるとわかりました。 そのため、ゼミの発表の際は徹底的に調べ、人前で話す練習をしっかりしてから、望むようになり、うまくいくようになりました」 |
すぐに緊張する短所をいかにして克服したかだけでなく、その後の成功経験も話して印象を深めた例文です。
自己PRのため短所に向き合うのが辛い時は?
自己分析を進めて短所を見つける作業が辛くなる場合もあるでしょう。乗り越えるためにも、短所に向き合う時の対処法を紹介します。
それぞれの対処法を解説するので、ぜひ参考にしてください。
①他人と比べないようにする
自分の短所を見つけて他人と比べてしまい、辛くなる場合もあるでしょう。しかし、就活において他人と比べる必要は全くありません。
どうしても気になってしまう時は、数日間は就職活動から離れるのがおすすめです。
例えば「お気に入りのカフェに行く」「運動して発散する」など、自分の機嫌を取る方法を見つけておきましょう。
②友達や家族に話すほか日記を書く
短所を探して嫌になったり、就活に疲れたりしたら、友達や家族と話して気分転換するのも大切です。思わぬ解決の糸口が見つかるかもしれません。
あまり話したくないのなら、日記を書いて自分の気持ちを整理するのもおすすめです。
③短所から長所への言い換え一覧を熟読する
自分の短所が分かってきて、辛い思いをしている人もいるでしょう。
そのような時は、前述した短所から長所への言い換え一覧を読めば、自分の短所も悪くないと思えるはずです。
短所と向き合うと同時に、自分の長所を見つけられたら元気も出てくるはずですよ。
自分の短所に向き合うと成長につながる
自己PRのため、自己分析で短所を見つけるのは社会人として基盤を築くためのステップの1つです。
短所に向き合って、克服する方法も考えれば、成長につながりますよ。また、自覚していなかった長所を発見できるいい機会でしょう。
怖がらず前向きに自己分析を行い、自己PRでどのように短所を伝えていくのか、自分なりにしっかり考えて就職活動を乗り切ってくださいね。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。