【回答例6選】「5年後の自分」の考え方と答え方のコツ|企業が評価しているポイントも紹介
この記事では、「5年後の自分」の質問の答え方やそもそも5年後の自分をうまく回答するための回答の考え方を徹底解説しています。
実際に企業が「5年後の自分」を質問する意図や見ているポイントと回答を好印象に伝える方法も解説しているので、自己分析と面接対策が一緒にこなせる内容になっていますよ。
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「5年後の自分」は企業理解が大切

「5年後の自分」を考えるうえで欠かせないのが、企業への理解です。自分の理想だけを語っても、それが企業の方向性と合っていなければ、魅力的な回答にはなりません。
納得感のあるキャリアプランを伝えるには、企業のビジョンや事業展開、人材の育成方針などをしっかり把握しておく必要があります。
企業理解があれば、「自分の成長がどう貢献できるか」「どんな役割を担えそうか」といった視点で、より具体的に将来像を描けるようになります。
たとえば、グローバル化を進めている企業に対し、「将来は海外チームの一員として、新市場の開拓に関わりたい」と伝えれば、企業の目指す方向と自分の目標が重なり、説得力が生まれるでしょう。
また、企業に対して深い理解を示すことは、「この人はうちで働くイメージを持てている」と面接官に感じてもらうための有効な手段です。
自分のキャリアと企業の未来をつなげて話せるかどうかが、評価の分かれ目になることもあるでしょう。
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「5年後の自分」を質問する企業の意図

就職活動の面接でよく聞かれる「5年後の自分」という質問。これは軽い雑談ではなく、企業があなたの将来性や志向を見極めるための大事な問いかけです。
ここでは、その意図を4つの観点から解説していきます。
- 応募者の価値観や将来像を知るため
- 企業との方向性の一致度を測るため
- 中長期的なキャリア観を確認するため
- 入社後の配属や育成方針を検討するため
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① 応募者の価値観や将来像を知るため
面接官が「5年後の自分」を尋ねるのは、あなたの価値観や社会人としてのビジョンを知りたいからです。
自分なりの考えや目標が整理されていれば、前向きな姿勢が伝わりやすく、信頼感を得られるきっかけになります。
一方で、「特に考えていない」といった漠然とした回答では、就職への意欲が弱いと受け取られるかもしれません。
だからこそ、自分の興味や得意分野と結びつけて、将来どんな仕事をしたいのかを語ることが大切です。
理想だけを語るのではなく、自分の強みや志向と重ねて、現実的に描ける将来像を示してください。それが、あなたの本音を伝える一歩にもなるでしょう。
② 企業との方向性の一致度を測るため
企業は、あなたがどれだけ自社と合っているかを見極めようとしています。将来のビジョンが自社の価値観や事業と合致しているかどうかは、選考において非常に重要です。
たとえば、海外展開を進める企業に対して「ずっと国内で働きたい」と話すと、方向性のミスマッチと受け取られるおそれがあります。
事前に企業のホームページや採用情報を調べ、自分の希望とどう重なるかを意識して考えてみましょう。
そのうえで、「こういう場面で貢献したい」といった具体的な将来像を伝えられれば、より高く評価されやすくなります。企業にとっても「一緒に未来を築ける人材」としての信頼につながるはずです。
③ 中長期的なキャリア観を確認するため
企業は、長く働いて成長していける人を求めています。だからこそ、5年後の姿を問うことで、あなたがキャリアについてどのように考えているかを見ようとしています。
たとえば、「5年後にはリーダーとしてチームをまとめたい」といった目標がある場合、その目標に向けて今どんな努力をしているのかをセットで話せると説得力が生まれます。
ただ、目標ばかりが先行してしまうと、現実味に欠けてしまうかもしれません。
そこで、「まずは現場で経験を積みたい」といった過程も示しておくと、地に足のついた印象になります。理想と現実のバランスを取りながら、自分の将来像を描いてみてください。
④ 入社後の配属や育成方針を検討するため
企業は、面接でのあなたの話をもとに、入社後の配属先や育成方法を検討しています。「将来的に○○の仕事にも挑戦したい」といった希望を伝えることで、成長に向けた準備がしやすくなるのです。
たとえば、「まずは営業として経験を積み、その後は商品企画に関わってみたい」といった意向を伝えれば、将来のキャリアパスに配慮した配属を考えてもらえるかもしれません。
ただし、あまりにも現実離れした内容や、自社では実現が難しい話をしてしまうと、かえって評価が下がる可能性もあります。
企業の事業や制度をある程度理解したうえで、自分の希望を現実的な範囲で伝えることがポイントです。
面接官が「5年後の自分」を評価するポイント

就職面接で「5年後の自分」を聞かれるとき、面接官は単に将来の理想像を知りたいわけではありません。
どのような視点で評価されているかを知っておくことで、説得力のある回答を準備しやすくなるでしょう。ここでは、面接官が注目している具体的な評価ポイントを紹介します。
- 現実味と論理性がもって回答されているか
- ビジョンに対して具体的な行動計画が示されているか
- 自己分析や企業研究の結果が反映されているか
- 意欲や主体性が表現されているか
①現実味と論理性がもって回答されているか
まず重要なのは、話に現実味と論理性があるかどうかです。つまり、自分の将来像が空想や理想論ではなく、実現可能な計画として語られているかが問われます。
たとえば「5年後には管理職になっていたい」と話すなら、その企業の昇進スピードや実績に照らして現実的かどうかを考える必要があるのです。
また、話の流れに筋が通っているかも重要。過去の経験や現在の強みから導き出された目標であることが伝われば、「しっかり考えられている」と受け止めてもらえる可能性が高くなるでしょう。
②ビジョンに対して具体的な行動計画が示されているか
次に、語られたビジョンに対して、そこへ至るまでの具体的な行動計画が伴っているかが評価の鍵になります。
たとえば「リーダーを目指したい」というビジョンに対し、「まずは目の前の業務に真剣に取り組み、信頼を積み重ねる」「チーム内で役割を積極的に引き受けて、協調性や調整力を磨いていく」など、
プロセスが具体的に語られていれば、信頼度が一段と増します。目標に対して今の自分に何が足りないかを認識し、それを補うための努力を明言できれば、計画性や成長意欲を強く印象づけられるでしょう。
③自己分析や企業研究の結果が反映されているか
さらに、自己分析や企業研究の結果がきちんと反映されているかどうかも、回答の質を左右します。
単なる夢や一般的な目標ではなく、自分の過去の経験から得た学びや気づき、企業が掲げるビジョンや求める人材像に沿った内容が盛り込まれていれば、説得力が一気に高まります。
たとえば「御社が力を入れている新規領域で、自分の探究心を活かして貢献したい」といった表現は、企業理解と自己理解が結びついた好例です。
このように、誰にでも当てはまりそうな回答ではなく、自分にしか語れないストーリーを意識しましょう。
④意欲や主体性が表現されているか
最後に、面接官はその回答からあなたの意欲や主体性を見抜こうとしています。自分の未来に対してどれほど真剣に向き合っているか、行動を起こす覚悟があるかどうかが伝わると、好印象につながります。
「まだわからない」と答えるよりも、「今の段階ではこのように考えており、足りない部分はこれから補っていきたい」と前向きに語るほうが、自発的にキャリアを築く姿勢が伝わります。
自分の言葉で自信を持って話すことが、面接官の心を動かす要素となるでしょう。
「5年後の自分」の回答を考えるステップ

「5年後の自分」という質問にうまく答えるには、理想を語るだけでは不十分です。現実味があり、面接官に納得してもらえる答えを考えるには、段階的な準備が欠かせません。
ここでは、将来像を描くための5つのステップを紹介します。
- 企業研究を通して業界理解を深める
- 過去の経験を“これからの成長軸”としてみる
- 入社後の成長イメージを描いてみる
- OB・OGの事例から5年後のリアルをイメージする
① 企業研究を通して業界理解を深める
「5年後の自分」を考えるうえでまず必要なのは、志望する業界や企業の方向性を理解することです。業界や会社の特色を知らないまま将来像を語っても、現実味がなく伝わりにくくなってしまいます。
企業のホームページ、IR情報、業界専門紙などを使って事業の特徴や社会的な役割を確認してみてください。情報を掘り下げることで、自分の目指す姿と企業が求める人材像との接点が見えてくるはずです。
具体的な知識があることで、将来像に説得力が加わり、面接でも自信を持って話せるようになるでしょう。
② 過去の経験を“これからの成長軸”としてみる
将来像を語るうえで、過去の自分の経験は重要なヒントになります。ただ単に「こんなことができた」と振り返るのではなく、「その経験をどう活かしていきたいか」という未来へのつなげ方が大切です。
たとえば、学生時代に人と関わる仕事にやりがいを感じたなら、「今後も人の意見を引き出し、課題を一緒に解決していくような役割を担いたい」といった形で、過去と未来を自然に結びつけることができます。
大切なのは、「自分にとって意味のあった経験が、どのような成長軸になっているか」を自覚すること。
その気づきをベースに将来像を描くと、表面的な夢ではなく、自分の中から出てきた説得力のある話になります。
過去を振り返ることは、単なる棚卸しではなく、これからの方向性を定めるための作業です。自分にしか語れないストーリーとして、面接でもしっかり伝えていきましょう。
③ 入社後の成長イメージを描いてみる
「5年後の自分」を伝えるには、入社してからどう成長していくかをイメージしておくことが必要です。面接官もその点を注目して見ています。
たとえば、「入社後2年間で現場経験を積み、3年目以降はリーダーとして活躍したい」といった具体的な成長ストーリーを考えてみてください。
理想を語るだけでなく、そこに至るまでの道筋を示すことが重要です。
段階を意識した回答をすれば、あなたのビジョンがより現実的に伝わり、説得力のある内容になるでしょう。
④ OB・OGの事例から5年後のリアルをイメージする
自分だけで将来像を考えるのが難しいと感じたら、実際にその会社で働く人の話を参考にしてみてください。とくにOB・OGの事例は、自分と近い立場での経験談として非常に参考になります。
説明会や座談会、大学のキャリアセンターを活用して、リアルな声を聞く機会を作ってみましょう。実際の仕事内容やキャリアの進み方を知れば、「5年後の自分」をより具体的に想像できるようになるはずです。
先輩社員の姿をヒントに、自分の未来を形づくってください。
「5年後の自分」の文章構成

「5年後の自分」を面接で伝える際には、思いついたことをそのまま話すだけでは不十分です。面接官に明確かつ印象的に伝えるためには、回答の構成を意識して整理することが求められるでしょう。
ここでは、説得力と納得感を高めるための4つの構成要素を紹介します。
- 結論:5年後の自分の姿を明確に伝える
- 理由:その姿に至る背景や動機を説明する
- 計画:目標達成に向けた努力や行動を示す
- 貢献:企業にどのように貢献できるかを伝える
①結論:5年後の自分の姿を明確に伝える
最初に大切なのは、5年後の自分がどうなっていたいのかを最初に明確に伝えることです。これは、話の全体像を早めに提示することで、面接官にとって理解しやすい構成になります。
たとえば「5年後にはチームをまとめるリーダーとして活躍していたい」「海外プロジェクトに携わりながら視野を広げていたい」など、具体的に伝えることで印象に残りやすくなるでしょう。
抽象的な表現よりも、役職・業務内容・関わる人や事業などを交えた未来像を示すと、より信頼感を持ってもらえるはずです。
②理由:その姿に至る背景や動機を説明する
その未来像を語るだけでなく、「なぜそのようになりたいのか」という理由を明らかにすることも非常に重要です。これには、自分の過去の経験や学んだこと、価値観といった要素を交えて話すのが効果的。
たとえば「サークル活動で後輩の成長を支える喜びを感じた」「留学先で多様な価値観に触れ、国際的な環境で働きたいと考えるようになった」など、実体験に基づいた動機があると、
相手の共感を得やすくなります。理由があいまいだと、表面的な印象を与えてしまうため注意が必要です。
③計画:目標達成に向けた努力や行動を示す
そして、その目標を実現するために「どんな行動をとるつもりか」を具体的に示しましょう。これによって、面接官はあなたの計画性や主体性を評価できます。
たとえば「まずは配属先の現場で基本を徹底的に学ぶ」「業務に必要な資格を取得して知識を深める」「社内の先輩に積極的に学ぶ姿勢を持ち続ける」といった具体的なアクションがあると、
成長への意欲が伝わるはず。また、「5年間をどう使うか」という視点でフェーズを区切って話すと、より現実味が増すでしょう。
④貢献:企業にどのように貢献できるかを伝える
最後に、自分の成長が企業にとってどんなメリットをもたらすのか、という視点を盛り込むことが重要です。採用活動では「この人が入社したら、会社にどんな良い影響をもたらすか」を判断材料にしています。
そのため「売上やチームの成果に貢献できる存在になりたい」「自分の提案で新しい顧客ニーズを掘り起こしたい」など、企業側に立った視点を意識して伝えてください。
自己成長と企業貢献が結びついていれば、あなたの将来像がより説得力を持って伝わるはずです。
「5年後の自分」を答える際のコツ

「5年後の自分」という質問に対して、ただ理想を語るだけでは評価にはつながりません。面接官に納得してもらうには、話の一貫性や具体性、そして柔軟かつ前向きな姿勢が求められるでしょう。
ここでは、効果的に伝えるための4つのポイントを紹介します。
- 自己PRや志望動機と一貫性を持たせる
- 企業のビジョンや課題と結びつける
- 相手に伝わる言葉選びを意識する
- 柔軟性を持ちつつ意欲的な姿勢を示す
① 自己PRや志望動機と一貫性を持たせる
面接官は、応募者の発言に一貫性があるかどうかを非常に重視しています。
「5年後の自分」で語る内容が、自己PRや志望動機と矛盾していると、「この人は本心で話しているのか?」「軸が定まっていないのではないか」と不安に感じられてしまうおそれがあるのです。
たとえば、「協調性を大事にしてきた」と自己PRしながら、「将来は個人で独立したい」と述べると、違和感を持たれかねません。
逆に、強みとして挙げた「相手の立場に立って考える力」が、将来「チームマネジメントに生かしたい」という形でつながっていれば、納得感が生まれやすくなります。
すべての回答において「一貫したストーリー」が意識されていれば、説得力は一段と増すでしょう。
② 企業のビジョンや課題と結びつける
企業側は、自社の方向性や事業課題に共感し、ともに取り組んでくれる人材を求めています。そのため、「5年後の自分」も企業のビジョンと関連づけて語ることが重要です。
企業研究を通じて分かった強みや課題を把握し、自分のキャリアプランに落とし込んでみましょう。
たとえば、デジタル化を進めている企業に対しては、「お客様の声をデータで分析し、改善提案を行いたい」といった目標を挙げると、企業のニーズに合った印象を与えられます。
自分の目標が企業の成長にどうつながるかを説明できると、面接官にも強い共感と納得を得やすくなります。
③相手に伝わる言葉選びを意識する
「5年後の自分」を伝える際に大切なのは、自分の頭の中にあるイメージを、相手が理解できる形に変換することです。
どれだけ明確な将来像を持っていても、表現があいまいだったり、専門用語が多すぎたりすると、面接官にはうまく伝わりません。
たとえば「影響力のある人材になりたい」と言っても、それだけでは内容が抽象的すぎてイメージが湧きにくいでしょう。
代わりに、「社内外の関係者と連携しながら、大型案件をまとめる立場になりたい」と具体的に伝えれば、相手の頭の中に情景が浮かびやすくなります。
また、「活躍したい」「成長したい」といった言葉は便利ですが、人によって受け取り方が異なります。
そのため、なるべく「どんな場面で、どのように、誰に対して」活躍したいのかまで言語化することを意識しましょう。
伝えたい中身をしっかり考えるだけでなく、それをどう話せば相手に伝わるかという視点も忘れずに準備することが、納得感のある回答につながります。
④ 柔軟性を持ちつつ意欲的な姿勢を示す
明確な将来像を描くことは大切ですが、「絶対にこの道しか行かない」と思わせるような強い決めつけは避けたほうが無難です。
ビジネスの現場は常に変化しており、柔軟に対応できる人材が求められています。
「5年後にはこうなりたい」という目標を持ちつつも、「まずは幅広い経験を通じて視野を広げたい」「状況に応じて適応しながら成長していきたい」といった柔軟な姿勢を示すと、好印象につながるでしょう。
意欲と柔軟性のバランスをとることで、「この人は成長の可能性がある」と面接官に感じてもらえるはずです。自分の意思を持ちながらも、周囲や環境を受け入れる柔軟な姿勢を忘れずに伝えてください。
「5年後の自分」の回答例文

「5年後の自分」と聞かれても、実際にどう答えたらいいのか迷う方は多いはずです。自分の希望や企業の方向性をどのように言葉にすればよいか、不安を感じていませんか。
ここでは、職種ごとに具体的な例文を紹介しながら、伝わる答え方のイメージを持てるようにまとめています。
- 営業職でチームリーダーを目指す場合の例文
- ITエンジニアとして新規開発を主導したい場合の例文
- 経理職として経営判断に関わる立場を目指す場合の例文
- 販売職で店舗マネジメントを担う場合の例文
- 海外で活躍するビジネスパーソンを目指す場合の例文
- 新規事業を立ち上げたい場合の例文
①営業職でチームリーダーを目指す場合の例文
営業職を志望する学生にとって、5年後の目標を明確にすることは、自身の成長意欲と組織貢献の両方を伝える重要なポイント。ここではチームリーダーを目指すパターンの例文をご紹介します。
《例文》
5年後には、営業チームのリーダーとしてメンバーをまとめながら成果を出せる存在になりたいと考えています。 大学ではサークルの運営に携わり、チーム内の意見を調整しながらイベントを成功させる経験を積みました。 この経験から、個人として結果を出すだけでなく、周囲の力を引き出すことの大切さを学んだのです。入社後はまず営業として実績を積み、顧客との信頼関係を築く力や提案力を高めていきます。 そして、チーム全体の数字に責任を持てるリーダーを目指し、メンバー育成や目標管理にも積極的に取り組んでいきたいです。 |
《解説》
この例文では、過去の経験と将来の目標が自然につながっている点が評価ポイントです。自分の強みがチーム運営にどう活かせるかを意識して書くと説得力が増します。
②ITエンジニアとして新規開発を主導したい場合の例文
IT業界を目指す学生にとって、「5年後の自分」では技術力だけでなく、自ら開発をリードする姿勢を描くことが効果的です。ここでは新規開発を主導したい場合の例文を紹介します。
《例文》
5年後には、自分のアイデアをもとにした新しいサービスの開発を主導できるエンジニアになっていたいと考えています。 大学ではプログラミングサークルに所属し、仲間と協力してスマホ向けアプリを制作した経験があります。その際、自ら提案した機能が好評を得たことで、チーム全体のやる気が高まりました。 この経験から、技術だけでなく企画や提案にも積極的に関わることのやりがいを実感したのです。入社後はまず基礎的なスキルを磨き、既存サービスの改善に取り組む中で全体の流れを学びます。 そのうえで、自ら課題を見つけて提案できるエンジニアとして、新しい価値を形にしていきたいです。 |
《解説》
この例文は、学生時代の経験と将来の目標がつながっている点がポイントです。実体験に基づいて「なぜ開発を主導したいのか」を語ると、説得力が増します。
③経理職として経営判断に関わる立場を目指す場合の例文
経理職を志望する学生は、数字を扱うだけでなく、経営にどう貢献したいかを語ると印象が強まるでしょう。ここでは経営判断に関わる立場を目指す例文を紹介します。
《例文》
5年後には、会社の経営判断を支えられるような経理担当者になっていたいと考えています。 大学ではゼミで企業の財務分析を行い、数字の裏にある企業活動の実態を読み取ることにおもしろさを感じました。 また、アルバイト先で売上データをもとに商品配置を提案した際、売上が上がったことをきっかけに「数字で行動を変える」ことの手応えを得たのです。 入社後は、仕訳や決算といった基本業務を着実に身につけながら、日々の数字がどう経営に影響するのかを理解していきたいと考えています。 そして、将来的にはデータに基づく改善提案ができる経理として、経営層の意思決定をサポートできる人材を目指します。 |
《解説》
この例文では、「数字を読む力」から「経営への貢献」までを段階的に描けている点がポイントです。日常的な経験を絡めると説得力が増します。
④販売職で店舗マネジメントを担う場合の例文
販売職を志望する場合は、接客だけでなく将来的にどのようにお店全体に貢献したいかを具体的に描くことが大切です。ここでは店舗マネジメントを目指すパターンを紹介します。
《例文》
5年後には、売上とスタッフの両方を支える店舗マネージャーになっていたいと考えています。 学生時代はアパレルのアルバイトを3年間続け、接客の基本だけでなく、後輩の教育やレイアウト提案にも関わってきました。 その中で、お客様の声や売れ筋の傾向を踏まえて提案した陳列変更が売上アップにつながった経験があります。 入社後は、まずは接客力と商品知識を深め、現場で信頼を得られるスタッフになることを目指したいです。 そしてゆくゆくは、店舗運営全体を見渡し、数字と人の両面から成果を出せるリーダーとして貢献していきたいと考えています。 |
《解説》
現場経験から得た学びをもとに、段階的な成長と将来像を描けている構成です。売上や人材育成など複数の視点を盛り込むと説得力が高まります。
⑤海外で活躍するビジネスパーソンを目指す場合の例文
グローバル志向を持つ学生は、海外での活躍を見据えた5年後のキャリアプランを描くことが効果的です。ここでは、語学力や異文化理解に触れながら将来像を語る例を紹介します。
《例文》
5年後には、海外拠点で現地のスタッフと協働しながら、グローバルにビジネスを展開できる人材になりたいと考えています。 大学では国際関係を学び、英語でのディスカッションやプレゼンの授業に力を入れてきました。 また、短期留学を経験した際、文化や価値観の違いに戸惑いつつも、積極的に現地の学生と関わることで相互理解の大切さを実感したのです。 入社後は国内での業務を通じて基礎力を固めつつ、語学力と異文化対応力をさらに伸ばしていきます。 そのうえで、海外のプロジェクトに参画し、現地の課題解決に貢献できる人材へと成長したいと考えています。 |
《解説》
語学力だけでなく、異文化理解や現地での経験にも触れているため、具体性のある将来像になっています。留学経験や国際的な学びがある場合は積極的に盛り込みましょう。
⑥新規事業を立ち上げたい場合の例文
起業や新しい価値を生み出すことに関心がある学生に向けて、将来の目標として「新規事業の立ち上げ」を掲げる例文を紹介します。
《例文》
5年後には、自らが中心となって新規事業を立ち上げ、会社の成長に貢献できる存在になりたいと考えています。 大学時代には、ゼミで地域活性化をテーマにした企画を立ち上げ、地元の中小企業と連携したプロジェクトを経験しました。 最初は思うように動けませんでしたが、試行錯誤を重ねる中でニーズの把握や提案力の重要性を学んだのです。 入社後は、まず既存事業で知識やノウハウを身につけながら、常に課題意識を持って行動し、チームでの信頼関係を築いていきます。 その上で、将来的には自ら企画したサービスを立ち上げることで、会社の新たな柱となる事業を形にしたいと考えています。 |
《解説》
実体験に基づいた行動や学びが含まれているため、説得力のある内容になっています。抽象的な夢ではなく、プロセスを丁寧に語ることで現実味が増します。
「5年後の自分」に回答する際の注意点

「5年後の自分」という質問には前向きな姿勢で答えることが重要ですが、内容次第ではマイナスの印象を与えるリスクも。
せっかく考えた回答が逆効果にならないよう、ここでは避けるべき4つの注意点を詳しく紹介します。
- 退職や転職を示唆する表現は避ける
- プライベート寄りすぎる話題は控える
- 実現可能性の低い理想を語らない
- 抽象的で曖昧な表現にしない
①退職や転職を示唆する表現は避ける
「5年後には他社で働いているかもしれません」「将来的には独立して起業したいです」といった発言は、企業にとって大きな懸念材料です。多くの企業は、新卒採用に長期的な育成投資を前提としています。
そのため、入社後すぐに離職する可能性を感じさせる表現があると、選考において不利になってしまうでしょう。
将来的に独立の夢がある場合でも、まずは入社後の目標や学びたい姿勢に重点を置くように伝えると良いです。
②プライベート寄りすぎる話題は控える
「5年後は結婚していたい」「家庭を大事にしたい」といったプライベートな話題は、たとえ本人にとって大切な価値観であっても、仕事との関連性が見えなければ面接官に響きにくい傾向があります。
企業側は業務に対する姿勢やキャリアビジョンを知りたいはずです。
たとえば「仕事と家庭を両立できるよう、効率的な働き方を学びたい」といったように、仕事への前向きな取り組み姿勢と絡めて話すと好印象につながります。
③実現可能性の低い理想を語らない
「5年後には海外支社の責任者になっていたい」「事業をまるごと任されたい」といった夢を語ることは悪くありませんが、具体的な根拠や計画がなければ、現実味に欠けると判断されてしまいます。
企業側は、夢そのものよりも、そこに向けてどのような努力を重ねていくのかを重視しているのです。
実現可能な目標を設定し、「なぜそう思ったのか」「どうやって実現するのか」といった道筋を示すことで、回答の説得力が高まります。
④抽象的で曖昧な表現にしない
「成長したい」「活躍したい」といった表現は、意欲があることを伝える点ではプラスです。ただし、それだけでは具体的に何を目指しているのかが見えてこず、面接官には伝わりにくいことがあります。
たとえば「どのような分野で、どんなスキルを伸ばし、どう貢献したいのか」といった具体性を盛り込むことで、回答に厚みが出るでしょう。
「活躍」の中身を明確にし、聞き手がイメージできる言葉で伝えることが、説得力のある回答につながります。
「5年後の自分」が思い浮かばない場合の対処法

面接で「5年後の自分」を問われても、すぐには答えが浮かばないこともあります。将来像が明確でなくても心配はいりません。考え方の糸口をつかむことで、少しずつ自分なりの答えに近づけます。
ここでは、考えがまとまらないときに試してほしい4つの方法を紹介します。
- 過去の自分の経験から将来像のヒントを探す
- 他人と比べすぎず、自分のペースで考えてみる
- 業界のキャリアパスからヒントを得る
- 短期・中期の目標から逆算して考える
① 過去の自分の経験から将来像のヒントを探す
将来の姿を描けないと感じたときは、いきなり未来を考えるのではなく、これまでの経験を丁寧に振り返ってみてください。
自分が夢中になった出来事や、自然と努力できたこと、周囲に褒められた場面などを思い出すことで、自分らしさや価値観が浮かび上がってきます。
そうした経験には、自分の強みや得意な傾向が現れているはずです。過去の延長線上にある「少し先の未来」を意識することで、無理なく将来像を描けるようになります。
未来は突然現れるものではなく、自分の歩みの延長だと捉えると考えやすくなるでしょう。
② 他人と比べすぎず、自分のペースで考えてみる
「周りの友人は明確な目標を語れているのに、自分にはそれがない」と感じて焦る人も多いかもしれません。しかし、将来像に正解はなく、早く見つけた人が偉いわけでもないのです。
目標の立て方や考えるスピードは人それぞれ。
大切なのは、背伸びせず、自分が少しでも関心を持てる方向に目を向けることです。心から納得できる答えを探すには、自分のペースでじっくり整理することが必要。
派手な言葉よりも、自分の言葉で誠実に語る姿勢が、面接官には好印象を与えるでしょう。
③ 業界のキャリアパスからヒントを得る
どうしても自分の将来像が浮かばないときは、業界で一般的とされるキャリアステップを参考にするのも効果的です。
たとえば「入社後は営業として経験を積み、その後リーダー職を目指す」といった流れがある場合、それを自分に置き換えてみるとイメージがしやすくなります。
企業の採用ページやパンフレット、OB・OGの話などから実際の社員のキャリアを知ることで、抽象的だった将来像が現実味を帯びてきます。
具体的な事例を見ながら、「自分ならどう活躍できそうか」を考えてみてください。
④ 短期・中期の目標から逆算して考える
「5年後」と言われると漠然としていて考えづらい場合もあります。
そのようなときは、いきなり5年後を設定するのではなく、「まず1年目はどんな経験をしたいか」「3年後にはどんなスキルを身につけていたいか」といった短期・中期の目標から考えてみましょう。
段階的に目標を積み上げていけば、自然とその先の5年後が見えてきます。そうすることで、自分でも納得感のあるキャリアビジョンが描きやすくなり、面接でも自信を持って話せるようになるでしょう。
完璧な答えを求めるよりも、自分なりのリアルな道筋を大切にしてください。
自分らしい「5年後の自分」を伝えて将来性をアピールしよう!

「5年後の自分」という質問は、企業があなたの価値観やキャリア観、会社との相性を見極める重要な場面です。だからこそ、企業理解や自己分析を深めたうえで、自分らしい将来像を構築することが大切。
面接官は、現実味や行動計画、熱意が伝わるかを重視しています。質問の意図を正しく理解し、企業のビジョンとつながるような答え方を意識することで、説得力ある印象を残すことができるでしょう。
構成やコツ、NG例や例文も参考にしながら、あなたにしか語れない「5年後の自分」を自信を持って伝えてください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。