面接ノートの作るときに押さえるべきポイントを解説|まとめ方の工夫も紹介
面接ノートを作るようにしているけれど、だんだん何を書いたらいいのかわからなくなってきますよね。
自分用に作るノートとはいえ他の人はどんなことを押さえて書いているか気になる人もいるでしょう。
本記事ではまず面接ノートの押さえるべきポイントを解説し、次に面接後にすぐにまとめた方がいいポイントを紹介します。
これから面接が始まる人は面接ノートの作り方の参考にしてください。
そもそも「面接ノート」とは?
面接ノートとは、自分オリジナルの面接対策ノートのことです。
面接ノートに書く内容は、業界や企業に関する情報、選考に向けて自分が必要と思う情報です。
面接ノートは自分だけが見るものなので、きれいに書く必要はありませんが、面接直前にサッと確認ができるような工夫をしておくと自分自身も安心することができるでしょう。
面接ノートで押さえるべきポイント7選
ここでは、面接ノートで押さえるべきポイントを7つ解説します。
この他にも自分が必要と思う情報があれば、面接ノートに追加してくださいね。
①選考スケジュール
選考スケジュールを作成する目的は、全ての面接日程をひとまとめにすることで、自分のスケジュール管理をしやすくすることです。
また、予定ごとに色分けをして記入しておくと、どの辺りで面接が集中しているのか一目で把握することができますよ。
選考のスケジュールを見て、選考の対策と予定の確認が同時にでき、より効率的に就活を進められるでしょう。
また就活そのものへの意識を高めるためにも、選考スケジュールを記入することは大切です。
②企業情報
企業情報は、企業の公式サイトや、企業説明会やインターンシップでもらった資料をもとに、自分が大切と思うポイントを箇条書きに抜き出して書くことをおすすめします。
そうすることで、後から見返すときも素早く確認できるでしょう。
もちろん、もらった資料をファイリングしておくことも大切ですが、頭の中を整理するためにも資料を丸写しするのではなく、自分の言葉で企業分析をすることが重要なポイントとなります。
②自己分析
面接ノートに書く自己分析とは、長所や短所、自分の価値観、どんな仕事が自分に向いているかなど、素の自分の考えをそのまま書くようにしてください。
自己分析をして見えてきた短所や、自分の価値観がネガティブな要素を含んでいる場合、ポジティブな言い換えや捉え方となるにはどのような対策をしたらいいのか考えるきっかけとなります。
また、企業の求める人材と自分の根本的な性格の適合性に気が付くことにもつながるでしょう。
③志望業界のニュース
就活に限らず、業界のニュースの確認は頻繁に行うようにしてください。
なぜなら、社会に出ると最新の情報を知っていることを前提として、プロジェクトが進行することが通常であるからです。
したがって志望業界に関するニュースを収集し、ファイリングして付箋用紙などを使い、どういう点が面接で役立つか目を通しておくだけでも違うでしょう。
こうしたこまめな情報収集を学生のうちから日々癖づけておくことで、社会人となってからも役立つスキルとなるはずです。
④エントリーシート(ES)の志望動機や自己PRの具体的な回答例
面接の質疑応答は、エントリーシート(ES)の志望動機や自己PRの内容と面接での回答の一貫性が大切です。
そのため、エントリーシート(ES)に記入したことに加え、さらに詳しい内容を話す必要があります。
面接ノートにまとめる際にも、エントリーシート(ES)に何を書いたか節ごとの内容を箇条書きにして、それらをさらに分解してどんな内容か書いてみましょう。
面接ノートには、1つの箇条書きをとことん細分化して書くことで客観的視点を補えます。
⑤予測される質疑応答
面接での質疑応答としてよく聞かれる内容は、以下のようなものがあります。
・ガクチカ(学生時代に力を入れていたことの略称)/ガクチカの経験が入社後も活かせるか ・挫折経験の有無、また対処方法/困難な状況でも自分から立ち向かうことができるか ・ストレス解消法/長く働くためのスキルが身についているか |
もう1つ、他社の選考状況です。
面接中に特に優秀な人材と思われると、企業はその時点で早めに人材を確保しておきたいと思うため、自社への志望度や他社の就活動向を聞かれることがあります。
この場合、現在の状況は素直に伝え、「もしも御社に内定がでたら喜んでお受けしたいと思います」と伝えるとよいでしょう。
⑥逆質問
逆質問とは、最後に面接官から「何か質問はありませんか?」と言われた際に、学生側からする質問のことです。
多くの面接では形式的に逆質問を問われる機会があるので、最低でも3つは考えておくと良いでしょう。
質問内容は、純粋に自分自身が伝えきれなかったことや、聞いておきたいことで構いません。
例えば、「御社のパンフレットに〇〇ということが記載されており、こちら〇〇というように認識しておりますが、お間違えありませんでしょうか?」です。
逆質問で大切なのは、分からなかったから質問するのではなく、考えてみたけれどもわからないので教えてくださいというスタンスを取ることです。
面接後に面接ノートに書くべき4つの項目
ここでは、面接後に面接ノートに書くべき4つの項目について解説します。
面接が終ってホッと胸をなでおろしたくなる気持ちはわかりますが、記憶が薄れないうちに走り書きでもいいので面接ノートに書くようにしてください。
面接後に書く内容は次回に活かすための重要な項目ばかりですので、忘れないうちにまとめておくようにしましょう。
①面接当日の流れ
何時くらいに面接室に案内され、開始したか、終了時間は何時だったのか当日のタイムスケジュールを書きましょう。
こうすることによって面接時間が予定通りの時間だったのか、それよりも早く終わったのかがわかってきます。
もしも予定よりも早く終わってしまっていたら面接官が不採用を考えているお祈りフラグが立っている可能性が高いかもしれません。
終了時間を把握しておくことは、また次回の面接に向けてもっと質疑応答の内容に詳しく答える必要性を示唆している目安となるでしょう。
②面接官の人数や特徴
次に面接官の人数と面接官の特徴や、分かる範囲で役職を書きます。
面接官の特徴というのは、質疑応答の内容から推測して全員が人事担当者なのか、それとも営業課長が同席しているのかなど、推測の域でいいので書くようにしてください。
もし、面接の最初に自己紹介があればどんな役職の人が面接をしていたのか分かる範囲で書きます。
企業ごとに面接官は全くことなりますが、おおよそ普段人事担当者だけでなく、同じ部署で仕事をする先輩社員が面接に同席することもあるのでざっくり把握しておいて次の面接につなげましょう。
③面接や質疑応答内容
面接の質疑応答の内容は、覚えている範囲で正確に書くようにしてください。
複数人の面接官がいた場合、できればどの人がどのような内容を質問したか書けるとなおいいですが、そこまで覚えている余裕もなければ、箇条書きでもいいので書き出してみましょう。
質疑応答の内容は、面接ノートの軸となる部分です。
したがって、次の面接でできる限り対策を考えるためにも覚えていることを全て書き出すようにして、反省点や改善策を講じるポイントにしてください。
最初は緊張感で面接自体に飲み込まれてしまい何も覚えていないということが多いですが、そのうち少しずつ覚えていられるようになるので、現状の覚えている範囲で書くので大丈夫ですよ。
④面接の雰囲気
面接の雰囲気は、自分の受け答えに対する面接官の関心度や、面接官が和やかな雰囲気で話していたか、それに対して自分も笑顔で話ができていたかなどです。
面接がどんな様子だったのか書いておくと、自己分析をする際に役立ちます。
面接中の雰囲気は、面接官に与える印象にも大きく影響するので、最低でも自分が質疑応答に対してどんな様子で答えていたかだけでも書きましょう。
どうしても緊張でその場の雰囲気も忘れてしまうほどであれば、「面接官の目を見て話ができた」「相槌を打ちながら話を聞けた」かチェックリストを作るのもおすすめです。
実際に面接後の記録を頼りに、次回の面接対策を行っていきましょう。
面接ノートを作るメリットとは?
ここでは、面接ノートを作るメリットについて解説します。
①企業の情報を可視化させ思考整理できる
面接ノートを作るメリットは、企業の情報を可視化して、具体的な内容を把握して思考を整理できることです。
自分で書いた内容を見返すことによって、必要な内容が抜けていないか確認できるでしょう。
また、情報を書き出すことは記憶の定着にもつながります。
面接ノートにまとめる際には、長い文章を一言で要約して書くことで、各企業の情報をインプットしやすくなるでしょう。
②必要な情報をすぐに追加できる
2つ目のメリットは、面接に必要な情報をすぐに追加できることです。
・面接後の振り返りをすぐに書き込むことができる ・ふと思い立ったときに付箋にメモをして貼り付けておくことができる ・説明会でもらった資料やOG・OB訪問で教わったことを記録することができる ・自分が苦手な情報を追加して覚えるためのノートとなる |
また、少しずつ面接ノートの厚みが増していくと自分の自己分析力の自信にもつながっていくでしょう。
自分に自信をつけることによって、面接でも最小限の緊張で済むようになるかもしれないので、自分で作り上げる面接ノートは、就活中のある種のお守りのような役割となるかもしれませんね。
③共通の内容を見つけやすくなる
3つ目のメリットは、共通の内容を見つけやすくなることです。
例えば、「自分が志望する業界の共通点」「面接の質疑応答」などがあります。
その他にも、自分を客観視して分析した結果、どのような点でつまづいているのか共通点を見出すことで更なる自己分析が可能となるでしょう。
この自己分析からわかったことを活かし、どのような対策をすると面接がもっとスムーズに進めることができるか考えられるようになります。
加えて客観的な考え方ができるようになると、それを自分の強みとしてアピールすることも可能になるでしょう。
④いつでも見返せて面接練習に役立てられる
4つ目のメリットは、いつでも見返せて面接練習に役立てられることです。
就活の面接時期は特に忙しくなるため、どうしても追加の企業研究をする時間が限られてしまいます。
したがって、時間を見つけて作っておいた面接ノートを見ながら面接練習や、面接日当日ちょっとの不安を面接ノートを見返すことで落ち着くこともできるでしょう。
また、その場ですぐに情報の追加ができ、後でゆっくりと情報整理ができるのも面接ノートを作るメリットといえるでしょう。
わかりやすい面接ノートの作り方
ここでは、わかりやすい面接ノートの作り方について紹介します。
自分にわかればいい面接ノートですが、ちょっとした工夫を入れることでよりわかりやすくなるので参考にしてみてくださいね。
①情報を体系化してまとめる
面接ノートをまとめるときには、知識を体系的にまとめた「わかるノート」を意識するとよいでしょう。
したがって、企業情報の重要なポイントを自分がノートに書き出し、さらに自分の言葉でどういう内容か具体的に考えたことを書いていきましょう。
情報が体系的にまとまっていくと、単体のことをグループ化して捉えることができるため、膨大な情報量から多少の記憶力で完結できるようになるでしょう。
②要点(サマリー)は箇条書きで書く
面接ノートに書く際には、できるだけ箇条書きで要点をまとめる習慣をつけておくことが大切です。
その理由は、面接では簡潔に述べる説明力が必要があることと、社会人となってからは会議のサマリー(報告書)には、箇条書きでまとめることが多くなるからです。
日ごろから箇条書きで書くことに慣れておくようにしておかないと、すぐにできることではありません。
また箇条書きで書くことができるようになると、面接の話し方で重要なポイントでもある「結論ファースト」の話し方も自然とできるようになるでしょう。
ぜひ面接ノートに要点(サマリー)を書く際には、箇条書きで簡潔にまとめられるようにしてくださいね。
③文字色や装飾は自分の法則で決めて書く
面接ノートに限らず、文字色やマーカーの装飾は自分にあった法則に沿って書くとわかりやすいノートになるといわれています。
中でも有名な法則は、「ペンの色は3色までにする」「情報ごとにマーカーで線を引く」とノートがすっきりして見やすくなることです。
とはいえ、あくまでも自分の面接ノートですので、自分が見やすければ問題ありません。
きれいにまとめることが大切ではなく、すぐに情報を確認できるようにしておくことが大事です。
④コピーを活用する
面接ノートを作るときには、わかりやすい図やイラストはコピーや印刷して時間短縮しましょう。
また、提出したエントリーシート(ES)の志望動機の部分だけコピーしておくこともおすすめします。
面接ノートの作成は就活で内定を掴み取るために必要な作業ですが、あまり時間をかけずに短時間で終わらせ、面接練習に時間を使うようにしてください。
わかりやすい面接ノートにまとめる6つの手順
ここからは、わかりやすい面接ノートにまとめる6つの手順について解説します。
①便利アイテムを揃える
まず初めに面接ノートを作るときに使う文房具を揃えましょう。
・3色ボールペン・マーカーペン ・ルーズリーフ ・付箋用紙 ・インデクッス |
面接ノートといいますが、後で追加できるようルーズリーフやバインダーを使うことをおすすめします。
大きさは、エントリーシート(ES)のコピーや、企業のパンフレットを差し込むのであればA4サイズに、持ち運びのしやすさを考えるのであればA5のバインダーにしましょう。
またバインダーの柄や色は、面接会場で確認するかもしれないことを考えて、シンプルで無難な色を選ぶようにしておけば問題ないはずです。
②スケジュール管理表を作成する
次にスケジュール管理表を作成しましょう。スケジュールはマンスリータイプのフォーマットがおすすめです。
月の何日が面接になっているのか、面接の何日前には企業研究を終わらせておくか計画を立てやすくなります。
また緊急で別のスケジュールが被ることも考え、適度な余白も残しておくと良いでしょう。
③各企業情報を作成する
企業情報は箇条書きにし、一目でわかるように作成しましょう。
企業に関する基本情報は定型のフォーマットを作成し、中身を埋めていくと作業効率もいいです。
その他の理念や社風、実績といった各企業の詳細については、自分の言葉で簡潔にまとめて書くようにしてください。
④提出済みのエントリーシート(ES)を差し込む
バインダーの大きさに合わせて、エントリーシート(ES)のコピーを差し込んでおきましょう。
特に志望動機や自己PRの部分は、面接の質疑応答で必ず聞かれる内容となるので、気になったときにいつでも見返せるようにしておいてください。
面接会場で自分が数か月前にどのようなエントリーシート(ES)を提出したのか目を通して確認するだけで安心して面接本番に臨めるようになるはずです。
⑤自己分析や質疑応答の回答例を作成する
自己分析や企業ごとの質疑応答の回答例を作成します。
まず、自己分析は自分の強み・長所や短所・ガクチカなど、どの企業でも話せる内容を書くことと、各企業にあった自己PRをわけて書くようにしましょう。
同様に質疑応答もどの企業でも聞かれる内容と、各企業の社風の理解や求める人材などに関する内容にわけて考えるようにして書くようにします。
ただし、中には微妙に似ていること・強調することなどが異なるときには、付箋用紙に書いて入れ替えながら整理していきましょう。
⑥インデックスをつけて完成させる
最後に企業ごとにインデックスをつければ面接ノートの完成です。
面接ノートにつかうインデックスは、バインダーに挟み込むタイプがおすすめです。
シール状のインデックスもありますが、万が一外れてしまうこともあるかもしれないので、挟み込むタイプが確実ですよ。
インデックスをつける理由は、各企業のページをめくりやすくするためのものなので、もしも外れていたら時間が勿体ないですよね。
自分だけのオリジナル面接ノートを作成し、自信をもって面接本番に向けて挑んでください。
面接ノートは作って終わりじゃない
最後に、面接ノートは作って終わりでないことを伝えておきます。面接ノートを作り終わって満足しても、何の役にも立ちません。
自分が企業の考え方や、面接で自分の熱意や意欲をアピールすることを事前に言語化して準備しておき、繰り返し面接で自然な話ができるよう練習し、自分に自信をつけて本番に臨めます。
あくまでも面接官と面接中に話が途切れないようにするための手助けになるアイテムと思っておくと良いでしょう。
自分だけの面接ノートを繰り返し見直して面接本番に備えよう!
この記事では、面接ノートの作り方やポイントについて解説しました。
面接ノートはこまめに見直し、最新のニュースを追加して情報のアップデートをしてオリジナルノートを作るようにしてください。
自分で作ったノートは、面接で緊張したときのお助けアイテムとしても役に立ってくれることでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。