TOEICは就活で有利になる!スコア別の伝え方と業界の特徴も紹介
就職活動でTOEICをアピールポイントにする学生が増えていますが、TOEICは就活で有利になる場合があります。
グローバル化が進むビジネス界では、英語力がますます重視されており、高得点であれば十分な強みになるのです。
この記事では、TOEICのスコアが就職活動でどのように役立つのか、どの業界で特に有利になるのか、TOEICをうまくアピールする方法について解説します。
TOEICは就活でアドバンテージになる!
TOEICの点数が高ければ、就活で有利になります。
企業が国際市場への進出を拡大し、グローバル化を推進する中で、英語力がますます重要になっているためです。
日本国内の企業でも、英語を重視する傾向が強まっています。また海外から日本へ来る外国人も増えているので、ビジネスシーンでも英語力は必要になります。
企業のグローバル化の流れは今後も続くと予想され、高い英語力の需要はより一層高まりますよ。
TOEICはスコアごとに伝え方に注意が必要
ここでは点数ごとのアピール方法を紹介します。ただTOEICについて言及すれば良いわけではなく、点数ごとに注意点もあるのでしっかりと確認しておきましょう。
- 0点~470点
- 475点~745点
- 750点~
①0点~470点はアピールにならない
TOEICのスコアが470点以下である場合、履歴書への記載を避けましょう。
470点は日常英会話がスムーズに行える最低限のスコアとされており、これを下回ると英語の初心者と見なされ逆効果になってしまいます。
そのため、就活でTOEICを強みにする場合は、少なくとも470点以上の場合のみに限定しましょう。
②475点〜745点の点数は記載すべき
475点~745点の場合は、履歴書に記載しましょう。
ETSによる最新のTOEICスコアの分析によると、TOEICスコア470点は、日常英会話をスムーズに行うレベルです。一方、730点以上のスコアを持つ受験者は、日常生活でのコミュニケーションを完璧にこなすだけでなく、特定の専門分野においても適切に対応できる上級者とされており、ビジネスシーンにおいても問題ないとされています。
なので、TOEICで475点から745点を獲得できると強みとしてアピールできるレベルになります。
さらに、TOEIC受験者の中で600点前後のスコアが一般的であることから、600点以上を獲得した人は、より積極的にアピールしてもよいかもしれません。
③750点〜の場合はしっかりアピール
750点以上の点数を獲得した場合、かなり強いアピールになります。
TOEIC750点を獲得することは、難易度が高く英検準1級と同等のレベルになります。したがって、面接の場では自信を持ってアピールしましょう。
また、860点以上の点数を獲得できた場合、特定の専門分野における話題に対しても深い理解を示し、流暢なコミュニケーションが可能なレベルとなるので、ぜひアピールしましょう。
企業がTOEICの点数を気にする理由4つ
ここでは企業がTOEICの点数を気にする理由を4つ紹介します。理由をしっかりと理解し、より効果的なアピールを心がけましょう。
- 汎用性の高い資格だから
- 英語力が求められるから
- ビジネス英語力の指標になるから
- スコア形式でレベル感が明確
①汎用性が高い資格だから
TOEICは、ETSというアメリカの非営利団体が開発した、英語力を測定する世界共通のテストです。
このテストは、就活で指標となるだけでなく、大学の入学試験などの代替としても認められており信頼性が高いテストの1つです。
2019年にはTOEIC Listening & Reading Testの受験者数は約220万人ほどおり、その影響力の大きさを物語っているでしょう。
だからこそ企業も信頼性が高い指標の1つとしてTOEICをとらえ、判断材料にしているのです。
②英語力が求められるから
人件費の削減や税制上の利点、そして市場規模の大きさなどから、海外進出をする企業が増えています。
このグローバル化の流れにより、ビジネスパーソンも英語力と国際的なコミュニケーション能力を求められるようになりました。
例えば、楽天では社内公用語として英語が採用されており、ファーストリテーリングでは幹部クラスの会議が英語で行われています。また、鴻海によって買収されたシャープも2023年から英語を社内公用語とする方針を打ち出しています。
このように、英語力とグローバルな視点を重視する企業が増え続けているので、TOEICのスコアはますます重要な指標となっていくでしょう。
③ビジネス英語力の指標になるから
TOEICはビジネス英語力の指標にもなります。
TOEICは、日常の会話能力だけでなく、ビジネス環境での英語使用能力も評価するためのテストです。なので、ビジネスメールをはじめとする実務に関連した内容がテストには含まれており、容易にビジネス英語力も図れるのです。
TOEICで高得点を取ることは、ビジネスの場面での実践的な英語の使用能力を示すので、高得点であればあるほどビジネス英語力が高いことの証明になります。
④スコア形式でレベル感が明確
TOEICのスコアリングシステムは5点刻みであり、英語の能力を正確に、客観的に評価できます。
広く知られており、信頼性も高いテストなので判断がしやすいので、企業からすると多くの就活生を公平に選考する判断材料としてTOEICを利用しやすいです。
また、企業は求める英語力をスコアとして明確に示すことで、採用基準に適合する応募者を引き寄せやすくなるという利点もあります。
[業界別] TOEICが就活でどのくらい評価されるか
TOEICは企業にとって重要な判断材料になりますが、実は業界によって評価の度合いが変わります。自身のTOEICスコアが高くても、あまり英語力を重要視していない業界ではアピールにならない場合もあります。
しっかりと確認しておきましょう。
- 商社
- マスコミ業界
- メーカー
- IT業界
- 旅行業界
- 金融業界
- 航空業界
①商社
商社を目指す学生にとって、TOEICでの高得点はかなり強いアピールになります。
一般的に、TOEICで800点から900点台が望ましいです。商社は国際的な取引が多いため、海外での勤務が求められることもありますし、国内で働いていても、海外のクライアントとの会議や契約書の交渉などが日常的に行われます。
たとえば、三井物産は新入社員の選考を通過した後、入社前にTOEICで800点を取得することを推奨しています。商社の就活ではTOEICで高いスコアをとる必要がありますよ。
②マスコミ業界
マスコミ業界では、国際ニュースの取り扱いも多いため、TOEICは高評価になります。
マスコミ業界の場合は、少なくともTOEICで730点以上を取るべきです。大手マスコミ企業では、海外勤務の機会もあり、英語力が高いと海外赴任のチャンスが増えます。
実際に、海外勤務の採用判断にTOEICスコアを利用している企業も存在します。そのため、マスコミ業界で海外勤務を望むなら、高い英語スキルが必要です。海外での仕事を希望する方は、TOEICで800点以上を目指すことが望ましいでしょう。
③メーカー
製造業界はその国際的な製造拠点と多国籍の従業員の存在により、グローバルな性質が強いです。そのため、英語のスキルが高いほど、評価される可能性が高まります。
メーカーによって基準は異なりますが、TOEICスコア730点から860点が一般的な目標とされています。
例えば、ソニーは社員の英語力向上を目指し、入社後にTOEIC試験の受験機会を増やすとともに、英語力を高めるためのプログラムを提供しています。
TOEICスコアが応募条件に含まれていない場合でも、高い英語力を持っていることが、メーカー企業への採用選考において有利になることは間違いありません。
④IT業界
IT業界においては、TOEICスコアが重要な評価基準の一つとされています。特に700点を超えるスコアは、就職活動において有利に働くと言われています。
プログラミング言語は基本的に英語で記述されており、技術文献や最新の情報も英語で提供されることが多いです。また、ITエンジニアが日常的に利用するツールも、ほとんどが英語で設計されています。
さらに、様々な国の従業員を抱える大手IT企業では、社内でのスムーズなコミュニケーションを図るためにも、英語力が不可欠です。また、自分自身が海外でエンジニアとして働くことがあるかもしれません。
英語力があるに越したことはないです。
⑤旅行業界
旅行業界では、外国人観光客への対応や海外ツアーでのホテルや施設とのやりとりがあり、流暢な英語コミュニケーションスキルが重視されます。
旅行業界に就職したい学生はTOEICスコア600点以上を目指しましょう。
また、国内での勤務であっても、海外の企業との交渉や外国人からの問い合わせへの対応もあり、専門的な英語用語の理解が必要です。なので、基本的な英語コミュニケーションスキルを身に付けるようにしましょう。
⑥金融業界
金融業界では、為替取引や外資系企業との取引において、高度な英語力が必要不可欠です。さらに、大手金融機関に勤める場合、海外赴任のチャンスもあります。
このため、優れた英語スキルは金融業界で高く評価される資質の一つです。金融に関連する専門用語を理解し、適切に使いこなす能力は仕事を有利に進めます。
金融業界でのキャリアを目指す方は、TOEICで800点以上を獲得していることが、採用選考において大きなアドバンテージとなります。
⑦航空業界
航空業界では、様々な国のお客さまに接するため、流暢な英語でのコミュニケーションが非常に重要です。この業界に入るには、少なくともTOEICで600点以上のスコアが必要です。
例として、ANAでは新規応募者にTOEICスコア600点を求めており、選考が進むにつれて、TOEICの公式スコア証明書の提出を要求されます。
外資系の航空会社では、さらに高い英語力が求められ、TOEIC650点以上が望ましいとされています。これは、国際的な業務を遂行する上での必須条件となります。
したがって、航空業界での職を得ることを目指すならば、平均を超える英語能力を示すことが必要です。
【おすすめ3選】TOIECの参考書
最後にTOEICのスコアアップを目指す方におすすめの問題集を3つ紹介します。ぜひ参考にして下さい。
①TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ
「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」は、レベルに応じて英単語を効率的に学べるため、非常に実用的な単語帳です。
この単語帳は、著者がTOEICテストを120回以上受けた経験を基に、TOEICの出題傾向を徹底分析して作成されており、信頼性も高いです。
また、「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」を含む特急シリーズは、TOEIC対策に役立つ書籍が揃っていますので、興味がある方はぜひ手に取ってみて下さい。
②公式問題集:公式TOEIC Listening&Reading 問題集
ETSが開発した「公式TOEIC Listening & Reading 問題集」は、TOEICのリスニングとリーディングのセクションを効果的に学習するための公式教材です。
この問題集は、実際のTOEICテストで使用される公式スピーカーによる音声とマークシート式の解答形式を採用しており、実際のテストと同じ形式の問題を受けることで、テストの流れや出題パターンを理解するのに役立ちます。
また、詳細な解説が付いているため、よく間違える問題を見つけ、弱点を克服することができます。
TOEICテストの本番前には、この「公式TOEIC Listening & Reading 問題集」を何度も繰り返し取り組むことで、試験に向けて万全の準備を整えましょう。きちんとした準備は、高得点を取るのに欠かせません。
③初めて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略
「初めて受けるTOEIC L&Rテスト 全パート完全攻略」は、TOEICテストで高得点を目指すために必要な全ての要素を包括的に学ぶことができるガイドブックです。この一冊は、TOEICスコア600点超えを目指す人におすすめです。
この本にはTOEICの各セクションに対する戦略的なアプローチ、効率的な勉強法、模擬試験があります。
TOEICの初心者や、特定の弱点を改善してスコアを向上させたいと考えている受験者に特におすすめです。この本を使って、TOEICテストに臨む準備を整え、自信を持って試験に挑みましょう。
TOEICスコアを有利に伝えよう
TOEICスコアは、多くの企業が応募者の選考基準として重視しており、特定の業界では高いスコアが求められることもよくあります。特に、外資系企業や国際的なビジネスを展開する日本企業では、730点以上のTOEICスコアを持つことが、採用の際のポイントになるでしょう。
就職活動を有利に進めるためには、TOEICで高いスコアを取ることが必要です。高いスコアを獲得することで、希望する企業に入りやすくなり、キャリア形成にも役立つでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。