面接官に響く熱意の伝え方を徹底解説|コツや注意点・NG例も紹介
この記事では、面接官の心に響く熱意の伝え方を解説しています。
伝え方だけではなく、実際の話し方や態度・表現力の磨き方まで、準備と実践の両面から熱意の伝え方を紹介しています。熱意がしっかりと伝わることで志望度の高さをアピールできるので、面接前にしっかりと内容を確認して実践できる準備をしておきましょう。
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面接で熱意を伝えることはなぜ重要?

面接で熱意を伝えることは、企業に「この学生と一緒に働きたい」と思ってもらうために、とても重要です。
なぜなら、スキルや経験が似ている候補者が多い中で、最終的に差がつくのは「どれだけその企業で働きたいか」という気持ちだからです。
企業側は、せっかく採用してもすぐに辞めてしまう人材を避けたいと考えています。熱意が伝わらない学生には、「本当にうちで働く気があるのか?」という不安を感じてしまうでしょう。
一方で、熱意がしっかり伝わると、たとえスキルや経験が少なくても「この人なら成長してくれそう」と前向きに受け取ってもらえます。
つまり、面接での熱意は「能力を補う材料」としても、「入社意欲の証拠」としても、大きな役割を果たすのです。
表面的な言葉だけでなく、事前の準備や面接中の姿勢からも自然に伝わる熱意こそが、選考を左右する決め手になるでしょう。
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企業が面接で熱意を重視する理由とは?

面接では、スキルや経験だけでなく「どれだけその企業に入りたいと思っているか」という熱意も重要な評価基準になります。
企業側は、共に働く仲間として信頼できるか、長く活躍してくれそうかを見極めています。ここでは、企業が面接で熱意を重視する理由を5つの視点から解説します。
- ポテンシャルを見極めるため
- 内定辞退を避けるため
- 長期的な成長性を評価するため
- 競争力を持つ候補者を選ぶため
- 熱意が企業文化とマッチするかを確認するため
① ポテンシャルを見極めるため
企業は、学生の将来性や成長の可能性を重視して選考を進めています。過去の実績よりも、今後どれだけ努力を重ねられるかが判断の軸となるのです。
たとえスキルが未熟でも、熱意が伝われば「伸びしろがある」と受け取られる可能性が高くなります。
逆に、表面的な回答や準備不足が目立つと、やる気がないと見なされることもあるでしょう。なぜその企業を志望するのか、自分の言葉で真っすぐに伝えてください。
実体験や想いを交えると、熱意がより伝わりやすくなります。
② 内定辞退を避けるため
企業にとって、採用後の辞退は大きな損失です。そのため面接では、入社意欲の強さが問われます。熱意が伝わらなければ、「他社と比較しているだけかもしれない」と不安を与えてしまうかもしれません。
志望動機があいまいだと信頼を得るのは難しいでしょう。企業について十分に調べ、自分がどこに魅力を感じているのかを明確に伝えてください。
真剣さが伝われば、企業からの信頼も高まりやすくなります。
③ 長期的な成長性を評価するため
企業は短期的な成果だけでなく、将来的な成長を見据えて採用を行っています。そこで重要なのが、粘り強く努力を続ける姿勢です。
熱意がある人ほど、壁にぶつかったときに乗り越える力を持っていると判断されやすいでしょう。
実際にこれまで取り組んできた経験や、成長するために意識してきたことを語ると、より説得力が増します。自分の成長意欲を、具体例とともにアピールしてください。
④ 競争力を持つ候補者を選ぶため
志望者が多い企業では、スキルや学歴だけでは差がつきにくくなっています。そうした場面で光るのが、本人の熱意です。
同じような経験でも、「ここで働きたい」という気持ちが強い人は印象に残りやすくなります。企業は、自社で活躍してくれる人を求めているため、強い意欲を持つ人材に注目します。
表情や声のトーン、話し方などにも気を配り、全身で熱意を伝えてください。
⑤ 熱意が企業文化とマッチするかを確認するため
企業は、能力が高いだけでなく、自社の文化に合うかどうかも見ています。たとえば、挑戦を重視する会社では、新しいことに前向きな姿勢が評価されます。
協調性を大切にする企業なら、チームで働く意欲が求められるでしょう。自分の考えや価値観が、企業の理念とどう合致しているのかを明確に伝えてください。
企業研究をもとに、相手の求める人物像に自分が近いことを示すと、納得感のあるアピールにつながります。
【準備編】面接で熱意を伝える5つのコツ

面接で熱意を伝えるには、ただ「やる気があります」と伝えるだけでは不十分です。事前準備を通じて、自分の思いをしっかりと言葉にし、相手に伝わる表現に変えることが大切です。
ここでは、面接前に取り組んでおきたい5つの準備ポイントを紹介します。
- 面接前に自分の熱意を言語化しておく
- 企業の求める人物像と自分を照らし合わせておく
- 企業の最新ニュースを把握しておく
- 業界の動向を理解しておく
- 面接当日の心構えを整えておく
① 面接前に自分の熱意を言語化しておく
面接で熱意を伝えるには、まず自分が何に対して熱意を持っているのかを明確にしておく必要があります。ただなんとなく「頑張りたい」と思っていても、それでは相手に伝わりません。
たとえば、「なぜこの業界を志望したのか」「この企業のどこに魅力を感じているのか」といった点を、自分の経験に基づいて整理しておくと、説得力のある言葉に変わります。
紙に書き出すことで頭の中が整理され、面接本番でも自然と話せるようになるでしょう。こうした準備は、自分自身の強みを再確認するきっかけにもなります。
他の学生との差をつけるうえでも、熱意の言語化は欠かせません。
② 企業の求める人物像と自分を照らし合わせておく
企業がどんな人物を求めているかを理解し、それに自分がどう合致しているかを把握しておくことが重要です。求人情報や企業サイト、説明会の内容などから、求める人物像のヒントを探しましょう。
たとえば、「リーダーシップ」や「協調性」といったキーワードがあれば、自分の過去の経験と結び付けて話す準備をしておくとよいでしょう。
熱意は、ただ気持ちを語るだけでなく、企業のニーズに沿って話すことで、より強く伝わります。
自己分析と企業研究を合わせて行うことで、自分の言葉に一貫性が生まれ、面接官に好印象を与えられるはずです。
③ 企業の最新ニュースを把握しておく
企業に対する関心を示すうえで、最新の動向を知っておくことは非常に効果的です。新商品の発表、経営戦略の変更、業績の変化など、企業の取り組みをチェックしておきましょう。
面接では、「御社が最近始めた○○に興味があります」といった具体的な話ができると、他の応募者との差がつきます。情報収集は、誠意や熱意を示す手段にもなり得ます。
自分の関心と企業の取り組みが重なる部分を見つけておくと、話の内容に深みが出て説得力が増します。事前の情報収集は、面接準備の中でも特に意識しておきたいポイントです。
④ 業界の動向を理解しておく
企業だけでなく、業界全体の流れをつかんでおくことも欠かせません。たとえば、IT業界であればAIやセキュリティ分野の最新動向、小売業界であればサステナビリティやデジタル化などが挙げられます。
こうした動きを理解しておけば、面接で「この分野で自分の力を活かしたい」といった具体的な話ができます。熱意は、全体像を捉えたうえで語ることで、より深く伝わります。
業界研究を怠ってしまうと、話が表面的になりがちです。情報収集に時間をかけることで、企業に対する理解と自分の将来像が明確になり、自信を持って面接に臨めるでしょう。
⑤ 面接当日の心構えを整えておく
どれだけ準備をしても、当日に緊張で本来の力が出せなければ意味がありません。大切なのは、緊張を完全になくすことではなく、うまく付き合う心構えです。
「多少緊張するのは当たり前」と受け止めて、準備してきたことを自然な言葉で伝える意識を持ちましょう。台本のように暗記するのではなく、自分の気持ちを丁寧に話す姿勢が熱意として伝わります。
当日は余裕を持って行動できるよう、前日は十分に休息を取り、持ち物や移動経路も確認しておくと安心です。落ち着いた状態で面接に臨むことで、準備の成果をしっかり発揮できるはずです。
【話し方編】面接で熱意を伝える5つのコツ

面接で熱意を伝えるには、話す内容だけでなく「どう話すか」も大切です。伝え方次第で印象が大きく変わり、採用担当者の心に響くこともあるでしょう。
ここでは、面接で熱意を伝えるための5つの話し方のポイントを紹介します。
- 明るく自信のある表情を心掛ける
- 声のトーンに抑揚を加える
- 姿勢を正して前向きな印象を与える
- 熱意が伝わる言葉選びを意識する
- 模擬面接で表現力を磨く
① 明るく自信のある表情を心掛ける
第一印象は数秒で決まるといわれており、面接では表情が大きな役割を果たします。明るく自信のある笑顔は、安心感と好印象を与える手段です。
緊張していても、口角を軽く上げるだけで表情が柔らかくなり、目を見て話せば誠実さも伝わりやすくなります。逆に無表情や視線をそらす態度は、やる気がないと思われる原因になりかねません。
面接前に深呼吸して気持ちを整えるだけでも、自然な笑顔が出やすくなります。表情は、言葉だけでは伝わりきらない熱意を補ってくれる大切な要素です。
② 声のトーンに抑揚を加える
どれほど内容が良くても、話し方が単調だと印象に残りづらいものです。声に抑揚をつけると、話にメリハリが生まれ、伝えたい内容がより効果的に伝わります。
たとえば志望理由を話すときは声に力を込め、自己PRでは少しゆっくりと丁寧に話すなど、部分ごとに工夫してみてください。
また、緊張から早口になりやすい場面では、意識的にスピードを落とすと落ち着いて聞こえます。声のトーンを調整することで、言葉に込めた思いがより伝わるようになるでしょう。
③ 姿勢を正して前向きな印象を与える
姿勢もまた、面接において熱意を伝えるうえで見逃せないポイントです。猫背や腕組みのような姿勢は、自信のなさや消極的な印象につながりやすいです。
背筋を伸ばし、相手の方に身体を向けると、自然と前向きな姿勢が伝わります。
さらに、うなずきや目線の合わせ方も意識すれば、相手とのやりとりがスムーズになり、積極的な姿勢として受け取ってもらえるはずです。
話す内容と同じくらい、体の動きや所作も意識することで、面接全体の印象がより良くなります。
④ 熱意が伝わる言葉選びを意識する
面接では、自分の気持ちをどう言葉にするかがとても重要です。「挑戦したい」「成長したい」「貢献したい」などの前向きな言葉を意識して使うと、熱意が自然と伝わります。
一方で、「なんとなく」「たぶん」などのあいまいな表現は避けましょう。また、具体的なエピソードを添えて話すことで説得力が増します。
言葉の選び方を少し意識するだけでも、伝わり方が大きく変わってきます。話の中に自分の思いをきちんと乗せて、真剣さを伝えてください。
⑤ 模擬面接で表現力を磨く
知識として話し方を理解していても、実際にやってみないとうまくいかないことが多いです。模擬面接は、そのギャップを埋めるために非常に役立ちます。
友人や大学のキャリアセンターを活用し、本番に近い形で何度も練習しておくと、自信を持って臨めるでしょう。また、録音や録画をして自分の話し方を客観的に見直すのもおすすめです。
自分では気づきにくいクセや改善点を発見できるからです。本番で実力を発揮するには、繰り返しの練習が欠かせません。
面接で熱意を伝えるためのシーン別ポイント

面接では、ただ話すだけでなく「どの場面でどのように熱意を伝えるか」が選考結果を左右します。ここでは、面接の各場面ごとに熱意を効果的に伝えるコツを解説します。
シーンに合わせた伝え方を理解し、実践でしっかり活かしてください。
- 志望動機で熱意を伝えるポイント
- 自己PRで熱意を伝えるポイント
- 将来のビジョンで熱意を伝えるポイント
- 逆質問で熱意を伝えるポイント
- 最後の一言で熱意を伝えるポイント
① 志望動機で熱意を伝えるポイント
志望動機は、企業に対する「入りたい気持ち」を伝える大事な場面です。ただ「興味があります」といった表現だけでは、真剣さが伝わりません。
自分の体験や価値観と、企業の理念や事業内容を結びつけることで、説得力を持たせることが大切です。
自身の経験と企業の取り組みとの接点を見出し、それを根拠に語ることで、より具体的で現実味のある志望理由になります。
また、企業の最新動向に触れることで、事前の準備と関心の高さも示せます。熱意は感情だけでなく、論理的な背景と一貫した思考によって、より明確に伝わるものです。
② 自己PRで熱意を伝えるポイント
自己PRでは、自分の強みを伝えるだけでなく、それが企業でどう活かせるのかという視点が求められます。表面的なアピールだけでは、熱意としては弱く受け取られる可能性があります。
自分の経験や強みが、企業の業務や課題にどのように貢献できるかまで踏み込んで話すことで、「この人と一緒に働きたい」と思わせる材料になります。
言葉だけでなく、姿勢や伝え方から誠実さが感じられるように意識しましょう。
③ 将来のビジョンで熱意を伝えるポイント
将来のビジョンを語る際は、自分の夢や目標を語るだけでなく、それが企業の方向性や環境とどう結びつくかを明確にする必要があります。抽象的な願望だけでは、熱意が伝わりにくくなります。
具体的な目標に加え、その企業で実現したい理由や背景を述べることで、リアリティのあるビジョンとなり、熱意や本気度が伝わります。
将来を見据えた主体的な姿勢そのものが、面接官に熱意として受け取られます。
④ 逆質問で熱意を伝えるポイント
逆質問の場面では、企業への理解や関心の深さをアピールすることができます。ただ準備した質問を読み上げるのではなく、相手の話を受けて深掘りする姿勢や、独自の視点からの質問を心がけましょう。
企業研究に基づいた質問や、自分の価値観と照らし合わせた問いかけができれば、熱意と自主性の両方を示すことができます。
質問の質がそのまま面接官への印象につながるため、テンプレート的な内容から一歩踏み込むことが大切です。
⑤ 最後の一言で熱意を伝えるポイント
最後の一言は、面接全体の印象を締めくくる重要な場面です。ここでの伝え方次第で、それまでの内容が強く印象に残るかどうかが変わってきます。
これまで話してきた内容を簡潔にまとめながら、強い意欲や覚悟を伝えることが効果的です。
話し方や表情、声のトーンも含めて、真剣さがにじみ出るように意識することで、最後まで好印象を持ってもらえる可能性が高まります。
【例文集】面接で熱意を伝える回答例文5選

面接で熱意を伝えるには、言葉の選び方や伝え方がとても重要です。「どう答えたら印象に残るのか」と悩む方も多いでしょう。ここでは、実際の面接で活用できる熱意を伝える回答例文を紹介します。
面接でどんな質問が飛んでくるのか分からず、不安を感じていませんか?とくに初めての一次面接では、想定外の質問に戸惑ってしまう方も少なくありません。
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① 志望動機で熱意を伝える例文
ここでは、なぜその企業を志望したのかを具体的なエピソードを通じて伝える例文をご紹介します。自身の経験を絡めて話すことで、説得力のある志望動機に仕上がります。
《例文》
私が貴社を志望した理由は、大学時代のアルバイト経験がきっかけです。接客業に従事する中で、お客様との信頼関係を築く楽しさと、その積み重ねが売上にもつながることを実感しました。 そんな中、貴社の「人を大切にする姿勢」に強く共感しました。企業理念にある「お客様との長期的な関係構築」を掲げる姿勢が、私の経験と重なり、ここでなら自分の強みを活かせると感じました。 入社後は、まずは現場で一つひとつの仕事を丁寧にこなしながら、お客様から信頼される存在になりたいと考えています。 |
《解説》
自身の体験から志望理由を語ることで、熱意にリアリティが生まれます。企業理念や行動方針と結びつけると、志望度の高さが伝わりやすくなります。
② 自己PRで熱意を伝える例文
ここでは、自己PRの中で自分の強みを伝えつつ、企業への熱意もしっかりアピールできる例文をご紹介します。行動と成果を具体的に盛り込むのがポイントです。
《例文》
私の強みは、目標に向かって粘り強く努力できることです。大学ではゼミ活動で地域の課題解決に取り組むプロジェクトに参加し、地域の高齢者向けイベントの企画運営を担当しました。 最初は参加者が集まらず悩みましたが、地域に足を運び、直接声をかけることで参加者が増え、最終的には目標の倍以上を集客できました。 この経験を通して、自分から動き、人との信頼関係を築く大切さを学びました。貴社でも、目標に対して諦めずに行動し続ける姿勢を大切にし、成果に貢献していきたいと考えています。 |
《解説》
行動や工夫を具体的に示すことで、自己PRに説得力が増します。「企業でどう活かせるか」まで言及することで、熱意が伝わりやすくなります。
③ 将来のビジョンで熱意を伝える例文
ここでは、面接で将来のビジョンを語りながら熱意をアピールする例文をご紹介します。自分がどう成長したいのか、企業でどんな役割を果たしたいのかを明確に伝えることが重要です。
《例文》
私の将来のビジョンは、人に頼られる存在としてチームや組織を支えることです。大学時代、学園祭の運営委員として広報を担当し、SNS発信やポスター制作などを行いました。 周囲の意見を聞きながら工夫を重ねた結果、過去最多の来場者数を記録できました。この経験から、周囲と協力しながら成果を出す喜びを知りました。 貴社では、まずは現場で基礎を学び、自分の役割を果たしながら信頼を積み重ねていきたいと考えています。 そして将来的には、チーム全体の目標達成に貢献できるリーダー的な存在になりたいと思っています。 |
《解説》
将来の目標を明確にし、そこに至る過程を実体験と結びつけることで、説得力のある内容になります。「まず何をするか」も具体的に伝えるのがポイントです。
④ 逆質問で熱意を伝える例文
ここでは、面接の最後に行う逆質問で熱意を伝える例文をご紹介します。質問の内容を通じて、「この会社で働きたい」という意志を具体的に示すことが大切です。
《例文》
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。1点お伺いしたいのですが、若手社員の方が入社後にどのように成長されているか、具体的な事例があれば教えていただけますでしょうか。 私は入社後、積極的に学びながら早期に戦力になりたいと考えております。 そのため、実際のキャリアの進み方や、どのようなサポート体制があるのかを知ることで、より明確な目標を持って努力できると思っています。 貴社の中で、どのように経験を積み重ねていけるのかを理解したいと思い、このような質問をさせていただきました。 |
《解説》
逆質問では、「働く意欲」や「成長したい姿勢」を込めると好印象です。質問の背景に自分の考えを添えると、より熱意が伝わりやすくなります。
⑤ 最後の一言で熱意を伝える例文
ここでは、面接の締めくくりにおいて好印象を残す「最後の一言」の例文をご紹介します。面接全体のまとめとして、自分の意欲をコンパクトに伝えることがポイントです。
《例文》
本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。お話を伺う中で、貴社の「チームで協力しながら成果を出す風土」にますます魅力を感じました。 私はこれまでの就活生生活で、ゼミ活動やアルバイトを通じてチームで目標を達成することにやりがいを感じてきました。 貴社でも、仲間とともに課題に取り組み、粘り強く結果を出せる社会人を目指して努力していきたいと考えています。 もしご縁をいただけましたら、一日でも早く貢献できるよう全力で取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。 |
《解説》
「なぜその企業で働きたいのか」と「どんな姿勢で臨むか」を簡潔にまとめると、熱意が伝わりやすくなります。最後まで前向きな気持ちを表現するのが大切です。
面接で熱意が伝わらないNG例

面接で「熱意を見せよう」と意識していても、伝え方を間違えると逆効果になってしまうことがあります。
表情や口調だけでなく、話の構成や言葉の選び方によっても、相手に与える印象は大きく左右されます。
ここでは、就職活動中によく見られる熱意が伝わらないNG例と、それがなぜ問題なのかを丁寧に解説します。
- 話が長く要点が伝わらない
- 企業への理解が浅く内容が薄い
- 自分の話ばかりで一方的になる
- 志望度が低く見える発言をする
- 丸暗記で感情が伝わらない
① 話が長く要点が伝わらない
話したいことが多すぎて、つい説明が長くなってしまうケースは非常に多く見られます。
しかし、話が冗長になると、肝心の「熱意」や「志望理由」がぼやけてしまい、結局何を伝えたいのかが分からなくなってしまいます。
面接官は、限られた時間の中で多くの学生と向き合っており、話の要点を素早く把握することを求められています。
その中で話がまとまっていない学生は、自己整理ができていない=準備不足=本気度が低い、という印象を与えてしまいます。
② 企業への理解が浅く内容が薄い
企業についての調査が不十分なまま面接に臨むと、発言に具体性がなく、「どこの会社でも言えそうな内容」に聞こえてしまいます。
これは、企業に対する関心や思い入れが希薄だと受け取られる典型的な例です。企業は、「自社のどこに魅力を感じ、なぜここで働きたいのか」という点に強い関心を持っています。
浅い理解に基づいた言葉では、その動機が本物かどうか判断できません。結果として、「この人はなんとなく応募しているだけではないか」という疑念を抱かれてしまいます。
③ 自分の話ばかりで一方的になる
自己PRに力を入れるあまり、面接官の問いかけや反応を無視して、自分の話だけを延々と続けてしまう人がいます。しかし、面接はプレゼンテーションではなく会話です。
一方通行の話し方では、相手に「コミュニケーションが取りづらい」「空気が読めない」といったネガティブな印象を与えかねません。
熱意は「伝える」だけでなく、「届く」ことが重要です。相手の反応に無頓着な姿勢は、相手を尊重していないようにも映り、それがそのまま熱意の欠如と受け取られるリスクがあります。
④ 志望度が低く見える発言をする
たとえば「御社が第一志望ではないのですが」といった発言は、正直であることを重視したつもりでも、受け取る側には「熱意がない」「他社のほうが本命なのだな」という印象を強く与えてしまいます。
企業は自社に本気で取り組む人材を求めています。そのため、志望度が低いと見なされた時点で選考対象から外れる可能性も高くなります。
どんなに優れたスキルや経験を持っていたとしても、「この人はすぐ辞めそうだ」と思われてしまえば、評価されにくくなってしまいます。
⑤ 丸暗記で感情が伝わらない
準備に力を入れるあまり、話す内容をすべて暗記して臨むと、かえって機械的で抑揚のない話し方になってしまうことがあります。
内容がどれだけ論理的でも、「自分の言葉で話していない」と感じさせてしまうと、面接官には熱意が伝わりません。
人の心に届くのは、整った文章よりも、生きた言葉です。感情のこもらない話し方は、相手に「この人は本当にそう思っているのか?」という疑問を生みます。
熱意とは、言葉の選び方や話し方にも現れるものだという意識が必要です。
面接で熱意を伝える際の注意点

面接で熱意を伝えることは非常に大切ですが、やり方を間違えると逆効果になることもあります。気持ちをアピールしようとして空回りしてしまうと、かえって評価が下がる可能性もあるでしょう。
ここでは、熱意を伝える際に気をつけるべきポイントや、意外と見落としがちな注意点を紹介します。
- 態度にも注意を払う
- 感情的にならないように注意する
- 矛盾のある表現を避ける
- 話が長くならないようにする
① 態度にも注意を払う
面接では、言葉以上に「態度」が評価に大きな影響を与えることがあります。
面接官は、表情、姿勢、身だしなみ、礼儀作法、リアクションなど、さまざまな非言語的な要素を通じて、応募者の人柄や本気度を見極めています。
たとえば、入室時のあいさつが小さすぎたり、お辞儀が雑だったりすると、基本的な礼儀やビジネスマナーが欠けていると判断されることがあります。
また、話を聞いているときに腕を組む、スマホを見ながら待機しているといった態度も、集中力や誠実さに欠ける印象を与えかねません。
さらに、質問に対してうなずく、相手の目を見て話すといった「反応の姿勢」も大切です。聞く姿勢が誠実であることで、面接官との信頼関係が築きやすくなります。
「熱意」は言葉だけでは伝わりません。ちょっとした所作や所作の一つひとつに気を配ることで、あなたの真剣さや丁寧さが自然と伝わっていきます。
② 感情的にならないように注意する
熱意を伝えるあまり、感情が先走ってしまう人も少なくありません。
たとえば、「絶対に入りたいんです!」と語気を強めたり、過去の体験を話しているうちに涙ぐんでしまったりすると、かえって冷静さに欠ける印象を与えてしまいます。
企業は、感情ではなく論理的に物事を考え、安定した判断ができる人物を求めています。本気度を伝えるには、感情ではなく自分の行動や具体的な経験を語る方が効果的です。
落ち着いた口調で、「なぜその会社を選んだのか」「どんな未来を描いているのか」を明確に話せれば、十分に熱意が伝わるでしょう。
③ 矛盾のある表現を避ける
話す内容に一貫性がないと、信頼性を損ねる原因になります。
たとえば、志望動機で「海外展開に興味があります」と言ったのに、将来のビジョンで「地域密着で働きたい」と述べると、言っていることが矛盾していると受け取られかねません。
面接では、自己PRや志望動機、将来の展望が一本の筋でつながっていることが大切です。そのためには、事前にしっかり自己分析を行い、志望理由やビジョンを整理しておく必要があります。
企業研究もあわせて行い、会社の方向性に自分の考えが合っていることを示せるよう準備しましょう。
④ 話が長くならないようにする
熱意を伝えようとすると、つい話が長くなってしまうことがありますが、それは逆効果になるおそれがあります。話が冗長になると、要点が伝わらなくなり、結果として印象がぼやけてしまいます。
伝えたいことがあるときこそ、結論から話すことを意識してください。PREP法(Point→Reason→Example→Point)を使うと、構成が整理されて聞き手に伝わりやすくなります。
練習の際は時間を計りながら、話す内容を簡潔にまとめるようにしましょう。相手の反応を見ながら適度に区切ることで、自然なやりとりが生まれ、熱意もより効果的に伝わります。
面接で熱意をうまく伝えて志望度の高さをアピールしよう!

面接での熱意は、合否を大きく左右する重要な要素です。なぜなら、企業はスキルや経験だけでなく、候補者の「本気度」や「将来性」を見極めたいと考えているからです。
特に、志望動機や自己PR、逆質問などの場面では、言葉だけでなく表情や話し方からも熱意が伝わるかを細かくチェックされています。
そのためには、志望理由に一貫性を持たせ、将来のビジョンを明確に語る準備が不可欠です。さらに、声のトーンや姿勢、言葉選びにも気を配ることで、より深く印象に残ることができます。
実際のシーンを意識した練習や例文の活用も効果的です。つまり、熱意はただの感情表現ではなく、面接を突破するための戦略の一つです。
しっかり準備し、伝え方を磨くことで、あなたの熱意は確実に評価されるでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。