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SPIのボーダーを徹底解説|正答の目安・通過率・突破対策を紹介

「SPIで足切りされた…」「どこがボーダーラインなのか分からない…」と不安になる就活生は少なくありません。実際、企業ごとにSPIの通過基準は異なり、ボーダーを正確に理解していないと、優秀な学生でも選考で思わぬ結果になることがあります。

そこで本記事では、企業ごとのSPI通過ラインや評価の仕組み、突破のための効果的な対策法を詳しく解説します。さらに、短期間でスコアを伸ばす勉強法やおすすめ教材、よくある質問への回答も紹介しますよ。

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目次

SPIテストセンターの基本情報

SPIテストセンターは、リクルートが提供する適性検査を専用会場で受験する方式です。能力検査(言語・非言語)と性格検査で構成され、所要時間は約90分になります。

本人確認や監督体制が整っており、不正対策に強いのが特長でしょう。予約はマイページから日時と会場を選択できます。主要都市に拠点があり、アクセスの心配は少なめ。

結果の扱いは企業ごとに異なりますが、1回の受験成績を複数社で参照できる運用が採られることもあります。問題形式を理解してから練習し、無理に詰め込みすぎないでください。過度に構える必要はありません

SPIのボーダーラインの仕組み

SPIのボーダーラインは、合否を見極めるための社内基準です。公開されない場合が多いものの、評価の考え方を知れば対策がぶれません。

ここでは、偏差値と正答率の関係、科目ごとの扱い、学歴や専攻の影響、企業差、そして非公開の理由までを整理します。順番に理解して、不安を行動に変えてください。

  1. 偏差値評価の仕組み
  2. 正答率との違い
  3. 科目別の評価基準
  4. 学歴や専攻による影響
  5. 企業ごとの評価基準
  6. ボーダー非公開の理由

①偏差値評価の仕組み

SPIは素点よりも偏差値で位置づけを判断します。受験集団の難易度に合わせて数値が補正されるため、同じ正答数でも評価が上下します。相対評価ゆえに、試験回ごとの難しさに影響されにくい設計です。

したがって、独学の点取りだけでは立ち位置が見えにくいでしょう。模試で偏差値を定点観測し、上位何割にいるかを把握してください。

弱点を特定し、伸びしろに時間を配分する。限られた勉強時間の最適化につながります。

②正答率との違い

正答率は個人の得点割合を示しますが、全体の中での強さは偏差値で表れます。平均正答率より低ければ高得点でも見劣りする一方、全体が苦戦する回では中位の得点でも偏差値が上がる場合があります。

つまり、正答率だけでは合否の見通しが立ちにくいということです。学習は「何問解けたか」だけでなく「集団内でどの位置か」を基準に調整しましょう。

模試の偏差値推移を指標にして、科目別の学習配分を見直すことをおすすめします。

③科目別の評価基準

SPIは言語・非言語・性格の3領域で構成され、科目ごとに見られることが一般的です。非言語を重視する企業が多く、ここで失点すると全体評価が沈みやすい。言語で稼げても片翼飛行になりがちです。

まずは過去の演習で科目別の偏差値を見える化してください。得意で守り、不得意で取りこぼしを減らす。計算問題は解法の型で時短、語句問題は頻出テーマの語彙強化。

性格検査は一貫性と職務適合の確認。バランス重視が通過率向上の近道です。

④学歴や専攻による影響

応募者構成が変わると集団の水準も変わります。学歴層が高い応募先では、相対評価の基準が自然と上がりやすいでしょう。専攻によって期待値が異なる職種もあります。

たとえば技術系は非言語の安定感、事務系は言語の精度を重視する傾向。とはいえ、学歴で結果が決まるわけではありません。要は要件充足。

自分の志望職務で何が評価されやすいかを把握し、科目別の底上げを図ってください。戦う土俵に合わせた準備。これが差になります。

⑤企業ごとの評価基準

同じSPIでも、求める水準は企業次第です。大量採用の事務系と専門性重視の技術系では、見るポイントが違います。ある社は非言語の安定、別の社は総合のバランス。

足切りを厳しくして面接に集中する設計もあります。情報収集は一次情報が理想ですが、難しい場合は模試の偏差値レンジを目標に据え、余裕帯を持たせて準備してください。

複数社を併走する際は、基準が高い想定で学習を統一。過不足のない対策運用ができます。

⑥ボーダー非公開の理由

公表すると受験者が点取り特化になり、測りたい能力が見えにくくなるためです。年度や職種で要件が変わる場合もあり、固定の数値を置くと運用が硬直化します。

加えて、面接や書類など総合評価で救う余地を残したい企業事情もあるでしょう。受験者側は不透明さを感じますが、対応は明快です。相対評価で安定して上位に入る実力をつけること。

模試で偏差値の下限を決め、弱点を定量管理。準備の質で不確実性を小さくしてください。

企業別のSPIボーダーライン一覧

SPIのボーダーは公式に公開されないことが多く、学生の口コミや選考体験の推定に基づく数値が中心です。ここでは目安の水準を示しますが、出典は明確でないため参照にとどめてください。

年や職種で基準が変わることもあります。過信は禁物です。出願前に直近の募集要項や採用フローを必ず確認してください。

  1. ボーダーライン80%以上の企業
  2. ボーダーライン70%以上の企業
  3. ボーダーライン60%以上の企業
  4. ボーダーライン50%台の企業

①ボーダーライン80%以上の企業

最上位の水準は、ごく少数の超人気企業で語られる目安です。基準の出典は学生の体験談や掲示板の集計に依拠しており、公式な公表は見当たりません。参照のみとしてください。

例としては総合商社の一部(例:三菱商事、伊藤忠商事、三井物産)、高難度で知られる大手放送局や一部の外資系IT日本法人(例:Google Japan、Amazon Japan)などが挙がります。

非言語での高速処理が合否を左右しやすく、設問形式への慣れが肝心です。過去問相当の演習で解く順と見切りを磨き、失点の連鎖を断つ運びにしましょう。

②ボーダーライン70%以上の企業

人気と採用規模がともに大きい大手で語られることが多い帯です。こちらも数値の出典は不明確で、年度で差が出ます。参照にとどめてください。

例としては大手メーカーやインフラ、金融が中心です(例:トヨタ自動車、日立製作所、ソニーグループ、JR東日本、NTTデータ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友信託銀行、東京電力HD)。

時間配分の失敗で正答が崩れがちですから、制限時間内での精度確保を狙います。文章理解はケアレス防止、非言語は捨て問判断を早めに。丁寧さと速さの両立が鍵でしょう。

③ボーダーライン60%以上の企業

現実的な到達目安として語られる帯です。数値は公式出典がなく、企業や年度で上下します。参照のみとしてください。例は準大手や一部の中堅どころが中心です。

地方銀行や地域密着の金融、メーカー系グループ会社、情報通信の中堅SIerなどが該当例に挙がります。ここでは基礎の取りこぼしが最大の敵です。

頻出の割合、速さ、表の読み取りを小刻みに練習し、安定して6割台後半を出す体制に整えます。見直しのためのバッファを設け、ミスを先回りで抑える姿勢が有効です。

④ボーダーライン50%台の企業

人物重視でSPIの足切りを緩やかに使うと語られる帯です。やはり出典は体験談が中心で、公式な基準は確認できません。参照にとどめてください。

対象の例としては中小の事業会社、地域の優良企業、スタートアップやベンチャーが挙がります。通過率は面接の相性にも左右されますが、基礎問題の正確さは最低限の条件です。

苦手分野を浅広く埋めつつ、確実に取れる設問を積み上げます。点を拾う設計に徹し、焦りを避ける時間運用で安定感を出してください。

SPIのボーダー突破のための対策ポイント

SPIのボーダーを超えるには、自己理解と出題傾向の把握、そして弱点補強を計画的に進めることが重要です。ここでは、実力の見える化から時間配分まで、押さえるべき基本を整理します。

取り組む順番を明確にし、学習の無駄を減らしてください。

  1. 模試による現在地の把握
  2. 出題傾向の分析と理解
  3. テスト形式別の対策実施
  4. 時間管理力の強化
  5. 性格検査対策の徹底
  6. 苦手分野克服の実践
  7. 不合格時の対応策の検討

①模試による現在地の把握

最初の一歩は、自分の実力を客観的に測ることです。模試を受けると、偏差値や正答率、分野別の強弱が数値で見えます。

言語で読解に時間がかかる、非言語で割合計算を落とすなど、具体的な課題が判明するでしょう。現状分析をせずに勉強量だけ増やしても、効率は上がりません。

まずは1回分を時間計測つきで解き、設問ごとの所要時間と誤答理由を記録してください。結果は次の学習計画に直結します。

改善点を3つに絞り、翌週の演習で検証。小さなPDCAの積み重ねが、ボーダー到達の近道です。

②出題傾向の分析と理解

SPIは方式や企業により問われ方が変わります。言語は二語の関係や文整序、非言語は表・グラフの読み取りや割合・確率が頻出です。傾向を知らないまま本番に入ると、見慣れない設問に戸惑うでしょう。

ここでは、分野別の出題頻度と難度を把握し、優先度を決めてください。参考書や問題集の章立てを軸にしつつ、間違えたタイプの設問だけを束ねて再演習。

解法メモを1行で残し、次回はメモを見ずに再現します。理解の浅い単元を放置しないこと。準備の質で得点の安定感が変わります。

③テスト形式別の対策実施

テストセンター、Webテスティング、自宅受験など、形式ごとに要件が異なります。使用可能ツールや監督環境、制限時間の体感まで別物でしょう。形式に合わない準備は成果に直結しません。

受験案内で注意事項を確認し、同じ条件で模擬受験を行ってください。たとえばテストセンターは電卓不可のため、暗算と筆算の切り替えが鍵。自宅受験は集中の維持が課題になりがちです。

机上環境、タイマー、入室フローのリハーサルまで再現。形式適合の練習で、本番の動揺を最小化します。

④時間管理力の強化

得点力があっても、時間切れでは成果が出ません。各設問に割く目安を決め、超えたら一旦パスする判断を徹底してください。特に計算系は沼に入りやすい傾向。見切りの速さが総得点を押し上げます。

トレーニングはタイムアタックが有効です。1セットあたりの解答秒数を記録し、翌回は平均を5秒短縮する目標を設定。途中式の省略や近似の使い分けも訓練しましょう。

ミスは設問難度よりも配分の問題で起きやすいもの。時間設計の精度が、ボーダー突破を左右します。

⑤性格検査対策の徹底

SPIは能力検査だけで終わりません。性格検査の整合性や一貫性も評価対象です。矛盾回答が続くと、企業との適合に疑問が生じるでしょう。

ここでは、典型的な設問形式に慣れ、短時間で自然体の回答を再現できるようにしてください。理想像を作り込みすぎる必要はありませんが、回答の振れ幅を広げすぎないこと。

過去の行動に基づく一貫した選択が要点です。練習用のサンプルを1度体験し、回答ペースと迷いやすい軸を確認。本番では深呼吸、平常心での選択が最適解です。

⑥苦手分野克服の実践

非言語が苦手、割合が不安などの放置はリスクです。苦手の原因が計算手順か、日本語の読み取りかで処方は変わります。最初に「なぜ解けないのか」を言語化し、例題で基礎を再構築してください。

次にレベルを段階的に上げ、同型問題を連続で解くことで処理を自動化。1問ごとに手が止まる状態を解消します。学習は短い周回で回すのが有効です。

前日ミスの出直し→新規1テーマ→仕上げの復習という流れを固定化。小さな成功体験を積み重ね、得点源へ転換しましょう。

⑦不合格時の対応策の検討

結果が振るわなくても、次戦への準備はできます。まず再受験の可否と有効期間、結果の使い回し条件を確認してください。別方式や他の適性検査を採用する企業もあり、戦い方は1つではありません。

見直すべきは、形式適合・時間配分・弱点の順序。不合格の原因を3点に要約し、改善タスクへ落とし込みます。志望度の高い企業は早めに練習機会を作り、同条件でのリトライを設計。

SPIは評価軸の1つに過ぎません。柔軟な修正力こそが、通過可能性を押し上げます。

短期間で得点をアップさせるSPIの勉強方法

SPIの試験まで日がない場合でも、学習のポイントを押さえれば得点アップは十分に可能です。以下に、限られた時間でも成果を出しやすい勉強法を6つ紹介します。

  1. 頻出問題に絞った学習の実践
  2. 2日連続復習による定着強化
  3. 視覚・聴覚を活用した記憶法
  4. ミス傾向に基づく改善トレーニング
  5. 出題形式別の対策トレーニング
  6. 集中力を維持する学習環境の構築

①頻出問題に絞った学習の実践

限られた時間で効率よく得点を上げるには、出題頻度の高い問題に絞って学習することが重要です。

SPIでは「割合」「速さ」「語彙力」など、よく出るテーマが決まっており、それらに集中して取り組むことで、短期間でも得点を底上げできます。

満遍なく勉強するのではなく、出題傾向に沿って対策する姿勢が求められます。

②2日連続復習による定着強化

新しく学んだ内容は、時間の経過とともに記憶から薄れていきます。そのため、学習した翌日にも復習を行うことで、記憶が強固に定着しやすくなります。

とくにSPIでは、計算手順や単語の意味など、記憶の正確さが問われるため、復習を前提とした計画的な学習が欠かせません。

③視覚・聴覚を活用した記憶法

文章だけでの学習は集中力が途切れやすく、理解も浅くなりがちです。図解や音声を取り入れた学習方法を組み合わせると、情報が脳に残りやすくなります。

たとえば、図や色分けを使って整理された問題集や、解説を音声で聞けるアプリを活用することで、視覚と聴覚の両面から記憶を助けられるでしょう。

④ミス傾向に基づく改善トレーニング

間違えた問題をそのままにせず、自分のミスの傾向を分析することが大切です。読み違いが多いのか、計算ミスなのか、原因を把握することで、適切な対策が見えてきます。

間違えた問題を何度も解き直すことで、同じミスを繰り返さない力が養われます。

⑤出題形式別の対策トレーニング

SPIには特定の出題形式があり、それぞれに対応した解き方を身につけることが重要です。「資料読み取り」や「論理問題」など、形式によって解答スピードやアプローチが異なります。

形式に慣れておけば、問題文を見た瞬間に解法の見当がつきやすくなり、時間配分にも余裕が生まれます。

⑥集中力を維持する学習環境の構築

効率よく学ぶためには、集中できる環境を整えることが基本です。スマートフォンの通知をオフにする、勉強時間と休憩時間を明確に区切るなどの工夫を通じて、集中力を持続させることができます。

特に短期間で成果を出すには、無駄な時間を減らす環境づくりが成功の鍵になるでしょう。

SPI対策に役立つおすすめ教材

SPIの対策を効率よく進めるには、自分に合った教材を選ぶことが重要です。

無料で利用できるWeb教材や問題集、市販の参考書などを組み合わせれば、理解力と解答スピードの両方を効果的に高められます。ここでは、就活生から高い評価を受けているSPI対策用教材を紹介します。

  1. SPIノート(無料Web問題集)
  2. SPIオンライン模試(無料)
  3. YouTube解説チャンネル(無料)
  4. 『これが本当のSPI3だ! 2027年度版』
  5. 『史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集 2026最新版』
  6. 『SPI3の教科書 これさえあれば。 2027年度版』

①SPIノート(無料Web問題集)

SPIノートは、Web上で自由に使える無料の問題集サイトです。出題分野ごとに問題が整理されているため、苦手分野を集中的に練習できます。

スマートフォンにも対応しているので、通学中や待ち時間などのスキマ時間にも取り組みやすいでしょう。出題内容は本試験に沿っており、模試のような感覚で繰り返し学習できる点も魅力です。

まずSPI対策を始めるにあたり、導入教材として最適です。

②SPIオンライン模試(無料)

SPIオンライン模試は、実際の試験形式に近い形で問題演習ができる無料サービスです。制限時間つきで解答することで、本番を想定した練習ができます。

終了後にはスコアや正答率が表示され、自分の課題を客観的に把握可能です。繰り返し受験することで、解答スピードの向上や時間配分のコツもつかめるようになります。

模試形式での対策を重視したい方にとって、有効なツールといえるでしょう。

③YouTube解説チャンネル(無料)

YouTubeのSPI対策チャンネルでは、図や音声を使った解説により理解が進みやすくなります。特に非言語分野では、文章だけではわかりづらい考え方を視覚的に把握できるのが強みです。

また、解説者の話し方やテンポがわかりやすく、初めてSPIに触れる人でも安心して学べます。移動中でも視聴できるため、学習のハードルが低く、手軽に始めたい方におすすめです。

④『これが本当のSPI3だ! 2027年度版』

この書籍は、SPIの定番参考書として多くの就活生に選ばれています。出題傾向を踏まえた構成と、ていねいな解説が特長です。

例題から応用問題まで幅広く掲載されており、計画的にレベルアップが図れます。初学者にも取り組みやすく、年度版ごとに内容が更新されているため、常に最新の試験傾向に対応できるのも利点です。

紙の書籍でじっくり対策したい方にはうってつけです。

⑤『史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集 2026最新版』

この問題集は、本番を想定した実戦形式の演習に特化しています。出題数が豊富で、時間内に問題を解き切る力を養える構成になっています。

頻出度や難易度ごとの分類がされており、効率的に学習を進めたい人に最適です。実践力を高めたい中〜上級者にとって、有益な内容がそろっています。本番直前の総仕上げにも活用しやすい一冊です。

⑥『SPI3の教科書 これさえあれば。 2027年度版』

この教科書は、SPIの基本からしっかりと学びたい人におすすめです。図やイラストを活用した説明で直感的に理解しやすく、特に初学者には取り組みやすい構成となっています。

語彙や計算の基礎から着実にステップアップできるため、SPIに対する苦手意識を持つ人でも安心して学べます。確認問題も豊富で、基礎から応用まで一貫した対策が可能です。

SPI受験前後の注意点

SPIを受験する際にミスやトラブルを防ぐには、事前の準備と受験後の対応を丁寧に確認しておくことが重要です。以下の6つの観点をもとにポイントを整理しました。

  1. 受験方式の確認
  2. 受験環境の準備
  3. 持ち物の確認
  4. 当日の注意事項
  5. 再受験の対応
  6. 結果確認のポイント

①受験方式の確認

SPIにはテストセンター、自宅受験、企業会場といった複数の受験形式があります。形式ごとに必要な準備が異なるため、まずは自分がどの方式で受験するのかを早めに把握しておく必要があります。

たとえばテストセンター形式では、会場の場所や持ち物の確認が欠かせません。

一方、自宅受験ではカメラ付きパソコンや安定した通信環境が求められるため、機材や回線に不備がないかを事前に確認しておく必要があります。

受験形式を正しく理解していないと、当日に予期せぬトラブルに直面する可能性があります。落ち着いて受験に臨むためにも、方式ごとの特徴と準備事項を事前に整理しておきましょう。

②受験環境の準備

とくに自宅受験では、受験中の環境が試験結果に大きく影響します。静かな部屋を確保し、インターネット接続の安定性や周囲の雑音対策を講じてください。

また、カメラやマイクの動作確認を事前に済ませておくことが推奨されます。環境不備により試験が無効と判断されるケースもあるため、受験直前ではなく余裕を持った準備が求められます。

安心して試験に集中するためにも、自分にとって最適な環境を整えておくことが不可欠です。

③持ち物の確認

テストセンターや企業会場で受験する場合は、本人確認書類の持参が必要です。学生証や運転免許証などの有効な身分証がないと、受験できない場合もあります。

そのほか、筆記用具やアナログ時計が持ち込めるかどうかも確認しておきましょう。持ち物に不備があると、試験前に焦りが生じ、集中力が低下するおそれがあります。

案内文を丁寧に読み込み、前日のうちに必要なものをそろえておくことが、当日の安心につながります。

④当日の注意事項

試験当日は、余裕を持って会場へ向かうことが大切です。とくにテストセンターでは、受付時間を過ぎると入室ができないため注意が必要です。

入室後は、私語やスマートフォンの操作は禁止されており、ルール違反が発覚すると試験が無効になることもあります。

試験開始直前の説明は聞き逃さず、操作ミスが起きないよう慎重に行動してください。基本的なルールを理解し、落ち着いた対応を意識することが、スムーズな受験につながります。

⑤再受験の対応

SPIの再受験については、企業や受験方式によって対応が異なります。基本的には同一企業での再受験は制限されていますが、一定期間を空ければ再受験が可能なケースも存在します。

また、同じ結果を他の企業の選考で使い回せることもあるため、再受験が難しい場合でも無駄にはなりません。案内に記載されたルールをよく確認し、それに沿った対応を心がけてください。

一度の結果に左右されすぎず、長期的な視点で戦略を立てることが大切です。

⑥結果確認のポイント

SPIのスコアは基本的に本人には開示されませんが、企業からの連絡によっておおよその合否を判断できることがあります。

たとえば、SPI受験直後に選考終了の通知が届いた場合、基準に達していなかった可能性が考えられます。自己評価を補うために、模試を活用して現在のレベルを確認しておくことも有効です。

数値で実力を把握しておくことで、今後の対策の方向性も明確になります。正確な判断力を養うためにも、結果の受け止め方と活用方法を理解しておきましょう。

SPIのボーダーに関するよくある質問

SPIのボーダーに関する疑問を解消することで、無駄な不安を取り除き、効率的な対策が可能になります。以下に、就活生が特によく抱く7つの疑問とその回答を整理しました。

  1. SPIに合格ラインはあるのか?
  2. ボーダーラインは何で決まるのか?
  3. 業界や企業規模で基準は変わるのか?
  4. 学歴や専攻で差が出るのか?
  5. テスト形式でボーダーは変わるのか?
  6. 自分がボーダーを超えているか判断できるか?
  7. ボーダーを超えられなかったらどうするか?

①SPIに合格ラインはあるのか?

SPIには明確な「合格ライン」は存在しませんが、企業ごとに選考通過の目安となるボーダー得点が設定されています。

SPIは相対評価で採点されるため、得点そのものではなく、他の受検者と比べてどの程度の位置にいるかが重要です。

たとえば、正答率が高くても他の受検者の平均点がさらに上回っていれば、通過できない場合もあります。目安として、7割から8割以上の正答率が求められる企業が多い傾向にあります。

合格点というより「ふるい落とされない点数」を意識してください。

②ボーダーラインは何で決まるのか?

SPIのボーダーラインは、企業が求める人材像や応募者数、採用予定数などの要素を踏まえて決定されます。

とくに人気企業では応募者が多いため、スクリーニングの意味合いを込めて高めの基準が設けられる傾向にあります。

また、SPIを足切り目的で活用するのか、総合評価の一要素として用いるのかによっても、必要な得点水準は変わります。

このように、ボーダーは企業側の選考戦略にも影響される点を理解しておくことが大切です。

③業界や企業規模で基準は変わるのか?

業界や企業規模によってSPIのボーダーは異なります。たとえば、コンサルや商社などの人気業界では、7割以上の高得点が求められるケースが一般的です。

一方で、SPIの結果を重視しない企業では、6割前後でも通過することがあります。また、大企業では応募者数が多いため、序盤でふるい落とす目的でボーダーを高めに設定する傾向があります。

業界や企業規模ごとの特性を踏まえて対策を立てましょう

④学歴や専攻で差が出るのか?

学歴や専攻によって、SPI通過のしやすさに差が出ることがあります。

企業によっては、大学群ごとにSPI基準を変えている場合もあり、難関大学の学生には多少スコアが低くても通過を認める傾向がある一方で、地方大学や専門学校の学生には高得点を求めることもあります。

また、文系・理系の専攻によって得意・不得意な分野が異なるため、同じ正答率でも印象が変わる可能性があります。ただし、基本的にはスコア重視で判断されるため、地道な対策が重要です。

⑤テスト形式でボーダーは変わるのか?

SPIのボーダーは、テスト形式によっても異なる可能性があります。テストセンター形式では、受検者全体の成績分布に基づく偏差値評価が採用されているため、同じ正答率でも相対的な評価が上下します。

一方で、Webテスティングやインハウス方式などでは、企業が独自にボーダーを設定する場合が多く、絶対評価に近い基準で判定されることがあります。受験方式に応じて対策の方針を調整してください。

⑥自分がボーダーを超えているか判断できるか?

SPIの結果は基本的に公開されないため、自分がボーダーを超えているかどうかを正確に知ることはできません

ただし、模試や過去問での正答率、受検後の感触、企業からの連絡状況などから、ある程度の推測は可能です。

また、複数の企業での通過・不通過結果を比較することで、相対的な立ち位置を把握できます。信頼できる情報をもとに、自己評価を行いながら着実に対策を重ねましょう。

⑦ボーダーを超えられなかったらどうするか?

SPIでボーダーに届かなかった場合でも、就活が終わるわけではありません。SPIを重視しない企業や、筆記試験自体を課さない企業も数多く存在します。

また、テストセンター方式であれば再受検も可能です。そのため、ESや面接の完成度を高める、他の選考ルートを検討するなど、選択肢を広げることが重要です。

SPIに固執せず、柔軟な姿勢で就活を進めていきましょう。

SPIのボーダーについて正しく理解しよう

SPIテストの合格を目指すうえで、各企業のボーダーラインや評価基準を理解することは極めて重要です。

なぜなら、企業ごとに異なるSPIの通過基準を把握していなければ、的外れな対策になってしまう可能性があるからです。

たとえば、偏差値評価や正答率、学歴・専攻の影響など、さまざまな要素が複雑に絡んでおり、さらに企業によってはボーダーラインが非公開であることも少なくありません。

こうした事情を踏まえ、模試による現在地の把握や苦手分野の克服、出題傾向を踏まえた短期集中型の勉強法が求められます。

各種教材や模試、無料のWeb問題集を活用することで、効率よく対策を進めることが可能です。SPIを突破するには、情報の正確な理解と計画的な対策が鍵といえるでしょう。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。