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「大切にしているもの」の答え方完全ガイド|見つけ方から例文まで

面接やESでよく出る質問のひとつが「あなたが大切にしているものは何ですか?」です。

特に「大切にしているものは無い」と感じている人も、日々の行動や選択の背景には必ず大切にしている価値観があるはず。

この記事では、企業がこの質問をする理由から、自分の価値観を見つける方法、伝えるときの工夫、具体的な回答例やNG例まで丁寧に解説します。

自分らしい「大切にしているもの」を言葉にして、面接でしっかり伝えられるように準備していきましょう。

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目次

就活で聞かれる「大切にしているもの」とは?

「大切にしているもの」を尋ねる理由は、学生の価値観と企業文化が合うかを確かめるため

採用は学歴やスキルだけで判断されるのではなく、組織との相性が成果や定着につながるからです。だからこそ、この質問は就活の定番といえます。

次に、理由を具体的に挙げると、「協調性を大切にしている」と答えればチームで働く力があると受け取られますし、「挑戦心を大切にしている」と伝えれば新しい環境に積極的に取り組む姿勢を示せるでしょう。

このように、答えから面接官は就活生の将来像を描いています。事前に質問に対しての回答を準備しておけば、本番でも落ち着いて話せ、信頼感のある受け答えにつながるでしょう。

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面接は企業によって質問内容が違うので、想定外の質問や深掘りがあるのではないかと不安になりますよね。

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企業が大切にしていることを聞く理由

就職活動の面接で、この質問をされると、どう答えればよいか迷う学生は多いでしょう。ですが、この質問には企業側の明確な狙いがあります。

ここでは、その理由を整理し、不安なく準備できるように解説しています。

  1. 人柄や価値観を把握するため
  2. 自社との相性を確かめるため
  3. 入社後のミスマッチを避けるため
  4. 将来的な成長性を判断するため
  5. 組織内での役割をイメージするため

①人柄や価値観を把握するため

面接官がこの質問をする目的の1つは、応募者の人柄や価値観を見極めることです。

学歴やスキルだけでは人物像が伝わりにくいため、普段どのような考えを持ち、どんな行動をしているかを知ることが大切になります。

たとえば「誠実さを大切にしている」と答えれば、困難な状況でも信頼を損なわない人物だと受け止められるでしょう。反対に、抽象的すぎる答えだと、信念が弱い人だと思われるかもしれません。

そこで、自分の経験を踏まえた具体的なエピソードを添えて話すと効果的です。価値観がどのように形成されたのかを示せば、説得力が増し、人柄を印象づけられるでしょう。

②自社との相性を確かめるため

この質問には、応募者が自社の文化や方針に合うかどうかを確認する狙いもあります。いくら能力が高くても、価値観が合わなければ長期的に活躍できません。

もし、チームワークを重んじる企業で「成果は個人で追求したい」と答えれば、相性が悪いと判断される可能性があります。

一方で「協調性を大切にしている」と伝えれば、社風に適応できる人材と受け取られるでしょう。だからこそ、事前に企業の特徴を調べ、自分の価値観と重なる部分を見つけておくことが重要です。

そのうえで答えれば、自然で説得力のある受け答えになります。相性を示せれば、内定にもつながりやすいでしょう。

③入社後のミスマッチを避けるため

大切にしていることを尋ねる理由には、入社後の齟齬を未然に防ぐ目的もあります

企業にとって早期退職は大きなリスクになるため、応募者がどのような価値観を持ち、どのような働き方を望んでいるのかを知りたいのです。

たとえば「ワークライフバランスを重視している」と答えれば、生活と仕事の両立を求めていることが伝わります。

それが企業の環境と合わなければ、配属を工夫することも可能です。応募者にとっても、自分に合った職場を選ぶ参考になります。正直に伝えることは、長期的に安心して働ける環境づくりにつながるのです。

④将来的な成長性を判断するため

この質問は、応募者が将来どのように成長していくかを見極める狙いもあります。人が大切にするものは行動の軸となり、成長の方向性を示すからです。

「挑戦することを大事にしている」と答えれば、新しい分野に積極的に取り組む人だと見られるでしょう。逆に「安定を大切にしている」と言えば、堅実に物事を進めるタイプと判断されます。

良し悪しではなく、企業が求める人物像に合うかどうかが重要です。自分の価値観が具体的な行動につながった経験を示すと、面接官に将来像を想像してもらいやすくなります。

成長性を意識した答えは、評価につながるでしょう。

⑤組織内での役割をイメージするため

さらに企業は、この質問を通じて応募者が組織で、どのような役割を担えるかを知ろうとしています。人が大切にしていることによって、発揮できる力が異なるからです。

「リーダーシップを重んじている」と答えれば、チームをまとめる役割に向いていると考えられるでしょう。反対に「協調性を大切にしている」と話せば、仲間を支える役割に適していると判断されます。

企業は応募者の価値観を通して、チームでの姿をイメージしているのです。答える際には、自分が仲間にどう貢献してきたかを具体的に伝えてください

そうすることで、面接官に組織の一員としての姿を鮮明に思い描いてもらえるはずです。

大切にしているものの見つけ方

就活で「大切にしているもの」を聞かれると、自分の考えをどうまとめればいいのか悩む人は多いでしょう。

ここでは、自分に合った方法で価値観を整理し、自然に伝えられるようにするための手順を紹介します。複数の視点を使えば、納得感のある答えを準備できるはずです。

  1. 自分史を作成して過去の経験を振り返る
  2. モチベーショングラフを作成する
  3. 過去の出来事を深掘りして価値観を整理する
  4. 社会人としてなりたい姿から逆算する
  5. 友人や家族に自分の強みや価値観を聞く

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①自分史を作成して過去の経験を振り返る

自分史を作ると、自分の価値観を客観的に整理できます。小学校から大学までの出来事を時系列で書き出すと、自分がどんな考えを大事にしてきたかが見えてくるでしょう。

たとえば、部活動で仲間を支えた経験を思い出すと「協調性」を重視していると気づけます。抽象的に考えるだけでは曖昧になりますが、実体験に基づけば説得力が増しますよ。

自分史は自己PRや志望動機を考える際の土台にもなるので、経験を整理して価値観を裏付けるエピソードを探してみてください。

②モチベーショングラフを作成する

モチベーショングラフは、自分のやる気が上がった時期や下がった時期を見える化する方法です。縦軸にモチベーション、横軸に年齢を取り、出来事ごとに線を引くと、充実感を得やすい場面がわかります。

たとえば、アルバイトで感謝されたときに大きく上がっていれば、「人の役に立つこと」を大事にしていると理解できるでしょう。

この方法は、感情の変化を直感的につかめる点が強みです。グラフを使って言語化すれば、具体的でわかりやすい答えにつながります。

③過去の出来事を深掘りして価値観を整理する

過去の経験を深掘りすると、自分が何を大事にしているのかが明確になります。成功体験だけでなく、失敗や悔しい出来事に注目するのも効果的です。

もし、約束を守れなかったときに強い後悔を感じたなら、「誠実さ」を重んじる人だといえるでしょう。

表面的に振り返るのではなく、「なぜ嬉しかったのか」「なぜ悔しかったのか」と原因を考えることが大切です。

そうすれば、自分の行動の軸となる価値観を自然に導き出せます。面接で語るときも具体性が増し、伝わりやすくなるでしょう。

④社会人としてなりたい姿から逆算する

将来の理想像を思い描くことで、自分の価値観を整理できます。なりたい社会人像を考え、そこから逆算すると答えが見つかりやすいでしょう。

たとえば「リーダーとしてチームをまとめたい」と思うなら、協調性や責任感を重視しているといえます。この逆算の方法は、未来のビジョンと現在の価値観をつなげられる点が強みです。

自己分析にとどまらず、キャリアの方向性と一貫性を持たせられるので説得力が生まれます。未来志向の姿勢を示せば、面接官からも好印象を得られるはずです。

⑤友人や家族に自分の強みや価値観を聞く

自分だけで考えると主観に偏りやすいので、友人や家族に意見を求めるのも有効です。身近な人から見た自分の強みや価値観は、新しい気づきを与えてくれるでしょう。

もし、「よく相談に乗っている」と指摘されれば、自覚がなくても「思いやり」を大切にしていることがわかります。他者の視点を取り入れると、自分では気づかなかった一面を発見できるでしょう。

この方法は、自己分析に客観性を加える効果があり、自信を持って答えられるようになります。周囲の意見を取り入れれば、より説得力のある自己表現につながるでしょう。

大切にしているものを面接やESで伝えるときのポイント

就活で「大切にしているもの」を答えるときは、ただ思いついたことを話すだけでは十分ではありません。伝え方次第で、面接官に与える印象は大きく変わります。

ここでは、効果的に伝えるための工夫を紹介しましょう。

  1. 応募企業に合った内容を選ぶ
  2. 結論からシンプルに伝える
  3. 具体的なエピソードを添えて説明する
  4. 入社後にどう活かせるかまで言及する

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①応募企業に合った内容を選ぶ

大切にしているものを話すときは、応募先の企業に合った内容を選ぶことが欠かせません。自分の価値観が立派でも、企業が求める人物像とずれていれば響かないでしょう。

たとえば、チームワークを重視する会社なら「協調性」、挑戦を奨励する会社なら「向上心」といった答えが適しています。

もちろん自分を偽る必要はありませんが、企業研究をして理念や仕事内容とつながる部分を選んでおくと安心です。その結果、自然に相性の良さを示すことができるでしょう。

②結論からシンプルに伝える

面接やESでは、限られた時間や文字数の中で自分を表現しなければなりません。そのため「私が大切にしているものは◯◯です」と結論から話すことが効果的です。

冒頭で価値観を示すと面接官は理解しやすく、その後の理由や説明にも納得感が出ます。逆に、結論を後回しにすると、要点がぼやけて印象に残りにくくなるでしょう。

最初に一言で伝え、その後に理由や経験を補足すると短時間でもわかりやすく伝わります。シンプルさは、信頼感にもつながるため意識してください。

③具体的なエピソードを添えて説明する

価値観を話すときには、必ず具体的なエピソードを加えることが大切です。

「協調性を大切にしています」とだけ言っても抽象的で説得力に欠けますが、「ゼミの発表で意見が分かれた際に調整役を務めた」といった経験を加えると、面接官は状況を思い描きやすいでしょう。

行動や結果を示すことで、単なる言葉ではなく実際の強みとして受け取ってもらえます。またエピソードは、自分らしさを伝える材料にもなります。

経験を丁寧に振り返り、価値観を裏付ける事例を選んで話してください

④入社後にどう活かせるかまで言及する

大切にしているものを答えるときは、入社後にどう活かせるかを話すとより効果的です。単なる自己紹介ではなく、企業での働き方と結びつけることで評価が高まります。

たとえば「協調性を大切にしています。入社後は部署間の連携を円滑に進めたい」と伝えれば、企業は具体的な貢献をイメージできるでしょう。

面接官は学生時代の経験だけでなく、入社後の適性や成長も見ています。自分の価値観を未来の行動につなげることで、前向きな姿勢を示せますし、印象も強く残るはずです。

就活でよく使われる「大切にしているもの」の例

面接で「大切にしているもの」を答える際、何を話せばいいのか迷う人は多いでしょう。実際によく使われる価値観には、共通点があります。

ここでは、就活生が答えとして選びやすく、かつ面接官から好印象を持たれやすい例を紹介しています。

<よく使われる「大切にしているもの」の例一覧>

  • チームワーク
  • 協調性
  • 向上心
  • 責任感
  • 誠実さ
  • 思いやり
  • 挑戦する姿勢
  • 信頼関係
  • 他者への貢献
  • 学び続ける姿勢
  • 粘り強さ
  • 主体性
  • 創造性
  • コミュニケーション力
  • 柔軟性
  • 時間を守ること
  • 公平さ
  • 謙虚さ
  • 社会貢献
  • 向き合う誠意

代表的な例としては「チームワーク」「協調性」「向上心」「責任感」「誠実さ」などがあります。これらは、学生生活の経験とも結びつけやすく、社会人としても求められる資質です。

一方で「お金」や「自由」など、企業文化に合わない答えは避けるべきです。正直さは大切ですが、あくまで就活の場ではプラスに伝わる価値観を意識してください。

重要なのは自分の経験と結びつけ、自然に語れるテーマを選ぶことです。準備をしておけば、本番で落ち着いて話せるでしょう。

面接官に好印象を与える「大切にしているもの」の回答例文

就活の場で「大切にしているもの」をどう答えるか悩む方は多いでしょう。ここでは、面接官に良い印象を与えやすい具体例を紹介します。自分の経験と結びつけやすいテーマを参考にしてください。

  1. チームで成果を出すことを大切にしている例文
  2. 周囲との協調を大切にしている例文
  3. 常に向上心を持つことを大切にしている例文
  4. 誠実な姿勢を大切にしている例文
  5. 責任感を持ってやり遂げることを大切にしている例文
  6. 他者への貢献を大切にしている例文
  7. 挑戦し続ける姿勢を大切にしている例文
  8. 信頼関係を築くことを大切にしている例文
  9. 柔軟性を大切にしている例文
  10. 創造性を大切にしている例文

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①チームで成果を出すことを大切にしている例文

チームで成果を重視する姿勢は、協調性や責任感を伝える上で非常に有効です。ここでは、大学生活の中での経験をもとに、結論から端的に示した例文を紹介します。

私は「チームで成果を出すこと」を大切にしています。大学のゼミ活動で研究発表を行った際、当初は意見の違いから方向性が定まらず、進行が滞ることもありました。

そこで私は、全員の意見を整理し、互いの強みを活かした役割分担を提案しました。

メンバーが前向きに取り組める環境を整えた結果、発表は高い評価をいただき、チーム全体として大きな達成感を得ることができたのです。

この経験から、協力し合うことで一人では成し得ない成果を生み出せることを実感しました。今後も職場において、仲間と力を合わせて成果を追求していきたいです。

結論を最初に述べ、その後に具体的なエピソードで補足する形にすると説得力が増します。テーマを書く際は「結論→体験→学び」の流れを意識しましょう。

「面接で想定外の質問がきて、答えられなかったらどうしよう」

面接は企業によって質問内容が違うので、想定外の質問や深掘りがあるのではないかと不安になりますよね。

その不安を解消するために、就活マガジン編集部は「400社の面接を調査」した面接の頻出質問集100選を無料配布しています。事前に質問を知っておき、面接対策に生かしてみてくださいね。

②周囲との協調を大切にしている例文

協調性は、就活において非常に重視される要素です。ここでは、大学生活の中で培った、仲間と協力しながら成果を出した経験をもとにした例文を紹介します。

私は「周囲との協調」を大切にしています。大学のサークル活動で文化祭の企画を担当した際、意見の食い違いから準備が停滞する場面がありました。

私は、メンバー全員の意見を丁寧に聞き取り、共通点を見つけることで方向性をまとめることに。その後は、役割を明確にし、互いにサポートし合える体制を整えました。

その結果、企画は無事に成功し、多くの来場者から好評をいただくことができたのです。この経験を通して、周囲と協力する姿勢が大きな成果につながることを実感しました。

今後も職場において仲間と協力し、チーム全体で成長できる環境をつくっていきたいと考えています。

この例文は「課題→行動→成果」の流れで書かれており、協調性を分かりやすく伝えています。同じテーマを書く際は、相手の意見を尊重した工夫を具体的に入れると効果的です。

③常に向上心を持つことを大切にしている例文

向上心を持つ姿勢は、就活で「成長できる人材」として高く評価されます。ここでは、大学生活の中で挑戦を続けた経験をもとにした例文を紹介しましょう。

私は「常に向上心を持つこと」を大切にしています。大学では、英語の授業に苦手意識がありましたが、克服したいと考え、毎日30分の自主学習を続けました。

途中で思うように成果が出ず、挫けそうになることもありましたが、学習方法を工夫。友人と一緒に、勉強会を開くなど取り組み方を変えることで継続できました。

その結果、半年後にはTOEICの点数を大幅に上げることができ、努力が形になる喜びを実感しました。この経験を通して、課題を前向きにとらえ、工夫しながら成長していく姿勢が大切だと学びました。

今後も常に挑戦を続け、自分を高める努力を惜しまない社会人でありたいと考えています。

この例文は「課題→努力→成果→学び」の流れを意識して構成されています。同じテーマを書くときは、努力の工夫や継続の姿勢を具体的に入れると説得力が増すでしょう。

④ 誠実な姿勢を大切にしている例文

誠実さは、信頼関係を築くうえで欠かせない価値観です。ここでは、大学生活での経験を通じて、誠実な行動を意識したエピソードを例文として紹介します。

私は「誠実な姿勢」を大切にしています。大学のアルバイトで接客業をしていた際、注文を間違えて提供してしまったことがありました。

すぐに言い訳をせず、自分のミスを正直に認め、謝罪したうえで迅速に正しい商品を提供しました。お客様からは「素直な対応で安心できた」と言葉をいただき、店長からも信頼を得ることができたのです。

この経験を通じて、誠実な対応は相手との信頼関係を築く、大きな基盤になると実感しました。社会に出てからも、自分の行動に責任を持ち、正直さと誠実さを忘れずに取り組んでいきたいと考えています。

この例文は「失敗→誠実な対応→信頼獲得」という流れで構成されています。書く際は、誠実さが相手にどう伝わり評価されたのかを明確にすると効果的です。

⑤ 責任感を持ってやり遂げることを大切にしている例文

責任感は、社会人に求められる重要な資質のひとつです。ここでは、大学生活での経験を通じて責任を持って最後まで取り組んだエピソードを例文として紹介します。

私は「責任感を持ってやり遂げること」を大切にしています。大学のゼミ活動で学期末の研究発表を担当した際、資料作成を任されました。

限られた時間の中で準備を進める必要があり、途中で体調を崩すメンバーも出てしまいました。そのとき私は自分の役割に加えて不足している部分を補い、全体の進行が滞らないよう調整。

最終的には無事に発表を終え、教授からも「完成度の高い内容」と評価をいただきました。

この経験を通して、困難な状況でも最後まで責任を持って取り組む姿勢が、チーム全体の信頼と成果につながることを学びました。今後も職場において責任感を持ち、期待に応えられる人材を目指していきたいです。

この例文では「役割遂行→困難→責任感を持って対応→成果」という流れを明確に示しています。書く際は、自分がどのように責任を果たしたかを具体的に表現することが大切です。

⑥ 他者への貢献を大切にしている例文

他者への貢献を意識する姿勢は、協調性や信頼関係を築く力として高く評価されます。ここでは、大学生活で周囲を支えた経験を基にした例文を紹介しています。

私は「他者への貢献」を大切にしています。大学のサークル活動で新入生歓迎イベントの企画を担当した際、経験の浅い後輩たちが準備に不安を抱えていました。

そこで私は、自分の作業を進めながら後輩の質問に丁寧に答え、資料作成や準備の手順を一緒に確認することにしたのです。

また、ミスがあった場合も責めるのではなく改善点を共有し、安心して取り組める環境づくりを心がけました。その結果、イベントは大成功し、後輩から「サポートしてくれて心強かった」と感謝の言葉をもらいました。

この経験から、自分の行動が周囲の成長や成果につながることに喜びを感じ、今後も他者に貢献できる姿勢を大切にしたいと考えています。

この例文では「サポート→成果→感謝」という流れで他者への貢献を示しています。同じテーマで書く際は、相手にどんな良い影響を与えたかを明確にすると効果的です。

⑦挑戦し続ける姿勢を大切にしている例文

挑戦し続ける姿勢は、新しい環境や困難に立ち向かう前向きさを伝えられます。ここでは、大学生活で新しい分野に挑戦した経験を基にした例文を紹介しましょう。

私は「挑戦し続ける姿勢」を大切にしています。大学2年のとき、これまで経験のなかったプログラミングを学ぶために、自主的に講座を受講した経験があります。

最初は、専門用語も理解できず課題に苦戦しましたが、毎日少しずつ学習を積み重ね、分からない部分は友人や教授に質問しながら克服しました。

その努力の結果、最終課題としてアプリを完成させることができ、大きな達成感を得ました。この経験から、未知の分野に飛び込み挑戦を続けることで、自分の可能性を広げられることを学びました。

社会に出てからも困難を前向きに受け止め、挑戦を続ける姿勢を持ち続けたいと考えています。

この例文では「未経験→努力→成果→学び」の流れで挑戦の価値を示しています。書く際は、困難をどう乗り越えたかを具体的に示すと説得力が増すでしょう。

⑧ 信頼関係を築くことを大切にしている例文

信頼関係を築く姿勢は、社会人としての基盤となる大切な価値観です。ここでは、大学生活の中で、信頼を意識して行動したエピソードを例文として紹介します。

私は「信頼関係を築くこと」を大切にしています。大学のグループワークで、メンバーの一人が期限内に資料を仕上げられず、困っていたことがありました。

その際、私は責めるのではなく一緒に作業を進め、改善点を提案。また、自分の進捗もこまめに共有することで、メンバー全員が安心して作業を進められる環境を整えました。

その結果、発表は無事に成功し、「君がいてくれて助かった」と感謝の言葉をもらうことができたのです。この経験から、互いを信頼し支え合うことでチーム全体の成果が高まると学びました。

今後も誠実な姿勢で、周囲と信頼関係を築きながら成長していきたいと考えています。

この例文では「困難→支援→信頼→成果」という流れを示しています。書く際は、自分の行動が相手にどう安心感や信頼を与えたかを具体的に書くと効果的です。

⑨柔軟性を大切にしている例文

柔軟性は、就職後にも求められる重要な資質であり、学生生活の中で培った経験をもとに具体的に伝えると効果的です。ここでは、変化に対応する柔軟性をテーマにした例文を紹介します。

私は「柔軟性」を大切にしています。大学のゼミ活動で予定していた研究計画が思うように進まず、途中で方向性を変える必要がありました。

その際、私は状況に合わせて新しい方法を提案し、仲間と一緒に取り組むことで課題を乗り越えることができたのを覚えています。

また、アルバイト先でも急なシフト変更や新しい業務を任されることがありましたが、その都度前向きに対応する姿勢を心がけてきました。

こうした経験を通じて、変化にしなやかに対応することが成長につながると実感しています。今後も新しい環境に適応しながら、自分の力を発揮していきたいです。

柔軟性をアピールする際は「変化に対応した経験」を具体的に伝えることが大切です。抽象的な表現にとどまらず、状況と結果をセットで語ると説得力が増すでしょう。

⑩創造性を大切にしている例文

創造性は、新しい視点を持ち、課題を解決した経験を語ると効果的です。ここでは、自分の発想力や工夫を活かした経験をもとに、創造性を大切にしていることを伝える例文を紹介します。

私は「創造性」を大切にしています。大学の文化祭で模擬店を運営した際、他の店との差別化が難しく、集客に苦戦していました。

そのとき私は「体験型のメニュー」を考案し、お客さまが調理に一部参加できる仕組みを取り入れることに。結果として来店数が大きく伸び、売上も当初の予想を超える成果を出すことができました。

また、ゼミでの研究発表でも、スライドに図解やイラストを取り入れる工夫をしたことで、聴衆の理解が深まったと感じました。

こうした経験から、既存のやり方にとらわれず工夫する姿勢が自分の強みだと考えています。

創造性を伝える際は「新しい工夫をした点」と「その結果どうなったか」を必ずセットで示しましょう。成果や周囲の反応を具体的に述べると説得力が増します。

避けるべきNG回答例

就活の面接やESで「大切にしているもの」を伝えるとき、注意しないと逆効果になってしまう答え方があります。

ここでは、特に避けるべき代表的なパターンを紹介し、それぞれの問題点と改善のヒントを解説しましょう。

  1. 自己中心的に聞こえる内容
  2. 抽象的すぎて伝わらない内容
  3. 企業理念に寄せ過ぎて不自然な内容

①自己中心的に聞こえる内容

自己中心的な回答は、面接官にマイナスの印象を与えます。たとえば「自分の利益を最優先にしている」や「働きやすさだけを重視している」といった答えは、協調性を重んじる企業に不安を与えるでしょう。

さらに、協働を前提とする職場では「周囲との関わりを避けるのではないか」と懸念される恐れもあります。

自分の価値観を話す際は「周囲への貢献」や「組織と一緒に成長する姿勢」を加えることが大切です。その結果、面接官も安心して人柄を評価でき、信頼できる印象を与えられるでしょう。

②抽象的すぎて伝わらない内容

「誠実さを大切にしています」「努力を惜しみません」といった答えだけでは具体性がなく、説得力に欠けます。聞き手は「この人がどんな場面で誠実さを示したのか」を知りたいのです。

大切なのは「なぜそう考えるのか」「どんな経験からそう思うようになったのか」を説明すること

部活動で後輩を支えた経験や、アルバイトでクレーム対応に真剣に取り組んだ体験を挙げれば、言葉に裏付けが加わります。

エピソードを加えることで、面接官にあなたの考えが伝わりやすくなり、抽象的な言葉で終わらせずに具体的に語ることが評価につながるでしょう。

③企業理念に寄せ過ぎて不自然な内容

企業研究は大切ですが、理念をそのまま借りて答えると不自然に感じられます

「御社の理念を体現しています」と言い過ぎると、本心が見えないと思われる可能性がありますし、他社でも同じことを答えるのではないかと疑念を持たれる危険もあるでしょう。

自分の大切にしていることを素直に伝えたうえで、結果的に企業理念と重なる部分を補足する程度にしてみてください。その方が自然で誠実さも伝わり、説得力も増します。

実際の体験と理念の共通点を結び付けることで、企業への理解と自分らしさの両方を示せるでしょう。

大切にしているものを回答する際の注意点

面接やESで「大切にしているもの」を答えるときは、伝え方を誤ると信頼を失うことがあります。

ここでは、特に気をつけたいポイントを整理しました。回答を考えるときの参考にしてください。

  1. 嘘をつかず正直に答える
  2. 深掘りされても一貫性を持たせる
  3. 他の回答と矛盾しないようにする
  4. 自分とは違う価値観も尊重する姿勢を見せる

①嘘をつかず正直に答える

面接で評価を上げたい気持ちから、実際と違う価値観を答えてしまう人もいます。しかし嘘をつくと、質問を重ねられたときに矛盾が生じ、不自然に映ってしまいます

たとえば「挑戦を大切にしています」と言いながら、失敗を避け続けてきた過去を突っ込まれると説得力がなくなるでしょう。

正直に自分の考えを伝えれば、信頼を得られるだけでなく、自分に合った企業に出会える可能性も高まります。また、等身大の価値観を話すことは、入社後のミスマッチを防ぐ意味でも重要です。

背伸びをせず、自分らしさを出すことが結果的に良い評価につながるでしょう。

②深掘りされても一貫性を持たせる

面接では「なぜそう思うのか」「どんな経験があったのか」と掘り下げられることがよくあります。そのときに答えがぶれてしまうと、信頼性が下がり「準備不足ではないか」と思われるかもしれません

自分の答えを裏付けるエピソードを準備しておくことが安心につながります。もし、「協調性を大切にしている」と言うなら、サークル活動で意見をまとめた経験などを具体的に話せると効果的です。

一貫した説明ができると説得力が増し、面接官から「この人の言葉は本物だ」と受け止めてもらえるでしょう。自分の価値観と行動の背景を整理しておけば、深掘り質問にも落ち着いて対応できます。

③他の回答と矛盾しないようにする

「大切にしているもの」と「志望動機」や「自己PR」が食い違ってしまうと、面接官は信頼できないと感じてしまいます

たとえば「挑戦を大切にしている」と言いつつ「安定した環境で働きたい」と志望動機で話すと、首尾一貫していないように聞こえるでしょう。

就活全体で一つの軸を持ち、その軸をベースに答えを考えることが大切です。話に統一感があれば、どの質問にも一貫した姿勢で応えられるため、安心して受け止めてもらえます。

また、複数の質問で同じ価値観が自然ににじみ出ると、面接官の印象にも残りやすくなるものです。矛盾がないよう整理しておけば、より信頼感のある回答になるでしょう。

④自分とは違う価値観も尊重する姿勢を見せる

自分の価値観を大切にすることは重要ですが、それだけを強調すると協調性がないと思われる可能性があります

もし、「成果を出すことを一番大切にしている」と断言すると、周囲の意見を聞かない人だと誤解されるかもしれません。

異なる考えを理解しようとする姿勢を見せることで、柔軟で一緒に働きやすい人物だと感じてもらえるでしょう。

面接では「自分の考えを持ちつつも、他の人の意見を尊重して行動している」と伝えると効果的です。たとえば、グループワークで対立する意見を調整した経験を紹介すれば、説得力が増します。

多様な価値観を受け入れる姿勢は、社会人として欠かせない資質と見なされ、評価につながるはずです。

大切にしているものに関するよくある質問

就活で「大切にしているもの」を聞かれると、答え方に悩む方が多いでしょう。

ここでは、よくある疑問を取り上げ、面接やESで活用できる考え方をまとめました。答えに迷ったときの参考にしてください。

  1. 「大切にしているもの」と「長所・短所」との違いは?
  2. 「大切にしているもの」は複数答えても良い?
  3. 「大切にしているもの」と「仕事観」はどう結びつける?
  4. 「大切にしているもの」が見つからない場合はどうすればいい?

①「大切にしているもの」と「長所・短所」との違いは?

「大切にしているもの」は自分の価値観や考え方を表すものであり、物事にどう向き合うかを示します。一方で、長所・短所は日常の行動や性格の傾向を説明するものです。

たとえば「誠実さ」を大切にしていると伝えれば、人との関係を築くうえでの考え方を表し、「几帳面さ」を長所と伝えれば、作業に対して丁寧に取り組む具体的な特徴を示すことになります。

この2つを混同すると、答えが抽象的になり説得力を失ってしまうでしょう。面接では「考え方(価値観)」と「行動の特徴(長所・短所)」を意識的に切り分けて答えることで、よりわかりやすく伝わります。

②「大切にしているもの」は複数答えても良い?

基本的には1つに絞って答える方が、印象に残りやすく効果的でしょう。なぜなら、あれもこれもと挙げると焦点がぼやけ、面接官に伝わりにくくなるからです。

ただし、関連性の高い2つ程度であれば許容されます。たとえば「誠実さ」と「責任感」は相互に補い合う価値観なので、同時に挙げても不自然ではありません。

その場合は「この2つを意識して行動することで一貫性があります」といったように、必ず両者の関係性を明確に示してください。単なる羅列ではなく、つながりを持たせることが説得力を高めるポイントです。

③「大切にしているもの」と「仕事観」はどう結びつける?

価値観を語る際は、それをどのように将来の働き方に生かすかを合わせて説明すると、話に一貫性が生まれるでしょう。

「挑戦を大切にしている」と答えるだけでは抽象的ですが、「新しい課題に積極的に取り組み、学び続けることで成長したい」と補足すれば、仕事観と結びつけられます。

さらに「挑戦を通じて周囲に刺激を与え、組織全体の成長につなげたい」とまで踏み込めば、企業に貢献する姿勢も示せるでしょう。

このように、自分の価値観を単なる個人的な思いにとどめず、仕事への姿勢やキャリアの方向性にまで広げることが、面接での高評価につながります。

④「大切にしているもの」が見つからない場合はどうすればいい?

自分の価値観がなかなか見えない場合は、まず過去の経験を丁寧に振り返ってみてください。特に「頑張れた理由」や「強く感情が動いた瞬間」に注目すると、自分にとって大切なものが浮かび上がってきます。

たとえば、仲間から感謝されたときに嬉しさを感じたなら「人の役に立つこと」、失敗して悔しかったなら「責任感」や「挑戦心」が価値観になっているかもしれません。

また、友人や家族に「自分らしさ」や「強み」を聞くと、客観的な視点から新しい発見が得られるでしょう。他者の意見を取り入れることで、自分では気づけなかった価値観に出会えます。

時間をかけて掘り下げることで、納得感のある答えを見つけられるはずです。

就活における「大切にしているもの」の答え方の総括

就活で「大切にしているもの」を問われるのは、企業が人柄や価値観を理解し、組織との相性や成長可能性を見極めたいからです。

だからこそ、自分史やモチベーショングラフを通じて価値観を整理し、応募先に合った内容を具体的に伝えることが重要でしょう。

さらに、誠実さや協調性などの例を参考にしつつ、自分の体験をもとにしたエピソードを結びつけると説得力が高まります。一方で、抽象的すぎたり不自然に企業理念へ寄せたりすると逆効果になりかねません。

正直さと一貫性を意識しながら、自分とは異なる価値観を尊重する姿勢を示せば、面接官に好印象を与えられるはずです。

最終的に「大切にしているもの」を自分らしく伝えることが、信頼される人物だと評価される近道と言えるでしょう。

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    「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。