体育会系企業が向かない人の特徴を解説|見分け方も紹介
就活中によく耳にする体育会系企業という言葉。就活生の中にはどんな企業のことをいうのか、どのようにして見分けられるのかが気になる方もいますよね。
体育会系企業は厳しい印象を与えますが、実際は上司が部下を支援し、モチベーションを高める文化があります。本記事では体育会系企業の特徴や向いていない人の特徴を紹介します。
体育会系企業はブラックとは限らない
まずは、体育会系企業の特徴について解説します。初めて聴いた方はまず確認してくださいね。
- 体育会系企業とは
- 体育会=ブラック企業ではない
- 体育会系企業が多い傾向にある業界
体育会系企業とは
「体育会系」は上下関係や根性を重んじる企業を指し、スポーツの部活動に由来する言葉です。体育会系の部活動に所属した経験がある人との相性はいいと言われています。仕事に情熱を持てる人には合っていますが、プライベートを大切にしたい人には合わないかも可能性が高いです。
一般的に激務な企業が多く、長時間労働を強いられる可能性があります。一方で、同期や先輩後輩との絆が強く、チームワークを大切にする企業文化もあります。
体育会=ブラック企業ではない
体育会系の風潮は必ずしも「ブラック」を意味するわけではありません。売り上げ目標達成に向け熱心に取り組む一方、過度な叱咤もあり得ます。
しかし、努力次第で出世のチャンスもあり、高い報酬を得られる可能性もあります。また人間関係が厳しい分、チームの絆が強くなる傾向にあります。
体育会系企業が多い傾向にある業界
不動産・メディア・IT関連などの業界で体育会系の雰囲気が強い企業が多くみられます。営業職や複数人でのプロジェクト推進では、チームワークが重視されるためです。
特に新規開拓営業などでは、がむしゃらな根性が求められる場面も多く、そうした体育会的価値観が色濃く出る業界といえるでしょう。またその中では、成果主義も取り入れられている企業も増えています。
体育会系企業の6つの特徴
続いて、体育会系企業の特徴を6つ紹介します。
- スポーツ経験者の社員が多くいる
- 上下関係が明確である
- 気合や根性論を語る人がいる
- チームワークが大事な業務である
- チャレンジ・挑戦しやすい
- 精神的に強い人が多くいる
①スポーツ経験者の社員が多くいる
体育会系企業では体力が求められる業務も多く、スポーツ経験者が採用されやすい傾向にあります。採用担当者自身もスポーツ経験があるケースが多く、雰囲気の似た人材を採用したがるためです。
スポーツを通じて鍛えた体力や根性、チームワークなどは業務に活かせる能力と考えられているようです。一方で、部活経験がない人でも意欲と能力次第では十分に活躍できます。
②上下関係が明確である
体育会系企業は上下関係が厳しく、年功序列の考え方が残る所も少なくありません。結果よりも年次が優先される場合があり、そうした環境に馴染めない人もいるでしょう。
しかし、最近では実力主義を取り入れる企業も増えており、結果を出せば出世のチャンスもあります。部下に対する指導力や上司への敬意なども重視される企業文化の一つです。
③気合いや根性論を語る人がいる
スポーツ経験者が多いこともあり、根性や気合いを重視する体育会系企業が目立ちます。理論よりも気持ちの入れ方を最優先する傾向があり、そうした価値観に共感できる人向けです。
しかし、一方で合理的思考も重視する企業も存在します。ただ社内全体の雰囲気や、プロジェクトの進め方の速度など、気合いを利用しながら進めている様子が感じられる企業も少なくありません。
④チームワークが大事な業務である
チーム業務が多い業界に体育会系企業が多いことから、チームワークを大切にする企業文化があります。そこではメンバー一人ひとりの特性を理解し、最善の結果を残す工夫が求められます。
スポーツ経験者には活かせる能力ですが、個人での作業を黙々と行いたい人にとっては厳しい環境となってしまうかもしれません。チームで助け合い、高め合う関係性が構築できれば、個人の力を最大限に発揮できるでしょう。
⑤チャレンジ・挑戦しやすい
体育会系企業では新しいことにチャレンジする姿勢が評価される傾向があります。何事も前向きに取り組める人材が求められるため、入社前の期待と異なる業務内容であっても柔軟に対応できる人が向いています。
一方、特定の分野に特化したい人は不向きかもしれません。そうした企業では常に新しい課題に挑戦し続ける姿勢が重視されるため、変化を恐れず臨機応変に対応できる人材が望まれています。
⑥精神的に強い人が多くいる
体育会系企業は目標達成や上司からの厳しい指導により、自然と心身ともに鍛えられる環境です。そのため逆境に負けず、前向きに取り組める強靭な精神力のある人が多くいます。過酷な環境でも前を向き続けられる人材は歓迎されるでしょう。
一方で、精神的にも体力的にも逆境に強くない人は、そうした企業では長く働き続けることが難しくなる可能性があります。自身の強みや限界をよく理解した上で、入社を検討する必要があります。
体育会系企業の注意点3つ
続いて、体育会系企業の注意点を3つ紹介します。
- 根性論・精神論になりがち
- ブラック企業と言われることも
- 合う人と合わない人が分かりやすい
①根性論・精神論になりがち
体育会系企業には根性論や精神論が根強く残っています。結果が出せなければ「やる気が足りない」と責められることも。そういった理不尽を受け止められる強い気概を持つ人に向いていますが、根性論が苦手な人は長く働きづらいかもしれません。
ただし、最近はコンプライアンス的な観点からこのような雰囲気を率先する企業は少なくなっています。
②ブラック企業と言われることも
一部の体育会系企業では仕事と私生活の境目がなく、休日出勤や深夜の電話対応を強いられるケースもあります。ワークライフバランスを大切にしたい人は、そうした企業を避ける必要があるでしょう。
最近では働き方改革の影響もあり、休日労働を強要しない企業も増えてきていますが、体育会系の企業にはまだ長時間労働を是とする風潮が根強く残っている場合があります。
③合う人と合わない人が分かりやすい
体力と情熱を仕事に注げる人は適していますが、ワークライフバランスを重視する人は向いていません。自分に合っているかを事前に確認し、向いているかどうかはっきりさせることが大切です。
「体育会系企業」というワードからも想像しやすいですが、合わない人は長く居続けられない環境でもあります。入社後に企業文化に馴染めずに退職となるリスクを避けるためにも、企業説明会や面接などで企業の実態を掴んでおく必要があるでしょう。
体育会系企業に向かない人の3つの特徴
ここでは、体育会系企業に向かない人の特徴を3つ紹介します。
- 1人作業をしたい人
- ワークライフバランスを重視したい人
- 会社の文化に馴染みづらい人
①1人作業をしたい人
体育会系企業では基本的にチームで業務を行うため、1人で仕事をすることは稀です。そのため1人で黙々と働きたい人は避けた方が無難でしょう。
チームワークを大切にする風土は、助け合いの精神を育むメリットもありますが、自分のペースで黙々と作業したい人にとっては窮屈に感じられるかもしれません。
②ワークライフバランスを重視したい人
業務に専念することを求められるため、ワークライフバランスが保てない恐れがあります。残業や休日出勤、飲み会の強要など、プライベートな時間が制限されることも。ワークライフバランスを大切にしたい人は就職を控えましょう。
一方で、仕事を最優先に置きたい人にとっては、そうした企業文化は魅力的に映るかもしれません。長期的な視点に立てば、過度のプライベート制限は生産性の低下にもなる可能性はあります。
③会社の文化に馴染みづらい人
体育会系企業ではチームで目標を共有し、一丸となって達成することが重視されます。自分の仕事さえこなせば良いという考えの人は、そうした風土に馴染めず、苦痛を感じるかもしれません。
特に新卒で入社する場合は、入った環境が初めての企業であり、それが当たり前になる場合もあるため、事前にどのような環境であるかのリサーチが大切です。
体育会系かどうかを判断する4つの方法
最後に、企業が体育会系企業かどうかを判断する方法を紹介します。
- 口コミサイトを参考にする
- インターンへの参加
- OB・OG訪問
- 離職率を見る
①口コミサイトを参考にする
就職先を選ぶ際、公開情報だけでなく実際の従業員の声を参考にすることがおすすめです。信頼できる口コミサイトから、想像と違う実態を事前に知れます。
企業側の良さだけでなく、必ず口コミも確認する習慣を持ちましょう。口コミには業界の裏側や社風・労働環境など、公式情報には書かれていない生の声が含まれています。
②インターンへの参加
インターン体験は企業の実態を見極める良い機会になります。そのため社風や雰囲気を直に感じられるでしょう。厳しい指導に見えても、現場は働きやすい場合もあり得ます。
またインターンシップでは通常業務に携わり、職場の人間関係を体感できます。仕事量や責任の大きさ・上司の指導スタイルなど、実際に働く状況を経験できる最良の機会でもあります。
③OB・OG訪問
OB・OGから企業の実情を聞くことで、より正確な情報が得られます。複数の声を参考にし、残業時間なども確認しましょう。そうすれば体育会的な企業かどうかの見極めがつきます。
OB・OGは在職当時の経験を赤裸々に語ってくれるはずです。聞き手次第では、給与面や人間関係・昇進ロードマップなど、調べるだけでは分からない情報を教えてもらえる可能性があります。
④離職率を見る
体育会的企業は現代的な働きやすさに欠けがちです。そのため離職率が高くなりがちです。そこで公開情報から離職率をチェックすることで、体育会系かの判断材料になります。
離職率が高ければ、過酷な労働環境や不合理なルールが疑われます。一方低ければワークライフバランスが保たれていると推測できるでしょう。
体育会系企業かどうかは社員の声を参考に判断しよう
体育会系企業には向き不向きが明確にあります。業界実態を踏まえ、自身に合ったキャリアを選択することが重要です。
口コミ情報も参考にしつつ、無理のない就職活動を心がけてくださいね。自分に合う合わないは、入社後の活躍度や充実感に大きく影響します。志望動機や価値観をよく吟味し、本当に合う企業を選びましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。