面接時は椅子のどちらに立つ?個人・集団別に立ち位置を紹介
「面接って、椅子の前に立つ位置まで気をつけなきゃいけないの…?」 と不安に思う就活生は少なくありません。
特に最終面接では、些細な所作が印象を左右する要素となりやすく、緊張も相まって迷いやすいポイントです。
そこで本記事では、面接時の椅子の立ち位置について、個人・集団のパターン別にわかりやすく解説します。入退室時のマナーや注意点、よくある疑問にも丁寧にお答えします。
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記事の監修者
人事担当役員 小林
1989年新潟県生まれ。大学在学中に人材系ベンチャー企業でインターンを経験し、ビジネスのやりがいに魅力を感じて大学を1年で中退。その後、同社で採用や人材マネジメントなどを経験し、2011年に株式会社C-mindの創業期に参画。訪問営業やコールセンター事業の責任者を務めたのち、2016年に人事部の立ち上げ、2018年にはリクルートスーツの無料レンタルサービスでもある「カリクル」の立ち上げにも携わる。現在は人事担当役員として、グループ全体の採用、人事評価制度の設計、人事戦略に従事している。
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吉田
新卒で株式会社C-mindに入社後、キャリアアドバイザーとして累計1000人以上の就活生との面談を経験。就活時代も大手からベンチャーまで様々な業界・職種を見てきた経験から、幅広い視点でのサポートを得意とする。プロフィール詳細
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面接時の椅子の立ち位置は、人柄や意識の高さを伝える大切な要素となるため、重要です。
話す内容に目が向きがちですが、面接は短時間の中で印象が決まってしまうため、発言内容だけでアピールするのは限界があります。
実は「立ち位置や所作といった基本的なビジネスマナーをどれだけ理解しているか」も重視されています。
そのため、椅子の立ち位置や動作を事前に把握しておけば、落ち着いて振る舞えるうえ、「配慮のできる人だ」という印象を与えられます。
面接本番で焦らずに立ち振る舞うために、練習や事前準備をしておきましょう。
椅子のどちら側に立つべきかも大切ですが、特に私たちが見ているのは「立ち位置に迷わずに動けるかどうか」です。
面接室に入ってから戸惑う様子があると、「準備が足りないのでは」と感じることがあります。立ち位置に不安がある場合は、ただ立ち尽くすのではなく、「こちらでよろしいでしょうか?」とひと言聞くとよいですよ。
個人面接での立ち位置と椅子の位置

個人面接では、面接官から「どうぞおかけください」と案内されたあと、椅子のどちら側に立てばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
結論、個人面接では、椅子の「ドア側」に立つことが正しいマナーです。
普段の生活ではあまり意識しない動作だからこそ、面接本番では戸惑いやすいですが、こうした立ち居振る舞いは第一印象に大きく影響します。
特に新卒の就活生は、社会人経験がないぶん、受け答え以外のマナーや態度から評価される場面も少なくありません。事前に基本を押さえておくことで、自信を持って行動できるようになります。
たとえば、椅子の反対側に回ってしまうと、面接官の前を横切ることになり、無駄な動きや失礼な印象を与えかねません。
そのため、実際の場面では、椅子のドア側に立ち、椅子の横で一礼したうえで、指示があれば静かに椅子を引いて座りましょう。
椅子の立ち位置は、配慮や気遣いをアピールするチャンスでもあります。ドア側に立つことを意識し、落ち着いた動作を心がけるだけで、信頼感を与える振る舞いにつながるはずです。
椅子のどちら側に立つかは些細なことに思えますが、「相手の位置に対してどう動くか」という配慮の意識があるかどうかが表れる部分でもあるので、意識して動くと相手に与える印象がよくなります。
事前に練習しておくのはもちろん、会場ごとにレイアウトが異なる場合もあるので、当日は周囲を見渡して、ドアの位置や面接官との距離感を確認しましょう。
集団面接での立ち位置と椅子の位置

集団面接では、他の就活生とともに入退室や着席をおこなうため、個人面接以上に立ち位置や動作に迷いやすいと思いますが、椅子の「前」又は「ドア側」に立つと良いでしょう。
椅子のドア側に立てば、面接官の視線を遮ることなく、着席できます。また、横幅が狭い時は無理に椅子の横に立とうとせず、前に立つなど状況に応じた対応をしてください。
集団面接では基本マナーに加えて、柔軟な対応力も求められます。面接官は、状況によって自分がどう動くべきかを判断する「臨機応変さ」も見ているのです。
そのため、立ち位置といった細やかな所作を押さえつつ、状況に応じて落ち着いて判断できれば、あなたの配慮や協調性がしっかり伝わるでしょう。
特に集団面接では、「他者とぶつからないように立ち位置を選べるかどうか」がポイントです。全体の動きを俯瞰して見れる人は好印象に感じます。
たとえば、椅子が詰まっていれば無理に横に並ばず、自分の椅子の前に立つなどの行動ができると「気配りができる人だ」という印象を受けますね。周囲に配慮した立ち位置や所作を意識してください。
面接での入室時の立ち振る舞い

面接の第一印象は、入室の瞬間から始まるといっても過言ではありません。中でも、椅子の前での立ち居振る舞いは、面接官が意外と細かく見ている部分です。
ここでは、就活生が面接で緊張しやすい「入室から着席まで」の流れを丁寧に解説します。基本の動き方を押さえておけば、余計な焦りを減らし、自信を持って面接に臨めるでしょう。
- ノックをして入室する
- 椅子の前まで移動する
- 姿勢を正して挨拶する
- 自己紹介を丁寧に行う
- 着席の指示を待って座る
「ビジネスマナーできた気になっていない?」
就活で意外と見られているのが、言葉遣いや挨拶、メールの書き方といった「ビジネスマナー」。自分ではできていると思っていても、間違っていたり、そもそもマナーを知らず、印象が下がっているケースが多いです。
ビジネスマナーに不安がある場合は、これだけ見ればビジネスマナーが網羅できる「ビジネスマナー攻略BOOK」を受け取って、サクッと確認しておきましょう。
① ノックをして入室する
面接室に入るときは、まずドアを3回ノックするのが基本です。これは「入ってもよいか」を確認するためのマナーであり、2回だとトイレ使用の合図と誤解されることがあるため注意しましょう。
「どうぞ」と返答があったら、「失礼します」と一言添えてから、ドアを静かに開けて入室してください。
その後、一歩室内に入ってしっかりと面接官の目を見て一礼するのが理想的です。この一連の動作は、礼儀正しさや落ち着きが伝わる重要なポイントになります。
慣れていない方は、練習してから本番に臨むと安心です。
② 椅子の前まで移動する
入室したら、ドアを静かに閉めたあと、面接官に背中を向けないよう配慮しながら椅子の前まで進みます。
このとき焦ってバタバタと歩いたり、早口になったりすると緊張が伝わってしまうため、ゆっくり落ち着いた動作を心がけましょう。
椅子の右側か左側のどちらに立つべきか迷う方も多いかもしれませんが、個人面接では「ドアに近いほう」、つまり面接官から見て手前側に立つのが一般的なマナーとされています。
企業によって細かいルールがある場合もありますが、迷ったらこの原則を意識しておくと安心です。
椅子の位置に到着したら、勝手に椅子に触れたり動かしたりせず、その場で静かに立って面接官の指示を待ちましょう。
椅子の前に立つまでの動作ひとつで、印象が変わることもあります。最初の所作も、自己PRの一環と考えるとよいでしょう。
椅子のどちら側に立つか迷うこともあると思いますが、こちらとしては迷わずに動いてくれると安心感があります。堂々と落ち着いてドアの前に立つことで、自信がある印象を与えられますよ。
③ 姿勢を正して挨拶する
椅子の横に立ったら、背筋を伸ばし、足を揃えた状態で「本日はよろしくお願いいたします」と言いながら、丁寧にお辞儀をしましょう。
姿勢が崩れていたり、手の位置が不自然だったりすると、面接官は無意識のうちにマイナスの印象を抱く可能性があります。
両手は体の前で軽く添える形にして、顔は面接官に向け、しっかり目を見て話すように意識してください。
緊張していても、姿勢を整えるだけで気持ちも安定しやすくなります。最初の数秒で第一印象が決まることもあるため、丁寧さを大切にしましょう。
④ 自己紹介を丁寧に行う
挨拶のあと、面接官から「自己紹介をお願いします」と言われたら、準備しておいた内容を落ち着いて丁寧かつ簡潔に伝えることが大切です。自己紹介は、第一印象を左右する重要な場面となります。
基本的には「〇〇大学〇〇学部の△△と申します。本日はよろしくお願いいたします」というシンプルな流れで問題ありません。
内容が長すぎると逆に印象が薄れることもあるため、要点を簡潔にまとめるのがコツです。声の大きさや抑揚、表情も評価の対象になるため、明るくはきはきと話すよう意識してください。
事前に何度か練習しておくことで、本番でも落ち着いて対応できるはずです。
⑤ 着席の指示を待って座る
自己紹介が終わったあと、面接官から「おかけください」と言われてから座るようにしてください。指示がある前に勝手に座ってしまうと、マナーを理解していない印象を与えてしまう恐れがあります。
指示を受けたら、「失礼いたします」と一言添えてから静かに椅子に座りましょう。座る際には音を立てず、椅子を引きすぎたりせず、背筋を伸ばして浅めに腰掛けるのがポイントです。
姿勢を保ちながら相手の話をしっかり聞く姿勢を見せることで、真剣さや誠実さが伝わります。座ってからも気を抜かず、面接終了まで丁寧な対応を意識しましょう。
着席の際に指示前に座ってしまうと、それだけで緊張感のない印象を持たれてしまう可能性があるため注意が必要です。
また、椅子に深く腰掛けすぎると姿勢が崩れやすくなり、だらしなく見えたりすることも。浅めに座って背筋を伸ばすと、相手の目を見やすい姿勢になるのでおすすめです。
面接の退室時の立ち振る舞い

面接が終わっても、評価はそこで終了するわけではありません。退室の所作や態度から、あなたの礼儀や人柄、配慮力まで見られている可能性があります。
面接の最後まで気を抜かずに丁寧な立ち居振る舞いを意識すれば、全体の印象をグッと引き上げることができます。
ここでは、退室時に意識すべき基本の動作を順を追って確認しておきましょう。
- 椅子の前で立ち上がる
- お礼を述べて一礼する
- 静かにドアへ移動する
- 最後にもう一度一礼する
- ドアを丁寧に閉めて退出する
① 椅子の前で立ち上がる
面接が終わったらすぐに立ち上がらずに、面接官からの合図を待ってから、立ち上がりましょう。
背筋を伸ばしたまま、静かに立ち上がることを意識してください。椅子を引きすぎたり音を立ててしまうと、それだけで慌ただしく見えてしまいます。
最後の数秒にまで気を配れるかどうかが、社会人としての基本動作につながると意識してください。
私たちも、静かな所作や丁寧な動作ひとつで、「細部まで配慮できる人だ」と感じることがありますね。逆にバタついた立ち方は、少しもったいなく見えてしまいます。
合図を待たずに立ってしまうと、「焦っている」「マナーに不慣れ」といった印象を与える可能性があるので注意してください。最後まで落ち着いて行動することを心がけましょう。
② お礼を述べて一礼する
椅子の前に立ったら、面接官に向かってしっかりとお礼を伝えましょう。言葉は「本日はありがとうございました」や「貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」で問題ありません。
言葉を伝えたあとに、自然な流れで30度ほどの角度で一礼しましょう。お辞儀とお礼のタイミングが不自然にならないよう、言い終わってから頭を下げると落ち着いて見えます。
集団面接では周囲のタイミングを見つつ、自分の動作が遅れすぎないように注意することも忘れないでください。
③ 静かにドアへ移動する
お辞儀を終えたら、そのまま静かにドアへ向かって歩きます。このとき、足音を立てないよう気をつけましょう。
面接が終わったという安心感から気が緩み、つい動作が雑になりがちですが、退出までが面接の一部と心得てください。
特に面接官は、最後まであなたの振る舞いを見ている可能性があります。歩き方が乱暴だったり、焦って荷物を落としたりしないよう、所作一つひとつに注意を払いながら丁寧に行動しましょう。
④ 最後にもう一度一礼する
ドアの前に立ったら、もう一度面接官の方を振り返り、「失礼いたします」と一言添えて深く一礼をしましょう。
この一礼は、面接全体への感謝と、退出の意思表示を兼ねた重要な所作です。一礼の角度は先ほどと同様30度ほどを目安にし、気持ちを込めて丁寧に行ってください。
慌ただしく一礼をすると形式的に見えてしまうため、落ち着いたテンポで振り返り、しっかりと目線を合わせてからお辞儀をすることを意識しましょう。
⑤ ドアを丁寧に閉めて退出する
退出の最後の動作は、ドアを閉めることです。ドアノブをしっかり持ち、静かに閉めるようにしてください。
勢いよく閉めて音が響いてしまうと、それまでの好印象が一瞬で損なわれることがあります。特に緊張から解放されるこのタイミングこそ、細部への配慮が差を生むポイントです。
集団面接の場合は、順番によって注意すべきポイントが異なります。
最初に退室する人は、自分がドアを開けて先導する立場になるため、後ろの人が通れるようにドアを軽く支えておく配慮が求められます。
反対に、最後に出る人は、他の参加者が退室し終えてから、ゆっくりとドアを閉めるようにしましょう。このとき、慌てて閉めずに、静かに音を立てずに閉じることが大切です。
就活の場では、退出の仕方ひとつでも人柄が表れるものです。面接官の視線は退室後も続いている可能性があることを意識し、最後まで気を抜かずに行動してください。
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例外パターン|面接で立ち位置に悩む椅子の配置

面接室に入った際、「どこに立てばいいのか」「どちら側から回れば正解なのか」と悩む場面は多いものです。
特に事前に説明がない場合や、椅子の配置が特殊なときには判断が難しくなります。
ここでは、就活生が実際に戸惑いやすい5つのシチュエーションを取り上げて、落ち着いて対応できるような基本マナーと考え方をわかりやすく紹介しますね。
- 椅子が入口の正面にある場合
- 入口側にスペースがない場合
- 椅子が複数並んでいる場合
- 面接官がすでに着席している場合
- 面接室に案内がない場合
① 椅子が入口の正面にある場合
基本としては「椅子の横の入口側に立つ」のが面接マナーですが、正面配置の場合は、右回りで椅子の左側に立つのが自然です。
右利きの人が多いことを前提に、ビジネスマナーでは右回りで動くことが一般的とされています。
たとえば、右手にカバンを持っている場合でも、右回りならそのまま椅子の左側へ回り込めて動作がスムーズです。一方、左回りだと動きが大きくなりやすく、ぎこちない印象を与えてしまうおそれもあります。
椅子の正面に立った瞬間に左右で迷ってしまうこともありますが、「迷ったら椅子の左側=右回りで入口側に立つ」という感覚を身につけておけば安心です。
迷いを感じたときこそ、落ち着いて基本に戻る意識が大切でしょう。
正面に椅子があるケースは、ホテルや会議室など「仮設型の会場」でよく見られます。合同面接などではこのような特殊パターンに出くわす可能性があるため、事前に想定しておくと安心ですよ。
私たちも、就活生がこのパターンに慣れておらず、迷って立ちすくむ様子を目にしたことが多くあります。対策としては、入室時に椅子と面接官の位置を確認し、右回りで左側に立つと決めて行動するとよいですよ。
② 入口側にスペースがない場合
椅子がドアのすぐそばにあり、ドア側に立つスペースがない場合は、無理に回り込まず臨機応変に対応しましょう。
このような場面では、椅子の反対側に立っても構いません。無理に形式にこだわって不自然な動きをするよりも、安全で自然な動線を選ぶことが大切です。
たとえば、壁に近すぎて体をひねらなければならないような状況では、動作がぎこちなくなり、かえって印象を悪くしてしまう可能性があります。その場の状況に合わせて動く姿勢も、ビジネスマナーの一部です。
「原則はドア側だが、状況によっては反対側でも問題ない」と理解しておくことで、自信を持って行動できるでしょう。臨機応変な判断力が試される場面です。
特に小さな応接室などではドア側に立つスペースがないことも。その場合、無理に回り込まず反対側に立つ判断ができるかが重要です。自然な振る舞いを意識してくださいね。
私たちも、その場の状況に応じて臨機応変に行動できるかを見ています。形式を意識しすぎて、全体の流れを乱してしまうと本末転倒です。その場の状況に合わせて動くことを心がけましょう。
③ 椅子が複数並んでいる場合
面接室に複数の椅子が並んでいると、どこに立つべきか戸惑うことがあります。特に集団面接では、どの椅子が自分の席なのか判断がつかないこともあるでしょう。
こうした場合には「面接官に最も近い椅子の、ドアに近い側に立つ」のが基本です。
たとえば、すでに他の就活生が座っている状況であっても、空いている椅子の前に静かに移動し、ドアに近い側に立てば落ち着いた印象を与えられます。
指示がなければ、自分から自然に行動する姿勢が好まれる傾向にあります。
迷って動けなくなるよりも、状況に応じて判断し行動することが、社会人としての基本的な姿勢といえるでしょう。
複数の椅子がある場面では、座る位置に迷わず、堂々と立つことが大切です。スムーズに動けると、私たち面接官も「指示がなくても自分で考えて動ける人である」という印象を受けます。
また、座る位置を選択する際に注意が必要なのが、「面接官に背を向けないこと」です。なるべく面接官側または正面を向くことを意識してくださいね。
④ 面接官がすでに着席している場合
入室した時点で面接官がすでに着席していると、視線が気になって緊張してしまうこともあるかもしれません。しかし、そうした状況でも「椅子のドア側に立つ」という基本を守れば安心です。
マナーをあらかじめ理解していれば、余計な迷いが生まれにくくなります。
たとえば、入室して一礼したあと、落ち着いてドア側へ移動し椅子の前に立つことで、冷静さや礼儀正しさを自然に示すことができます。
動きに迷いがあると、それだけで不安そうな印象を与えてしまうこともあるため注意が必要です。
視線に惑わされずに、基本通りの動きを落ち着いてこなすことが、面接官に良い印象を残すポイントになります。
面接官がすでに着席している場面は、入室直後から視線が集まるため、思っている以上に緊張しやすい状況です。こうしたときこそ、「基本動作を丁寧にこなす」ことを意識しましょう。
実は、姿勢や立ち位置だけで「準備してきたか」が分かることも多いです。焦らずに椅子のドア側へ立ち、落ち着いた所作を心がけるだけで、印象が良くなりますよ。
⑤ 入室後に案内がない場合
面接室に入ったあと、立ち位置や着席場所について指示がまったくないこともあります。そうした場合でも、「椅子のドアに近い側に立つ」という原則に沿って慌てずに対応しましょう。
たとえば、椅子が中央に1脚だけある場合でも、ドア側に回って立てば、それだけで基本マナーを押さえた行動になります。
案内がないからといって焦る必要はなく、自分の判断で行動できる姿勢が評価されることもあります。
事前のシミュレーションをしておけば、どんな状況でも迷いなく対応できるでしょう。何も言われないときこそ、自分の準備が活かされるタイミングです。
面接では、全ての動作に明確な指示があるとは限りません。指示がない場合の動き方は事前にどれだけ準備してきたかが出やすい部分のため、事前準備が重要になります。
対策でおすすめなのは、練習の段階で本番を意識した動きを何パターンか試してみることです。様々な場面を想定して模擬面接やシミュレーションをすると、本番で予想外のことが起きても対応しやすくなりますよ。
面接での立ち位置と椅子の位置に関する注意点

面接では椅子の立ち位置が気になる方も多いですが、形式にとらわれすぎると自然な受け答えや自分らしさを損なってしまうこともあります。
大切なのは、立ち位置の正解を暗記することではなく、状況に応じた対応力や立ち居振る舞い全体で好印象を与えることです。
ここでは、就活生が意識すべき注意点を5つに分けて解説します。
- 立ち位置ばかりを気にしすぎない
- 椅子よりも立ち居振る舞いを意識する
- 場の空気を読み柔軟に対応する
- 視線や表情にも気を配る
- 面接直前に身だしなみを最終チェックする
「ビジネスマナーできた気になっていない?」
就活で意外と見られているのが、言葉遣いや挨拶、メールの書き方といった「ビジネスマナー」。自分ではできていると思っていても、間違っていたり、そもそもマナーを知らず、印象が下がっているケースが多いです。
ビジネスマナーに不安がある場合は、これだけ見ればビジネスマナーが網羅できる「ビジネスマナー攻略BOOK」を受け取って、サクッと確認しておきましょう。
① 立ち位置ばかりを気にしすぎない
個人面接では「椅子の横で、ドアに近いほうに立つ」のが基本ですが、立ち位置だけを過度に意識しすぎないようにしてください。
自然な挨拶や所作が乱れてしまい、本来の良さが伝わらなくなることもあります。
特に就活では、型どおりのマナーよりも、自信を持って振る舞う姿勢のほうが高く評価される傾向にあります。
立ち位置はおおまかに押さえつつも、全体として落ち着いた印象を与えられるよう心がけましょう。
② 椅子よりも立ち居振る舞いを意識する
椅子の位置に正しく立つことよりも、全体の立ち居振る舞いを丁寧にすることのほうが、面接では重要です。
どれだけ正しい位置に立てたとしても、姿勢が崩れていたり、お辞儀が雑であったりすれば、好印象にはつながりません。
たとえば、椅子の前で背筋を伸ばして止まり、面接官の目を見て明るく挨拶するだけで、「感じがよい学生だな」という印象を与えることができます。
椅子の立ち位置はその一部にすぎず、動作全体に一貫した丁寧さがあるかどうかが評価されるのです。そのため、一つひとつの動作に意識を向け、丁寧に振る舞うことを心がけましょう。
立ち位置や所作の細かい正解にこだわるよりも、「この人と一緒に働きたい」と思わせるような姿勢や態度を示せるかが重要です。挨拶や立ち方から、誠実さや明るさをアピールしてください。
私たちは、姿勢や動作の端々からその人の人柄や丁寧さを感じ取っています。椅子の位置を間違えても、落ち着いた所作や自然な笑顔であれば印象がよいですよ。
③ 場の空気を読み柔軟に対応する
面接では、マナーの「正解」にとらわれすぎず、状況に応じて柔軟に対応することが大切です。
定型通りに動くことが難しい場面で臨機応変に判断し、相手に不快感を与えない行動ができるかどうかは、社会人としての適応力を見られる重要なポイントです。
たとえば、椅子が壁際や狭い通路に配置されており、面接官の前を無理に横切らなければ「入口側」に立てない状況では、「どこに立つべきか」よりも「どう立ち振る舞うか」を優先する意識が必要です。
大切なのは、状況を冷静に観察して、相手に失礼のない範囲で柔軟に行動することです。
「正解通りに動く」こと以上に、「臨機応変に対応できる」ことのほうが社会人としての評価につながりやすいでしょう。
④ 視線や表情にも気を配る
面接では、立ち位置だけでなく、視線や表情にも丁寧に気を配ることが大切です。第一印象の多くは、目線や表情といった「非言語的な要素」から伝わります。
たとえば、面接官の目を見て柔らかく微笑むだけで、丁寧で誠実な印象を与えることができます。
逆に、どんなにマナー通りの所作をしていても、目線が下を向いていたり、無表情だったりすると、印象は弱くなってしまいます。
立ち位置が多少ずれていても、笑顔やアイコンタクトがしっかりしていれば「しっかりした学生だな」と受け取ってもらえることもあります。相手の反応に合わせて表情を調整する姿勢も大切です。
⑤ 面接直前に身だしなみを最終チェックする
面接室に入る直前には、必ず身だしなみの最終チェックを行いましょう。
ネクタイが曲がっていたり、シャツがはみ出ていたりすると、どれだけ立ち居振る舞いが丁寧でも清潔感を損なってしまいます。
そのため、面接室に入る前の数秒で、鏡や反射を利用して髪型・服装・表情を確認しておくと安心でしょう。自分の印象を最終確認するこの習慣は、今後の社会人生活でも役立つはずです。
面接での立ち位置と椅子の配置に関するよくある質問

面接当日、椅子の立ち位置に迷う就活生は少なくありません。とくに集団面接では他の人と立ち位置がかぶることもあり、緊張した場面で判断に迷いがちです。
また、着席のタイミングや立ち位置のミスに気づいたときの対応など、細かい所作にも不安を感じるでしょう。
ここでは、就活生がよく直面する3つの疑問について、面接官から見た印象も踏まえたうえで、安心して対応できるように解説していきます。
- 集団面接で他の人とかぶったらどうすればよいですか?
- 着席の指示がないときはどうすればよいですか?
- 立ち位置を間違えた場合はどうすればよいですか?
① 集団面接で他の人とかぶったらどうすればよいですか?
集団面接で椅子の立ち位置が他の学生とかぶってしまったときは、落ち着いて譲る行動を取ることが大切です。
たとえば、自分が立とうとした椅子の右側にすでに別の学生が立っていた場合、無理に割り込もうとせず、軽く会釈して反対側に移動することで、周囲への配慮ができる人だと受け取られます。
このような場面では「立ち位置の正しさ」よりも「状況に応じた柔軟な判断力」の方が重視されることも多いため、自分のマナーや気配りがアピールポイントになると考えて行動するとよいでしょう。
とっさの判断に迷うかもしれませんが、冷静さを保つことが面接全体の印象にもつながるので、深呼吸して行動してみてください。
② 着席の指示がないときはどうすればよいですか?
基本的には、指示があるまで立って待つのがマナーですが、明らかに指示が漏れていると感じた場合には、「失礼ですが、着席してもよろしいでしょうか」と静かに確認するのが適切です。
このような一言を丁寧に伝えることで、状況判断力と礼儀正しさの両方を示すことができます。
面接官も人間ですので、うっかり忘れてしまうこともあります。就活生側が冷静に対応する姿勢を見せれば、好印象につながるでしょう。
「勝手に座るのはマナー違反かもしれない」と不安に思う場面こそ、自分の対応力をアピールする好機です。姿勢を正し、表情を崩さず丁寧に振る舞うことを意識してください。
面接での指示が漏れている場合、冷静に「失礼ですが、着席してもよろしいでしょうか?」と確認することで状況判断力を伝えることができます。実際、私たちもこうした状況判断は好印象に感じますね。
また、確認の際に重要なのは、言葉遣いと態度です。焦らずに、落ち着いて確認することを心がけましょう。
③ 立ち位置を間違えた場合はどうすればよいですか?
もしも右側に立つべきところをうっかり左側に立ってしまった場合でも、すぐに落ち着いて対応すればまったく問題ありません。
面接中に椅子の立ち位置を誤ってしまうことは、誰にでも起こり得ることです。
気づいたときは、軽く会釈をしてから静かに正しい位置に移動しましょう。あえて謝罪をする必要はなく、自然な動作で直せば十分です。
過剰に反応するとかえって焦っている印象を与えるため、冷静さを保つことが重要となります。
また、もし間違ったまま面接が始まってしまった場合でも、立ち位置だけで合否が決まることはありません。面接官が注目しているのは、対応の仕方やその後の立ち居振る舞いです。
完璧を求めすぎず、柔軟に対応することを意識してみてください。
面接での立ち位置と椅子の位置は事前にパターンを理解しておこう!

面接における椅子の立ち位置や立ち居振る舞いは、言葉以上にあなたの印象を決定づける要素です。
個人面接や集団面接の違いを踏まえて正しく立つ位置を把握し、入退室の所作も丁寧に行えば、自信を持って面接に臨めるでしょう。
迷いやすい場面でも「入口側に立つ」を基本としつつ、状況に応じた柔軟な対応力が大切になります。
何よりも、立ち位置にとらわれすぎず、落ち着いた態度と礼儀正しさを意識することが成功の鍵です。面接直前まで気を抜かず、立ち位置から振る舞いまで丁寧に仕上げていきましょう。
まずは志望動機を作ってみる
この記事を書いた人
編集部
「就活に苦しむ学生を減らしたい」をモットーに、志望動機やES、面接対策など、多種多様な就活の困りごとを解決するための記事を日々発信。700以上の記事で就活生の悩みに対処しつつ、就活の専門家であるキャリアアドバイザーの監修により、最後まで内定を狙える就活の方法を伝授し続けています。