他社の選考状況の答え方を徹底解説|面接でのコツや注意点を紹介
就職活動の面接で他社の選考に関して尋ねられると、戸惑う就活生は多いでしょう。「嘘をついたほうがいい?」「正直に話すべき?」と迷ってしまう方も少なくありません。
実際、企業側も志望の強さや就活の軸を理解するために質問していることが多いので、適切に答える準備が必要でしょう。
この記事では、企業が他社の選考に関して聞く理由や、聞かれた際の答え方のポイント、具体例、避けるべきNG回答まで詳しく解説します。
ぜひこの記事を参考にして、面接で困らず自信を持って回答しましょう。
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就活生が他社の選考状況を聞かれて困るのはなぜ?

面接で「他社への応募状況」や「進んでいる選考の段階」を聞かれると、多くの就活生がどう答えるべきか悩みがちです。
正直に答えすぎると「他社を優先するのではないか」と疑われる可能性があり、反対に言葉を濁すと「正直さに欠ける」と見なされる危険もあります。
このように、どちらの答え方にもリスクがあるため、学生は戸惑いや不安を覚えるのです。
そもそも企業がこの質問をするのは、学生がどのような基準で企業を選んでいるのか、つまり就活における価値観や判断軸を知るためでもあります。
したがって、この質問に対応する際は、企業の意図を理解したうえで、誠実さと一貫性を示す答え方を意識することが、面接で信頼を得るポイントになるでしょう。
「面接で想定外の質問がきて、答えられなかったらどうしよう」
面接は企業によって質問内容が違うので、想定外の質問や深掘りがあるのではないかと不安になりますよね。
その不安を解消するために、就活マガジン編集部は「400社の面接を調査」した面接の頻出質問集100選を無料配布しています。事前に質問を知っておき、面接対策に生かしてみてくださいね。
面接で他社の選考の進捗状況を質問する理由は?

面接で企業から「他の会社の選考の進み具合はどうですか?」と問いかけられるケースがあります。
ここでは、その背景にある企業側の視点を整理します。質問の意図を理解して、回答できるよう、覚えておきましょう。
- 志望する気持ちの強さを認識するため
- 就活における軸を把握するため
- 新卒採用予定を戦略的に調整するため
- 応募者の市場価値を把握するため
①志望する気持ちの強さを認識するため
採用担当者が他社での進捗を尋ねるのは、その人が自社をどれほど真剣に志望しているのかを知りたいという狙いがあります。
たとえば応募先が同じ業界で統一されていれば、「きちんと軸を持ち、自社もその中で真剣に検討している」と前向きに捉えられやすくなるでしょう。
反対に、業界や職種がバラバラで一貫性が見られないと、「とりあえず受けているだけではないか」と受け止められる可能性もあるのです。
②就活における軸を把握するため
採用担当者が他社での進捗を尋ねるのは、応募者がどのような基準を大切にして企業を選んでいるかを知るためでもあります。
たとえば「安定した経営基盤を持つ会社を中心に受けている」「若手の成長を支援する制度が整っている企業を志望している」といった傾向が見えれば、応募者の価値観やキャリア観を把握できます。
逆に「とにかく色々な会社を受けている」という印象を与えると、入社後の適応力や継続性に疑問を持たれる恐れも。
そのため企業は、この質問を通して自社の社風や働き方が応募者の考え方と調和するかどうかを慎重に見極めているのです。
③新卒採用予定を戦略的に調整するため
採用担当者が他社での進捗を尋ねるのは、単に情報を得たいからだけではなく、自社の新卒採用計画を効率的に進める目的もあります。
特に優秀な学生は複数社から内定を獲得する可能性が高いため、競合企業に先を越されないよう、適切なタイミングで内定を提示する必要があります。
そのため「他社で最終面接に進んでいる」「既に内定を持っている」といった情報は、内定出しのスケジュールを決める上で非常に参考になるのです。
④応募者の市場価値を把握するため
他社での選考状況は応募者の市場価値を把握する指標にもなります。
例えば複数の企業で最終面接に進んでいる人は「多方面から能力や人柄を評価されている」と考えられ、逆にあまり選考が進んでいない場合には「準備不足なのか、それとも企業との相性が合わなかったのか」といった推測が生まれることも。
ただし、企業が重視するのは合否そのものよりも、その過程で応募者がどのように努力し、どんな姿勢で就職活動に臨んでいるかという点ですよ。
面接で他社の選考進捗状況を答えるときのコツ

就活の面接で、他社の選考進捗状況を尋ねられることが少なくありません。
ここでは、面接で他社の選考進捗状況を答えるときのコツをまとめていきます。
- 企業の数や業界を簡潔に伝える
- 第一志望がどこかを明確にする
- 就活における軸を盛り込んで答える
- 社名や内部情報は伝えないようにする
- 正直に答えることを心がける
①企業の数や業界を簡潔に伝える
面接官が知りたいのは、就活全体の大まかな進め方や、どのような視点で企業を選んでいるのかという点。
そのため、細かい応募企業名を並べる必要はなく、「同じ業界で数社を受けています」といった簡潔な答えで十分です。
また、選考状況について偽ることはやめましょう。選考の段階や提出書類との整合性が取れなくなると、信頼を失う原因になってしまいますよ。
②第一志望がどこかを明確にする
面接官は「この人は本当にうちに来たいと思っているのか」を知りたいという意図があります。
そのため、複数の企業や業界を受けていても、その会社が第一志望ならば明確に伝えるべきです。
また、「業界全体を調べる中で〇〇に関心を持ち、特に御社は△△の取り組みに力を入れており、自分のキャリア観と一致しています」と結びつけて説明すると説得力が増します。
他の候補者との差をつけるには、業界研究や自己分析の成果をしっかり盛り込むことが効果的です。
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③就活における軸を盛り込んで答える
他社の選考状況を答える際には、単に「受けています」と言うのではなく、自分が大切にしている就活の軸を示すことが効果的です。
そうすることで一貫性が生まれ、面接官に「この人は明確な基準を持って企業を選んでいる」と伝わります。
例えば「将来的にスタッフ育成に関われることを重視しています。その観点から、人材育成に力を入れている企業を中心に応募しています」と話せば、自分の志向がはっきりするでしょう。
軸を語るときは「なぜその価値観を持つに至ったのか」という背景を簡単に加えると、より説得力が増します。
④社名や内部情報は伝えないようにする
面接官は競合調査をしているのではなく、あくまであなた自身の就活スタンスを知りたいのです。
そのため、他社の社名や進捗を詳細に語る必要はありません。「同業界で数社受けています」といった大まかな答えで十分です。
ここでのポイントは、会話の焦点を「他社の情報」ではなく「自分自身の志向や適性」に置くこと。具体的な内部情報を話してしまうと、かえって信頼性や情報管理への意識を疑われるリスクもあります。
⑤正直に答えることを心がける
他社の進捗を問われた際には、取り繕わずに正直に答える姿勢が欠かせません。内定の有無や応募数を誤魔化すと、後々の会話や選考プロセスで矛盾が生じ、信頼を失いかねないからです。
もし思うように進んでいないとしても、「現時点では選考が思うように進んでいませんが、今後の面接でしっかりアピールしていきたいと考えています」と率直に伝えた方が印象は良くなります。
就活の進み方は人によって異なります。だからこそ正確に、誠実に伝える姿勢が大切です。
面接で他社の選考の状況を尋ねられる場合の質問例

就職活動の面接では、基本的な質問だけでなく、「他の会社で進行中の選考」に関して問いかけられるケースがあります。
ここでは、就活において他の会社の進捗状況に関してよく尋ねられる質問例とその背景を分かりやすく解説します。
- 第一志望はどこか?
- なぜその企業と弊社を受けているのか?
- 異なる業界や職種を受けている理由は?
- 内定が出た場合の回答時期は?
- 弊社と他社の違いをどう感じているか?
「面接で想定外の質問がきて、答えられなかったらどうしよう」
面接は企業によって質問内容が違うので、想定外の質問や深掘りがあるのではないかと不安になりますよね。
その不安を解消するために、就活マガジン編集部は「400社の面接を調査」した面接の頻出質問集100選を無料配布しています。事前に質問を知っておき、面接対策に生かしてみてくださいね。
①第一志望はどこか?
この質問の目的は、企業が応募者の自社に対する志望度を正確に把握すること。曖昧な答え方では熱意が伝わらず、入社意欲の低さと誤解される可能性があります。
正直に答えるのが基本ですが、「複数社を比較して検討しています」と答えても大丈夫です。その際には、第一志望の理由を明確に補足しましょう。
例えば「自分が成長できる環境かどうかを大切にしており、この点において御社に魅力を感じ、志望いたしました」のように具体的に理由を伝えると、熱意が面接官に伝わりやすくなります。
②なぜその企業と弊社を受けているのか?
この質問は、応募者の志望動機に一貫性があるかを確認するために聞かれます。同じ業界を受けている場合は、共通して重視している価値観や軸を示すことが重要です。
さらに、それぞれの企業に対して異なる魅力を具体的に語れると説得力が増します。
例えば「業界全体に関心がありますが、特に御社のグローバル展開に力を入れている点に魅力を感じました」と答えるとよいでしょう。
逆に「どこでも良い」という印象を与えると、熱意や志望度の低さを疑われるため注意が必要です。
③異なる業界や職種を受けている理由は?
複数の業界や職種に応募すること自体は珍しくありません。ただし、面接官は応募理由に一貫性があるかを重視しています。
自分の就活の軸と結びつけて説明することが大切です。例えば、「人と関わる仕事に魅力を感じており、営業と人事を比較しながら自分の適性を見極めたいと考えています」と答えると説得力が増すでしょう。
こうすることで柔軟性や分析力をアピールできます。一方で、行き当たりばったりに応募している印象を与えると評価を下げる可能性があるため注意しましょう。
④内定が出た場合の回答時期は?
この質問は、企業が採用計画を立てやすくするために尋ねます。曖昧に答えると不安を与えるため、誠実に対応することが大切です。
例えば、「すべての選考が終わり次第、速やかに御社にお返事します」または、具体的な期限を提示できる場合は「◯月中には結論を出す予定です」と伝えることで、誠実さと配慮が伝わります。
ポイントは「待たせ続けない意思」を明確に示すことです。この姿勢が信頼感につながり、内定獲得の可能性を高めるでしょう。
⑤弊社と他社の違いをどう感じているか?
この質問では、応募者がどれだけ企業研究をしているかを確認しています。そのため表面的な答えではなく、自分なりの視点や具体的な経験を交えて語ることが重要です。
例えば、「御社は若手から裁量を持てる環境であり、早く成長したい自分に合っています」と答えるとよいでしょう。
一方、「福利厚生が充実している」といった一般的な違いだけでは印象が弱くなります。他社との比較を通じて、なぜその企業を志望するのかを明確に示すことで、説得力のある回答になるでしょう。
面接で他社の選考状況を聞かれた時の答え方例文

面接官から他社の選考に関する状況を聞かれると、正直に答えるべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、状況に応じた答え方を具体的な例文をつかってわかりやすく解説します。
安心して回答できるよう、複数のケースを整理しています。
面接でどんな質問が飛んでくるのか分からず、不安を感じていませんか?とくに初めての一次面接では、想定外の質問に戸惑ってしまう方も少なくありません。
そんな方は、就活マガジン編集部が用意した「面接質問集100選」をダウンロードして、よく聞かれる質問を事前に確認して不安を解消しましょう。
また、孤独な面接対策が「不安」「疲れた」方はあなたの専属メンターにお悩み相談をしてみてください。
①複数企業を受けている場合の例文
いくつかの企業を受けていることを伝えたい場合は、単なる事実を述べるだけではなく、自分の就活の軸や志望動機と結びつけ一貫性を持って答えることが大切です。
ここでは大学生がよく経験する状況をもとにした例文をご紹介します。
現在、複数の企業を受けさせて頂いている状況です。私は「人と関わりながら成長できる環境」を重視しており、その軸に沿って業界を問わず企業を見ております。 たとえば、大学時代に学園祭の実行委員として多くの人と協力し、一つの企画を成功させた経験から、チームで人と関わりながら成果を出すことを大切にする貴社の働き方に強く惹かれました。 そのため、御社を含め、チームワークを大切にしながら挑戦できる企業に応募しております。御社の選考を受けさせていただいたことで、特に自分の価値観に合っていると実感しております。 |
複数社を受けていることを隠さずに伝えつつ、自分の就活の軸を明確に示すことがポイントです。具体的な経験を一つ入れると、説得力のある答え方になります。
「面接で想定外の質問がきて、答えられなかったらどうしよう」
面接は企業によって質問内容が違うので、想定外の質問や深掘りがあるのではないかと不安になりますよね。
その不安を解消するために、就活マガジン編集部は「400社の面接を調査」した面接の頻出質問集100選を無料配布しています。事前に質問を知っておき、面接対策に生かしてみてくださいね。
②他社で不採用になった場合の例文
面接で他社の不採用について聞かれると、ネガティブに受け取られるのではと不安になる方も多いでしょう。しかし、不採用の事実を隠さず前向きに捉え、今後の就活へのバネにすることが重要です。
ここでは大学生が共感しやすい経験を取り入れた例文をご紹介します。
先日、他社の選考で不採用の結果をいただきました。正直に申しますと、その企業の面接で自分の考えをうまく伝えられなかったことが原因だと感じています。 ただ、その経験を通して準備不足や伝え方の工夫が必要だと学びました。 大学時代にゼミの発表で緊張して失敗したことがありましたが、練習を重ねて自信を持てるようになった経験を思い出し、就職活動でも同じように改善していきたいと考えています。 御社の面接を通じて成長しながら挑戦できることをありがたく思っております。 |
不採用経験は否定せず、学びや成長に結びつけることで前向きに伝えられます。具体的な失敗体験と改善の工夫を盛り込むと、説得力が増します。
③1社のみ受けている場合の例文
就職活動で「1社だけ受けている」と答えると熱意が伝わりやすい一方で、視野が狭いと感じられるリスクもあります。そのため、このケースでは志望度の高さと理由を丁寧に伝えることが重要です。
ここでは大学生が自然に使える例文をご紹介します。
現在、就職活動は御社のみを志望しております。大学時代に地域の子ども向け学習支援のボランティアを続けてきました。 その活動を通して、人に寄り添いながら可能性を広げていくことに大きなやりがいを感じました。 就職を考える際も「人の成長を支える仕事」を軸に考えており、その中で御社の理念や取り組みが自分の想いと強く重なると感じました。 そのため、他の企業に応募するよりも御社に集中して挑戦したいと思っております。御社の一員として自分の力を発揮できるよう努力いたします。 |
1社のみを受ける場合は、志望理由を軸と結びつけて語ることで納得感が生まれます。活動経験や価値観と企業を関連づけることが効果的です。
④業界がバラバラな場合の例文
複数の業界に応募していると「軸がないのでは」と思われることがあります。
そう思われないためには、軸となる考え方を答えつつ、なぜ異なる業界を見ているのかを明確に説明することが重要です。ここでは大学生がよく使える例文をご紹介します。
私は現在、教育業界とIT業界を中心に選考を受けております。一見異なる分野ですが、私が大切にしている「人の可能性を広げることに貢献したい」という軸に共通点があります。 大学時代に塾講師のアルバイトを経験し、生徒の成績が上がった時に大きなやりがいを感じました。 その一方で、ゼミ活動でITを活用した学習支援の研究に携わり、技術が教育の幅を広げる力を持つことに気づきました。 こうした経験から、教育とITという異なる業界でも、自分の軸を活かして働けるのではないかと考えています。御社の取り組みを通して、さらに成長できることを期待しています。 |
異なる業界を受けている場合は「共通する就活の軸」を一貫して示すことが大切です。根拠となる経験と軸を結びつけて答えるようにすれば、納得感のある回答になります。
⑤すでに内定を持っている場合の例文
内定をすでに持っている場合は、事実を隠さず伝えながらも「なぜこの企業を受けているのか」を明確に示すことが重要です。
内定があることをプラス要素として捉え、志望度の高さを表現できる例文をご紹介します。
現在、他社から一社内定を頂いております。しかし、その企業は安定した環境という点では魅力がある一方で、自分が挑戦したい仕事の幅が限られていると感じました。 私は大学時代にサークル活動で新しい企画を立ち上げた経験から、自ら考えて動き、仲間と一緒に形にすることに大きなやりがいを感じました。 その経験を通じて、成長の機会や挑戦できる環境を重視するようになりました。御社は新しい事業にも積極的に取り組んでおり、自分の挑戦心を活かせる場だと感じています。 内定は頂きましたが、御社が第一志望です。 |
内定を持っている場合は、その事実を前向きに伝えつつ「なぜ御社を選ぶのか」を明確に語ることが大切です。過去の経験と企業の特徴を結びつけると効果的です。
【NG例文】面接で他社の選考状況を聞かれた時の避けるべき答え方

面接での回答は内容だけでなく、伝え方ひとつで印象が大きく変わります。中でも他の会社の選考進捗状況を答える際には注意すべき点がいくつかあります。
ここでは、面接で他社の選考進捗状況を聞かれたときの避けるべき答え方を解説します。
①正直に伝えすぎる回答
業界や企業を複数受けていることを正直に伝えてしまうと、一貫性がない印象を与えてしまうことがあります。
志望の軸が見えないと「本当にうちに入りたいのか」と疑問を持たれるため、答え方には注意が必要です。
私は現在、金融業界と旅行業界、さらに広告業界の企業を受けています。正直に申し上げると、まだ自分がどんな仕事をしたいのか明確に決まっていない状態です。 大学ではゼミ活動やアルバイトなどいろいろな経験をしてきましたが、どれも面白く感じたので一つに絞れずにいます。 御社についても詳しくはこれから調べたいと考えており、まだはっきりとした志望理由を伝えることができません。まずは説明会や面接を通して理解を深めたいと考えています。 |
このように正直すぎることで、一貫性がない答え方になると、志望度が低いと受け取られてしまいます。応募業界が多い場合でも、共通する就活の軸を示すことで説得力を持たせましょう。
②落ちた企業に言及する回答
面接で他社の選考結果について聞かれた際に、不採用になった企業の名前を具体的に挙げてしまうのは避けたい答え方です。
必要以上にマイナスの印象を与えたり、自信がないと受け取られるリスクがあるため注意が必要です。
私は先日、〇〇社の二次面接で不採用となりました。その時は質問に答える準備が不十分で、自分の強みをしっかり伝えることができませんでした。 正直にお伝えすると、その結果はかなり落ち込みましたが、就活を進める中で自分の課題を見つけられたと前向きに受け止めています。 大学時代に部活動で試合に負けた経験があり、その時も練習を重ねて次の大会で成果を出せたことを思い出しました。 就活でも同じように改善を重ね、御社の選考ではより良い姿を見せられるよう努力していきたいと考えております。 |
不採用企業名を出すと不要な比較を招きます。言及する場合は企業名ではなく学びや改善点に焦点を当てることで、前向きさをアピールできます。
③「何も受けていない」と答える回答
就職活動で「御社しか受けていません」と答えるのは熱意が伝わるようで、実は逆効果になる場合があります。
視野が狭い印象を与えたり、就活への準備不足と捉えられる可能性があるため、慎重に考える必要があります。
私は就職活動でまだ他の企業を受けておらず、御社しか応募していません。大学生活ではアルバイトやサークル活動に取り組んできましたが、就活に関しては準備が遅れてしまいました。 正直なところ、まだ具体的にどんな業界が自分に合うのかを十分に調べられていません。御社のことも、これからさらに説明会や面接を通して理解を深めたいと考えております。 まずは御社に挑戦して、その中で自分の可能性を探っていければと思っています。 |
この答え方は意欲が弱く見えるため避けた方がよいです。もし1社しか受けていなくても「志望の軸」を語り、応募理由を明確にすることで前向きに伝えられます。
④他社の内部情報を開示する回答
他社の選考で知り得た情報を詳しく話してしまうのは、信頼を損なう大きなリスクがあります。守秘義務を守れない人物と思われる可能性があるため、答え方には細心の注意が必要です。
私は現在、他社の選考も進めております。先日の面接では、その企業が新しい事業展開を検討していることを聞きました。 そうした新規事業に触れる機会を通じて、自分も新しい挑戦に積極的に関わりたいという思いが強くなりました。 大学時代にはゼミ活動で新しい研究テーマに取り組み、仲間と試行錯誤しながら成果を上げた経験があります。 そうした経験を活かし、御社でも新しい取り組みに前向きに挑戦していきたいと考えております。 |
他社の内部情報を具体的に話すのはNGです。触れる場合は「学びや気づき」に焦点を当て、経験や価値観とつなげて伝えることが効果的です。
⑤曖昧で分かりにくい回答
他社の選考状況について聞かれた際に、はっきり答えずにごまかすと「自信がない」「誠実さに欠ける」といった印象を与えてしまいます。
面接官に誤解を与えないよう、具体的かつ簡潔に伝えることが大切です。
今のところ、いくつかの企業を受けていますが、どこが第一志望なのかはまだ考えている途中です。業界も色々と見ていて、はっきりと方向性は決まっていません。 面接を受けながら徐々に理解を深めている段階なので、御社がどういう企業なのかも、今後の説明会や面接を通して知っていきたいと思っています。 大学ではサークル活動やアルバイトなど幅広い経験をしてきましたが、それをどう仕事に活かせるのかもまだ整理できていません。就活全体を通して、少しずつ進めていければと考えています。 |
このように曖昧な答えは熱意の欠如と受け取られやすいです。選考状況を話すときは「就活の軸」を明確にし、具体例を交えて伝えることが重要です。
他社の選考状況を答えるときの注意点

就活の面接では、ほとんどの場合「他社の選考状況」を尋ねられます。この質問は正解が一つではなく、答え方によって印象が大きく変わります。
適切に答えれば評価が上がりますが、不用意な答えはマイナスになりかねません。ここでは、避けるべき行動や見落としがちなリスクを整理します。
- 嘘や隠し事をしない
- 落ちた企業やネガティブな情報を伝えない
- 一貫性を欠いた答え方をしない
- 不信感を与える表現を避ける
①嘘や隠し事をしない
事実関係の誤りや過度な脚色は、後の面談や書面との照合で矛盾が生じます。特に「応募社数」「進捗状況」「内定・保留の有無」「意思決定の期限」などは確認されやすい項目です。
概数を伝えるにしても、自分の中で基準を決めておけば齟齬を避けられます。
また、確定していない情報を曖昧に語ると誤解を招きやすいため、事実と未確定事項をきちんと分けて整理しておくことが大切です。
②落ちた企業やネガティブな情報を伝えない
不合格の事実や他社への不満を口にすると、マイナスの印象しか残りません。面接官が知りたいのは「これからどう動くか」であり、過去の失敗ではありません。
また、内部情報や他者の評価を持ち出すことは守秘性を欠き、信頼を損ないます。語るならば過去の失敗ではなく「現在の志向」や「学びの結果としてどの方向を目指すか」に集中しましょう。
③一貫性を欠いた答え方をしない
自己PRや志望動機と選考状況に矛盾があると、準備不足や軸の弱さを疑われます。職種や勤務地、働き方の志向と応募状況が一致しているかを事前に整理しておくことが不可欠です。
もし方針転換があったなら「きっかけ→判断基準の更新→現在の志向」という流れで説明すると納得感が得られます。
さらに、エントリーシートや履歴書などの書面、OB訪問やスカウト対応での発言まで一貫性を意識することで、矛盾による減点を防げます。
面接の深掘り質問に回答できるのか不安、間違った回答になっていないか確認したい方は、メンターと面接練習してみませんか?
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④不信感を与える表現を避ける
答えを濁したり、逆に必要以上の細部を語ったりすると不信感を抱かせるのです。事実を簡潔に示し、そのうえで方向性や志望度を補足する程度が適切です。
また、比較や断定的な言い切りは後から撤回を迫られる恐れがあり、慎重さが求められます。特に選考スケジュールや決断の基準は、相手に安心感を与える形で整理して伝えることが望ましいでしょう。
さらに「とりあえず」「多分」といった曖昧表現や感情的な言い回しは、準備不足や責任回避に見えるため避けるべきです。
結論として押さえるべきポイント

他社の選考状況を面接で聞かれる背景には、志望度の高さや就活の軸を把握したいという企業側の意図があります。
結論から言えば、受けている企業の数や業界の方向性を簡潔に伝えつつ、第一志望を明確にし、就活の軸を盛り込んで答えることが最も効果的です。
また、想定される質問例に備えて、自分の軸と志望理由を整理しておくことが説得力を高めるカギ。逆に、曖昧な回答やネガティブ情報を口にすると印象を損ねるリスクがあります。
最終的には、他社の選考状況を「自身のキャリアの方向性を補強する説明材料」として活用することで、より前向きな印象を与えられるでしょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。