【例文5選】税理士の志望動機の好印象な書き方!法人・事務所から事業会社向けまで紹介
税理士として就職・転職する方にとって、志望動機は鬼門です。専門性をどうアピールするか、志望先にどう適性をアピールするか、悩むことも多いでしょう。
実は、いくつかのポイントを押さえることで、説得力のある志望動機の作成が可能です。
この記事では、税理士の志望動機作成のコツを志望先別の具体例とともに解説していきます。また、よくあるNG例も紹介し、税理士業界の最新トレンドも踏まえた志望動機の作り方もお伝えします。
この記事を参考に、自信を持って志望動機を作成し、理想のキャリアへの第一歩を踏み出してください。
そもそも税理士の仕事内容とは?
税理士は税務に関する専門家として重要な役割を担っており、主な業務には、確定申告書の作成や税務調査への対応、節税対策の提案などがあります。
たとえば、個人や法人の財務状況を分析し適切な税務戦略を立てることは税理士の重要な仕事です。また近年では、経営コンサルティングの側面も強まっており、企業の意思決定に大きな影響を与えることも増えてきました。
ここでは、特に代表的な仕事内容を具体的に3つを見ていきましょう。
①税務書類の作成
税務書類の作成は税理士の主要な業務の一つです。
具体的には、確定申告書や決算書など、税務に関する各種書類を正確に作成し提出します。その際、クライアントから提供された財務データを基に、税法に則った適切な計算を行い必要な情報を漏れなく記載しなければなりません。
また、税務署からの問い合わせに対応するため、作成した書類の根拠となる資料の整理・保管も行います。
②税務代理
税務代理は、税理士が納税者に代わって税務当局と交渉する重要な業務です。
税務調査の立ち会いや税務署との折衝を行いクライアントの権利を守ります。また、納税額に関する不服申立てや税務に関する訴訟においても、専門的な知識を活かして代理人として活動しています。
税務代理を通じて、税理士はクライアントと税務当局の間の橋渡し役となり、適正な納税を実現するための重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
③税務相談
税務相談は、税理士の専門性が最も発揮される業務の一つといえるでしょう。
具体的には、クライアントの税務に関する疑問や課題に対して、専門的な見地からアドバイスを提供し、節税対策の提案や複雑な税法の解釈、税務リスクの分析などを行います。
また、近年では事業承継や海外展開など、企業の重要な局面においても助言を行い、経営判断をサポートも行っているようです。
そのため、「税務」の範囲に収まらず、クライアントのニーズに的確に応え、付加価値の高い助言の提供が、税理士の競争力を高める重要な要素となっています。
税理士の3つの主な就職・転職先
税理士資格を取得した後の主なキャリアパスには、大きく分けて3つの選択肢があります。
以下、各就職先の特徴について詳しく見ていきましょう。
①税理士事務所・税理士法人・会計事務所
税理士事務所や会計事務所は、税理士資格取得者にとって最も一般的な就職先です。
これらの事務所では、個人事業主や中小企業を中心に幅広いクライアントの税務業務を担当し、主な業務内容には、確定申告書の作成、税務相談、税務調査の立ち会い、経営コンサルティングなどがあります。
小規模な事務所では、1人の税理士が多岐にわたる業務をこなすことが求められる一方、大規模な税理士法人では、特定の分野に特化したスペシャリストとしての活躍も可能です。
これらの事務所で働く最大の魅力は、税務のプロフェッショナルとして高度な専門性を磨くことができる点であり、将来的に独立開業を目指す場合には実務経験を積む絶好の機会となるでしょう。
②一般事業会社
一般事業会社への就職も、税理士資格を持つ人にとって魅力的な選択肢の一つです。
大企業から中小企業まで多くの会社が税務の専門家を求めています。主な配属先は経理部門や財務部門で、会社全体の税務戦略の立案や実行、グループ会社の税務管理などを担当する場合が多いでしょう。
税務申告書の作成はもちろん、税務調査への対応、組織再編や M&A における税務デューデリジェンスなど、幅広い業務に携わることができます。
最大の魅力は企業経営の中核に近い立場で仕事ができる点で、税務の視点から会社の意思決定に大きな影響を与えることも可能です。
③コンサルティングファーム
コンサルティングファームや監査法人系のコンサルティング部門は、税理士資格保有者にとって近年特に注目を集めている就職先です。
主な業務内容には、複雑な税務戦略の立案、クロスボーダー取引の税務アドバイス、M&A に関する税務デューデリジェンス、移転価格コンサルティングなどがあります。
最大の魅力は最先端の税務問題に取り組むことができる点で、大規模かつ複雑なプロジェクトに参画し国際的な経験を積むことも可能でしょう。
一方で、厳しい競争環境や長時間労働、頻繁な出張など、ワークライフバランスが課題となることもあります。
志望動機でアピールしたい税理士に求められる3つの適性
税理士は、高度な専門知識と幅広いスキルを要するチャレンジングな仕事であり、志望動機をアピールする際には、単に税務の知識があるだけでなく、税理士としての適性の強調が重要です。
ここでは、特に大切な3つの適性を見ていきます。
①数字ベースでの思考が得意
税理士にとって、数字ベースでの思考力は最も基本的かつ重要な適性と言えるでしょう。
これは、財務諸表の分析や税額の計算、節税策の立案など、税理士の業務のほとんどが数字を扱うものだからです。
また、税理士の仕事では、単に計算が得意なだけでなく、数字の背後にある意味を読み取りそれを基に戦略を立てる能力が求められます。
そのため、税理士にとって数字を適切に扱う力は大前提として不可欠な素養です。
②忍耐力がある
税理士の仕事には、高い忍耐力が求められます。これは、税法は複雑で頻繁に改正されるため、常に最新の知識をアップデートし続ける必要があるためです。
また、確定申告期には長時間労働が続くこともあり、身体的にも精神的にも忍耐力が試されます。
さらに、膨大な量の書類や数字と向き合い、細かいミスも許されない緻密な作業を行うことも多くあります。
③コミュニケーション力がある
税理士にとって、高いコミュニケーション力もまた必要不可欠な適性です。
これは、クライアントの多くは税務の専門家ではないため、複雑な税法や会計処理を分かりやすく説明する必要があるからです。
また、クライアントの事業内容や財務状況を正確に把握するためには、適切な質問力や傾聴力も重要です。
さらに、税務当局とのやりとりにおいても、クライアントの立場を適切に代弁し、交渉する能力が求められます。
税理士が志望動機を作成する前に準備するべきこと
志望動機は、採用担当者に自身の魅力を最大限にアピールする重要な機会です。
特に専門性の高い職業である税理士おいては、自身のキャリアプランと志望先の特徴を十分に理解した上で、自己分析を行うことが重要です。
ここで特に大切な3つのポイントを見ていきましょう。
①転職・就職理由や目的を明確にする
志望動機を作成する前に、まず自身の転職や就職の理由、目的の明確化が重要です。
なぜ税理士としてのキャリアを選択したのか、どのような税理士になりたいのか、長期的なキャリアプランはどのようなものかを深く考える必要があります。
例えば「専門性を高めたい」「より大きな案件に携わりたい」「特定の業界に特化したいなど」具体的な目標の設定がおすめです。
また、現在の状況から何を変えたいのか、新しい環境で何を実現したいのかも明確にし、志望動機に一貫性と説得力を持たせましょう。
②志望する事務所(法人)や企業の特徴を知る
志望動機を作成する際、志望先の特徴の十分な理解が極めて重要です。
税理士事務所、税理士法人、一般企業、コンサルティングファームなど、それぞれの組織には固有の特徴や文化があります。
志望先のウェブサイトや求人情報を確認し、取り扱う業務の内容、クライアントの特徴、組織の規模、企業理念などを把握しましょう。
可能であれば、その組織で働く税理士や元職員から情報を得ることで、志望先の特徴と自身の経験や志向がどうマッチするかを具体的に示すことができ、志望動機の説得力が大きく高まります。
③過去の経験から強みやスキルを棚卸しする
効果的な志望動機を作成するには、自身の強みやスキルの客観的な分析が不可欠です。
特に税務や会計に関する専門知識はもちろん、数字ベースの思考力、問題解決能力、コミュニケーション能力など、税理士に求められる適性についても具体的なエピソードを交えて分析しましょう。
また、自身の性格や価値観も考慮し、志望先の環境でどう活躍できるかをイメージします。
税理士の志望動機のおすすめ構成・書き方
税理士の志望動機を効果的に作成するには、適切な構成と説得力のある内容が不可欠です。
今回は、4段階での構成の作り方を紹介します。以下で各要素について詳しく見ていきましょう。
①なぜ税理士として働きたいのか
志望動機の冒頭では、なぜ税理士を選択したのかを明確に述べることが重要です。
ここでは、税理士の仕事に対する理解と熱意を示すとともに、自身のキャリアビジョンとの整合性を説明します。
例えば、「企業の健全な発展に貢献したい」「複雑な税務問題を解決する知的好奇心がある」「数字を通じて経営に関わりたい」等の動機を伝えましょう。
また、税理士の社会的意義や、変化する経済環境における税理士の役割についての考えを示すのも効果的です。
②なぜその事務所(企業)を志望するのか
志望動機の次の重要な要素は、なぜその特定の事務所や企業を選んだのかです。
例えば、「御社の専門分野である国際税務に興味がある」「御社の革新的な税務コンサルティングアプローチに共感する」「御社の企業理念が自身の価値観と一致する」等の具体的な理由を挙げましょう。
志望先の特徴と自身のキャリアビジョンを結びつけることで、採用担当者の印象に残る志望動機を伝えることができます。
③背景になる具体的なエピソード
志望動機に説得力を持たせるには、税理士を志すきっかけとなった経験や、自身の適性を示す具体的なエピソードも重要です。
例えば、「大学のゼミで税法を学び、その奥深さに魅了された」「前職で税務の重要性を実感し、専門家を目指すことを決意した」「複雑な税務問題を解決し、クライアントから感謝された経験」などを伝えましょう。
これらのエピソードを通じて、税理士としての適性や熱意、これまでの努力を具体的に示すことができます。
④入社後にやりたいことや活躍するビジョン
志望動機の締めくくりとして、志望先でどう活躍し成長していきたいか等、入社後のビジョンを具体的に示すことが重要です。
例えば、「特定業界の税務エキスパートとして、クライアントの事業拡大に貢献したい」「最新のテクノロジーを活用した税務サービスの開発に携わりたい」等のビジョンを示します。
また、中長期的なキャリアプランと、それが志望先でどう実現できるかを説明しましょう。
具体的で実現可能なビジョンを示すことで、応募先での自身の将来像を明確にし、採用担当者にあなたが活躍する具体的なイメージをもってもらうことができます。
【志望先別】税理士の好印象な志望動機の例文5選
税理士の志望動機は、志望先によって強調すべきポイントが異なります。
ここでは、主な志望先別に好印象を与える志望動機の例文を紹介します。
①税理士法人・事務所を志望する場合
税理士法人や事務所を志望する場合、その組織の特徴や強みを理解し、自身のキャリアプランとの適合性を示すことが重要です。
ここでは、一般型、専門型、総合型の税理士事務所それぞれに対する志望動機の例文を紹介します。
1. 一般型税理士事務所の志望動機例文
貴事務所の地域に根ざしたきめ細やかなサービスに深く共感し、志望いたしました。 前職での経理経験を活かし、中小企業の皆様の経営をサポートしたいと考えています。 特に、事業承継や資金調達など、地域企業が直面する課題に対して、税務の観点から的確なアドバイスを提供できるよう、日々研鑽を重ねていく所存です。 |
この例文では、地域密着型の一般事務所の特徴を理解し、自身の経験と志望先のニーズをマッチさせています。
2. 専門型税理士事務所の志望動機例文
貴事務所の国際税務に特化したサービスに強く惹かれ、志望いたしました。 前職での外資系企業勤務経験を活かし、クロスボーダー取引における複雑な税務問題の解決に貢献したいと考えています。 BEPS対応や移転価格税制など、国際税務の最新動向にも常にアンテナを張り、専門性を磨いていく所存です。 |
この例文では、国際税務専門の事務所を想定し、自身の関連経験と専門知識をアピールしています。
最新のトピックにも言及し、志望分野への深い理解と熱意も示せていると言えるでしょう。
3. 総合型税理士事務所の志望動機例文
貴事務所の幅広い業務領域と、多様な専門家が協働する環境に魅力を感じ、志望いたしました。 税務のみならず、会計や経営コンサルティングまでワンストップで提供できる体制は、今後の企業支援に不可欠だと考えています。 私自身、税務・会計の知識に加え、経営分析のスキルも磨いてきました。総合的な視点でクライアントをサポートしたいと考えています。 |
この例文では、総合型事務所の特徴である多様なサービス提供能力に触れ、自身のスキルセットとの適合性を示しています。
また、総合的なアプローチへの理解と意欲も効果的にアピールできているでしょう。
②その他を志望する場合
その他とは具体的には、事業会社の経理部門やコンサルティングファームなどのことです。
ここでは、それぞれの志望先に対する志望動機の例文を紹介します。
1. 事業会社の経理部門の志望動機例文
貴社の革新的な事業展開と、それを支える堅固な財務基盤に深く共感し、志望いたしました。 税理士としての専門知識を活かし、複雑化する税務問題に対応しつつ、経営戦略に沿った税務戦略の立案に貢献したいと考えています。 また、グローバル展開を見据え、国際税務の知識も日々研鑽していく所存です。 |
この例文では、事業会社特有の課題に対する理解を示しつつ、税理士としての専門性がどう貢献できるかを具体的に述べています。
経営視点と税務専門性の整合性をアピールしている点が効果的です。
2. コンサルティングファームの志望動機例文
貴社の多様な産業に対する深い知見と、革新的な税務コンサルティングアプローチに強く惹かれ、志望いたしました。 税理士としての専門性に加え、前職でのM&A支援の経験を活かし、複雑な取引構造の税務最適化に貢献したいと考えています。 常に最新の税制改正や判例を研究し、クライアントに最適なソリューションを提供していく所存です。 |
この例文では、コンサルティングファームの特徴である多様性と革新性に言及しつつ、自身の専門性と経験がどう貢献できるかを具体的に示しています。
税理士の志望動機のよくあるNG例4選
志望動機は採用担当者に自身の魅力をアピールする重要な機会ですが、適切に伝えられないと悪印象を与えてしまい逆効果です。
ここでは、税理士の志望動機でよく見られるNG例を4つ紹介します。
①応募先の事務所・企業でなければならない理由がない
志望動機においては、なぜその事務所や企業を選んだのかの明確な説明が求められます。
しかし、多くの方は、どの事務所や企業にも当てはまるような一般的な理由だけになってしまうことに陥りがちです。
これでは、応募先に対する理解や熱意が伝わらず、印象の薄い志望動機になってしまいます。
NG例文
税理士として経験を積み、多くのクライアントと関わりたいと考え、貴事務所を志望しました。 税務の専門知識を活かして、様々な企業の経営をサポートしていきたいと思います。 貴事務所では、幅広い業務に携わることができると考え、志望いたしました。 |
この例文は、どの税理士事務所にも当てはまる一般的な内容となっています。志望先の特徴や強みに触れておらず、なぜその特定の事務所である必要があるのかが明確ではありません。
改善には、志望先の具体的な特徴や実績に言及し、自身のキャリアプランとの関連性を示すことが重要です。
②給与や福利厚生など待遇面の話ばかりになっている
確かに待遇は重要な要素ですが、志望動機において、給与や福利厚生などの待遇面ばかりに言及すると決していい印象にはなりません。
これは、待遇を主な理由として強調すると、仕事への熱意や組織への貢献意欲が薄いと判断されるためです。
採用担当者は、組織に価値をもたらす人材を探しているのであり、単に良い待遇を求めているだけの人材は望んでいません。
NG例文
貴社の高い給与水準と充実した福利厚生に魅力を感じ、志望いたしました。 特に、残業代が全額支給される点や、有給休暇の取得率の高さに惹かれました。 また、社員旅行や研修制度など、待遇面で他社よりも優れていると感じ、ぜひ貴社で働きたいと考えています。 |
この例文は、待遇面ばかりを強調しており、仕事内容や組織への貢献についての言及がありません。
改善するには、待遇面への言及は最小限に抑え、代わりに組織の理念や事業内容への共感、自身のスキルを活かした貢献方法などを中心に述べるべきです。
③「税理士資格がある」ことしかアピールできていない
税理士資格を持っていることは確かに重要ですが、それだけでは十分ではありません。
これは、多くの応募者が同じ資格を持っている中で、単に資格があることだけをアピールしても差別化にはならないためです。
採用担当者は、資格に加えて、その資格を活かしてどう組織に貢献できるか、どのような付加価値を提供できるかを知りたいと考えています。
NG例文
私は税理士資格を持っており、貴社で働くのに最適な人材だと考えています。 税理士試験の全科目に合格しているため、幅広い税務知識があります。税理士資格があれば、クライアントの税務問題を解決できると確信しています。 ぜひ貴社で税理士として働かせていただきたいと思います。 |
この例文は、税理士資格を持っていることのみを強調しており、どう活躍するかについての具体的な説明が一切ありません。
改善するには、資格に加えて、自身の経験や特殊なスキル、業界トレンドへの理解などを示し、それらをどう組織やクライアントのために活用できるかを具体的に説明するのが重要です。
④業務に対する熱意を感じられない
志望動機において、税理士業務に対する熱意や情熱が感じられないのは大きな問題です。
これは、採用担当者は、単に仕事をこなすだけでなく、業務に対して積極的に取り組み、常に成長しようとする姿勢を持つ人材を求めているからです。
NG例文
税理士として働くことができれば、安定した収入が得られると考え、志望しました。 税務の仕事は難しそうですが、マニュアルに従って処理していけば問題ないと思います。 特に興味のある分野はありませんが、言われた業務はしっかりとこなしていく所存です。 |
この例文からは、税理士業務に対する熱意や向上心が全く感じられません。
改善するには、税務や会計に対する興味、特定の分野への探究心、継続的な学習意欲などを具体的に述べることが重要です。
また、クライアントの課題解決や業界の発展にどう貢献したいかなど、より大きなビジョンを示すことも効果的でしょう。
税理士の転職・就活では面接対策も重要!
税理士の転職や就職活動において、面接対策も極めて重要です。
書類選考を通過しても、面接で自身の魅力を十分にアピールできなければ、採用されません。
①面接での志望動機の話し方にはESとは違うポイントも
面接は対話形式の動的なコミュニケーションであるため、志望動機の伝え方も文章ベースのESとは異なるポイントがあります。
まず、面接では志望動機を簡潔に要約し、1~2分程度で話せる形にまとめることが重要です。
また、面接官の反応を見ながら、適宜説明を加えたり、強調するポイントを変えたりする柔軟性も求められます。
さらに、声のトーンや表情、姿勢などの非言語コミュニケーション、そして質問に対する即応力も重要になり、文章ベースのESと比べて意識するべき項目が格段に多くなるでしょう。
②面接では服装や逆質問など基本的な事項にも注意
税理士の面接では、専門知識や経験のアピールだけでなく、基本的なビジネスマナーにも十分注意を払う必要があります。
まず、服装は清潔感のあるビジネススーツを選び、髪型や爪なども整えましょう。また、時間厳守は当然ですが、余裕を持って会場に到着しましょう。
面接の最後に行う逆質問も重要です。志望先の業務内容や将来的なビジョンなど、事前に準備した質問をすると、志望先への熱意をアピールできます。
知っておきたい税理士業界の現状・トレンド
税理士を志望する方にとって、業界の現状やトレンドの理解も極めて重要です。
近年、税理士業界は大きな変化の波に直面しています。
特に注目すべき点として、以下2つのトレンドを詳しく見ていきましょう。
①税理士試験の受験者は年々減少している
税理士試験の受験者数は、近年継続的に減少傾向にあります。
この背景には、試験の難易度の高さに加え、長期的な少子化や他の資格への関心の分散などがあると考えられます。
受験者数の減少は、将来的な税理士の供給不足につながる可能性があり、業界全体にとって大きな課題となっています。
②税理士法人の数が増える中で「売り手市場」になりつつある
その一方で、個人事務所から税理士法人への移行が加速し、税理士法人の数が急増しています。
この背景にあるのは、業務の多様化・複雑化への対応、規模の経済の追求、そして事業承継対策等です。特に、国際税務やM&A関連の税務など、専門性の高い分野での需要が急増しています。
この変化に伴い、税理士資格保有者の人材市場は明確な「売り手市場」へと転換しつつあります。大手税理士法人では、年収1,000万円を超える高待遇のオファーも珍しくありません。
この「売り手市場」は、税理士にとって大きなチャンスである一方、高度な専門性と幅広いスキルセットが求められる、より競争の激しい環境でもあります。
税理士の志望動機は業務理解と自己分析が重要
税理士の志望動機作成では、志望先の特性を理解し、自身の経験や強みを効果的に結びつけることが重要です。
様々な志望先に合わせた例を参考にしつつ、自身の言葉で魅力的な志望動機を作成しましょう。
この記事で紹介したポイントを押さえ、説得力のある志望動機を作成してください。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。